JPH0829107B2 - 放線菌の固体培養物の製造方法 - Google Patents

放線菌の固体培養物の製造方法

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JPH0829107B2
JPH0829107B2 JP1276520A JP27652089A JPH0829107B2 JP H0829107 B2 JPH0829107 B2 JP H0829107B2 JP 1276520 A JP1276520 A JP 1276520A JP 27652089 A JP27652089 A JP 27652089A JP H0829107 B2 JPH0829107 B2 JP H0829107B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃
縮液と活性汚泥乾燥物との混合物を含み、必要に応じて
該混合物に担体を存在せしめた固体培地に、放線菌を固
体培養せしめることを特徴とする放線菌の固体培養物の
製造方法に関する。
〈従来の技術〉 土壌微生物は、土壌の肥沃化に深く係わっており、特
に、放線菌は、植物遺体の分解、例えば植物遺体成分の
脂質、糖質、蛋白質や難分解性のセルロース、リグニン
等の分解に関し糸状菌や細菌と共に重要な役割を果た
し、土壌中での腐植の生成促進、土壌の団粒化に寄与す
るといわれ、さらに、放線菌は、糸状菌や細菌の異常繁
殖や、病害や線虫の発生を防止し、植物の根圏の環境改
善に役立っているといわれている。
従来、植物の根圏の環境改善に役立ち植物の育成を促
進する放線菌を土壌や根圏中に増加せしめる方法とし
て、土壌中の放線菌を増加せしめ得る養分等を土壌に添
加するか、または予め培養した放線菌の培養物を土壌に
添加することが行われている。放線菌の培養法として
は、例えば、滅菌培地中に放線菌を接種し培養する液体
培養法が挙げられるが、放線菌を液体培養すると簡単に
高濃度の放線菌菌体が得られるものの、液体培養物の菌
体は極めて自己分解し易く土壌へ投与した場合には急激
な菌数の減少が生じ、定着性に欠けることから、土壌に
投与することを目的とする場合には適しておらず、これ
を改良するために、液体培養物をバーミキュライトやゼ
オライト、珪藻土等の無機吸着剤に吸着または混合せし
めて投与する試みがなされているが、土壌への定着性は
未だ不充分であった。
また、放線菌を滅菌条件下で固体培地上に接種し培養
する方法や、米ヌカや鶏糞、堆肥等を用いて特に滅菌す
ることなく固体培養をする方法が採られているが、前者
の培養方法は特別な器具や施設が必要であり、また面倒
な滅菌等の操作が必要であった。また後者においては、
放線菌を選択的に増加せしめることは困難であり、培養
し得たとしても1g当り約107〜108cfu程度までしか増殖
できないという欠点があった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明は、簡単に安価な原料を用いて高濃度の放線菌
を提供することを課題とし、特に土壌に投与した場合に
好ましい性質を有する土壌用微生物資材の有効成分とな
る放線菌の固体培養物を提供することを課題とする。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意研究
した結果、廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮
液と活性汚泥乾燥物との混合物を用いる固体培養法によ
り放線菌がほぼ選択的に増殖しうることを知り、本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明は、廃糖蜜を原料とした醗酵廃液または
その濃縮液と活性汚泥乾燥物との混合物を含み、必要に
応じて該混合物に担体を存在せしめた固体培地に、放線
菌を固体培養せしめることを特徴とする放線菌の固体培
養物の製造方法である。
本発明において用いられる廃糖蜜を原料とした醗酵廃
液とは、少なくとも廃糖蜜を含む培地に微生物を培養
し、得られた醗酵物から有用物質を回収し、菌体を除去
した後のものを意味する。例えば、廃糖蜜を主成分と
し、必要に応じて尿素等の窒素源とその他の塩類を添加
した培地を用いて醗酵したパン用または醸造用のイース
トの醗酵液をろ過したものや、廃糖蜜からイースト醗酵
によりアルコール類を製造した後、菌体及びアルコール
類を除去または回収したものが挙げられる。また、その
濃縮液とは、上記の醗酵廃液を加熱または通風等により
濃縮した液を示す。濃縮率は、特に限定されないが、活
性汚泥乾燥物に醗酵廃液濃縮液を混合した場合に乾燥工
程が必要ないかまたは簡単に行なえる扱い易い粘性と液
量から約50%またはそれ以上の適宜な濃縮率が例示され
る。
本発明において用いられる活性汚泥とは、各種の有機
物含有廃水の廃水処理に使用される嫌気性菌や好気性菌
等の微生物を有効成分とする微生物学的に活性を有する
汚泥であり、特に曝気工程における空気の吹き込み攪拌
にて廃水を処理する好気性菌を主成分とする活性汚泥が
好ましく、本発明においては、乾物当りのT−N(総窒
素)含量として5.5〜10%の範囲の活性汚泥であれば好
ましく、T−N含量が5.5%以下であると、放線菌の成
長に効果が少なく、10%以上になると放線菌の培養時に
異常な腐敗が起こり放線菌の成長に悪影響を及ぼす。下
水処理活性汚泥は、通常T−N含量が5.5%以下である
ことが多く、本願発明の効果を最高に発現するには適し
ていない。通常、活性汚泥の一部は曝気槽に戻され、再
度新たな廃水の処理に使用されるが、本発明においては
余剰の曝気槽由来活性汚泥を使用することが安価であり
好ましい。活性汚泥の種類としては、アルコール製造、
パン菓子製造、イースト製造、醤油味噌製造、穀物・澱
粉工業、水産加工業、清涼飲料製造、食品加工業、乳業
および乳製品加工業等の食品・醗酵業廃水活性汚泥や、
し尿活性汚泥等が挙げられるが、食品・醗酵業廃水活性
汚泥は放線菌の増殖および植物の良好な育成に最も好ま
しく、逆に、食品・醗酵業廃水以外の廃水には重金属含
量が高いという問題もあることから、本発明の活性汚泥
乾燥物としては食品・醗酵業廃水活性汚泥の乾燥物を用
いることが最も好ましい。活性汚泥乾燥物とは、上記の
活性汚泥を加熱乾燥または通風乾燥したものである。
廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮液と活性
汚泥乾燥物との比率は特に限定されないが、混合物が扱
い易く、放線菌の増殖および植物の良好な育成におい
て、廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮液と活
性汚泥乾燥物との相乗効果が最も良い比率が好ましく、
通常0.8〜1.2:1.2〜0.8の比率が例示される。
本発明において用いられる廃糖蜜を原料とした醗酵廃
液またはその濃縮液と活性汚泥乾燥物との混合物とは、
必ずしも最初から両者が混合されているものを意味せ
ず、廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮液、活
性汚泥乾燥物および必要に応じて加える担体の添加の順
序は適宜でよく、培養するに当たって廃糖蜜を原料とし
た醗酵廃液またはその濃縮液および活性汚泥乾燥物の両
者が混在すれば良いものである。簡単に入手しうる市販
品のヨーグロス2号(東洋醸造社製、商品名)は、本願
の廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮液と活性
汚泥乾燥物との混合物の好適な例であり、予め両者が混
合されている混合物で利用しやすい。ヨーグロス2号
は、廃糖蜜を主成分とし必要に応じて尿素等の窒素源と
その他の塩類を添加した廃糖蜜培地にイーストを醗酵せ
しめた醗酵物の濾過廃液の約50%濃縮液と、アルコール
類を製造する時に生ずる蒸留残査や洗水等の廃液を処理
した食品・醗酵業廃水を活性汚泥法により処理して回収
された曝気槽の余剰活性汚泥の乾燥物を1:1に混合し、
水分を約1.0〜3.5%程度の含量になるまで加熱乾燥せし
めたものであり、その他の成分の含量は、乾物当り、T
−N;6.0〜7.5%、P2O5;2.5〜3.5%、K2O;3.0〜4.0%、
C;40〜50%、C/N;7程度が例示される。
本発明において用いられる廃糖蜜を原料とした醗酵廃
液またはその濃縮液と活性汚泥乾燥物との混合物の使用
量は、培養物の全体量に対し約5〜20%程度使用すれば
効率的であるが、約10〜15%程度とすればさらに効率的
で経済的である。添加法は、一時に添加しても、また該
混合物の消費に準じて適宜添加してもよい。
本発明においては、廃糖蜜を原料とした醗酵廃液また
はその濃縮液と活性汚泥乾燥物との混合物に、必要に応
じ担体を存在せしめてもよい。担体とは、廃糖蜜の醗酵
廃液またはその濃縮液および活性汚泥乾燥物以外の成分
であり、放線菌に養分を与えたり放線菌を定着せしめた
りする各種の培養基を示し、例えば培土、堆肥等や、カ
ーボン、パーライト、ゼオライト、バーミキュライト、
ピートモスや各種の栄養源であるアルギン酸、キチン等
が挙げられる。培土としては赤土、黒ボク土が例示さ
れ、堆肥としては、微生物蛋白質と植物残査にパーライ
トを添加した堆肥(緑産社製、商品名;緑産1号)や、
牛糞堆肥、バーク堆肥等が挙げられるが、特に微生物蛋
白質と植物残査にパーライトを添加した堆肥が放線菌の
増殖および植物の良好な育成において好ましい。
本発明の放線菌の供与源とは、放線菌を供与しうるも
のなら特に培養を行う場所や容器壁等に最初から付着し
ている放線菌を利用したり、通常は、熟畑土壌や、堆
肥、または放線菌培養物等を添加することが例示され
る。また、例えばストレプトマイセス・ラベンジュレ
(Streptomyces lavendulae)、アクチノマジュラ・ロ
ゼオブイオラセア(Actinomadura roseoviolacea)、ミ
クロモノスポラ・カルセア(Micromonospora chalce
a)、サーモモノスポラ・メソフィラ(Thermomonospora
mesophila)、サーモアクチノマイセス・グラウカ(Th
ermoactinomyces glauca)等の放線菌も挙げられる。
本発明の固体培養物の製造法において、供与される放
線菌の量は約105〜108cfu/g程度が適当であり、例えば
供与される放線菌量を約105〜106cfu/g程度とし、廃糖
蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮液と活性汚泥乾
燥物との混合物を一時に約10〜20%使用する場合には、
土壌に投与することを目的とする土壌用微生物資材の有
効成分とするのに適した約108cfu/g程度の放線菌を含む
固体培養物が得られ、また、約107程度の放線菌を供与
すれば、非滅菌条件下における従来の固体培養法によっ
ては到底達成できなかった約109〜1010という高濃度の
放線菌を含む固体培養物が得られ、この固体培養物をそ
のまま、またはこの固体培養物に必要に応じ上述の担体
や、さらに廃糖蜜を原料とした醗酵廃液またはその濃縮
液と活性汚泥乾燥物との混合物等を添加することによ
り、好ましい性質を有する、土壌用微生物資材が得られ
る。
本発明の放線菌の固体培養物の製造法において、水分
は適当量を添加するか、または特に添加せず堆肥等に存
在する水分を利用して培養すればよい。また培養温度
は、増殖せしめる放線菌の種類により適宜選択される
が、通常、室温〜約80℃程度が例示される。培養温度
は、他の熱源により熱することによっても保持してもよ
いが、培養担体に堆肥を用いた場合には堆肥の醗酵熱を
利用してもよい。また、培養時間は、増殖せしめる放線
菌の種類により適宜選択されるが、通常、10〜20日間程
度が例示される。
本発明の放線菌の固体培養物を有効成分とする土壌用
微生物資材を土壌中に施すに際しては、その投与量は土
壌の種類、作物の種類等によって差があるが、通常田畑
には10a当たり役100〜5000l程度添加すればよい。
〈実施例〉 次いで本発明の実施例、比較例及び試験例を挙げて本
発明を具体的に説明するが、本発明は何らこれにより限
定されるものではない。
実施例1 300ml培養ポット中で以下の組成からなる培地で30
℃、16日間培養した。
培地; 熟畑土壌(放線菌供与源) 1.0ml 赤土(担体) 100.0ml ヨーグロス2号(東洋醸造社製、商品名) 10.0ml 水 最大容水量の80% 実施例2 実施例1の担体である赤土100.0mlを黒ボク土100.0ml
に代え、その他は同一とした。
比較例1、2 実施例1のヨーグロス2号10.0mlをカニ殻粉末(片倉
チッカリン社製)10.0mlに代え、その他は同一としたも
のを比較例1とした。
また、担体が黒ボク土であるものを比較例2とした。
比較例3、4 実施例1のヨーグロス2号10.0mlをし尿活性汚泥乾燥
物(静岡県大仁町清掃事業所大仁衛生センター製)10.0
mlに代え、その他は同一としたものを比較例3とした。
また、担体が黒ボク土であるものを比較例4とした。
比較例5、6 実施例1のヨーグロス2号10.0mlを、ヨーグロス2号
の原料である食品・醗酵業廃水の活性汚泥乾燥物(東洋
醸造社製、アルコール類の製造時に産する蒸留残査、洗
液等の余剰活性汚泥を加熱乾燥したもの)10.0mlに代
え、その他は同一としたものを比較例5とした。
また、担体が黒ボク土であるものを比較例6とした。
比較例7、8 実施例1のヨーグロス2号10.0mlを、廃糖蜜(日本製
糖社製)10.0mlに代え、その他は同一としたものを比較
例7とした。
また、担体が黒ボク土であるものを比較例8とした。
比較例9、10 実施例1のヨーグロス2号10.0mlを、ヨーグロス2号
の原料である廃糖蜜醗酵廃液濃縮液(廃糖蜜を培地主成
分とするイースト醗酵廃液(イーストを分離した濾液)
の50%濃縮液)10.0mlに代え、その他は同一としたもの
を比較例9とした。
また、担体が黒ボク土であるものを比較例10とした。
試験例1 実施例1、2および比較例1〜10の培養物の放線菌数
を測定した。
結果は、第1表に示す通りであるが、本発明の実施例
1及び2において顕著に放線菌の数を増加した。実施例
1及び2は、ヨーグロス2号の原料である食品・醗酵業
廃水の活性汚泥乾燥物(比較例5、6)と廃糖蜜醗酵廃
液濃縮液(比較例9、10)との単独使用に比べて著しい
相乗作用が認められた。
測定法; 培養後、サンプルを生理食塩液に適宜希釈し、下記の
アルブミン培地にて30℃で4日間培養して放線菌のコロ
ニー数をカウントし、サンプル1g当たりの放線菌数をCF
U(Colony Forming Unit)として表した。
アルブミン培地;1の培地(pH6.8〜7.0)中に、卵白
アルブミン(5〜10mlの水に懸濁し1mlの0.1N NaOHにて
溶解)0.25g、グルコース1.0g、K2HPO40.5g、MgSO4・7H
2O0.2g、Fe2(SO4)3トレース量、酵母エキス0.5g、寒天1
5.0g。
試験例2 実施例1のヨーグロス2号10.0mlを5、15、20mlとし
て、以下同様な操作で培養しヨーグロス2号の添加量を
検討した。
その結果は、第2表に示された通り、特に約10〜20%
程度が好ましかった。
実施例3 ストレプトマイセス・ラベンジュレ(Streptomuces l
avendulae)IFO 12789を下記の培養法で培養した。
培養法;300ml培養ポット中に、上記放線菌のスラント
1エーゼ、黒ボク土100ml、ヨーグロス2号10ml、水を
最大容水量の80%入れ、30℃にて18日間培養した。
実施例4 放線菌をアクチノマジュラ・ロゼオブイオラセア(Ac
tinomadura roseoviolacea)JCM 3145とする以外は、実
施例3と同様に培養した。
実施例5 放線菌をミクロモノスポラ・カルセア(Micromonospo
ra chalcea)IFO 12313とする以外は、実施例3と同様
に培養した。
実施例6 放線菌をサーモモノスポラ・メソフィラ(Thermomono
spora mesophila)ATCC 27303とする以外は、実施例3
と同様に培養した。
実施例7 放線菌をサーモアクチノマイセス・グラウカ(Thermo
actinomyces glauca)JCM 3033とする以外は、実施例3
と同様に培養した。
試験例2 実施例3〜7の培養物中の放線菌数をアルブミン培地
により測定した。その結果は、第3表に示された通り、
いずれの属の放線菌についても顕著に増殖することが確
認された。
実施例8 通常堆肥槽内で、市販堆肥((株)緑産製、商品名;
緑産1号、成分;水分43.8%、腐植21.7%、灰分35.0
%、N分1.4%、C分11.7%、C/N;8.2、P2O5;1.03%、K
2O;0.11%)800lにヨーグロス2号80lを加え、さらに予
め実施例2と同様な方法により得た放線菌培養物8lを添
加し、約15〜16日間醗酵させ、堆積物が65℃になるたび
に数回攪拌混合を行い、固体培養物を得た。
実施例9 実施例8の市販堆肥(緑産1号)800lの代わりに、牛
糞堆肥(静岡県富士宮市 高野牧場製)800lを使用し、
その他は実施例8と同様に行った。
実施例10 実施例8の市販堆肥(緑産1号)800lの代わりに、バ
ーク堆肥(静岡県富士宮市 富士見工業製)800lを使用
し、その他は実施例8と同様に行った。
試験例4 実施例8〜10における放線菌数を、前述のアルブミン
培地を使用して測定した。その結果は、第4表の通り、
最終的な培養後の微生物資材中には109〜1010の高濃度
の放線菌を含むことが確認された。
試験例5 実施例8で得られた固体培養物中の放線菌と以下の液
体培養法により得られた微生物資材中の放線菌の定着性
についての実験を行った。定着性試験は、それぞれのサ
ンプルを室内に開放条件下で放置し、8ヶ月後の菌数の
減少率によって判断した。
液体培養法; 500mlエレンマイヤーフラスコに液体培地(1当
り、グルコース10g、イーストエキス10g添加、pH6.8)1
00mlを入れ、滅菌後、熟畑土壌から分離した放線菌を接
種し、28℃、200rpmで48時間培養した。希釈平板法によ
り培養液の放線菌数を測定し、培養液を適当量のバーミ
キュライトに添加混合し、1g当り1010cfuの液体培養物
を調製した。
定着性試験の結果; 試験結果は第5表に示される通り、実施例8で得られ
た固体培養物中の放線菌数は、8ヶ月後においても変化
がなかったのに対し、液体培養法により得られた液体培
養物中の放線菌数は、著しく減少した。この実験より実
施例8で得られた固体培養物中の放線菌は、定着性にお
いて優れていることが確認され、この固体培養物が土壌
用微生物資材として有効に使用できることが示された。
試験例6 実施例8で得られた固体培養物の植生促進効果 実験方法;小松菜(サカタ交配社製、みずぎ小松菜)
の種子を1昼夜水に浸責した後、ポット当たり20粒播種
した。風乾細土(静岡県田方郡函南町畑の褐色森林土BD
(d)の2mmの篩を通したもの)にバーク堆肥20%(v/
v)を混合し、これに、共通基礎肥料としてN、P2O5
よびK2Oを各々100mg配合し、さらに、土壌改良材として
P2O5を200mg(過燐酸石灰1052mg)を添加したものを基
本培土とした。
これに実施例8で得た固体培養物をポット当たり5
%、10%添加した。対照区として基本培土を用い、栽培
試験は、500mlのノイバウエルポット2連で行い、栽培
温度は、摂氏15℃〜25℃の範囲に保った。
実験結果;結果は、第6表に記載の通り、5%および
10%添加区において地上部重量が顕著に増加し、本発明
の固体培養物の土壌用微生物資材として有用性が認めら
れた。
〈発明の効果〉 本発明の放線菌の固体培養物の製造方法によれば、非
滅菌条件下においてもほぼ選択的に放線菌を増殖せしめ
ることができ、この固体培養物を利用して調製された土
壌微生物資材は、定着性の良い放線菌を高濃度に含み、
簡単に安価に調整されえるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 1/20 Z 8828−4B (72)発明者 横山 寿孝 静岡県裾野市千福549 (72)発明者 勝山 敦弘 静岡県清水市殿沢2―12―17 (72)発明者 倉田 俊彦 静岡県清水市八坂西町13―13 (56)参考文献 特開 昭60−71009(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃糖蜜を原料とした発酵廃液またはその濃
    縮液と活性汚泥乾燥物との比率が、0.8〜1.2:1.2〜0.8
    である混合物を含み、必要に応じて該混合物に担体を存
    在せしめた固体培地に、放線菌を固体培養せしめること
    を特徴とする放線菌の固体培養物の製造方法。
  2. 【請求項2】廃糖蜜を原料とした発酵廃液が、廃糖蜜を
    含む培地にイーストを培養して得られたイースト発酵廃
    液である請求項(1)記載の製造方法。
  3. 【請求項3】濃縮液が、イースト発酵廃液を約50%濃縮
    した濃縮液である請求項(1)記載の製造方法。
  4. 【請求項4】活性汚泥乾燥物が、乾物当りのT−N含量
    として5.5〜10%である請求項(1)記載の製造方法。
  5. 【請求項5】活性汚泥乾燥物が、食品・発酵業排水の活
    性汚泥の乾燥物である請求項(1)記載の製造方法。
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