JPH08290457A - 押出成型装置の冷却媒体供給装置およびこれに用いられる層流形成部材 - Google Patents

押出成型装置の冷却媒体供給装置およびこれに用いられる層流形成部材

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JPH08290457A
JPH08290457A JP8038046A JP3804696A JPH08290457A JP H08290457 A JPH08290457 A JP H08290457A JP 8038046 A JP8038046 A JP 8038046A JP 3804696 A JP3804696 A JP 3804696A JP H08290457 A JPH08290457 A JP H08290457A
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JP
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cooling medium
nozzle
supply device
resin
extrusion molding
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JP8038046A
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English (en)
Inventor
Sanemi Niimoto
實美 新本
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TOMY KIKAI KOGYO KK
Original Assignee
TOMY KIKAI KOGYO KK
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Publication date
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一に冷却媒体を噴出させることができると
ともに、周方向で局部的にエア噴出量を調整することが
でき、樹脂の偏肉のない均一な膜厚の適正な樹脂成型を
行なうこと 【解決手段】 吐出樹脂の外周に噴出させる冷却媒体の
導通路を形成する複数のノズル板17,19の間に冷却
媒体を中心方向に指向させる複数の隔壁部材23を周方
向に所定間隔を有するように配設し、これら各隔壁部材
23の間に前記吐出樹脂の膜厚に応じて冷却媒体を送気
する送気管24および前記各隔壁部材23の間の冷却媒
体を吸引する吸気管25を配設したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は押出成型装置の冷却
媒体供給装置およびこれに用いられる層流形成部材に係
り、特に押出機により供給されダイの吐出口から吐出さ
れた溶融樹脂に冷却媒体を噴出させて前記溶融樹脂を冷
却するための押出成型装置の冷却媒体供給装置およびこ
れに用いられる層流形成部材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、押出機によりホッパから投入さ
れる熱可塑性樹脂等の樹脂を密閉したシリンダ内で、ス
クリュコンベアで輸送しながら溶融させ、その後、前記
溶融樹脂を所定の形状を有するダイに向けて押出し、こ
のダイの吐出口から前記溶融樹脂を筒状に吐出して所望
のチューブラフィルムを成型する押出成型装置が多く用
いられている。そして、このような押出成型装置におい
ては、ダイの吐出口から吐出された溶融樹脂に冷却媒体
を噴出させて前記溶融樹脂を冷却するための冷却媒体供
給装置が設けられている。
【0003】図10はこのような従来の押出成型装置の
冷却媒体供給装置を示したもので、この冷却媒体供給装
置1は、外周壁が形成された環状の本体2を有してお
り、この本体2の内周部には、斜上方に向けて開口する
環状のノズル口3が形成されている。また、前記本体2
の上面には、この本体2の上面を被覆する環状の蓋体4
が取付けられており、前記本体2の外周部下面には、こ
の本体2の内部に連通する複数のエア供給フランジ5が
周方向に所定間隔を有するように配設されている。これ
ら各エア供給フランジ5の本体2の内側部分には、周方
向に指向された開口部6を有するT字状のエア供給口7
が接続されており、前記エア供給フランジ5に図示しな
い冷却媒体供給装置から冷却媒体を供給することによ
り、エア供給口7の開口部6から本体2の内部に冷却媒
体を導入するようになされている。
【0004】また、前記本体2の内部上面には、環状に
立設された2つの隔壁8,9が半径方向に所定間隔を有
するように形成されており、前記蓋体4の下面には、前
記本体2の各隔壁8,9の間に位置するように下方に垂
下された隔壁10が形成されている。そして、前記エア
供給口7の開口部6から本体2の内部に導入された冷却
媒体は、前記各隔壁8,9,10の間を通ってノズル口
3に送られるようになされている。さらに、前記本体2
の内部であって前記内側の隔壁9の内周側下部には、コ
イルばね等の整流体11が配設されている。
【0005】このような従来の冷却媒体供給装置1にお
いては、前記冷却媒体供給装置から前記エア供給フラン
ジ5を介してエア供給口7の開口部6から本体2の内部
に冷却媒体を供給することにより、この冷却媒体は、前
記各隔壁8,9,10の間を通り、整流体11により渦
流等が除去されてノズル口3に送られ、このノズル口3
から整流された冷却媒体を噴出させるようになってい
る。これにより、吐出樹脂に対して均一に冷却媒体を噴
出させることができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の冷
却媒体供給装置においては、整流体11により冷却媒体
を整流して噴出させることができるものであるが、周方
向において局部的に冷却媒体の噴出量を調整することが
できず、そのため、押出成型装置のダイの吐出口の寸法
精度に誤差が生じ、この吐出口の間隙寸法が均一でない
場合には、前記ダイの吐出口から樹脂を吐出させて成型
を行なうと、前記吐出樹脂の膜厚が不均一になり、偏肉
のある樹脂が成型されてしまうという問題を有してい
る。また、前記本体2の内部の各隔壁8,9,10の間
を通る冷却媒体の渦流等を、前記整流体11のみにより
完全に整流させることは困難であり、周方向に均一に冷
却媒体を噴出させることが困難であるという問題を有し
ている。
【0007】一方、押出成型装置には、Tダイを用いて
平板状に溶融樹脂を吐出し、この吐出樹脂を冷却された
チルロールの外周面に密着させて冷却することにより、
所望の樹脂成型を行なうものがあり、このような押出成
型装置においては、冷却媒体供給装置により冷却媒体を
噴出させることにより、前記吐出樹脂を前記チルロール
に適正に密着させることが行なわれている。
【0008】しかし、このような冷却媒体供給装置にお
いても、均一に冷却媒体を噴出させることが極めて困難
であり、吐出樹脂を均一にチルロールに密着させること
ができず、冷却のばらつきを生じ、偏肉のある樹脂が成
型されてしまうという問題をも有している。
【0009】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、均一に冷却媒体を噴出させることができるとと
もに、周方向で局部的にエア噴出量を調整することがで
き、樹脂の偏肉のない均一な膜厚の適正な樹脂成型を行
なうことのできる押出成型装置の冷却媒体供給装置およ
びこれに用いられる層流形成部材を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1に記載の発明に係る押出成型装置の冷却媒体供
給装置は、所定の溶融樹脂を所定形状に成型吐出させる
吐出口が形成されたダイを配設してなる押出成型装置の
前記ダイの近傍にダイから吐出される樹脂に対して冷却
媒体を噴出させる押出成型装置の冷却媒体供給装置にお
いて、内部に冷却媒体の導通路を形成する複数のノズル
板を配設するとともに、このノズル板の間に導通される
冷却媒体を前記吐出口からの吐出樹脂の外周に噴出させ
るノズル口を配設し、前記ノズル板の間に前記冷却媒体
を中心方向に指向させる複数の隔壁部材を周方向に所定
間隔を有するように配設し、これら各隔壁部材の間に前
記吐出樹脂の膜厚に応じて冷却媒体を送気する送気管お
よび前記各隔壁部材の間の冷却媒体を吸引する吸気管を
配設したことを特徴とするものである。
【0011】この請求項1に記載の発明によれば、内部
に供給された冷却媒体は、各隔壁部材の間を通り、これ
ら各隔壁部材によりノズル口に向かって一方向に整流さ
れて噴出され、吐出樹脂を冷却するものであり、また、
この吐出樹脂の膜厚が均一でない場合には、その膜厚が
均一でない部分に対応する位置の隔壁部材の間に送吸気
管を介して冷却媒体を送気するか、あるいは、各隔壁部
材の間の冷却媒体を吸気するものであり、これにより、
前記各隔壁部材の間を通る冷却媒体の流量を調整できる
ものである。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
において、前記隔壁部材の間に、前記冷却媒体を中心方
向に指向させる複数の整流板を周方向に所定間隔を有す
るように配設したことを特徴とするものである。
【0013】この請求項2に記載の発明によれば、隔壁
部材の間を更に整流板により分割しているので、各隔壁
部材の間の冷却媒体を更に均一なノズル口に向かって一
方向に整流された層流とすることができる。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2において、前記隔壁部材と、前記整流板とをそ
の内周側端部が前記ノズル口に至るように延在して形成
したことを特徴とするものである。
【0015】この請求項3に記載の発明によれば、前記
各隔壁部材と、各整流板とをその内周側端部がノズル口
に至るように延在して形成するようにしているので、各
隔壁部材と各整流板とにより整流された冷却媒体が、各
隔壁部材と各整流板とにより周方向に分割された状態で
ノズル口からそのまま直接層流状態にして噴出されるも
のであり、周方向の冷却媒体の噴出制御をより正確に行
なうことができるとともに、ダイから吐出された吐出樹
脂を極めて良好に冷却させることができるものである。
【0016】さらに、請求項4に記載の発明に係る押出
成型装置の冷却媒体供給装置は、所定の溶融樹脂を所定
形状に成型吐出させる吐出口が形成されたTダイを配設
するとともに、この吐出樹脂を冷却するチルロールを配
設してなる押出成型装置の前記Tダイの近傍にTダイか
ら吐出される樹脂に対して冷却媒体を噴出させて前記チ
ルロールに密着させる押出成型装置の冷却媒体供給装置
において、内部に供給される冷却媒体を前記吐出樹脂に
対して噴出させる吹出口を配設するとともに、内部に前
記冷却媒体を前記吹出口方向に指向させる複数の隔壁部
材を所定間隔を有するように配設し、これら各隔壁部材
の間に前記吐出樹脂の膜厚に応じて冷却媒体を送気する
送気管および前記各隔壁部材の間の冷却媒体を吸引する
吸気管を配設したことを特徴とするものである。
【0017】この請求項4に記載の発明によれば、内部
に供給された冷却媒体は、各隔壁部材の間を通り、これ
ら各隔壁部材により吹出口に向かって一方向に整流され
て噴出され、吐出樹脂をチルロールに密着させるもので
あり、また、この吐出樹脂の膜厚が均一でない場合に
は、その膜厚が均一でない部分に対応する位置の隔壁部
材の間に送吸気管を介して冷却媒体を送気するか、ある
いは、各隔壁部材の間の冷却媒体を吸気するものであ
り、これにより、前記各隔壁部材の間を通る冷却媒体の
流量を調整できるものである。
【0018】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
において、前記隔壁部材の間に、前記冷却媒体を吹出口
方向に指向させる複数の整流板を所定間隔を有するよう
に配設したことを特徴とするものである。
【0019】この請求項5に記載の発明によれば、隔壁
部材の間を更に整流板により分割しているので、各隔壁
部材の間の冷却媒体を更に均一なノズル口に向かって一
方向に整流された層流とすることができる。
【0020】また、請求項6に記載の発明は、請求項4
または5において、前記隔壁部材と、前記整流板とをそ
の内周側端部が前記ノズル口に至るように延在して形成
したことを特徴とするものである。
【0021】この請求項6に記載の発明によれば、前記
各隔壁部材と各整流板とをその端部が吹出口に至るよう
に延在して形成するようにしているので、各隔壁部材と
各整流板とにより整流された冷却媒体が、各隔壁部材と
各整流板とにより分割された状態で吹出口からそのまま
直接層流状態にして噴出されるものであり、冷却媒体の
噴出制御をより正確に行なうことができるとともに、ダ
イから吐出された吐出樹脂を極めて良好に冷却させるこ
とができるものである。
【0022】さらに、請求項7に記載の発明は、請求項
4乃至6において、前記吹出口を前記チルロールに対向
する面全体に形成したことを特徴とするものである。
【0023】この請求項7に記載の発明によれば、吹出
口からチルロールの対向する面全体に冷却媒体を噴出さ
せることができるものである。
【0024】また、請求項8に記載の発明は、請求項4
乃至6において、前記吹出口を前記チルロールに対向す
る面に幅寸法が極小となるように形成したことを特徴と
するものである。
【0025】この請求項8に記載の発明によれば、吹出
口からチルロールの対向する面に局部的に冷却媒体を噴
出させることができるものである。
【0026】また、請求項9に記載の本発明の押出成型
装置の冷却媒体供給装置に用いられる層流形成部材は、
押出成型装置のダイの吐出口から成型吐出される吐出樹
脂に向けて冷却媒体を噴出させるノズル口を有する冷却
媒体供給装置の前記ノズル口に向う前記冷却媒体を、前
記ノズル口の延在方向に複数に分流させて、分流された
冷却媒体をそれぞれノズル口に向う層流とさせる分流手
段をもって形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0027】この請求項9に記載の発明によれば、層流
形成部材の分流手段によって、ノズル口に向う冷却媒体
を、前記ノズル口の延在方向に複数に分流させて、分流
された冷却媒体をそれぞれノズル口に向う層流とさせる
ことができ、押出成型装置のダイの吐出口から成型吐出
される吐出樹脂に向けて冷却媒体を層流状にして噴出さ
せて冷却させることができ、吐出樹脂を安定的に移動さ
せながら良好に冷却させることができ、しかも、分流さ
れた冷却媒体の流量調整も正確に制御することができ
る。
【0028】また、請求項10に記載の発明は、請求項
9において、分流手段を冷却媒体をノズル口に至るまで
分流するように形成したことを特徴とするものである。
【0029】この請求項10に記載の発明によれば、分
流手段によって冷却媒体をノズル口に至るまで分流する
ようにしているので、分流手段により層流状とされた冷
却媒体が、分割された状態でノズル口からそのまま直接
層流状態にして噴出されるものであり、冷却媒体の噴出
制御をより正確に行なうことができるとともに、ダイか
ら吐出された吐出樹脂を極めて良好に冷却させることが
できるものである。
【0030】また、請求項11に記載の発明は、請求項
10において、前記ノズル口は内部に冷却媒体の導通路
を形成する複数のノズル板をもって形成されており、前
記分流手段は、前記ノズル板の間にノズル口の延在方向
に所定間隔を有するように配設されて前記冷却媒体をノ
ズル口方向に指向させる複数の隔壁部材と、各隔壁部材
の間に所定間隔を有するように配設されて前記冷却媒体
をノズル口方向に指向させる複数の整流板とをもって形
成されており、各隔壁部材および各整流板の端部が前記
ノズル口に至るように形成されていることを特徴とする
ものである。
【0031】この請求項11に記載の発明によれば、前
記各隔壁部材と各整流板とをその端部がノズル口に至る
ように延在して形成するようにしているので、各隔壁部
材と各整流板とにより整流された冷却媒体が、各隔壁部
材と各整流板とにより分割された状態でノズル口からそ
のまま直接層流状態にして噴出されるものであり、冷却
媒体の噴出制御をより正確に行なうことができるととも
に、ダイから吐出された吐出樹脂を極めて良好に冷却さ
せることができるものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1乃
至図9を参照して説明する。
【0033】図1は本発明に係る環状の吐出口を有する
ダイを用いた押出成型装置の冷却媒体供給装置の実施の
一形態を示したもので、この冷却媒体供給装置1は、押
出成型装置のダイ12の上部であってこのダイ12に形
成された環状の吐出口13の外周側に配設されるように
なされており、この冷却媒体供給装置1は、環状の本体
14を有している。この本体14の外周側上面には、上
方に突出する隔壁15が形成されており、前記本体14
の外周側上方には、水平方向に延びる環状の第1仕切壁
16が前記本体14の隔壁15の上端部に対して所定間
隙を有するように配設されている。そして、前記第1仕
切壁16の下側および上側には、それぞれ図示しない冷
却媒体の送給装置により空気のみ、フロンガス等のガス
あるいは空気やガスに霧状冷媒のミストを混在させた所
定の冷却媒体が供給されるようになされている。
【0034】また、前記本体14の上部には、第1ノズ
ル板17が前記本体14の上面との間に所定間隙を有す
るとともに、その上面が前記本体14の外周側上面と面
一になるように固着されており、この本体14と第1ノ
ズル板17と間の内周部先端は、上方に向かって開口す
る第1ノズル口18とされている。また、前記第1仕切
壁16の内側には、外周側が上方に立上げ形成された断
面形状ほぼL字状を有する第2ノズル板19が前記第1
仕切壁16の内周面に螺合させることにより前記第1ノ
ズル板17の上面に対して所定間隙を有するように取付
けられており、前記第1ノズル板17と第2ノズル板1
9との間の内周部先端は、上方に向かって開口する主ノ
ズル口20とされている。また、前記第1ノズル板17
の外周側には、連通孔21が穿設されており、前記第1
仕切壁16の下側に供給される冷却媒体が前記本体14
の隔壁15と第2ノズル板19の外周面との間を通って
第1ノズル板17と第2ノズル板19との間に送られ、
前記主ノズル口20から噴出されるようになされてい
る。また、前記第1ノズル口18は、前記連通孔21を
通って本体14と第1ノズル板17との間に送られた冷
却媒体の一部が噴出されるとともに、前記主ノズル口2
0から噴出される余分な冷却媒体を吸引するようになさ
れている。
【0035】さらに、本実施形態においては、図2に示
すように、前記第2ノズル板19の下面には、環状の支
持板22が取付けられており、この支持板22の下面側
には、層流形成部材としての複数(例えば、24個)の
隔壁部材23,23…が半径方向に延在するとともに下
面が前記第1ノズル板17の上面に当接されるように周
方向に所定間隔をもって形成されている。また、前記第
2ノズル板19には、前記各隔壁部材23の間に開口す
る円筒状の送気管24がその下端面が前記支持板22の
下面と面一となるように取付けられており、この送気管
24の内側には、吸気管25が同軸状に配設されてい
る。前記送気管24の上部外周には、送気管24の内側
に連通する送気口26が形成されており、前記送気管2
4の上部外周には、前記送気管24を貫通して前記吸気
管25に連通する吸気口27が形成されている。さら
に、前記支持板22の下面側であって前記送気管24の
開口部分より内周側には、半径方向に延在する層流形成
部材としての複数の整流板28が配設されている。この
整流板28は、前記送気管24および前記吸気管25を
更に小径に形成して、各隔壁部材23の間隔を整流板2
8を設置したときの各整流板28の間隔とほぼ同一程度
に形成した場合には省略することができる(図5および
図8に示す実施態様において同じ)。
【0036】そして、前記第1ノズル板17と第2ノズ
ル板19との間に供給される冷却媒体は、前記各隔壁部
材23および各整流板28の間を通って主ノズル口20
に送られるものであり、前記送気管24から冷却媒体を
送風するとともに、前記吸気管25から冷却媒体を吸引
することにより、前記第1ノズル板17と第2ノズル板
19との間に供給される冷却媒体の流量を任意に可変す
ることができるようになっている。
【0037】また、前記第1ノズル板17と第2ノズル
板19との間の前記各隔壁部材23の内周側には、コイ
ル状を有し環状に形成された2つの整流部材29,29
がそれぞれ同心円状に配設されており、本実施形態にお
いては、前記各整流部材29の表面には、テフロンある
いはシリコン等の表面保護部材がコーティングされてい
る。
【0038】また、前記第2ノズル板19の内側には、
断面形状クランク状に形成された第3ノズル板30が前
記第2ノズル板19の内周面に螺合させることにより前
記第2ノズル板19の上面に対して所定間隙を有するよ
うに取付けられており、前記第2ノズル板19と第3ノ
ズル板30との間の内周部先端は、上方に向かって開口
する第2ノズル口31とされている。また、前記第3ノ
ズル板30の外周側には、連通孔32が穿設されてお
り、前記第1仕切壁16の上側に供給される冷却媒体が
前記第2ノズル板19と第3ノズル板30との間に送ら
れ、前記第2ノズル口31から噴出されるようになされ
ており、前記第3ノズル板30の第2ノズル板19に対
する螺合位置を調整することにより、前記第2ノズル口
31の開度を調整することができるようになされてい
る。
【0039】さらに、前記第3ノズル板30の内周端近
傍の上面には、上端部が前記吐出口13から吐出される
樹脂Aの成型形状に合うように所定角度で傾斜するよう
に形成された仕切板33が立設されており、前記仕切板
33には、連通孔34が穿設されている。
【0040】また、図3は前記冷却媒体供給装置を用い
た制御システムの一実施形態を示したもので、送吸気装
置としての高圧ブロワ35が配設されており、この高圧
ブロワ35には、高圧ブロワ35の駆動により常に正圧
状態に保持される正圧調整タンク36が接続されるとと
もに、常に負圧状態に保持される負圧調整タンク37が
接続されている。また、前記各送気管24の送気口26
には、送気配管38がそれぞれ接続されており、前記各
吸気管25の吸気口27には、吸気配管39がそれぞれ
接続されている。前記送気配管38は、途中、パルスモ
ータ40により任意に開度調整される送気用バルブ41
を介して前記高圧ブロワ35の正圧調整タンク36に接
続されており、前記吸気配管39は、途中、パルスモー
タ42により任意に開度調整される吸気用バルブ43を
介して前記高圧ブロワ35の負圧調整タンク37に接続
されている。さらに、例えば、前記吐出樹脂Aのフロス
トライン付近の膜厚を検出する膜厚センサ44を配設
し、この膜厚センサ44には、前記膜厚センサ44から
の検出データに基づいて前記送気用バルブ41のパルス
モータ40および吸気用バルブ43のパルスモータ42
を駆動制御する制御装置45が接続されている。
【0041】なお、前記実施形態においては、前記送気
用バルブ41および吸気用バルブ43の開度調整を行な
う場合の基準データとして吐出樹脂Aのフロストライン
付近の膜厚を検出するようにしているが、他の部位にお
ける膜厚を検出するようにしてもよいし、フロストライ
ン近傍若しくはダイからの吐出直後の吐出樹脂Aの周方
向の温度分布を検出するようにしてもよい。また、前記
実施形態においては、送排気装置として高圧ブロワ35
を用い、この高圧ブロワ35により送気配管38への送
気および吸気配管39からの吸気を行なうようにしてい
るが、例えば、送気配管38への送気を行なう送風機お
よび吸気配管39からの吸気を行なう吸引機をそれぞれ
別個に設けるようにしてもよい。
【0042】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0043】本実施形態においては、前記ダイ12の吐
出口13から溶融樹脂を筒状に成型して上方に吐出する
とともに、この吐出樹脂の内側に所定圧力でエアを噴出
させて樹脂を吹膨するものであり、この場合に、前記第
1仕切壁16の下側に供給される冷却媒体が前記第1ノ
ズル板17と第2ノズル板19との間に送られ、この冷
却媒体の一部が前記連通孔21を通って本体14と第1
ノズル板17との間を通って前記第1ノズル口18から
噴出され、前記吐出樹脂Aの冷却を行なうようになって
いる。
【0044】また、前記第1ノズル板17と第2ノズル
板19との間に送られた冷却媒体は、前記各隔壁部材2
3および整流板28の間を通り、これら各隔壁部材23
および整流板28により本体14の中心方向に向かって
一方向に整流され、さらに、各整流部材29により整流
されて主ノズル口20から噴出される。例えば、冷却媒
体がその送給装置から冷却媒体供給装置1に供給される
際に、回転翼により回転流として出力され、乱流状態で
供給されることになるが、前記隔壁部材23および整流
板28部分を冷却媒体が通過することにより、乱流等を
除去するように常に安定した層流として噴出させること
ができるようになっている。本実施形態においては、こ
れら各隔壁部材23および整流板28が、本発明の層流
形成部材の分流手段を形成している。すなわち、各隔壁
部材23および整流板28は、前記主ノズル口20に向
う前記冷却媒体を、主ノズル口20の延在方向(周方
向)に複数に分流させて、分流された冷却媒体をそれぞ
れ主ノズル口20に向う層流とさせている(図5および
図8に示す実施態様において同じ)。さらに、本実施形
態においては、前記各整流部材29の表面に表面保護部
材をコーティングするようにしているので、この整流部
材29にごみ等が付着してしまうことを確実に防止する
ことができ、例えごみ等が付着してしまっても容易に除
去することができ、その結果、常に安定した整流効果を
得ることができる。
【0045】さらに、前記第1仕切壁16の上側に供給
される冷却媒体は、連通孔32を介して前記第2ノズル
板19と第3ノズル板30との間に送られて前記第2ノ
ズル口31から噴出されるようになっている。このよう
に前記各ノズル口18,20,31および各仕切板32
の間から冷却媒体を噴出させることにより、吐出口13
から吐出される樹脂を適正に冷却するようになってい
る。
【0046】このときに、前記吐出樹脂Aは、まず、第
1ノズル口18から噴出される冷却媒体により冷却され
るものであるが、主ノズル20、第2ノズル31等がな
い場合には、前記吐出樹脂Aが第1ノズル18の直径よ
り大きい直径に吹膨されて成型されることから、第1ノ
ズル口18から噴出される冷却媒体は吐出樹脂Aに対し
て一定の剥離点を過ぎると吐出樹脂Aの表面から剥離さ
れ、それより上方の吐出樹脂Aの表面部分に冷却媒体の
乱流が発生してしまい、吐出樹脂Aのばたつき等が発生
して適正な成型を行なうことができなくなってしまう。
しかし、本実施形態においては、主ノズル20、第2ノ
ズル口31および各仕切板33の間からも冷却媒体を噴
出させるようにしているので、いわゆるスロット効果と
同様の効果を得ることができる。すなわち、図1に示す
ように、第1ノズル口18のみから冷却媒体を噴出した
とすると、その噴出部の幅寸法bと吐出樹脂の周面にお
いて乱流が発生しない範囲の高さ寸法lとの関係は、い
わゆるゼットウォール効果として、l=(18〜20)
bという関係が成立するが、本実施形態においては、主
ノズル20、第2ノズル口31および各仕切板32の間
から冷却媒体を噴出することにより、噴出部の幅寸法B
が大きくなり、乱流が発生しない範囲の高さ寸法Lも大
きくなる。その結果、本実施形態においては、吐出樹脂
Aの上方においても乱流の発生を確実に防止することが
でき、冷却媒体を吐出樹脂Aの周面全体にわたって層流
として噴出することができ、大径の樹脂成型を行なう場
合でも、吐出樹脂Aのばたつき等を防止して、吐出樹脂
Aの安定した冷却を行なうことができる。
【0047】そして、前記樹脂の成型時に膜厚センサ4
4により前記吐出口13からの吐出樹脂Aの周方向の膜
厚を検出してその検出信号を制御装置45に送り、この
制御装置45により、吐出樹脂Aの膜厚分布を算出す
る。そして、前記吐出樹脂Aの膜厚が均一でない場合に
は、制御装置45により、その膜厚が均一でない部分に
対応する位置のいずれかのパルスモータ40,42を駆
動制御して、送気用バルブ41あるいは吸気用バルブ4
3の開度を調整することにより、前記高圧ブロワ35か
ら送気配管38を介して冷却媒体を送気管24に送り、
この送気管24から各隔壁部材23の間に冷却媒体を供
給するか、あるいは、高圧ブロワ35により各隔壁部材
23の間に供給される冷却媒体を吸気管25および吸気
配管39を介して吸気するようになっている。これによ
り、前記各隔壁部材23の間を通る冷却媒体の流量を調
整できるようになっている。
【0048】したがって、本実施形態においては、膜厚
センサ44により検出される吐出樹脂Aの膜厚に応じ
て、制御装置45により送気用バルブ41あるいは吸気
用バルブ43の開度を調整することにより、前記高圧ブ
ロワ35からの冷却媒体を送気管24を介して各隔壁部
材23の間に供給するか、あるいは、各隔壁部材23の
間に供給される冷却媒体を吸気管25を介して吸気する
ことができ、これにより、主ノズル口20から吐出され
る冷却媒体の流量を周方向で局部的に調整することがで
き、偏肉のない膜厚の均一な樹脂成型を行なうことがで
きる。
【0049】また、前記第1ノズル板17と第2ノズル
板19との間に隔壁部材23および整流板28を配設す
るようにしているので、前記各隔壁部材23および整流
板28により冷却媒体を本体14の中心方向に向かって
一方向に整流させることができ、さらに、各整流部材2
9および整流板28により冷却媒体を渦流等を除去する
ように整流させることができ、その結果、適正に整流さ
れた冷却媒体を主ノズル口20から均一に噴出させるこ
とができ、吐出樹脂Aの周方向に均一な冷却を行なうこ
とができる。
【0050】また、図4乃至図6はTダイによる押出成
型装置に適用される冷却媒体供給装置の実施形態を示し
たもので、本実施形態においては、溶融樹脂を平板状に
成型して下方に吐出するTダイ46の吐出口13の下方
には、前記吐出樹脂を密着させて冷却するためのチルロ
ール47が配設されており、このチルロール47の外周
近傍には、冷却媒体供給装置1が配設されている。
【0051】この冷却媒体供給装置1は、前記チルロー
ル47の軸方向に延在する箱型の本体14を有してお
り、この本体14の前記チルロール47に対向する面
は、吹出口48とされている。また、前記本体14の前
記チルロール47の反対側の面には、冷却媒体供給口4
9が突出形成されており、前記本体14の内部には、上
面に対して空隙が形成された隔壁15および下面に対し
て空隙が形成された隔壁15が順次所定間隔を有するよ
うに配設されている。そして、冷却媒体供給口49から
ホース50を介して供給される冷却媒体が前記各隔壁1
5の間を通って前記吹出口48に送給されるようになさ
れている。
【0052】さらに、本実施形態においては、図5に示
すように、前記本体14の内部であって前記吹出口48
の近傍には、層流形成部材としての複数の隔壁部材2
3,23…が上下および前後に延在するように所定間隔
をもって形成されている。また、前記本体14の上面に
は、前記各隔壁部材23の間に開口し上部に送気口26
が形成された円筒状の送気管24が取付けられており、
この送気管24の内側には、上部に吸気口27が形成さ
れた吸気管25が同軸状に配設されている。さらに、前
記各隔壁部材23の間であって前記送気管24の開口部
分より内周側には、前後方向に延在する層流形成部材と
しての複数の整流板28が配設されており、前記各隔壁
部材23の前方近傍には、整流部材29が配設されてい
る。
【0053】そして、前記本体14の内部に供給される
冷却媒体は、前記各隔壁部材23および各整流板28の
間を通って吹出口48に送られるものであり、前記送気
管24から冷却媒体を送風するとともに、前記吸気管2
5から冷却媒体を吸引することにより、前記吹出口48
に供給される冷却媒体の流量を任意に可変することがで
きるようになっている。
【0054】また、図6は前記冷却媒体供給装置1を用
いた制御システムの一実施形態を示したもので、高圧ブ
ロワ35の正圧調整タンク36と前記各送気管24の送
気口26との間には、途中、パルスモータ40により任
意に開度調整される送気用バルブ41を介して送気配管
38が接続されており、負圧調整タンク37と前記各吸
気管25の吸気口27との間には、途中、パルスモータ
42により任意に開度調整される吸気用バルブ43を介
して吸気配管39が接続されている。さらに、例えば、
前記チルロール47から引き剥がされた吐出樹脂の膜厚
を検出する膜厚センサ44を配設し、この膜厚センサ4
4には、前記膜厚センサ44からの検出データに基づい
て前記送気用バルブ41のパルスモータ40および吸気
用バルブ43のパルスモータ42を駆動制御する制御装
置45が接続されている。
【0055】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0056】本実施形態においては、前記Tダイ46の
吐出口13から溶融樹脂を平板状に成型して下方に吐出
し、この吐出樹脂は、前記チルロール47の外周面に接
触されて冷却されるものである。
【0057】この場合に、前記ホース50を介して本体
14の内部に供給される冷却媒体が前記各隔壁15の間
を通り、さらに、前記各隔壁部材23および整流板28
の間を通り、これら各隔壁部材23および整流板28に
より本体14の吹出口48の方向に向かって一方向に整
流され、さらに、各整流部材29により渦流等を除去す
るように整流されて吹出口48から噴出される。これに
より、前記チルロール47の外周に接触された吐出樹脂
に均一に冷却媒体を噴出させることができ、前記吐出樹
脂をチルロール47の外周面に対して均一に密着させる
ことができ、チルロール47による冷却を均一に行なう
ことが可能となる。
【0058】そして、本実施形態においても、膜厚セン
サ44により前記吐出樹脂の膜厚を検出してその検出信
号を制御装置45に送り、この制御装置45により、吐
出樹脂の膜厚分布を算出する。そして、前記吐出樹脂の
膜厚が均一でない場合には、制御装置45により、その
膜厚が均一でない部分に対応する位置のいずれかのパル
スモータ40,42を駆動制御して、送気用バルブ41
あるいは吸気用バルブ43の開度を調整することによ
り、前記高圧ブロワ35から送気配管38を介して冷却
媒体を送気管24に送り、この送気管24から各隔壁部
材23の間に冷却媒体を供給するか、あるいは、高圧ブ
ロワ35により各隔壁部材23の間に供給される冷却媒
体を吸気管25および吸気配管39を介して吸気するよ
うになっている。これにより、前記各隔壁部材23の間
を通る冷却媒体の流量を調整できるようになっている。
【0059】したがって、本実施形態においても前記実
施形態と同様に、膜厚センサ44により検出される吐出
樹脂の膜厚に応じて、制御装置45により送気用バルブ
41あるいは吸気用バルブ43の開度を調整することに
より、前記高圧ブロワ35からの冷却媒体を送気管24
を介して各隔壁部材23の間に供給するか、あるいは、
各隔壁部材23の間に供給される冷却媒体を吸気管25
を介して吸気することができ、これにより、吹出口48
から吐出される冷却媒体の流量を幅方向で局部的に調整
することができ、しかも、前記各隔壁部材23、整流板
28および各整流部材29により冷却媒体を一方向に整
流させることができるので、吐出樹脂をチルロール47
に対して均一に密着させることができ、偏肉のない膜厚
の均一な樹脂成型を行なうことができる。
【0060】なお、前記実施形態においては、本体14
の前面に吹出口48が形成されたいわゆるチャンバ型の
冷却媒体供給装置1について説明したが、図7に示すよ
うに、本体14の前面に幅方向に延在し先端が幅寸法が
極小に形成された吹出口48を形成し、この吹出口48
からエッジ状に冷却媒体を吹き出すようにしたいわゆる
エアナイフ型の冷却媒体供給装置1に適用しても前記実
施形態と同様の効果を得ることができる。
【0061】また、図8は本発明の他の実施形態を示し
たもので、本実施形態は、図1に示す層流形成部材の分
流手段を形成する隔壁部材23および整流板28(図8
には図示せず)の形状を変更したものである。
【0062】本実施形態の冷却媒体供給装置1において
も、環状の支持板22の下面側に複数の隔壁部材23が
形成されており、本実施形態においては、この隔壁部材
23は、その内周側端部が主ノズル口20に至るように
延在して形成されている。さらに、前記支持板22の下
面側であって前記送気管24の開口部分より内周側に
は、前記各隔壁部材23の間に位置し半径方向に延在す
る複数の整流板28が配設されており、本実施形態にお
いては、前記各整流板28もその内周側端部が主ノズル
口20に至るように延在して形成されている。
【0063】この場合に、本実施形態においては、前記
第2ノズル板19の内周端部が下方に突出するように形
成されているため、前記第2ノズル板19の内周端部下
面に前記各隔壁部材23および各整流板28に対応する
ように図示しないスリットを形成し、前記各隔壁部材2
3および各整流板28を前記スリットに嵌合させること
により、前記各隔壁部材23および各整流板28の内周
端部を主ノズル口20部分に位置させることができるも
のである。そして、本実施形態においては、前記各隔壁
部材23および各整流板28により、前記主ノズル口2
0が周方向に分割されるようになっている。
【0064】そして、この各隔壁部材23と各整流板2
8との間隔寸法は、例えば、1.0〜20mm程度に形
成されており、高さ寸法は、例えば、5〜30mm程
度、厚さ寸法は、例えば、0.2〜5mm程度に形成さ
れるようになっている。
【0065】なお、本実施形態においては、整流部材は
設けられておらず、その他の部分は前記図1に示す実施
形態のものと同様であるため、同一部分には同一符号を
付してその説明を省略する。また、前記冷却媒体供給装
置を用いた制御システムについても前記図3に示すもの
と同様のものが用いられる。
【0066】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0067】本実施形態においても前記実施形態と同様
に、主ノズル口20、第1ノズル口18、第2ノズル口
31および各仕切板32の間から冷却媒体を噴出させる
ことにより、ダイ12の吐出口13から吐出された溶融
樹脂を適正に冷却するようになっている。この場合に、
本実施形態においても、前記各隔壁部材23および整流
板28により乱流等を除去するように常に安定した層流
として噴出させることができるとともに、いわゆるゼッ
トウォール効果により、吐出樹脂の上方においても乱流
の発生を確実に防止することができるものである。
【0068】そして、前記吐出樹脂の膜厚に応じて、送
気管24から各隔壁部材23の間に冷却媒体を供給する
か、あるいは、高圧ブロワ35により各隔壁部材23の
間に供給される冷却媒体を吸気管25および吸気配管3
9を介して吸気することにより、前記各隔壁部材23の
間を通る冷却媒体の流量を調整できるようになってい
る。
【0069】この場合に、本実施形態においては、前記
各隔壁部材23および整流板28をその内周側端部23
aが主ノズル口20に至るように延在して形成するよう
にしているので、前記各隔壁部材23および整流板28
により整流された冷却媒体が各隔壁部材23により周方
向に分割された状態で主ノズル口20からそのまま直接
層流状態にして噴出されるものであり、周方向の冷却媒
体の噴出制御をより正確に行なうことができるととも
に、ダイ12の吐出口13から吐出された吐出樹脂を極
めて良好に冷却させることができるものである。
【0070】したがって、本実施形態においても前記実
施形態と同様に、冷却媒体を送気管24を介して各隔壁
部材23の間に供給するか、あるいは、各隔壁部材23
の間に供給される冷却媒体を吸気管25を介して吸気す
ることができ、これにより、主ノズル口20から吐出さ
れる冷却媒体の流量を周方向で局部的に、しかも、正確
に調整することができ、偏肉のない膜厚の均一な樹脂成
型を行なうことができる。また、隔壁部材23および整
流板28により冷却媒体を渦流等を除去するように整流
させることができ、適正に整流された冷却媒体を主ノズ
ル口20から均一に噴出させることができ、吐出樹脂の
周方向に均一な冷却を行なうことができる。
【0071】なお、本実施形態においては、溶融樹脂を
環状に吐出するダイ12に適用される冷却媒体供給装置
について説明したが、図4および図7に示すようなTダ
イに適用される冷却媒体供給装置にも同様に適用するこ
とができる。
【0072】また、前記各実施形態においては、層流形
成部材の分流手段として、隔壁部材23や整流板28に
より冷却媒体の流路を分割するようにしたが、例えば、
多数の細い配管の出口を環状または一直線状に配列させ
たり、ハニカム形状の流路を一体成型する等のいずれの
手段により冷却媒体の流路を分割するようにしてもよ
い。
【0073】図9は本発明装置における吐出樹脂の偏肉
データを示している。このデータの測定は、低密度ポリ
エチレン樹脂を直径410cm、厚さ20μmのバブル
状に成型した場合におけるバブルの円周上のフイルム厚
さを20μmを基準とした偏肉割合(%)を計測したも
のである。図中、実線は図1に示す実施形態の偏肉デー
タを示し、破線は図8に示す実施形態の偏肉データを示
すものである。
【0074】図9と同様にして図10に示す従来例につ
いて計測したところ、従来例の偏肉割合は±15%以上
に達するものであり、非常に偏肉が大きいものであっ
た。
【0075】これに対し、本発明によれば、図9に示す
ように、図1および図8の両実施形態においても、偏肉
割合は±5%以下に抑えることができ、特に層流形成部
材の分流手段である隔壁部材23や整流板28を主ノズ
ル口20の端縁まで形成した場合には、偏肉割合を±2
%以下と極めて低く抑えることができ、厚さの均一な高
品質なフイルムの成型ができることがわかる。
【0076】また、本発明は前記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、必要に応じて変更することができる
ものである。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、吐出
樹脂の膜厚に応じて冷却媒体を送気管を介して各隔壁部
材の間に供給するか、あるいは、各隔壁部材の間に供給
される冷却媒体を吸気管を介して吸気することができ、
これにより、吐出される冷却媒体の流量を局部的に調整
することができ、偏肉のない膜厚の均一な樹脂成型を行
なうことができる。また、隔壁部材および整流板を配設
するようにしているので、前記各隔壁部材および整流板
により渦流等を除去するように冷却媒体を冷却媒体吹出
し方向に向かって一方向に整流させることができ、その
結果、適正に整流された冷却媒体を均一に噴出させるこ
とができ、吐出樹脂の均一な冷却および吐出樹脂のチル
ロールへの均一な密着を行なうことができる。また、層
流形成部材の分流手段を形成する各隔壁部材や各整流板
をその端部がノズル口あるいは吹出口に至るように延在
して形成するようにしているので、前記各隔壁部材等に
より整流された冷却媒体が各隔壁部材等により周方向に
分割された状態でそのまま直接層流状態にして噴出され
るものであり、冷却媒体の噴出制御をより正確に行なう
ことができるとともに、ダイの吐出口から吐出された吐
出樹脂を極めて良好に冷却させることができる等の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る押出成型装置の冷却媒体供給装
置の実施の一形態を示す概略縦断面図
【図2】 図1の支持板部分の一部の底面図
【図3】 本発明の冷却媒体供給装置の制御システムの
一実施形態を示すブロック図
【図4】 本発明の他の実施形態を示す概略縦断面図
【図5】 図4の本体上面の一部の底面図
【図6】 図4の制御システムの一実施形態を示すブロ
ック図
【図7】 本発明の他の実施形態を示す概略縦断面図
【図8】 本発明のさらに他の実施形態を示す概略縦断
面図
【図9】 本発明装置における吐出樹脂の偏肉データを
示す特性図
【図10】 従来の押出成型装置の冷却媒体供給装置を
示す概略縦断面図
【符号の説明】
1 冷却媒体供給装置 12 ダイ 13 吐出口 14 本体 15 隔壁 17 第1ノズル板 18 第1ノズル口 19 第2ノズル板 20 主ノズル口 23 隔壁部材 24 送気管 25 吸気管 26 送気口 27 吸気口 28 整流板 29 整流部材 35 高圧ブロワ 38 送気配管 39 吸気配管 41 送気バルブ 43 吸気バルブ 44 膜厚センサ 45 制御装置 46 Tダイ 47 チルロール 48 吹出口

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の溶融樹脂を所定形状に成型吐出さ
    せる吐出口が形成されたダイを配設してなる押出成型装
    置の前記ダイの近傍にダイから吐出される樹脂に対して
    冷却媒体を噴出させる押出成型装置の冷却媒体供給装置
    において、内部に冷却媒体の導通路を形成する複数のノ
    ズル板を配設するとともに、このノズル板の間に導通さ
    れる冷却媒体を前記吐出口からの吐出樹脂の外周に噴出
    させるノズル口を配設し、前記ノズル板の間に前記冷却
    媒体を中心方向に指向させる複数の隔壁部材を周方向に
    所定間隔を有するように配設し、これら各隔壁部材の間
    に前記吐出樹脂の膜厚に応じて冷却媒体を送気する送気
    管および前記各隔壁部材の間の冷却媒体を吸引する吸気
    管を配設したことを特徴とする押出成型装置の冷却媒体
    供給装置。
  2. 【請求項2】 前記隔壁部材の間に、前記冷却媒体を中
    心方向に指向させる複数の整流板を周方向に所定間隔を
    有するように配設したことを特徴とする請求項1に記載
    の押出成型装置の冷却媒体供給装置。
  3. 【請求項3】 前記隔壁部材と、整流板とをその内周側
    端部が前記ノズル口に至るように延在して形成したこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の押出成型
    装置の冷却媒体供給装置。
  4. 【請求項4】 所定の溶融樹脂を所定形状に成型吐出さ
    せる吐出口が形成されたTダイを配設するとともに、こ
    の吐出樹脂を冷却するチルロールを配設してなる押出成
    型装置の前記Tダイの近傍にTダイから吐出される樹脂
    に対して冷却媒体を噴出させて前記チルロールに密着さ
    せる押出成型装置の冷却媒体供給装置において、内部に
    供給される冷却媒体を前記吐出樹脂に対して噴出させる
    吹出口を配設するとともに、内部に前記冷却媒体を前記
    吹出口方向に指向させる複数の隔壁部材を所定間隔を有
    するように配設し、これら各隔壁部材の間に前記吐出樹
    脂の膜厚に応じて冷却媒体を送気する送気管および前記
    各隔壁部材の間の冷却媒体を吸引する吸気管を配設した
    ことを特徴とする押出成型装置の冷却媒体供給装置。
  5. 【請求項5】 前記隔壁部材の間に、前記冷却媒体を吹
    出口方向に指向させる複数の整流板を所定間隔を有する
    ように配設したことを特徴とする請求項4に記載の押出
    成型装置の冷却媒体供給装置。
  6. 【請求項6】 前記隔壁部材と、整流板とをその内周側
    端部が前記吹出口に至るように延在して形成したことを
    特徴とする請求項4または請求項5に記載の押出成型装
    置の冷却媒体供給装置。
  7. 【請求項7】 前記吹出口を前記チルロールに対向する
    面全体に形成したことを特徴とする請求項4乃至請求項
    6のいずれか1項に記載の押出成型装置の冷却媒体供給
    装置。
  8. 【請求項8】 前記吹出口を前記チルロールに対向する
    面に幅寸法が極小となるように形成したことを特徴とす
    る請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の押出成
    型装置の冷却媒体供給装置。
  9. 【請求項9】 押出成型装置のダイの吐出口から成型吐
    出される吐出樹脂に向けて冷却媒体を噴出させるノズル
    口を有する冷却媒体供給装置の前記ノズル口に向う前記
    冷却媒体を、前記ノズル口の延在方向に複数に分流させ
    て、分流された冷却媒体をそれぞれノズル口に向う層流
    とさせる分流手段をもって形成されていることを特徴と
    する押出成型装置の冷却媒体供給装置に用いられる層流
    形成部材。
  10. 【請求項10】 前記分流手段は、冷却媒体をノズル口
    に至るまで分流するように形成されていることを特徴と
    する請求項9に記載の押出成型装置の冷却媒体供給装置
    に用いられる層流形成部材。
  11. 【請求項11】 前記ノズル口は、内部に冷却媒体の導
    通路を形成する複数のノズル板をもって形成されてお
    り、前記分流手段は、前記ノズル板の間にノズル口の延
    在方向に所定間隔を有するように配設されて前記冷却媒
    体をノズル口方向に指向させる複数の隔壁部材と、各隔
    壁部材の間に所定間隔を有するように配設されて前記冷
    却媒体をノズル口方向に指向させる複数の整流板とをも
    って形成されており、各隔壁部材および各整流板の端部
    が前記ノズル口に至るように形成されていることを特徴
    とする請求項10に記載の押出成型装置の冷却媒体供給
    装置に用いられる層流形成部材。
JP8038046A 1995-02-24 1996-02-26 押出成型装置の冷却媒体供給装置およびこれに用いられる層流形成部材 Pending JPH08290457A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2769197C2 (ru) * 2020-05-27 2022-03-29 Федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Сибирский федеральный университет" Устройство завихрителя потоков воздуха для охлаждения экструдированных масс
WO2022210206A1 (ja) * 2021-03-31 2022-10-06 住友重機械工業株式会社 フィルム成形装置

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