JPH08287169A - 電子財布残高表示システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】「電子財布」の残高の確認を行う場合、予め設
定しておいた条件に応じてＩＣカード表面に設けられた
液晶表示パネルに記号を表示し、該残高の確認を容易か
つ安全に行うこと。 【構成】電子財布本体１の表面に、残高確認時のマーク
表示用かつ表示情報登録時の設定条件表示用の液晶パネ
ル２と、データ入力用の数字キー／マークキー／符号キ
ー３と、外部機器との接続端子４と、電源をＯＮ／ＯＦ
Ｆする電源スイッチ５から構成される。 【効果】本発明により、自身が携帯している「電子財
布」の残高を確認したい場合、ＩＣカード表面に設けら
れている数字キーを利用して暗証番号の入力を行い、表
示ボタンを押すことにより、予め設定しておいた条件に
応じてＩＣカード表面に設けられている液晶表示パネル
に記号を表示する。これにより、いかなる場所において
も安全かつ容易に「電子財布」の残高の概ねの値を確認
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金融機関が発行する金
銭情報を記録したＩＣカードの該金銭情報について、そ
の残高表示を行うための電子財布残高表示システムに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来において、金融機関が発行する金銭
情報を記録したＩＣカードを「電子財布」として活用す
るようにしたシステムがある。この「電子財布」システ
ムは、特開平３−９２９６６号公報に記載されているよ
うに、ＩＣカード内のメモリに金銭情報を格納すること
によってＩＣカードを「電子化された財布」として扱
い、他のＩＣカード間または金融機関において金額の振
替や引出しを現金取引の場合と同様に可能にしたもので
ある。

【０００３】また、ＩＣカードに格納された金銭情報を
確認する際、該ＩＣカードの表面に設けられた表示部に
該金銭情報を数値で表示する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記Ｉ
Ｃカードによって具現化される「電子財布」の残高表示
を行う場合、該残高をそのまま数値で表示すると、本人
だけではなく他人にも該残高の確認がなされてしまい、
これは財布の中の現金の残高を他人に公開することと等
しく、安全性の面で問題があった。

【０００５】また、残高を数値で表示する場合は、液晶
表示装置の桁数の制約により、表示可能な残高には限界
が生じ、限度額以上の残高表示ができないという問題が
あった。

【０００６】本発明の目的は、他人による認識が不可能
であり、かつ残高の表示に限度がない電子財布残高表示
システムを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、「電子財布」の残高の確認を行う場合、予
め設定しておいた条件に応じてＩＣカード表面に設けら
れた液晶表示パネルに記号を表示し、該残高の確認を容
易にかつ安全に行うことを主要な特徴とするものであ
る。

【０００８】また、残高を記号で表示することにより、
残高の概ねの値を限界なく表示し、確認することを可能
にしたものである。

【０００９】

【作用】本発明によれば、自身が携帯している「電子財
布」の残高の確認をしたい場合、ＩＣカード表面に設け
られている数字キーを利用して暗証番号の入力を行い、
表示ボタンを押すことにより、予め設定しておいた条件
に応じてＩＣカード表面に設けられている液晶表示パネ
ルに記号を表示する。

【００１０】これにより、いかなる場所においても安全
にかつ容易に「電子財布」の残高の概ねの値を確認する
ことができる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面により
詳細に説明する。

【００１２】図１は本発明による電子財布残高表示シス
テムの一実施例を示す外観図であり、電子財布本体１の
表面に、残高確認時のマーク表示用かつ表示情報登録時
の設定条件表示用の液晶パネル２と、データ入力用の数
字キー／マークキー／符号キー３と、外部機器との接続
端子４と、電源をＯＮ／ＯＦＦする電源スイッチ５から
構成される。

【００１３】なお、図１は電源スイッチ５がＯＮにさ
れ、液晶パネル２にマーク「◆」を表示している状態を
示している。

【００１４】また、図２はこの実施例の内部構成図であ
り、情報を表示する液晶表示部２１と、各種情報を入力
するキー入力部３１と、外部機器との接続を行う外部接
続部４１と、電源のＯＮ／ＯＦＦを切り替える電源切替
部５１と、電源供給部６１と、各種情報を記憶する情報
部７１と、各種制御を行う制御部８１から構成される。

【００１５】また、各種情報を記憶する情報部７１は、
図３にその詳細を示すように個人情報部７１１、金銭情
報部７１２、表示情報部７１３から構成され、個人情報
部７１１には、所有者の氏名７１１１、住所７１１２、
電話番号７１１３、ＩＤ番号７１１４の各情報が記憶さ
れており、金銭情報部７１２には、金銭取引時に利用す
る暗証番号７１２１、金額７１２２、金銭履歴７１２３
の各情報が記憶されており、表示情報部７１３には、表
示テーブル７１３１、表示時に利用する暗証番号７１３
２の各情報が記憶されている。

【００１６】なお、金銭取引時に利用する暗証番号７１
２１と、表示時に利用する暗証番号７１３２は、例えば
共通に単に暗証番号として記憶し、金銭取引時、表示時
の両方で利用することも可能である。

【００１７】また、表示テーブル７１３１は、図４にそ
の詳細を示すように表示条件７１３１２と、該表示条件
下で表示するマーク７１３１１から構成され、表示条件
７１３１２は、設定値７１３１２２と、金額７１２２と
設定値７１３１２２を比較する符号７１３１２１の各情
報が記憶されている。

【００１８】なお、表示テーブル７１３１は設定値をキ
ーとして昇順にソートされている。また、表示テーブル
７１３１では、「電子財布」の残高がいかなる金額の場
合でもマーク３３１１が表示されるように設定を行う。

【００１９】また、キー入力部３１は、数字キー、マー
クキー、符号キー、マーク表示ボタン、ＯＫボタン、Ｃ
ＡＮＣＥＬボタン、マーク／設定条件登録ボタン、登録
終了ボタンにより構成される。

【００２０】なお、数字キー、マークキー、符号キー
は、例えば数字／マーク／符号キーとして一体的に構成
され、数字を入力する機能と、マークを入力する機能
と、シフトキーなどを利用して前記２つの機能を切り分
ける機能が付加されているものである。

【００２１】次に、図５および図６のフローチャートに
基づいて、本実施例における「電子財布」の残高マーク
表示動作について説明する。

【００２２】まず、残高の確認を行う場合、電源スイッ
チ５をＯＮにし（ステップ５０１）、暗証番号を入力す
る（ステップ５０３）。ここで、入力された暗証番号
と、表示時に利用する暗証番号７１３２とを照合し、一
致しない場合は暗証番号の再入力を促す（ステップ５０
４）。ここで、暗証番号を例えば３回間違えた場合、該
「電子財布」に解除不可能なロックをかけ、該「電子財
布」を使用不可能にする（ステップ５０８）。正確な暗
証番号が入力されたならば、残高をマークで表示するた
めに、マーク表示ボタンを押す（ステップ５０７）。

【００２３】マーク表示ボタンが押されると、金額７１
２２と表示テーブル７１３１の設定条件７１３１２とを
比較する。金額に合致する表示条件を抽出したら、検索
を終了する（ステップ６０１〜ステップ６０４）。表示
テーブル７１３１は設定値７１３１２２をキーとして昇
順にソートされているため、この際に抽出された表示条
件が、該当する条件の中でいちばん小さな表示条件であ
る。

【００２４】抽出された表示条件に該当するマークを液
晶パネル２に表示する（ステップ６０５）。

【００２５】最後に、電源スイッチ５をＯＦＦにし、マ
ーク表示を終了する（ステップ６０６）。電源スイッチ
５をＯＦＦにすることでロックをかけ、次回電源スイッ
チ５をＯＮにしたときには暗証番号７１３２の入力が必
要になる。また、電源スイッチ５をＯＦＦにしなくて
も、一定時間内に何も操作が行わなければ自動的に電源
をＯＦＦにし、ロックをかける。

【００２６】上に示した「電子財布」の残高マーク表示
動作では、表示時に利用する暗証番号７１３２を利用し
ているが、各ユーザーが自由にマーク７１３１１と表示
条件７１３１２を設定し、該残高をマークにより液晶パ
ネル２に表示することで安全性の問題は十分解決される
ので、表示時の暗証番号７１３２の利用は省略可能であ
る。

【００２７】次に、図５および図７のフローチャートに
基づいて、本実施例における「電子財布」の残高マーク
表示の表示情報設定動作について説明する。

【００２８】まず、表示情報の設定を行う場合、電源ス
イッチ５をＯＮにし（ステップ５０１）、暗証番号を入
力する（ステップ５０３）。ここで、入力された暗証番
号と、表示時に利用する暗証番号７１３２とを照合し、
一致しない場合は暗証番号の再入力を促す（ステップ５
０４）。ここで、暗証番号を例えば３回間違えた場合、
該「電子財布」に解除不可能なロックをかけ、該「電子
財布」を使用不可能にする（ステップ５０８）。正確な
暗証番号が入力されたならば、マーク／設定条件登録ボ
タンを押す（ステップ５０７）。

【００２９】マーク／設定条件登録ボタンが押される
と、表示テーブル７１３１に現在登録されているデータ
をすべて消去し、設定値７１３１２２の入力を促す。ユ
ーザーは設定値入力を行い（ステップ７０１）、ＯＫボ
タンで確定する（ステップ７０２）。ここでＣＡＮＣＥ
Ｌボタンを押した場合は、表示／登録選択（ステップ５
０７）に戻る。

【００３０】設定値入力を行い、ＯＫボタンで確定した
ら、金額７１２２と設定値７１３１２２との比較条件で
ある符号７１３１２１の入力を促す。ユーザーは符号入
力を行い（ステップ７０３）、ＯＫボタンで確定する
（ステップ７０４）。ここで、ＣＡＮＣＥＬボタンを押
した場合は、設定値入力（ステップ７０１）に戻る。

【００３１】符号入力を行い、ＯＫボタンで確定した
ら、金額７１２２と設定条件７１３１２とが合致した際
に表示するマーク７１３１１の入力を促す。ユーザーは
マーク入力を行い（ステップ７０５）、ＯＫボタンで確
定する（ステップ７０６）。ここでＣＡＮＣＥＬボタン
を押した場合は、符号入力（ステップ７０３）に戻る。

【００３２】マーク入力を行い、ＯＫボタンで確定した
ら、入力されたデータを表示テーブル７１３１に設定す
る。次に、登録を続ける場合はマーク／設定条件登録ボ
タンを押し、また、登録を終了する場合は登録終了ボタ
ンを押す（ステップ７０７）。ここで、マーク／設定条
件登録ボタンが押された場合は、設定値入力（ステップ
７０１）に戻る。また、ＣＡＮＣＥＬボタンが押された
場合は、マーク入力（ステップ７０５）に戻る。

【００３３】ステップ７０７で登録終了ボタンが押され
た場合は、表示テーブル７１３１のデータを設定値７１
３１２２をキーとして昇順にソートを行う（ステップ７
０８）。次に、設定された条件の和集合で、いかなる残
高の場合でもマークが表示されるように設定されている
かどうかの整合性チェックを行う（ステップ７０９）。
ここで整合性がとれていれば、”登録完了”のメッセー
ジを出力し（ステップ７１０）、整合性がとれていなけ
れば”エラー”のメッセージを出力して（ステップ７１
１）、設定値入力（ステップ７０１）へ戻る。

【００３４】整合性がとれたならば、電源スイッチ５を
ＯＦＦにし、設定を終了する（ステップ７１２）。電源
スイッチ５をＯＦＦにすることでロックをかけ、次回電
源スイッチ５をＯＮにしたときには暗証番号７１３２の
入力が必要になる。また、電源スイッチ５をＯＦＦにし
なくても、一定時間内に何も操作が行わなければ自動的
に電源をＯＦＦにし、ロックをかける。

【００３５】ここでは「電子財布」の残高マーク表示の
表示情報設定を電子財布１の表面に設けられた数字キー
／マークキー／符号キー３を利用して「電子財布」のみ
により行う動作を示している。この設定は、ＩＣカード
とのインタフェース部とキー入力部等を具備した外部装
置を利用して設定することも可能である。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば電
子財布の残高確認において容易に該残高を表示し、安全
に該残高の確認を行うことができる。

【００３７】また、液晶パネルの表示桁数の制限にとら
われず、該残高の概ねの値の確認を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電子財布残高表示システムの一実施例
を示す外観図である。

【図２】本発明の電子財布残高表示システムの一実施例
を示す内部構成図である。

【図３】電子財布内のメモリに記憶されている情報の一
例を示す図である。

【図４】電子財布内のメモリに記憶されている情報の１
つである、表示条件と表示マークを記憶している表示テ
ーブルの一例を示す図である。

【図５】電子財布の残高マーク表示、残高マーク表示の
表示情報設定を行う際の共通動作を示すフローチャート
である。

【図６】電子財布の残高マーク表示を行う際の動作の図
５の続きを示すフローチャートである。

【図７】電子財布の残高マーク表示の表示情報設定を行
う際の動作の図５の続きを示すフローチャートである。

【符号の説明】

１…電子財布、 ２…液晶パネル、 ３…数字／マー
ク／符号キー、４…外部接続端子、５…電源スイッチ、
２１…液晶表示部、３１…キー入力部、４１…外部接続
部、５１…電源切替部、６１…電源供給部、７１…情報
部、 ８１…制御部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マイクロプロセッサと該マイクロプロセッ
   サを介して外部からアクセス可能なメモリとを内蔵し、
   前記メモリには、少なくとも所有者個人を識別する識別
   情報および金銭に関する金銭情報が格納されている電子
   財布において、 残高を記号化して表示するために、残高とマークを対応
   させて複数組記憶し、電子財布による残高確認の際に上
   記記憶したマークのうち、対応するマークを取り出して
   表示する電子財布残高表示システム。
2. 【請求項２】前記電子財布は、残高とマークを対応させ
   る条件として、＞、≧、＝、≦、＜等の符号を利用し、
   表示装置の制約にとらわれずに残高の確認を行うことが
   できる請求項１記載の電子財布残高表示システム。