JPH08286182A - 反射型液晶表示素子およびその製造方法 - Google Patents

反射型液晶表示素子およびその製造方法

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JPH08286182A
JPH08286182A JP7090617A JP9061795A JPH08286182A JP H08286182 A JPH08286182 A JP H08286182A JP 7090617 A JP7090617 A JP 7090617A JP 9061795 A JP9061795 A JP 9061795A JP H08286182 A JPH08286182 A JP H08286182A
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substrate
layer
crystal display
white
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JP7090617A
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English (en)
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Koichi Monma
公一 門馬
Taku Nakamura
卓 中村
Ryoichi Watanabe
良一 渡辺
Yuzo Hisatake
雄三 久武
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数の画素電極14をマトリクス状に配置
し、これらの電極間に配線22を配したマトリクス基板
を一方の基板とする、観察側と対向側に配置される2枚
の電極付き基板11、12間に液晶層15を有してい
る。電極間の基板内面に白色反射層20を形成し、この
白色反射層20上に前記配線22を形成する。 【効果】 製造が簡単に、光の利用効率が高く、コント
ラスト比の高い明るい反射型液晶表示素子が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反射型液晶表示素子お
よびその製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子はワードプロセッサ、パー
ソナルコンピュータ,投影形TV、小型TV等に広く利
用されている。
【0003】近年、バックライト不要の反射型液晶表示
素子が注目されている。反射型液晶表示素子は、OA機
器等の表示においてバックライトを必要としないため、
消費電力の低減が実現でき、携帯用に適している。反射
型液晶表示素子は、外光の光を利用しているため、液晶
表示素子自体の反射率が高くないと実用上問題となる。
【0004】反射型液晶表示素子を、液晶表示素子自体
の反射率の観点から分類すると、偏光板を2枚用いる表
示モード、1枚用いる表示モード、用いない表示モード
の3つに分類できる。
【0005】偏光板を2枚用いる表示モードとしては、
例えば図10に示すTN型液晶表示素子であり、上下基
板1、2は透明電極3、4をそれぞれ有しており、これ
ら基板間に液晶組成物層を挟持している。上下基板1、
2外面に偏光板61、62 を貼付し、下基板2側の偏光
板62 外面に拡散反射板7を貼付した構造であり、この
TN型液晶表示素子の光路Lは、偏光板を4回、基板を
4回通過する。これらの透過率のうち、偏光板の透過率
は少なくとも1回分は、原理的に50%以下であり、実
際は40数%である。他の偏光板や基板においてもそれ
自身の吸収があるので、反射率は著しく低い。
【0006】偏光板を1枚用いる表示モードとしては、
例えば図11に示す偏光板61 のみをもつ偏光板1枚モ
ードECB型液晶表示素子であり、前記図10のTN型
液晶表示素子と比較して光路的に、偏光板は2回、基板
も2回しか通過しない。なお、以下各図において同符号
の部分は同様部分を示す。前記TN型液晶表示素子同様
偏光板の透過率は少なくとも1回分は、原理的に50%
以下であり、実際は40数%である。しかしながら光路
的に、偏光板2回分、基板2回分の光吸収を削減できる
ことから前記TN型液晶表示素子よりは、若干反射率が
高い。
【0007】これらと比較して偏光板を用いない表示モ
ードは、例えば図12に示すゲストホスト液晶の液晶組
成物層51 をもつ高分子ポリマーPC−GH型液晶表示
素子、図13に示すゲストホスト液晶組成物層52 をも
つGH−HOMO型液晶表示素子、および図14に示す
2層のゲストホスト液晶組成物層52 を共通基板8を介
して重ねた2層型GH−HOMO型液晶表示素子等があ
る。いずれの方式も偏光板を用いないので、前記した偏
光板を用いる表示モードのように透過率が少なくとも1
回分は、原理的に50%以下であり、実際は40数%で
ある偏光板を用いない分明るくなる。また、前記偏光板
1枚モードECB型液晶表示素子同様に反射板をセル内
面に設ければ、基板2回分の光吸収を削減することがで
きる。従って前記偏光板を用いる表示モードと比較し
て、反射率が著しく高くなる。
【0008】また、図15に示す反射型液晶表示素子は
図13に示すGH−HOMO型液晶表示素子の反射板7
と液晶セルの間に4分の1波長板9を挿入したものであ
り、液晶セルを通過した入射光が、4分の1波長板9を
透過し、反射板7で反射され、再び4分の1波長板9を
透過することによって、位相を2分の1波長ずらされ、
再び液晶セルに入射する機能を得るものである。
【0009】この構造は図14に示す2層型GH−HO
MO型液晶表示素子と同様の光制御が1層の液晶層、1
層の液晶セルで得られるものである。
【0010】さて、これら反射型液晶表示素子はディス
プレーであり、一般的には電極を用いて液晶層に電圧を
印加する、若しくは電流を流す、磁界を印加するなどし
て表示を行っている。電極を用いるので、必ず絶縁領域
(電極のないところ)が必要となる。特に種々の文字や
絵、映像などのパターンを表示する素子の場合、マトリ
クス状に電極を形成する。マトリクス状に電極を形成し
た場合、一般的には前記液晶層に電圧を印加する等の目
的とした電極以外に配線も必要となる。マトリクスに電
極を形成しない場合でもパターンがある程度複雑な場合
(例えば、電卓、時計等に応用されている7セグメント
表示)は配線が必要となる。このように液晶表示素子は
液晶層に電圧を印加する等の目的とした電極及び絶縁領
域(電極のないところ)及び場合によっては配線の3つ
の領域から形成されている。
【0011】本発明では、液晶層に電圧を印加する等の
目的とした電極により液晶が応答し光反射量が変調する
領域を変調部と称し、それ以外の領域を非変調部と称
し、この非変調部のうち、前記絶縁領域をスペース部と
称し、前記配線の設けられた領域を配線部と称する。
【0012】ちなみに透過型液晶表示素子においては前
記非変調部に遮光層を設けることが多い。この遮光層は
マトリクス表示素子の場合、一般的にブラックマトリク
ス(BM)と呼ばれる。この遮光層は表示のコントラス
ト比特性を向上させる目的で設けられているものであ
る。液晶表示素子の表示モードを表示制御の観点から分
類すると(透過型、反射型に限らず)、電圧等印加して
いない状態で明状態を得るノーマリーホワイトモード
(NWモードと称す)と逆に印加した状態で明状態を得
るノーマリーブラックモード(NBモードと称す)に大
別できる。NWモードの場合、前記非変調部は変調部の
状態に拘らず、大略、常時明状態となる。よって、前記
遮光層を設けない場合、全体(変調部と非変調部)とし
て、暗状態の輝度は、前記遮光層を設けた場合より高
い。よってコントラスト比(明状態の輝度/暗状態の輝
度)は遮光層を設けることによって向上する。NBモー
ドの場合、前記非変調部は変調部の状態に拘らず、大
略、常時暗状態となる。よって、NWモードと比較すれ
ば、全体(変調部と非変調部)としての暗状態の輝度は
暗くなる。しかしながら、一般に知られるNBモードの
暗状態は十分暗い表示が得られていない。このため、遮
光層を設けることによって、非変調部の輝度を確実にゼ
ロにし、高いコントラストを得ているのである。しかし
ながら、この遮光層を設けることは、全体の表示輝度
(明るさ)を低下させることとなる。これは欠点となる
が、透過型液晶表示素子の場合、バックライトを用いて
いるので、このバックライトの輝度を向上させることに
より、表示輝度(明るさ)を保つことができる。このよ
うに、コントラストを得るために遮光層を設けることが
多いわけである。
【0013】これに対し、反射型液晶表示素子では、用
いる光が外光であり、ディスプレー側では、入射光量を
制御できない。したがって、前記遮光層を反射型に適用
すると、表示輝度を著しく低下させてしまうため、一般
的には用いられていない(駆動素子として光の影響のあ
るTFT等は、その影響を防止する目的で、非変調部の
うち必要な部分にだけ遮光層を設けることがある。)。
そもそも、反射型液晶表示素子の場合、用いる光は外光
であり、ディスプレー側では入射光量を制御できないか
ら、最も重要視される特性は明るさ(輝度)とされてい
る。これらのことから、一般的な従来の反射型液晶表示
素子は非変調部に遮光層を設けていない。
【0014】しかしながら、遮光層がなくても従来の反
射型液晶表示素子の表示輝度は十分な明るさは得られて
いない。NWモードの場合、非変調部は大略常時明状態
となるため、全体の表示輝度はある程度得られるが、反
射型液晶表示素子は、いずれも暗状態を得るために偏光
板や染料を用いており、実際には明状態に対してもある
程度の光吸収が避けられない。よって結果的には十分な
明るさは得られない。NBモードの場合は、非変調部は
大略、常時暗状態となるため、全体の表示輝度は当然暗
い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の反
射型液晶表示素子は、ディスプレーとして用いる場合、
非変調部においても反射率が低く、特にノーマリーブラ
ックモードの場合、その影響は著しく、全体の表示輝度
を著しく低下させていた。本発明はこれら問題点を解決
し、ノーマリーブラックモード、ノーマリーホワイトモ
ードに関することなく、全体の反射率を高くする新規な
反射型液晶表示素子の構造及びその製造方法を得ること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、観察側と対向
側に配置される2枚の電極付き基板と、これらの基板間
に配置された液晶層と、前記一方の基板内面に少なくと
もマトリクス状に配列した複数の画素電極とこれらの画
素電極間に配置された配線とを有する反射型液晶表示素
子において、前記一方の基板の前記画素電極以外の基板
内面に設けられた白色反射層と、この白色反射層上に設
けられた前記配線とを具備することを特徴とする反射型
液晶表示素子を得るものである。
【0017】さらに、観察側と対向側に配置される2枚
の電極付き基板と、これらの基板間に配置された液晶層
と、前記一方の基板内面に少なくともマトリクス状に配
列した複数の画素電極とこれらの画素電極間に配置され
た配線とを有する反射型液晶表示素子において、前記配
線の前記観察側の基板側の面が白色反射層で形成されて
いることを特徴とする反射型液晶表示素子を得るもので
ある。
【0018】さらに、少なくとも一方の基板が複数の画
素電極とこれらの電極間に配置された配線とを有する2
枚の電極付き基板間に液晶組成物が挟持されてなる反射
型液晶表示素子の製造方法において、前記一方の基板面
に前記画素電極が形成される領域を残して白色反射層を
形成する工程と、前記基板面に透明導電層を被着する工
程と、前記透明導電層上にレジスト膜を被着する工程
と、前記白色反射層を有する基板の裏面から前記白色反
射層をマスクとして前記レジスト膜を露光する工程と、
前記露光された部分を除いて前記レジスト膜を除去する
工程と、前記レジスト膜をマスクとして前記透明導電を
エッチングし、透明導電層による電極パターンを形成す
る工程と、前記白色反射層上に配線を形成する工程とを
具備することを特徴とする反射型液晶表示素子の製造方
法を得るものである。
【0019】
【作用】以下、本発明の作用について、図面を用いて、
詳細に説明する。なお、各図において同符号の部分は同
様の部分を示す。
【0020】本発明の液晶表示素子は非変調部の一部ま
たは全部の領域に、白色反射層を設けたことを特徴の一
つとする。
【0021】図1は、非変調部の一部または全部の領域
に前記白色反射層20を設けた場合のセル構造を説明し
たものである。すなわち、観測側の上基板11は内面に
ストライプ状透明電極13を有し、対向基板である下基
板12は、面上に画素電極14を多数配列しこれらの画
素電極14間に白色反射層20が設けられ、その上にM
IMスイッチング素子18と配線22が形成されてい
る。配線の観察基板側の表面は白色化されている。両基
板の電極側の面には配向膜16、17が形成され、基板
間に液晶層15が挟持されている。さらに下基板12の
外面に拡散反射板30が貼付されて、反射型液晶表示素
子10が構成される。
【0022】電極領域は印加電圧により液晶が応答し光
反射量を変調する領域であり変調部Aを構成する。その
他の部分は光反射量を制御できない領域であり非変調部
Bを構成する。この非変調部Bは電極間の間隙であるス
ペース部と画素電極14を動作させる配線部22の占め
る領域である。白色反射層20がこの非変調部Bの下基
板内面の画素電極14間に設けられる。白色反射層20
は、例えばMgOを主成分とした白色顔料であり、いわ
ゆる完全拡散反射に近い反射特性を示すものが望まし
い。完全拡散反射とは、入射光Liの入射角度によら
ず、反射光Lrが種々の角度に均等に反射する反射特性
のことを言い、環境(入射光の方位別隔たり)によら
ず、どのような角度においても高輝度を得る反射特性の
ことを言う。つまり、本発明の液晶表示素子の非変調部
の一部または全部の領域に用いる白色反射層は従来の反
射型液晶表示素子の非変調部(遮光層を設けるか、何も
設けない(配線や液晶層がその領域を占める))より、
高い反射率を得ることとなる。なお、一般に白色とは無
彩色で十分に明るい拡散性の色のことをいい、心理的に
色相の感覚を生じさせないものであるが、わずかに色味
をおびているものでも、本発明の白色反射層に含める。
すなわち、白色反射層としての機能を一にする色であれ
ばよい。
【0023】前述したように反射型液晶表示素子に最も
要求される性能は、明るさ、つまり反射率である。従
来、透過型液晶表示素子においては、コントラスト比特
性を高めるために、非変調部には遮光層を設けるといっ
たことを行っているが、反射型液晶表示素子において、
この非変調部に対し、明るさ、つまり反射率特性を高め
るような策は取られていない。このため、変調部と非変
調部を合わせた全体の反射率は低かった。これに対し、
本発明では前記非変調部に反射率の著しく高い白色反射
層を設けており、非変調部では、変調部の状態に拘らず
常に高い反射を得る。よって、全体の反射率は、前記白
色反射層を設けない場合と比較して著しく向上する。
【0024】白色反射層は、前述したように従来の反射
型液晶表示素子の非変調部より高い反射率を得るように
層厚や配置を構成すれば、前述した効果が得られる。
【0025】本発明の効果は従来の反射型液晶表示素子
の非変調部より高い反射率を得るように白色反射層の層
厚や配置を構成すれば、層厚に関わりなく得られるもの
であるので、層厚は液晶層厚(基板間隙)に及ぶ必要は
なく、前記白色反射層を基板作製工程にて一方の基板に
形成する製造方法とする場合、液晶層での光吸収を避け
るために観察側の基板内面に設けた方がよい。特に液晶
層にて光吸収量の多い染料添加型反射型液晶表示素子に
おいては、前記構成とする効果が大きく、中でも電圧無
印加時に暗状態を示すNBモードでは、液晶層での光吸
収量が極めて高いので、その効果は大である。
【0026】また、本発明をマトリクス型液晶表示素子
に応用する場合、前記非変調部Bには、必然的に配線が
設けられることとなる.ここでは配線は、変調部に電圧
等を印加するためにセル外部と変調部の電極を接続する
ために設けられた導電体である。例えば単純マトリクス
構造の電極構成の場合、図2に示すように、配線は、一
画素を構成する領域24内の電極パターンのうち、上下
電極13、14の交差部(変調部A)以外の導電体領域
131 、141 のことを指す。前述した全体の反射率を
最も向上させるには、前記白色反射層は、平面的に見
て、表示領域内の非変調部B全域に設ければよいことと
なる。
【0027】例えば、図3に示すような、MIM素子1
8付きマトリクス基板11を用いる場合、この基板に白
色反射層20を表示領域内の非変調部B全域に機能する
ように設けるためには、電極13間のスペース21全体
すなわち前記配線の下層を含めてに白色反射層を設けれ
ばよい。
【0028】また、基板上に配線22を形成する場合に
おいて、基板材料と配線材料の付着力を高めるため、基
板と配線との間に付着力の高いアンダーコート層を配置
する場合がある。とくに基板面をプラスチックで形成し
た場合はとくに必要である。このため、白色反射層にア
ンダコート層の機能を持たせることにより、配線層を基
板に強固に設置することができる。
【0029】さらに、配線の表面を白色化することによ
り、観察側から見た非変調部全域が白色反射領域となる
ので、マトリクス基板が観察側あるいは対向側に位置し
ても白色反射層としての機能を最大限発揮することがで
きる。
【0030】また、本発明に用いる白色反射層は、強い
拡散反射が得られるものであれば、効果が得られること
は言うまでもない。こうした、強い拡散反射が得られる
材料としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、TiO
2 (酸化チタン)、前述したMgO(酸化マグネシウ
ム)等の白色顔料が適用できる。
【0031】図3に示す本発明の構成は観察側の基板1
1としてMIM素子付きドットマトリクス基板を用い、
非変調部B全域に白色反射層20を設けているが、この
白色反射層20付き基板11を図4を参照し以下の製法
で作成する。
【0032】工程(I) 観察側基板11の一表面に白
色層20aを形成する。この白色層20a上にレジスト
膜25aを塗布する。白色層は白色顔料をバインダに分
散添加したもので形成し、例えばスピンコートなどで被
着する。
【0033】工程(II) レジスト膜25aをマスクパ
ターン26を介して紫外線UVで露光し、非変調部B領
域の白色層上のレジスト膜25のみを残して現像する。
【0034】工程(III ) 次にレジスト膜25をマス
クとして白色層20aをエッチングし、非変調部Bにの
み白色反射層20を形成する。
【0035】工程(IV) 次にレジスト膜25を剥離
し、スパッタリング法によってインジウムすず酸化膜
(ITO膜)13aを基板11表面に成膜する。このI
TO膜13aの上にレジスト膜25bを塗布により被着
する。
【0036】工程(V) 次に白色反射層20をマスク
として基板裏面から紫外線UVで露光し、画素電極13
となるITO膜上のレジスト膜25cのみを残して現像
する。
【0037】工程(VI) レジスト膜25cをマスクと
し、ITO膜13aをエッチングし、画素電極を形成す
る。
【0038】工程(VII ) レジスト膜25cを剥離
し、白色反射層20の上に配線22、MIM素子18を
形成する。
【0039】図4に示す製法の特徴は、白色反射層をマ
スクとし、画素電極を形成するレジストマスクを形成す
ることにより、白色反射層以外を変調部とすることがで
きることである。この方法を用いて前記白色反射層を形
成した後に画素電極を形成すれば白色反射層のパターン
と変調部の合わせ精度も十分に得られる。これは、白色
反射層自体をマスクとし画素電極を形成しているからで
ある。
【0040】以上、本発明の作用について、構成の一例
等を用いて説明してきたが、本発明の作用、効果はこれ
らの一例にとらわれることはなく、本発明の特徴を得る
構成、材料製法であれば、同様の作用、効果が得られる
ことは言うまでもない。例えば用いる基板としてはTF
T素子の付いたドットマトリクス基板でも同様の作用、
効果が得られる。また、白色反射層は多少色みがかって
いても、変調部の明状態の反射率または従来技術の非変
調部より高い反射率を得るものであれば効果が得られる
ことは本発明の作用から明白である。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用い
て詳細に説明する。
【0042】(実施例1)図5乃至図7に本実施例の液
晶表示素子を示す。
【0043】0.7mm厚のガラス基板を2枚用い、図
5(b)に示す一方の観察側の上基板11の表示領域1
11 の画素電極13を除く非変調部Bの全域に白色反射
層20を形成した。白色反射層は、図5(b)に示すよ
うな格子状になる。さらに図5(a)に示すようなMI
M素子18をもつ電極13のパターンを作製した。MI
M素子18および配線22は白色反射層20上に形成さ
れる。
【0044】図5(a)は一画素の電極形状を示してお
り、一画素は縦横180μm×180μmの寸法を有し
ている。図5(b)は上基板11の有効表示領域の形状
を示しており、各画素がマトリクス状に配列される。5
7.6mm×86.4mm内に画素数480×320が配列
される。
【0045】一方、図5(c)に示すように、対向側の
下基板12は複数のストライプ状透明電極14が前記画
素電極に対応させて平行に並べて形成される。ここで図
5(c)は一画素に該当するパターン形状を示してお
り、図5(d)は、有効表示領域121 の形状を示して
いる。
【0046】図6に示すように、これら電極13、14
上に配向膜16、17が被着され、液晶組成物の層すな
わち液晶層15が基板間に挟持される。
【0047】本実施例構造の製造方法は、観察側の上基
板11全域に白色層を形成し、ポジ型のホトレジスト材
料を全面に塗布し、仮焼成した後、非変調部全域に白色
層が残るようにマスクを用いて露光、現像し、白色反射
層20をパターニングした。
【0048】次にレジスト膜を剥離した後、基板全面に
ITO膜を形成し、ネガ型のホトレジストをマスクとし
てITO膜をエッチングし、画素電極13を形成した。
次に図5(a)に示す表面を酸化させた第1のTa層1
81 (表面はTaO2 )を図示するようなパターンで形
成し、しかる後、第2のTa層22を図示するように一
部が第1のTa膜にかかる配線パターンで形成した。こ
の結果、非変調部の領域に白色反射層20が形成でき、
また、その白色反射層20の上にMIM素子18、配線
22を形成することができた。
【0049】こうして得られた2枚の基板に、配向膜1
6、17として配向剤を有効表示領域に印刷、焼成し、
前記ITOストライプパターンの透明電極14と平行で
あり、且つ対向する基板間で向きが180゜逆となる方
向にラビングして、しかる後、観察側基板に粒径5μm
の基板間隙材を散布し、対向基板の有効表示領域周辺に
5mm幅の開口部を設けた周辺シールパターンをスクリ
ーン印刷法にて形成した。
【0050】次に、前記2枚の基板11、12を電極1
3、14面が対向するようにして重ね合わせて、基板間
隙が前記基板間隙材の粒径と等しくなるよう加圧しなが
ら焼成し、本実施例の液晶表示素子に用いる液晶層が未
充填の空セルを得た。しかる後、前記空セルに液晶材料
として正の誘電異方性を示すネマティック液晶材料15
1 に黒色の染料152 を添加したものを減圧注入法にて
注入し液晶組成物層15とし、前記周辺シールパターン
の開口部を紫外線硬化樹脂にて封止し、本実施例の液晶
表示素子に用いる液晶セルを得た。しかる後、図6に示
すように、4分の1波長板31、反射板30を張り合わ
せ本実施例の液晶表示素子を得た。
【0051】本実施例の液晶表示素子は構造として、観
察側基板11の非変調部に白色反射層20を有し、その
製法として格子状の白色反射層をマスクにした裏面露光
により画素電極のパターニングにより得られる。また、
液晶表示モードとしては2色性色素の染料を液晶組成物
に用いたGH型のものであり、かつ4分の1波長板を加
えた図7に示した構成の表示モードである。すなわち、
電圧無印加状態では図7(a)に示すように非偏光の入
射光Liは液晶層15を通過して直線偏光となり、4分
の1波長板31で円偏光となって反射板30に至り円偏
光のまま反射され、再び4分の1波長板31を通過する
が、このときの直線偏光の方向が入射時に対して90°
回転するため、液晶層15に遮られ反射光Lrは遮断さ
れる。一方、電圧印加時は図7(b)に示すように非偏
光の入射光Liの光は、そのまま反射して反射光Lrが
液晶層15を通過する。
【0052】ところで、コントラスト比とは、明状態の
部分(白い部分)に対して、暗状態の部分(黒い部分)
が、いかに際立って見えるかを示すパラメータである。
本発明のように、非変調部を全体の明るさに寄与させる
ように構成される反射型LCDにおいて、このコントラ
スト比のパラメータを考えてみる。実際に見た目に感じ
られるコントラスト比は、次のようになる。
【0053】明状態の部分の場合の実際に見た目に感じ
られる明るさは、非変調部と変調部の反射率の和によっ
て決まる。これは非変調部の明るさが暗状態の変調部の
明るさと比較すれば明るいため、結果的には非変調部と
変調部の明るさの差は、相対的に見て小さい。これは非
変調部と変調部の反射率は混色され、一体化して目に認
識されるからである。
【0054】これに対して暗状態とした場合のように暗
状態の部分の実際に見た目に感じられる暗さは、逆に変
調部の暗さのみが認識される。これは、非変調部に対し
ては変調部は暗くなっているためであり、前記した明状
態の部分の場合のように結果的には非変調部と変調部の
明るさの差が小さくないので、一体化して目に認識でき
ないからである。したがって、見た目の暗さ、黒さは変
調部の暗さ、黒さに大きく依存することになにる。さら
に実際に見た目には非変調部が明るいほど、暗さ、黒さ
が際立って見えるので、暗状態の部分の実際に見た目に
感じられる暗さは、非変調部の明るさが明るいほど、暗
く見えることになる。
【0055】(実施例2)図8および図9に本実施例の
カラーフィルターを有するMIMスイッチング素子をも
つアクティブマトリクス液晶表示素子を示す。
【0056】0.7mm厚のガラス基板11、12を2
枚用い、一方の上基板11はカラーフィルター付き基板
とし、基板11には図8(c)、(d)に示すようにイ
エロー27Y、マゼンタ27M、シアン27Cの3着色
層からなるカラーフィルター27およびそれぞれの着色
層上にITO電極13を形成した。
【0057】一方、対向側基板12をマトリクス基板と
し、非変調部Bに白色反射層20、さらに白色反射層2
0上にMIMスイッチング素子18および配線221 を
形成し、配線を白色化した。
【0058】まず、実施例1と同じ方法でイエロー用画
素電極14Y領域、マゼンタ用画素電極14M領域、シ
アン用画素電極14C領域以外の非変調部に白色反射層
20を形成した後、イエロー用画素電極14Y、マゼン
タ用画素電極14M、シアン用画素電極14Cを形成し
た。次に図8(a)に示す形状にMIM素子の下部電極
を兼ねる配線221 をAlを蒸着して成膜し、パターニ
ングすることによって形成し、5%五ホウ酸アンモニウ
ム水溶液を用いた陽極酸化法により配線221の表面に
酸化膜を形成した。しかる後、図8(a)に示す形状に
MIM素子の上部電極222 を形成する。続いて、7.
5%HSO4 NH2 水溶液を用いた陽極酸化法によって
MIM部を除いたAl配線の表面に白色層を形成し白色
化した。
【0059】図8(a)は一画素の電極形状を示し、1
80μm×180μmの一画素領域にイエロー用の電極
14Y、マゼンタ用の電極14M、シアン用の電極14
Cが配置される。図8(b)は有効表示領域122 の形
状を示している。画素数は480(×3)×320であ
る。この基板12は観察側基板の対向基板として用い
る。
【0060】こうして得られた2枚の基板を図9に示す
ように実施例1と同様の材料、製法により4分の1波長
板31、反射板30を貼付し、液晶表示素子を得た。白
色反射層の高い反射率により、視感的にコントラスト比
が大きく明るい表示を得る他、反射層がスイッング素子
や配線層のアンダーコーティング層として、配線等を基
板に強固に固着させる。
【0061】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子は暗状態に置いて
非変調部が白色反射層になっていることによって、変調
部の暗さ、黒さは際立って見え、さらに明状態において
も非変調部が白色反射層になっているため、明るさが向
上し、実際に見た目に感じられるコントラスト比が顕著
に高く、明るい表示の反射型液晶表示素子を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示素子の一構成例を説明する断
面図
【図2】本発明の液晶表示素子の変調部と非変調部の一
例を説明する平面図
【図3】本発明の液晶表示素子の他の構成例を説明する
平面図
【図4】本発明の液晶表示素子の製造方法を説明する工
程図
【図5】本発明の実施例1の基板の電極構造を説明する
もので、(a)、(b)は観察側基板、(c)、(d)
は対向基板の平面図
【図6】本発明の実施例1の素子を説明する断面図
【図7】(a)、(b)は本発明の実施例の液晶表示素
子の表示原理を説明する略図
【図8】(a)、(b)、(d)は本発明の実施例2に
用いた基板の電極構造およびカラーフィルターの平面構
造を説明する平面図、(c)は電極構造およびカラーフ
ィルターの構造を説明する平面図と断面図
【図9】本発明の実施例2の素子を説明する断面図
【図10】従来技術の偏光板2枚反射型TN−LCDを
説明する断面図
【図11】従来技術の偏光板1枚反射型ECB−LCD
を説明する断面図
【図12】従来技術の反射型GH−PC−LCDを説明
する断面図
【図13】従来技術の反射型GH−HOMO−LCDを
説明する断面図
【図14】従来技術の2層型反射型GH−HOMO−L
CDを説明する断面図
【図15】従来技術の4分の1波長板を用いた反射型G
H−HOMO−LCDを説明する断面図
【符号の説明】
11…上基板 12…下基板 13…透明電極 14…画素電極 15…液晶層 18…MIMスイッチング素子 20…白色反射層 22…配線 30…反射板 31…4分の1波長板 A…変調部 B…非変調部
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 良一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 久武 雄三 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察側と対向側に配置される2枚の電極
    付き基板と、これらの基板間に配置された液晶層と、前
    記一方の基板内面に少なくともマトリクス状に配列した
    複数の画素電極とこれらの画素電極間に配置された配線
    とを有する反射型液晶表示素子において、前記一方の基
    板の前記画素電極以外の基板内面に設けられた白色反射
    層と、この白色反射層上に設けられた前記配線とを具備
    することを特徴とする反射型液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 観察側と対向側に配置される2枚の電極
    付き基板と、これらの基板間に配置された液晶層と、前
    記一方の基板内面に少なくともマトリクス状に配列した
    複数の画素電極とこれらの画素電極間に配置された配線
    とを有する反射型液晶表示素子において、前記配線の前
    記観察側の基板側の面が白色反射層で形成されているこ
    とを特徴とする反射型液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の基板が複数の画素電極
    とこれらの電極間に配置された配線とを有する2枚の電
    極付き基板間に液晶組成物が挟持されてなる反射型液晶
    表示素子の製造方法において、前記一方の基板面に前記
    画素電極が形成される領域を残して白色反射層を形成す
    る工程と、前記基板面に透明導電層を被着する工程と、
    前記透明導電層上にレジスト膜を被着する工程と、前記
    白色反射層を有する基板の裏面から前記白色反射層をマ
    スクとして前記レジスト膜を露光する工程と、前記露光
    された部分を除いて前記レジスト膜を除去する工程と、
    前記レジスト膜をマスクとして前記透明導電をエッチン
    グし、透明導電層による電極パターンを形成する工程
    と、前記白色反射層上に配線を形成する工程とを具備す
    ることを特徴とする反射型液晶表示素子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332519B1 (ko) * 1997-07-28 2002-04-15 마찌다 가쯔히꼬 액정 표시 장치
JP2007304257A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
JP2011158903A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Prime View Internatl Co Ltd カラーフィルター基板及び表示装置

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JP2007304257A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Hitachi Displays Ltd 液晶表示装置
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