JPH08283748A - 炭化水素転化方法 - Google Patents
炭化水素転化方法Info
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- JPH08283748A JPH08283748A JP7346017A JP34601795A JPH08283748A JP H08283748 A JPH08283748 A JP H08283748A JP 7346017 A JP7346017 A JP 7346017A JP 34601795 A JP34601795 A JP 34601795A JP H08283748 A JPH08283748 A JP H08283748A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrocracking
- catalyst
- boiling point
- atmospheric pressure
- molecular sieve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 炭化水素原料をより低い沸点の物質に転化す
る方法を提供する。 【解決手段】 (a)原料(1)を水素化分解触媒Aの
存在下、高温高圧で水素と接触させて水素化分解生成物
(3)を形成し、(b)ステップ(a)の水素化分解生
成物(3)の少なくとも一部を、蒸留によって、0℃以
上の5%大気圧沸点と160℃以下の95%大気圧沸点
を有する1種類以上の水素化分解留出物(7)と、20
0℃以上の95%大気圧沸点を有する1種類以上の水素
化分解留出物(8、9、10)とに分離し、(c)0℃
以上の5%大気圧沸点と160℃以下の95%大気圧沸
点を有する1種類以上の水素化分解留出物(7)の少な
くとも一部を、分子篩からなる水素化分解触媒Bの存在
下、高温高圧で水素と接触させるステップを含む炭化水
素原料をより低い沸点の物質に転化する方法。
る方法を提供する。 【解決手段】 (a)原料(1)を水素化分解触媒Aの
存在下、高温高圧で水素と接触させて水素化分解生成物
(3)を形成し、(b)ステップ(a)の水素化分解生
成物(3)の少なくとも一部を、蒸留によって、0℃以
上の5%大気圧沸点と160℃以下の95%大気圧沸点
を有する1種類以上の水素化分解留出物(7)と、20
0℃以上の95%大気圧沸点を有する1種類以上の水素
化分解留出物(8、9、10)とに分離し、(c)0℃
以上の5%大気圧沸点と160℃以下の95%大気圧沸
点を有する1種類以上の水素化分解留出物(7)の少な
くとも一部を、分子篩からなる水素化分解触媒Bの存在
下、高温高圧で水素と接触させるステップを含む炭化水
素原料をより低い沸点の物質に転化する方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接触水素化分解を
使用する炭化水素転化方法に関する。
使用する炭化水素転化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】接触水素化分解は当業界で十分に確立さ
れており、通常は、重質炭化水素をより軽質の炭化水素
に分解すると同時にオレフィン及び芳香族化合物をパラ
フィン及びナフテンに水素化することができる二機能触
媒の存在下で、重質炭化水素、例えば減圧軽油を水素と
接触させることからなる。接触水素化分解生成物には、
メタン、エタンのような気体物質、液化石油ガス(LP
G、C3 〜C4 炭化水素混合物)、ナフサ、ケロシンの
ような中間留出物、ジェット燃料、ディーゼルエンジン
油、加熱用油及びハイドロワックスがある。気体物質の
生成を最小に抑えながら中間留出物に対してより大きい
選択性を示す接触水素化分解方法、即ち少量の気体物質
と多量の中間留出物とを含む生成物スレート(prod
uct slate)を形成する方法を開発するため
に、多大な研究が何年も続けられてきた。しかしなが
ら、このような生成物スレートは必ずしも所望又は必要
なものではない。実際、世界の国々の一部、特に発展途
上国では、中間留出物だけでなく、主に家庭の料理用燃
料として使用される液化石油ガス(LPG)の需要もか
なり多い。特に気体物質の生成を最小に抑えるように設
計されている既存の接触水素化分解方法はこのような要
求を十分に満たすことができないため、新しい方法が必
要とされている。
れており、通常は、重質炭化水素をより軽質の炭化水素
に分解すると同時にオレフィン及び芳香族化合物をパラ
フィン及びナフテンに水素化することができる二機能触
媒の存在下で、重質炭化水素、例えば減圧軽油を水素と
接触させることからなる。接触水素化分解生成物には、
メタン、エタンのような気体物質、液化石油ガス(LP
G、C3 〜C4 炭化水素混合物)、ナフサ、ケロシンの
ような中間留出物、ジェット燃料、ディーゼルエンジン
油、加熱用油及びハイドロワックスがある。気体物質の
生成を最小に抑えながら中間留出物に対してより大きい
選択性を示す接触水素化分解方法、即ち少量の気体物質
と多量の中間留出物とを含む生成物スレート(prod
uct slate)を形成する方法を開発するため
に、多大な研究が何年も続けられてきた。しかしなが
ら、このような生成物スレートは必ずしも所望又は必要
なものではない。実際、世界の国々の一部、特に発展途
上国では、中間留出物だけでなく、主に家庭の料理用燃
料として使用される液化石油ガス(LPG)の需要もか
なり多い。特に気体物質の生成を最小に抑えるように設
計されている既存の接触水素化分解方法はこのような要
求を十分に満たすことができないため、新しい方法が必
要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、炭
化水素原料を沸点のより低い物質に転化する方法を提供
する。
化水素原料を沸点のより低い物質に転化する方法を提供
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、(a)
原料を水素化分解触媒Aの存在下、高温高圧で水素と接
触させて水素化分解生成物を形成し、(b)ステップ
(a)の水素化分解生成物の少なくとも一部を、蒸留に
よって、0℃以上の5%大気圧沸点及び160℃以下の
95%大気圧沸点を有する1種類以上の水素化分解留出
物と、200℃以上の95%大気圧沸点を有する1種類
以上の水素化分解留出物とに分離し、(c)0℃以上の
5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を
有する1種類以上の水素化分解留出物の少なくとも一部
を、分子篩を含む水素化分解触媒Bの存在下、高温高圧
で水素と接触させるステップを含む。
原料を水素化分解触媒Aの存在下、高温高圧で水素と接
触させて水素化分解生成物を形成し、(b)ステップ
(a)の水素化分解生成物の少なくとも一部を、蒸留に
よって、0℃以上の5%大気圧沸点及び160℃以下の
95%大気圧沸点を有する1種類以上の水素化分解留出
物と、200℃以上の95%大気圧沸点を有する1種類
以上の水素化分解留出物とに分離し、(c)0℃以上の
5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を
有する1種類以上の水素化分解留出物の少なくとも一部
を、分子篩を含む水素化分解触媒Bの存在下、高温高圧
で水素と接触させるステップを含む。
【0005】本発明の方法で有用な炭化水素原料として
は、軽油、コーカー(coker)軽油、減圧軽油、脱
アスファルト油、フィッシャー−トロプシュ(Fisc
her−Tropsch)合成方法を用いて調製した留
分(例えば軽油及び蝋留分)、長残油、接触分解循環
油、熱分解もしくは接触分解軽油、並びに、タールサン
ド、頁岩油、残油改良プロセス又はバイオマスに由来し
得る合成原油が挙げられる。種々の炭化水素油の組合わ
せを使用してもよい。炭化水素原料は通常、50重量%
以上が370℃を超える沸点を有するような原料であ
る。炭化水素原料中の窒素又は硫黄含量は重要ではな
い。原料は、5000ppmw以下の窒素含量、及び6
重量%以下の硫黄含量を有し得る。典型的には、窒素含
量が250〜2000ppmw、硫黄含量が0.2〜5
重量%である。原料の一部又は全部を予備処理、例えば
水素化脱窒化、水素化脱硫又は水素化脱金属といったよ
うな当業者に公知の処理にかけることが可能であり、そ
の方が望ましい場合もある。
は、軽油、コーカー(coker)軽油、減圧軽油、脱
アスファルト油、フィッシャー−トロプシュ(Fisc
her−Tropsch)合成方法を用いて調製した留
分(例えば軽油及び蝋留分)、長残油、接触分解循環
油、熱分解もしくは接触分解軽油、並びに、タールサン
ド、頁岩油、残油改良プロセス又はバイオマスに由来し
得る合成原油が挙げられる。種々の炭化水素油の組合わ
せを使用してもよい。炭化水素原料は通常、50重量%
以上が370℃を超える沸点を有するような原料であ
る。炭化水素原料中の窒素又は硫黄含量は重要ではな
い。原料は、5000ppmw以下の窒素含量、及び6
重量%以下の硫黄含量を有し得る。典型的には、窒素含
量が250〜2000ppmw、硫黄含量が0.2〜5
重量%である。原料の一部又は全部を予備処理、例えば
水素化脱窒化、水素化脱硫又は水素化脱金属といったよ
うな当業者に公知の処理にかけることが可能であり、そ
の方が望ましい場合もある。
【0006】本発明の方法のステップ(a)では、炭化
水素原料を水素化分解触媒Aの存在下で高温高圧で水素
と接触させ、水素化分解生成物を形成する。ステップ
(a)では前述のような触媒を1種類以上(例えば2種
類の異なる水素化分解触媒A)を使用することができ、
実際にその方が望ましい場合もある。その場合は、ステ
ップ(a)を積重床反応器(stacked bed
reactor)で実施すると有利である。反応温度
は、好ましくは250〜500℃、より好ましくは30
0〜450℃、特に350〜450℃である。ステップ
(a)の全圧は、好ましくは5×106 Pa(50バー
ル)〜3×107 Pa(300バール)、より好ましく
は7.5×106 Pa(75バール)〜2.5×107
Pa(250バール)、更に好ましくは1×107 Pa
(100バール)〜2×107 Pa(200バール)で
ある。ステップ(a)の水素分圧は、好ましくは2.5
×106 Pa(25バール)〜2.5×107 Pa(2
50バール)、より好ましくは5×106 Pa(50バ
ール)〜2×107 Pa(200バール)、更に好まし
くは6×106 Pa(60バール)〜1.8×107 P
a(180バール)である。空間速度は、触媒A1リッ
トル当たり毎時の新しい原料のkg数(kg.l-1.h
-1)で表して、好ましくは0.1〜10、より好ましく
は0.2〜8、特に0.5〜5である。また、総ガス率
(total gas rate)(ガス/供給原料
比)は100〜5000Nl/kgにするとよい。好ま
しくは、250〜2500Nl/kgの総ガス率を使用
する。
水素原料を水素化分解触媒Aの存在下で高温高圧で水素
と接触させ、水素化分解生成物を形成する。ステップ
(a)では前述のような触媒を1種類以上(例えば2種
類の異なる水素化分解触媒A)を使用することができ、
実際にその方が望ましい場合もある。その場合は、ステ
ップ(a)を積重床反応器(stacked bed
reactor)で実施すると有利である。反応温度
は、好ましくは250〜500℃、より好ましくは30
0〜450℃、特に350〜450℃である。ステップ
(a)の全圧は、好ましくは5×106 Pa(50バー
ル)〜3×107 Pa(300バール)、より好ましく
は7.5×106 Pa(75バール)〜2.5×107
Pa(250バール)、更に好ましくは1×107 Pa
(100バール)〜2×107 Pa(200バール)で
ある。ステップ(a)の水素分圧は、好ましくは2.5
×106 Pa(25バール)〜2.5×107 Pa(2
50バール)、より好ましくは5×106 Pa(50バ
ール)〜2×107 Pa(200バール)、更に好まし
くは6×106 Pa(60バール)〜1.8×107 P
a(180バール)である。空間速度は、触媒A1リッ
トル当たり毎時の新しい原料のkg数(kg.l-1.h
-1)で表して、好ましくは0.1〜10、より好ましく
は0.2〜8、特に0.5〜5である。また、総ガス率
(total gas rate)(ガス/供給原料
比)は100〜5000Nl/kgにするとよい。好ま
しくは、250〜2500Nl/kgの総ガス率を使用
する。
【0007】水素化分解触媒Aは酸性分解成分及び水素
化成分を含み、好ましくは中間留出物選択性を有する。
酸性分解成分は、例えばアルミナ、シリカ、シリカ−ア
ルミナ、チタニア、ジルコニア及びこれらの混合物の中
から選択される多孔性非晶質無機酸化物であり得るが、
好ましくは分子篩である。適当な分子篩の具体例として
は、結晶性アルミノケイ酸塩、結晶性アルミノリン酸
塩、結晶性シリコアルミノリン酸塩及び結晶性ホウケイ
酸塩が挙げられる。好ましいのは結晶性アルミノケイ酸
塩又はゼオライト、特にゼオライトベータ又はモルデン
沸石型ゼオライトもしくはフォージャサイト(fauj
asite)型ゼオライト、例えばゼオライトX及びゼ
オライトYである。特に好ましい酸性分解成分は超安定
(ultrastable)ゼオライトY(USYゼオ
ライト)又は極超安定(very ultrastab
le)ゼオライトY(VUSYゼオライト)、例えば欧
州特許出願公開明細書第247 678号、欧州特許出
願公開明細書第247 679号、米国特許発明明細書
第4401 556号、英国特許出願公開明細書第2
014 970号、英国特許出願公開明細書第2 11
4 594号及び仏国特許出願公開明細書第2 563
445号(米国特許発明明細書第4 738 941
号に対応)のいずれかに開示されているゼオライトであ
る。
化成分を含み、好ましくは中間留出物選択性を有する。
酸性分解成分は、例えばアルミナ、シリカ、シリカ−ア
ルミナ、チタニア、ジルコニア及びこれらの混合物の中
から選択される多孔性非晶質無機酸化物であり得るが、
好ましくは分子篩である。適当な分子篩の具体例として
は、結晶性アルミノケイ酸塩、結晶性アルミノリン酸
塩、結晶性シリコアルミノリン酸塩及び結晶性ホウケイ
酸塩が挙げられる。好ましいのは結晶性アルミノケイ酸
塩又はゼオライト、特にゼオライトベータ又はモルデン
沸石型ゼオライトもしくはフォージャサイト(fauj
asite)型ゼオライト、例えばゼオライトX及びゼ
オライトYである。特に好ましい酸性分解成分は超安定
(ultrastable)ゼオライトY(USYゼオ
ライト)又は極超安定(very ultrastab
le)ゼオライトY(VUSYゼオライト)、例えば欧
州特許出願公開明細書第247 678号、欧州特許出
願公開明細書第247 679号、米国特許発明明細書
第4401 556号、英国特許出願公開明細書第2
014 970号、英国特許出願公開明細書第2 11
4 594号及び仏国特許出願公開明細書第2 563
445号(米国特許発明明細書第4 738 941
号に対応)のいずれかに開示されているゼオライトであ
る。
【0008】例えば、欧州特許出願公開明細書第247
678号又は欧州特許出願公開明細書第247 67
9号に記載のVUSYゼオライトは、単位セルの大きさ
が2.445nm(24.45オングストローム)又は
2.435nm(24.35オングストローム)未満で
あり、結晶度がSiO2 /Al2 O3 モル比の増加に伴
って少なくとも保持され、吸水度(温度25℃、p/p
0 値0.2)がゼオライトの8重量%以上であり、細孔
容積が0.25ml/g以上であり、細孔総容積の10
%〜60%が直径8nm以上の細孔からなることを特徴
とする。(V)USYゼオライトは、一回以上のアンモ
ニウムイオン交換の後蒸気か焼を行うことによって、ナ
トリウムゼオライトYから製造し得る。これを更にいわ
ゆる脱アルミナ化にかけて、存在するアルミナの量を減
らしてもよい。(V)USYゼオライトは一般に酸化ナ
トリウム含量が低く、例えば1%未満であり、単位セル
の大きさが2.42〜2.46nm(24.2〜24.
6オングストローム)である。
678号又は欧州特許出願公開明細書第247 67
9号に記載のVUSYゼオライトは、単位セルの大きさ
が2.445nm(24.45オングストローム)又は
2.435nm(24.35オングストローム)未満で
あり、結晶度がSiO2 /Al2 O3 モル比の増加に伴
って少なくとも保持され、吸水度(温度25℃、p/p
0 値0.2)がゼオライトの8重量%以上であり、細孔
容積が0.25ml/g以上であり、細孔総容積の10
%〜60%が直径8nm以上の細孔からなることを特徴
とする。(V)USYゼオライトは、一回以上のアンモ
ニウムイオン交換の後蒸気か焼を行うことによって、ナ
トリウムゼオライトYから製造し得る。これを更にいわ
ゆる脱アルミナ化にかけて、存在するアルミナの量を減
らしてもよい。(V)USYゼオライトは一般に酸化ナ
トリウム含量が低く、例えば1%未満であり、単位セル
の大きさが2.42〜2.46nm(24.2〜24.
6オングストローム)である。
【0009】水素化成分は、第6B族金属(例えばモリ
ブデン及びタングステン)、第8族金属(例えばコバル
ト、ニッケル、白金及びパラジウム)、これらの酸化物
及び硫化物の中から選択するのが好ましい。水素化成分
は、より好ましくは、モリブデン及び/又はタングステ
ンをコバルト及び/又はニッケルと組合わせたものから
なる。特に好ましい組合わせは、ニッケル/タングステ
ン及びニッケル/モリブデンである。金属を硫化物形態
で使用すると極めて有利な結果が得られる。水素化成分
は、全触媒100重量部当たりの金属分として計算し
て、50重量%以下の量で触媒中に存在し得る。例えば
触媒は、全触媒100重量部当たりの金属分として計算
して、2〜40、より好ましくは5〜25、特に8〜2
0重量部の第6族金属、及び/又は0.05〜10、特
に0.5〜8重量部の第8族金属を含み得る。酸性分解
成分が分子篩の場合には、水素化分解触媒Aは更に結合
剤を含むのが好ましい。その量は例えば、分解篩及び結
合剤の総乾燥重量に基づいて10〜98重量%、好まし
くは50〜96重量%である。適当な結合剤の具体例と
しては、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、マグネ
シア、ジルコニア、チタニア又はこれらの混合物が挙げ
られる。最も好ましいのはアルミナである。
ブデン及びタングステン)、第8族金属(例えばコバル
ト、ニッケル、白金及びパラジウム)、これらの酸化物
及び硫化物の中から選択するのが好ましい。水素化成分
は、より好ましくは、モリブデン及び/又はタングステ
ンをコバルト及び/又はニッケルと組合わせたものから
なる。特に好ましい組合わせは、ニッケル/タングステ
ン及びニッケル/モリブデンである。金属を硫化物形態
で使用すると極めて有利な結果が得られる。水素化成分
は、全触媒100重量部当たりの金属分として計算し
て、50重量%以下の量で触媒中に存在し得る。例えば
触媒は、全触媒100重量部当たりの金属分として計算
して、2〜40、より好ましくは5〜25、特に8〜2
0重量部の第6族金属、及び/又は0.05〜10、特
に0.5〜8重量部の第8族金属を含み得る。酸性分解
成分が分子篩の場合には、水素化分解触媒Aは更に結合
剤を含むのが好ましい。その量は例えば、分解篩及び結
合剤の総乾燥重量に基づいて10〜98重量%、好まし
くは50〜96重量%である。適当な結合剤の具体例と
しては、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、マグネ
シア、ジルコニア、チタニア又はこれらの混合物が挙げ
られる。最も好ましいのはアルミナである。
【0010】水素化分解触媒Aは、当業界で一般的に使
用されている方法で製造し得る。例えば、分子篩、水素
化成分及び結合剤を含む触媒は、分子篩と結合剤とを、
水そして任意に解凝固剤の存在下で同時磨砕し、得られ
た混合物をペレット状に押出し、ペレットをか焼し、次
いでか焼したペレットに第6B族及び/又は第8族金属
塩溶液を1種類以上含浸させることからなる方法で有利
に製造し得る。あるいは、分子篩及び結合剤を、1種類
以上の第6B族及び/又は第8族金属塩溶液そして任意
に解凝固剤の存在下で同時磨砕し、得られた混合物をペ
レット状に押出してもよい。ペレットはその後か焼し得
る。本発明の方法のステップ(a)で有用な水素化分解
触媒の具体例は、1993年10月11日付Oil a
nd Gas Journal、41〜68ページに記
載されている。水素化分解触媒Aは、好ましくは、HC
33、HC22、DHC32、DHC100及びDHC
8(いずれもUOP/ユノカルから市販されている)、
HYC−642(プロ−カタリーゼから市販されてい
る)、Z603及びZ713(どちらもゼオリスト イ
ンターナショナルから市販されている)、並びにKC2
200、KC2300及びKC2600(アクゾ ノー
ベルから市販されている)の中から選択される触媒であ
る。
用されている方法で製造し得る。例えば、分子篩、水素
化成分及び結合剤を含む触媒は、分子篩と結合剤とを、
水そして任意に解凝固剤の存在下で同時磨砕し、得られ
た混合物をペレット状に押出し、ペレットをか焼し、次
いでか焼したペレットに第6B族及び/又は第8族金属
塩溶液を1種類以上含浸させることからなる方法で有利
に製造し得る。あるいは、分子篩及び結合剤を、1種類
以上の第6B族及び/又は第8族金属塩溶液そして任意
に解凝固剤の存在下で同時磨砕し、得られた混合物をペ
レット状に押出してもよい。ペレットはその後か焼し得
る。本発明の方法のステップ(a)で有用な水素化分解
触媒の具体例は、1993年10月11日付Oil a
nd Gas Journal、41〜68ページに記
載されている。水素化分解触媒Aは、好ましくは、HC
33、HC22、DHC32、DHC100及びDHC
8(いずれもUOP/ユノカルから市販されている)、
HYC−642(プロ−カタリーゼから市販されてい
る)、Z603及びZ713(どちらもゼオリスト イ
ンターナショナルから市販されている)、並びにKC2
200、KC2300及びKC2600(アクゾ ノー
ベルから市販されている)の中から選択される触媒であ
る。
【0011】炭化水素原料の予備処理が必要な場合は、
例えば積重床反応器内で、本発明の方法のステップ
(a)に従って原料を水素化分解すると同時に実施する
のが好ましい。即ち、炭化水素原料をまず1種類以上の
予備処理触媒と接触させて原料の水素化脱窒化及び/又
は水素化脱硫及び/又は水素化脱金属を行い、次いでこ
のように処理した原料をA型の触媒と接触させて水素化
分解を実施する。予備処理の種類によっては、予備処理
触媒もA型の触媒であってよい。予備処理触媒は水素化
脱窒化及び水素化脱硫の二つの活性を有するものが知ら
れており、この種の触媒は本発明の方法で極めて有利に
使用し得る。適当な予備処理触媒の具体例としては、ア
クゾ ノーベルから市販されているKF843;クライ
テリオン カタリスト社から市販されているC424、
C411及びDN120;プロ−カタリーゼから市販さ
れているHR348及びHR360;並びにUOP/ユ
ノカルから市販されているHCH及びHCKが挙げられ
る。
例えば積重床反応器内で、本発明の方法のステップ
(a)に従って原料を水素化分解すると同時に実施する
のが好ましい。即ち、炭化水素原料をまず1種類以上の
予備処理触媒と接触させて原料の水素化脱窒化及び/又
は水素化脱硫及び/又は水素化脱金属を行い、次いでこ
のように処理した原料をA型の触媒と接触させて水素化
分解を実施する。予備処理の種類によっては、予備処理
触媒もA型の触媒であってよい。予備処理触媒は水素化
脱窒化及び水素化脱硫の二つの活性を有するものが知ら
れており、この種の触媒は本発明の方法で極めて有利に
使用し得る。適当な予備処理触媒の具体例としては、ア
クゾ ノーベルから市販されているKF843;クライ
テリオン カタリスト社から市販されているC424、
C411及びDN120;プロ−カタリーゼから市販さ
れているHR348及びHR360;並びにUOP/ユ
ノカルから市販されているHCH及びHCKが挙げられ
る。
【0012】本発明の方法のステップ(a)では水素化
分解生成物が形成される。該方法のステップ(b)で
は、この水素化分解生成物の少なくとも一部、好ましく
は実質的に全部を、蒸留によって、0℃以上の5%大気
圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を有する1
種類以上の水素化分解留出物と、200℃以上の95%
大気圧沸点を有する1種類以上の水素化分解留出物(例
えばケロシン及び/又は軽油留分)とに分離する。沸点
は標準的検査方法ASTM D 86で測定したもので
ある。次のステップ(c)では、ステップ(b)で得た
0℃以上の5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大
気圧沸点を有する1種類以上の水素化分解留出物の少な
くとも一部、好ましくは実質的に全部を、任意に直留ナ
フサと共に、分子篩からなる水素化分解触媒Bの存在下
で高温高圧で水素と接触させて、液化石油ガスの製造に
有用なC3 〜C4 炭化水素を主成分として含む水素化分
解生成物を形成する。ステップ(c)で使用する留出物
原料に直留ナフサを加える場合は、組合わせた原料を、
炭化水素原料について上記したような予備処理にかける
ことが必要であり得、又は所望され得る。
分解生成物が形成される。該方法のステップ(b)で
は、この水素化分解生成物の少なくとも一部、好ましく
は実質的に全部を、蒸留によって、0℃以上の5%大気
圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を有する1
種類以上の水素化分解留出物と、200℃以上の95%
大気圧沸点を有する1種類以上の水素化分解留出物(例
えばケロシン及び/又は軽油留分)とに分離する。沸点
は標準的検査方法ASTM D 86で測定したもので
ある。次のステップ(c)では、ステップ(b)で得た
0℃以上の5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大
気圧沸点を有する1種類以上の水素化分解留出物の少な
くとも一部、好ましくは実質的に全部を、任意に直留ナ
フサと共に、分子篩からなる水素化分解触媒Bの存在下
で高温高圧で水素と接触させて、液化石油ガスの製造に
有用なC3 〜C4 炭化水素を主成分として含む水素化分
解生成物を形成する。ステップ(c)で使用する留出物
原料に直留ナフサを加える場合は、組合わせた原料を、
炭化水素原料について上記したような予備処理にかける
ことが必要であり得、又は所望され得る。
【0013】本発明の好ましい実施態様では、ステップ
(c)の水素化分解生成物を、ステップ(a)の水素化
分解生成物と一緒に、該方法のステップ(b)で分離す
る。ステップ(c)で使用するのに適した好ましい水素
化分解留出物は、30℃以上の5%大気圧沸点及び13
5℃以下の95%大気圧沸点を有するもの、又は90℃
以上の5%大気圧沸点及び145℃以下の95%大気圧
沸点を有するものである。ステップ(c)の反応温度
は、好ましくは250〜450℃、より好ましくは30
0〜450℃、特に350〜420℃である。ステップ
(c)の全圧は、好ましくは5×106 Pa(50バー
ル)〜3×107 Pa(300バール)、より好ましく
は7.5×106 Pa(75バール)〜2.5×107
Pa(250バール)、更に好ましくは1×107 Pa
(100バール)〜2×107 Pa(200バール)で
ある。ステップ(c)の水素分圧は、好ましくは2.5
×106 Pa(25バール)〜2.5×107 Pa(2
50バール)、より好ましくは5×106 Pa(50バ
ール)〜2×107 Pa(200バール)、更に好まし
くは6×106 Pa(60バール)〜1.8×107 P
a(180バール)である。
(c)の水素化分解生成物を、ステップ(a)の水素化
分解生成物と一緒に、該方法のステップ(b)で分離す
る。ステップ(c)で使用するのに適した好ましい水素
化分解留出物は、30℃以上の5%大気圧沸点及び13
5℃以下の95%大気圧沸点を有するもの、又は90℃
以上の5%大気圧沸点及び145℃以下の95%大気圧
沸点を有するものである。ステップ(c)の反応温度
は、好ましくは250〜450℃、より好ましくは30
0〜450℃、特に350〜420℃である。ステップ
(c)の全圧は、好ましくは5×106 Pa(50バー
ル)〜3×107 Pa(300バール)、より好ましく
は7.5×106 Pa(75バール)〜2.5×107
Pa(250バール)、更に好ましくは1×107 Pa
(100バール)〜2×107 Pa(200バール)で
ある。ステップ(c)の水素分圧は、好ましくは2.5
×106 Pa(25バール)〜2.5×107 Pa(2
50バール)、より好ましくは5×106 Pa(50バ
ール)〜2×107 Pa(200バール)、更に好まし
くは6×106 Pa(60バール)〜1.8×107 P
a(180バール)である。
【0014】空間速度は、触媒B1リットル当たり毎時
の水素化分解留出物のkg数(kg.l-1.h-1)で、
好ましくは0.5〜5、より好ましくは1〜4、特に2
〜3である。この場合の「水素化分解留出物」という用
語は、1種類以上の水素化分解留出物と、例えば直留ナ
フサとの混合物も意味する。従って、記載の空間速度
は、ステップ(c)で使用する新しい供給原料全体に関
するものである。また、総ガス率(ガス/供給原料比)
は250〜4000Nl/kgにするとよい。好ましく
は、500〜2000Nl/kgの総ガス率を使用す
る。水素化分解触媒Bは、酸性分解成分として、細孔径
が好ましくは0.4〜0.8nm(4〜8オングストロ
ーム)、より好ましくは0.5〜0.7nm(5〜7オ
ングストローム)の分子篩を含む。該触媒は更に水素化
成分を含み、任意に結合剤も含む。ステップ(c)では
必要に応じて1種類以上の水素化分解触媒Bを使用し得
る。この種の触媒を1種類以上使用する場合は、ステッ
プ(c)を積重床反応器内で実施すると有利である。
の水素化分解留出物のkg数(kg.l-1.h-1)で、
好ましくは0.5〜5、より好ましくは1〜4、特に2
〜3である。この場合の「水素化分解留出物」という用
語は、1種類以上の水素化分解留出物と、例えば直留ナ
フサとの混合物も意味する。従って、記載の空間速度
は、ステップ(c)で使用する新しい供給原料全体に関
するものである。また、総ガス率(ガス/供給原料比)
は250〜4000Nl/kgにするとよい。好ましく
は、500〜2000Nl/kgの総ガス率を使用す
る。水素化分解触媒Bは、酸性分解成分として、細孔径
が好ましくは0.4〜0.8nm(4〜8オングストロ
ーム)、より好ましくは0.5〜0.7nm(5〜7オ
ングストローム)の分子篩を含む。該触媒は更に水素化
成分を含み、任意に結合剤も含む。ステップ(c)では
必要に応じて1種類以上の水素化分解触媒Bを使用し得
る。この種の触媒を1種類以上使用する場合は、ステッ
プ(c)を積重床反応器内で実施すると有利である。
【0015】触媒B中で使用し得る細孔径0.4〜0.
8nm(4〜8オングストローム)の分子篩の具体例と
しては、結晶性アルミノケイ酸塩又はゼオライト(例え
ばエリオン沸石、フェリエライト、シータ、ベータ、前
述のV(USY)、並びにZSM型ゼオライト、例えば
ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−2
3、ZSM−35及びZSM−38)、結晶性アルミノ
リン酸塩(例えば米国特許発明明細書第4 310 4
40号に記載のALPO−11)、結晶性シリコアルミ
ノリン酸塩(例えば米国特許発明明細書第4 440
871号に記載のSAPO−11)及び結晶性ホウケイ
酸塩(例えば米国特許発明明細書第4254 297号
に記載のもの)が挙げられる。好ましいのは結晶性アル
ミノケイ酸塩又はゼオライトである。水素化成分は、第
6B族金属(例えばモリブデン及びタングステン)、第
8族金属(例えばコバルト、ニッケル、白金及びパラジ
ウム)、これらの酸化物及び硫化物の中から選択するの
が好ましい。水素化成分は、好ましくは硫化物形態のモ
リブデン、タングステン、コバルト及びニッケルのうち
の一つ以上からなり得るが、有利には白金又はパラジウ
ム金属である。
8nm(4〜8オングストローム)の分子篩の具体例と
しては、結晶性アルミノケイ酸塩又はゼオライト(例え
ばエリオン沸石、フェリエライト、シータ、ベータ、前
述のV(USY)、並びにZSM型ゼオライト、例えば
ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−2
3、ZSM−35及びZSM−38)、結晶性アルミノ
リン酸塩(例えば米国特許発明明細書第4 310 4
40号に記載のALPO−11)、結晶性シリコアルミ
ノリン酸塩(例えば米国特許発明明細書第4 440
871号に記載のSAPO−11)及び結晶性ホウケイ
酸塩(例えば米国特許発明明細書第4254 297号
に記載のもの)が挙げられる。好ましいのは結晶性アル
ミノケイ酸塩又はゼオライトである。水素化成分は、第
6B族金属(例えばモリブデン及びタングステン)、第
8族金属(例えばコバルト、ニッケル、白金及びパラジ
ウム)、これらの酸化物及び硫化物の中から選択するの
が好ましい。水素化成分は、好ましくは硫化物形態のモ
リブデン、タングステン、コバルト及びニッケルのうち
の一つ以上からなり得るが、有利には白金又はパラジウ
ム金属である。
【0016】水素化成分は、全触媒100重量部当たり
の金属分として計算して、50重量部以下の量で触媒中
に存在し得る。例えば触媒は、全触媒100重量部当た
りの金属分として計算して、2〜40、より好ましくは
5〜25、特に8〜20重量部の第6族金属、及び/又
は0.05〜10、特に0.5〜8重量部の第8族金属
を含み得る。触媒Bに結合剤を含ませる場合は、触媒A
に関して説明した結合剤のうち任意のものを使用し得
る。結合剤は、分子篩及び結合剤の総乾燥重量に基づい
て、10〜98重量%、特に50〜96重量%の量で使
用するのが好ましい。水素化分解触媒Bは当業者によく
知られている方法で製造し得る。本発明の好ましい具体
例では、水素化分解触媒Bは、酸性分解成分としてゼオ
ライトZSM−12を含み、水素化成分としてパラジウ
ム金属を含む。このような触媒は、ゼオライトZSM−
12をパラジウム溶液、例えばNH4 NO3 中Pd(N
H3)4 Cl2 溶液でイオン交換することによって有利に
製造し得る。得られたイオン交換ゼオライトは次いで乾
燥し、ペレット状に押出し、か焼し、水素ガスを用いて
還元する。
の金属分として計算して、50重量部以下の量で触媒中
に存在し得る。例えば触媒は、全触媒100重量部当た
りの金属分として計算して、2〜40、より好ましくは
5〜25、特に8〜20重量部の第6族金属、及び/又
は0.05〜10、特に0.5〜8重量部の第8族金属
を含み得る。触媒Bに結合剤を含ませる場合は、触媒A
に関して説明した結合剤のうち任意のものを使用し得
る。結合剤は、分子篩及び結合剤の総乾燥重量に基づい
て、10〜98重量%、特に50〜96重量%の量で使
用するのが好ましい。水素化分解触媒Bは当業者によく
知られている方法で製造し得る。本発明の好ましい具体
例では、水素化分解触媒Bは、酸性分解成分としてゼオ
ライトZSM−12を含み、水素化成分としてパラジウ
ム金属を含む。このような触媒は、ゼオライトZSM−
12をパラジウム溶液、例えばNH4 NO3 中Pd(N
H3)4 Cl2 溶液でイオン交換することによって有利に
製造し得る。得られたイオン交換ゼオライトは次いで乾
燥し、ペレット状に押出し、か焼し、水素ガスを用いて
還元する。
【0017】本発明は、0℃以上の5%大気圧沸点及び
160℃以下の95%大気圧沸点を有する1種類以上の
水素化分解留出物を、前述のような水素化分解触媒Bの
存在下で、高温高圧下に水素と接触させることからなる
水素化分解方法も提供する。使用する操作条件は、前述
のステップ(c)の条件と全く同じである。
160℃以下の95%大気圧沸点を有する1種類以上の
水素化分解留出物を、前述のような水素化分解触媒Bの
存在下で、高温高圧下に水素と接触させることからなる
水素化分解方法も提供する。使用する操作条件は、前述
のステップ(c)の条件と全く同じである。
【0018】
【発明の実施の形態】ここで、添付図面を参照しながら
本発明をより詳細に説明する。図1では、炭化水素原料
1が後述の再循環流11と一緒に水素化分解ユニット2
に送られ、そこで、前述の水素化分解触媒Aの存在下、
高温高圧で水素と接触し、その結果水素化分解生成物3
が形成される。水素化分解生成物3は後述の第二の水素
化分解生成物13と一緒に冷却されながら気体/液体分
離器4を経由して蒸留ユニット5に送られ、そこでC1
〜C4 炭化水素を主成分とする気体流6と、0℃以上の
5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を
有するナフサ含有水素化分解留出物流7と、各々200
℃以上の95%大気圧沸点を有する水素化分解留出物流
8(ケロシン流)、9(軽油流)及び10(ハイドロワ
ックス/ブリード流)と、原料1に合流して水素化分解
ユニット2に送られる重質炭化水素含有再循環流11と
に分離される。ナフサ含有水素化分解留出物流7は水素
化分解ユニット12に送られ、そこで前述の水素化分解
触媒Bの存在下、高温高圧で水素と接触し、その結果、
液化石油ガスの製造に有用なC3 〜C4 炭化水素を主成
分とする水素化分解生成物13が形成される。
本発明をより詳細に説明する。図1では、炭化水素原料
1が後述の再循環流11と一緒に水素化分解ユニット2
に送られ、そこで、前述の水素化分解触媒Aの存在下、
高温高圧で水素と接触し、その結果水素化分解生成物3
が形成される。水素化分解生成物3は後述の第二の水素
化分解生成物13と一緒に冷却されながら気体/液体分
離器4を経由して蒸留ユニット5に送られ、そこでC1
〜C4 炭化水素を主成分とする気体流6と、0℃以上の
5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を
有するナフサ含有水素化分解留出物流7と、各々200
℃以上の95%大気圧沸点を有する水素化分解留出物流
8(ケロシン流)、9(軽油流)及び10(ハイドロワ
ックス/ブリード流)と、原料1に合流して水素化分解
ユニット2に送られる重質炭化水素含有再循環流11と
に分離される。ナフサ含有水素化分解留出物流7は水素
化分解ユニット12に送られ、そこで前述の水素化分解
触媒Bの存在下、高温高圧で水素と接触し、その結果、
液化石油ガスの製造に有用なC3 〜C4 炭化水素を主成
分とする水素化分解生成物13が形成される。
【0019】下記の表Iは、本発明の方法で得られる典
型的生成物スレートを、公知の中間留出物選択性水素化
分解方法で得られる生成物スレートと比較して示してい
る。
型的生成物スレートを、公知の中間留出物選択性水素化
分解方法で得られる生成物スレートと比較して示してい
る。
【0020】
【表1】
【0021】表Iから明らかなように、本発明の方法を
使用すると、液化石油ガス(LPG)及び中間留出物を
同時に高収率で生成することができる。
使用すると、液化石油ガス(LPG)及び中間留出物を
同時に高収率で生成することができる。
【図1】 本発明の方法の一具体例を簡単に示す流れ図
である。
である。
1 炭化水素原料 2 水素化分解ユニット 3 水素化分解生成物 4 気体/液体分離器 5 蒸留ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 47/20 9547−4H C10G 47/20 (72)発明者 グランナース・ガナパツト・バーン オランダ国 2596 エイチ・アール、 ハ ーグ、カレル・ウアン・ビラントラーン 30 (72)発明者 トム・ヒユイジンガ オランダ国 2596 エイチ・アール、 ハ ーグ、カレル・ウアン・ビラントラーン 30
Claims (16)
- 【請求項1】 炭化水素原料を沸点のより低い物質に転
化する方法であって、(a)原料を水素化分解触媒Aの
存在下、高温高圧で水素と接触させて水素化分解生成物
を形成するステップと、(b)ステップ(a)の水素化
分解生成物の少なくとも一部を、蒸留によって、0℃以
上の5%大気圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸
点を有する1種類以上の水素化分解留出物と、200℃
以上の95%大気圧沸点を有する1種類以上の水素化分
解留出物とに分離するステップと、(c)0℃以上の5
%大気圧沸点及び160℃以下の95%大気圧沸点を有
する1種類以上の水素化分解留出物の少なくとも一部
を、分子篩を含む水素化分解触媒Bの存在下、高温高圧
で水素と接触させるステップとを含む前記方法。 - 【請求項2】 ステップ(a)を250〜500℃の温
度及び5×106 〜3×107 Paの全圧で実施する請
求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 触媒A1リットル当たりの毎時の新しい
供給原料のkg数(kg.l-1.h-1)で表して0.1
〜10の空間速度を使用する請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 触媒Aが、分子篩と、第6B族金属、第
8族金属、これらの酸化物及び硫化物の中から選択した
水素化成分とを含む請求項1から3のいずれか一項に記
載の方法。 - 【請求項5】 分子篩がゼオライトである請求項4に記
載の方法。 - 【請求項6】 分子篩がモルデン沸石型又はフォージャ
サイト型ゼオライトである請求項5に記載の方法。 - 【請求項7】 触媒Aが更に結合剤も含む請求項4から
6のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項8】 ステップ(c)を250〜450℃の温
度及び5×106 〜3×107 Paの全圧で実施する請
求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項9】 触媒B1リットル当たりの毎時の水素化
分解留出物のkg数(kg.l-1.h-1)で表して0.
5〜5の空間速度を使用する請求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 触媒Bが、細孔径0.4〜0.8nm
の分子篩を含む請求項1から9のいずれか一項に記載の
方法。 - 【請求項11】 触媒Bが分子篩としてゼオライトを含
む請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項12】 ゼオライトがZSM−5、ZSM−1
2、フェリエライト又はゼオライトベータである請求項
11に記載の方法。 - 【請求項13】 触媒Bが、第6B族金属、第8族金
属、これらの酸化物及び硫化物の中から選択した水素化
成分を含み、任意に結合剤も含む請求項1から12のい
ずれか一項に記載の方法。 - 【請求項14】 0℃以上の5%大気圧沸点及び160
℃以下の95%大気圧沸点を有する1種類以上の水素化
分解留出物を、請求項1から13のいずれか一項に記載
の水素化分解触媒Bの存在下、高温高圧で水素と接触さ
せることからなる水素化分解方法。 - 【請求項15】 250〜450℃の温度及び5×10
6 〜3×107 Paの全圧で実施する請求項14に記載
の水素化分解方法。 - 【請求項16】 触媒B1リットル当たりの毎時の水素
化分解留出物のkg数(kg.l-1.h-1)で表して
0.5〜5の空間速度を使用する請求項14又は15に
記載の水素化分解方法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP94203627 | 1994-12-13 | ||
GB94203627.8 | 1995-03-07 | ||
GBGB9504515.9A GB9504515D0 (en) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | Hydrocarbon conversion process |
GB9504515.9 | 1995-03-07 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08283748A true JPH08283748A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=26136810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7346017A Pending JPH08283748A (ja) | 1994-12-13 | 1995-12-11 | 炭化水素転化方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08283748A (ja) |
CN (1) | CN1050626C (ja) |
AR (1) | AR000314A1 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004528426A (ja) * | 2001-03-05 | 2004-09-16 | シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ | 潤滑基油及びガス油の製造方法 |
WO2007064019A1 (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Nippon Oil Corporation | 液化燃料ガス組成物 |
JP2008512223A (ja) * | 2004-09-08 | 2008-04-24 | シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ | 水素化分解用触媒組成物 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4401556A (en) * | 1979-11-13 | 1983-08-30 | Union Carbide Corporation | Midbarrel hydrocracking |
FR2563445B1 (fr) * | 1984-04-26 | 1986-08-14 | Pro Catalyse Ste Fse Prod Cata | Nouveau catalyseur d'hydrocraquage destine a la production de distillats moyens |
GB8613131D0 (en) * | 1986-05-30 | 1986-07-02 | Shell Int Research | Hydrocarbon conversion |
AT392810B (de) * | 1989-04-18 | 1991-06-25 | Plasser Bahnbaumasch Franz | Fahrbare gleisstopfmaschine mit quer- und hoehenverstellbaren stopfaggregaten |
-
1995
- 1995-12-11 CN CN95120586A patent/CN1050626C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1995-12-11 AR AR33455895A patent/AR000314A1/es unknown
- 1995-12-11 JP JP7346017A patent/JPH08283748A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004528426A (ja) * | 2001-03-05 | 2004-09-16 | シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ | 潤滑基油及びガス油の製造方法 |
JP2008512223A (ja) * | 2004-09-08 | 2008-04-24 | シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ | 水素化分解用触媒組成物 |
WO2007064019A1 (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-07 | Nippon Oil Corporation | 液化燃料ガス組成物 |
JP2007153940A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-21 | Nippon Oil Corp | 液化燃料ガス組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AR000314A1 (es) | 1997-06-18 |
CN1050626C (zh) | 2000-03-22 |
CN1131693A (zh) | 1996-09-25 |
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