JP2002534557A - 低圧水素化分解方法 - Google Patents

低圧水素化分解方法

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JP2002534557A JP2000592374A JP2000592374A JP2002534557A JP 2002534557 A JP2002534557 A JP 2002534557A JP 2000592374 A JP2000592374 A JP 2000592374A JP 2000592374 A JP2000592374 A JP 2000592374A JP 2002534557 A JP2002534557 A JP 2002534557A
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ハツィコス,ジョージ・エイチ
キリアニー,トーマス・アール
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モー,ダブリュー・トーマス
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モービル オイル コーポレイション
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    • C10G65/12Treatment of hydrocarbon oils by two or more hydrotreatment processes only plural serial stages only including cracking steps and other hydrotreatment steps

Abstract

(57)【要約】 高沸点範囲の石油流を、留出油範囲の生成物に転化する接触方法が提供される。プロセスには、600#〜1100#Fの沸点範囲を有する石油原料を、ゼオライト成分及び水素添加成分を有する水素化分解触媒と接触させることが含まれ、その際ゼオライト成分は、少なくとも200:1、好ましくは2000:1の骨格シリカ:アルミナ比を有する。プロセスは、超大気圧水素分圧下で実施されて、少なくとも20%転化率が得られ、また少なくとも50重量%の転化生成物が330#〜730#Fの沸点範囲に残留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、石油の水素化分解に関し、詳しくは高沸点範囲の石油流を、改良ゼ
オライト触媒を用いて主として留出油生成物に転化することに関する。加えて、
水素化分解プロセスは、脱ロウプロセスと組合わされて、高い留出油収率及び脱
ロウボトムが生ずることができる。
【0002】 ゼオライトは、構造的に「骨格」アルミノシリケートとして表される。これは
、AlO4及びSiO4四面体が酸素原子をすべて共有して互いに連結して無限大
に広がった三次元ネットワークに基く。これらのゼオライトは、結晶構造から一
義的に決定される均一径の孔を有する。ゼオライトは、「モレキュラーシーブ」
と呼ばれる。なぜなら、ゼオライト材料の均一な孔径は、特定の寸法及び形状の
分子を選択的に吸収することを可能とするからである。
【0003】 本発明において好ましい特定のホージャサイト(faujasite)又はY
型ゼオライトは、超安定Y(USY)として知られるようになり、そしてしばし
ば脱アルミミウムY(DAY)と呼ばれる。USYは単一の存在ではなく、ゼオ
ライトYに関連する材料系である。USYは、固有X線回折線が実質的にゼオラ
イトYのものである点でゼオライトYに類似している。USYは、種々の処理ス
キームの性質及びゼオライトYが脱アルミニウムされる程度によって、有効な骨
格シリカ:アルミナ比が増加している点で、いわゆるゼオライトYと相違する。
【0004】 ゼオライト触媒を用いる水素化分解は、石油精製において広く使用されている
プロセスであって、これにより種々の石油留分が、より軽質かつより有用な生成
物、特にガソリン及び留出油(ジェット燃料油、ディーゼル燃料油及び加熱油な
ど)に転化される。
【0005】 比較的低いシリカ:アルミナ比(例えば40未満:1)を有するゼオライトX及
びYなどの大きな孔のゼオライトは、通常水素化分解反応に用いられた。なぜな
ら、原料の主要成分は、高分子量炭化水素であって、これはより小さな細孔のゼ
オライトの内部細孔構造に入らないであろうし、そのため転化が進行しないであ
ろうからである。また、大きな孔のゼオライトは、固有の分解活性を高度に有す
る。
【0006】 米国特許第5,171,422号には、シリカ:アルミナ比が少なくとも50
:1、好ましくは100:1、より好ましくは150:1を有するホージャサイ
ト構造のゼオライトを用いて、原料を水素化分解するプロセスが請求される。米
国特許第4,820,402号には、シリカ:アルミナ比が少なくとも50:1
、好ましくは最大200:1の大きな孔のゼオライトを用いることによって、高
沸点の留出油範囲生成物の製造の選択性及び水素化分解反応が向上されるプロセ
スが請求される。
【0007】 これらの高いシリカ:アルミナ比の触媒を用いてさえ、パラフィンの望ましく
ない二次分解が、触媒内の酸性アルミナ部位に起因して、芳香族及びナフテン成
分の望ましい分解と共に相当量起こる。この二次分解は、留出油収率の減少をも
たらす。したがって、非常に高いシリカ:アルミナ比の留出油選択性の水素化分
解触媒が必要とされる。
【0008】 石油留出油を脱ロウするプロセスは公知である。高流動点は、より高い分子量
の直鎖のノルマル及びやや分枝したパラフィンに起因するが、これは適切に低い
流動点を得るのに除去されなければならない。
【0009】 所望の選択性を得るために、用いられる脱ロウ触媒は、通常、直鎖n−パラフ
ィンは入れるが、シクロパラフィン及び芳香族などのより高度に分枝した物質の
より多くを排除する孔径を有するゼオライトであった。この種の脱ロウプロセス
は分解反応によって機能することから、多くの有用な生成物が、より低い分子量
物質に品質低下することとなる。
【0010】 石油の脱ロウでしばしば見られる他の単位プロセスは異性化である。このプロ
セスでは、n−パラフィンは、酸性ゼオライトなどの酸性触媒の存在下でイソパ
ラフィンに転化される。これらのプロセスは、比較的高い温度及び圧力で運転さ
れるが、これは、過度の分解をもたらし、そのために有用な留出油生成物がより
有用でないより軽質生成物に品質低下される。したがって、大きな留出油収率損
失をもたらさない脱ロウプロセスが必要とされる。
【0011】 本発明にしたがって、高沸点範囲の石油流を留出油生成物に転化するための接
触分解プロセスが提供される。600#〜1100#Fの沸点範囲を有する石油原
料は、骨格シリカ:アルミナのモル比が少なくとも200:1であるゼオライト
成分、及び水素添加成分を含む水素化分解触媒と接触される。触媒及び原料は、
超大気圧(superatmospheric)水素分圧において、少なくとも
20%転化率が得られ、また転化生成物の少なくとも50%が330#〜730#
Fの沸点範囲に残るのに効果的な滞留時間で接触される。
【0012】 好ましい原料は、650#Fを超える10%留出点(沸点)及び200ppm
未満の窒素レベルを有する。
【0013】 ゼオライト成分は、ホージャサイト、ゼオライトX、ゼオライトY、ゼオライ
トUSY、ZSM−3、ZSM−20、ENT、ECR−30、CSZ−1から
なる群から選択できる。好ましくはゼオライトUSYである。好ましい実施形態
においては、シリカ:アルミナのモル比は、2000:1より大きく、そして超
大気圧水素分圧は1000psi以下である。
【0014】 水素添加成分は、白金、パラジウム、金、銀、イリジウム、ロジウム、ルテニ
ウム、オスミウム又はこれらの組合わせである。
【0015】 また、本発明のプロセスには、水素化分解触媒と接触前、接触時、又は接触後
に、原料を脱ロウ触媒と接触させることによって、未添加ボトム留分の流動点及
び/又は曇り点を低減することが含まれる。任意の通常の脱ロウ触媒が用いられ
よう。これには、ゼオライトベータ、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22
、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、及びSAPO−11が含まれる
。ゼオライトベータが好ましい。
【0016】 水素化分解プロセス及び脱ロウプロセスは、水素化分解ゼオライト及び脱ロウ
ゼオライト触媒を、一つの押出し成型物中に共にフォーミュレート(co−fo
rmulate)させることによって、同時に実施されるであろう。
【0017】 また、本発明の方法には、水素化分解プロセスにより製造され、約730#F
を超える沸点を有する未転化ボトム留分を脱ロウ触媒と接触させて、未転化ボト
ム留分の流動点及び/又は曇り点を低減することが含まれる。
【0018】 本発明の方法は、主として留出油に選択的な水素化分解プロセスであり、また
これは脱ロウ触媒が組合わされる場合には、副生物として脱ロウボトムを伴う。
既知の方法は高沸点炭化水素原料を低減するのにかなり有効であったものの、留
出油収率は、高い650#F+転化率(すなわち50%を超える転化率)において
、パラフィン選択性の二次分解により減少し始める。非常に高いシリカ:アルミ
ナ比の水素化分解触媒を用いることにより、本発明の方法は、留出油収率を殆ど
又は全く逸することなく、50%を超える転化率(例えば70%〜80%)が可
能である。脱ロウ触媒と組合わされる際には、低流動点ボトムが製造される。
【0019】 改良水素化分解は、非常に高いシリカ:アルミナ比(例えば200:1より大
きい比)のゼオライト成分を含む触媒を用いることにより達成されるであろうこ
とが、いまや見出された。これらの触媒は、優れた留出油選択性をもたらし、高
転化率レベル(すなわち70%又は約70%)での運転が可能であり、低いLP
G収率をもたらし、より低い水素消費量かつより低いpsi(すなわち400p
si)で機能し、そして低いエージング速度を有する。
【0020】 ワックス質原料が、ゼオライトYなどの大きな孔の触媒を水素添加成分との組
合わせで用いて水素化分解される場合、油の粘度は、殆どの650#F+物質を3
30#〜650#Fで沸騰する物質に分解することにより低減される。粘度は低減
されるものの、未転化の650#F+物質は、比較的高い流動点(すなわち試験容
器が逆にされた際に、液体が流れるであろう最低温度)のままである。また、未
転化留分は、比較的高い曇り点(すなわち油が冷却される際に、固体が溶液から
分離し始める温度)のままである。流動点及び/又は曇り点は、接触脱ロウによ
り低減されることができる。
【0021】 本発明の水素化分解段で用いるのに適切な炭化水素原料には、原油、常圧蒸留
残油、減圧塔残油、減圧ガス油、脱アスファルト残油及び他の重質油が含まれる
。これらの原料には、多量の260℃(500#F)を超えて沸騰する成分が含
まれ、そしてこれは標準的には290℃(554#F)、より通常には343℃
(650#F)の初留点を有する。典型的な沸点範囲は、316#〜593℃(6
00#〜1100#F)、又は343#〜510℃(650#〜950#F)である
。一般に、原料は、650#Fを超える10%留出点を有する。この10%留出
点は、原料の約10%が、最初に650#F以下で沸騰し、また非常に少量が6
00#F未満で沸騰することを意味する。
【0022】 炭化水素原料は、水素化分解の前に処理されて、そのヘテロ原子含有量が低減
されるか、又は実質的に除去されることができる。必要又は所望により、原料は
、緩やか又は中程度の水素処理条件下で水素化されて、その硫黄、窒素、酸素及
び金属の含有量が低減されることができる。本発明の方法にとって好ましい原料
には、200ppm未満の窒素が含まれる。従来の水素化のプロセス条件及び触
媒を用いることができる。例えば、米国特許第4,283,272号に開示され
るものである。
【0023】 本プロセスの水素化分解段で用いられる触媒には、ホージャサイト系の大きな
孔のゼオライトが酸性成分として含まれる。ゼオライトは、少なくとも200:
1、好ましくは少なくとも2000:1のシリカ:アルミナ比、及び少なくとも
6%のn−ヘキサンの炭化水素収着(sorption)容量を有する。
【0024】 また、触媒には、少なくとも一種の貴金属及び/又は少なくとも一種の非貴金
属、もしくはこれらの組合わせであろう少なくとも一種の水素添加成分が含まれ
る。適切な貴金属には、白金、パラジウム、金、銀、イリジウム、ロジウム、ル
テニウム、オスミウム、又はこれらの組合わせが含まれる。白金、パラジウム又
はこれらの組合わせが好ましい。
【0025】 金属は、含浸又は交換などの任意の適切な方法により、ゼオライト中に組込ま
れることができる。金属は、カチオン、アニオン又は中性錯体の形態で組込まれ
ることができる。すなわち、Pt(NH3)42+及びこのタイプの他のカチオン
錯体は、金属をゼオライト上に交換するのに都合がよい。
【0026】 水素添加成分の量は、0.01〜30重量%の範囲であろう。通常、0.1〜
15重量%である。もちろん、正確な量は、その成分の性質によって変化する。
すなわち、より少量の高活性な貴金属(特に白金)は、より低活性の金属より必
要とされる。
【0027】 ゼオライトの炭化水素吸着容量は、ヘリウムなどの不活性キャリアー中で25
℃及び40mmHg(5333Pa)の炭化水素圧において、その収着量を測定
することによって決定される。収着試験は、キャリアーガスとしてヘリウムを、
25℃でゼオライト上を流して用いる熱重量分析(TGA)で簡便に実施される
。当該の炭化水素(例えばn−ヘキサン)は、40mmHgの炭化水素圧に調整
されたガス流中に導入され、そして炭化水素補足量が、ゼオライト重量の増加と
して測定されて記録される。次いで、吸着容量が、下記関係式にしたがってパー
セントとして計算される。
【数1】
【0028】 本明細書に引用されるシリカ:アルミナ比は、構造又は骨格比、すなわちSi
O4:AlO4四面体(共に、ゼオライトの構造を構成する)の比率であること
が理解されよう。この比は、その決定に用いられる分析手法にしたがって変動す
ることができる。例えば、概略化学分析には、ゼオライトの酸性部位と結合した
カチオンの形態で存在するアルミニウムが含まれ、そのために低いシリカ:アル
ミナ比がもたらされるであろう。同様に、その比がアンモニア脱着のTGAによ
って決定される際には、カチオンアルミニウムが酸性部位上へのアンモニウムイ
オンの交換を妨げる場合に、低いアンモニア滴定が得られるだろう。これらの不
一致は、以下に示される脱アルミニウム方法などの特定の処理が用いられる際に
特に問題である。これは、ゼオライト構造にないイオンアルミニウムの存在をも
たらす。したがって、骨格シリカ:アルミナ比が正確に決定されることを確実に
するために、十分な注意が必要とされるだろう。シリカ:アルミナ比を決定する
好ましい方法は、NMR(核磁気共鳴)分析である。
【0029】 本発明の水素化分解運転において用いられるであろうゼオライトには、ホージ
ャサイト、ゼオライトX、ゼオライトY、超安定ゼオライトY(USY)、ZS
M−3、ZSM−20、ENT(六方晶系ホージャサイト)、ECR−30、C
SZ−1が含まれる。USYが好ましい。
【0030】 多数の異なる方法が、種々のゼオライトの構造シリカ:アルミナ比を増加する
のに知られている。これらの方法の多くは、適切な化学薬品を用いて、アルミニ
ウムをゼオライトの構造骨格から除去する点に依存している。脱アルミニウムゼ
オライトを調製するための特定の方法は以下に開示される。これを引用して、詳
しい詳細がなされるであろう。すなわち、“Catalysis by Zeo
lites(ゼオライト触媒)”(International Sympos
ium on Zeolite、Lyon,1980年9月9日〜11日),E
lsevier Scientific Publishing Co.,Am
sterdam,1980年(dealuminization of zeo
lite Y with silicon tetrachloride(四塩
化ケイ素によるゼオライトYの脱アルミニウム)); 米国特許第3,442,
795号及び英国特許第1,058,188号(加水分解及びキレート化による
アルミニウムの除去); 英国特許第1,061,847号(アルミニウムの酸
抽出); 米国特許第3,493,519号(スチーム処理及びキレート化によ
るアルミニウムの除去)); 米国特許第3,591,488号(スチーム処理
のアルミニウムの除去)); 米国特許第4,273,753号(ハロゲン化ケ
イ素及びオキシハロゲン化ケイ素による脱アルミニウム); 米国特許第3,6
91,099号(酸によるアルミニウム抽出); 米国特許第4,093,56
0号(塩処理による脱アルミニウム); 米国特許第3,937,791号(C
r(III)溶液によるアルミニウムの除去); 米国特許第3,506,40
0号(スチーム処理及びそれに続くキレート化); 米国特許第3,640,6
81号(アセチルアセトネートによるアルミニウムの抽出及びそれに続く脱水酸
基); 米国特許第3,836,561号(酸によるアルミニウムの除去);
ドイツ国特許第2,510,740号(高温における塩素ガスと塩素含有ガスに
よるゼオライトの処理); オランダ国特許第7,604,264号(酸抽出)
; 日本国特許第53−101,003号(アルミニウムを除去するためのED
TA又は他の物質による処理)及びJ.Catalysis,54,295,(
1978)(水熱処理及びそれに続く酸抽出)である。
【0031】 ゼオライトYの高珪質形態は、スチーミング又は構造アルミナの酸抽出のいず
れか、又はこれらの両方によって調製されるであろう。その利便性から、スチー
ミングは好ましい方法である。正常の合成されたままの状態のゼオライトYは酸
に不安定であることから、ゼオライトは、通常酸処理による脱アルミニウムの前
に、酸安定型に転化されなければならない。これを行う方法は知られており、そ
して耐酸性ゼオライトYの最も一般的な形態のひとつは、「超安定Y」(USY
)として知られる。ゼオライトUSYは、米国特許第3,293,192号及び
同第3,402,996号に開示される。一般に、「超安定」は、Y型ゼオライ
トを指すが、これは高温及びスチーム処理による結晶性の劣化に対して高い耐性
があり、そして4重量%未満、好ましくは1重量%未満のR2O含有量(ここで
、RはNa、K又は任意の他のアルカリ金属イオンである)、24.5Å未満の
単位セルサイズ、及び(3.5:1)から(7:1)又はこれより大きいシリカ
:アルミナのモル比によって特徴付けられる。Y型ゼオライトの超安定形態は、
主として、アルカリ金属イオン及び単位セルサイズを実質的に低減することによ
って得られる。
【0032】 Y型ゼオライトの超安定形態は、次によって調製されることができる。すなわ
ち、ゼオライトのアルカリ金属含有量が4重量%未満に低減されるまで、Y型ゼ
オライトを硝酸アンモニウムなどのアンモニウム塩水溶液と連続的に塩基交換す
ることによる。次いで、塩基交換されたゼオライトは、540#〜800℃の温
度で数時間にわたり焼成され、冷却され、そしてアルカリ金属含有量が1重量%
未満に低減されるまでアンモニウム塩水溶液と連続的に塩基交換される。続いて
、水洗浄され、そして540#〜800℃の温度で再度焼成されて、超安定ゼオ
ライトYが製造される。イオン交換及び熱処理を連続することにより、元のゼオ
ライトのアルカリ金属含有量が実質的に低減され、そして単位セルの収縮がもた
らされる。この収縮は、得られたY型ゼオライトを超高度に安定にすると考えら
れる。
【0033】 次いで、超安定ゼオライトYは酸抽出されて、本プロセスの水素化分解運転で
用いるのに適切なゼオライトの高珪質形態が製造されることができる。ゼオライ
トYのシリカ:アルミナ比を酸抽出により増加する他の方法は、米国特許第4,
218,307号、同第3,591,488号及び同第3,691,099号に
開示される。
【0034】 ゼオライトを、本プロセスで用いられる温度及び他の条件に耐性のある別の材
料に組込むことは望ましいことであろう。これらのマトリックス材、又はバイン
ダー材料には、合成又は天然物質が、粘土、シリカ及び/又は金属酸化物などの
無機材料と同様に含まれる。後者は、天然に見出されるか、もしくはゼラチン状
の沈殿物又はゲル(シリカと金属酸化物との混合物を含む)の形態のいずれかで
あろう。触媒と複合化されるであろう天然の粘土には、モンモリロナイト及びカ
オリン系のものが含まれる。これらの粘土は、採掘されたままの未加工状態で用
いられるか、もしくは初めに、焼成、酸処理、又は化学修飾に付される。
【0035】 ゼオライトは、多孔質マトリックス材と複合化されるであろう。例えば、アル
ミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア
、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−アルミナ
−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア、シ
リカ−マグネシア−ジルコニア及びこれらの類似物などの無機酸化物バインダー
である。マトリックス材は、ゼオライトとのコゲル状であることができる。ゼオ
ライト成分及び無機酸化物バインダー材料の相対的な比率は、複合物の1〜99
重量%、より普通には5〜80重量%のゼオライト含有量で広範囲に亘ることが
できる。
【0036】 本プロセスの水素化分解段においては、原料は、高い温度及び圧力の水素化分
解条件下で水素の存在下に、水素化分解触媒と接触される。温度、圧力、空間速
度、水素:原料比及び水素分圧(従来の水素化分解運転で用いられるものと類似
である)の条件が、本明細書において便利に用いられるであろう。230#〜5
00℃(446#〜932°F)のプロセス温度が、425℃(797#F)を超
える温度は標準的な反応器の冶金限界から通常用いられないであろうものの、便
利に使用されるだろう。一般に、260#〜425℃(500#〜800#F)の
温度が用いられるであろう。プロセスは、普通は496〜19,300kPa(
72〜2,800psi)、好ましくは2,069〜13,790kPa(30
0〜2,000psi)である超大気圧水素分圧で水素の存在下に運転される。
比較的に低い超大気圧水素分圧は、留出物収率を増加し、そして望ましいパラフ
ィンがガス状の副生物にさらに水素化分解されるのを防ぐのに必要とされる。水
素:原料比(水素循環速度)は、通常、10〜3,500n.l.l−1(56
〜19,660SCF/bbl)、好ましくは18〜713n.l.l−1(1
00〜4,000SCF/bbl)である。原料の空間速度は、通常、0.1〜
20LHSV、好ましくは0.3〜5.0LHSVであろう。全ての場合に、本
発明の方法は、少なくとも20%の転化率が得られ、また転化生成物の少なくと
も50%が330#〜730#Fの範囲で沸騰する留出物生成物中に残存するのに
十分な原料滞留時間を必要とする。
【0037】 前述の水素化分解条件を用いて、原料の330#〜730#Fの沸点範囲を有す
る留出物範囲の生成物への転化率は、20〜80重量%の範囲内となるようにな
されることができる。水素化分解条件は、30〜80重量%、好ましくは40〜
50重量%の転化率となるように有利に選択される。
【0038】 転化は、原料を触媒の固定定常床、固定流動床又は移動床を用いて接触するこ
とによって行うことができる。簡単な形態は、細流(トリクル)床運転であり、
この場合原料は定常固定床を通って細流される。これらの形態により、水素化分
解反応が中程度の温度の新規触媒を用いて開始するのが望ましい。この温度は、
触媒が触媒活性を保持するのにエージングするように高められる。
【0039】 本明細書に明示されるように、脱ロウとは、原料中の少なくともいくらかのノ
ルマルパラフィン含有量を除去して、その流動点及び/又は曇り点を低減するこ
とをいう。現在使用されているか、又は以下に説明される従来の石油脱ロウ触媒
が、脱ロウプロセスに用いられるであろう。異性化脱ロウ触媒は、留出油収率を
最大にするのに好ましいものの、原料をより軽質の材料に最大転化することが望
まれる場合には、相当量の水素化分解が許容され、また好ましいであろう。好ま
しい触媒には、ゼオライトベータ、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、
ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48、SAPO−11が含まれる。ゼオ
ライトベータが最も好ましい。
【0040】 ゼオライトベータは、米国特許第4,419,220号に開示される。この特
許には、留出燃料油及びガス油などの炭化水素が、主として、ワックス質成分を
ゼオライトベータ触媒上で異性化することによって、脱ロウされるであろうこと
が開示される。プロセスは、水素を用いた運転が好ましいものの、添加水素の存
在下、又は不存在下で実施してもよい。特許には、またプロセスが、広範囲の原
料について実施してもよいことが開示される。
【0041】 脱ロウプロセスのための原料は、水素化分解プロセスについて前に論じた原料
である。脱ロウプロセスは、前述の水素化分解プロセス前、プロセス時又はプロ
セス後に起こることができる。原料は、別の反応器又は同じ反応器中で脱ロウ触
媒と接触することができる。同じ反応器内では、水素化分解触媒及び脱ロウ触媒
は、別の層に配置されるか、又は混合層を構成することができる。また、脱ロウ
触媒及び水素化分解触媒は、一つの押出し成型物に共にフォーミュレートされる
ことができる。
【0042】 最適の触媒配置、及び水素化分解触媒:脱ロウ触媒の比は、所定の原料及び所
望の生成物収率の最終性状で変化するであろう。水素化分解触媒:脱ロウ触媒の
好ましい比は、それぞれ(9:1)〜(1:9)、より好ましくはそれぞれ(2
:1)〜(1:2)である。
【0043】 最初の原料を脱ロウ触媒に接触させる代わりに、水素化分解プロセスからの生
成物の重質留分を再循環して、脱ロウプロセスの原料として用いることも、また
可能であり、そして多くの場合好ましい。
【0044】 一般に、脱ロウプロセスのプロセス条件は、水素化分解プロセスに特定される
ものと同じ範囲内である。これは、両方のタイプの触媒が同じ反応器内にある場
合であろう。しかし、脱ロウプロセスを本発明の方法に組み込む場合には、上に
特定された範囲内で、好ましいプロセス条件を若干調節することは、望ましいで
あろうことは公知である。例えば、脱ロウプロセスが導入される場合には、より
低い超大気圧水素分圧が好ましい。すなわち、通常1,379〜6,895kP
a(200〜1,000psi)、より好ましくは2,758〜5,516kP
a(400〜800psi)の範囲である。脱ロウプロセスが別の反応器におい
て行われる場合には、高い終水素化分解圧を用いることができる。例えば、28
00psiである。また、調節は、水素化分解:脱ロウ触媒の比に基いてなされ
てよい。例えば、反応器内の水素化分解:脱ロウ触媒の比が高い場合には、上に
明記された範囲内で、より低い範囲のLHSVが好ましく、そのために流動点及
び/又は曇り点の望ましい低減レベルが達成されるであろう。温度及び水素循環
の範囲は、水素化分解プロセス単独に対して特定されるものと同じであろう。
【0045】 流動点及び/又は曇り点の低減に加えて、また、脱ロウプロセスは、ボトム留
分の高い水素含有量をもたらす。低流動点は、ボトム留分の高い水素含有量と共
に、ボトム留分を高性能タービン燃料油として適切とする。
【0046】 以下の実施例は、本発明をさらに正しく理解するのに役立つ。しかし、いかな
る意味においても本発明の範囲を制限することを意味しない。
【0047】 実施例1 本実施例では、二つの留出油選択性触媒の性状を示す。Pt/USY/Al2
3は、本発明の方法に必要な性状を有する。Pt/ゼオライトベータ/Al2 3 は、当分野で現在用いられる留出油選択性の水素処理触媒である。Pt/US
Y及びPt/ゼオライトベータの性状を下記表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】 本発明の方法で用いられる触媒(Pt/USY/Al23)は、商業的に入手
可能な低酸性USY触媒を16時間1025#Fでスチーミングすることにより
調製された。最終の押出し成型物は、ゼオライト65重量%がガンマアルミナに
担持されてなる。押出し成型物を、0.2N硝酸アンモニウム溶液中でPt(N
3)4Cl2と交換し、次いで空気中で660#F3時間焼成した。得られたPt
/USYは、極めて高いシリカ:アルミナ比3300を有した。
【0050】 実施例2 本実施例は、水素化分解ボトム原料からの留出油範囲の生成物に対する選択性
を増加する方法を示す。水素化分解ボトム原料の性状を下記表2示す。異なるも
のの非常に類似する二つのボトム原料を、それぞれPt/USY及びPT/ゼオ
ライトベータと接触させた。
【0051】
【表2】
【0052】 水素化分解ボトム原料の還元を、充填床の細流反応器で実施して、実施例1に
示したPt/USY及びPt/ゼオライトベータの性能を比較した。運転は、水
素化触媒を1:1容量比で上流に充填したカスケード方式で行われた。いずれの
場合も、留出油選択性触媒を、2%H2Sの水素中で500psi12時間予備
硫化した。硫化温度は、550#Fから始め、各50#Fずつ増加させて700#
Fまで段階的に上昇された。反応は、種々の反応器温度及び水素圧下に、LHS
V1.0で行われた。
【0053】 Pt/USY(本発明の方法で用いられる触媒)の全収率構成を図1に示した
。ここで、330#〜730#F留分は留出油留分と定義され、C5〜330#F留
分はナフサ、C1〜C4はLPGである。150日通油後においてさえ、触媒Pt
/USYは、優れた留出油選択性を示した。通常の触媒とは異なり、留出油収率
は、試験した温度範囲では最大値を示さず、650#+F転化率75%で58%ま
でであり、またLPGは単に4%を示した。このことは、触媒を非常に高い転化
率レベルで運転できること、その結果高い留出油収率及び少ない未転化ボトム留
分がもたらされること、一方水素消費量が低く維持されることを示す。最も需要
なことに、留出油収率は、80%に近い転化率レベルにさえ転化率と共に増加し
、そして100%の留出油選択性限界の極近に保持された。このことは、二次分
解反応が超高シリカPt/USY触媒によって低減されたことを示す。
【0054】 実施例3 330#〜730#F留出油収率を、Pt/USY及びPt/ゼオライトベータ
の間で比較した。図2に、ボトム原料を高品質の留出油範囲の生成物に転化する
場合に、Pt/ゼオライトベータに対するPt/USYの優秀性を示す。50%
超の650#Fプラス転化率において、Pt/ゼオライトベータからの留出油収
率は、パラフィン選択性の二次分解により減少し始める。一方、低酸性のPt/
USYにおける大きな孔により、触媒が、過分解を選択的に最小にすることなく
、原料中のより重質の分子を処理しつづけることが可能である。このことは、図
3に示されるように、Pt/USYの低いガス収率によってさらに示される。P
t/USYによるナフサ収率のより低いレベルが、Pt/ゼオライトベータと比
較して図4に示される。
【0055】 実施例4 また、高いシリカ:アルミナ比のPt/USYの性能を、よりより高い水素分
圧(すなわち800psiH2)で試験した。結果を図5に示す。一般に、より
低い水素分圧により、より高い留出油収率がもたらされる。例えば、35%転化
率では、400から800psiH2への変化により、留出油収率のそれぞれ4
2%から37%への低減がもたらされる。
【0056】 実施例5 400psiH2で50%転化率及び1.0LHSVにおける標準化温度を図
6にプロットした。図6には、Pt/USYは、触媒を通油したままで殆どエー
ジングしないことが示される。このことは、低い酸性及び強い金属水素添加機能
(そのいずれもがコーキング傾向を低減する)と一致する。
【0057】 実施例6 表3に、本発明の方法から38%及び74%転化率で得られた生成物性状を選
んで示した。
【0058】
【表3】
【0059】 結果は、留出油範囲のカット(330#〜650#F)は、高い転化率レベル(
すなわち74%)においてさえ、良好なセタンレベル及び流動性を有することを
示した。
【0060】 ボトム留分には比較的高流動点(25#F)が含まれる。ボトム留分の流動点
は、留出油範囲の生成物に対する選択性を向上する方法と脱ロウプロセスを組合
わせることによって低減されよう。留出油収率の生成物が分離された後、ボトム
留分は、接触脱ロウ装置に循環されるか、又は供給されるかのいずれかがなされ
て、流動点が低減され、そして燃料油及び潤滑油生成物が製造される。
【0061】 別に、脱ロウ触媒は、水素化分解反応器に充填されて、最初にボトム留分を分
離することなく、ボトム品質が向上されよう。
【0062】 実施例7 本実施例は、高流動点の未転化ボトムの脱ロウと同様に、留出油選択性転化対
する本発明の一利用形態を示す。
【0063】 二つの反応器の最初のものにPt/USYを充填した。Ptは押出し成型物に
0.6重量%レベルで交換された。Pt/USY触媒は、白金0.6重量%を含
むPt/ゼオライトベータを充填した第二の反応器が続いた。表4には触媒の性
状が含まれる。
【0064】
【表4】
【0065】 触媒を、硫化前に300#Fの水素気流中で1時間還元した。触媒は、100
psiの400ppmv硫化物の水素ガスを用い、触媒温度を300℃に保持し
て硫化された。原料の性状を表5に示す。ボトム原料は、300#Fの温度で開
始した。硫化が完了した後、プロセス条件は400psiH2、1.0LHSV
、2,000SCF/B水素循環、及び初期反応温度550#Fであった。
【0066】
【表5】
【0067】 Pt/ゼオライトベータ触媒の温度が反応温度まで上昇した際、温度は原料の
転化、より重要なことには脱ロウに寄与した。表6に、60重量%転化率のみに
おけるPt/USYからの生成物の性状を列挙した。
【0068】
【表6】
【0069】 表7に、61重量%転化率におけるPt/USY/Al23及びPt/ゼオラ
イトベータ/Al23(67:33の比率)からの生成物の性状を示す。
【0070】
【表7】
【0071】 結果は、730#F+カットの流動点は、脱ロウ触媒(Pt/ゼオライトベータ
)が、Pt/USY触媒と結びついた際に。顕著に低減されたことを示す。この
ことは、カットのn−パラフィン含有量がずっとより低いことに対応する。さら
に、流動点の顕著な低減(95#Fから−35#F)は、系の留出油選択性を単に
中程度に減少(43重量%から36重量%留出油収率の減少)させて、二つの触
媒を直列で用いることによって達成される。
【0072】 実施例は、Pt/USY触媒は、高転化率で高い330#F〜730#F留出油
選択性を有すること、及びPt/USY触媒により、730#F+カットの高い流
動点で示されるように、原料中のn−パラフィンのわずかに小部分のみが転化さ
れることを示す。730#F+カットの流動点は、高いシリカ:アルミナ比の水
素化分解Pt/USYを、Pt/ゼオライトベータなどの脱ロウ触媒と結合する
ことによって低減されるであろう。
【0073】 したがって、現時点で本発明の好ましい実施形態とみなされるものが開示され
たが、当業者により、本発明の精神から逸脱することなく、本発明に対する変更
及び修正がなされるであろうことは理解されるであろうし、また本発明の範囲内
に入るすべての変更及び修正が請求されるものとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法に関して、全収率構成を示すグラフである。
【図2】 ボトム原料を留出油沸点範囲の生成物に転化する場合に、本発明の方法で用い
る触媒と通常の触媒との比較を示すグラフである。
【図3】 本発明の方法に関して、ガス収率を示すグラフである。
【図4】 本発明の方法に関して、ナフサ収率を示すグラフである。
【図5】 高い水素分圧における本発明の方法に関して、収率構成を示すグラフである。
【図6】 本発明の方法で用いる触媒のエージングを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カーカー,ギャリー・ウェイン シンガポール国,シンガポール 259718, ブキティマー・ロード 335,ウィング・ オン・ライフ・アパートメント #02−01 (72)発明者 モー,ダブリュー・トーマス アメリカ合衆国ヴァージニア州22031,フ ェアファックス,ホワイト・ピーチ・プレ イス 3118 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 AA08 BA01B BA07A BA07B BC32A BC33A BC69A BC75A BC75B CC05 CC06 DA05 EC07Y ZA05A ZA05B ZA19A ZA19B 4H029 CA00 DA00 DA12 DA13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高沸点範囲の石油流を、収率を最大にして留出油範囲の生成
    物に転化する接触水素化分解方法であって、600#〜1100#Fの沸点範囲を
    有する石油原料をゼオライト成分及び水素添加成分を含む水素化分解触媒と、1
    000psig以下の超大気圧水素分圧下に少なくとも20%の転化率が得られ
    、転化生成物の少なくとも50%が330#〜730#Fの沸点範囲に残留するに
    十分な滞留時間で接触させることを含み、該ゼオライト成分が、ホージャサイト
    、ゼオライトX、ゼオライトY、ゼオライトUSY、ZSM−3、ZSM−20
    、ENT、ECR−30、CSZ−1からなる一群から選択され、2000:1
    よりも大きい骨格シリカ:アルミナモル比を有し、超大気圧水素分圧が1000
    psig以下である接触水素化分解方法。
  2. 【請求項2】 上記原料が、650#Fを超える10%留出点、及び200
    ppm以下の窒素レベルを有する請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 上記水素添加成分が、白金、パラジウム、金、銀、イリジウ
    ム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、又はこれらの組合せからなる一群から
    選択される請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記原料を、上記水素化分解触媒との接触前、接触時又は接
    触後に、ゼオライトベータ、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM
    −23、ZSM−35、ZSM−48及びSAPO−11からなる一群から選択
    される脱ロウ触媒と接触させることをさらに含み、そのとき未転化ボトム留分の
    流動点及び/又は曇り点が低下する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記水素化分解触媒が、ゼオライトUSYを含み、上記脱ロ
    ウ触媒が、ゼオライトベータを含む請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記水素化分解方法及び上記脱ロウ方法が、上記水素化分解
    触媒及び上記脱ロウ触媒を一つの押出し成型物に共にフォーミュレートして同時
    に実施される請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記水素化分解方法で製造され、約730#Fを超える沸点
    を有する未転化ボトム留分を、脱ロウ触媒と接触させることをさらに含み、該未
    転化ボトム留分の流動点及び/又は曇り点が低下される請求項4に記載の方法。
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