JPH08283211A - 芳香族ポリアミン混合物の分別および精製、並びにその使用 - Google Patents

芳香族ポリアミン混合物の分別および精製、並びにその使用

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JPH08283211A
JPH08283211A JP8102008A JP10200896A JPH08283211A JP H08283211 A JPH08283211 A JP H08283211A JP 8102008 A JP8102008 A JP 8102008A JP 10200896 A JP10200896 A JP 10200896A JP H08283211 A JPH08283211 A JP H08283211A
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polyamine
phase
aqueous phase
extraction
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JP8102008A
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Hartmut Knoefel
ハルトムート・クネフエル
Michael Brockelt
ミヒヤエル・ブロツケルト
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Bayer AG
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/82Purification; Separation; Stabilisation; Use of additives
    • C07C209/84Purification

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にジフェニルメタン系列の芳香族ポリアミ
ン混合物を分別する際に良好な分離効率を達成するこ
と。 【解決手段】 芳香族ポリアミン混合物の分別および精
製方法、並びにその使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ポリアミン混
合物の分別および精製方法、並びにその使用に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリアミンおよび特にジフェニル
系列のポリアミン混合物の製造については多くの特許出
願および特許に記載されており、これらの生成物の使用
についても同様である。特に重要なことは、一般にポリ
アミン混合物とホスゲンとの一般的に慣用される周知の
方法にしたがう反応によりイソシアネートを製造するた
めの原料としての前記生成物の使用である。しかしなが
ら多くの場合、得られるイソシアネートおよびイソシア
ネート混合物はその後に好ましくはイソシアネート段階
で使用する形態および組成にて得られず、予めしばしば
面倒な仕上処理および分離過程により使用に適する形態
まで変換させねばならない。大して面倒でなくイソシア
ネート使用形態まで変換しうる適するポリアミン先駆体
は、多くの場合製造困難であるか或いは処理技術の点で
得られず或いは経済上魅力的でない。1例は貴重なポリ
ウレタン材料を製造するのに重要な4,4′−ジイソシ
アナトジフェニルメタンの製造であり、そのアミン先駆
体は一般にアニリンおよびホルムアルデヒドから異性体
(特に2,4′異性体)およびより高官能性のポリアミ
ンと一緒にのみ得ることができる。これら成分は同様に
追求されるイソシアネートの基礎であるが、原料イソシ
アネートからその後の使用に適するイソシアネートおよ
びイソシアネート混合物への分離は容易でない。
【0003】最初に、二核化合物の1部を一般に残部か
ら分離する。次いで二核フラクションからの4,4′−
ジソシアナトジフェニルメタンを第2蒸留段階で他の異
性体から分離し、多くの分離段階を必要とする。近年に
おいてさえ2,4′異性体が濃縮型で得られてポリウレ
タン原料として重要性を増しており、4,4′異性体と
比較して濃縮されると共に恐らく存在する2,2′異性
体から面倒な蒸留過程によってのみ分離することができ
る。多核同族体もしくは多官能性アミン成分およびジフ
ェニルメタン系列のイソシアネートのフラクションにお
ける異性体分離法または濃縮方法は実際には未知であ
る。4,4′−ジアミノジフェニルメタンも魅力的であ
ってジ−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、
すなわち核にて水素化された4,4′−ジイソシアナト
ジフェニルメタンの形態)の原料として興味を増しつつ
あり、4,4′−ジアミノジフェニルメタンの最高可能
な含有量を有すると同時に2,4′−ジアミノジフェニ
ルメタンの最小可能な比率を有する水素化段階に適する
芳香族ポリアミン混合物の形成は極めて高価につく。或
る種の場合アミンはその塩まで部分変換して分離しうる
ことが周知され、特に異なる塩基強度を利用することが
できる。これらは一般に極めて異なる塩基強度を有する
モノアミン類である。2−相系におけるこの種の不均化
作用も特にジフェニルメタン系列の芳香族ポリアミン混
合物につき既に記載されている(ドイツ公告公報第2,
238,319号および第2,528,694号)。こ
の種の混合物には全ゆる点で種類が殆ど異ならないアミ
ノ基(実質的に全てはアリールアミノ基である)を有す
る多くの成分が存在する結果、その作用は簡単な手段で
直接使用するには大して高くなく、興味も薄い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の課
題は、より純粋かつ新規な組成の芳香族ポリアミン混合
物を緩和な条件下で経済的に有利に製造しうる方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、特にジフェ
ニルメタン系列の芳香族ポリアミン混合物を分別する際
に驚くほど良好な分離効率を達成すると共にその作用の
点で従来技術の既知作用よりずっと優れた本発明による
方法で解決することができる。本発明による芳香族ポリ
アミン混合物の分別に際し種々の組成を有する他のポリ
アミン混合物が得られる。これら誘導ポリアミン混合物
は、公知の合成ルートでは高い経費でのみ得られるもの
である。さらに、これらはイソシアネートの簡単な製造
につき周知のポリアミン混合物よりも一層適するポリア
ミン混合物であって、製造が技術上容易であり、たとえ
ばイソシアネート段階で実施するのが困難な異性体分離
をアミン段階にて可能にする。さらに、この種の混合物
は従来技術では製造しえないので全く新規なポリアミン
混合物でもあり、全く新たな種類のイソシアネートをも
たらす。他方、本発明による方法を用いて標準または出
発ポリアミンに一致する生成物フラクションを任意のも
のから、すなわち最初に使用したポリアミンもしくはイ
ソシアネートとは汚染もしくは非ランダムの点で相違す
る回収ポリアミン混合物からも得ることができ、すなわ
ち最初に使用したポリアミンもしくはイソシアネートか
らの回収に際し個々の成分にて選択的な損失が生ずる。
最後に、本発明による方法を用いて最終生成物では望ま
しくない合成に依存する副生成物および中間体を同時分
別すると共に、これらを1生成物フラクションで消費し
て他のフラクションに濃縮させかつ必要に応じこれらを
個々のフラクションで排除することもできる。
【0006】本発明は利用範囲の広い方法であり、特に
ジフェニルメタン系列の芳香族ジ−およびポリ−アミン
混合物を分別および精製する目的を達成することができ
る。本発明は芳香族ポリアミン混合物、特にジフェニル
メタン系列のポリアミン混合物の分別および精製方法を
提供し、この方法は (a) ポリアミン出発混合物(A)を2−相系に分配
させ、この2−相系は(i)実質的に疎水性溶剤と必要
に応じ水に対し実質的に不溶性であると共に常圧で出発
混合物の最低沸騰成分の沸点よりも少なくとも20℃低
くかつ溶剤の沸点よりも少なくとも20℃高い沸点を有
する芳香族補助アミンと必要に応じポリアミンとで構成
された疎水性溶剤相(B)、および(ii)実質的に水
と強酸と少なくとも部分的に塩型で存在する補助アミン
と必要に応じ少なくとも部分的に塩型で存在するポリア
ミンとからなる水相(C)からなり、抽出段階(3)を
向流原理で操作すると共に出発ポリアミン混合物を有機
相(B)を介し抽出段階(3)中に導入することにより
各相を混合し、必要に応じ洗浄段階(6.0)を通過さ
せた後に抽出段階(3)から流出する有機相(D)を多
段階蒸留(6.1)、(6.2)にて、抽出段階(3)
で再使用されると共に実質的に疎水性溶剤と必要に応じ
補助アミンとで構成された第1フラクション(E)、実
質的に補助アミンと必要に応じ疎水性溶剤とで構成され
た第2フラクション(F)、および実質的に第1ポリア
ミン フラクションで構成された蒸留残部(G)に分離
し、抽出段階から流出する水相(H)を、
【0007】(b) 必要に応じ少なくとも部分的に中
間抽出段階(4)を介し、 (c) 抽出段階(5)に移送して、ここで水相を向流
原理により溶剤と保持アミンとで構成された溶剤相
(J)により抽出すると共にポリアリールアミンが消耗
した水相(K)を生ぜしめ、これを (d) 必要に応じ少なくとも部分的に中間蒸留段階
(8)を介して移送し、次いで必要に応じ残留する
(K)の残部と合すると共に、 (e) 流れ(C)として再使用し、ここで前記水相
を、 (f) 必要に応じ少なくとも部分的に上流抽出段階
(2)を介し、 (g) 必要に応じ補助アミンおよび/または水を添加
した後に抽出段階(3)に導入し、さらに (h) 抽出段階(5)で得られた有機相(L)を少な
くとも部分的に蒸留(7.1)により補助アミンと溶剤
とからなる蒸留液(M)および第2ポリアミンフラクシ
ョンで構成された蒸留残部(N)に少なくとも部分的に
分割した後、蒸留液(M)を蒸留段階(6.2)で得ら
れた蒸留液(F)の少なくとも1部と合し、次いでこれ
を抽出段階(5)に戻して再使用することを特徴とす
る。上記および以下の説明で使用する数字および大文字
は図面における部材および流れを意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】好ましくは本発明による方法は、
抽出段階(3)で生ずる水相(H)を向流原理により操
作する中間抽出段階(4)にて、疎水性溶剤の他に補助
アミンと必要に応じポリアミンとで構成された有機相
(O)を抽出剤として用いることにより少なくとも部分
的に抽出し、これは好ましくは第2部分生成物(N)の
組成を有すると共に好ましくは流れ(L)の部分量とし
て導入され、処理段階(4)で生ずる有機相(P)を流
れ(B)中へ、したがって抽出段階(3)中へ導入する
共に、得られた水相(Q)を抽出段階(5)中へ導入す
るように行われる。特に好ましくは本発明による方法
は、再使用する前に抽出段階(5)から流出する水相
(K)からそこに含有された水の1部(X)を蒸留
(8)により少なくとも部分的に除去し、この水を必要
に応じ洗浄(6.0)につき使用して抽出段階(3)か
ら流出する有機相(D)の1部を蒸留(6.1)、
(6.2)による仕上処理に供給し、および/または洗
浄(7.0)につき使用して抽出段階(5)から流出す
る有機相(L)の1部を微量の酸を除去する目的で蒸留
(7.1)による仕上処理に供給し、このようにして得
られた水(Y)を適する箇所にて水相に戻すように行わ
れる。
【0009】本発明による方法のさらに改良された好適
実施形態は、抽出段階(3)から流出する有機相(D)
の部分量(D″)を分離すると共に上流の、好ましくは
多段階の抽出段階(2)にて少なくとも部分量、好まし
くは全量の(C)の流れで向流抽出し、部分流(D″)
を(D″)に含有されるポリアミンが抽出ユニット
(2)から流出する水相にできるだけ移行するよう計算
し、前記水相を必要に応じ流れ(Y)からの水および/
または補助アミンおよび/またはさらに流れ(C)から
の水相を添加した後に抽出段階(3)に導入すると共
に、抽出ユニット(2)で生ずる実質的に疎水性溶剤と
必要に応じ補助アミンとで構成された有機相(R)をも
抽出段階(3)に導入しかつ有機相(B)の成分として
出発ポリアミン(A)に対する溶剤として使用すること
により達成される。使用する補助アミンは好ましくはア
ニリンであり、使用するジフェニルメタン系列のポリア
ミン混合物は好ましくは酸触媒によるアニリン/ホルム
アルデヒド縮合の際に得られる種類のポリアミン混合物
である。このようにして処理されるポリアミン混合物、
すなわち本発明の方法で製造されるフラクションは、対
応する芳香族ポリイソシアネート混合物の製造およびポ
リウレタンプラスチックの製造に使用される。さらに、
本発明の方法により製造されるフラクションは、核にて
水素化された対応のポリアミンの製造につき或いは架橋
剤として或いはエポキシ硬化剤として使用することもで
きる。分別されたポリアミン混合物から製造される対応
のポリイソシアネートは、好ましくはポリウレタンフォ
ームの製造に使用される。
【0010】より詳細には本発明はその最も広義におい
て芳香族ポリアミン混合物、特にジフェニルメタン系列
のポリアミン混合物の分別および精製方法に向れられ、
この方法は: (a) ポリアミン出発混合物(A)を第1抽出段階に
て、(i)実質的に疎水性溶剤と必要に応じ水に対し実
質的に不溶性であって常圧で出発混合物の最低沸騰成分
の沸点よりも少なくとも20℃低くかつ溶剤の沸点より
も少なくとも20℃高い沸点を示す芳香族補助アミンと
必要に応じポリアミンとよりなる疎水性溶剤相、および
(ii)実質的に水と強酸と少なくとも部分的に塩型で
存在する補助アミンと必要に応じ少なくとも部分的に塩
型で存在するポリアミンとよりなる水相(C)とからな
る2−相系と混合し、前記第1抽出段階を向流原理で操
作しかつ前記ポリアミン出発混合物(A)を前記第1抽
出段階に前記疎水性溶剤相(B)と一緒に導入すると共
に第1水相(H)と第1有機相(D)とを前記第1抽出
段階から流出させ、 (b) 前記第1有機相を多段階蒸留(6.1)、
(6.2)にて、(i)主として疎水性溶剤と必要に応
じ補助アミンとよりなる第1フラクション(E)、(i
i)主として補助アミンと必要に応じ疎水性溶剤とより
なる第2フラクション(F)、および(iii)主とし
て第1ポリアミンフラクションよりなる蒸留残部まで蒸
留し、 (c) 前記第1水相(H)を第2抽出段階(5)で主
として疎水性溶剤と補助アミンとよりなる溶剤相により
抽出し、前記第2抽出段階(5)を向流原理で操作する
と共に、(i)第2水相(K)(この第2水相はアミン
含有量が減少している)、および(ii)第2有機相
(L)を前記第2抽出段階(5)から流出させ、 (d)前記第2有機相(L)の少なくとも1部を蒸留段
階(7.1)にて(i)主として疎水性溶剤と補助アミ
ンとよりなる第1蒸留液(M)、および(ii)主とし
て第2ポリアミンフラクションよりなる蒸留残部(N)
まで分離し、 (e) 前記第2水相(K)を流れ(C)の少なくとも
1部として使用し、 (f) 前記第1蒸留液(M)を前記第2フラクション
の少なくとも1部と合して溶剤相(J)を形成させるこ
とを特徴とする。
【0011】出発混合物は、たとえば出発化合物からの
製造に際し得られる種類または回収の際に得られる種類
の工業級アリールアミン混合物である。本発明による方
法が特に適する分別および精製のための出発アリールア
ミン混合物の例は次の通りである: 1. アニリンとホルムアルデヒドとの縮合および酸触
媒の転移に際し生成する種類のジフェニルメタン系列の
ポリアミン混合物、 2. 置換アニリンとホルムアルデヒドとの酸触媒縮合
に際し得られる種類のジフェニルメタン系列のポリアミ
ン混合物、 3. 置換アニリン相互および/またはアニリンとホル
ムアルデヒドとの混合縮合に際し得られる種類のジフェ
ニルメタン系列のポリアミン混合物、 4. 置換アニリンおよび/またはアニリンとアルデヒ
ドおよび/またはケトンとの混合縮合を含む縮合の際に
得られる種類のジフェニルメタン系列のポリアミン混合
物、 5. ジ−および/またはポリ−アリールメタンおよび
/または置換ジ−および/またはポリ−アリールメタン
(ポリアリールメタンという用語はここでは特にジフェ
ニルメタンのベンジル同族体を意味する)のニトロ化に
続く還元に際し得られる種類のジフェニルメタン系列の
ポリアミン混合物、 6. モノアリールモノアミン(たとえばアニリン、置
換アニリン)および/またはモノアリールジアミン(フ
ェニレンジアミン、置換フェニレンジアミン)とアルデ
ヒド、ケトン(特にホルムアルデヒド)との縮合および
酸触媒転位に際し得られる種類のジフェニルメタン系列
のポリアミン混合物、並びに 7. たとえばトリフェニルメタン、特にアルキル置換
トリフェニルメタンおよびその多核同族体(特にベンジ
ル同族体)のニトロ化に続く還元に際し得られる種類の
トリフェニルメタン系列のトリアミン混合物。
【0012】使用する疎水性溶剤は30〜280℃、好
ましくは80〜200℃の範囲の沸点を有する不活性溶
剤、たとえばクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、ベン
ゼン、トルエン、エチルベンゼン、クメン、キシレン、
ジクロルエタン、クロロホルムおよび四塩化炭素であ
る。キシレン類、すなわち工業級キシレン混合物、特に
o−キシレン、トルエン、エチルベンゼン、クメンおよ
びクロルベンゼンが好適に使用される。使用する溶剤は
好ましくは、使用するポリアミン混合物に対し良好な溶
媒和能力を有するものである。使用する酸は2.5未
満、好ましくは1.5未満のpKA値を有する水溶性プ
ロトン酸である。その例は塩酸、臭化水素酸、硫酸、ト
リフルオロ酢酸、メタンスルホン酸もしくは燐酸であ
る。塩酸およびメタンスルホン酸が好適に使用される。
上記の酸はこの種の酸の酸性もしくは中性塩、たとえば
対応するアンモニウム塩または対応するアルカリ塩との
混合物で使用することもできる。上記の酸は遊離型では
使用されず、本発明による回路系では水性回路系に存在
する対応の塩基のアンモニウム塩として存在させる。こ
れらは一般に、使用する出発混合物および/または補助
アミンの種類のポリアミン混合物である。たとえばアニ
リンおよび/または核にて或いは窒素にてアルキル置換
されたアニリン誘導体のようなモノアリールアミンが一
般に補助アミンとして使用される。好ましくは第一アニ
リンが使用され、アニリンが特に好適である。
【0013】本発明による方法はバッチ式および連続式
の両者で行うことができる。好適具体例は連続操作法で
ある。この方法は全ての段階にて系の自然圧力下で好ま
しくは不活性ガス雰囲気(窒素)中にて行われる。本発
明による方法は、濃縮または対応する消耗効果を増大さ
せるべく、得られる生成フラクションのそれぞれにつき
反復することができる。本発明による方法は2抽出段階
(図1)、3抽出段階(図2および図3)または4抽出
段階(図4)で行うことができる。
【0014】図1〜4に示した流れ図は、本発明による
方法を一層詳細に説明するのに役立つ。これら図面にお
ける参照符号は次の意味を有する: (1)出発アリールアミン混合物のタンク (2)上流抽出段階 (3)第1抽出段階 (4)(中間)第2抽出段階 (5)(最終)第3抽出段階 (6)仕上処理段階、この段階は (6.0)洗浄段階 (6.1)多段階蒸留の第1蒸留段階 (6.2)多段階蒸留の最終蒸留段階 で構成される、 (7)他の仕上処理段階、これは (7.0)洗浄段階 (7.1)蒸留段階 で構成される、 (8)水蒸発器 (9)処理生成物のタンク (10)他の処理生成物のタンク。
【0015】参照符号A〜U、XおよびYは以下の実施
例で参照する各流れを示す。上流抽出段階(2)は好ま
しくは多段階抽出器として設計される。最も簡単な場
合、抽出段階(3)は単一段階のミキサーセパレータ
ユニットであるが、好ましくは多段階抽出ユニットをこ
こで使用する。最も簡単な場合、必要に応じ介装される
抽出段階(4)もミキサーセパレータ ユニットである
が、好ましくはこの場合も多段階抽出ユニットを使用す
る。最終抽出段階(5)は一般に多段階抽出器として設
計される。仕上処理段階(6)および(7)は、蒸留残
部として得られると共にタンク(9)および(10)に
処理生成物(G)および(N)として単離されるポリア
ミン フラクションを分離するよう作用し、使用する疎
水性溶剤および蒸留液として使用する補助アミンの回収
に用いる。蒸留により処理する前に上流洗浄段階(6.
0)および(7.0)にて水で抽出することにより蒸留
段階に供給される有機相(D)もしくは(D′)および
(L)もしくは(L′)から微量の残留酸を除去するの
が便利であると判明した。
【0016】実際の仕上処理段階(6)は一般に少なく
とも2−段階の多段階蒸留からなり、その第1段階
(6.1)は蒸留液(E)として疎水性溶剤を生成し、
そこからはポリアリールアミンが除去されており、流入
生成物(D)もしくは(D′)と比較して補助アミンが
消耗し、また最終段階(6.2)は蒸留液(F)として
補助アミンを生成し、そこからはポリアリールアミンが
除去されており、(D)もしくは(D′)と比較して疎
水性溶剤が消耗する。疎水性溶剤と補助アミンとの蒸留
による完全な分離は本発明の方法を行う際に必要でな
い。さらに、流れ(D)もしくは(D′)に含有される
出発混合物(A)の第1ポリアミン フラクションは、
最終蒸留段階(6.2)にて蒸留ボトム生成物(G)と
して得られる。最も簡単な場合、仕上処理段階(7)は
蒸留カラム(7.1)からなり、これは疎水性溶剤と補
助アミンとが一緒に蒸留液(M)として(6)に対する
流入液に含有されるポリアミン フラクション(N)か
ら主として分離されるよう設計される。しかしながら好
ましくは、本発明による方法の仕上処理段階(7)もエ
ネルギーの使用改善に鑑み多段階蒸留として設計され
る。
【0017】蒸留段階(8)は、蒸留により水を系の水
相から或いは水相の部分流から除去しうる装置である。
この種の段階は原理的には本発明の方法を実施するのに
必要でないが、得られる利点のため水蒸留段階(8)を
含む実施形態が好適である。酸を含有する水相は実際に
は閉鎖回路系であり、したがって段階(8)は原理的に
回路系の任意の位置に挿入することができる。抽出段階
(5)の後かつ抽出段階(2)もしくは(3)に流入す
る前の段階(8)の位置が最も有利であり、したがって
好適な実施形態である。必要に応じ部分流まで分割され
ると共に種々異なって使用される除去水(X)の量を適
する箇所にて系に流れ(Y)として全体的または部分的
な流れで戻し、延長されて必要に応じ分岐した本来閉鎖
された水性回路系を形成させる。この系はさらに洗浄段
階(6.0)および/または(7.0)をも備える。後
者は1つもしくはそれ以上の段階で向流原理にて操作す
る抽出段階ある。洗浄段階(6.0)においては有機相
(D)もしくは(D′)から微量の残留酸を(X)の部
分流で除去すると共に、洗浄段階(7.0)においては
有機相(L)もしくは(L′)から微量の残留酸を水
(X)の他の部分流を用いて除去する。
【0018】疎水性溶剤と補助アミンとで汚染された蒸
留液(X)が洗浄段階(6.0)および(7.0)に極
めて適している。得られる洗浄水は一般に実際の酸回路
よりも極めて低い酸濃度を有し、したがってこれらは困
難なしに流れ(Y)として或いはその部分流として循環
することができ、必要に応じ(X)の蒸留液の部分量を
(Y)の後の洗浄段階に供給して、個々の抽出段階にお
ける水相の変化する水含有量を調節すべく使用すること
ができる。使用する酸の実質的な定量的循環はたとえば
メタンスルホン酸のような高価な酸の使用を可能にし、
これはその減少した腐食傾向のため本発明による方法の
装置にて安価な材料の使用を可能にする。2−相系の水
相で生ずる変化するアミン含有量とは無関係に、水相の
酸含有量をいわゆる「モル濃度」により規定するのが有
利であると判明した。「モル濃度」は、非プロトン化ア
ミンの比率だけ算術的に引算した水相の容積における1
00%プロトン化アミン(すなわち酸およびアミン当量
数の同じ)の理論濃度として次式により規定される: 「モル濃度」=100%プロトン化アミンのモル数/ 水相容積−非プロトン化アミン容積 このように規定されたモル濃度は6までの数値となりう
るが、有利には適切な実施態様の基礎となる分離作業
(この場合には生成物関連)に依存して、この範囲で変
化する。
【0019】さらに本発明による方法の具体例では、水
相が通過する個々の処理段階、特に抽出段階(2)〜
(5)を水相における異なるモル濃度で操作するのが有
利であり、これは水相に対し個々の段階の間で水を除去
もしくは添加して行われる。この操作範囲の上限値は、
一方では濃度の増加に伴うアミン塩の結晶化傾向の特に
高度のプロトン化における増大により、他方では特に程
度のプロトン化における相互の相の溶解性増加により技
術的に制限される。この範囲の下限値は経済的因子に基
づき酸含有量の減少およびしたがって分離効率の定量的
減少により制限され、すなわち技術的困難なしに顕著な
安定性分離効率を達成するには増加する多量の水相がモ
ル濃度の低下につれて所定量のアミンを分離するのに必
要とされる。プロトン化の程度は酸当量数とアミン当量
数との比を示す。
【0020】本発明による方法の1変法によれば、貯蔵
容器(1)からの出発ポリアミン混合物(A)の供給
は、第1蒸留段階(6.1)から流れ(E)により形成
されると共に疎水性溶剤と必要に応じ補助アミンとで構
成された流れ(B)を第2蒸留段階(6.2)からの蒸
留液(F)の部分流と混合して行われる。(A)を添加
した後、出発ポリアミンと補助アミンとで構成された流
れ(B)におけるアリールアミンの含有量は一般に80
重量%、好ましくは15〜60重量%である。(A)が
添加された後、流れ(B)における出発ポリアミンの含
有量は一般に5〜60重量%、好ましくは10〜40重
量%である。抽出器(3)において、(A)が添加され
た流れ(B)を向流的に水相(C)まで移送する。流れ
(C)は一般に水と強プロトン酸と補助アミンと必要に
応じポリアミンとで構成される。酸は、補助アミンおよ
び必要に応じポリアミンと共に水に溶解された塩として
存在する。補助アミンおよび必要に応じポリアミンのア
ミノ基は常に酸に対し化学量論過剰にて(C)中に存在
する。(C)におけるプロトン化の程度は一般に補助ア
ミンとして好適に使用されるアニリンにつき10〜90
%であり、好ましくは25〜70%である。本発明によ
る方法の好適具体例につき狭い範囲内で測定および制御
される流れ(C)の明確なモル濃度は合理的には、適切
な実施形態の基礎となる分離作業(この場合は生成物関
連)に基づいて広範囲で変化する。
【0021】一般に、本発明による方法の第1抽出段階
に供給される水相(C)は0.5〜4.5のモル濃度を
有する。好ましくは多段階で操作される抽出段階(3)
において、(A)が添加された流れ(B)を向流的に水
相(C)まで移送する。この操作に際しポリアミンは有
機相(B)から水相中へ移動し、一般に補助アミンの少
なくとも部分的交換が反対方向で生ずる。酸は抽出段階
(3)から流出する水相(H)にそのアンモニウム塩の
水溶液としてポリアミンおよび必要に応じ補助アミンと
共に存在し、この溶液は一般に遊離ポリアミンを含有し
(すなわち塩として結合されず)、必要に応じ遊離補助
アミンをも含有し(すなわちこれは塩として結合されな
い)。抽出器(3)中に有機相(B)と一緒に導入され
る出発ポリアミン(A)は、抽出器から流出する水相
(H)と抽出器(4)から流出する有機相(D)とに分
割される(定量的分別)。出発ポリアミン混合物から水
相(H)および有機相(D)への個々の成分の定量的分
割は本発明による方法の条件下で驚異的に高い選択性を
持って行われ、したがって得られる生成物フラクション
は或る環境では出発ポリアミン混合物とは著しく相違す
る異なった組成を有する(定性的分別)。
【0022】たとえば好適に使用されるアニリン/ホル
ムアルデヒド縮合生成物から出発して、出発混合物にお
ける2種もしくはそれ以上の異性体型で含有されるポリ
アミン成分のオルト異性体型は一般に分離段階(3)か
ら流出する有機相(D)に相対的に濃縮される(たとえ
ば2,4′−ジアミノジフェニルメタンと4,4′−ジ
アミノジフェニルメタンとを対比する。逆に、得られる
水相(H)は2,4′−異性体が相対的に消耗される一
方、4,4′異性体が相対的に濃縮される。数種の「オ
ルト異性体」、たとえば2,2′−および2,4′−ジ
アミノジフェニルメタンが出発ポリアミン中に存在する
場合、「オルト−リッチ」な2,2′−異性体が「オル
ト−プア」な2,4′−異性体と比較して有機相(D)
中に一層濃縮され、後者自身も「一層オルト−プア」な
4,4′−異性体と比較して相対的に濃縮される。ジア
ミノジフェニルメタン系列のアニリン/ホルムアルデヒ
ド縮合生成物につき最初に見られる濃縮および消耗作用
は、オルトおよびパラ置換の基準に関し純実験的基準に
関連する。「オルト−リッチ」および「オルト−プア」
としての処理生成物の特性化は相対的であり、「オルト
−置換の程度」の用語で現される。
【0023】「オルト−置換の程度」という用語は、全
アミノ基の合計数に対するオルトアミノ基/メチレン基
の比として規定される。この用語は、置換アリールアミ
ンを含めアリールアミンから生成されるポリアミンと、
水性酸媒体におけるカルボニル化合物との実質的に全て
の異性体分離を網羅する。驚くことに、同じ濃縮−消耗
作用(オルト−置換の程度により分類)は、アニリン/
ホルムアルデヒド縮合からの充分特性化されかつ分析的
に検出しうる異性型三核化合物についても見られた。ホ
ルムアルデヒドとアニリンおよびジアミノアリール化合
物(たとえばフェニレンもしくはアルキル置換フェニレ
ンジアミン)とから作成される縮合生成物の分離につい
ても同じことが言える。従来記載されたポリアミン混合
物は、その製造の結果として、メチレン基に対しオルト
および/またはパラの位置にのみ実質的に存在するアミ
ノ基を有する。異性体化合物の1群においては、より高
度のオルト置換を有するものは一般に低度のオルト置換
を有する異性体と対比して分別に際し有機相(D)に濃
縮される。特に、たとえばジフェニルメタンもしくはメ
チルジフェニルメタンのニトロ化に続く還元により他の
方法で作成される適切な多核同族体を含めジフェニルメ
タン系列のポリアミン混合物は、オルトおよびパラの位
置にアミノ基を有する他に、その製造の結果として他の
アミノ基/メチレン基をも有する。本発明による方法は
これらポリアミン混合物についても同等に有効である。
【0024】たとえば、主として式
【化1】 の化合物と式
【化2】 の化合物との異性体混合物からなるポリアミン混合物
は、ニトロ化に続く還元により2−および4−メチルジ
フェニルメタンの混合物から作成することができる。
【0025】これら混合物の本発明の方法による分別に
際し、有機相(D)における3,2′−アミノ異性体は
3,4′−アミノ異性体と比較して濃縮される。これら
ポリアミン混合物における「オルト−リッチ」および
「オルト−プア」またはオルト−置換の程度という基準
はもはや全異性体を網羅せず、したがって「オルト位
置」および「パラ位置」という用語の代わりに、異性体
がアミノ基(一般に異なる六員環に位置する)とメチレ
ン架橋との間またはアミノ基自身の間における小さい空
間距離を有するもの(=オルト)と、大きい空間距離を
有するもの(=パラ)とに分類されるよう適宜使用すべ
きである。
【0026】本発明の方法により極めて効果的に分別し
うる他の種類の芳香族ポリアミン混合物はトリフェニル
メタンのポリアミンおよびその多核同族体(好ましくは
ベンジル同族体)であって、たとえば対応の炭化水素混
合物のニトロ化に続く還元により得られる種類のもので
ある。 上記種類の物質: I. モノ−およびジ−アミノアリール化合物とホルム
アルデヒドまたは一般にカルボニル化合物との混合縮合
生成物、 II. ジフェニルメタンおよび好ましくは置換(特に
アルキル置換)ジフェニルメタンのニトロ化に続く還元
による方法からのポリアミン混合物およびその適切な同
族体、並びに III. トリフェニルメタンおよび好ましくは置換
(特にアルキル置換)トリフェニルメタンのニトロ化に
続く還元による方法からのポリアミン混合物およびその
適切な多核ベンジル同族体の工業級ポリアミン混合物の
分別に際し、純異性体の分離に加え驚異的な選択性も見
出された。上記物質種類I〜IIIのポリアミン混合物
は、分子1個当り少なくとも1個のアリール核が2個以
上(一般に2個)のアミノ基を有する成分を含有するこ
ともある。これら成分はポリアミン混合物の好適成分で
あるが、処理に基づき必ずしも定量的意味にて主生成物
でない。
【0027】この種の成分の特性化を向上させるには
「アミノ置換の程度」という用語を使用し、これは主と
してアリール核の個数に対する1成分のアミノ基の個数
を特性化する。アニリンおよびこれとホルムアルデヒド
との縮合生成物につき上記の数値は常に1.0であるの
に対し、フェニレンジアミンおよびその縮合生成物につ
いては常に2.0である。純混合縮合物については1.
5の数値がジフェニルメタン異性体につき得られ、>
1.0〜<2.0の数値が多核同族体につき得られる。
「アミノ置換の程度」という用語を工業級ポリアミン混
合物を特性化すべく統計的に使用する場合も、1.0〜
2.0の数値が同様に得られる。>1.0のアミノ置換
の程度を有するポリアミン混合物を分別する際、より高
いアミノ置換の程度を有する成分は実際の分離段階で生
ずる水相に相対的に濃縮され、この濃縮はアミノ置換の
程度の増加と共に大となる。これにも拘らず、オルト−
置換の程度による分離がここでも効果的である。したが
って本発明による方法は、原料の製造形態(アミン段
階)と最終生成物の使用形態(イソシアネート段階)と
を分離するこの種類の物質の可能性を開いて、両段階の
別々の最適化を全く新規なイソシアネート混合物が得ら
れる程度まで容易化させる。
【0028】これらの「利点」は、工業級ポリアミン混
合物(特に多核同族体を有するもの)の分別に際し見ら
れる選択性の基準により補われ、ポリアミン混合物の
「ヌクレアリティー(nuclearity)」に関係
する。「ヌクレアリティー」という用語は主として、芳
香族ポリアミン混合物の成分におけるアリール単位の個
数を現す。より広義において、「ヌクレアリティー」と
いう用語は個々に正確なヌクレアリティーを有する多数
の成分で構成されたポリアミン混合物につき全混合物の
ヌクレアリティーを統計的に現すべく使用される。特に
驚くことに、多核成分を有するポリアミン混合物を分別
する際、特にアニリン/ホルムアルデヒド縮合生成物の
工業級混合物を分別する際、分別段階から流出する有機
相における多核成分は抽出段階(3)における水相のモ
ル濃度に応じ相対的に濃縮されると共に相対的に消耗す
ることが判明した。上記モル濃度範囲内の(3)におけ
る水相の高いモル濃度は有機相(D)における多核成分
の相対的消耗をもたらし、したがって水相(H)におけ
る相対的濃縮をもたらす。上記モル濃度範囲内の(3)
における水相の低いモル濃度は有機相(D)における多
核成分の相対的濃縮をもたらす。
【0029】この驚異的な知見は、相対的濃縮および消
耗が多核同族体自身においても生ずる程度まで拡大改変
される。たとえばジアミノジフェニルメタンの工業級混
合物において、1フラクションにおける三核成分が二核
成分と比較して相対的に濃縮もしくは消耗されれば、三
核成分と比較したが四核成分の相対的濃縮もしくは消耗
も見られ、すなわち一層高い相対的濃縮もしくは消耗が
生じ、同じことが四核成分と比較した五核成分について
も言える。有機相(D)における「オルト−置換の程
度」の相対的増加の方向にこの異性体分離が同時的かつ
常に生ずる結果として、および個々の生成物フラクショ
ンに関する必要に応じ改変処理パラメータでの本発明に
よる分離の反復可能性の結果として、周知かつ容易に入
手しうるポリアミン混合物から出発し容易には得られな
いまたは完全に新規な(従来技術ではこれまで得られな
かったため)ポリアミン(したがってポリイソシアネー
ト)をも本発明の方法によって得る多くの可能性が生ず
る。これは特にジアミノ−およびジイソシアナト−ジフ
ェニルメタン系列の生成物につき当てはまり、極めて高
い比率の多核成分を有するポリアミンおよびポリイソシ
アネート混合物につき言える。濃縮および消耗は一般
に、分離段階の水相におけるプロトン化程度の増加と共
に一層効果的となる。
【0030】さらに本発明による方法は、同様な構造を
有するポリアミンについても一般に効果的であることが
判明した。たとえば、ジ−およびポリ−アリールメタン
のニトロ化に続く還元によって得られる上記ポリアミン
混合物は1個もしくはそれ以上のメチレン基が副反応に
よりケトおよび/またはヒドロキシメタン基まで変換さ
れて望ましくない副生成物となったモノアミンポリアリ
ールメタン化合物もしくは成分をも含有しうる。多くの
不完全転位した中間化合物および副生成物もアリールア
ミンとカルボニル化合物との縮合に際し生じうる。これ
ら化合物の殆どは一般にこれらを含有するポリアミン混
合物の分別に際し得られるフラクションの1種にのみ濃
縮され、したがってこの作用を分離および分別につき使
用することができる。この種の生成物をこの方法で必要
に応じ濃縮することができ、或いはそれ自身で生成ポリ
アミン混合物(たとえばポリアミノベンゾフェノンもし
くはアミノベンジルアリールアミン混合物)として分別
することもできる。抽出段階(3)から流出する有機相
(D)は特に少量の酸を含有し、一般に抽出段階(3)
における処理パラメータに応じて0.01〜0.5重量
%を含有し、これは流れ(D)が蒸留により仕上処理さ
れる前に有利に除去される。
【0031】最も簡単な場合、これは過剰の希塩基水溶
液、たとえば希水酸化ナトリウム溶液で中和して行われ
る。しかしながら、水による有機相からの酸もしくはそ
のアミン塩の洗浄除去が好適であって、必要に応じ微量
の残留物のみが希水酸化ナトリウム溶液との接触により
或いはイオン交換樹脂により除去される。使用した洗浄
水は水性酸回路から水蒸発器により除去されて、洗浄段
階を酸と一緒に通過した後に処理目的に適する位置で添
加される。有機相(D)もしくは(D′)は、必要に応
じ酸洗浄段階(6.0)を通過した後に、少なくとも2
−段階の蒸留段階(6.1)および(6.2)に移送さ
れる。第1蒸留段階(6.1)においては蒸留液(E)
を分離し、これは含有される1部の補助アミンの他に
(D)もしくは(D′)に含有された大部分、好ましく
はほぼ全量の疎水性溶剤をも含有する。一般に、蒸留液
(E)は補助アミンの<50%、好ましくは15〜30
%を含有する。最終蒸留段階(6.2)においては、必
要に応じ残量の疎水性溶剤の他に残留補助アミンが蒸留
液(F)として第1部分生成物(G)(これは蒸留ボト
ム生成物として得られる)から分離されて処理生成物タ
ンク(9)に集められる。一般に、(F)は疎水性溶剤
の<50%、好ましくは15〜30%を含有する。対応
する第2処理部分生成物は抽出段階(3)から流出する
水相(H)に存在する。
【0032】好ましくは80〜110℃にて操作される
多段階抽出段階(5)において第2部分生成物は、必要
に応じ水を添加してモル濃度を低下させると共に必要に
応じ補助アミンを添加してプロトン化の程度を低下させ
た後に、水相(H)から補助アミンと交換して抽出さ
れ、このようにして有機相(L)に移行する。(5)で
使用される水相のモル濃度は好ましくは<2.5であ
る。(5)で使用される水相のプロトン化の程度は好ま
しくは<60%である。使用する抽出剤(J)は疎水性
溶剤と補助アミンとの混合物であり、これは実質的に蒸
留段階(7.1)からの蒸留液フラクション(M)と蒸
留段階(6.2)からの蒸留液フラクション(F)の少
なくとも部分量とで構成される。(J)における補助ア
ミンと溶剤との重量比は一般に0.5:1〜3:1、好
ましくは1:1〜2:1である。抽出剤(J)と水相と
の重量比は一般に0.3:1〜3:1、好ましくは0.
7:1〜2:1である。(5)で生ずる有機相(L)も
しくは(L′)は、必要に応じ洗浄段階(7.0)を通
過した後および/または必要に応じ希水酸化ナトリウム
溶液で微量の酸を除去した後に、蒸留段階(7.1)に
供給される。
【0033】蒸留残部(N)の蒸留による分離は蒸留段
階(7.1)で行われ、この残部が処理生成物タンク
(10)に第1部分生成物として集められる。蒸留段階
(7.1)はたとえば単一段階の蒸発器で構成すること
ができ、これは蒸留残部(N)の他に蒸留液(M)をも
生成する。蒸留液(M)は補助アミンの他に(L)もし
くは(L′)からの全疎水性溶剤をも含有し、少なくと
も部分量の(F)を添加した後に抽出剤(J)として使
用される。(F)が補助アミンの他に疎水性溶剤をも含
有する一般的な場合、(E)に対する疎水性溶剤の対応
の均衡化を必要に応じ(すなわち有機回路に対し)行っ
て第1部分生成物(図示せず)を得る。(5)で生ずる
水相(K)を抽出段階(3)に好ましくは少なくとも部
分的に蒸留段階(8)を介して戻し、ここで水量(X)
を水相から除去する。(8)を介する経路は、抽出段階
(3)を抽出段階(5)よりも高い水相のモル濃度で操
作する場合は絶対的に重要である。この場合、水性酸回
路への水(Y)の少なくとも部分的戻しは、段階(3)
から流出して段階(5)に入る前に行われる。
【0034】原理的に、処理段階(3)で生ずる水相
(H)は直接に或いは必要に応じ中間段階(4)を介し
抽出段階(5)に供給することができる。しかしなが
ら、或る種の分離作業につきずっと好適な抽出段階
(3)の上限モル濃度範囲は抽出段階(5)の好適モル
濃度範囲よりも高いので、本発明による方法の好適具体
例は必要に応じ水を蒸留により水相の本来の閉鎖系から
適する箇所で除去すると共に、再び他の適する箇所で添
加することにより種々の抽出段階にて互いにモル濃度を
引離すことである。水蒸留段階(8)を用いて水は酸を
含有する水相から或いは水相の部分流から好ましくは抽
出段階(5)より流出して処理の開始時点で再使用する
前に除去され、この水は再び全体(Y)として或いは部
分量にて水相が抽出段階(5)に流入する前の1つもし
くはそれ以上の箇所で再び添加される。
【0035】本発明による方法のこの第1変法によれ
ば、ポリアミン混合物の分別につき高レベルの分離効率
を達成すると共に多くの分離問題を満足に解決すること
ができる。特に第1ポリアミン フラクション(G)に
おいて、このフラクションに好適に含有される成分の相
対的濃縮を合理的に変化させると共に最大化させること
ができる。しかしながら、第2ポリアミン フラクショ
ン(N)中に残留するこれら成分の残留部分は同様に最
少化することができず、下限値が抽出器(3)に流入す
る有機相(B)と抽出器(3)から流出する水相(H)
との間の(A)におけるポリアミン成分の特定処理パラ
メータに特徴的な分配平衡に依存する含有量まで可変程
度にて相対的にのみ消耗させることができる。好ましく
は(L)の部分流として第2ポリアミン フラクション
(N)の1部を出発アリールアミン(A)に添加するこ
とにより、(G)の成分におけるその含有量を相対的に
減少させることができ、したがって第1変法で達成しう
るこれら成分の下限値より低く分配平衡により減少させ
ることができきる。このようにして達成される分離性能
における唯一の限界的改善は或る種の用途には充分であ
るが、一般に(A)の処理量にはマイナスの作用を及ぼ
す。
【0036】本発明による方法の第2変法は、第2ポリ
アミン フラクション(N)にて、さらにこのフラクシ
ョンに含有される各成分の適切な濃縮を主として第1生
成フラクションとは無関係に合理的に変化させうる点で
有利かつ好適であり、これには抽出段階(3)で生ずる
水相(H)またはその少なくとも部分量を有機相(O)
に対し向流原理で操作する下流抽出段階(4)にて抽出
する。有機相(O)は一般に疎水性溶剤の他に補助アミ
ンおよび/またはポリアミンで構成され、後者は好まし
くは第2部分処理生成物(N)の組成を有する。ポリア
ミンなしに有機相(O)を使用すれば抽出段階(4)か
ら流出する水相(9)にポリアミン フラクションが生
じ、このフラクションではこの相に好適に含有される各
成分の相対的濃縮を水相(H)で達成される濃縮よりも
合理的に増大かつ最大化させることができ、ただし水相
(Q)におけるポリアミン濃度を犠牲にする。有機相
(O)の成分としてポリアミンを含有すれば、処理段階
(4)から流出する相(P)および(Q)はより高いポ
リアミン濃度を有するようになり、したがって有機相
(O)をポリアミンなしに使用する場合よりも本発明に
よる方法の性能に関しエネルギー的に一層有利である。
【0037】有機相(O)の成分として第2部分生成物
(N)の組成を有するポリアミンを好適に使用すること
により、これらエネルギー上有利な好適条件下で、分離
段階(4)から流出する水相(Q)に好適に含有される
ポリアミン成分(したがって第2ポリアミン フラクシ
ョン(N))の相対的濃縮を分離効果の自己強化と平衡
調整して変化させると共に最大化させることができる。
最も簡単かつ一般的な場合、有機相(O)は流れ(E)
の少なくとも部分流および必要に応じ流れ(F)からの
補助アミンで構成される。(O)は好ましくは(E)の
部分流および流れ(L)の部分流で構成され、必要に応
じ補助アミンおよび疎水性溶剤と一緒にポリアミン混合
物(N)を含有する。他の源泉からの疎水性溶剤および
補助アミンの添加は必要に応じ完全に省略することがで
き、したがって有機相(O)は専ら(L)の部分流で構
成される。本発明による方法のこの具体例は分離効率お
よびエネルギーバランスの点で特に有利であり、したが
ってこれを用いる場合に特に好適である。
【0038】下流抽出段階(4)で使用する水相のモル
濃度は一般に、抽出段階(3)から流出する水相(H)
におけると同じレベルである。しかしながら、水および
必要に応じさらに補助アミンを水相に添加してモル濃度
およびプロトン化の程度を変化させることにより、抽出
段階(4)の処理による分離効率を向上させることが可
能である。さらに原理的には、(4)における水相のモ
ル濃度を水の除去により増大させることも可能である。
段階(4)で生ずる有機相(P)は、抽出段階(3)で
使用される有機相(B)に添加される。段階(4)で生
ずる水相(Q)は、必要に応じ(H)の残部と一緒に抽
出段階(5)に導入される。必要に応じ第2処理生成物
(N)の溶剤回路から(L)の部分流の分岐により除去
して抽出剤(O)を形成させる疎水性溶剤の量は、好ま
しくは有機相(J)の形成に際し(E)の部分流を添加
して補われる。得られる2種のポリアミン フラクショ
ンの相対的濃縮は、本発明による方法の第2変法により
合理的に変化させると共に最大化させることができる。
この高い定性的な有能性および効率に加え、この第2変
法はさらに少なくとも第2ポリアミン フラクション
(N)につきエネルギー上有利な実施形態を構成する。
【0039】他方、第1ポリアミン フラクション
(G)を得るために伴うエネルギーの消費は、(G)の
量的比率が使用ポリアミン混合物(A)に比べ低くなる
ほど急激に増大する。何故なら、蒸留により仕上処理す
べき有機相(D)における残留ポリアミン含有量(G)
が相応に少なくなるからである。(G)で分離される成
分が低濃度でのみ出発混合物(A)に含有され或いはフ
ラクション(G)にて比較的高程度まで、たとえばジフ
ェニルメタン系列のポリアミン混合物の本発明による分
離に際し濃縮される場合、特に効果が得られる。水相を
介する分離段階(3)中への出発ポリアミン(A)の付
加的な部分導入は一般に(D)におけるポリアミン濃度
を実際に上昇させ、したがってエネルギー投入量を減少
させる。しかしながら、この処理を本発明により行え
ば、この減少は水相におけるポリアミンと有機相(D)
におけるポリアミンとの間に平衡が確立されるため第1
部分生成物(G)における定性的分離結果の低下を伴
い、この可能性は低い程度しか使用されず或いは分離結
果における相応に低い要求しか得られない。
【0040】本発明による方法の第3変法はこの点に関
し向上した実施形態である。第1変法から出発し、この
変法は処理段階(3)から流出すると共に(B)におけ
る(A)の濃度と比較して減少した濃度の第1部分生成
物(G)を含有する有機相(D)を流れ(D′)(これ
はポリアミン フラクション(G)を単離する目的で仕
上処理段階(6)中に導入される)と流れ(D″)とに
分割するよう拡張される。流れ(D″)は再使用のため
利用しうる水相(C)の少なくとも部分量(好ましくは
全量)にて上流抽出段階(2)で抽出される。抽出器
(2)に導入される流れ(D″)の量はここでは、流れ
(C)との反応に際し有機相(D″)に含有されるポリ
アミンができるだけ多量(好ましくは実質的に定量的)
に抽出器(2)から流出する水相に移行するよう計算さ
れる。本発明による方法の処理段階(8)から生じて段
階(2)で使用される水相におけるモル濃度の増加は、
有機相(D″)から水相へのポリアミンの移行を促進す
る。処理段階(2)から流出する有機相(R)における
ポリアミンの残留含有量は一般に<5重量%、好ましく
は<1重量%である。
【0041】さらに(R)における最大可能なアミンの
含有量(特にポリアミンの含有量)は特定の分離作業か
ら生ずる品質要求により決定され、これら要求は処理生
成物(すなわち部分処理生成物(N)における変法3の
場合は分離の程度)に基づく。(N)の品質に適するポ
リアミン含有量の適合性は、利用しうる水相を用いる技
術環境の範囲内で部分流(D″)を測定して調節され
る。定量的意味で、この処理(特に上流処理段階(2)
については(D″)と(D′)との比がより高い数値に
向かうのが有利であり、すなわちポリアミン フラクシ
ョン(D)と(N)との量的比がより小さくなれば
(D″)をより多量に存在させるのが有利である。何故
なら、(N)は(G)を犠牲にして増加するからであ
る。ポリアミン フラクション(N)の比率が増加する
につれ、循環して(D″)の抽出につき(2)で用いう
る水相の量も増加する。アミンが消耗した(特にポリア
ミンが実質的に除去された)処理段階(2)から流出す
る有機相(R)は有機相(B)に添加され、これと一緒
に出発ポリアミン(A)のための溶剤として処理段階
(3)に導入される。使用する酸水溶液の他に、処理段
階(2)から流出する水相はポリアミンをも含有し、そ
の組成は主として(D)にて分離されかつフラクション
(G)として単離されたポリアミンおよび必要に応じ補
助アミンの組成に対応する。最も簡単な場合、処理段階
(2)から流出する水相は流れ(C)として処理段階
(3)に直接添加される。さらに水相および/または水
および/または補助アミンも必要に応じこれに先立って
添加される。
【0042】さらに変法3によれば、制限量の出発ポリ
アミン(A)を変法1と比較して定性的分離効率(相対
的濃縮)を低下させることなく水相に添加することもで
きるが、向上した定量的効率(より大きい経済的有能
性)を与える。さらに第4変法において、上流処理段階
(2)およびその結果としての利点を、変法2で説明し
た本発明による方法の具体例と組合せ、変法3で説明し
た第1部分生成物に関し同様な改善をもたらす。処理段
階(2)の性能は、(2)で生ずる有機相(R)の残留
ポリアミン含有量に関する要件が大して厳密でなくなる
ため一層促進されると共に単純化される。何故なら、第
2部分処理生成物(N)の品質に対する(R)における
ポリアミン含有量増加の不利な作用が下流抽出段階
(4)により相殺されうるからである。処理段階(2)
から流出する有機相(R)のポリアミン含有量は、した
がって一般に<5重量%、好ましくは<3重量%であ
る。
【0043】以下、限定はしないが実施例により本発明
をさらに説明し、ここで部数および%は特記しない限り
全て重量による。
【0044】
【実施例】出発ポリアミン混合物(A)(2.000k
g/h)を、実質的にポリアミン混合物とアニリンとキ
シレンとで構成された流れ(B)(5.961kg/
h)と混合した。流れ(B)を、流れ(P)(3.20
5kg/h)と流れ(E)の1部と流れ(F)の1部と
で形成させた。得られた水相(流れA+B)は次の平均
組成を有する: 流れ(A)+(B) 40.5% ポリアリールアミン (7.961kg/h) 15.8% アニリン 42.6% キシレン <0.1% 塩化水素 1.1% 水 これを多段階抽出器(3)にて90℃で流れ(C)に対
し向流的に移送し、流れ(C)は次の平均組成を有す
る: 流れ(C) 0.5% ポリアリールアミン (20.500kg/h) 15.8% アニリン 3.7% 塩化水素 80.0% 水。
【0045】抽出器(3)から流出する有機相(D)は
次の平均組成を有する: 流れ(D) 13.5% ポリアリールアミン (7.407kg/h) 38.3% アニリン 45.8% キシレン <0.1% 塩化水素 2.4% 水。 流れ(D)を抽出器(6.0)で水洗した。(6.0)
から[および同様に(7.0)から]の洗浄水を、流れ
(Y)を介し適当な箇所で水相と合した。バックアップ
として、流れ(D)を希水酸化ナトリウム溶液で洗浄し
た。水相を流出液として処分した。流れ(D)を洗浄す
ると共に酸残留物を除去した後、キシレンの大部分とア
ニリンの1部とを第1蒸留段階(6.1)で除去した。
蒸留液(流れ(E))を分割して、処理段階(3)およ
び(5)に導入した。第2蒸留段階(6.2)にて、ア
ニリンと残留キシレンとを(6.1)のボトム相から蒸
留により除去した。蒸留液を分割して処理段階(3)お
よび(5)に導入した。ポリアミン混合物は段階(6.
2)の蒸留ボトム生成物として残留し、この混合物を約
1.0kg/hにてタンク(9)に流れ(G)として集
めた。
【0046】抽出器(3)から流出する水相(H)は次
の平均組成を有する: 流れ(H) 11.1% ポリアリールアミン (21.054kg/h) 7.9% アニリン 3.6% 塩化水素 77.4% 水 これを他の多段階抽出器(4)にて90℃で有機相
(O)[流れ(O)3.071kg/h]に向流的に移
送し、有機相(O)は有機相(L)の部分量である。処
理段階(4)で生じた有機相(P)を流れ(B)中に移
送した。 流れ(P) 38.3% ポリアリールアミン (3.205kg/h) 19.5% アニリン 39.7% キシレン <0.1% 塩化水素 2.4% 水。 (4)で生じた水相(Q)[流れ(Q)、20.919
kg/h]を他の多段階抽出器(5)にて90℃で流れ
(J)に向流的に移送した。 流れ(J)は蒸留段階(7.1)からの蒸留液流(M)
と蒸留液流(E)および(F)の適する部分とで構成さ
れた。
【0047】抽出器(5)から流出する有機相(L)は
次の平均組成で生ずる: 流れ(L) 18.1% ポリアリールアミン (8.607kg/h) 37.9% アニリン 41.5% キシレン <0.1% 塩化水素 2.5% 水。 流れ(L)を流れ(O)(これは抽出段階(4)に導入
される)と流れ(L′)とに分割した。処理段階(7.
1)にて蒸留処理する前に、流れ(L′)を流れ(D)
と同様に処理した。次の蒸留段階(7.1)にて、水と
キシレンとアニリンとを蒸留ボトム生成物として生ずる
第2ポリアミン フラクション(N)から分離した。蒸
留段階(7.1)で生ずる蒸留液(必要に応じ、蒸留液
の冷却に際し凝縮した水の機械的分離の後)を残留する
部分流(E)および(F)と一緒に用いて、抽出剤流
(J)を形成させ、これをそのまま抽出段階で使用し
た。ポリアミン フラクション(N)を第2部分生成物
としてタンク(10)に約1.0kg/hで集めた。必
要であれば、次いで水(流れ(X))を蒸留により抽出
器(5)から流出する水相(K)から水蒸発器(8)で
除去し、この水を必要に応じ(6.1)および(7.
1)からの蒸留液流から分離された水と一緒に使用して
段階(6.0)および(7.0)にて有機相を洗浄し
た。得られた洗浄水を流れ(Y)として集め、(8)で
生ずる水相に添加して流れ(C)を形成させた。水酸化
ナトリウムでの洗浄に際しバックアップ中和段階にて系
から除去された酸と水との量は、流れ(C)への添加に
より系の外部から補充した。
【0048】
【表1】
【0049】以上、本発明を例示の目的で詳細に説明し
たが、この詳細は単に例示の目的に過ぎず、本発明の思
想および範囲を逸脱することなく多くの改変をなしうる
ことが当業者には了解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による種々の実施例の流れ図。
【図2】 本発明による種々の実施例の流れ図。
【図3】 本発明による種々の実施例の流れ図。
【図4】 本発明による種々の実施例の流れ図。
【符号の説明】
1 原料タンク 2、3、4、5 抽出段階 6、7 仕上処理段階 9、10 生成物タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 263/10 C07C 263/10 265/14 9451−4H 265/14

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリアミン混合物、特にジフェニ
    ルメタン系列のポリアミン混合物を分別および精製する
    に際し: (a) ポリアミン出発混合物を第1抽出段階にて、
    (i)実質的に疎水性溶剤と、必要に応じ水に対し実質
    的に不溶性であって常圧で出発混合物の最低沸騰成分の
    沸点よりも少なくとも20℃低くかつ溶剤の沸点よりも
    少なくとも20℃高い沸点を示す芳香族補助アミンと、
    必要に応じポリアミンとよりなる疎水性溶剤相、および
    (ii)実質的に水と強酸と少なくとも部分的に塩型で
    存在する補助アミンと必要に応じ少なくとも部分的に塩
    型で存在するポリアミンとよりなる水相からなる2−相
    系と混合し、前記第1抽出段階を向流原理で操作しかつ
    前記ポリアミン出発混合物を前記第1抽出段階に前記疎
    水性溶剤相と一緒に導入すると共に第1水相と第1有機
    相とを前記第1抽出段階から流出させ、 (b) 前記第1有機相を多段階蒸留にて、(i)実質
    的に疎水性溶剤と必要に応じ補助アミンとよりなる第1
    フラクション、(ii)実質的に補助アミンと必要に応
    じ疎水性溶剤とよりなる第2フラクション、および(i
    ii)実質的に第1ポリアミンフラクションよりなる蒸
    留残部まで蒸留し、 (c) 前記第1水相を第2抽出段階で実質的に疎水性
    溶剤と補助アミンとよりなる溶剤相により抽出し、前記
    第2抽出段階を向流原理で操作すると共に、(i)第2
    水相(この第2水相はアミン含有量が減少している)お
    よび(ii)第2有機相を前記第2抽出段階から流出さ
    せ、 (d) 前記第2有機相の少なくとも1部を蒸留段階に
    て、(i)実質的に疎水性溶剤と補助アミンとよりなる
    第1蒸留液、および(ii)実質的に第2ポリアミンフ
    ラクションよりなる蒸留残部まで分離し、 (e) 前記第2水相を少なくともその1部として循環
    させ、 (f) 前記第1蒸留液を前記第2フラクションの少な
    くとも1部と合して前記溶剤相を形成させることを特徴
    とする芳香族ポリアミン混合物の分別および精製方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリアミン混合物、特にジフェニ
    ルメタン系列のポリアミン混合物を分別および精製する
    に際し、 (a) ポリアミン出発混合物(A)を2−相系に分配
    させ、この2−相系は(i)実質的に疎水性溶剤と必要
    に応じ水に対し実質的に不溶性であると共に常圧にて出
    発混合物の最低沸騰成分の沸点よりも少なくとも20℃
    低くかつ溶剤の沸点よりも少なくとも20℃高い沸点を
    有する芳香族補助アミンと必要に応じポリアミンとで構
    成された疎水性溶剤相(B)、および(ii)実質的に
    水と強酸と少なくとも部分的に塩型で存在する補助アミ
    ンと必要に応じ少なくとも部分的に塩型で存在するポリ
    アミンとからなる水相(C)からなり、抽出段階(3)
    を向流原理で操作すると共に出発ポリアミン混合物を有
    機相(B)を介し抽出段階(3)中に導入することによ
    り各相を混合し、必要に応じ洗浄段階(6.0)を通過
    させた後に抽出段階(3)から流出する有機相(D)を
    多段階蒸留(6.1)、(6.2)にて、抽出段階
    (3)で再使用されると共に実質的に疎水性溶剤と必要
    に応じ補助アミンとで構成された第1フラクション
    (E)、実質的に補助アミンと必要に応じ疎水性溶剤と
    で構成された第2フラクション(F)、および実質的に
    第1ポリアミンフラクションで構成された蒸留残部
    (G)に少なくとも部分的に分離し、抽出段階から流出
    する水相(H)を、 (b) 必要に応じ少なくとも部分的に中間抽出段階
    (4)を介し、 (c) 抽出段階(5)に移送して、ここで水相を向流
    原理により溶剤と補助アミンとで構成された溶剤相
    (J)により抽出すると共にポリアリールアミンが消耗
    した水相(K)を生ぜしめ、これを (d) 必要に応じ少なくとも部分的に中間蒸留段階
    (8)を介して移送し、次いで必要に応じ残留する
    (K)の残部と合すると共に、 (e) 流れ(C)として再使用し、ここで前記水相
    を、 (f) 必要に応じ少なくとも部分的に上流抽出段階
    (2)を介し、 (g) 必要に応じ補助アミンおよび/または水を添加
    した後に抽出段階(3)に導入し、さらに (h) 抽出段階(5)で得られた有機相(L)を少な
    くとも部分的に蒸留(7.1)により補助アミンと溶剤
    とからなる蒸留液(M)および第2ポリアミンフラクシ
    ョンで構成された蒸留残部(N)に少なくとも部分的に
    分割した後、蒸留液(M)を蒸留段階(6.2)で得ら
    れた蒸留液(F)の少なくとも1部と合し、次いでこれ
    を抽出段階(5)に戻して再使用することを特徴とする
    芳香族ポリアミン混合物の分別および精製方法。
  3. 【請求項3】 (b) 抽出段階(3)で生ずる水相
    (H)を向流原理で操作する中間抽出段階(4)にて疎
    水性溶剤の他に補助アミンと必要に応じポリアミンとで
    構成された有機相(O)を抽出剤として用いることによ
    り少なくとも部分的に抽出し、これは好ましくは第2部
    分生成物(N)の組成を有すると共に好ましくは流れ
    (L)の部分量として導入され、処理段階(4)で生ず
    る有機相(P)を流れ(B)中へ、したがって抽出段階
    (3)中へ導入する共に、得られた水相(Q)を抽出段
    階(5)中へ導入する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (d) 再使用する前に、抽出段階
    (5)から流出する水相(K)からそこに含有された水
    の1部(X)を蒸留(8)により少なくとも部分的に除
    去し、この水を必要に応じ洗浄(6.0)につき使用し
    て抽出段階(3)から流出する有機相(D)の1部を蒸
    留(6.1)、(6.2)による仕上処理に供給し、お
    よび/または洗浄(7.0)に使用して抽出段階(5)
    から流出する有機相(L)の1部を微量の酸を除去する
    目的で蒸留(7.1)による仕上処理に供給し、このよ
    うにして得られた水(Y)を適する箇所にて水相に戻す
    請求項2に記載方法。
  5. 【請求項5】 (f) 抽出段階(3)から流出する有
    機相(D)の部分量(D″)を分離すると共に上流(好
    ましくは多段階)抽出段階(2)にて少なくとも部分量
    (好ましくは全量)の(C)の流れで向流抽出し、部分
    流(D″)を(D″)に含有されるポリアミンが抽出ユ
    ニット(2)から流出する水相にできるだけ移行するよ
    う計算し、前記水相を必要に応じ流れ(Y)からの水お
    よび/または補助アミンおよび/または流れ(C)から
    の水相を添加した後に抽出段階(3)に導入すると共
    に、(2)で生ずる実質的に疎水性溶剤と必要に応じ補
    助アミンとで構成された有機相(R)をも抽出段階
    (3)に導入すると共に有機相(B)の成分として出発
    ポリアミン(A)に対する溶剤として使用する請求項2
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 使用する補助アミンがアニリンである請
    求項2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 使用するポリアミン混合物が、酸触媒に
    よるアニリン/ホルムアルデヒド縮合の際に得られる種
    類のジフェニルメタン系列のポリアミン混合物である請
    求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 芳香族ポリアミンをホスゲン化すること
    による芳香族ポリイソシアネートの製造方法において、
    芳香族ポリアミンを請求項1に記載の方法により製造す
    ることを特徴とする芳香族ポリイソシアネートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 芳香族ポリアミンを水素化することによ
    る脂環式ポリアミンの製造方法において、芳香族ポリア
    ミンを請求項1に記載の方法により製造することを特徴
    とする脂環式ポリアミンの製造方法。
JP8102008A 1995-04-07 1996-04-02 芳香族ポリアミン混合物の分別および精製、並びにその使用 Pending JPH08283211A (ja)

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