JPH08282664A - 長繊維強化プラスチック製パレット - Google Patents

長繊維強化プラスチック製パレット

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JPH08282664A
JPH08282664A JP11394195A JP11394195A JPH08282664A JP H08282664 A JPH08282664 A JP H08282664A JP 11394195 A JP11394195 A JP 11394195A JP 11394195 A JP11394195 A JP 11394195A JP H08282664 A JPH08282664 A JP H08282664A
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JP
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resin
fiber
long
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reinforced
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JP11394195A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Ogawa
裕由 小川
Takashi Yano
高志 矢野
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い衝撃強度、弾性率を持ち、高温寸法安定
性に優れ、またリサイクル樹脂等を原料マトリックス樹
脂として使用したときには高い物性を保持しながら安価
に製造することが可能な長繊維強化プラスチック製パレ
ットを提供する。 【構成】 マトリックス樹脂よりも高い弾性率の強化繊
維で補強された長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを原料
とし、成形することによって得られた長繊維強化プラス
チック製パレットにおいて、該パレット中の強化繊維の
少なくとも50重量%が1mm以上の繊維長を保持して
いることを特徴とする長繊維強化プラスチック製パレッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工場の倉庫等でフォーク
リフト等を用いて荷物運搬を合理的に行うために広く一
般的に利用されているパレットにおいて、高い衝撃強
度、弾性率を持ち、高温寸法安定性に優れ、またリサイ
クル樹脂等を原料マトリックス樹脂として使用したとき
には高い物性を保持しながら安価に製造することが可能
な長繊維強化プラスチック製パレットに関係するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、パレットの素材として木材が多く
使用されてきた。現在においてもパレットの素材のほと
んどは木材である。木材製のパレットは適度な強度があ
り安価に、容易に製造することができる利点があるが、
木材資源の大部分を供給する熱帯雨林の自然環境保護の
観点から将来の木材供給不足が懸念されるほか、木屑が
出て倉庫内の作業環境が悪化すること、雨、結露等によ
り水分を吸って重くなること、腐ること等の問題があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】木材製のパレットのこ
れらの問題を解決するため、原料としてポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂、あ
るいはこれらの樹脂のアロイ、またはリサイクル樹脂、
そして熱硬化製樹脂を用いたプラスチック製のパレット
が開発された。これらの利点は適度な強度を持ち、軽量
かつ腐食しにくいことであった。しかし、強度に対する
価格が木材製のパレットに比べて高く、現在もパレット
の90%以上は木製のままである。
【0004】ところでプラスチック製のパレットはすで
に公知であり、パレットの成形方法等も様々な方法が公
知となっている。例えば射出成形によってプラスチック
製パレットを成形する方法(特開昭48−50454号
公報、特開昭57−104557号公報他)、軽量にす
るため樹脂を発泡させたり中空成形を用いたりする方法
(特公昭51−12895号公報、特公昭52−573
8号公報他)があるが、強度、弾性率共に充分ではな
く、特に真夏等の高温になる季節には荷物を載せたとき
の撓みが大きくなってしまう問題がある。この撓みを小
さくするためには肉厚を厚くする必要が有り、結果とし
て重くなってしまうという問題も発生した。従って軽量
物運搬用途に限られたプラスチック製パレットが多い。
【0005】また、プラスチック製パレットの強度、弾
性率を高めるためにガラス繊維等の強化繊維で樹脂を補
強する方法がある。広く用いられているコンパウンド法
で製造された(短)繊維強化樹脂ペレットを原料として
プラスチック製パレットを製造すると、強化繊維で補強
前よりも強度、弾性率は高くなるが、衝撃に対する強度
は逆に補強前よりも大きく低下し、重い物を載せたと
き、フォークリフト等で使用している最中等に割れると
いった問題があった。また、スチール、ステンレス、ア
ルミニウム等の金属で補強あるいは挿入して強度を高め
る方法(特公昭55−16894号公報、特開昭52−
140146号公報他)、パレットのデザインにより強
度を高める方法(特公昭54−24174号公報他)が
ある。この方法は強度、弾性率ともに非常に高くなる
が、材料、成形コストが高くなるためパレットの値段が
非常に高くなり、特に高い強度、弾性率を必要とする用
途に限られているのが実情である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような従来技術が
抱える問題を解決するため鋭意検討した結果、強化プラ
スチック製パレット中の強化繊維が長くなる程衝撃強度
が向上し、また荷重撓み温度も上昇することを見出し、
本発明を完成するに至った。また、強化繊維で補強され
た樹脂の中で、ポリスチレン系樹脂が強化繊維が長くな
ることによる衝撃強度向上の効果を最も受けることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明の第一はマトリックス樹脂
よりも高い弾性率の強化繊維で補強された長繊維強化熱
可塑性樹脂ペレットを原料とし、成形することによって
得られた長繊維強化プラスチック製パレットにおいて、
該パレット中の強化繊維の少なくとも50%が1mm以
上の繊維長を保持していることを特徴とする長繊維強化
プラスチック製パレットに関するものである。
【0008】また、強化繊維で補強された樹脂の中で、
ポリスチレン系樹脂が強化繊維が長くなることによる衝
撃強度向上の効果を最も受け好ましいことを見出した。
すなわち本発明の第一においては、ポリスチレン系樹脂
{GPPS(一般用ポリスチレン樹脂)、HIPS(耐
衝撃性ポリスチレン)、SAN(アクリロニトリル−ス
チレン共重合体)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体)樹脂またはこれらを少な
くとも一種類含む他の熱可塑性樹脂とのアロイ樹脂}を
含む熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とした長繊維強化
樹脂ペレットを原料とし、成形することによって得られ
た長繊維強化プラスチック製パレットにおいて、該パレ
ット中の強化繊維の少なくとも50重量%が1mm以上
の繊維長を保持していることを特徴とする長繊維強化プ
ラスチック製パレットであることが好ましい。
【0009】また、前記長繊維強化プラスチック製パレ
ットの原料に使用される長繊維強化熱可塑性樹脂ペレッ
トを製造する方法として、強化繊維のロービングを引き
ながらマトリックス樹脂を含浸させることによりペレッ
ト得る方法、いわゆる引抜き成形法(プルトルージョン
法)によって製造されたアスペクト比(ペレットの長さ
/直径)が1.5以上のペレットを使用することが好ま
しく、更に好ましくは、アスペクト比が2以上のペレッ
トを使用することである。上限は使用に差し支えなけれ
ば同比が大きいほど好ましいが、ペレット取出口でブリ
ッジングが発生する等実際の取扱い上の制限から25以
下であることが好ましい。また実際のペレット長として
は、3.0〜50mm、好ましくは、5〜30mmの範
囲にあることが好ましい。この方法で製造されたロング
ペレットを原料として成形することにより、長繊維強化
プラスチック製パレット中の強化繊維の50重量%以上
が1mm以上の繊維長を保持することを見出した。すな
わち本発明の第一において、プラスチック製パレットの
原料となる長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットが引抜き成
形法(プルトルージョン法)によって製造されたアスペ
クト比が1.5以上のロングペレットであることを特徴
とする長繊維強化樹脂パレットが好ましい。
【0010】また、長繊維で強化することによりマトリ
ックス樹脂の品質の影響を余り受けずに衝撃強度が向上
すること、つまり、同じ樹脂であれば長繊維樹脂で強化
することにより成形品等のリペレットあるいは細かく砕
いた破砕物、樹脂の成形時等に発生する成形屑、樹脂の
重合のグレード切り替えの際等に発生する製造屑であっ
てもバージン樹脂を長繊維で強化したときに近い衝撃強
度が達成できることを見出した。成形品のリペレットあ
るいは細かく砕いた破砕物、樹脂の成形時等に発生する
成形屑、樹脂の重合のグレード切り替えの際等に発生す
る製造屑等の屑を使用すれば、バージン樹脂を原料とす
るときに比べて安価に長繊維強化プラスチック製パレッ
トを製造できることとなる。すなわち本発明の第一にお
いて、長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットのマトリックス
樹脂が、成形品等のリペレットあるいは細かく砕いた破
砕物(1)、樹脂の成形時等に発生する成形屑(2)、
樹脂の重合のグレード切り替えの際等に発生する製造屑
(3)のうち少なくとも一つを1〜100重量%、バー
ジン樹脂(4)を99〜0重量%混ぜたもの(1+2+
3+4=100重量%、1,2,3,4≧0)からなる
ことを特徴とする長繊維強化プラスチック製パレットが
好ましい。
【0011】以上により、高強度、高弾性率でありかつ
高温寸法安定性に優れた本発明の長繊維強化プラスチッ
ク製パレットを射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、押
し出し成形等の比較的簡単な成形方法により安価に製造
することが可能となる。すなわち本発明の第二は、熱可
塑性樹脂をマトリックス樹脂とし、マトリックス樹脂よ
りも高い弾性率の強化繊維で補強された長繊維強化熱可
塑性樹脂からなるパレットにおいて、パレット中に分散
した強化繊維の少なくとも50重量%が1mm以上の繊
維長を保持していることを特徴とする長繊維強化プラス
チック製パレットである。
【0012】本発明をさらに詳しく説明していく。ガラ
ス繊維等の高い弾性率の強化繊維で補強されたプラスチ
ックは、補強されていないプラスチックと比較して引張
り、曲げ等の強度、弾性率は著しく向上するが、アイゾ
ット衝撃強度等に代表される衝撃強度は逆に低下してし
まう傾向にある。一般にプラスチックをガラス繊維等の
強化繊維で補強する場合、コンパウンド等によって良く
混合した後、押出しを行なってペレット化する方法(コ
ンパウンド法)で行なわれる。しかしこの方法では強化
繊維は折損を受けて短くなり、さらに成形品に加工され
たときには大部分の繊維長が1mm未満となってしま
う。従って、曲げ等の強度、弾性率はある程度向上する
ものの衝撃強度は逆に低下する。
【0013】一方、成形品中に残存する強化繊維が長い
ほど衝撃強度は向上していく傾向にあることを見出し
た。図1に様々な製造条件、成形条件等により繊維長を
変化させたときのガラス繊維含量30重量%のHIPS
のアイゾット衝撃強度を示す(ASTM−D256、射
出成形品、肉厚1/4”)。この図から強化繊維の繊維
長と衝撃強度の間には比例関係があることが解る。つま
り、強化繊維が長くなる程、衝撃強度は高くなる。
【0014】また、マトリックス樹脂が結晶性樹脂の場
合には強化繊維が長くなるほど荷重たわみ温度も高くな
る。これは結晶性樹脂は一般にガラス転移点付近で弾性
率が急激に低下するが、強化繊維がある程度長くなると
ガラス転移点による弾性率の低下に対してはこれを妨げ
る働きがあるものと考えられる。アロイ樹脂をマトリッ
クス樹脂とする場合、少なくとも一種の結晶性樹脂を含
むアロイ樹脂であればこの効果が得られる。
【0015】これらの関係を基に、様々なプラスチック
を原料とした強化プラスチック製パレットにおいて最低
必要な強化繊維の繊維長を検討したところ、強化繊維の
少なくとも50重量%が1mm以上、特に好ましくは少
なくとも55重量%が1mm以上の繊維長を保持してい
れば充分な強度を得られることを発明した。すなわちマ
トリックス樹脂よりも高い弾性率の繊維で補強された長
繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを原料とし、成形するこ
とによって得られた長繊維強化プラスチック製パレット
において、該パレット中の強化繊維の少なくとも50重
量%が1mm以上の繊維長を保持していれば高い強度、
高い弾性率をもち、かつ高温時の寸法安定性に優れた長
繊維強化プラスチック製パレットを得ることができる。
もちろん強化繊維の少なくとも50重量%が1mm以上
の繊維長を保持していれば、強化繊維は長いほど衝撃強
度は向上する。なお、長繊維強化プラスチック製パレッ
ト中の強化繊維の含量は、好ましくは5〜75重量%、
特に好ましくは10〜40重量%である。
【0016】本発明に使用される長繊維強化熱可塑性樹
脂ペレットのマトリックス樹脂は熱可塑性樹脂であれば
全ての樹脂が使用可能である。例えばGPPS、HIP
S、SAN樹脂、ABS樹脂等のポリスチレン系樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン含有ポリオ
レフィン、6−ナイロン、6,6−ナイロン,4,6−
ナイロン、11−ナイロン、12−ナイロン等のポリア
ミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスルホン酸系樹
脂、ポリフェニルエーテル、ポリアセタール、液晶性芳
香族ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド、
ポリエーテルエーテルケトン等の汎用樹脂からスーパー
エンプラまでの全ての熱可塑性樹脂およびこれらの2種
類以上からなるアロイ樹脂が使用可能である。アロイを
形成する樹脂は、ここに挙げた熱可塑性樹脂に限定され
るものではなく、周知の他の熱可塑性樹脂およびそれら
の2種類以上のアロイ樹脂が使用可能である。特に本発
明の適用が好ましい熱可塑性樹脂としては、強化繊維が
長くなることによる耐衝撃性向上の効果が高い点で、ポ
リスチレン系樹脂および後記のようなポリスチレン系樹
脂を含む他の熱可塑性樹脂とのアロイ樹脂である。
【0017】本発明に使用される長繊維強化熱可塑性樹
脂ペレットの強化繊維は使用するマトリックス樹脂より
も高い弾性率の繊維であればいずれの繊維でも使用可能
である。例えばE−ガラス、D−ガラス、ARG−ガラ
ス等のガラス繊維、ポリアクリロニトリル系、ピッチ
系、レーヨン系等の炭素繊維、鉱物繊維等の無機繊維、
ステンレス、黄銅等の金属繊維、超高分子量ポリエチレ
ン繊維、ポリオキシメチレン繊維、ポリビニルアルコー
ル繊維、液晶性芳香族ポリエステル繊維、ポリエチレン
テレフタレート繊維、ポリ−p−・フェニレンテレフタ
ルアミド繊維、ポリ−m−・フェニレンイソフタルアミ
ド繊維等のアラミド繊維、ボロン繊維、ポリフェニレン
ベンゾチアゾール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ジ
ュート等のセルロース繊維等の有機繊維等が挙げられ
る。本発明がここに挙げた繊維に限定されるものではな
く、マトリックス樹脂よりも高い弾性率の周知の繊維が
強化繊維として使用可能である。以上の中では、ガラス
繊維が強化効果や価格の点で好ましい。これらの強化繊
維にはロービングにしたときにばらけないようにするた
めの周知の適当なサイジング剤やマトリックス樹脂との
相溶性を高めるための周知の適当なカップリング剤を使
用することもできる。
【0018】成形されたパレット中の強化繊維の長さを
測定する方法として例を挙げる。成形品より採取した強
化樹脂試料を600℃の高温炉の中に入れ樹脂を完全に
除去し、強化繊維のスケルトンを得る。これを穴径が1
mmのふるいで分離し、1mm以上の長さを持つ強化繊
維と1mm未満の長さを持つ強化繊維の重量をそれぞれ
測定して定義する。なお、重量平均繊維長を測定する方
法としては、強化繊維のスケルトンを水等の適当な液体
中に分散させ、それを投影器などを用いて拡大し、任意
の繊維の長さを一つ一つ測定して重量平均繊維長を算出
する。
【0019】様々なマトリックス樹脂をガラス繊維含量
30重量%で強化したときのアイゾット衝撃強度を図2
に示す(ASTM−D256、射出成形品、肉厚1/
4”)。LFはいずれもアスペクト比が約3.5のロン
グペレットのガラス繊維強化樹脂を射出成形して得た試
験片で、強化繊維の50重量%以上が1mm以上の繊維
長を保持しており、SFはコンパウンド法によるガラス
繊維強化樹脂を射出成形して得た試験片で強化繊維の5
0重量%以上が1mm未満である。この図からGPP
S、HIPSに代表されるポリスチレン系樹脂は強化繊
維の長さにより衝撃強度が向上する割合が大きく(5倍
以上)、最も長繊維強化の効果が現れる樹脂であること
が解る。また、ポリスチレン系樹脂のゴム含量、マトリ
ックス樹脂の種類によらず同じ方法で成形された長繊維
強化樹脂は比較的近い衝撃強度値であることが解る。す
なわち、ポリスチレン系樹脂(GPPS、HIPS、S
AN樹脂、ABS樹脂またはこれらを少なくとも一種類
含む他の熱可塑性樹脂とのアロイ樹脂)を含む熱可塑性
樹脂をマトリックス樹脂とした長繊維強化樹脂ペレット
を原料とし、成形することによって得られた長繊維強化
プラスチック製パレットにおいて、該パレット中の強化
繊維の少なくとも50重量%が1mm以上の繊維長を保
持していることにより、従来、脆性であり耐衝撃強度を
必要とする用途に利用することが難しかったポリスチレ
ン系樹脂をパレットの様な耐衝撃強度が必要な用途に使
用することが可能となった。なお、本発明で使用する長
繊維強化樹脂ペレットの用途は、パレットに限定され
ず、例えばコンテナ、杭、パイル、框等の衝撃強度が必
要とされる合成樹脂素材、合成樹脂木材としても利用可
能である。
【0020】ポリスチレン系樹脂とアロイを形成する樹
脂としては、熱可塑性樹脂であればいずれの樹脂でも使
用可能である。例えばポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の熱可塑
性ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹
脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン含有ポリオレフィン、
6−ナイロン、6,6−ナイロン、4,6−ナイロン、
11−ナイロン、12−ナイロン等のポリアミド系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリスルホン酸系樹脂、ポリ
フェニルエーテル、ポリアセタール等から、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等のス
ーパーエンプラまで全て使用可能である。本発明がここ
に挙げた樹脂に限定されるものではなく、周知の樹脂と
ポリスチレン系樹脂(GPPS、HIPS、SAN樹
脂、ABS樹脂)とのアロイが使用可能である。中でも
ABSとPBT、ABSとPC、ABSとポリアミド樹
脂、GPPSとPBT、HIPSとPBT等が好まし
い。また、アロイにしたときの相溶性を高める相溶化剤
や、その他周知の適当な添加物、着色剤を加えて使用す
ることも可能である。
【0021】また、長繊維強化プラスチック製パレット
の原料に使用される長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを
製造する方法として種々の方法が挙げられるが、強化繊
維のロービングを引きながらマトリックス樹脂を含浸さ
せることによりペレットを得る方法、いわゆる引抜き成
形法(プルトルージョン法)によってアスペクト比(ペ
レットの長さ/直径)が1.5以上のペレットを製造す
る方法が生産性、強化繊維とマトリックス樹脂との濡
れ、ペレットの形状等から最も好ましい。すなわちプラ
スチック製パレットの原料となる長繊維強化熱可塑性樹
脂ペレットとして引抜き成形法(プルトルージョン法)
によって製造されたアスペクト比が1.5以上のロング
ペレットを使用することにより、製造された長繊維強化
樹脂パレット中の強化繊維の長さの少なくとも50重量
%が1mm以上の長さを保持できるのである。
【0022】プルトルージョン法としては周知の技術
(USP−3042570、USP−3119718、
USP−3586560、USP−3993726、G
BP−1264432、GBP−1302048、特開
昭46−4545号公報、特開昭49−86427号公
報、特開昭53−50279号公報、特開平2−263
95号公報、特開平3−314417号公報他)を使用
することが可能である。ロングペレットの製法はここに
挙げた方法に限定されるものではなく、多くのさまざま
な特許に見られる公知の技術(強化繊維のロービング形
状、プラーの技術、強化繊維の余熱方法、開繊方法、含
浸ダイの形状、含浸方法、樹脂含浸後の賦形方法、冷却
方法、カッティング技術等)が全て使用可能である。
【0023】次に、本発明でリペレット樹脂を用いる場
合の例として、(1)バ−ジンHIPS樹脂、(2)射出成形
品のランナーをリペレットしたHIPS、(3)カレンダ
ー成形品の規格外品を細かく粉砕したHIPS、(4)重
合切り替え時に製造されるHIPSをマトリックス樹脂
原料としてガラス繊維強化HIPSのロングペレット
(アスペクト比約3.5、ガラス繊維含量30重量%)
を製造した時のアイゾット衝撃強度を図3に示す(AS
TM−D256、射出成形品、肉厚1/4”)。この図
から解るように成形品等のリペレットあるいは細かく砕
いた破砕物や、樹脂の成形時等に発生する成形屑、樹脂
の重合のグレード切り替えの際等に発生する製造屑を長
繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを製造するときの熱可塑
性樹脂原料として利用しても製造された製品の衝撃強度
はほとんど変化しない。すなわち、長繊維強化熱可塑性
樹脂ペレットのマトリックス樹脂原料として、成形品等
のリペレットあるいは細かく砕いた破砕物、樹脂の成
形時等に発生する成形屑、樹脂の重合のグレード切り
替えの際等に発生する製造屑のうち少なくとも一つを
1〜100重量%、バージン樹脂を99〜0重量%混
ぜたもの(1+2+3+4=100重量%、1,2,
3,4≧0)からなることを特徴とする長繊維強化プラ
スチック製パレットの衝撃強度は、バージン樹脂のみを
原料としたときと比較しても変化しない。つまり、バ−
ジン樹脂よりも安価な成形品等のリペレットあるいは細
かく砕いた破砕物や、樹脂の成形時等に発生する成形
屑、樹脂の重合のグレード切り替えの際等に発生する製
造屑を原料として利用可能である。成形品のリペレット
として発泡品を含む廃品のリサイクルを使用することが
できるので資源問題、環境問題の点からも本発明は有益
である。また、成形品のランナーや規格外品等の工場内
リサイクル樹脂の利用分野として大きな魅力がある。ま
た、成形品等のリペレットあるいは細かく砕いた破砕物
や、樹脂の成形時等に発生する成形屑、樹脂の重合のグ
レード切り替えの際等に発生する製造屑等のリサイクル
品を原料樹脂とする場合には、特に粘性が異なる樹脂が
混ざることがあるため、周知の様々な添加物を加えて物
性を調整して使用することもできる。
【0024】これらの方法によって得られた長繊維強化
熱可塑性樹脂のアスペクト比が1.5以上のロングペレ
ットは、様々な成形方法を用いてパレットに成形可能で
あるが、中でも射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形、押
出成形がロングペレットの特性を生かし、かつコストパ
フォーマンスに優れた成形方法である。これらの成形時
の樹脂温度はマトリックス樹脂によって決まる通常使用
される温度で成形可能であるが、焼け等の生じない範囲
でやや温度設定を高くすることにより樹脂の押出しが容
易になる。また、強化繊維の折損を少なくするため樹脂
を可塑化するときの剪断力ができるだけ小さくなるよう
な設計(例えば可塑化部の圧縮比を大きくする)にし、
金型もランナー径、ゲート径等ができるだけ太くなるよ
うに設計すると良い。成形時にカーボンブラック、チタ
ンホワイト、ベンガラ等の着色剤、あるいは難燃剤等の
マスターバッチを加えて付加価値を加えて成形すること
も可能である。
【0025】さらに軽量なパレットを得るために成形時
に発泡させた長繊維強化発泡プラスチック製パレットに
することも可能である。発泡に使用される発泡剤として
は例えば窒素、空気、ペンタン、ヘキサン、イソプロピ
ルアルコール、ジクロルエタン、メチレンクロライド、
フロンガス等の物理発泡剤、炭酸塩、炭酸水素塩、亜硝
酸塩、水素化物、イソシアネート化合物、アゾ化合物、
ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、ニトロソ化
物、トリアゾール化物等の化学発泡剤等周知の全ての発
泡剤が使用可能である。また、発泡方法としては押出し
発泡成形法、射出発泡成形法、圧縮発泡成形法、射出圧
縮発泡成形法がロングペレットの特性を生かし、かつコ
ストパフォーマンスに優れた発泡成形方法である。
【0026】本発明によって得られた長繊維強化プラス
チック製パレットは運搬時等に荷物が滑り落ちないよう
に周知の方法(特開昭46−39090号公報、特開昭
52−61029号公報、特開昭52−123044号
公報、特開平2−166996号公報、特開平5−31
1285号公報他)で滑り止め機能を付加させることが
できる。例えばフォーク差し込み口のフォーク当接面と
積み荷載置面に各々帯状防滑部が突出するようにデッキ
ボードに貫設された帯状防滑部材を有することにより滑
り止め機能を付加させることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0028】(実施例1)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、HIP
S(ダイセル化学工業(株)製ポリスチロールR60)
をマトリックス樹脂とし、プルトルージョン法でアスペ
クト比が3.5、ペレット長9.0mm、ガラス繊維含
量30重量%の長繊維強化ポリスチレンのペレットを製
造した。このペレットはペレットの長さ方向に実質的に
ペレット長と同じ長さのガラス繊維が平行配列している
ものである。このペレットを原料として射出圧縮成形に
より1100×1100×124mmの4方差しスキッ
ドタイプの試作金型で長繊維強化プラスチック製パレッ
トを製造した。JIS Z 0602−1988に従
い、1000kgf基準、室温にて曲げ強度試験と落下
強度試験を行った。これらの試験結果を表1に示す。ま
たパレット中の強化繊維の長さを調べたところ、72重
量%が1mm以上の繊維長を有していた。
【0029】(実施例2)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子製(株)E−ガラス)を強化繊維とし、HIP
S(ダイセル化学工業(株)製ポリスチロールR60)
をマトリックス樹脂とし、プルトルージョン法で実施例
1の場合と同様に繊維配列したアスペクト比が3.5、
ペレット長9.0mm、ガラス繊維含量50重量%の長
繊維強化ポリスチレンのペレットを製造した。このペレ
ットを非強化GPPS(ダイセル化学工業(株)製ポリ
スチロール20)で希釈(ペレットの混合の意味であ
る。以下、同様。)してガラス繊維含量20重量%と
し、これを原料として射出圧縮成形により1100×1
100×124mmの4方差しスキッドタイプの試作金
型で長繊維強化プラスチック製パレットを製造した。J
IS Z 0602−1988に従い、1000kgf
基準、室温にて曲げ強度試験と落下強度試験を行った。
これらの試験結果を表1に示す。またパレット中の強化
繊維の長さを調べたところ、76重量%が1mm以上の
繊維長を有していた。
【0030】(実施例3)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、ABS
樹脂(ダイセル化学工業(株)製セビアンV680)を
マトリックス樹脂とし、プルトルージョン法で実施例1
の場合と同様に繊維配列したアスペクト比が3.5、ペ
レット長9.0mm、ガラス繊維含量50重量%の長繊
維強化ABS樹脂のペレットを製造した。このペレット
を非強化ABS樹脂(同上)で希釈してガラス繊維含量
20重量%とし、これを原料として射出圧縮成形により
1100×1100×124mmの4方差しスキッドタ
イプの試作金型で長繊維強化プラスチック製パレットを
製造した。JIS Z 0602−1988に従い、1
000kgf基準、室温にて曲げ強度試験と落下強度試
験を行った。これらの試験結果を表1に示す。またパレ
ット中の強化繊維の長さを調べたところ、60重量%が
1mm以上の繊維長を有していた。
【0031】(実施例4)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、ABS
/PBT樹脂(ダイセル化学工業(株)製ノバロイB1
500)をマトリックス樹脂とし、プルトルージョン法
で実施例1の場合と同様に繊維配列したアスペクト比が
3.5、ペレット長9.0mm、ガラス繊維含量40重
量%の長繊維強化ABS/PBT樹脂のペレットを製造
した。このペレットを非強化ABS/PBT樹脂(同
上)で希釈してガラス繊維含量20重量%とし、これを
原料として射出圧縮成形により1100×1100×1
24mmの4方差しスキッドタイプの試作金型で長繊維
強化プラスチック製パレットを製造した。JIS Z0
602−1988に従い、1000kgf基準、室温に
て曲げ強度試験と落下強度試験を行った。これらの試験
結果を表1に示す。またパレット中の強化繊維の長さを
調べたところ、62重量%が1mm以上の繊維長を有し
ていた。
【0032】(実施例5)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、ABS
/PC樹脂(ダイセル化学工業(株)製ノバロイS11
00)をマトリックス樹脂とし、プルトルージョン法で
実施例1の場合と同様に繊維配列したアスペクト比が
3.5、ペレット長9.0mm、ガラス繊維含量40重
量%の長繊維強化ABS/PC樹脂のペレットを製造し
た。このペレットを非強化ABS/PC樹脂(同上)で
希釈してガラス繊維含量20重量%とし、これを原料と
して射出圧縮成形により1100×1100×124m
mの4方差しスキッドタイプの試作金型で長繊維強化プ
ラスチック製パレットを製造した。JIS Z 060
2−1988に従い、1000kgf基準、室温にて曲
げ強度試験と落下強度試験を行った。これらの試験結果
を表1に示す。またパレット中の強化繊維の長さを調べ
たところ、65重量%が1mm以上の繊維長を有してい
た。
【0033】(実施例6)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、射出成
形時のランナー及びゲートを細かく粉砕したHIPSを
マトリックス樹脂とし、プルトルージョン法で実施例1
の場合と同様に繊維配列したアスペクト比が3.5、ペ
レット長9.0mm、ガラス繊維含量50重量%の長繊
維強化ポリスチレンのペレットを製造した。このペレッ
トを非強化GPPS(ダイセル化学工業(株)製ポリス
チロール20)で希釈してガラス繊維含量20重量%と
し、これを原料として射出圧縮成形により1100×1
100×124mmの4方差しスキッドタイプの試作金
型で長繊維強化プラスチック製パレットを製造した。J
IS Z 0602−1988に従い、1000kgf
基準、室温にて曲げ強度試験と落下強度試験を行った。
これらの試験結果を表1に示す。またパレット中の強化
繊維の長さを調べたところ、77重量%が1mm以上の
繊維長を有していた。
【0034】(実施例7)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、カレン
ダー成形時に発生した規格外品を細かく砕いたHIPS
を80%とバージンHIPS(ダイセル化学工業(株)
製ダイセルスチロールR60)を20%混ぜてマトリッ
クス樹脂とし、プルトルージョン法で実施例1の場合と
同様に繊維配列したアスペクト比が3.5、ペレット長
9.0mm、ガラス繊維含量50重量%の長繊維強化ポ
リスチレンのペレットを製造した。このペレットを非強
化GPPS(ダイセル化学工業(株)製ダイセルスチロ
ール20)で希釈してガラス繊維含量20重量%とし、
これを原料として射出圧縮成形により1100×110
0×124mmの4方差しスキッドタイプの試作金型で
長繊維強化プラスチック製パレットを製造した。JIS
Z 0602−1988に従い、1000kgf基
準、室温にて曲げ強度試験と落下強度試験を行った。こ
れらの試験結果を表1に示す。またパレット中の強化繊
維の長さを調べたところ、72重量%が1mm以上の繊
維長を有していた。
【0035】(実施例8)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、ポリス
チレン樹脂重合においてHIPSとGPPSの切り替え
の際に製造されるポリスチレン樹脂をマトリックス樹脂
とし、プルトルージョン法で実施例1の場合と同様に繊
維配列したアスペクト比が3.5、ペレット長9.0m
m、ガラス繊維含量50重量%の長繊維強化ポリスチレ
ンのペレットを製造した。このペレットをカレンダー成
形時に発生した規格外品を細かく砕いたHIPSで希釈
してガラス繊維含量30重量%とし、これを原料として
射出圧縮成形により1100×1100×124mmの
4方差しスキッドタイプの試作金型で長繊維強化プラス
チック製パレットを製造した。JIS Z 0602−
1988に従い、1000kgf基準、室温にて曲げ強
度試験と落下強度試験を行った。これらの試験結果を表
1に示す。またパレット中の強化繊維の長さを調べたと
ころ、70重量%が1mm以上の繊維長を有していた。
【0036】(実施例9)ガラス繊維ロービング(日本
電気硝子(株)製E−ガラス)を強化繊維とし、GPP
S(ダイセル化学工業(株)製ダイセルスチロール2
0)をマトリックス樹脂とし、プルトルージョン法で実
施例1の場合と同様に繊維配列したアスペクト比が3.
5、ペレット長9.0mm、ガラス繊維含量50重量%
の長繊維強化ポリスチレンのペレットを製造した。この
ペレットを非強化GPPS(同上)で希釈してガラス繊
維含量10重量%とし、これを原料として圧縮発泡成形
により1.2倍に発泡させた1100×1100×12
4の4方差しスキッドタイプの試作金型で長繊維強化発
泡プラスチック製パレットを製造した。JIS Z 0
602−1988に従い、500kgf基準、室温にて
曲げ強度試験と落下強度試験を行った。これらの試験結
果を表1に示す。またパレット中の強化繊維の長さを調
べたところ、55重量%が1mm以上の繊維長を有して
いた。
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上の実施例により説明したように、J
IS基準を十分クリヤーした高強度、高剛性な本発明の
長繊維強化プラスチック製パレットを安価な材料で製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維長を変化させたときのガラス繊維含量30
重量%のHIPSのアイゾット衝撃強度を示す。
【図2】様々なマトリックス樹脂をガラス繊維含量30
重量%で強化したときのアイゾット衝撃強度を示す。
【図3】リペレット樹脂を用いた場合のアイゾット衝撃
強度を示す。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス樹脂よりも高い弾性率の強
    化繊維で補強された長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットを
    原料とし、成形することによって得られた長繊維強化プ
    ラスチック製パレットにおいて、該パレット中の強化繊
    維の少なくとも50重量%が1mm以上の繊維長を保持
    していることを特徴とする長繊維強化プラスチック製パ
    レット。
  2. 【請求項2】 ポリスチレン系樹脂を含む熱可塑性樹脂
    をマトリックス樹脂とした長繊維強化樹脂ペレットを原
    料として製造された長繊維強化プラスチック製パレット
    であることを特徴とする請求項1に記載の長繊維強化プ
    ラスチック製パレット。
  3. 【請求項3】 ポリスチレン系樹脂がポリスチレン樹
    脂、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−ス
    チレン共重合体樹脂、ABS樹脂またはこれらを少なく
    とも一種類含む他の熱可塑性樹脂とのアロイ樹脂である
    ことを特徴とする請求項2に記載の長繊維強化プラスチ
    ック製パレット。
  4. 【請求項4】 マトリックス樹脂がゴム含量が0重量%
    を越え10重量%以下である耐衝撃性ポリスチレン樹脂
    である請求項1記載の長繊維強化プラスチック製パレッ
    ト。
  5. 【請求項5】 プラスチック製パレットの原料となる長
    繊維強化熱可塑性樹脂ペレットが引抜き成形法(プルト
    ルージョン法)によって製造されたアスペクト比が1.
    5以上のロングペレットであることを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の長繊維強化樹脂パレット。
  6. 【請求項6】 原料となる長繊維強化熱可塑性樹脂ペレ
    ットの長さが3.0〜50mmの範囲にある請求項1〜
    5のいずれかに記載の長繊維強化樹脂パレット。
  7. 【請求項7】 長繊維強化熱可塑性樹脂ペレットのマト
    リックス樹脂原料として、成形品のリペレットあるいは
    細かく砕いた破砕物(1)、樹脂の成形時に発生する成
    形屑(2)、樹脂の重合のグレード切り替えの際に発生
    する製造屑(3)のうち少なくとも一つを1〜100重
    量%、バージン樹脂(4)を99〜0重量%混ぜたもの
    (1+2+3+4=100重量%、1,2,3,4≧
    0)からなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の長繊維強化プラスチック製パレット。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とし、
    マトリックス樹脂よりも高い弾性率の強化繊維で補強さ
    れた長繊維強化熱可塑性樹脂からなるパレットにおい
    て、パレット中に分散した強化繊維の少なくとも50重
    量%が1mm以上の繊維長を保持していることを特徴と
    する長繊維強化プラスチック製パレット。
  9. 【請求項9】 マトリックス樹脂がポリスチレン系樹脂
    を含む熱可塑性樹脂である請求項8記載の長繊維強化プ
    ラスチック製パレット。
  10. 【請求項10】 マトリックス樹脂がゴム含量が0重量
    %を越え10重量%以下の耐衝撃性ポリスチレン樹脂で
    ある請求項8記載の長繊維強化プラスチック製パレッ
    ト。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999047448A1 (fr) * 1998-03-18 1999-09-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Escalier roulant et marche d'escalier roulant
JP2008044676A (ja) * 2006-08-10 2008-02-28 Rittal Gmbh & Co Kg パレット
JP2015530957A (ja) * 2013-07-12 2015-10-29 コリア コンテナー プール カンパニー リミテッド 2種以上の樹脂及びガラス長繊維を含む組成物

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