JPH08281344A - プレス加工方法およびプレス加工装置 - Google Patents

プレス加工方法およびプレス加工装置

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JPH08281344A
JPH08281344A JP7085322A JP8532295A JPH08281344A JP H08281344 A JPH08281344 A JP H08281344A JP 7085322 A JP7085322 A JP 7085322A JP 8532295 A JP8532295 A JP 8532295A JP H08281344 A JPH08281344 A JP H08281344A
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cylinder
wrinkle
load
cushion pad
ring
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JP7085322A
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Kazunari Kirii
一成 桐井
Norihisa Hirao
典久 平尾
Masahiro Shinabe
政弘 品部
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の油圧シリンダを介して支持されている
しわ押えリングの振動に起因するしわ押え不良を簡単な
改造で防止する。 【構成】 しわ押えリング30の下面にボス40を設
け、しわ押え時に一部の油圧シリンダ(胴突きシリン
ダ)32bを胴突きさせることにより、しわ押えリング
30とクッションパッド28との接近位置を規定して他
の油圧シリンダ(均圧シリンダ)32aを中立状態に保
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプレス加工方法およびプ
レス加工装置に係り、特に、複数の流体圧シリンダを介
して支持されているしわ押えリングの振動に起因するし
わ押え不良を簡単な改造で防止する技術に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】
(a)所定の移動抵抗が付与されるクッションパッド
と、(b)そのクッションパッドとしわ押えリングとの
間に並列に介在させられるとともに圧力室が互いに連通
させられて流体が流通可能な複数の流体圧シリンダとを
備え、前記しわ押えリングとダイス型との間でプレス素
材の周縁部をしわ押えする際に、前記複数の流体圧シリ
ンダのピストンがそれぞれ追い込まれて中立状態とされ
ることにより、その複数の流体圧シリンダを介して前記
しわ押えリングにしわ押え荷重を均等に作用させる一
方、その状態でしわ押えリングおよびダイス型が前記ク
ッションパッドと共に前記移動抵抗に抗してポンチ型に
対してプレス方向へ相対移動させられることにより、そ
のポンチ型の成形面に沿って前記プレス素材を絞り加工
するプレス加工装置が知られている。特開平5−285
557号公報に記載されている装置はその一例で、略水
平なクッションパッドに設けられた複数の油圧シリンダ
上にクッションピンを介してしわ押えリングが載置さ
れ、クッションパッドに加えられたしわ押え荷重(移動
抵抗)によって作動油が弾性的に圧縮させられることに
より、複数の油圧シリンダのピストンがそれぞれ追い込
まれて中立状態とされるようになっている。これによ
り、クッションピンの長さ寸法のばらつきやクッション
パッドの傾き、ダイス型の寸法誤差などに拘らず、しわ
押え荷重が複数のクッションピンを介してしわ押えリン
グに均等に伝達される。
【0003】一方、しわ押え時に前記複数の流体圧シリ
ンダのピストンがそれぞれ追い込まれて中立状態となる
ように、前記クッションパッドと前記ダイス型との接近
位置を規定するストローク保持ピンを設けることが提案
されており、このようなプレス加工装置によれば流体圧
シリンダが確実に中立状態とされる。また、ストローク
保持ピンを介してクッションパッドとダイス型とが位置
決めされるため、それ等の間に配設されるとともに流体
圧シリンダによってダイス型側へ押圧されているしわ押
えリングの振動、すなわちしわ押え時におけるしわ押え
荷重の変動が抑制される。実開昭62−20711号公
報に記載されているプレス加工装置はその一例で、しわ
押えリングの外側にポンチ型やボルスタを貫通するよう
にストローク保持ピンが配設されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにしわ押えリングの外側にストローク保持ピンを配設
しようとすると、ポンチ型やボルスタに貫通孔を形成し
たり、ダイス型やクッションパッドにストローク保持ピ
ンが衝突する当接部を設けたりしなければならず、金型
だけでなくプレス加工装置自体についても大掛かりな改
造が必要であった。また、しわ押えリング自体は流体圧
シリンダのみによって支持されているため、ダイス型と
の衝突に伴うしわ押えリングの振動や、そのしわ押えリ
ングとクッションパッドとの相対振動、言い換えれば流
体の体積変化に伴う圧力振動を必ずしも十分に防止でき
ず、しわ押え荷重の多少の変動は避けられなかった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ダイス型との衝突に
伴うしわ押えリングの振動などに起因するしわ押え不良
を簡単な改造でより確実に防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】第1発明は、
(a)所定の移動抵抗が付与されるクッションパッド
と、(b)そのクッションパッドとしわ押えリングとの
間に並列に介在させられるとともに圧力室が互いに連通
させられて流体が流通可能な複数の流体圧シリンダとを
備え、前記しわ押えリングとダイス型との間でプレス素
材の周縁部をしわ押えする際に、前記複数の流体圧シリ
ンダのピストンがそれぞれ追い込まれて中立状態とされ
ることにより、その複数の流体圧シリンダを介して前記
しわ押えリングにしわ押え荷重を均等に作用させる一
方、その状態でしわ押えリングおよびダイス型が前記ク
ッションパッドと共に前記移動抵抗に抗してポンチ型に
対してプレス方向へ相対移動させられることにより、そ
のポンチ型の成形面に沿って前記プレス素材を絞り加工
するプレス加工方法であって、(c)前記複数の流体圧
シリンダの一部を胴突きシリンダとしてしわ押え時に胴
突きさせることにより、前記しわ押えリングと前記クッ
ションパッドとの接近位置を規定するとともに他の流体
圧シリンダを均圧シリンダとして中立状態に保持し、そ
の均圧シリンダから前記しわ押えリングに所定のしわ押
え荷重を均等に作用させてしわ押えを行うことを特徴と
する。
【0007】
【作用および第1発明の効果】このようなプレス加工方
法においては、例えばスペーサなどにより一部の流体圧
シリンダをしわ押え時に胴突きさせるようにすれば良い
ため、ストローク保持ピンを設ける場合に比較して僅か
な改造で済み、既存のプレス加工装置に対しても簡単且
つ安価に適用できる。また、しわ押えリングとクッショ
ンパッドとが胴突きシリンダを介して位置決めされるた
め、従来のようにクッションパッドとダイス型とを位置
決めする場合に比較して、しわ押えリング自体の振動や
しわ押えリングとクッションパッドとの相対振動(流体
の圧力振動)が良好に抑制され、しわ押え荷重の変動が
一層低減される。
【0008】なお、しわ押えリングを所定の姿勢に保持
する上で、上記胴突きシリンダを3個以上設定し、クッ
ションパッドとしわ押えリングとの接近位置を3点以上
で規定することが望ましい。
【0009】
【課題を解決するための第2の手段】第2発明は、上記
第1発明のプレス加工方法において、前記均圧シリンダ
および胴突きシリンダのピストンの追込みに伴う流体の
容積減少によって流体圧が上昇させられることにより、
その均圧シリンダから前記しわ押えリングに所定のしわ
押え荷重を作用させる一方、前記接近位置を変更するこ
とによりそのしわ押え荷重を調整することを特徴とす
る。
【0010】
【作用および第2発明の効果】すなわち、胴突きシリン
ダによって規定されるクッションパッドとしわ押えリン
グとの接近位置を変化させれば、均圧シリンダのピスト
ンの追込みストロークが変化するため、流体の圧縮量が
変化して発生流体圧、すなわちしわ押え荷重が変化する
のであり、上記接近位置によってしわ押え荷重を調整で
きる。これにより、所望するしわ押え荷重でしわ押えし
ながら良好な絞り加工を行うことができる。絞り加工の
過程で接近位置を変更することにより、しわ押え荷重を
変化させながら絞り加工を行うことも可能である。
【0011】なお、流体圧シリンダのピストンが追い込
まれたしわ押え時の流体圧を発生流体圧といい、ピスト
ンが追い込まれる前の初期流体圧と区別する。
【0012】
【課題を解決するための第3の手段】第3発明は、第1
発明または第2発明のプレス加工方法において、しわ押
え時に前記均圧シリンダから前記しわ押えリングに作用
させるしわ押え荷重を前記流体の物理量によって調整す
ることを特徴とする。
【0013】
【作用および第3発明の効果】すなわち、しわ押え前に
おける流体の初期流体圧や容積を変化させたり、体積弾
性係数が異なる複数種類の流体を使い分けたりすれば、
均圧シリンダのピストンの追込みストロークが同じ、言
い換えれば流体の容積変化量が同じであっても、発生流
体圧が変化し、しわ押え荷重が変化するのであり、その
ような流体の物理量によってしわ押え荷重を調整でき
る。これにより、所望するしわ押え荷重でしわ押えしな
がら良好な絞り加工を行うことができる。絞り加工の過
程で流体の物理量を変更することにより、しわ押え荷重
を変化させながら絞り加工を行うことも可能である。
【0014】なお、この場合の流体の物理量は、上記の
ように流体の容積変化量が同じであっても圧縮時の発生
流体圧を変化させることができるもので、具体的には流
体圧や容積、体積弾性係数などである。
【0015】
【課題を解決するための第4の手段】第4発明は、第1
発明〜第3発明の何れかの発明のプレス加工方法におい
て、しわ押え時における前記胴突きシリンダの伝達荷重
を検出し、その伝達荷重が所定値以下となるように前記
接近位置、前記流体の物理量、および前記クッションパ
ッドの移動抵抗の少なくとも一つを調整することを特徴
とする。
【0016】
【作用および第4発明の効果】すなわち、接近位置や流
体の物理量を変更すれば、しわ押え時の均圧シリンダに
よる伝達荷重、すなわちしわ押え荷重が変化するが、総
ての均圧シリンダの伝達荷重と総ての胴突きシリンダの
伝達荷重とを加算したものがクッションパッドの移動抵
抗であるため、均圧シリンダの伝達荷重変化に対応して
胴突きシリンダの伝達荷重が変化し、接近位置や流体の
物理量を調整してしわ押え荷重を大きくすることによ
り、胴突きシリンダの伝達荷重を所定値以下にできる。
また、クッションパッドの移動抵抗から均圧シリンダの
伝達荷重を引き算したものが胴突きシリンダの伝達荷重
であるため、クッションパッドの移動抵抗を調整するこ
とによっても、胴突きシリンダの伝達荷重を所定値以下
とすることが可能である。これにより、例えば胴突きシ
リンダの荷重伝達経路に設けられたクッションピンの座
屈や塑性変形など、過度の伝達荷重に起因する故障を回
避できる。
【0017】この場合に、総ての胴突きシリンダの合計
伝達荷重は演算式などで求めることができるため、実際
の伝達荷重を検出することなく、合計伝達荷重が所定値
以下となるように接近位置や流体の物理量、移動抵抗を
調整することは可能である。しかし、胴突きシリンダの
場合には僅かな寸法誤差によって伝達荷重が大きく変化
するため、合計の伝達荷重が所定値以下であっても何れ
かの胴突きシリンダの伝達荷重が過大になる恐れがあ
り、上記座屈や塑性変形などの故障を生じる。このた
め、本発明では実際に胴突きシリンダの伝達荷重を検出
して、その伝達荷重が所定値以下となるように調整する
のであり、これにより、過度の伝達荷重に起因する故障
が確実に回避される。
【0018】
【課題を解決するための第5の手段】第5発明は、第1
発明〜第4発明の何れかの発明のプレス加工方法におい
て、しわ押え時における前記クッションパッドと前記し
わ押えリングとの相対変位を検出し、その相対変位が所
定値以下となるように前記接近位置、前記流体の物理
量、および前記クッションパッドの移動抵抗の少なくと
も一つを調整することを特徴とする。
【0019】
【作用および第5発明の効果】すなわち、しわ押え時に
クッションパッドとしわ押えリングとが相対変位するの
は、胴突きシリンダが確実に胴突きしていないためで、
発生流体圧やしわ押え荷重が変動していることを意味す
る一方、その相対変位が所定値以下であれば胴突きシリ
ンダが確実に胴突きしていて発生流体圧やしわ押え荷重
の変動が小さいことを意味する。また、胴突きシリンダ
が胴突きするか否かは、胴突きシリンダの伝達荷重と発
生流体圧との関係で決まり、胴突きシリンダの伝達荷重
が均圧シリンダの伝達荷重よりも相対的に大きければ、
胴突きシリンダは胴突きする。そして、均圧シリンダの
伝達荷重すなわちしわ押え荷重は、接近位置や流体の物
理量によって調整できるため、上記クッションパッドと
しわ押えリングとの相対変位を検出して、その相対変位
が大きい場合には、しわ押え荷重が小さくなるように接
近位置や流体の物理量を調整することにより、胴突きシ
リンダの伝達荷重を増大させて胴突きさせることができ
る。また、クッションパッドの移動抵抗から均圧シリン
ダの伝達荷重を引き算したものが胴突きシリンダの伝達
荷重であるため、クッションパッドの移動抵抗を調整す
ることによっても、胴突きシリンダの伝達荷重を増大さ
せて胴突きさせることが可能である。これにより、胴突
きシリンダの胴突きによるしわ押え荷重の変動防止作用
が確実に得られるようになる。
【0020】
【課題を解決するための第6の手段】第6発明は、第1
発明〜第5発明の何れかの発明のプレス加工方法におい
て、しわ押え時における前記しわ押えリングと前記ダイ
ス型との相対変位を検出し、その相対変位が所定値以下
か否かによって異常診断を行うことを特徴とする。
【0021】
【作用および第6発明の効果】すなわち、クッションパ
ッドとしわ押えリングとの相対変位が小さければ、流体
の容積変化が少なくて発生流体圧の変動が小さいが、そ
れ等のクッションパッドおよびしわ押えリングがダイス
型に対して略一体的に相対変位していると、発生流体圧
の変動が小さくてもプレス素材に対する実際のしわ押え
荷重が変動し、しわ押え不良を生じる恐れがある。この
ため、しわ押えリングとダイス型との相対変位を検出し
て、その相対変位が予め定められた所定値より大きい場
合には、しわ押えが異常であると診断して異常表示ラン
プなどにより異常を知らせるのである。これにより、し
わ押え不良による不良品の発生を確実に且つ速やかに防
止できる。
【0022】
【課題を解決するための第7の手段】第7発明は、
(a)移動抵抗付与手段によって所定の移動抵抗が付与
されるクッションパッドと、(b)そのクッションパッ
ドとしわ押えリングとの間に並列に介在させられるとと
もに圧力室が互いに連通させられて流体が流通可能な複
数の流体圧シリンダとを備え、前記しわ押えリングとダ
イス型との間でプレス素材の周縁部をしわ押えする際
に、前記複数の流体圧シリンダのピストンがそれぞれ追
い込まれて中立状態とされることにより、その複数の流
体圧シリンダを介して前記しわ押えリングにしわ押え荷
重を均等に作用させる一方、その状態でしわ押えリング
およびダイス型が前記クッションパッドと共に前記移動
抵抗に抗してポンチ型に対してプレス方向へ相対移動さ
せられることにより、そのポンチ型の成形面に沿って前
記プレス素材を絞り加工するプレス加工装置であって、
(c)前記複数の流体圧シリンダの一部を他の流体圧シ
リンダよりも所定ストロークだけ早く胴突きさせる胴突
き部材を設け、その一部の流体圧シリンダが胴突きシリ
ンダとしてしわ押え時に胴突きさせられることにより、
前記しわ押えリングと前記クッションパッドとの接近位
置が規定されるとともに、前記他の流体圧シリンダが均
圧シリンダとして中立状態に保持され、その均圧シリン
ダから前記しわ押えリングに均等に作用させられるしわ
押え荷重によってしわ押えを行うことを特徴とする。
【0023】
【作用および第7発明の効果】このようなプレス加工装
置においては、胴突き部材が設けられることによって複
数の流体圧シリンダの一部が胴突きシリンダとしてしわ
押え時に胴突きさせられるため、これにより、前記第1
発明と同様にしわ押えリングとクッションパッドとの接
近位置が規定されるとともに、他の流体圧シリンダが均
圧シリンダとして中立状態に保持され、その均圧シリン
ダからしわ押えリングに作用させられるしわ押え荷重に
よってしわ押えが行われる。したがって、第1発明と同
様の作用効果が得られる。
【0024】
【課題を解決するための第8の手段】第8発明は、上記
第7発明のプレス加工装置において、前記胴突きシリン
ダが胴突きする際に当接する部位に弾性部材を介在させ
たことを特徴とする。
【0025】
【作用および第8発明の効果】このようなプレス加工装
置においては、胴突きシリンダが胴突きする部位に弾性
部材が介在させられているため、その弾性変形によって
胴突き時の衝撃が緩和され、クッションパッドとしわ押
えリングとの相対速度が滑らかに変化して略零となる。
これにより、しわ押えリングとクッションパッドとの相
対振動(流体の圧力振動)が抑制され、しわ押え荷重の
変動が一層良好に防止される。
【0026】また、このように弾性部材が介在させられ
ると、胴突きシリンダの寸法誤差などが弾性部材の弾性
変形によって吸収されるため、その寸法誤差に起因する
各胴突きシリンダの伝達荷重のばらつきが抑制され、特
定の胴突きシリンダに伝達荷重が片寄って例えば胴突き
シリンダの荷重伝達経路に設けられたクッションピンが
塑性変形するなどの故障が防止される。
【0027】
【課題を解決するための第9の手段】第9発明は、前記
第7発明または第8発明のプレス加工装置において、前
記胴突きシリンダと前記均圧シリンダとを連通させる流
路に前記流体の流通を制限する流通制限手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0028】
【作用および第9発明の効果】このようなプレス加工装
置においては、胴突きシリンダのピストンが追い込まれ
て圧力室内の流体が押し出され、均圧シリンダ側へ流通
する際に、均圧シリンダとの間の流路に設けられた流通
制限手段によってその流通が制限されるため、ピストン
の追込み抵抗が大きくなって胴突き時の衝撃が緩和さ
れ、クッションパッドとしわ押えリングとの相対速度が
滑らかに変化して略零となる。これにより、しわ押えリ
ングとクッションパッドとの相対振動(流体の圧力振
動)が抑制され、しわ押え荷重の変動が一層良好に防止
される。
【0029】
【課題を解決するための第10の手段】第10発明は、
前記第7発明〜第9発明の何れかの発明のプレス加工装
置において、前記胴突きシリンダが、部分的にしわ押え
力を高めたい部位の流体圧シリンダであることを特徴と
する。
【0030】
【作用および第10発明の効果】例えば略矩形のプレス
素材に絞り加工を行う場合、コーナー部分の流入量を少
なくするために、そのコーナー部分のしわ押え力を大き
くする必要があり、大きなビードを形成したりしわ押え
面を高くして大きなしわ押え面圧が得られるようにした
りしているが、そのように部分的にしわ押え力を高めた
い部位の流体圧シリンダを胴突きシリンダとして用いる
のである。すなわち、胴突きシリンダの伝達荷重は均圧
シリンダの伝達荷重よりも大きいため、しわ押え力を高
めたい部位の流体圧シリンダを胴突きシリンダとして用
いれば、ビードを大きくするなどのしわ押え力を高める
ための特別な手段を不要若しくは軽減できるとともに、
胴突きに伴うしわ押え荷重の部分的な増大でしわ押え不
良が生じることも回避できるのである。
【0031】以上が第10発明特有の作用効果である
が、プレス素材が存在しない部位の流体圧シリンダを胴
突きシリンダとして用いることも可能で、その場合に
は、その胴突きシリンダに略対応する位置においてディ
スタンスブロックなどによりしわ押えリングとダイス型
とを当接させることが望ましい。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1のプレス加工装置10において、ポン
チ型12が取り付けられるボルスタ14はベッド16上
の所定位置に略水平に位置決め固定される一方、ダイス
型18が取り付けられるスライドプレート20は図示し
ない昇降駆動手段により上下移動させられるようになっ
ている。ボルスタ14には、クッションピン24を配設
するために多数の貫通孔26が設けられており、ボルス
タ14の下方には、それ等のクッションピン24を支持
するクッションパッド28が配設されている。クッショ
ンピン24は、上記ポンチ型12と共に配設されるしわ
押えリング30を支持するもので、そのしわ押えリング
30の形状等に応じて予め定められた所定の位置に任意
の数だけ配設される。上記ポンチ型12,ダイス型1
8,およびしわ押えリング30によってプレス金型が構
成されており、プレス加工装置10に着脱可能に取り付
けられて使用される。
【0033】上記クッションパッド28は、貫通孔26
に対応して多数の油圧シリンダ32を備えており、クッ
ションピン24の下端部はそれぞれ対応する油圧シリン
ダ32a,32bのピストン上に載置されるようになっ
ている。油圧シリンダ32は作動油を流体とする流体圧
シリンダに相当し、作動油が供給される圧力室は連通油
路34を介して互いに連通させられているとともに、そ
の油圧は油圧調整手段36によって制御されるようにな
っている。また、上記油圧シリンダ32a,32bは、
実際にクッションピン24を介してしわ押えリング30
を支持しているものであり、そのうちの油圧シリンダ3
2aは均圧シリンダとして機能するもので、所定のしわ
押え力でしわ押えしながらプレス素材38が流入するこ
とを許容する。油圧シリンダ32bは胴突きシリンダと
して機能するもので3個以上設定されており、しわ押え
リング30の下面に設けられたボス40によって油圧シ
リンダ32aよりも先にピストンが追い込まれて胴突き
させられることにより、しわ押えリング30を略水平な
姿勢に保持しながらクッションパッド28に対する接近
位置を規定する。以下、両者を区別する場合には均圧シ
リンダ32a、胴突きシリンダ32bという。そして、
例えば図2に示すようにしわ押えリング30が矩形の場
合には、大きなしわ押え力でプレス素材38の流入を阻
害する4つのコーナー部にボス40が設けられ、そのコ
ーナー部に対応する位置の油圧シリンダ32が胴突きシ
リンダ32bとされる。図1は、しわ押えリング30の
下面が均圧シリンダ32a上のクッションピン24に当
接するまでしわ押えリング30が下降させられた状態
で、胴突きシリンダ32bのピストンは既にボス40の
高さ寸法分だけ追い込まれている。ボス40は胴突き部
材に相当する。なお、厳密には均圧シリンダ32a上の
クッションピン24が当接させられる部位にもボス40
より高さ寸法が小さいボスが設けられるが、本実施例で
は省略する。
【0034】前記クッションパッド28は図示しないガ
イドに案内されつつ上下方向へ移動できるようになって
いるとともに、移動抵抗付与手段として機能するエアシ
リンダ42によって常時上方へ付勢され、常には上昇端
位置に保持されるようになっている。したがって、ダイ
ス型18が図1の状態から更に下降させられると油圧シ
リンダ32a,32bはクッションパッド28としわ押
えリング30との間で挟圧され、胴突きシリンダ32b
のピストンが胴突きさせられることにより、しわ押えリ
ング30とクッションパッド28との接近位置が規定さ
れるとともに、均圧シリンダ32aは中立状態とされて
その時の発生油圧に対応するしわ押え荷重が均圧シリン
ダ32aからクッションピン24を介して均等にしわ押
えリング30に作用させられる。ダイス型18が更に下
降させられると、クッションパッド28はしわ押えリン
グ30と一体的にエアシリンダ42の付勢力(移動抵
抗)に抗して下降させられ、プレス素材38の周縁部が
しわ押えされた状態でポンチ型12の成形面に沿って絞
り加工が施される。エアシリンダ42のエア室44には
エア圧調整手段46が接続され、そのエア圧が調整され
ることによってクッションパッド28の移動抵抗が制御
されるようになっている。本実施例では、このエアシリ
ンダ42、クッションパッド28、および前記油圧シリ
ンダ32、クッションピン24などを含んで均圧クッシ
ョン装置48が構成されている。
【0035】このように、本実施例のプレス加工装置1
0は、多数の油圧シリンダ32の一部が胴突きシリンダ
32bとしてしわ押え時(絞り加工時)に胴突きさせら
れ、これにより、しわ押えリング30とクッションパッ
ド28との接近位置が規定されるとともに、均圧シリン
ダ32aが中立状態に保持されてしわ押え荷重が均等に
伝達される。その場合に、胴突きシリンダ32bを胴突
きさせるためにしわ押えリング30にボス40を設ける
だけで良いため、ストローク保持ピンを設けてクッショ
ンパッド28とダイス型18との接近位置を規定する場
合に比較して僅かな改造で済み、既存のプレス加工装置
に対しても簡単且つ安価に適用できる。
【0036】また、しわ押えリング30とクッションパ
ッド28とが胴突きシリンダ32bを介して位置決めさ
れるため、従来のようにクッションパッド28とダイス
型18とを位置決めする場合に比較して、しわ押えリン
グ30自体の振動やしわ押えリング30とクッションパ
ッド28との相対振動(油圧振動)が良好に抑制され、
しわ押え荷重の変動が一層低減される。
【0037】また、胴突きシリンダ32bの伝達荷重は
均圧シリンダ32aの伝達荷重よりも大きいが、本実施
例ではプレス素材38の流入を阻害するために大きなし
わ押え力を必要とするしわ押えリング30のコーナー部
分にボス40が設けられ、そのコーナー部分の油圧シリ
ンダ32が胴突きシリンダ32bとして胴突きさせられ
るようになっているため、胴突きに伴うしわ押え荷重の
部分的な増大でしわ押え不良を生じることが回避される
とともに、コーナー部分のしわ押え力を高めるためにビ
ードを大きくするなどの特別な手段が不要若しくは軽減
される。
【0038】この実施例のプレス加工方法やプレス加工
装置10は、請求項1,請求項7,および請求項10の
一実施例に相当する。
【0039】ここで、前記油圧シリンダ32の最大スト
ロークをXmax とすると、前記ボス40の高さ寸法hb
は次式(1)の範囲内で設定される。また、使用してい
る油圧シリンダ32a,32bの数をn、胴突きシリン
ダ32bの数をm、均圧シリンダ32aの伝達荷重すな
わち1本毎のしわ押え荷重をf、複数の胴突きシリンダ
32bの合計の伝達荷重をFD 、エアシリンダ42によ
るクッションパッド28の移動抵抗をF、油圧シリンダ
32の圧力室内や連通油路34内を含む全体の作動油の
初期容積、すなわちダイス型18が上方へ離間させられ
て総ての油圧シリンダ32のピストンが完全に突出端に
位置させられた状態の容積をV0 、その時の油圧である
初期油圧をP0 、油圧シリンダ32のピストンの追込み
に伴う作動油の容積の変化量をΔV、その時の油圧であ
る発生油圧をP1 、油圧変化量をΔP(=P0
1 )、作動油の体積弾性係数をK、油圧シリンダ32
の断面積(受圧面積)をS、均圧シリンダ32aのピス
トンの平均追込み寸法をXavとすると、次式(2)〜
(5)が成立する。 hb <Xmax ・・・(1) F=FD +(n−m)f ・・・(2) K=−ΔP/(ΔV/V0 ) ・・・(3) ΔV=S(n−m)Xav+Sm(Xav+hb ) =SnXav+Smhb ・・・(4) f=SP1 ・・・(5)
【0040】上式(3)および(4)から次式(6)が
得られ、これを書き換えると次式(7)になり、(5)
式に代入することにより(8)式が得られる。そして、
前記(2)式および(8)式からFD を求めると、次式
(9)となる。
【数1】
【0041】上記(8)式より明らかなように、均圧シ
リンダ32aによる伝達荷重すなわちしわ押え荷重f
は、初期油圧P0 をパラメータとして表されるため、そ
の初期油圧P0 によってしわ押え荷重fを調整すること
が可能で、所望するしわ押え荷重f0 が得られる初期油
圧P0 は、しわ押え荷重fとしてf0 を代入することに
より(8)式に従って求められる。したがって、前記油
圧調整手段36を、例えば図3に示すように機能的にP
0 演算手段50および油圧制御手段52を有するコント
ローラ54と、タンク56から作動油を汲み上げて油圧
シリンダ32側へ出力するポンプ58と、連通油路34
内の作動油をタンク56へ逃がす電磁開閉弁60と、油
圧センサ62とを備えて構成し、所望するしわ押え荷重
0 などが入力されることにより、P0 演算手段50で
上記(8)式から初期油圧P0 を求めるとともに、その
初期油圧P0 となるように油圧制御手段52によって実
際の油圧を油圧センサ62から読み込みながらポンプ5
8および電磁開閉弁60の作動を制御し、所望するしわ
押え荷重f0 でしわ押えが行われるように自動で油圧調
整を行わせることが可能である。これにより、所望する
しわ押え荷重f0 でしわ押えしながら良好な絞り加工を
行うことができる。このようなしわ押え荷重fの調整方
法は、請求項3の一実施例に相当するものであるが、
(8)式から明らかなように、初期容積V0 や体積弾性
係数Kによってしわ押え荷重fを調整することも可能
で、例えば容積変更用シリンダを設けて初期容積V0
変更するようにしても良い。また、プレスストロークに
応じて油圧や容積を変化させ、絞り加工の過程でしわ押
え荷重fを変化させることもできる。
【0042】上記しわ押え荷重fはまた、(8)式から
明らかなようにボス40の高さ寸法hb をパラメータと
しているため、その高さ寸法hb によってしわ押え荷重
fを調整することも可能で、所望するしわ押え荷重f0
を(8)式に代入することによってそのしわ押え荷重f
0 が得られる高さ寸法hb が求められる。本実施例では
ボス40がしわ押えリング30に一体に設けられている
ことから、そのボス40の加工時に所望するしわ押え荷
重f0 に応じて高さ寸法hb を設定すれば良いが、ボス
40の加工後であっても、ボス40とクッションピン2
4との間にシムを挟み込むなどして高さ寸法hb を調整
することができる。これにより、所望するしわ押え荷重
0 でしわ押えしながら良好な絞り加工を行うことがで
きる。このようなしわ押え荷重fの調整方法は、請求項
2の一実施例に相当する。なお、ボス40を別体に構成
して楔を挟み、その楔を進退させて高さ寸法hb を変更
するものなど、手動または自動で高さ寸法hb を変更す
る胴突き寸法変更手段を設ければ、高さ寸法hb を容易
に変更できる。
【0043】また、胴突きシリンダ32bを胴突きさせ
るためには、次式(10)に示すように胴突きシリンダ
32bの個々の伝達荷重FD /mが均圧シリンダ32a
の伝達荷重fよりも大きい必要があり、この関係に前記
(2)式を代入することにより次式(11)が得られ
る。したがって、上記所望するしわ押え荷重f0 は、
(11)式を満足する範囲内で設定する必要があり、し
わ押え荷重f0 の許容範囲内で(11)式を満たさない
場合には、(11)式を満足する移動抵抗Fを求めて、
その移動抵抗Fが得られるようにエア圧調整手段46に
よりエアシリンダ42のエア圧を変更すれば良い。但
し、(10)式および(11)式は、合計伝達荷重FD
がm本の胴突きシリンダ32bに均等に分配された場合
の条件であり、実際にはクッションピン24の長さ寸法
の僅かなばらつき等によって個々の胴突きシリンダ32
bの伝達荷重は大きく相違するため、胴突きシリンダ3
2bを確実に胴突きさせるためにはクッションピン24
の長さ寸法のばらつきなどを考慮して余裕を持って移動
抵抗Fを設定する必要がある。 FD /m>f ・・・(10) F−nf>0 ・・・(11)
【0044】一方、上記胴突きシリンダ32bの伝達荷
重が過大になると、その胴突きシリンダ32b上のクッ
ションピン24が座屈したり塑性変形したりする恐れが
あるため、そのような座屈や塑性変形等の故障を生じる
ことがないように、前記(9)式で求められる合計伝達
荷重FD が胴突きを生じる範囲でできるだけ小さい値と
なるようにすることが望ましい。すなわち、前記しわ押
え荷重f、更には初期油圧P0 、高さ寸法hb は、
(9)式に従って算出される合計伝達荷重FD が、座屈
等の故障を生じることがないように予め定められた所定
値以下となる範囲で設定するのである。
【0045】しかしながら、個々の胴突きシリンダ32
bの伝達荷重は、クッションピン24の長さ寸法の僅か
なばらつき等によって大きく相違するため、上記のよう
に合計伝達荷重FD が所定値以下となるようにしてしわ
押え荷重fや初期油圧P0 、高さ寸法hb を設定して
も、何れかの胴突きシリンダ32bの伝達荷重が過大に
なって座屈等の故障を生じる恐れがある。このため、例
えば図4に示すように胴突きシリンダ32b上の個々の
クッションピン24に歪ゲージなどの荷重センサ66を
取り付け、個々のクッションピン24の実際の伝達荷重
を検出するとともに、その伝達荷重の最大値が座屈等の
故障を生じることがないように予め定められた所定値以
下となるように、適正なしわ押えを行うことができるし
わ押え荷重f0 の許容範囲内で前記初期油圧P0 を調整
することが望ましい。このようにすれば、過度の伝達荷
重に起因する座屈などの故障を確実に回避できる。これ
は請求項4の一実施例に相当するものであるが、初期油
圧P0 の代わりに初期容積V 0 や高さ寸法hb を調整す
るようにしても良い。また、(9)式から明らかなよう
に移動抵抗Fでも合計伝達荷重FD を調整できるため、
上記伝達荷重が所定値を越えている場合には、移動抵抗
Fが小さくなるようにエアシリンダ42のエア圧調整を
行うようにしても良い。
【0046】上記図4では、更に任意の均圧シリンダ3
2a上のクッションピン24にも歪ゲージなどの荷重セ
ンサ68が取り付けられ、均圧シリンダ32aの実際の
伝達荷重(しわ押え荷重fに相当)を検出して、その伝
達荷重が前記胴突きシリンダ32bの伝達荷重より小さ
いか否かにより、胴突きシリンダ32bが胴突きしてい
るか否かを判断できるようになっている。すなわち、図
5に示すように胴突きシリンダ32bの伝達荷重は衝突
の衝撃によって振動するため、この荷重波形だけから胴
突き状態となったか否かを判断することは困難である
が、この荷重波形の最小値fb が均圧シリンダ32aの
伝達荷重fa より大きい場合には、胴突き状態が維持さ
れていることを意味するのである。したがって、例えば
前記初期油圧P0 を適正なしわ押えが行われるしわ押え
荷重f0 の許容範囲内の最大値から徐々に低下させつつ
プレス加工装置10を作動させて、均圧シリンダ32a
の伝達荷重fa および胴突きシリンダ32bの伝達荷重
の最小値fb をそれぞれ測定し、fa <fb になったら
胴突きシリンダ32bが胴突き状態になったものと判断
して、その時の初期油圧P0 で実際の絞り加工を行うよ
うにすれば良い。これにより、胴突きシリンダ32bの
胴突きによるしわ押え荷重の変動防止作用が確実に得ら
れるようになるとともに、この場合は、胴突きシリンダ
32bが胴突き状態となる範囲でその胴突きシリンダ3
2bの伝達荷重が略最小となり、クッションピン24の
座屈などが良好に回避される。初期油圧P0 の代わりに
初期容積V0 や高さ寸法hb を変化させるようにしても
良いし、エアシリンダ42のエア圧調整により移動抵抗
Fを変化させるようにしても良い。移動抵抗Fによって
調整する場合は、例えば前記(11)式を満足する範
囲、すなわちnfを最小値として徐々に増大させるよう
にすれば良い。
【0047】また、均圧シリンダ32aの伝達荷重の変
動が図5のように略零であれば、胴突きシリンダ32b
は胴突き状態で、均圧シリンダ32aの伝達荷重が変動
していれば胴突きシリンダ32bは胴突きしていないも
のと判断できるので、この均圧シリンダ32aの伝達荷
重の波形のみから胴突きシリンダ32bが胴突きしてい
る否かを判断することもできる。したがって、例えば前
記初期油圧P0 を適正なしわ押えが行われるしわ押え荷
重f0 の許容範囲内の最大値から徐々に低下させつつプ
レス加工装置10を作動させて均圧シリンダ32aの伝
達荷重を測定し、その伝達荷重の変動幅が略零の所定値
以下となったら、胴突きシリンダ32bが胴突き状態に
なったものと判断し、その時の初期油圧P0 で実際の絞
り加工を行うようにすれば良い。これにより、胴突きシ
リンダ32bの胴突きによるしわ押え荷重の変動防止作
用が確実に得られるようになるとともに、この場合は、
胴突きシリンダ32bが胴突き状態となる範囲でその胴
突きシリンダ32bの伝達荷重が略最小となり、クッシ
ョンピン24の座屈などが良好に回避される。なお、初
期油圧P0 の代わりに初期容積V0 や高さ寸法hb を変
化させても良いことは勿論、エアシリンダ42のエア圧
調整により移動抵抗Fを変化させるようにしても良い。
【0048】図6のプレス加工装置10は、クッション
パッド28およびしわ押えリング30にそれぞれ加速度
センサ70,72を取り付け、しわ押え時にそれ等のプ
レス方向すなわち上下方向の加速度をそれぞれ測定して
変位量を求めるとともに、その変位量の差すなわち相対
変位を算出し、その相対変位が略零となるように前記初
期油圧P0 を調整する場合である。すなわち、加速度を
2回積分すれば変位量が求まるとともに、その変位量の
差からクッションパッド28としわ押えリング30との
相対変位が求められる。また、しわ押え時にクッション
パッド28としわ押えリング30とが相対変位するの
は、胴突きシリンダ32bが確実に胴突きしていないた
めで、作動油の容積変化により発生油圧P1 やしわ押え
荷重fが変動していることを意味する一方、その相対変
位が略零であれば胴突きシリンダ32bが確実に胴突き
していて作動油の容積変化が無く、発生油圧P1 やしわ
押え荷重fの変動が略零であることを意味する。したが
って、例えば前記初期油圧P 0 を適正なしわ押えが行わ
れるしわ押え荷重f0 の許容範囲内の最大値から徐々に
低下させつつプレス加工装置10を作動させて上記相対
変位を測定し、その相対変位が略零の所定値以下となっ
たら、胴突きシリンダ32bが胴突き状態になったもの
と判断し、その時の初期油圧P0 で実際の絞り加工を行
うようにすれば良い。これにより、胴突きシリンダ32
bの胴突きによるしわ押え荷重の変動防止作用が確実に
得られるようになるとともに、この場合は、胴突きシリ
ンダ32bが胴突き状態となる範囲でその胴突きシリン
ダ32bの伝達荷重が略最小となり、クッションピン2
4の座屈などが良好に回避される。これは請求項5の一
実施例に相当するものであるが、初期油圧P0 の代わり
に初期容積V0 や高さ寸法hb を調整するようにしても
良い。また、エアシリンダ42のエア圧調整により移動
抵抗Fを変化させて、上記相対変位が略零となるように
することもできる。なお、速度センサにより速度を測定
して上記相対変位を求めるようにしたり、距離センサに
より相対変位を直接検出したりすることも可能である。
【0049】上記図6では、更にダイス型18にも加速
度センサ74が取り付けられ、しわ押え時にそのプレス
方向すなわち上下方向の加速度を測定して変位量を求め
るとともに、その変位量と前記しわ押えリング30の変
位量との差すなわち相対変位を算出し、その相対変位が
略零か否かによって異常診断を行うようになっている。
すなわち、クッションパッド28としわ押えリング30
との相対変位が略零であれば、上記のように作動油の容
積変化が無くて発生油圧P1 の変動が略零であることを
意味するが、それ等のクッションパッド28およびしわ
押えリング30がダイス型18に対して略一体的に相対
変位していると、プレス素材38に対する実際のしわ押
え荷重が変動し、しわ押え不良を生じる恐れがある。こ
のため、しわ押えリング30とダイス型18との相対変
位を求めて、その相対変位が略零の予め定められた所定
値より大きい場合には、しわ押えが異常であると診断し
て異常表示ランプなどにより異常を知らせるのである。
これにより、しわ押え不良による不良品の発生を確実に
且つ速やかに防止できる。これは請求項6の一実施例に
相当するが、この場合も、速度センサにより速度を測定
して上記相対変位を求めるようにしたり、距離センサに
より相対変位を直接検出したりすることが可能である。
【0050】以上、プレス加工装置10およびその調整
方法や異常診断方法について詳細に説明したが、次に、
本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例に
おいてプレス加工装置10と共通する部分には同一の符
号を付して説明を省略する。
【0051】図7のプレス加工装置80は、しわ押えリ
ング30に前記ボス40を設ける代わりに、クッション
ピン24の長さ寸法Lより寸法ΔLだけ長い胴突きピン
82を前記各胴突きシリンダ32b上に配設した場合で
ある。寸法ΔLは前記ボス40の高さ寸法hb に対応
し、前記プレス加工装置10と同様の作用効果が得られ
るとともに、荷重センサや加速度センサを取り付けるこ
とにより前記調整方法や異常診断方法を適用できる。ま
た、この実施例ではクッションピン24より長い胴突き
ピン82を用意し、クッションピン24の代わりに配設
するだけで良いため、プレス加工装置80の本体や金型
を改造する必要がなく、従来のプレス加工装置に対して
極めて簡単且つ安価に適用できる。胴突きピン82は胴
突き部材に相当する。
【0052】図8のプレス加工装置84は、各胴突きシ
リンダ32bの圧力室内にスペーサ86を挿入した場合
である。スペーサ86の板厚は前記ボス40の高さ寸法
bに対応し、前記プレス加工装置10と同様の作用効
果が得られるとともに、荷重センサや加速度センサを取
り付けることにより前記調整方法や異常診断方法を適用
できる。上記スペーサ86は胴突き部材に相当する。
【0053】図9のプレス加工装置88は、各胴突きシ
リンダ32bの下にスペーサ90を配設した場合であ
る。スペーサ90の板厚は前記ボス40の高さ寸法hb
に対応し、前記プレス加工装置10と同様の作用効果が
得られるとともに、荷重センサや加速度センサを取り付
けることにより前記調整方法や異常診断方法を適用でき
る。上記スペーサ90は胴突き部材に相当する。
【0054】図10は、前記図8のプレス加工装置84
において、前記スペーサ86の代わりにゴム,ウレタ
ン,ばねなどの弾性部材92を胴突きシリンダ32bの
圧力室内の底部、すなわち胴突きする際にピストン94
が当接する部位に設けた場合で、請求項8の一実施例に
相当し、弾性部材92は胴突き部材として機能する。こ
の場合には、胴突きシリンダ32bのピストン94が胴
突きする際の衝撃が弾性部材92の弾性変形によって緩
和されるため、クッションパッド28としわ押えリング
30との相対速度が滑らかに変化して略零となる。これ
により、しわ押えリング30とクッションパッド28と
の相対振動(発生油圧P1 の振動)が抑制され、しわ押
え荷重の変動が一層良好に防止される。
【0055】また、このように弾性部材92が介在させ
られると、複数の胴突きシリンダ32bやクッションピ
ン24の寸法誤差などが弾性部材92の弾性変形によっ
て吸収されるため、その寸法誤差に起因する各胴突きシ
リンダ32bの伝達荷重のばらつきが抑制され、特定の
胴突きシリンダ32bに伝達荷重が片寄ってクッション
ピン24が塑性変形するなどの故障が防止される。
【0056】ここで、しわ押え時における胴突きシリン
ダ32bの合計伝達荷重FD は、弾性部材92による伝
達荷重の合計FE と発生油圧P1 による伝達荷重の合計
Fとを加算したもので、荷重FE は弾性部材92の弾
性係数k、しわ押え時の平均変形量Yavを用いて次式
(12)で表され、荷重FF は弾性部材92の断面積S
E を用いて次式(13)で表される。また、弾性部材9
2の高さ寸法をTとすると、前記高さ寸法hb に対して
次式(14)の関係が成立し、弾性部材92の1個当た
りの体積をVE とすると、前記作動油の初期容積V0
次式(15)となる。そして、これ等の(14)式,
(15)式を前記(8)式,(9)式に代入することに
より次式(16),(17)の関係が得られる。したが
って、この場合にも初期油圧P0 や高さ寸法Tなどを変
更してしわ押え荷重fを調整したり、初期油圧P0 や高
さ寸法T、移動抵抗Fなどを調整して合計伝達荷重FD
が所定値以下となるようにしたりすることができる。
【数2】
【0057】なお、上例では弾性部材92自体が胴突き
部材として機能するようになっていたが、弾性部材と胴
突き部材とが別個に設けられても良い。例えば、図1の
プレス加工装置10や、図7のプレス加工装置80、図
9のプレス加工装置88についても、各胴突きシリンダ
32bの圧力室内にゴムやウレタン,ばねなどの弾性部
材を設けることができる。
【0058】図11は、前記連通油路34のうち胴突き
シリンダ32bの圧力室に連通する分岐部分96に、作
動油の流通を制限する流通制限手段として流通断面積を
小さくするオリフィス98を設けた場合で、請求項9の
一実施例に相当する。この場合には、胴突きシリンダ3
2bのピストンが追い込まれて圧力室内の作動油が押し
出され、均圧シリンダ32a側へ流動する際に、その流
動がオリフィス98によって妨げられるため、ピストン
の追込み抵抗が大きくなって胴突き時の衝撃が緩和さ
れ、クッションパッド28としわ押えリング30との相
対速度が滑らかに変化して略零となる。これにより、し
わ押えリング30とクッションパッド28との相対振動
(発生油圧P1 の振動)が抑制され、しわ押え荷重の変
動が一層良好に防止される。
【0059】図12のプレス加工装置100は、プレス
素材38が存在しない部位すなわちしわ押えを行わない
部位の下面に前記ボス40を設けて、その真下の油圧シ
リンダ32を胴突きシリンダ32bとする一方、ボス4
0を設けた部位の上面に、プレス素材38が所定のしわ
押え荷重で挟圧された時にダイス型18に当接するディ
スタンスブロック102を取り付けた場合である。この
場合には、胴突きシリンダ32bの伝達荷重が、ディス
タンスブロック102を介して直接ダイス型18に伝達
されるため、過大な荷重がプレス素材38に作用してし
わ押え不良を生じることがない。また、クッションパッ
ド28およびしわ押えリング30が胴突きシリンダ32
bによって位置決めされるとともに、しわ押えリング3
0およびダイス型18がディスタンスブロック102に
よって位置決めされるため、しわ押え荷重の変動が一層
効果的に防止される。なお、図12は、胴突きシリンダ
32bが胴突きする前の状態で、しわ押えが十分に為さ
れていないため、厳密にはディスタンスブロック102
とダイス型18との間に隙間が残っている。また、ディ
スタンスブロック102は、しわ押えリング30とダイ
ス型18またはダイス型18と一体的に移動する部材と
の間に介在させられておれば良く、ダイス型18に取り
付けたりスライドプレート20に当接させたりしても良
い。
【0060】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0061】例えば、前記実施例では総ての油圧シリン
ダ32が連通油路34を介して連通させられていたが、
多数の油圧シリンダ32を複数のエリアに分け、エリア
毎に圧力室を連通させてしわ押え荷重制御を行うように
しても良い。その場合の胴突きシリンダ32bは、全体
として3つ以上設けることが望ましい。
【0062】また、前記実施例では移動抵抗付与手段と
してエアシリンダ42が用いられていたが、ばねや流体
の流通抵抗によるものなど他の種々の手段を採用でき
る。
【0063】また、前記実施例では流体圧シリンダとし
て油圧シリンダが用いられていたが、他の液体やゲル状
の流体を使ったものなど、他の流体圧シリンダを用いる
ことも可能である。
【0064】また、前記実施例の各プレス加工装置はポ
ンチ型12が位置固定に設けられていたが、位置固定の
ダイス型の上方にポンチ型およびしわ押えリングを配設
し、それ等を下方へ移動させて絞り加工を行うこともで
きるなど、プレス加工装置の構成は適宜変更できる。
【0065】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1のプレス加工方法を好適に実施できる
請求項7のプレス加工装置の一例を説明する概略図であ
る。
【図2】図1のプレス加工装置における胴突きシリンダ
としわ押えリングとの位置関係を説明する図である。
【図3】図1のプレス加工装置における油圧調整手段の
一具体例を説明する図である。
【図4】図1のプレス加工装置のクッションピンに荷重
センサを取り付けた場合の一例を示す図である。
【図5】図4の荷重センサによって検出された荷重波形
の一例を示す図である。
【図6】図1のプレス加工装置のクッションパッド,し
わ押えリング,およびダイス型に加速度センサを取り付
けた場合の一例を示す図である。
【図7】請求項1のプレス加工方法を好適に実施できる
請求項7のプレス加工装置の別の例を説明する概略図で
ある。
【図8】請求項1のプレス加工方法を好適に実施できる
請求項7のプレス加工装置の更に別の例を説明する概略
図である。
【図9】請求項1のプレス加工方法を好適に実施できる
請求項7のプレス加工装置の更に別の例を説明する概略
図である。
【図10】胴突きシリンダの圧力室内に弾性部材を配置
した場合の一例を説明する断面図である。
【図11】胴突きシリンダの圧力室に連通する流路に流
通制限手段を設けた場合の一例を説明する図である。
【図12】請求項1のプレス加工方法を好適に実施でき
る請求項7のプレス加工装置の更に別の例を説明する概
略図である。
【符号の説明】
10,80,84,88,100:プレス加工装置 12:ポンチ型 18:ダイス型 28:クッションパッド 30:しわ押えリング 32a:均圧シリンダ(流体圧シリンダ) 32b:胴突きシリンダ(流体圧シリンダ) 40:ボス(胴突き部材) 42:エアシリンダ(移動抵抗付与手段) 82:胴突きピン(胴突き部材) 86,90:スペーサ(胴突き部材) 92:弾性部材(胴突き部材) 98:オリフィス(流通制限手段)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の移動抵抗が付与されるクッション
    パッドと、該クッションパッドとしわ押えリングとの間
    に並列に介在させられるとともに圧力室が互いに連通さ
    せられて流体が流通可能な複数の流体圧シリンダとを備
    え、前記しわ押えリングとダイス型との間でプレス素材
    の周縁部をしわ押えする際に、前記複数の流体圧シリン
    ダのピストンがそれぞれ追い込まれて中立状態とされる
    ことにより、該複数の流体圧シリンダを介して前記しわ
    押えリングにしわ押え荷重を均等に作用させる一方、そ
    の状態でしわ押えリングおよびダイス型が前記クッショ
    ンパッドと共に前記移動抵抗に抗してポンチ型に対して
    プレス方向へ相対移動させられることにより、該ポンチ
    型の成形面に沿って前記プレス素材を絞り加工するプレ
    ス加工方法であって、 前記複数の流体圧シリンダの一部を胴突きシリンダとし
    てしわ押え時に胴突きさせることにより、前記しわ押え
    リングと前記クッションパッドとの接近位置を規定する
    とともに他の流体圧シリンダを均圧シリンダとして中立
    状態に保持し、該均圧シリンダから前記しわ押えリング
    に所定のしわ押え荷重を均等に作用させてしわ押えを行
    うことを特徴とするプレス加工方法。
  2. 【請求項2】 前記均圧シリンダおよび胴突きシリンダ
    のピストンの追込みに伴う流体の容積減少によって流体
    圧が上昇させられることにより、該均圧シリンダから前
    記しわ押えリングに所定のしわ押え荷重を作用させる一
    方、前記接近位置を変更することにより該しわ押え荷重
    を調整する請求項1に記載のプレス加工方法。
  3. 【請求項3】 しわ押え時に前記均圧シリンダから前記
    しわ押えリングに作用させるしわ押え荷重を前記流体の
    物理量によって調整する請求項1または2に記載のプレ
    ス加工方法。
  4. 【請求項4】 しわ押え時における前記胴突きシリンダ
    の伝達荷重を検出し、該伝達荷重が所定値以下となるよ
    うに前記接近位置、前記流体の物理量、および前記クッ
    ションパッドの移動抵抗の少なくとも一つを調整する請
    求項1乃至3の何れか1項に記載のプレス加工方法。
  5. 【請求項5】 しわ押え時における前記クッションパッ
    ドと前記しわ押えリングとの相対変位を検出し、該相対
    変位が所定値以下となるように前記接近位置、前記流体
    の物理量、および前記クッションパッドの移動抵抗の少
    なくとも一つを調整する請求項1乃至4の何れか1項に
    記載のプレス加工方法。
  6. 【請求項6】 しわ押え時における前記しわ押えリング
    と前記ダイス型との相対変位を検出し、該相対変位が所
    定値以下か否かによって異常診断を行う請求項1乃至5
    の何れか1項に記載のプレス加工方法。
  7. 【請求項7】 移動抵抗付与手段によって所定の移動抵
    抗が付与されるクッションパッドと、該クッションパッ
    ドとしわ押えリングとの間に並列に介在させられるとと
    もに圧力室が互いに連通させられて流体が流通可能な複
    数の流体圧シリンダとを備え、前記しわ押えリングとダ
    イス型との間でプレス素材の周縁部をしわ押えする際
    に、前記複数の流体圧シリンダのピストンがそれぞれ追
    い込まれて中立状態とされることにより、該複数の流体
    圧シリンダを介して前記しわ押えリングにしわ押え荷重
    を均等に作用させる一方、その状態でしわ押えリングお
    よびダイス型が前記クッションパッドと共に前記移動抵
    抗に抗してポンチ型に対してプレス方向へ相対移動させ
    られることにより、該ポンチ型の成形面に沿って前記プ
    レス素材を絞り加工するプレス加工装置であって、 前記複数の流体圧シリンダの一部を他の流体圧シリンダ
    よりも所定ストロークだけ早く胴突きさせる胴突き部材
    を設け、該一部の流体圧シリンダが胴突きシリンダとし
    てしわ押え時に胴突きさせられることにより、前記しわ
    押えリングと前記クッションパッドとの接近位置が規定
    されるとともに、前記他の流体圧シリンダが均圧シリン
    ダとして中立状態に保持され、該均圧シリンダから前記
    しわ押えリングに均等に作用させられるしわ押え荷重に
    よってしわ押えを行うことを特徴とするプレス加工装
    置。
  8. 【請求項8】 前記胴突きシリンダが胴突きする際に当
    接する部位に弾性部材を介在させたことを特徴とする請
    求項7に記載のプレス加工装置。
  9. 【請求項9】 前記胴突きシリンダと前記均圧シリンダ
    とを連通させる流路に前記流体の流通を制限する流通制
    限手段を設けたことを特徴とする請求項7または8に記
    載のプレス加工装置。
  10. 【請求項10】 前記胴突きシリンダは、部分的にしわ
    押え力を高めたい部位の流体圧シリンダである請求項7
    乃至9の何れか1項に記載のプレス加工装置。
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