JPH0827937A - Rc構造のフラットスラブ・柱接合部 - Google Patents
Rc構造のフラットスラブ・柱接合部Info
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- JPH0827937A JPH0827937A JP16501794A JP16501794A JPH0827937A JP H0827937 A JPH0827937 A JP H0827937A JP 16501794 A JP16501794 A JP 16501794A JP 16501794 A JP16501794 A JP 16501794A JP H0827937 A JPH0827937 A JP H0827937A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フラットスラブ・柱接合部の強度を向上させ
て耐震壁やブレースなどの耐震要素やキャピタル部を省
略することができるRC構造のフラットスラブ・柱接合
部を提供する。 【構成】 フラットスラブに対して柱が接合されるRC
構造物のフラットスラブ・柱接合部において、柱20か
らその柱周囲に拡がるスラブ部分10は高強度コンクリ
ートで平板状に形成され、スラブ部分10内部の上方部
と下方部とにそれぞれ鉄筋10cが水平方向に配設され
るとともに、これら上方部と下方部との鉄筋間にPC鋼
線10bが配設される。スラブ部分10は、柱20の幅
の3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さ
の1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下
の範囲で形成されるとともにプレキャスト化される。
て耐震壁やブレースなどの耐震要素やキャピタル部を省
略することができるRC構造のフラットスラブ・柱接合
部を提供する。 【構成】 フラットスラブに対して柱が接合されるRC
構造物のフラットスラブ・柱接合部において、柱20か
らその柱周囲に拡がるスラブ部分10は高強度コンクリ
ートで平板状に形成され、スラブ部分10内部の上方部
と下方部とにそれぞれ鉄筋10cが水平方向に配設され
るとともに、これら上方部と下方部との鉄筋間にPC鋼
線10bが配設される。スラブ部分10は、柱20の幅
の3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さ
の1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下
の範囲で形成されるとともにプレキャスト化される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐震壁などの耐震要素
やキャピタル部をなくすことができるRC構造のフラッ
トスラブ・柱接合部に関する。
やキャピタル部をなくすことができるRC構造のフラッ
トスラブ・柱接合部に関する。
【0002】
【従来の技術】RC構造物の梁は構造物の構造強度を確
保する上で重要な部分である。しかしながら、この梁が
天井下へ突出する分だけRC構造物内部の室内空間が狭
くなるため、その空間利用性が阻害される。さらに、室
内空間の部屋割りなどのレイアウトを決定するにあたっ
て梁の配置はその決定要素の一つとなり、設計自由度が
制限される。特に近年のRC構造物にあっては、その高
層化に伴って大きな構造強度が要求されるため梁は大き
なせいのものが必要とされ、上述したような室内空間に
及ぼす梁の影響は大きい。そこで、周知のフラットスラ
ブ構造を採用することにより梁をなくすことができる。
保する上で重要な部分である。しかしながら、この梁が
天井下へ突出する分だけRC構造物内部の室内空間が狭
くなるため、その空間利用性が阻害される。さらに、室
内空間の部屋割りなどのレイアウトを決定するにあたっ
て梁の配置はその決定要素の一つとなり、設計自由度が
制限される。特に近年のRC構造物にあっては、その高
層化に伴って大きな構造強度が要求されるため梁は大き
なせいのものが必要とされ、上述したような室内空間に
及ぼす梁の影響は大きい。そこで、周知のフラットスラ
ブ構造を採用することにより梁をなくすことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記フラ
ットスラブ構造にあっては、梁がない分だけ剛性が低下
するとともに、地震時の外力等に対してその強度が低下
する。特に、柱とスラブとの接合部には前記外力による
曲げモーメントなどが集中し、この曲げモーメントによ
る曲げ降伏位置は柱の外周端とスラブとの接続部とな
る。したがってこの接続部の強度を確保すべく、柱とス
ラブとの応力伝達をより円滑にする目的で接続部にキャ
ピタル部を設けたり、RC構造物全体の剛性確保のため
に耐震壁やブレース等を配設しなければならない。
ットスラブ構造にあっては、梁がない分だけ剛性が低下
するとともに、地震時の外力等に対してその強度が低下
する。特に、柱とスラブとの接合部には前記外力による
曲げモーメントなどが集中し、この曲げモーメントによ
る曲げ降伏位置は柱の外周端とスラブとの接続部とな
る。したがってこの接続部の強度を確保すべく、柱とス
ラブとの応力伝達をより円滑にする目的で接続部にキャ
ピタル部を設けたり、RC構造物全体の剛性確保のため
に耐震壁やブレース等を配設しなければならない。
【0004】ところがやはり、このキャピタル部が梁と
同様にRC構造物内部の空間利用性や意匠性を阻害し、
またRC構造物の強度設計に対応して上記耐震壁などの
耐震要素を配設することになるため、内部空間の設計自
由度が制限されてしまう。
同様にRC構造物内部の空間利用性や意匠性を阻害し、
またRC構造物の強度設計に対応して上記耐震壁などの
耐震要素を配設することになるため、内部空間の設計自
由度が制限されてしまう。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、フラットスラブ・柱接合部の強
度を向上させて耐震壁やブレースなどの耐震要素やキャ
ピタル部を省略することができるRC構造のフラットス
ラブ・柱接合部を提供することにある。
であって、その目的は、フラットスラブ・柱接合部の強
度を向上させて耐震壁やブレースなどの耐震要素やキャ
ピタル部を省略することができるRC構造のフラットス
ラブ・柱接合部を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明では、フラットスラブに対して柱が接合されるR
C構造物のフラットスラブ・柱接合部において、前記柱
からその柱周囲に拡がるスラブ部分は高強度コンクリー
トで平板状に形成され、前記スラブ部分内部の上方部と
下方部とにそれぞれ鉄筋が水平方向に配設されるととも
に、これら上方部と下方部との鉄筋間にPC鋼線が配設
されてなるのである。
本発明では、フラットスラブに対して柱が接合されるR
C構造物のフラットスラブ・柱接合部において、前記柱
からその柱周囲に拡がるスラブ部分は高強度コンクリー
トで平板状に形成され、前記スラブ部分内部の上方部と
下方部とにそれぞれ鉄筋が水平方向に配設されるととも
に、これら上方部と下方部との鉄筋間にPC鋼線が配設
されてなるのである。
【0007】ここで、前記スラブ部分はプレキャスト化
されてなることが好ましい。
されてなることが好ましい。
【0008】また好ましくは、前記スラブ部分は、前記
柱の幅の3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合
計長さの1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長
さ以下の範囲で形成されてなるのである。
柱の幅の3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合
計長さの1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長
さ以下の範囲で形成されてなるのである。
【0009】
【作用】上記構成のRC構造のフラットスラブ・柱接合
部にあっては、前記スラブ部分が高強度コンクリートで
形成されるとともにその上方部と下方部との鉄筋間にプ
レストレスを生じさせるPC鋼線が配設されるので、前
記スラブ部分の強度は極めて大きくなる。
部にあっては、前記スラブ部分が高強度コンクリートで
形成されるとともにその上方部と下方部との鉄筋間にプ
レストレスを生じさせるPC鋼線が配設されるので、前
記スラブ部分の強度は極めて大きくなる。
【0010】したがって、前記接合部に作用する曲げモ
ーメントによる曲げ降伏位置を、従来のような柱の外周
端とスラブとの接続部ではなく前記スラブ部分の外周端
に設定することができる。即ち、この曲げ降伏位置を柱
から離れた位置にすることができるため前記スラブ部分
外方の周辺スラブ部分で補償すべき曲げモーメントが小
さくなり、結果的にスラブ全体として小さな曲げ耐力で
水平耐力を確保することができ、以てスラブ全体の剛性
が向上するためRC構造物全体の強度が向上して耐震壁
やブレース等の耐震要素やキャピタル部を省略すること
ができる。
ーメントによる曲げ降伏位置を、従来のような柱の外周
端とスラブとの接続部ではなく前記スラブ部分の外周端
に設定することができる。即ち、この曲げ降伏位置を柱
から離れた位置にすることができるため前記スラブ部分
外方の周辺スラブ部分で補償すべき曲げモーメントが小
さくなり、結果的にスラブ全体として小さな曲げ耐力で
水平耐力を確保することができ、以てスラブ全体の剛性
が向上するためRC構造物全体の強度が向上して耐震壁
やブレース等の耐震要素やキャピタル部を省略すること
ができる。
【0011】また、前記スラブ部分がプレキャスト化さ
れた場合には、現場工事を大幅に省略できるため作業性
が向上する。
れた場合には、現場工事を大幅に省略できるため作業性
が向上する。
【0012】さらに、前記スラブ部分が、前記柱の幅の
3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さの
1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の
範囲で形成された場合には、スラブ全体として必要かつ
充分な強度を確保することができるため前記スラブ部分
を余分な大きさに形成しないで済み、RC構造物全体と
して合理的な設計を行うことができる。
3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さの
1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の
範囲で形成された場合には、スラブ全体として必要かつ
充分な強度を確保することができるため前記スラブ部分
を余分な大きさに形成しないで済み、RC構造物全体と
して合理的な設計を行うことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例につき、添付図
面を参照して説明する。本実施例のRC構造のフラット
スラブ・柱接合部を示す斜視図、縦断面図及び上面図を
それぞれ図1、図2及び図3に示し、さらにこのフラッ
トスラブ・柱接合部を複数含むスラブの上面図を図4に
示している。図1〜図4において、本実施例のフラット
スラブ・柱接合部にあっては、平板状のスラブ部分10
の上面及び下面の中央部には柱20,20がそれぞれ接
続されており、かつスラブ部分10は厚さの等しい周辺
のフラットプレート部分30に延長接続されている。
面を参照して説明する。本実施例のRC構造のフラット
スラブ・柱接合部を示す斜視図、縦断面図及び上面図を
それぞれ図1、図2及び図3に示し、さらにこのフラッ
トスラブ・柱接合部を複数含むスラブの上面図を図4に
示している。図1〜図4において、本実施例のフラット
スラブ・柱接合部にあっては、平板状のスラブ部分10
の上面及び下面の中央部には柱20,20がそれぞれ接
続されており、かつスラブ部分10は厚さの等しい周辺
のフラットプレート部分30に延長接続されている。
【0014】このスラブ部分10は、高強度コンクリー
トで形成されるとともに上下両面とも平坦、かつ一定の
厚さdの矩形平板状に形成され、その内部の上方部と下
方部とにそれぞれ鉄筋10c,10cが水平方向に格子
状をなすように配設され、これら上方部と下方部との鉄
筋10c,10c間にPC鋼線10bが水平方向に格子
状をなすように配設されている。
トで形成されるとともに上下両面とも平坦、かつ一定の
厚さdの矩形平板状に形成され、その内部の上方部と下
方部とにそれぞれ鉄筋10c,10cが水平方向に格子
状をなすように配設され、これら上方部と下方部との鉄
筋10c,10c間にPC鋼線10bが水平方向に格子
状をなすように配設されている。
【0015】このPC鋼線10bは、その両端部に外方
に向かって引張力が加えられ、その反力によりスラブ部
分10に圧縮力が加わり、外力に対する応力発生を低減
する。
に向かって引張力が加えられ、その反力によりスラブ部
分10に圧縮力が加わり、外力に対する応力発生を低減
する。
【0016】また、スラブ部分10の中央部にはスリー
ブ10aが鉛直方向に貫通配設されて柱20の主筋が貫
通するようになっている。
ブ10aが鉛直方向に貫通配設されて柱20の主筋が貫
通するようになっている。
【0017】周辺のフラットプレート部分30内には、
その柱間帯に沿って上方部と下方部とに鉄筋30a,3
0aが柱間を結ぶように水平方向に配設されている。ま
た、周辺のフラットプレート部分30と該プレート部分
30が交差する部分40の内部にはボイド抜きが施され
ており、このボイド内部には埋め込み配管等が行われ
る。
その柱間帯に沿って上方部と下方部とに鉄筋30a,3
0aが柱間を結ぶように水平方向に配設されている。ま
た、周辺のフラットプレート部分30と該プレート部分
30が交差する部分40の内部にはボイド抜きが施され
ており、このボイド内部には埋め込み配管等が行われ
る。
【0018】スラブ部分10の鉄筋10c,10cはフ
ラットプレート部分30の鉄筋30a,30aとガス圧
接によりそれぞれ接続されており、これらの圧接位置は
スラブ部分10の外周端から外方へ前記厚さdの距離の
位置より外方で、かつ複数の圧接位置が直線状に並ぶこ
とがないように例えばジグザグ状にずらして圧接される
ようになっている。このことにより、ガス圧接位置が直
線状に並んで構造的に脆弱にならないようにしている。
ラットプレート部分30の鉄筋30a,30aとガス圧
接によりそれぞれ接続されており、これらの圧接位置は
スラブ部分10の外周端から外方へ前記厚さdの距離の
位置より外方で、かつ複数の圧接位置が直線状に並ぶこ
とがないように例えばジグザグ状にずらして圧接される
ようになっている。このことにより、ガス圧接位置が直
線状に並んで構造的に脆弱にならないようにしている。
【0019】以上のように、スラブ部分10を高強度コ
ンクリートで形成するとともにPC鋼線を配設すること
によりその強度を極めて大きくして、例えば地震時には
終局までスラブ部分10にひび割れなどが発生しないよ
うにする。
ンクリートで形成するとともにPC鋼線を配設すること
によりその強度を極めて大きくして、例えば地震時には
終局までスラブ部分10にひび割れなどが発生しないよ
うにする。
【0020】図5のフラットスラブ・柱接合部に作用す
る曲げモーメント分布に示すように、フラットスラブと
柱20との接合部に作用する曲げモーメントによる曲げ
降伏位置を、従来のような柱20の外周端とフラットス
ラブとの接続部10dではなくスラブ部分10の外周端
10eに設定することができる。即ち、この曲げ降伏位
置を柱から離れた位置にすることができる。このため、
従来の曲げ降伏位置10dにおける曲げモーメントM0
より本実施例の曲げ降伏位置における曲げモーメントM
1の方が小さくなって、スラブ部分10の外方の周辺フ
ラットプレート部分30で補償すべき曲げモーメントが
小さくなり、結果的にフラットスラブ全体として小さな
曲げ耐力で水平耐力を確保することができ、以てフラッ
トスラブ全体の剛性が向上するためRC構造物全体の強
度を向上させることができる。
る曲げモーメント分布に示すように、フラットスラブと
柱20との接合部に作用する曲げモーメントによる曲げ
降伏位置を、従来のような柱20の外周端とフラットス
ラブとの接続部10dではなくスラブ部分10の外周端
10eに設定することができる。即ち、この曲げ降伏位
置を柱から離れた位置にすることができる。このため、
従来の曲げ降伏位置10dにおける曲げモーメントM0
より本実施例の曲げ降伏位置における曲げモーメントM
1の方が小さくなって、スラブ部分10の外方の周辺フ
ラットプレート部分30で補償すべき曲げモーメントが
小さくなり、結果的にフラットスラブ全体として小さな
曲げ耐力で水平耐力を確保することができ、以てフラッ
トスラブ全体の剛性が向上するためRC構造物全体の強
度を向上させることができる。
【0021】したがって、耐震壁やブレース等の耐震要
素やキャピタル部を省略することができるため、内部空
間が広くなりその利用性を向上できるとともに、室内空
間のレイアウト設計にあたって耐震要素やキャピタル等
を考慮しなくて済むためその設計自由度が向上する。ま
た、耐震要素やキャピタル部など構造物の構成部材を省
略できるため、施工性向上及びコスト低減が図れる。
素やキャピタル部を省略することができるため、内部空
間が広くなりその利用性を向上できるとともに、室内空
間のレイアウト設計にあたって耐震要素やキャピタル等
を考慮しなくて済むためその設計自由度が向上する。ま
た、耐震要素やキャピタル部など構造物の構成部材を省
略できるため、施工性向上及びコスト低減が図れる。
【0022】また、PC鋼線10bの配設については、
前述した実施例に限らず適宜変更してもよく、例えば図
6に示す実施例のように、PC鋼線10bの一端部をス
ラブ部分10の下方角部10gに定着させるとともに他
端部を上方角部10fに定着させ、かつ隣り合うPC鋼
線10bの端部の定着箇所が上方角部10fと下方角部
10gとで反対になるように設定して、縦断面でPC鋼
線10bが交差するように配設してもよい。この場合、
スラブ部分10には鉛直方向にも荷重が加わるためこの
ような荷重に対しても強度及び剛性が向上し、以てスラ
ブ部分10の強度及び剛性がさらに向上する。
前述した実施例に限らず適宜変更してもよく、例えば図
6に示す実施例のように、PC鋼線10bの一端部をス
ラブ部分10の下方角部10gに定着させるとともに他
端部を上方角部10fに定着させ、かつ隣り合うPC鋼
線10bの端部の定着箇所が上方角部10fと下方角部
10gとで反対になるように設定して、縦断面でPC鋼
線10bが交差するように配設してもよい。この場合、
スラブ部分10には鉛直方向にも荷重が加わるためこの
ような荷重に対しても強度及び剛性が向上し、以てスラ
ブ部分10の強度及び剛性がさらに向上する。
【0023】さらにまた、スラブ部分10は現場製作し
てもよいがプレキャスト化してもよい。即ち、工場など
において平打ちの型枠を準備し、その内部に鉄筋を配筋
するとともにPC鋼線を配設してこのPC鋼線に引張力
を加え、型枠内に高強度コンクリートを打設する。この
状態で硬化後、脱型してプレキャスト部材とする。
てもよいがプレキャスト化してもよい。即ち、工場など
において平打ちの型枠を準備し、その内部に鉄筋を配筋
するとともにPC鋼線を配設してこのPC鋼線に引張力
を加え、型枠内に高強度コンクリートを打設する。この
状態で硬化後、脱型してプレキャスト部材とする。
【0024】以上のようにプレキャスト化した場合に
は、現場工事を大幅に省略できるため作業性向上が図れ
る。
は、現場工事を大幅に省略できるため作業性向上が図れ
る。
【0025】スラブ部分10の大きさについては、本実
施例では図4に示すように平面正方形の一辺の長さAが
柱20の幅Bの3倍の長さあるいは左スパンCと右スパ
ンDとの合計長さの1/4倍の長さ、即ち(C+D)/
4の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の範囲と
しており、この場合、スラブ全体の必要かつ充分な強度
を確保することができるためスラブ部分10を余分な大
きさに形成しないで済み、RC構造物全体として合理的
な設計を行うことができる。
施例では図4に示すように平面正方形の一辺の長さAが
柱20の幅Bの3倍の長さあるいは左スパンCと右スパ
ンDとの合計長さの1/4倍の長さ、即ち(C+D)/
4の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の範囲と
しており、この場合、スラブ全体の必要かつ充分な強度
を確保することができるためスラブ部分10を余分な大
きさに形成しないで済み、RC構造物全体として合理的
な設計を行うことができる。
【0026】また、スラブ部分10の形状は矩形に限ら
ず例えば円形や多角形でもよく、適宜他の形状を選択し
て曲げ降伏位置を柱から離れた位置にすれば、上述した
ような効果を奏することができる。
ず例えば円形や多角形でもよく、適宜他の形状を選択し
て曲げ降伏位置を柱から離れた位置にすれば、上述した
ような効果を奏することができる。
【0027】さらにまた、スラブ部分10の大きさや形
状を設定することにより前記曲げ降伏位置やスラブ部分
10の強度を決定できるため、以てスラブ全体及びRC
構造物全体の強度設計の容易化が図れる。
状を設定することにより前記曲げ降伏位置やスラブ部分
10の強度を決定できるため、以てスラブ全体及びRC
構造物全体の強度設計の容易化が図れる。
【0028】
【発明の効果】上記構成のRC構造のフラットスラブ・
柱接合部にあっては、前記スラブ部分の強度は極めて大
きくなり、スラブ全体の剛性が向上するためRC構造物
全体の強度が向上して耐震壁やブレース等の耐震要素や
キャピタル部を省略することができる。
柱接合部にあっては、前記スラブ部分の強度は極めて大
きくなり、スラブ全体の剛性が向上するためRC構造物
全体の強度が向上して耐震壁やブレース等の耐震要素や
キャピタル部を省略することができる。
【0029】このため、内部空間が広くなりその利用性
を向上できるとともに設計自由度を向上できる。また、
耐震要素やキャピタル部などRC構造物の構成部材を省
略できることから、施工性向上及びコスト低減が図れ
る。
を向上できるとともに設計自由度を向上できる。また、
耐震要素やキャピタル部などRC構造物の構成部材を省
略できることから、施工性向上及びコスト低減が図れ
る。
【0030】また、前記スラブ部分がプレキャスト化さ
れた場合には、現場工事を大幅に省略できるため作業性
向上が図れる。
れた場合には、現場工事を大幅に省略できるため作業性
向上が図れる。
【0031】さらに、前記スラブ部分が、前記柱の幅の
3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さの
1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の
範囲で形成された場合には、スラブ全体として必要かつ
充分な強度を確保することができるため前記スラブ部分
を余分な大きさに形成しないで済み、RC構造物全体と
して合理的な設計を行うことができる。
3倍の長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さの
1/4倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の
範囲で形成された場合には、スラブ全体として必要かつ
充分な強度を確保することができるため前記スラブ部分
を余分な大きさに形成しないで済み、RC構造物全体と
して合理的な設計を行うことができる。
【0032】さらにまた、前記接合部の大きさを設定す
ることにより前記曲げ降伏位置や前記接合部の強度を決
定でき、以てスラブ全体及びRC構造物全体の強度設計
の容易化が図れる。
ることにより前記曲げ降伏位置や前記接合部の強度を決
定でき、以てスラブ全体及びRC構造物全体の強度設計
の容易化が図れる。
【図1】本願発明に係るフラットスラブ・柱接合部を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図2】本発明に係るフラットスラブ・柱接合部を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図3】本発明に係るフラットスラブ・柱接合部を示す
上面図である。
上面図である。
【図4】本発明に係るフラットスラブ・柱接合部を複数
含むフラットスラブの上面図である。
含むフラットスラブの上面図である。
【図5】本発明に係るフラットスラブ・柱接合部に作用
する曲げモーメント分布図である。
する曲げモーメント分布図である。
【図6】本発明に係る他の実施例のフラットスラブ・柱
接合部を示す縦断面図である。
接合部を示す縦断面図である。
10 スラブ部分 d スラブ部
分10の厚さ 10a スリーブ A スラブ部
分10の一辺の長さ 10b PC鋼線 B 柱20の
幅 10c 鉄筋 C 左スパン 10d 接続部 D 右スパン 10e 外周端 M0 曲げモー
メント 10g 下方角部 M1 曲げモー
メント 10f 上方角部 20 柱 30 フラットプレート部分 30a 鉄筋 40 ボイド部分
分10の厚さ 10a スリーブ A スラブ部
分10の一辺の長さ 10b PC鋼線 B 柱20の
幅 10c 鉄筋 C 左スパン 10d 接続部 D 右スパン 10e 外周端 M0 曲げモー
メント 10g 下方角部 M1 曲げモー
メント 10f 上方角部 20 柱 30 フラットプレート部分 30a 鉄筋 40 ボイド部分
Claims (3)
- 【請求項1】 フラットスラブに対して柱が接合される
RC構造物のフラットスラブ・柱接合部において、該柱
からその柱周囲に拡がるスラブ部分は高強度コンクリー
トで平板状に形成され、該スラブ部分内部の上方部と下
方部とにそれぞれ鉄筋が水平方向に配設されるととも
に、これら上方部と下方部との鉄筋間にPC鋼線が配設
されてなることを特徴とするRC構造のフラットスラブ
・柱接合部。 - 【請求項2】 前記スラブ部分はプレキャスト化されて
なることを特徴とする請求項1記載のRC構造のフラッ
トスラブ・柱接合部。 - 【請求項3】 前記スラブ部分は、前記柱の幅の3倍の
長さあるいは左スパンと右スパンとの合計長さの1/4
倍の長さのうち、いずれか小さい方の長さ以下の範囲で
形成されてなることを特徴とする請求項1あるいは2に
記載のRC構造のフラットスラブ・柱接合部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16501794A JPH0827937A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | Rc構造のフラットスラブ・柱接合部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16501794A JPH0827937A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | Rc構造のフラットスラブ・柱接合部 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827937A true JPH0827937A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15804263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16501794A Pending JPH0827937A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | Rc構造のフラットスラブ・柱接合部 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0827937A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020038423A (ko) * | 2000-11-17 | 2002-05-23 | 이창남 | 플래트플레이트 주두 보강방안 |
SG90728A1 (en) * | 1998-05-15 | 2002-08-20 | P & T Consultants Pte Ltd | Construction system |
WO2005098160A1 (de) * | 2004-04-06 | 2005-10-20 | Technische Universität Wien | Vorgefertigtes element aus hochfestem beton für stützen-deckenknoten |
KR100956518B1 (ko) * | 2007-10-11 | 2010-05-07 | 고려대학교 산학협력단 | 슬래브-기둥 접합부의 하중전달을 위한 보강구조 |
-
1994
- 1994-07-18 JP JP16501794A patent/JPH0827937A/ja active Pending
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