JPH08279346A - 走査型電子顕微鏡 - Google Patents

走査型電子顕微鏡

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Publication number
JPH08279346A
JPH08279346A JP8034795A JP8034795A JPH08279346A JP H08279346 A JPH08279346 A JP H08279346A JP 8034795 A JP8034795 A JP 8034795A JP 8034795 A JP8034795 A JP 8034795A JP H08279346 A JPH08279346 A JP H08279346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric field
field sector
sector
magnetic field
electron beam
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP8034795A
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English (en)
Inventor
Katsushige Tsuno
勝重 津野
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
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Publication of JPH08279346A publication Critical patent/JPH08279346A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 SEMにおいて二次電子検出器による電場の
一次電子ビームに対する悪影響を回避する。 【構成】 磁極4と電極5がカスケード状に配置されて
いる。磁極4は磁場セクタを形成し、電極5は電場セク
タを形成する。一次電子ビームは、まず磁場セクタによ
って偏向されるが、次に電場セクタにおいて磁場セクタ
で受けた偏向量と同じ量の偏向を反対向きに受けるの
で、結局一次電子ビームは電場セクタを出射するときに
は光軸の位置に戻されている。二次電子のエネルギーは
一次電子ビームのエネルギーより非常に小さいので、電
場セクタと磁場セクタによって破線のように大きく偏向
され、二次電子検出器1の方向に導かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型電子顕微鏡(以
下、SEMと記す。)に関する。
【0002】
【従来の技術】SEMは試料から放射される二次電子を
検出するものであるが、二次電子は試料に照射される一
次電子ビームに比較して非常にエネルギーが小さいの
で、二次電子検出器には二次電子を引き込むために高電
圧が印加されるのが通常である。
【0003】しかし、二次電子検出器に高電圧が印加さ
れると、その高電圧による電場によって一次電子ビーム
の軌道が曲がる等の悪影響が現れる。
【0004】そこで、このような二次電子検出器による
電場の一次電子ビームに対する悪影響を防止する方法と
して特公平5−7819号公報(特開昭60−4735
8号)においては、図4に示すように、二次電子検出器
による電場が一次電子ビームに影響を及ぼす位置にウィ
ーンフィルタを配置することが提案されている。図4に
おいて、1は二次電子検出器、2は試料、3はウィーン
フィルタを示し、実線は一次電子ビーム、破線は二次電
子を示している。
【0005】図4に示す構成によれば、一次電子ビーム
の中のウィーン条件を満足する速度を有する電子は図4
の実線で示すようにウィーンフィルタ3を直進して試料
2に到達する。そして一次電子ビームの照射によって試
料2から放射された二次電子は図4の破線で示すように
ウィーンフィルタ3によって偏向され、二次電子検出器
1の方向に導かれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す構成においては、ウィーンフィルタ3の電場は図4
のEで示すように二次電子の軌道が曲げられる方向に設
定しなければならないので、二次電子を二次電子検出器
1に導くためにはウィーンフィルタ3の電極をメッシュ
状にする必要があり、ウィーンフィルタ3の電極の構造
が複雑になるばかりか、ウィーンフィルタ3自体の設計
が非常に難しくなるという問題がある。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、非常に簡単な構成で二次電子検出器による電場の
一次電子ビームに対する悪影響を回避することができる
走査型電子顕微鏡を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の走査型電子顕微鏡は、磁場セクタと、磁
場セクタの試料側に配置された電場セクタとを少なくと
も備えることを特徴とする。
【0009】
【作用】この走査型電子顕微鏡においては、電子銃側か
ら見て、磁場セクタと電場セクタがこの順序でカスケー
ド状に設けられている。
【0010】従って、エネルギーが大きい電子銃から放
射された一次電子ビームはこれらの磁場セクタ及び電場
セクタを概略直進する。しかし、試料から放出された二
次電子は、一次電子ビームに比較してエネルギーは非常
に小さいので、電場セクタ及び磁場セクタによって偏向
されて二次電子検出器の方向に導かれる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
なお、以下においては一次電子ビームが進行する方向、
即ち光軸方向をZ軸方向とする。また、Z方向と直交す
る面内にX−Y平面を考え、二次電子検出器1が配置さ
れる方向をY方向、それと直交する方向をX方向とす
る。
【0012】図1は本発明に係る走査型電子顕微鏡の一
実施例の構成を示す図であり、図1AはZ−Y平面にお
ける断面図を示し、図1BはX−Y平面における断面図
を示している。図中、1は二次電子検出器、2は試料、
4は磁極、5は電極を示す。なお、走査型電子顕微鏡に
は実際には対物レンズをはじめとする種々のレンズ、あ
るいはその他の種々の装置が設けられるのであるが、こ
れらについては本発明において本質的な事項ではないの
で図では省略する。また、図中実線は一次電子ビーム、
破線は二次電子を示す。以下、同様である。
【0013】磁極4と電極5がカスケード状に配置され
ている。磁極4は磁場セクタを形成し、電極5は電場セ
クタを形成する。磁場Bの方向及び電場Eの方向は図1
Aに示すように、磁場Bは紙面の上向きであり、電場E
は左向きである。また、電場Eの強度は、図1Aに示す
ように一次電子ビームが磁場セクタから受ける偏向量を
キャンセルして光軸の位置で電場セクタから出射するよ
うに設定される。
【0014】従って、一次電子ビームは、まず磁場セク
タによって偏向されるが、次に電場セクタにおいて磁場
セクタで受けた偏向量と同じ量の偏向を反対向きに受け
るので、結局一次電子ビームは電場セクタを出射すると
きには光軸の位置に戻されている。なお、理論的には一
次電子ビームは図1Aに示すように磁場セクタ及び電場
セクタで偏向されるのであるが、一次電子ビームのエネ
ルギーは大きいので偏向量は小さく、実際には殆ど直進
すると考えることができるものである。
【0015】これに対して、試料2から放出される二次
電子のエネルギーは通常一次電子ビームのエネルギーの
1/100〜 1/1000程度と非常に小さいので、電場セク
タ及び磁場セクタによって図1Aの破線で示すように大
きく偏向され、磁場セクタの位置において磁場セクタの
磁場の範囲から外れて二次電子検出器1の方向に導かれ
る。従って、図1に示す構成によれば、磁場セクタにお
いては二次電子の進行を妨げるものは何も配置されない
ので、従来のようにウィーンフィルタ3の電極をメッシ
ュ状にする等の加工は全く必要がない。
【0016】なお、図1において、LB は磁極長、dB
は磁極間距離、LE は電極長、dEは電極間距離を示
す。これらの寸法は適宜設定することができるが、磁極
間距離dB を磁極長LB に比べて大きく、且つ電極間距
離dE を電極長LE に比べて大きくとることによって一
次電子ビームの直進性を向上させることができることが
本発明者によって確認されている。
【0017】以上の構成によれば、磁場セクタと電場セ
クタを設けるという非常に簡単な構成によって所期の目
的を安価に達成することができる。
【0018】また、磁場セクタと電場セクタとを使用す
ることによって、二次電子は光軸と離れた方向に偏向さ
れて進行するので、二次電子検出器1は、その電場の影
響が光軸近傍にまで達しない十分離れた位置に配置する
ことができる。即ち、本発明によれば、二次電子検出器
1に印加する高電圧を決定するに際しては、光軸付近か
ら二次電子を引き込むことを考慮する必要はなく、二次
電子検出器1の感度のみを考慮するだけでよいので、高
電圧の設定が容易である。
【0019】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。以下に変形例を説明する。
【0020】上述したように本発明に係る走査型電子顕
微鏡においては二次電子検出器1は光軸から離れた位置
に設けられるので、一次電子ビームに対する二次電子検
出器1による電場の影響は従来に比較して非常に少ない
のであるが、それでも二次電子検出器1の電場が一次電
子ビームに対して悪影響を及ぼすことが懸念される場合
には、図2に示すように磁場セクタ内にシールド板6を
配置することが可能である。これによれば二次電子検出
器1の電場が一次電子ビームに対して悪影響を及ぼすこ
とをほぼ完全に回避することができる。
【0021】また、電場セクタと磁場セクタによる二次
電子の偏向量が小さい場合には、図3に示すように磁場
セクタの電子銃側に更に電極7を設け、この電極7によ
って電場セクタを形成して二次電子を更に偏向させ、図
中の破線で示すように当該電場セクタの上側、即ち電子
銃側から二次電子を二次電子検出器1の方向に導くよう
にすることも可能である。なお、図3においては二次電
子の軌道のみを破線で示す。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、磁場セクタと電場セクタとを用いるという簡
単な構成で初期の目的を達成することができる。また、
磁場セクタ及び電場セクタは構成が簡単であるので安価
であり、しかも設計が容易である。更に、二次電子検出
器に印加する高電圧の設定が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る走査型電子顕微鏡の一実施例の
構成を示す図である。
【図2】 本発明に係る走査型電子顕微鏡の変形例を示
す図である。
【図3】 本発明に係る走査型電子顕微鏡の更に他の変
形例を示す図である。
【図4】 従来の走査型電子顕微鏡の構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…二次電子検出器、2…試料、3…ウィーンフィル
タ、4…磁極、5…電極、6…シールド板、7…電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁場セクタと、磁場セクタの試料側に配
    置された電場セクタとを少なくとも備えることを特徴と
    する走査型電子顕微鏡。
JP8034795A 1995-04-05 1995-04-05 走査型電子顕微鏡 Withdrawn JPH08279346A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8034795A JPH08279346A (ja) 1995-04-05 1995-04-05 走査型電子顕微鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8034795A JPH08279346A (ja) 1995-04-05 1995-04-05 走査型電子顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08279346A true JPH08279346A (ja) 1996-10-22

Family

ID=13715731

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8034795A Withdrawn JPH08279346A (ja) 1995-04-05 1995-04-05 走査型電子顕微鏡

Country Status (1)

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JP (1) JPH08279346A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001006536A3 (en) * 1999-07-16 2002-01-31 Leo Electron Microscopy Ltd Scanning beam instruments

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001006536A3 (en) * 1999-07-16 2002-01-31 Leo Electron Microscopy Ltd Scanning beam instruments

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Effective date: 20020702