JPH08277649A - 防災キャビン - Google Patents

防災キャビン

Info

Publication number
JPH08277649A
JPH08277649A JP20216495A JP20216495A JPH08277649A JP H08277649 A JPH08277649 A JP H08277649A JP 20216495 A JP20216495 A JP 20216495A JP 20216495 A JP20216495 A JP 20216495A JP H08277649 A JPH08277649 A JP H08277649A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cabin
disaster prevention
disaster
house
prevention cabin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20216495A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukitaka Ishizaki
崎 征 登 石
Tetsuaki Koike
池 哲 昭 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP20216495A priority Critical patent/JPH08277649A/ja
Publication of JPH08277649A publication Critical patent/JPH08277649A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常時においては日常生活の場として使用さ
れる一方で、災害時には人間の身体を危険から防護し、
家屋の倒壊を防ぐ防災キャビンを提供する。 【構成】 家屋3内部に設置され、複数の出入口を有す
る中空立体構造のキャビン本体2a、4aと、キャビン
本体の出入口に設けられ外部から施解錠操作可能な開閉
扉23、24、25、51と、キャビン本体内部に設備
された生活および緊急道具と、キャビン本体と、このキ
ャビン本体設置階の上の階の床面に接続され人間が通過
可能な退避用通路30とを備えた防災キャビンである。
この防災キャビンは、恰かも屋内に1つの部屋があるよ
うに日常生活の中で使用することができる。そして、一
旦地震等のような突発的な災害が起こった場合は、家屋
が倒壊しても防災キャビンは破壊せず、却って家屋を内
側から支え、その倒壊を防ぐ。また、万が一家屋が倒壊
してその下に閉じ込められても、防災キャビンは破壊せ
ずに内部の人間34を保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防災キャビン、特に家屋
の一部に設置され、通常は生活の場として使用される一
方で、災害時には人間の身体を危険から防護する防災キ
ャビンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、災害時に人間を保護するため
の方策に関心が持たれ、緊急時には被災者が逃げ込める
ような装置が種々提案されている。このような装置の一
例としては、一般に「核シェルター」と呼ばれる避難設
備がある。これは、中空の立体構造物の内部に数日分の
食料と生活道具を備え、これを地中に埋めておき、外国
からの核攻撃に遭遇しても核シェルターの中に逃げ込め
ることにより一定期間は生き延びることができるように
したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の核シェルターにあっては、核攻撃に耐えるた
めに地中深くに埋められるものであり、一旦地中に埋め
られた場合は、出入りすることは可能であっても人間が
生活していくのに頻繁に使用されるものではなく、せい
ぜい物置とか倉庫等に利用されるのみであった。
【0004】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、通常時においても家屋に設けられた部
屋と同様に生活の場として使用される一方で、災害時に
は人間の身体を危険から防護し、時には家屋の倒壊を防
ぐ防災キャビンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、内部が中空で複数の出入口を有する立体構
造のキャビン本体と、キャビン本体の出入口に設けられ
外部から施解錠操作可能な開閉扉と、キャビン本体内部
に設備された生活道具と、キャビン本体と、このキャビ
ン本体設置階の上の階の床面に接続され人間が通過可能
な降下用ホースとを備えた防災キャビンを要旨とする。
また、この防災キャビンを家屋の中に組み立て得るよ
う、キャビン本体は複数の組立部品に分解可能としたこ
とを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明の防災キャビンは、前記構成により、組
み立てに当たっては組立部品を屋内に持ち込み、各部品
の結合作業を行なうことで容易に組み立てることができ
る。そして、組み立て終わった後は、恰かも屋内に1つ
の部屋があるように、子供の勉強部屋として、或いは大
人の書斎や作業部屋として日常生活の一環の中で使用す
ることができる。そして、一旦地震等のような突発的な
災害が起こった場合は、この防災キャビンは家屋等の構
造体からは独立し、且つ球体等のような強固な構造体に
なっているので、家屋が倒壊しても防災キャビンは破壊
せず、却って倒壊しようとする家屋を内側から支え、そ
の倒壊を防ぐ。また、万が一家屋が倒壊してその下に閉
じ込められても、防災キャビンは破壊せずに内部の人間
を保護するとともに、家屋の下から脱出するときは、複
数の出入口のうち、少なくとも1つの出入口を開閉する
ことが可能である確率は高く、その開閉可能な出入口か
ら脱出することができる。
【0007】
【実施例】図1乃至図7は本発明による防災キャビンの
一実施例を示す図である。これらの図において、符号1
は本実施例に係る防災キャビンを示す。この防災キャビ
ン1は全体が球形状の構成されており、その頂部から5
分の1乃至3分の1の高さ部分で上側キャビン本体2と
下側キャビン本体4との2つのキャビン本体を上下に分
割可能に結合して構成されている。上側キャビン本体2
および下側キャビン本体4は、どちらも、さらに複数の
シェル部片2a、4aをつなぎ合わせることによって構
成されるようになっている。シェル部片2a、4aはど
のような形状に作られていてもよいが、この実施例の防
災キャビン1が球体であることを考慮して上側頂点と下
側頂点を球面に沿って結んだ縦向きの線(地球の経線に
相当する)を、当該縦線とは直角の方向へ等角度間隔で
複数引き、この縦線に沿って切り分けた形状であること
が運搬の点でも好ましい。
【0008】各シェル部片2a、4aは、図3に示すよ
うに外皮部材43と、外皮部材の内側に装填された内層
部材44と、内層部材44の内側面に張設されたシート
45とから成る。外皮部材43は鋼材或いはステンレス
材等の剛性の大きい材質から成り、各シェル部片2a、
4aの端縁部分で内側に折り曲げられてフランジ46を
形成している。内層部材44は、例えば発泡スチロール
等の材質から成り、防災キャビン1の内部を遮音、遮
熱、或いは身体の一部を打ちつけたときの緩衝の役目を
する。シート45は内層部材44が防災キャビン1の室
内に剥き出しにならないようにするとともに、内層部材
44と同様緩衝の役目をする。そして、シェル部片2a
同士またはシェル部片4a同士を結合する場合、および
シェル部片2aとシェル部片4aとを結合する場合は、
図3に示すように各シェル部片2a、4aのフランジ4
6を突き合わせ、このフランジ46の部分でボルト47
およびナット48によって締め付け固定する。
【0009】防災キャビン1の内部には床8が作られ、
この床8には窪みが形成されて食料ヒンジ部等の格納部
9が設けられる。床8は、発泡スチロール、或いは畳、
フローリング、木材等種々の床材に適したものによって
作られる。或いは床部分に防災キャビン1の重しを兼ね
て砂を敷いたり或いはコンクリートを打設し、その上に
床板を張ってもよい。防災キャビン1の頂部すなわち上
側キャビン本体2の頂点部分には、図4に示すように人
間34の大人が通り抜けできる程度の直径を有する開口
16が形成され、この開口16は湾曲構造のキャップ部
材10によって閉鎖されている。キャップ部材10は支
柱11によってキャビン本体2に押圧固定されている。
支柱11は、図5に示すように、上端が開放、下端が閉
塞された中空路19を内部に有する管状体から構成さ
れ、上端および下端部分にはねじ(おねじ)12、13
が切られるとともに、下端部分のねじ13よりもやや上
方の管状部分側面には縦長形状のスリット孔20が形成
されている。ねじ12とねじ13とは、一方が右ねじ、
他方が左ねじというように互いに反対の関係にねじ切り
されている。一方、キャップ部材10は裏側の湾曲凹部
の頂部に突起部17を有し、この突起部17には下方に
開口しねじ12に螺合するねじ(めねじ)18が切られ
ている。また、キャップ部材10の取り付け位置(キャ
ビン頂部)に対向する床8上には支柱立部材14がねじ
部材15によって固定取り付けされている。この支柱立
部材14は、上記キャップ部材10と同様、中心部に突
起部17aを有し、その突起部14aには上方に開口し
ねじ13に螺合するねじ(めねじ)18aが切られてい
る。そして上側キャビン本体2の頂点部分にキャップ部
材10を載置した状態で、図6に示すように支柱11の
おめじ12、13をキャップ部材10および支柱立部材
14のめねじ18、18aに係合させ、この支柱立部材
14を右または左のいずれかの向きに回転させると、キ
ャップ部材10および支柱立部材14のいずれに対して
もねじ締め付け力が働いてキャップ部材10を上側キャ
ビン本体2に締め付け固定する。また、これとは反対向
きに支柱11を回転させると、キャップ部材10および
支柱立部材14のいずれに対してもねじを緩める力が働
いてキャップ部材10を上側キャビン本体2から外す作
用を行なう。そして、支柱11は、キャップ部材10を
上側キャビン本体2に締め付け固定した状態の下で、防
災キャビン1の大黒柱としての機能も果たし、防災キャ
ビン1に強度を与えている。なお、ねじ12、13とね
じ18、18aとの間のおねじ、めねじ関係は、一方が
おねじ、他方がめねじであればいずれがおねじ(又はめ
ねじ)であってもよい。
【0010】出来上がった防災キャビン1は家屋3の内
部において床7の上に固定された支持台5の上に取付固
定される。支持台5は床7にねじ、或いはボルト6等の
締結部材によって固定され、この支持台5の上に防災キ
ャビン1が載置されるとともに支持台5にボルト49お
よびナット50によって固定される。このとき、防災キ
ャビン1と支持台5との間には、ゴムまたは合成樹脂等
の材料から成る緩衝部材42が介装される。防災キャビ
ン1にはドア25が取り付けられた出入口が設けられて
いる。ドア25には、外部から内部の様子が観察できる
よう窓26が設けられている。この防災キャビン1に
は、前記ドア25以外に、複数の、人間34の大人が通
り抜けできる程度の直径を有する脱出用開口部が設けら
れている。この実施例では脱出用開口部は、地震等によ
り家屋3が倒壊し、防災キャビン1が瓦礫に埋まったと
きに、自力或いは外部から人の手を借りて直接外へ逃げ
られるようにするためのもので、3個が防災キャビン1
の球面の適当な位置に出来るかぎり均等な間隔をもって
(つまり分散されて)配置されている。脱出用開口部を
分散する理由は、災害時にいくつかの脱出用開口部が埋
まっても他の脱出用開口部を使って脱出できるようにす
るためである。そして各脱出用開口部はそれぞれ扉2
3、24、51によって閉鎖されている。扉51をヒン
ジ52によって取り付けた脱出用開口部は他の扉23、
24を備えた脱出用開口部よりも高い位置に設けられて
おり、災害時に下方の脱出用開口部が埋まって扉23、
24が開けられないときは上の扉51を開けて脱出する
可能性を確保している。図3に示された脱出用開口部4
0についてみると、この脱出用開口部40には扉23が
取り付けられ、この扉23は開口枠部分にヒンジ部材4
1によって開閉可能に取り付けられ、またロック機構3
9によって内側からでも外側からでもロック解除できる
ようになっている。他の扉24、51についても同様で
ある。上記ドア25についても、扉23等と同様ヒンジ
部材によって開閉可能に取り付けられ、またロック機構
によって内側からでも外側からでもロック解除できるよ
うになっている。
【0011】また、防災キャビン1と家屋3の側壁35
との間には脱出用通路36が設けられている。この脱出
用通路36は、地震等により家屋3が倒壊し、防災キャ
ビン1が瓦礫に埋まったときに、直接外へ逃げられるよ
うにするためのもので、合成樹脂または金属製の、人間
34の大人が通り抜けできる程度の直径を有する筒体に
より構成され側壁35を貫通して外部に開口している。
そして脱出用通路36の外部開口には蓋37が被せられ
ており、この蓋37はロック機構38によって脱出用通
路36の内側からロックされ、屋外からは蓋37を開け
られないようになっている。さらに、防災キャビン1に
は上記脱出用通路36とは別に逃げ込み用通路32が設
けられ、防災キャビン1とこの防災キャビン1が設置さ
れた階(ここでは1階とする)の上の階である2階との
間には、上記逃げ込み用通路32を介して退避用通路3
0が設けられている。この退避用通路30は2階で火災
が発生し、逃げ場を失った等の場合に2階にいる人を迅
速に退避させられるようにするためのもので、合成樹脂
または金属製の、人間34の大人が通り抜けできる程度
の直径を有する筒体によりすべり台の構造に構成され、
2階の床27に開けた開口28から防災キャビン1の室
内に連通している。開口28には蓋29が設けられてい
る。退避用通路30には、開口28と防災キャビン1と
の間に正しく接続されるよう曲げに対して柔軟性を持た
せるため、蛇腹構造の継手31が設けられている。ま
た、退避用通路30には透明なガラスまたは透明な合成
樹脂によって塞がれた窓33が設けられ、退避用通路3
0の内部が見えるようにしている。或いは退避用通路3
0そのものを透明または半透明の合成樹脂等によって構
成してもよい。
【0012】次に防災キャビン1内の設備について説明
する。防災キャビン1の内部には、一般家屋の部屋と同
様、ある程度通常の生活ができる設備を備える。そのた
めに、図7に示すようにベッド53、54が設けられて
いる。これらのベッド53、54は2段ベッド構造にな
っており、これらのベッド53、54を支えるために、
防災キャビン1の内部には上記支柱11とは別に柱56
が4本立設されている。そしてこれらの柱56もまた、
上記支柱11と同様、防災キャビン1の外壁を支える支
柱としての機能も果たし、防災キャビン1に強度を与え
ている。符号55はベッド53、54に付設され、これ
らのベッド53、54に上るためのはしごである。この
ベッド53、54の他にも、例えば机や簡単な箪笥類を
持ち込んで子供部屋として使用することができる。この
ように子供部屋として用いる場合は、防災キャビン1の
外面に何等かのキャラクタの絵や世界地図、或いは天球
の星座の図絵や宇宙船を模した絵等、種々の絵を描いて
おくと子供の夢を膨らませる効果があるとともに、人気
が上がる。また、上記とは別に本棚を装備して書斎とし
て使えば静かな勉強空間を得ることができる。さらに、
作業机を持ち込んで作業室にしたり、ステレオセットや
映像機器を装備して音楽鑑賞室とする等、種々の使い道
がある。
【0013】かかる構成を有する防災キャビン1は、家
屋3の内部に恰かも1つの部屋のように設置されている
から、通常時にあっては、上記のように子供部屋とし
て、或いは作業部屋として使用する。また、子供部屋と
して用いる場合は、人間(子供)34が2階から退避用
通路30をすべり降りて遊んだり、支柱11に登ったり
と、様々な遊びをすることができる。
【0014】一方、地震等の災害が発生したときは防災
キャビン1が中にいる人間34を怪我等から守る。先に
も述べたように、この防災キャビン1は家屋3の内部に
1つの部屋として設置され日常生活のなかで使用される
ものであるから、災害が突発的なものであっても、その
発生時点で中に人間34がいる確率が高く、その意味で
災害が発生した後にわざわざ防災キャビン1の中に移動
するという必要性が少ない。もちろん災害発生時に防災
キャビン1の外にいた人間はドア25を開けて防災キャ
ビン1内に移動する。また、2階からは退避用通路30
を通って防災キャビン1内に移動する。そして、防災キ
ャビン1の構造が球形などの外側からの圧力に強い構造
である上に、鋼材等を使って強固に作ってあるので、仮
に家屋3が倒壊しても防災キャビン1は破壊されること
なく持ちこたえる。そして、防災キャビン1は破壊せ
ず、却って倒壊しようとする家屋3を内側から支え、そ
の倒壊を防ぐ働きもする。
【0015】防災キャビン1が家屋3の倒壊に持ちこた
えたとしても、瓦礫の中に埋まることも考えられるが、
この場合は、出入口と複数の脱出用開口部(この実施例
では3個)が設けられており、しかも脱出用開口部は防
災キャビン1の球面の適当な位置に分散されて配置され
ているから、出入口または脱出用開口部の幾つかが埋ま
っても、いずれか1つから外部へ出ることができる。ま
た、瓦礫が邪魔をして防災キャビン1の内部からはドア
25や扉23、24、51を開けられない場合でも、外
部の人間が簡単に瓦礫の除去ができれば、この瓦礫を取
り去った後外側からロック機構39等を解除してドア2
5や扉23、24、51を開けることができる。
【0016】さらに、防災キャビン1の埋没が激しくて
ドア25や扉23、24、51を開けることができない
場合は、脱出用通路36を通ってその開口端に取り付け
た蓋37のロック機構38を解除し、蓋37を外してそ
こから直接家屋3の外へ脱出することができる。さらに
このような措置をとっても脱出が難しい場合は、防災キ
ャビン1の支柱11を、キャップ部材10を取り付ける
ときとは逆向きに回転させると、キャップ部材10が外
れて開口16が現れるから、この開口16を脱出用開口
部としてそこからも脱出することができる。また開口1
6は開いたけれども脱出が無理である場合は、支柱11
のみを開口16から出し、その先端を瓦礫の隙間から突
き出して、予め装備してあった信号弾や発煙筒、或いは
花火21を支柱11の中空路19の中にセットし、これ
にマッチ等のような火種22によって点火することによ
り空へ向けて発射させ、他人に自分自身の存在を知らせ
ることができる。
【0017】図8および図9は本発明の第2の実施例に
係る防災キャビンの構造を示すものである。これらの図
のうち、図8は第2の実施例の斜視図、図9は第2の実
施例の家屋への組み付け状態を示す正面図である。この
実施例に係る防災キャビンは、前記第1の実施例に係る
防災キャビンが球形の外観構造を有していたのに対し
て、外観構造が立方体または直方体構造に造られてい
る。
【0018】図8および図9において、符号61は本実
施例に係る防災キャビンを示す。この防災キャビン61
は、天井部62と壁部63とを有し平面矩形状すなわち
立方体または直方体構造に組み立てられて成る。天井部
62および各四方の壁部63はそれぞれ一枚板を成形し
て構成しても良いが、どちらも、さらに複数の天井部片
62a、或いは壁部片63aをつなぎ合わせることによ
って構成し、家屋3の中に持ち込んで組み立て易いよう
になっているのが好ましい。天井部片62a、或いは壁
部片63aはどのような形状に作られていてもよいが、
この実施例の防災キャビン61が立方体または直方体構
造であることを考慮して天井部片62a、壁部片63a
はいずれも4角形状であることが運搬の点でも好まし
い。そして天井部片62aおよび壁部片63aには、防
災キャビン61の強度(剛性)を大きくするために鉄板
が用いられる。
【0019】天井部片62aおよび壁部片63aは4角
形状の鉄板材から成るとともに、この4角形状の鉄板材
の側縁部には適当なアングル部材が取り付けられる等に
よって組み付け易くしたり或いは補強が施される。そし
て、壁部片63aについてみると、1つの壁部片63a
とこれに隣接する壁部片63aを平面でみて互いに直角
になるように設置し、結合することによって壁部63を
構成する。また、天井部片62aと壁部片63aとの結
合も同様にして行なう。さらにこの実施例に係る防災キ
ャビン61の家屋3への取付けに当たっては、図9に示
すように、当該家屋3の一階天井部分に設けられている
たる木65に防災キャビン61の天井部62をねじやボ
ルト等の適当な締結部材によって直接またはスペースを
確保できる何らかの継手部材67を介して固定結合す
る。また、家屋3の壁部や柱に防災キャビン61の壁部
63をねじやボルト等の適当な締結部材によって固定結
合する。さらに、家屋3の床7に防災キャビン61の床
部分をねじやボルト等の適当な締結部材によって固定結
合する。また、上記防災キャビン61の壁部63には、
適当な位置に窓66を形成しておき、この窓66が家屋
3の窓3wと位置が合うように防災キャビン61を設置
すれば、防災キャビン61の中から窓66、3wを通し
て外の景色を見ることが出来、防災キャビン61の中に
いるという閉塞感を和らげることができる。
【0020】このようにして作られた防災キャビン61
の機能は前記第1の実施例の防災キャビン1と殆ど同じ
である。すなわち、防災キャビン61の内部にも床が作
られ、天井部62には人間34の大人が通り抜けできる
程度の径を有する開口68が形成されている。また、防
災キャビン61にはドア25が取り付けられた出入口が
設けられている。ドア25には、外部から内部の様子が
観察できるよう窓26が設けられている。この防災キャ
ビン61には、前記ドア25以外に、複数の、人間34
の大人が通り抜けできる程度の直径を有する脱出用開口
部が複数個設けられている。この実施例では脱出用開口
部は、地震等により家屋3が倒壊し、防災キャビン61
が瓦礫に埋まったときに、自力或いは外部から人の手を
借りて直接外へ逃げられるようにするためのものであ
る。
【0021】また、防災キャビン61と家屋3の側壁3
5との間には、必要に応じて第1の実施例におけると同
様な脱出用通路36が設けられていてもよい。次に防災
キャビン61内の設備についても前記第1の実施例にお
ける防災キャビン1の内部と同様である。
【0022】以上防災キャビンの構造として、第1の実
施例は球形状、第2の実施例は立方体または直方体のも
のを挙げてきたが、この他にも種々の構造が考えられ
る。図10乃至図12はそのような種々の防災キャビン
の構造例を上げたものであり、図10は円筒構造の壁部
71に半球構造の天井部72を取り付けた防災キャビン
70の構造例を示し、図11はかまぼこ型構造の防災キ
ャビン75を示し、また図12は子供に人気のありそう
なロケット構造の防災キャビン80を示している。さら
に、防災キャビンを前記のように種々の構造にするとと
もに、前記第1の実施例においても説明したようにその
外面に種々の模様や絵を描いて日常の生活に際して楽し
むことができるようにしてもよい。54の他にも、例え
ば机や簡単な箪笥類を持ち込んで子供部屋として使用す
ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
家屋内部に設置され、複数の出入口を有する種々の構造
の中空立体構造のキャビン本体と、キャビン本体の出入
口に設けられ外部から施解錠操作可能な開閉扉と、キャ
ビン本体内部に設備された生活および緊急道具と、キャ
ビン本体と、このキャビン本体設置階の上の階の床面に
接続され人間が通過可能な退避用通路とを備えた防災キ
ャビンをとしたため、恰かも屋内に1つの部屋があるよ
うに日常生活の一環の中で使用することができる。そし
て、一旦地震等のような突発的な災害が起こった場合
は、この防災キャビンは家屋等の構造体からは独立し、
且つ球体直方体、立方体、その他の剛性構造等のような
強固な構造体になっているので、家屋が倒壊しても防災
キャビンは破壊せず、却って倒壊しようとする家屋を内
側から支え、その倒壊を防ぐ。また、万が一家屋が倒壊
してその下に閉じ込められて も、防災キャビンは破壊
せずに内部の人間を保護するとともに、家屋の下から脱
出するときは、複数の出入口のうち、少なくとも1つの
出入口を開閉することが可能である確率は高く、その開
閉可能な出入口から脱出することができる等、種々の利
点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による防災キャビンの外
観構造および家屋の内部への設置例を概略的に示す正面
図である。
【図2】前記実施例の平面図である。
【図3】前記実施例に係る防災キャビンのキャビン本体
の組み立て構造を概略的に示す一部破断正面図である。
【図4】前記実施例におけるキャビン本体へのキャップ
部材と支柱の取り付け構造を示す概略斜視図である。
【図5】前記実施例における支柱の構造を示す断面図で
ある。
【図6】前記実施例におけるキャップ部材および支柱立
部材と支柱との結合の状態を示す分解正面図である。
【図7】前記実施例における防災キャビンの内部構造の
一例を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例による防災キャビンの外
観構造を概略的に示す斜視図である。
【図9】前記第2の実施例による防災キャビンおよびそ
の家屋への取付け状態の一例を概略的に示す正面図であ
る。
【図10】防災キャビン種々の外観構造例の1つとして
円筒構造の壁部に半球構造の天井部を取り付けた防災キ
ャビンの構造例を概略的に示す斜視である。
【図11】防災キャビン種々の外観構造例の1つとして
かまぼこ型の防災キャビンの構造例を概略的に示す斜視
である。
【図12】防災キャビン種々の外観構造例の1つとして
ロケット型の防災キャビンの構造例を概略的に示す斜視
である。
【符号の説明】
1、61、70、75 防災キャビン 2 上側キャビン本体 3 家屋 4 下側キャビン本体 5 支持台 10 キャップ部材 11 支柱 14 支柱立部材 23、24、51 扉 25 ドア 30 退避用通路 32 逃げ込み用通路 36 脱出用通路 40 脱出用開口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部が中空の立体構造を有し所定の位置
    に出入口が形成されたキャビン本体と、このキャビン本
    体を家屋内部の床面に固定支持する支持部材と、キャビ
    ン本体の出入口に設けられ外部から施解錠操作可能な開
    閉扉と、キャビン本体内部に固定設置された生活道具
    と、一端がキャビン本体に、他端がキャビン本体設置階
    の上の階の床面に接続され、人間を収容し得る径を持
    ち、上の階とキャビン本体内部とを連絡する降下用ホー
    スとを備えた防災キャビン。
  2. 【請求項2】 キャビン本体は少なくとも3個の組立部
    品に分解可能であることを特徴とする請求項1記載の防
    災キャビン。
  3. 【請求項3】 キャビン本体の天井は蓋部材から成り、
    この蓋部材はキャビン本体中央部に立設された支柱によ
    ってキャビン本体に結合される一方、この支柱を外すこ
    とによってキャビン本体から除去可能であることを特徴
    とする請求項1または2記載の防災キャビン。
  4. 【請求項4】 キャビン本体は外観が球構造であること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の防災キ
    ャビン。
  5. 【請求項5】 キャビン本体は外観が立方体または直方
    体構造であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の防災キャビン。
  6. 【請求項6】 キャビン本体は外観が球、立方体または
    直方体以外の立体構造であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載の防災キャビン。
JP20216495A 1995-02-08 1995-08-08 防災キャビン Pending JPH08277649A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20216495A JPH08277649A (ja) 1995-02-08 1995-08-08 防災キャビン

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2075195 1995-02-08
JP7-20751 1995-02-08
JP20216495A JPH08277649A (ja) 1995-02-08 1995-08-08 防災キャビン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08277649A true JPH08277649A (ja) 1996-10-22

Family

ID=26357732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20216495A Pending JPH08277649A (ja) 1995-02-08 1995-08-08 防災キャビン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08277649A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003531388A (ja) * 2000-04-20 2003-10-21 アリシャヒ、アリ 放射線の遮蔽のための装置
JP2009074268A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Kiyoshi Kikukawa 建造物の耐震補強構造
WO2012056853A1 (ja) * 2010-10-29 2012-05-03 Sasaki Mitsuo 組立式簡易ハウス
JP2013083136A (ja) * 2011-09-26 2013-05-09 Masami Ishizaki 防災キャビン
WO2013073060A1 (ja) * 2011-11-18 2013-05-23 コスモパワー株式会社 防災用シェルタ
JP2016217083A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 公一郎 岡▲崎▼ シェルター、シェルター収納家屋及びシェルター隣接設置家屋

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003531388A (ja) * 2000-04-20 2003-10-21 アリシャヒ、アリ 放射線の遮蔽のための装置
JP2009074268A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Kiyoshi Kikukawa 建造物の耐震補強構造
WO2012056853A1 (ja) * 2010-10-29 2012-05-03 Sasaki Mitsuo 組立式簡易ハウス
JP2013083136A (ja) * 2011-09-26 2013-05-09 Masami Ishizaki 防災キャビン
WO2013073060A1 (ja) * 2011-11-18 2013-05-23 コスモパワー株式会社 防災用シェルタ
JP2016217083A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 公一郎 岡▲崎▼ シェルター、シェルター収納家屋及びシェルター隣接設置家屋

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11384530B2 (en) Vault for active shooters and tornadoes
US6308466B1 (en) Tornado protective enclosure
US4843788A (en) Modular seclusion room
US5356354A (en) Soft, modular, play equipment system for toddlers
WO2002027122A1 (en) Modular resilient fence panel
US3212220A (en) Building structure
US9121188B2 (en) Personal protective structure
US5615424A (en) Earthquake-proof bed
JP5185449B1 (ja) 防災キャビン
JP4163730B2 (ja) 耐震構造体
US4965895A (en) Earthquake shelter with bed support and canopy
JPH08277649A (ja) 防災キャビン
KR101380202B1 (ko) 재난시 인명을 구조하는 안전룸 기능을 구비한 재난 안전 건물
US4129139A (en) Baby gazebo
US8938917B1 (en) Stowable shelter system
KR102102628B1 (ko) 공동주택 건축물용 난간 보강장치
FR2731033A1 (fr) Cellule de protection et de survie antisismique
RU2116420C1 (ru) Передвижное укрытие букшук
JP5552629B2 (ja) 安全防護装置
CN107246176A (zh) 应急救生舱
TWI667973B (zh) Improved structure of storage cabinet with earthquake escape
JP3848404B2 (ja) 地震用避難空間の形成構造体
KR102123150B1 (ko) 재난구호용 다목적 에어튜브 쉘터
JP2750682B2 (ja) 耐震用の室内シエルター
JPH1199217A (ja) 屋内用避難ボックス