JPH0827603A

JPH0827603A - 上着

Info

Publication number: JPH0827603A
Application number: JP18078294A
Authority: JP
Inventors: Hidefumi Sasaki; 秀文佐々木
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-07-08
Filing date: 1994-07-08
Publication date: 1996-01-30

Abstract

(57)【要約】【目的】上着の胸ポケット自体をポケットチーフとして
利用することに着眼し、ポケットチーフの普及に努める
ことを目的とする。【構成】胸ポケット部３には、表前見頃２の開口部下側
には芯材５ｂを巻き付けた縫代８ａに、芯材５ａを巻い
た箱布５が縫付けられている。例えば、絹等の真っ白な
前側ハンカチ生地４ａと、チェック柄模様などの描かれ
た後側ハンカチ生地４ｂのそれぞれ表面同士を重ね合わ
せ、左右及び下方を縫い合わせ、かつ、前側ハンカチ生
地４ａの上端を縫代８ａに縫い付け、後側ハンカチ生地
４ｂの上端を表前見頃２の開口上端の縫代８ｂに縫い付
けることでポケット状を呈する胸ポケット部３が構成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、礼服等の胸ポケット部
がハンカチ生地で構成される全く新しい上着に関する。

【０００２】

【従来の技術】冠婚葬祭に礼服やタキシードなどの上着
を着用した場合、別途ポケットチーフを上着の胸ポケッ
トに挿着してアクセントを付けることがマナーの一部に
もなっている。また、おしゃれ感覚を楽しむためにポケ
ットチーフを胸ポケットに挿着することも多くなってき
た。そのため、礼服等の販売店等では、各種の上着の販
売時にポケットチーフも同時に販売することが多い。

【０００３】このように、礼服等と同時に購入したポケ
ットチーフは、結婚式や葬式等の必要なとき、また、お
しゃれ感覚を楽しむときに体裁良く折り畳んだ上、型崩
れしないように胸ポケットに挿入して使用されるが、折
り畳んだだけのポケットチーフを胸ポケットに挿着する
と、どうしても型崩れを起こし易いといった問題があっ
た。

【０００４】そのため、上着の胸ポケットにポケットチ
ーフを型崩れさせることなく確実に挿着するための提案
が今までに多数なされている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれの提案
もポケットチーフ自体を上着の既存の胸ポケットに挿着
するといった思想からなされたものであるため、次のよ
うな問題があった。

【０００６】即ち、ポケットチーフを胸ポケットに挿入
してアクセントを付けたり、おしゃれ感覚を楽しんでい
る人がまだまだ少なく、一般的でないため、せっかく購
入したポケットチーフも使わずに眠らせてしまい、ポケ
ットチーフを胸ポケットに確実に挿着できるすばらしい
提案があっても、それは現実的でなかった。

【０００７】また、礼服等は会場などの現場で着替える
ことが多く、礼服等に着替えてはじめて必要なポケット
チーフを忘れたことに気付くと、あわてて普通のハンカ
チを折り畳んで胸ポケットに押し込んで急場をしのぐこ
とがある。しかし、ポケットが膨らんで見栄えが悪くな
ってしまい、場合によっては恥じをかいてしまうという
問題もあった。

【０００８】さらに、不要なときには上着等の何れかの
ポケットやカバン等にポケットチーフを入れておき、必
要なときにだけ取り出して胸ポケットに挿着することが
よくあるが、使用するときに取り出したポケットチーフ
がしわだらけであったために役を果たせず、別途ポケッ
トチーフを購入し、余分な出費を強いられてしまったと
いう問題もあった。

【０００９】本発明は、上記の問題を解決するために提
案されたものであるが、さらに一歩踏み込み、上着の胸
ポケット自体をポケットチーフとして利用することに着
眼して開発されたものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の第１の上着は、表前見頃に、ハンカチ生地を挿抜自
在に取着した胸ポケット部を設けたことを特徴とし、第
２の上着は、胸ポケット部が、少なくとも二種類以上の
ハンカチ生地にてなることを特徴とする。

【００１１】さらに、上記の上着では、胸ポケット部の
ハンカチ生地が脱着自在であることを特徴とする。

【００１２】

【作用】本発明の上着では、ハンカチ生地を胸ポケット
部に挿入した状態では、普通の上着と何等変わりはない
が、胸ポケット部内のハンカチ生地を引張っり出すと、
このハンカチ生地がポケットチーフとして胸ポケット部
に挿着された状態の上着に変身する。反対にハンカチ生
地を胸ポケット部に挿し戻すと、また、普通の上着に戻
る。

【００１３】また、少なくとも二種類のハンカチ生地で
胸ポケット部を構成する上着では、場所や時間や状況に
応じて胸ポケット部からのぞかせるハンカチ生地をその
場で簡単に選択してのぞかせることが可能となる。

【００１４】従って、ポケットチーフの存在を全く気に
することなく着用できる上着となり、必要に応じて引っ
張りだすハンカチ生地により簡単にポケットチーフのア
クセントとおしゃれ感覚を楽しむことができ、また、ハ
ンカチ生地を取り替えることができるので、カラフルな
ハンカチ生地を利用して、冠婚葬祭用の上着に限らず、
気軽におしゃれを楽しむことができる上着となる。

【００１５】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。

【００１６】図１は本発明の実施例に係る上着の概略正
面図であり、図２は図１のＡ−Ａ線に沿った概略拡大断
面図である。

【００１７】図に示す上着１は、例えば、通常礼服等と
して着用されるものであり、この上着１の左側の表前見
頃２に胸ポケット部３が設けられている。この胸ポケッ
ト部３には、表前見頃２の開口部下側には芯材５ｂを巻
き付けた縫代８ａに、芯材５ａを巻いた箱布５が縫付け
られている。そして、図２に示すように、例えば、絹等
の真っ白な前側ハンカチ生地４ａと、チェック柄模様な
どの描かれた後側ハンカチ生地４ｂのそれぞれ表面同士
を重ね合わせ、左右及び下方を縫い合わせ、かつ、前側
ハンカチ生地４ａの上端を縫代８ａに縫い付け、後側ハ
ンカチ生地４ｂの上端を表前見頃２の開口上端の縫代８
ｂに縫い付けることでポケット状を呈する胸ポケット部
３が構成されている。

【００１８】上記した上着１では、通常では前側ハンカ
チ生地４ａ及び後側ハンカチ生地４ｂは胸ポケット部３
内に袋状に収まっている。しかし、結婚式等に出席する
ために必要になったときは、胸ポケット部３内に指を入
れ、前側ハンカチ生地４ａの方を摘まんで引っ張りあげ
るだけで、図３に示すように、前側ハンカチ生地４ａ
の、例えば、白い表面が箱布５の上に現れた胸ポケット
部３となる。また、後側ハンカチ生地４ｂの方を持って
摘まみあげれば、図４に示すように、後側ハンカチ生地
４ｂの、例えば、チェック柄模様の表面が箱布５の上に
現れる。さらに、前側ハンカチ生地４ａと後側ハンカチ
生地４ｂの両方をのぞかせる胸ポケット部３とすること
もできる。

【００１９】このように、本発明の上着１では、冠婚葬
祭などのように着用頻度が低い場合でも、ポケットチー
フを持参し忘れることなく簡単に胸ポケット部３から前
側ハンカチ生地４ａ又は後側ハンカチ生地４ｂをのぞか
せ、あたかもポケットチーフを忘れずに胸ポケットに挿
着しているかのように他の人達と対応できる。そして、
必要でないときは胸ポケット部３内に前側ハンカチ生地
４ａと後側ハンカチ生地４ｂとが袋状となっているた
め、押し込んでしまえば嵩張ることなもなく上着１の外
見を損なう心配もない。

【００２０】尚、前側ハンカチ生地４ａ及び後側ハンカ
チ生地４ｂの表前見頃２への取り付け方法としては、実
施例に限ることなく他の効率のよい縫製技術で対応させ
ることもできる。

【００２１】図５は、他の実施例における上着１１の一
部を示す概略平面図である。この上着１１は、例えば、
胸ポケット部３１が、山型に裁断された前後のハンカチ
生地４０によって袋状を呈したものである。

【００２２】このような上着１１では、ハンカチ生地４
０を上方に引っ張りだすだけで、形作られたポケットチ
ーフとして胸ポケット部３１から出現し、上記した上着
１よりも変化があり、より一層おしゃれ感覚を楽しむこ
とができる。

【００２３】図６は、さらに他の実施例における上着１
２の断面図である。この上着１２は、胸ポケット部３２
内のハンカチ生地が表前見頃２に対して脱着自在となっ
たものである。即ち、前側ハンカチ生地４１ａと後側ハ
ンカチ生地４１ｂのそれぞれの上端部分が、表前見頃２
の開口部分と、例えば、マジックテープ７等によって固
定されている。

【００２４】このように、マジックテープ７等で前側ハ
ンカチ生地４１ａと後側ハンカチ生地４１ｂとを胸ポケ
ット部３内で着脱自在とすると、例えば、ハンカチ生地
の色や柄を用途にあわせて簡単に取り替えることが可能
となるので、ますますおしゃれ感覚を楽しむことができ
るようになる。

【００２５】尚、胸ポケット部３内で袋状となったハン
カチ生地を着脱する方法としては、上記マジックテープ
に限らず、例えば、ボタン、チャック等の手段であって
も何等問題はない。

【００２６】そして、上記各実施例のように、礼服には
ポケットチーフが付き物であるが、ソフトスーツやブレ
ザー等のおしゃれ上着であっても、前側ハンカチ生地４
ａ等の選択により、一層おしゃれ感覚を簡単に楽しむこ
とができるようになる。

【００２７】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、場所や状況に応じて忘れることなく簡単に胸ポケ
ット部内からハンカチ生地を引っ張りだすだけでポケッ
トチーフを挿着している状態を作りだせ、礼服だけに限
らずソフトスーツやブレザー等の上着であってもより一
層のおしゃれ感覚を楽しむことができるようになり、ポ
ケットチーフ自体の認識と普及にもつながるといった効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る上着の概略平面図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿った胸ポケット部の概略断
面図である。

【図３】本発明の胸ポケット部の使用状態を示す概略断
面図である。

【図４】本発明の胸ポケット部の違った使用状態を示す
概略断面図である。

【図５】本発明の他の実施例に係る上着の部分概略断面
図である。

【図６】本発明のその他の実施例に係る上着の部分概略
断面図である。

【符号の説明】

２表前見頃３胸ポケット部４ａ前側ハンカチ生地４ｂ後側ハンカチ生地

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】表前見頃に、ハンカチ生地を挿抜自在に取
着した胸ポケット部を設けたことを特徴とする上着。
【請求項２】胸ポケット部が、少なくとも二種類以上の
ハンカチ生地にてなることを特徴とする請求項１記載の
上着。
【請求項３】胸ポケット部のハンカチ生地が脱着自在で
あることを特徴とする請求項１及び請求項２記載の上
着。