JPH08275081A - 衛星放送受信用セカンドコンバータ - Google Patents

衛星放送受信用セカンドコンバータ

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Publication number
JPH08275081A
JPH08275081A JP7314495A JP7314495A JPH08275081A JP H08275081 A JPH08275081 A JP H08275081A JP 7314495 A JP7314495 A JP 7314495A JP 7314495 A JP7314495 A JP 7314495A JP H08275081 A JPH08275081 A JP H08275081A
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JP
Japan
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signal
switching
pll
lock range
electric field
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Withdrawn
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JP7314495A
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English (en)
Inventor
Toru Unno
徹 海野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PLL/FM復調回路での高速応答動作と弱
電界動作の両方を適正化して良好なBS放送の受信を可
能にする。 【構成】 IF増幅器11で増幅したIF信号S1から
IFフィルタ12によって広帯域IF信号S2、狭帯域
IF信号S3を抽出する。この信号をIF帯域幅切替回
路13で選択し、IF増幅器14を通じてPLL/FM
復調回路15に入力して復調する。PLL/FM復調回
路15はロックレンジ幅切替回路16によって、通常動
作時に内部回路の位相比較器の前段可変増幅器へ広いロ
ックレンジ幅に設定する電圧が印加される。弱電界切替
制御信号S19が入力された際に狭いロックレンジ幅に
設定する電圧を印加する。また、通常動作はPLL/F
M復調回路15のループフィルタを外付けの抵抗器及び
コンデンサ(ループフィルタ時定数切替回路17)を高
速応答動作に対応した時定数に設定し、また、弱電界切
替制御信号S19が入力された際に弱電界動作の時定数
に設定(切り替え)している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛星放送(BS)受信
装置などに利用し、PLL/FM復調回路での高速応答
動作と弱電界動作の両方を適正化する衛星放送受信用セ
カンドコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、BS受信装置におけるセカンドコ
ンバータ内のFM復調として、PLL(Phase Locked Lo
op) を使用したFM復調回路が多用されている。このP
LL/FM復調回路はPLLを構成する位相比較器、ル
ープフィルタ(ローパスフィルタ)、電圧制御発振器
(VCO)等が設けられており、このループフィルタが
本来の目的であるPLLの安定化動作以外に、PLLの
引き込み時間、白ヌキ文字などの高速立ち上がり波形を
有する映像信号のエッジに生じるトランケーションノイ
ズ、復調ノイズの除去に大きく寄与している。
【0003】また、PLLループのロックレンジ(一巡
ゲイン)もループフィルタと同様にPLL特性を決定す
る要素であり、高速応答性であるトランケーションノイ
ズや、弱電界(低C/N比)時のインパルスノイズの発
生阻止に寄与している。ロックレンジ幅はPLL/FM
復調回路の前段に設けられるIFバンドパスフィルタ
(BPF)の帯域幅によって制限される。例えば、BS
放送におけるミユーズ(MUSE)方式では、ビデオ信
号の帯域が9MHzまで広がっており、この広帯域に対
してPLLのロック外れが生じないように、その十分な
高速応答動作が要求される。したがって、広いロックレ
ンジ幅と可能な限りループフィルタ時定数を小さくする
必要がある。
【0004】この反面、弱電界(低C/N比)動作時に
はPLL特性を利用したスレッショルド特性の改善のた
め、狭いロックレンジ幅と、ループフィルタの時定数を
大きくする必要がある。このように相反する設定が求め
られるため、いずれか一方の性能を、ある程度犠牲にし
て設計せざるを得なくなる。この改善のためロックレン
ジ幅の切替えやIFBPFの帯域幅を切り替える装置例
があるが、その改善特性は不十分なものとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
例の衛星放送用セカンドコンバータでは、PLL/FM
復調回路のロックレンジ幅及びループフィルタの時定数
を、広帯域での高速応答動作及び弱電界動作の両方で適
正化できるように設定できず、その特性をある程度犠牲
にした設定が強いられるという欠点があった。
【0006】本発明は、このような従来の技術における
欠点を解決するものであり、PLL/FM復調回路での
高速応答動作と弱電界動作の両方を改善でき、良好(見
かけの高C/N比)なBS放送の受信が可能になる衛星
放送用セカンドコンバータの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、PLLを含むFM復調回路
を備えた衛星放送受信用セカンドコンバータにおいて、
入力される中間周波数信号から抽出した周波数帯域が異
なる複数の信号中の一つを選択する周波数帯域選択手段
と、前記周波数帯域選択手段からの信号を前記FM復調
回路に供給する手段と、周波数帯域選択手段からの信号
の周波数帯域に対応して前記PLLループのロックレン
ジ幅を切り替えるロックレンジ幅切替手段と、周波数帯
域選択手段からの信号の周波数帯域に対応して前記PL
Lにおけるループフィルタ時定数を切り替えるループフ
ィルタ時定数切替手段とを備える構成である。
【0008】請求項2記載の衛星放送用セカンドコンバ
ータは、前記周波数帯域選択手段として、周波数帯域が
異なる複数信号がそれぞれ供給される第1の複数のコン
デンサと、複数のコンデンサからの信号がそれぞれ供給
され、かつ、周波数帯域が異なる一つの信号を、入力直
流電圧でいずれかが導通して選択するための複数のダイ
オードと、複数のダイオード中の一つからの信号を通過
させる第2のコンデンサとを備えて構成される。
【0009】請求項3記載の衛星放送用セカンドコンバ
ータは、前記ロックレンジ幅切替手段として、周波数帯
域選択手段からの周波数帯域が異なる複数信号の、それ
ぞれに対応するロックレンジ幅に設定するための直流電
圧を得る分圧手段と、分圧手段からの電圧を、周波数帯
域選択手段で選択する周波数帯域が異なる信号に対応し
て切替え又は接地してロックレンジ幅を切り替えるため
のスイッチング手段とを備える構成としている。
【0010】請求項4記載の衛星放送用セカンドコンバ
ータは、前記ループフィルタ時定数切替手段として、周
波数帯域が異なる複数信号に対応したループフィルタ時
定数を設定するための複数の抵抗器及びコンデンサと、
複数の抵抗器及びコンデンサを、周波数帯域選択手段で
選択する周波数帯域が異なる信号に対応して切り替える
スイッチング手段とを備える構成としている。
【0011】請求項5記載の衛星放送用セカンドコンバ
ータは、前記FM復調回路からのビデオ信号の品位を示
す検出信号を出力する検出手段と、この検出手段からの
検出信号の信号品位を予め定めた閾値と比較する比較手
段を設け、この比較手段からの信号によって、周波数帯
域選択手段、ロックレンジ幅切替手段及びループフィル
タ時定数切替手段を自動的に切り替える構成としてい
る。
【0012】
【作用】このような構成の請求項1,2,3,4記載の
衛星放送用セカンドコンバータは、入力される中間周波
数信号から抽出した、周波数帯域が異なる信号中の一つ
をダイオードスイッチ回路を用いて選択し、この選択し
た信号帯域に対応してPLLループのロックレンジ(一
巡ゲイン)幅を、例えば、内部のPLLを構成する位相
比較器の前段に設けられる可変増幅器への電圧を可変
し、又は、ゼロ(接地)に設定して切り替えている。さ
らに、ループフィルタ時定数切替手段における外付けの
複数の抵抗器及びコンデンサを選択してループフィルタ
の時定数を切り替えている。
【0013】したがって、広帯域でのPLLのロック外
れが生じない十分な高速応答動作が得られる。すなわ
ち、広いロックレンジ幅及びループフィルタの時定数を
小さく設定できる。さらに弱電界(低C/N比)動作時
に、狭いロックレンジ幅及びループフィルタの時定数を
大きく設定できるようになる。この結果、FM復調回路
での高速応答動作及び弱電界動作時のスレッショルド特
性の両方が適正化され、見かけの高C/N比が向上して
良好BS放送の受信が可能になる。
【0014】請求項5記載の衛星放送用セカンドコンバ
ータは、FM復調回路からのビデオ信号の品位を示す検
出信号を予め定めた閾値と比較し、ここからの信号によ
って、周波数帯域選択手段、ロックレンジ幅切替手段及
びループフィルタ時定数切替手段を自動的に切り替えて
いる。したがって、FM復調回路での高速応答動作及び
弱電界動作時のスレッショルド特性の両方を自動的に適
正化でき、常時、高C/N比が向上した良好なBS放送
受信が行われる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の衛星放送用セカンドコンバー
タの実施例を図面を参照して詳細に説明する。図1は本
発明の衛星放送用セカンドコンバータの実施例の構成を
示すブロック図である。図1において、この例は図示し
ないパラボラアンテナなどに併設したコンバータによっ
て周波数変換したIF信号S1を増幅するIF増幅器1
1と、IF信号S1から広帯域IF信号S2を図示しな
い広帯域フィルタで抽出し、さらに、図示しない狭帯域
フィルタを通じて狭帯域IF信号S3を抽出して出力す
るIFフィルタ12とが設けられている。
【0016】さらに、図2をもって詳細に説明するよう
に、手動操作指示による図示しないマイクロコンピュー
タなどからの高速応答切替制御信号S18によって、I
Fフィルタ12からの広帯域IF信号S2を選択し、又
は、弱電界切替制御信号S19によって狭帯域IF信号
S3を選択して出力するIF帯域幅切替回路13と、こ
のIF帯域幅切替回路13からの広帯域IF信号S2又
は狭帯域IF信号S3を増幅して出力するIF増幅器1
4とが設けられている。
【0017】また、集積回路(IC又はDSP)などで
構成され、IF増幅器14からの広帯域IF信号S2又
は狭帯域IF信号S3に対する復調を行い、内部のPL
Lとして位相比較器、この前段に設けられる可変増幅
器、電圧制御発振器(VCO)等を有するPLL/FM
復調回路15が設けられている。なお、PLLを構成す
るループフィルタ(ローパスフィルタ)は、外付け(以
降で説明するループフィルタ時定数切替回路17が対応
する)である。
【0018】さらに、通常動作時にPLL/FM復調回
路15を広いロックレンジ幅に設定する共に、弱電界切
替制御信号S19が入力された際にPLL/FM復調回
路15の内部回路の位相比較器の前段可変増幅器に以降
の図3をもって詳細に説明するように、電圧を印加して
狭いロックレンジ幅に設定するためのロックレンジ幅切
替回路16を有している。
【0019】また、通常動作時にPLL/FM復調回路
15の外付けの抵抗器及びコンデンサによるループフィ
ルタを、高速応答(広帯域)動作の時定数に設定し、か
つ、電界切替制御信号S19が入力された際に、弱電界
(狭帯域)動作の時定数に設定するための以降の図4を
もって詳細に説明するループフィルタ時定数切替回路1
7が設けられている。
【0020】図2はIF帯域幅切替回路13の詳細な構
成を示す回路図である。図2において、このIF帯域幅
切替回路13は広帯域IF信号S2、狭帯域IF信号S
3がそれぞれ供給される直流カット用のコンデンサC
1,C2と、このコンデンサC1,C2からの広帯域I
F信号S2、狭帯域IF信号S3がそれぞれ供給される
ダイオードD1,D2とが設けられている。
【0021】また、高速応答切替制御信号S18、弱電
界切替制御信号S19の直流電圧の一方をダイオードD
1,D2の一方のアノード側に供給し、この導通によっ
てIF増幅器14からの広帯域IF信号S2又は狭帯域
IF信号S3の一方を選択してカソード側に導出するた
めの抵抗器R1,R2と、ダイオードD1,D2のアノ
ードと接地間に配置される抵抗器R3と、高速応答切替
制御信号S18、弱電界切替制御信号S19の直流電圧
をカットして高周波の広帯域IF信号S2又は狭帯域I
F信号S3の一方をIF増幅器14に出力するためのコ
ンデンサC3が設けられている。
【0022】図3はロックレンジ幅切替回路16の詳細
な構成を示す回路図である。図3において、このロック
レンジ幅切替回路16は、電源(Vcc)ラインなどに
接続され、広いロックレンジ幅設定用の直流電圧をPL
L/FM復調回路15の位相比較器の前段可変増幅器に
印加するための可変抵抗器VRを有している。さらに、
電流制限用の抵抗器R5と、PLL/FM復調回路15
の位相比較器の前段可変増幅器への電圧印加端を弱電界
切替制御信号S19によって接地(OVに設定)し、弱
電界動作時に狭いロックレンジ幅に設定するためのトラ
ンジスタQ1とを有している。
【0023】図4はループフィルタ時定数切替回路17
の詳細な構成を示す回路図である。図4において、この
ループフィルタ時定数切替回路17は、PLL/FM復
調回路15に外付けされるループフィルタを構成するも
のである。この回路は通常動作時に高速応答動作に対応
するループフィルタ時定数に設定するための抵抗器R
9,R10及びコンデンサC10と、負荷抵抗器R11
とを有している。
【0024】また、動作設定用の抵抗器R13と、弱電
界動作にコンデンサC10に並列接続し、その合計の静
電容量でループフィルタ時定数を大きい値に設定するた
めのコンデンサC11,C12と、弱電界切替制御信号
S19が入力された際にオン(導通)して、コンデンサ
C10にコンデンサC11,C12を並列接続するため
のトランジスタQ2とを有している。
【0025】次に、この実施例の動作について説明す
る。図5は高速応答(広帯域)動作及び弱電界(狭帯
域)動作とロックレンジ幅の関係を示す図である。ここ
での動作では図5(a)に示すように、IFフィルタ1
2によってPLL/FM復調回路15で高速応答動作が
得られる広帯域信号(広帯域IF信号S2)と、図5
(c)に示すように弱電界動作で高C/N比が得られる
狭帯域信号(狭帯域IF信号S3)を抽出し、この広帯
域信号、狭帯域信号に対応する図5(b)(d)に示す
PLLループのロックレンジ(一巡ゲイン)幅を切り替
える。さらに、以降で詳細に説明するようにループフィ
ルタの時定数を切り替えている。
【0026】まず、図示しないパラボラアンテナに併設
したコンバータで周波数変換したIF信号S1をIF増
幅器11で増幅してIFフィルタ12に入力する。IF
フィルタ12では、PLL/FM復調回路15で高速応
答動作が得られる広帯域IF信号S2を図示しない広帯
域フィルタで抽出し、さらに、図示しない狭帯域フィル
タを通じて弱電界動作で高C/N比が得られる狭帯域I
F信号S3を抽出してIF帯域幅切替回路13に出力す
る。
【0027】IF帯域幅切替回路13では、図示しない
マイクロコンピュータからの高速応答切替制御信号S1
8で広帯域IF信号S2を選択し、また、弱電界切替制
御信号S19で狭帯域IF信号S3を選択してIF増幅
器14に出力する。IF増幅器14ではIF帯域幅切替
回路13からの広帯域IF信号S2又は狭帯域IF信号
S3を増幅してPLL/FM復調回路15に出力する。
【0028】図2に示すIF帯域幅切替回路13では、
広帯域IF信号S2、狭帯域IF信号S3が直流カット
用のコンデンサC1,C2にそれぞれ供給され、このコ
ンデンサC1,C2を通じた広帯域IF信号S2、狭帯
域IF信号S3がダイオードD1,D2にそれぞれ供給
される。このダイオードD1,D2には高速応答切替制
御信号S18、弱電界切替制御信号S19の一方が抵抗
器R1,R2を通じてアノード側に供給されて導通し、
この導通によってIF増幅器14からの広帯域IF信号
S2又は狭帯域IF信号S3の一方がカソード側に導出
される。この信号の直流電圧(高速応答切替制御信号S
18、弱電界切替制御信号S19)をカットし、その高
周波の広帯域IF信号S2又は狭帯域IF信号S3の一
方がIF増幅器14に出力される。
【0029】PLL/FM復調回路15はIF増幅器1
4からの広帯域IF信号S2又は狭帯域IF信号S3に
対する復調を行う。このPLL/FM復調回路15で
は、通常動作時に、ロックレンジ幅切替回路16から内
部回路の位相比較器の前段可変増幅器へ広いロックレン
ジ幅に設定する直流電圧が印加される。そして、弱電界
切替制御信号S19が入力された際に、ロックレンジ幅
切替回路16から、PLL/FM復調回路15の内部回
路の位相比較器の前段可変増幅器に狭いロックレンジ幅
に設定するための直流電圧が印加される。
【0030】図3に示すロックレンジ幅切替回路16で
は、電源(Vcc)ラインなどに接続され、通常動作時
である、広いロックレンジ幅設定用の直流電圧を、PL
L/FM復調回路15の図示しない位相比較器の前段可
変増幅器に抵抗器R5で電流制限し、かつ、可変抵抗器
VRを通じて印加する。また、弱電界動作時にトランジ
スタQ1のベースに弱電界切替制御信号S19が入力さ
れると、トランジスタQ1がオン(導通)になって、P
LL/FM復調回路15の位相比較器の前段可変増幅器
への電圧印加端が接地されてゼロ電位になり、狭いロッ
クレンジ幅に設定される。
【0031】また、PLL/FM復調回路15のループ
フィルタは外付けの抵抗器及びコンデンサ(ループフィ
ルタ時定数切替回路17)で構成されており、通常動作
にはループフィルタ時定数切替回路17の抵抗器及びコ
ンデンサの時定数が高速応答動作に対応するように切り
替えて設定される。また、弱電界切替制御信号S19が
入力された際には、ループフィルタ時定数切替回路17
の抵抗器及びコンデンサの時定数が弱電界動作の時定数
に切り替えて設定される。
【0032】図4に示すはループフィルタ時定数切替回
路17では、通常動作時にはPLL/FM復調回路15
に外付けされるループフィルタ時定数切替回路17内の
抵抗器R9,R10及びコンデンサC10によって、高
速応答動作のループフィルタ時定数に設定している。ま
た、弱電界動作時には、弱電界切替制御信号S19がト
ランジスタQ2のベースに入力されてオン(導通)し、
コンデンサC10にコンデンサC11,C12を並列接
続して、その合計の静電容量によってループフィルタ時
定数が大きい値に設定される。
【0033】このように、この実施例では通常時にPL
L/FM復調回路15の内部回路の位相比較器の前段可
変増幅器への電圧を広いロックレンジ幅に設定する電圧
を印加し、かつ、弱電界切替制御信号S19が入力され
た際にロックレンジ幅切替回路16によって、狭いロッ
クレンジ幅に設定する電圧を印加している。さらに、通
常動作時にはPLL/FM復調回路15の外付けの抵抗
器及びコンデンサ(ループフィルタ時定数切替回路1
7)によるループフィルタを、高速応答動作の時定数に
設定し、かつ、弱電界切替制御信号S19が入力された
際に、PLL/FM復調回路15の外付けの抵抗器及び
コンデンサ(ループフィルタ時定数切替回路17)を弱
電界動作での時定数に設定している。
【0034】例えば、BS放送における広帯域のミユー
ズ(MUSE)方式の場合などにあって、PLLのロッ
ク外れが生じない十分な高速応答動作が得られる。すな
わち、広いロックレンジ幅及びループフィルタ時定数を
小さく出来る。また、弱電界(低C/N比)動作時に狭
いロックレンジ幅及びループフィルタの時定数が大きく
設定される。したがって、従前の説明のように性能を犠
牲にした設計を行う必要がなくなる。この結果、PLL
/FM復調回路での高速応答動作及び弱電界動作時のス
レッショルド特性の両方が適正化して、見かけのC/N
比が向上した良好なBS放送の受信が可能になる。
【0035】なお、この実施例では高速応答切替制御信
号S18又は弱電界切替制御信号S19を手動操作によ
って図示しないマイクロコンピュータから出力して、高
速応答動作と弱電界動作とを切り替えているが、この切
替えを自動的に行うようにも出来る。
【0036】図6は高速応答動作と弱電界動作との自動
切替えを行う際の他の実施例の要部構成を示す回路図で
ある。図6において、この例は、PLL/FM復調回路
15からの復調信号が入力されるビデオ信号処理回路2
0と、ここからのC/N検出電圧(信号)S20が供給
されて、弱電界切替制御信号S19を出力する弱電界検
出回路21とが設けられている。
【0037】弱電界検出回路21はビデオ信号処理回路
20からのC/N検出電圧S20が一端に入力され、か
つ、他端に電源電圧(Vcc)を抵抗器R20,R21
で分圧した基準電圧Vfが印加され、C/N検出電圧S
20が基準電圧Vf以下の場合に弱電界(低C/N比)
を示すハイ(H)レベルなどの弱電界切替制御信号S1
9を出力する比較器22を有している。
【0038】この、他の実施例では低C/N比が悪化し
た場合の、その一定(基準電圧Vf)以下のレベルのC
/N検出電圧S20が比較器22に入力された場合、こ
こから弱電界切替制御信号S19をIF帯域幅切替回路
13、ロックレンジ幅切替回路16及びループフィルタ
時定数切替回路17に出力する。IF帯域幅切替回路1
3は、通常動作時にIFフィルタ12内の広帯域フィル
タ12aからの広帯域IF信号S2を選択しており、そ
して、弱電界検出回路21から弱電界切替制御信号S1
9が入力された際に、IF帯域幅切替回路13はIFフ
ィルタ12内の狭帯域フィルタ12bからの狭帯域IF
信号S3を選択する。
【0039】IF帯域幅切替回路13がIFフィルタ1
2内の広帯域フィルタ12aからの広帯域IF信号S2
を選択し、かつ、弱電界切替制御信号S19が入力され
ない際の高速応答動作は、前記の図1から図5に示す構
成の動作と同様である。また、弱電界切替制御信号S1
9が入力され際の弱電界動作では、IF帯域幅切替回路
13がIFフィルタ12内の狭帯域フィルタ12bから
の狭帯域IF信号S3を選択する。また、ロックレンジ
幅切替回路16及びループフィルタ時定数切替回路17
の動作も図1から図5に示す構成と同様である。
【0040】このように、この他の実施例では、C/N
検出電圧S20が基準電圧Vf以下の場合の弱電界(低
C/N比)を示す弱電界切替制御信号S19によって、
高速応答動作から弱電界動作への自動切替えが可能にな
る。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1,2,3,4記載の衛星放送用セカンドコンバータに
よれば、入力される中間周波数信号から抽出した、周波
数帯域が異なる信号中の一つを選択し、この選択した信
号帯域に対応してPLLループのロックレンジ(一巡ゲ
イン)幅を切り替え、かつ、外付けの複数の抵抗器及び
コンデンサを選択してループフィルタの時定数を切り替
えているため、広帯域でのPLLのロック外れが生じな
い十分な高速応答動作が得られるように広いロックレン
ジ幅及びループフィルタの時定数を小さく設定できると
共に、弱電界動作時に、狭いロックレンジ幅及びループ
フィルタの時定数が大きく設定できるようになる。これ
によって、PLL/FM復調回路での高速応答動作及び
弱電界動作時のスレッショルド特性の両方が適正化さ
れ、見かけの高C/N比が向上して良好BS放送の受信
が可能になるという効果を有する。
【0042】請求項5記載の衛星放送用セカンドコンバ
ータによれば、PLL/FM復調回路からのビデオ信号
の品位を示す検出信号を予め定めた閾値と比較し、ここ
からの信号によって、周波数帯域選択手段、ロックレン
ジ幅切替手段及びループフィルタ時定数切替手段を自動
的に切り替えているため、PLL/FM復調回路での高
速応答動作及び弱電界動作時のスレッショルド特性の両
方を自動的に適正化でき、常時、見かけの高C/N比が
向上した良好なBS放送が受信できるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衛星放送用セカンドコンバータの実施
例の構成を示すブロック図である。
【図2】図1中のIF帯域幅切替回路の詳細な構成を示
す回路図である。
【図3】図1中のロックレンジ幅切替回路の詳細な構成
を示す回路図である。
【図4】図1中のループフィルタ時定数切替回路の詳細
な構成を示す回路図である。
【図5】実施例にあって高速応答及び弱電界の動作とロ
ックレンジ幅の関係を示す図である。
【図6】本発明の高速応答動作と弱電界動作との自動切
替えを行う際の他の実施例の要部構成を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
11,14 IF増幅器 12 IFフィルタ 12a 広帯域フィルタ 12b 狭帯域フィルタ 13 IF帯域幅切替回路 15 PLL/FM復調回路 16 ロックレンジ幅切替回路 17 ループフィルタ時定数切替回路 20 ビデオ信号処理回路 21 弱電界検出回路 22 比較器 S1 IF信号 S2 広帯域IF信号 S3 狭帯域IF信号 S18 高速応答切替制御信号 S19 弱電界切替制御信号 S20 C/N検出電圧(信号)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PLLを含むFM復調回路を備えた衛星
    放送受信用セカンドコンバータにおいて、 入力される中間周波数信号から抽出した周波数帯域が異
    なる複数の信号中の一つを選択する周波数帯域選択手段
    と、 前記周波数帯域選択手段からの信号を前記FM復調回路
    に供給する手段と、 前記周波数帯域選択手段からの信号の周波数帯域に対応
    して前記PLLのロックレンジ幅を切り替えるロックレ
    ンジ幅切替手段と、 前記周波数帯域選択手段からの信号の周波数帯域に対応
    して前記PLLにおけるループフィルタ時定数を切り替
    えるループフィルタ時定数切替手段と、 を備えることを特徴とする衛星放送用セカンドコンバー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記周波数帯域選択手段として、 周波数帯域が異なる複数信号がそれぞれ供給される第1
    の複数のコンデンサと、前記複数のコンデンサからの信
    号がそれぞれ供給され、かつ、周波数帯域が異なる一つ
    の信号を、入力直流電圧でいずれかが導通して選択する
    ための複数のダイオードと、 前記複数のダイオード中の一つからの信号を通過させる
    第2のコンデンサと、 を備えることを特徴とする請求項1記載の衛星放送用セ
    カンドコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記ロックレンジ幅切替手段として、 周波数帯域選択手段からの周波数帯域が異なる複数信号
    の、それぞれに対応するロックレンジ幅に設定するため
    の直流電圧を得る分圧手段と、 前記分圧手段からの電圧を、前記周波数帯域選択手段で
    選択する周波数帯域が異なる信号に対応して切替え又は
    接地してロックレンジ幅を切り替えるためのスイッチン
    グ手段と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の衛星放送用セ
    カンドコンバータ。
  4. 【請求項4】 前記ループフィルタ時定数切替手段とし
    て、 周波数帯域が異なる複数信号に対応したループフィルタ
    時定数を設定するための複数の抵抗器及びコンデンサ
    と、 複数の抵抗器及びコンデンサを、前記周波数帯域選択手
    段で選択する周波数帯域が異なる信号に対応して切り替
    えるスイッチング手段と、 を備えることを特徴とする請求項1記載の衛星放送用セ
    カンドコンバータ。
  5. 【請求項5】 前記FM復調回路からのビデオ信号の品
    位を示す検出信号を出力する検出手段と、前記検出手段
    からの検出信号の信号品位を予め定めた閾値と比較する
    比較手段を設け、 この比較手段からの信号によって、周波数帯域選択手
    段、ロックレンジ幅切替手段及びループフィルタ時定数
    切替手段を自動的に切り替えることを特徴とする請求項
    1記載の衛星放送用セカンドコンバータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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