JPH0827377A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH0827377A
JPH0827377A JP16251294A JP16251294A JPH0827377A JP H0827377 A JPH0827377 A JP H0827377A JP 16251294 A JP16251294 A JP 16251294A JP 16251294 A JP16251294 A JP 16251294A JP H0827377 A JPH0827377 A JP H0827377A
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JP
Japan
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polyamide resin
resin composition
nylon
group concentration
polyamide
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Pending
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JP16251294A
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English (en)
Inventor
Kazuya Kotani
和也 小谷
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Daicel Evonik Ltd
Original Assignee
Daicel Huels Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 ポリアミド樹脂組成物 【目的】 金属との接触下において、耐熱性の優れたポ
リアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。 【構成】 ポリアミド樹脂100重量部に対し、シュウ
酸誘導体、サリチル酸誘導体及びヒドラジド誘導体から
選ばれた一種又は二種以上を、0.01重量部以上5.
0重量部以下の範囲で配合してなることを特徴とするポ
リアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属との接触下におい
て耐熱性に優れたポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術及び課題】近年では、あらゆる分野で合成樹
脂と金属との複合材料が使用されている。これらの複合
材料は、押出成形法あるいは融着法により成形され、各
種の用途に用いられている。
【0003】この様な材料の用途の一つに、耐熱性が要
求される電気毛布や電気カーペットのヒーター線があ
る。ヒーター線の構造は一般的に図1に示す通り、芯線
1、ショート線2、発熱線3、感熱体4と外皮5から成
る。この感熱体4はヒューズ機能を持つ。これは異常昇
温時に、感熱体4が狭い温度範囲で融解し、ヒーター回
路を遮断させるためであり、ナイロン12及びナイロン
11が用いられる。また、芯線1には耐熱性ポリエステ
ル、外皮5には塩化ビニール樹脂、ショート線2及び発
熱線3には銅及び銅合金が用いられている。
【0004】これらの複合素材から成るヒーター線は、
その機能上熱履歴が多く、感熱体4の耐熱性が悪いと、
発熱線からの発熱が正常範囲であってもヒーター回路が
遮断したり、逆に異常昇温時にもヒューズ機能が作動せ
ず火災を招いたりする。
【0005】従来、感熱体に使用されるナイロン12及
びナイロン11樹脂は耐熱性に優れており、添加剤を含
まないもの、あるいはヒンダードフェノール系耐熱安定
剤を配合し、熱劣化を防止した樹脂組成物が用いられて
いる。
【0006】しかし、ヒーター線のように熱履歴が多
く、昇温時には100℃前後まで温度が上昇する中での
ナイロン12及びナイロン11の感熱体は、ショート線
あるいは発熱線としての銅あるいは銅合金が接触してい
るため、析出する銅イオンなどにより熱劣化が促進さ
れ、耐熱性が不十分である。
【0007】本発明は、高温下において銅及び銅合金な
どの金属と接触したポリアミド樹脂組成物に関して鋭意
研究の結果、ポリアミド樹脂に特定の添加剤を配合する
ことにより、上述の課題を解決できることを見い出し、
本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はポリ
アミド樹脂100重量部に対し、シュウ酸誘導体、サリ
チル酸誘導体及びヒドラジド誘導体から選ばれた一種又
は二種以上を0.01重量部以上5.0重量部以下の範
囲で配合してなることを特徴とするポリアミド樹脂組成
物である。
【0009】本発明に用いるポリアミド樹脂は、主鎖に
アミド結合をもつ重合体で、ジアミンと二塩基酸との重
縮合、ラクタムの開環重合、アミノカルボン酸の重縮合
などによって得られるものであれば特に限定はなく、例
えばナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロ
ン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン61
2、ナイロン1212及びそれらの共重合物が挙げられ
る。共重合物のモノマー成分としてはポリエーテル、ダ
イマー酸などである。さらにN置換ポリアミド(特公昭
57−59603)も使用できる。
【0010】本発明に用いるポリアミド樹脂の末端基濃
度は、ジカルボキシル炭化水素などによって末端変性を
行うことにより調製し、残存の末端アミノ基濃度が20
mg当量/kg以下になることが好ましい。末端アミノ
基濃度が20mg当量/kgより高いと、高温下におい
て縮合あるいは架橋反応を起し、その結果物性が変化し
熱劣化が促進され好ましくない。
【0011】本発明において配合されるシュウ酸誘導
体、サリチル酸誘導体、あるいはヒドラジド誘導体は、
ポリアミド樹脂組成物に接触している銅及び銅合金など
の金属から析出する金属イオンと金属錯化合物を形成
し、酸化劣化作用を防止する構造のものであれば特に制
限はなく、シュウ酸誘導体としては、シュウ酸ビスベン
ジリデンヒドラジド、N,N’−ビス{2−[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシル]エチル}オキサミドなどが挙げ
られ、サリチル酸誘導体としては、3−(N−サリチロ
イル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、デカンジカ
ルボン酸ジサリチロイルヒドラジドなどが挙げられ、ヒ
ドラジド誘導体としては、N,N’−ビス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル]ヒドラジン、イソフタル酸ビス(2−フェノキ
シプロピオニル)ヒドラジドなどが挙げられる。
【0012】これらシュウ酸誘導体、サリチル酸誘導
体、あるいはヒドラジド誘導体の一種または二種以上の
配合量は、0.01重量部以上5.0重量部以下である
ことが必要であり、好ましくは0.1重量部以上1.0
重量部以下である。配合量が0.01重量部より少ない
と、金属と接触しているポリアミド樹脂組成物は、満足
する耐熱性が得られない。配合量が5重量部より多いと
金属と接触しているポリアミド樹脂組成物の耐熱性は本
特許請求範囲の場合と同じであるが、経済的でなく、ま
たポリアミド樹脂への配合時に分散不良をおこす可能性
があり、かえって耐熱性が低下するので好ましくない。
【0013】本発明に使用するポリアミド樹脂に、ヒン
ダードフェノール系、あるいは有機複合亜リン酸塩など
の安定剤を添加することも可能である。これらの安定剤
はポリアミド樹脂の酸化防止あるいは熱安定の効果があ
るため、通常ポリアミド樹脂に添加されているのが一般
的である。
【0014】本発明においてポリアミド樹脂組成物に接
触する金属は、析出する金属イオンが特許請求の範囲中
のシュウ酸誘導体、あるいはサリチル酸誘導体、あるい
はヒドラジド誘導体と金属錯化合物を形成し、酸化劣化
作用を防止する構造をとるものであれば特に制限はな
く、例えばクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛、スズ、鉛、またはこれらを主体とした合
金が挙げられるが、特に銅及び銅合金の場合に効果が顕
著である。
【0015】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は金属接
触下において優れた耐熱性を有する。従って電気毛布や
電気カーペットの、銅あるいは銅合金からなるショート
線あるいは発熱線と直接接触する感熱体として好適であ
る。
【0016】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例を挙げて説明
する。
【0017】実施例1〜13 ポリアミド樹脂には、ダイセル・ヒュルス社のナイロン
12の重合時に、ドデカン二酸を添加して末端基濃度及
び相対粘度を調節したものを使用した。
【0018】これらのポリアミド樹脂の末端カルボキシ
ル基濃度、末端アミノ基濃度、及び相対粘度を表1に示
す。末端カルボキシル基濃度の測定は、ポリアミド樹脂
をベンジルアルコールに溶解し、0.01N−KOHを
用いた電位差滴定法による中和滴定により行った。ま
た、末端アミノ基濃度は、ポリアミド樹脂をフェノール
/メタノール(体積比10/1)の混合溶媒に溶解し、
0.01N−HClを用いた電位差滴定法による中和滴
定により行った。
【0019】ポリアミド樹脂の相対粘度は、DIN53
727による0.5%メタクレゾール溶液を用いた溶液
粘度を測定することにより求めた。
【0020】ポリアミド樹脂組成物は、これらのポリア
ミド樹脂に、シュウ酸誘導体としてシュウ酸ビスベンジ
リデンヒドラジド及び各種安定剤を配合し、押出機でコ
ンパウンドすることにより調製した。配合するシュウ酸
誘導体及び安定剤の配合量を表1に示す。
【0021】調製したポリアミド樹脂組成物からプレス
成形により1mmシートを作成し、これを打ち抜き加工
してJIS2号、厚さ1mmの引張試験片を作成した。
この試験片の標線間に銅箔を巻き、140℃のオーブン
中に放置した。
【0022】このオーブン中に放置した試験片につい
て、経時的にサンプリングし、試験片の引張破断伸度を
測定した。測定結果を表2に示す。引張破断伸度の値が
低いほど劣化が進んでいることを示す。
【0023】実施例14〜25 実施例1〜13と同様、ダイセル・ヒュルス社のナイロ
ン12の重合時に、ドデカン二酸を添加して末端基濃度
及び相対粘度を調節したポリアミド樹脂を使用した。こ
れらのポリアミド樹脂の末端カルボキシル基濃度、末端
アミノ基濃度、及び相対粘度を表1に示す。これらのポ
リアミド樹脂にサリチル酸誘導体として3−(N−サリ
チロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、又はデ
カンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、及び各種
安定剤を配合し、押出機によりコンパウンドしてポリア
ミド樹脂組成物を調製した。配合するサリチル酸誘導体
及び安定剤の配合量を表1に示す。
【0024】調製した各ポリアミド樹脂組成物につい
て、実施例1〜13に準じた試験を行った。測定結果を
表2に示す。
【0025】実施例26〜30 実施例1〜13と同様、ダイセル・ヒュルス社のナイロ
ン12の重合時に、ドデカン二酸を添加して末端基濃度
及び相対粘度を調節したポリアミド樹脂を使用した。こ
れらのポリアミド樹脂の末端カルボキシル基濃度、末端
アミノ基濃度及び相対粘度を表1に示す。
【0026】これらのポリアミド樹脂に、ヒドラジド酸
誘導体としてN,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒド
ラジン及び各種安定剤を配合し、押出機によりコンパウ
ンドしてポリアミド樹脂組成物を調製した。配合するサ
リチル酸誘導体、及び安定剤の配合量を表1に示す。調
製した各ポリアミド樹脂組成物について、実施例1〜1
3に準じた試験を行った。測定結果を表2に示す。
【0027】比較例1〜2 ダイセル・ヒュルス社のナイロン12の重合時に、ドデ
カン二酸を添加して末端基濃度及び相対粘度を調節した
ポリアミド樹脂を得た。これらのポリアミド樹脂の末端
カルボキシル基濃度、末端アミノ基濃度、及び相対粘度
を表1に示す。これらのポリアミド樹脂にについて、実
施例1〜13に準じた試験を行った。測定結果を表2に
示す。
【0028】比較例3〜8 ダイセル・ヒュルス社のナイロン12の重合時に、ドデ
カン二酸を添加して末端基濃度及び相対粘度を調節した
ポリアミド樹脂を得た。これらのポリアミド樹脂の末端
カルボキシル基濃度、末端アミノ基濃度、及び相対粘度
を表1に示す。これらのポリアミド樹脂に安定剤を配合
し、押出機によりコンパウンドしてポリアミド樹脂組成
物を調製した。
【0029】これらのポリアミド樹脂にについて、実施
例1〜13に準じた試験を行った。測定結果を表2に示
す。
【0030】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】電気毛布や電気カーペットのヒーター線の構造
図。
【符号の説明】 1 芯線 2 ショート線 3 発熱
線 4 感熱体 5 外皮

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂100重量部に対し、シ
    ュウ酸誘導体、サリチル酸誘導体及びヒドラジド誘導体
    から選ばれた一種又は二種以上を0.01重量部以上
    5.0重量部以下の範囲で配合してなることを特徴とす
    るポリアミド樹脂組成物。
JP16251294A 1994-07-14 1994-07-14 ポリアミド樹脂組成物 Pending JPH0827377A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001011308A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Tsutsumi Yotaro 酸素吸収性樹脂組成物及び包装材料並びに包装容器
JP2001010675A (ja) * 1999-06-29 2001-01-16 Tsutsumi Yotaro 酸素吸収性包装体
JP2006077187A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Asahi Denka Kogyo Kk ポリアミド樹脂組成物

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JP4565941B2 (ja) * 2004-09-13 2010-10-20 株式会社Adeka ポリアミド樹脂組成物

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