JPH0827158A - シリコーン含有共沸混合物 - Google Patents

シリコーン含有共沸混合物

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JPH0827158A
JPH0827158A JP7147503A JP14750395A JPH0827158A JP H0827158 A JPH0827158 A JP H0827158A JP 7147503 A JP7147503 A JP 7147503A JP 14750395 A JP14750395 A JP 14750395A JP H0827158 A JPH0827158 A JP H0827158A
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Dwight E Williams
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    • C11D1/88Ampholytes; Electroneutral compounds
    • C11D1/94Mixtures with anionic, cationic or non-ionic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
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    • C23G5/02Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents using organic solvents
    • C23G5/032Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents using organic solvents containing oxygen-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D7/00Compositions of detergents based essentially on non-surface-active compounds
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境にやさしい洗浄組成物を提供する。 【構成】 ヘキサメチルジシロキサンとある種のアルコ
ールとの2成分共沸混合物。そのアルコール成分は、3
−メチル−3−ペンタノールC2 5 C(CH3)(O
H)C2 5 ;2−ペンタノールCH3 CH2 CH2
H(OH)CH3又は1−メトキシ−2−プロパノール
CH3 OCH2 CH(CH3 )OHである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シロキサン含有2成分
共沸混合物である環境にやさしい洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ある種
の化合物の使用を制限することをねらった規制のため
に、適当な代替物を探索することは、化学部門及び産業
部門の直面するずっと増大してきたジレンマの1つであ
る。
【0003】例えば、1970年代には、米国環境保護
局(EPA)は、「危険な環境汚染物質」として、二酸
化硫黄SO2 ;一酸化炭素CO;二酸化窒素NO2 ;オ
ゾンO3 ;直径10μm 以下の浮遊粒子PM10;鉛P
b;及び現在「揮発性有機化合物」(VOC)として知
られている非メタン炭化水素(NMHC)を指定した。
【0004】光化学スモッグの最も豊富な種はオゾンで
ある。オゾン前駆体は、VOC、酸化窒素NO及びNO
2 である。汚染された大気中のオゾンを減らすために、
VOC及び酸化窒素NOX (NO及びNO2 )前駆体を
減らすことが要請された。
【0005】太陽エネルギーは地表に吸収され、放射線
として再放出される。大気中のある種のガスは再放出さ
れた放射線を吸収することができ、それを熱に変えるこ
とができる(温室効果)。その結果は、この温室効果が
ないとすれば得られたであろうよりも高い大気温度がも
たらされることである(地球温暖化)。従って、二酸化
炭素CO2 、メタンCH4 、亜酸化窒素N2 O、オゾン
並びに種々の塩化、フッ化、及び塩化フッ化炭化水素
(CFC)、例えばメチルクロロフォルムCH3CCl
3 (MCF)、四塩化炭素CCl4 、C2 HF5 (HC
FC−125)、C2 2 4 (HFC−134a)、
CFCl3 (CFC−11)、CF2 Cl 2 (CFC−
12)、C2 ClF5 (CFC−115)、CHClF
2 (HCFC−22)、C2 HCl2 3 (HCFC−
123)、C2 HClF4 (HCFC−124)及びC
2 Cl3 3 (CFC−113)を含む、そのようなガ
スの放出における減少も要求されてきた。
【0006】成層圏のオゾンは、太陽光線中の紫外線の
侵入に対する天然の遮蔽である。成層圏のオゾンを枯渇
させるどんな方法もUV−B線(293〜320nm)の
地表に到達する量を増大するということに関心が寄せら
れてきた。UV−B線が増すと、皮膚癌の発生率が増
す。CFCは対流圏(10マイル/16キロメートルま
で)を通って中成層圏(mid−stratosphe
re)(30マイル/48キロメートルまで)中に拡散
し、ここでそれらは紫外線によって光分解しオゾン分子
を破壊する。成層圏オゾン枯渇の故に、1990Cle
an Air Act Amendmentsは、CF
C、ハロン(臭化塩化フッ化炭素及び臭化フッ化炭
素)、四塩化炭素及びメチルクロロフォルムの段階的廃
止計画を含んでいる。
【0007】これらは、そのような化学物質の代替物を
発見しようとする化学部門及び産業部門の直面する諸問
題のほんの2、3に過ぎない。しかしながら、特に関心
の寄せられていることは、これらの問題のVOCの面で
あり、適当な代替物質を提供することである。
【0008】従って、「揮発性有機化合物」(VOC)
及び「揮発性有機物質」(VOM)が米国において、第
40章第51.100規則に定義され、一酸化炭素、二
酸化炭素、カルボン酸、金属の炭化物又は炭酸塩及び炭
酸アンモニウム、を除く、大気の光化学反応に参加する
炭素の全ての化合物であると定義されている。この定義
は、ある種の化合物と一定の種類の化合物類をVOC又
はVOMから除外している。
【0009】科学的には、VOCは20℃及び101.
3kPa(760mmHg)の圧力にて、13.3Pa
(0.1mmHg)より大きい蒸気圧を有する全ての炭素化
合物か、又は蒸気圧が未知ならば、炭素原子数12未満
の化合物と定義されてきた。「揮発性有機物含量」は、
EPA Test Method 24又は24Aに従
って測定される(その方法はTitle 40 CFR
Part 60, Appendix Aに記載され
ている)揮発性有機化合物(VOC)の量である。
【0010】VOCの減少は既にいくつかの州で命令さ
れており、例えばカリフォルニア州の規則は大気中に入
る全ての生成物1リットルあたり揮発性物質180g未
満であることを要求している。この量は10gの生成物
を炉中110℃で1時間ベーキングすることによって測
定できる。残った個体の量は、試験した合計10gから
引き算する。計算は、蒸発した揮発性物質の重量を基準
とし、その量は1リットルあたりのg数で報告される。
【0011】EPAは、消費財中に存在する多数の揮発
性有機化合物(VOC)を認定しており、それらの内に
は、エタノール、イソプロピルアルコール、ケロセン及
びプロピレングリコールのような溶剤;並びにイソブタ
ン、ブタン、及びプロパンのようなありふれた炭化水素
溶剤がある。これら後者の炭化水素溶剤は、種々のエー
ロゾルスプレー及び関連の用途における噴射剤としてし
ばしば用いられる。
【0012】カリフォルニア州空気規制局(CARB)
は、家庭及び公共団体の消費者の用いる化学的に配合さ
れた製品中に許される揮発性有機化合物(VOC)の量
を制限する標準を提案した。これら規則は、合成洗剤;
掃除用コンパウンド;艶出し剤;床製品(floor
products);化粧品;身体手入れ製品;住宅、
芝生及び庭用製品;消毒剤;殺菌剤;並びに自動車専門
製品のような製品に及ぶ。
【0013】これらのCARBの基準は、ひげそり泡、
ヘアスプレー、シャンプー、オーデコロン、香水、アフ
ターシェーブローション、防臭剤、発汗抑制剤、日焼け
剤、呼気新鮮剤及び室内脱臭剤に有効であろう。
【0014】しかしながら、本発明によれば、ある種の
揮発性メチルシロキサン類(VMS)を溶剤置換物とし
て使用することにより、「非合法化された」化学物質を
適当な代替物を発見するという問題は解決された。
【0015】実際、EPAは、Volume 58,
No. 90, of The Federal Re
gister, 28093−28193, (May
12, 1993)において、28132頁に「環状
及び線状揮発性メチルシロキサン類(VMSs)は、エ
レクトロニクス及び精密機械洗浄用途におけるクラスI
化合物の代替品として使用する検討を現在行っている。
それらの化学的性質の故に、これらの化合物は防衛及び
航空宇宙産業における精密誘導設備(precisio
n guidance equipment)の洗浄の
ために有望であることを示している。加えて、揮発性メ
チルシロキサン類は高い純度を持ち、それ故、回収と再
利用が容易である。VMS類を用いる洗浄方法におい
て、流体は完全に囲いをしたプロセスを用いて閉じたヘ
ッダー設備(closed header syste
m)中で部品を洗浄するのに用いられる。この部品は液
体を排出し、次いで真空ベーキングを用いて乾燥す
る。」と記載している。
【0016】28175頁に、EPAは、続けて、「当
局はデータの検討を未だ終えていない。事前の指摘は、
この代替物の利点は承認できるということである。」と
述べている。EPAの重要な新代替政策(Signif
icant New Alternatives Po
licy (SNAP))において、精密機械洗浄物質
及びエレクトロニクス洗浄物質として、「許容しうる物
質」のリスト中に含めることに関連している。
【0017】加えて、1992年後半にEPAに提出さ
れた、これらの揮発性メチルシロキサン類(VMS)を
VOCの規制から免除することを求める請願は今、係属
中である。この請願の基礎は、これら揮発性メチルシロ
キサン類は対流圏のオゾンの形成に寄与せず、場合によ
ってはこれを実際に抑制し、従って、これら揮発性メチ
ルシロキサン類は、「免除された」VOCのリスト上で
最も反応性の高い化合物であるエタンよりもオゾン形成
性が低いということである。
【0018】更に、これらの揮発性メチルシロキサン類
(VMS)は、大気圧中での寿命が10〜30日であ
る。従って、VMS化合物類は地球温暖化にさほど寄与
しない。揮発性メチルシロキサン類は、それらの大気中
での寿命が短く、上昇して成層圏中に蓄積することはな
いであろうことから、成層圏のオゾンを枯渇させる可能
性はない。VMS化合物類は、塩素又は臭素原子をも含
まない。
【0019】揮発性メチルシロキサン化合物類(VM
S)は、オゾン層を攻撃せず、対流圏のオゾン形成(ス
モッグ)に寄与せず、また地球温暖化の可能性が最小で
ある。従って、揮発性メチルシロキサン化合物類はこれ
らの3つの特性を同時に備えて特異である。
【0020】従って、揮発性メチルシロキサン類は、こ
れまで洗浄剤として広く使用されてきた「非合法的」化
学物質の適当な代替物を見つける問題への実用的解決を
提供するであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明
は、揮発性メチルシロキサンとある種のアルコール類と
を含むシリコーン流体の新しい2成分系共沸混合物を提
供する。本発明は、これらの新しいシロキサン含有共沸
混合物の環境にやさしい洗浄剤としての使用にも関す
る。
【0022】洗浄剤として、前記新しい共沸混合物は、
どんな表面からの汚染物質の除去にも使用できるが、脱
融剤(defluxing)及び精密機械洗浄;低圧蒸
気脱脂、並びに蒸気層洗浄に、特に有用である。
【0023】これら新しいシリコーン含有共沸混合物の
洗浄剤としての使用によって提供され、引き出される予
期せざる優位さと利点は、高い溶解力、及び蒸発後の一
定した溶解力の維持を含む。前記蒸発は、蒸気相洗浄、
蒸留再生(distillative regener
ation)及び拭き取り洗浄を含むアプリケーション
の間に生じうる。
【0024】本発明の洗浄剤は共沸混合物であるから、
それは比較的容易に回収し再循環できるという利点を更
に有する。即ち、この共沸混合物は、それを洗浄プロセ
スに使用した後の汚染された洗浄浴流出液から分離でき
る。単純な蒸留によって、その再生は容易にでき、それ
によってそれは前記系中で新しい洗浄剤流入液として再
循環できる。
【0025】加えて、これらの共沸混合物は、シロキサ
ン流体とエタノールのような低分子量アルコールからな
る従来の共沸混合物よりもシロキサン流体含量が高く、
対応してアルコール含量が低いから、従来知られた共沸
混合物よりも利点を持つ。その驚くべき結果は、本発明
の共沸混合物は対流圏のオゾン及びスモッグの発生を低
くすることである。
【0026】共沸混合物は、2又はそれ以上の液体の混
合物であって、蒸発してもその組成が変わらないものを
いう。例えば、95%のエタノールと5%の水は、7
8.3℃で沸騰する純粋なエタノール又は100℃で沸
騰する純粋な水よりも低い78.15℃の温度で沸騰す
る。そのような液体は、液体の分留で生成した蒸気が、
その液体の組成と同じであるという点で単一物質のよう
に挙動する。即ち、これらの混合物は、それらの組成を
変化させずに一定の温度で蒸留され、通常の蒸留方法で
は分離できないのである。
【0027】本発明にとって、2又はそれ以上の成分の
混合物は、蒸気の組成が液体から変化しないで蒸発する
ならば、共沸混合物である。特に、共沸混合物は、組成
を変えないで沸騰する混合物、及び組成を変えないで沸
点未満の温度で蒸発する混合物の両方を含む。従って、
共沸混合物は、2成分の各特別の割合がある温度で共沸
するが必ずしも他の温度で共沸しなくてもよい、ある範
囲の割合に亘る2つの成分の混合物を含む。
【0028】共沸混合物は、2成分共沸混合物と呼ばれ
る2つの液体(A及びB)を含む系として、3成分共沸
混合物と呼ばれる3つの液体(A、B及びC)を含む系
として、並びに4成分共沸混合物と呼ばれる4つの液体
(A、B、C及びD)を含む系として存在する。本発明
の共沸混合物は2成分共沸混合物である。しかしなが
ら、共沸現象は予言できない現象であり、各共沸混合物
はこれを発見しなければならない。
【0029】本発明の共沸混合物を形成するために使用
される揮発性メチルシロキサンは、ヘキサメチルジシロ
キサンである。ヘキサメチルジシロキサンは、式Me3
SiOSiMe3 で表され、ここにMeはメチル基であ
る。これは、透明な流体で、本質的に無臭であり、無害
であり、さらさらしており、ひりひりしない。それは、
直径185mmのNo.1円形フィルターペーパーを周辺
で支え、室の、開かれた大気中に置き、この中心に1g
の前記液体を置いたとき、室温で30分後に実質的に何
ら残留物を残さないであろう。ヘキサメチルジシロキサ
ンは、25℃で測定した粘度0.65センチストークス
(mm2/s)を持っている。
【0030】共沸混合物はその組成を変えないで蒸発す
る。もし、印加された圧力がこの共沸混合物の蒸気圧よ
りも高いときは、この共沸混合物は組成を変化させるこ
となく蒸発する。もし、印加された圧力がこの共沸混合
物の蒸気圧よりも低いときは、この共沸混合物は組成を
変化させることなく沸騰し又は蒸留される。低沸点共沸
混合物の蒸気圧は、個々の成分の蒸気圧よりも高く、沸
点は個々の成分の沸点よりも低い。実際、共沸混合物は
その成分の全ての組成の沸点のうち最低の沸点を持って
いる。従って、共沸混合物は、その組成が当初は共沸混
合物の組成から離れている混合物を蒸留することによっ
て得ることができる。
【0031】諸成分の、ある組み合わせのみが共沸混合
物を形成しうるので、蒸気−液体−平衡(VLE)の実
験データ、即ち各成分の種々の混合物についての一定の
全圧又は温度における蒸気と液体の組成がなければ、共
沸混合物の形成について信頼性のある予測はできない。
共沸混合物の中には、温度によって組成が変化しないも
のもあるが、多くの場合には、共沸混合物は温度によっ
て組成を変化させる。温度の関数としての共沸組成は、
与えられた温度での高品質のVLEデータから決定する
ことができる。そのような決定を行うに役立つ商業的な
ソフトウエアは入手可能である。Aspen Tech
nology, Inc., of Cambridg
e, MassachussetsのASPENPLU
S(商標)プログラムは、そのようなプログラムの一例
である。実験データが与えられれば、そのようなプログ
ラムは、それから組成と蒸気圧の完全な表を作りだすこ
とができるパラメーターを計算することができる。この
ことは、このシステムの使用者が、共沸組成がどこに位
置するかを決定できるようにする。
【0032】本発明の2成分物系共沸混合物は、ヘキサ
メチルジシロキサン及び1つのアルコールを含む。この
アルコールは、式C2 5 C(CH3 )(OH)C2
5 で示される3−メチル−3−ペンタノール;式CH3
CH2 CH2 CH(OH)CH3 で示される2−ペンタ
ノール(1−メチル−ブチルアルコール);及び式CH
3 OCH2 CH(CH3 )OHで示される1−メトキシ
−2−プロパノールの内の1つであり得る。
【0033】標準気圧計で測定した圧力101.3kP
a(760mmHg)での摂氏度で表した各液体の沸点は、
ヘキサメチルジシロキサンについては100.5°;3
−メチル−3−ペンタノールについては122°;3−
メチル−3−ペンタノールについては122℃;2−ペ
ンタノールについては119°;アルコキシ含有脂肪族
アルコール 1−メトキシ−2−プロパノールにについ
ては120°である。
【0034】本発明の共沸混合物の使用から得られる特
に重要で、驚くべき結果は、それらがヘキサメチルジシ
ロキサン単独使用に較べて高い溶解力を持っていること
示したことである。更に、この共沸混合物は温和な溶解
力を示し、それ故、それらを、洗浄さるべきデリケート
な表面に害を与えることなくこの表面の洗浄に有用なも
のとする。
【0035】
【実施例】本発明をより詳細に説明するために、以下に
例を挙げる。ヘキサメチルジシロキサンの新しい均質な
2成分系共沸混合物が3つの異なるアルコールとの間に
発見された。これらの共沸混合物は8〜18wt%の1
−メトキシ−2−プロパノール;1〜14wt%の2−
ペンタノール;及び1〜7wt%の3−メチル−3−ペ
ンタノールを、それぞれヘキサメチルジシロキサンと共
に含んでいた。これらの共沸混合物は、共沸温度及び室
温の両方で単一の液相を持っていた。各均質な共沸混合
物は、特別な温度範囲に亘って存在することが見いださ
れた。その範囲で、この共沸組成は温度により幾分シフ
トした。この混合物は12〜108℃の範囲で共沸混合
物であった。
【0036】(例1)気−液平衡を測定するために単一
板蒸留装置を用いた。この液体混合物を沸騰させ、蒸気
を小さな受器中に凝縮させた。この受器は、沸騰する液
体を再循環返還するためのオーバーフロー通路を有して
いた。平衡が達成されたら、沸騰する液体のサンプル及
び凝縮した蒸気のサンプルを別々に取り出し、ガスクロ
マトグラフィー(GC)で定量分析した。測定温度、周
囲圧力及び液体と蒸気の組成を幾つかの異なった初期組
成点で測定した。これらのデータを用いて共沸組成が存
在するかどうかを測定した。種々の温度での共沸混合物
を、ASPENPLUS(商標)ソフトウエアプログラ
ムの助けを借りて、同じデータを用いて測定し、定量測
定を行った。これらの共沸組成を表1に示す。表1にお
いて、「MM」はこの共沸混合物中におけるヘキサメチ
ルジシロキサンのwt%を示すために用いている。表1
中の蒸気圧VPは、圧力単位キロパスカル及びトル(1
トル=0.133kPa)を表す。これら共沸組成を測
定するときの精度は約プラスマイナス2wt%である。
【0037】 〔表1〕アルコール 温度、℃ VP(kPa) MM、wt% 1−メトキシ−2− 103 127.7 82 プロパノール 95.7 101 3 82 75 50.4 85 50 19.0 88 25 5.9 90 12 3.0 92 2−ペンタノール 105 127.7 86 97.8 101.3 87 75 46.7 92 50 17.6 97 37 9.9 99 3−メチル−3− 108 127.7 93 ペンタノール 100 101.3 93 75 45.3 96 50 17.5 97 37 9.9 99
【0038】本発明の共沸混合物は、金属、セラミッ
ク、ガラス又はプラスチックでできた精密な物品の洗浄
に、特に有用である。そのような物品の例としては、エ
レクトロニクス及び半導体の部品、電気及び精密機械の
部品、例えばボールベアリング、光学器械の部品(pa
rts)及び構成部分(components)、例え
ばレンズ、写真撮影の及びカメラの部品及び器材、並び
に軍の及び宇宙のハードウエア、例えば防衛及び航空宇
宙産業において用いられる精密誘導設備がある。
【0039】本発明共沸混合物の1つの特別に有用な用
途は、印刷回路基板に電子部品をマウントし、半田付け
するのに用いられる融剤を清浄化し除去することであ
る。即ち、典型的には、半田は機械的、電子器械的又は
エレクトロニクスの接続に用いられる。例えば、エレク
トロニクスの接続を形成するのに、構成部分(comp
onents)を、ウェーブソルダリングによりプリン
ト配線組み立ての導体通路に取り付ける。用いられる半
田は、通常、ロジンをベースとする融剤の助けを借りた
錫鉛合金である。ロジンは、主としてアビエチン酸の酸
置換体の複雑な混合物である。これらのロジン融剤は、
しばしばアミンハロゲン化水素塩及び有機酸のような活
性化剤も含む。この融剤の機能は表面化合物、例えば酸
化物と反応し除去することである。これはまた、溶融し
た半田合金の表面張力を減らし、ベースメタル及び半田
合金に表面覆いを提供することによって、加熱サイクル
の間の酸化を防ぐ。
【0040】しかしながら、半田作業の後、通常、組み
立て体の最終洗浄を行う必要がある。本発明の共沸混合
物は、組み立て体を注意深く洗浄し、残っている融剤
と、半田付けの間に融剤によって保護されなかった領域
上に形成された酸化物を除去するのに有用である。これ
らの残留物はは腐食性であるか、又はこれらが残ってい
るとエレクトロニクス組み立て体の誤動作もしくは短絡
の原因となるものである。本発明の共沸混合物は冷たい
洗浄剤として、蒸気脱脂剤として、又は超音波エネルギ
ーを伴う洗浄剤として使用できる。
【0041】本発明の共沸混合物は、上記の種類の物品
の表面からだけでなく、他の種々の工業的物品の表面か
らも炭素質物質を除くことができる。炭素質物質の例は
ヘキサン、トルエン又は1,1,1−トリクロロエタン
のような1つ又はそれ以上の普通の溶剤に溶解性の炭素
含有化合物又は炭素含有化合物の混合物のいずれかであ
る。
【0042】更に本発明を説明するために、洗浄用共沸
混合物の使用を、汚れとしてロジンベースの半田融剤を
用いて試験した。上記共沸混合物の3つの全てを試験し
た。洗浄試験は、共沸混合物の蒸留による再循環をせず
に、開放された浴中、22℃で行った。全ての共沸混合
物は融剤を除くことが見いだされた。尤も、共沸混合物
の各々は等しく有効であった訳ではない。比較のため
に、オクタメチルトリシロキサンのみからなる対照をこ
れらの洗浄試験に含め、これを表2にNo.5として示
す。
【0043】(例2)0.05wt%の非反応性低粘度
シリコーングリコール流出添加剤を混合ししていたKe
ster No. 1544ロジン融剤の薄い層を、5.
1×7.6cm(2×3インチ)の面積のアルミニウムQ
パネルに、No.36 Industry Tech I
nc.,ドローダウン棒(draw−down ro
d)で、適用した。この融剤は電気及び電子組み立て品
に普通に用いられている活性化されたロジンベースの半
田融剤であった。これは、Kester Solder
Division, Litton Industri
es, Des Plaines, Illinoi
s, U.S.A.の製造し販売する製品である。この
融剤は、およそ50wt%の変性されたロジン、25w
t%のエタノール、25wt%の2−ブタノール及び1
wt%の商品名の付いた活性剤を含んでいた。前記用い
た流出した添加剤は、非反応性低粘度シリコーングリコ
ールコポリマー界面活性剤であった。この皮膜は室温で
乾燥され、100℃で10分間、炉中で硬化させた。底
に磁気攪拌棒を有し、3分の1を共沸混合物で満たした
ビーカーに、前記アルミニウムQパネルを入れた。比較
的高い温度の共沸混合物で洗浄するときも、室温で、急
速に攪拌しながら洗浄を行った。このパネルを時間間隔
をおいて分離し、80℃で10分乾燥し、秤量し、更に
洗浄するために再浸漬した。当初の皮膜重量及び重量減
少を積算洗浄時間の関数として測定した。このデータを
表2に示す。表2において、アルコールは、3−メチル
−3−ペンタノールについては「3−M−3−P」と;
2−ペンタノールについては「2−PENT」と;そし
て1−メトキシ−2−プロパノールについては「1−M
−2−P」と略記した。表2に示す「wt%」は共沸混
合物中のアルコールのwt%のことをいう。「温度」
は、共沸混合物の℃で表した共沸温度である。「WT」
はgで表した皮膜の当初の重量である。表2は、1分、
5分、10分及び30分の経過の後に測定した積算時間
である。
【0044】 〔表2〕 室温(22℃)での洗浄の程度 %除去(時間−分) No. WT% アルコ 温度 WT 1 5 10 30 1 18% 1-M-2-P 95.7 0.2403 99.7 100.0 - - 2 10% 1-M-2-P 25.0 0.1137 91.7 95.9 96.9 98.1 3 13% 2-PENT 97.8 0.1744 84.9 98.1 98.9 99.3 4 7% 3-M-3-P 99.97 0.1593 9.0 36.4 56.1 82.0 5 0% - - 0.1294 0.5 4.1 6.7 15.8
【0045】本発明の共沸混合物は、洗浄、リンス又は
乾燥について幾つかの利点を有する。また、本発明の共
沸混合物は蒸留により容易に再生できるので、この洗浄
混合物の性能は、使用の期間の後に復元できる。共沸混
合物の組成によって影響されうる性能ファクターは、浴
寿命、洗浄速度、1つの成分が難燃性であるときの易燃
性の欠如、及び傷みやすい部品への損傷の欠如を含む。
【0046】蒸気相脱脂装置において、本発明の共沸混
合物は大気圧下での又は減圧下での連続的蒸留によって
頻繁に復元することができ、洗浄装置に頻繁に再循環す
ることができる。この種の装置において、洗浄又はリン
スは、洗浄又はリンスすべき部品を沸騰する液体中に浸
すか、又は還流する蒸気を冷たい部品の上に凝縮させる
ことによって、沸点で行うことができる。これに代え
て、前記部品は、新しい凝縮物の、頻繁に供給され、汚
れたオーバーフロー液体が沸騰溜めに返還される冷却浴
中に浸漬してもよい。
【0047】もし、共沸混合物が開放された系において
用いられるならば、この共沸混合物の組成及び性能は、
蒸発損失が起こっても一定に保たれる。そのような系
は、周囲洗浄浴(ambient cleaning
bath)において用いられるとき、又は手で拭き取る
洗浄剤として用いられるときは、室温で操作できる。こ
れに代えて、この洗浄浴は、沸点よりも低いが、高い温
度でも操作できる。もっとも、しばしば洗浄、リンス又
は乾燥は高い温度で比較的速く起こり、従って、洗浄さ
るべき部分及び装置が許すならばそれが望ましい。
【0048】本発明の共沸混合物は、前述の例に示した
ものを超えて種々の方法で洗浄するのに使用することが
できる。こうして、洗浄は、与えられた共沸混合物を用
いて、その共沸点付近(表2中、No.2)又は他の温度
(表2中、No.1、No.3及びNo.4)で行うことがで
きる。
【0049】本発明の共沸混合物の他の使用方法は、大
気圧下で又は減圧下で使用済み共沸混合物を蒸留再循環
することを含む。加えて、洗浄は、洗浄さるべき部分を
静かな又は沸騰する液体中に浸漬することだけでなく、
沸騰液上の蒸気凝縮領域において行うことができる。後
者の場合、前記部分は最大洗浄力を有する連続的に更新
された液体中で洗浄される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサメチルジシロキサンと、3−メチ
    ル−3−ペンタノール C2 5 C(CH5 )(OH)
    2 5 ;2−ペンタノール CH3 CH2CH2 CH
    (OH)CH3 及び1−メトキシ−2−プロパノール
    CH3 OCH 2 CH(CH3 )OHから選ばれるアルコ
    ールとからなる組成物であって、均質で12〜108℃
    の範囲の温度で共沸物である前記組成物。
  2. 【請求項2】 物品の表面に請求項1に記載された組成
    物である洗浄剤を適用することを含むその物品の表面の
    洗浄方法。
JP7147503A 1994-06-15 1995-06-14 シリコーン含有共沸混合物 Ceased JPH0827158A (ja)

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