JPH0826847A - 多孔体及びその製造方法 - Google Patents

多孔体及びその製造方法

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JPH0826847A
JPH0826847A JP17066494A JP17066494A JPH0826847A JP H0826847 A JPH0826847 A JP H0826847A JP 17066494 A JP17066494 A JP 17066494A JP 17066494 A JP17066494 A JP 17066494A JP H0826847 A JPH0826847 A JP H0826847A
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JP
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molded body
molded
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porous
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JP17066494A
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Kunii Nakada
邦位 中田
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Nakata Giken KK
Original Assignee
Nakata Giken KK
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/06Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by burning-out added substances by burning natural expanding materials or by sublimating or melting out added substances
    • C04B38/0615Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof by burning-out added substances by burning natural expanding materials or by sublimating or melting out added substances the burned-out substance being a monolitic element having approximately the same dimensions as the final article, e.g. a porous polyurethane sheet or a prepreg obtained by bonding together resin particles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 充分な捕水能を有し、且つ容易に製造するこ
とができる多孔体を提供する。 【構成】 所定形状に成形された成形体を焼成して得ら
れたセラミック質の多孔体10であって、該多孔体10
の中心部を含む焼結部12に、多数の細孔14、14・
・が形成されていると共に、多孔体10の表面層16
に、焼結部12に形成された細孔14、14・・よりも
小径で且つ細孔14、14・・に連結された微細孔が多
数形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多孔体及びその製造方法
に関し、更に詳細には所定形状に成形された成形体を焼
成して得られたセラミック質の多孔体及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、植木鉢の底部には、植木鉢に
盛られた土の排水性を良好にすべく小石を敷きつめるこ
とが行われる。しかし、小石を植木鉢の底部に敷きつめ
ることによって、排水性を良好とすることができるもの
の、小石自身には捕水能を有しないため、植木鉢に盛ら
れた土が乾燥した場合、小石等から水を補給することが
できない。このため、本発明者は、多数の細孔が形成さ
れている多孔体である軽石を砕いた砕石を、植木鉢の底
部に敷きつめてみた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この様に、多数の細孔
が形成された軽石を植木鉢の小石として使用することに
よって、小石に捕水性を付与せんとしたのである。しか
しながら、水に浮く軽石の内部に形成された細孔には水
が進入し難く、軽石表面の凹凸面に捕水されるのみであ
り、捕水能が乏しいものであった。また、軽石の採石
は、火山等の自然の景観保護のために自由に行うことが
できず、軽石の砕石を工業的に行うことは困難である。
そこで、本発明の目的は、充分な捕水能を有し、且つ容
易に製造することができる多孔体及びその製造方法を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成すべく種々検討した結果、おから、オガ粉、及び粘
土を混合し加水して得られた混合物をボール状に成形し
た後、ボール状成形物を焼成して得られたセラミック体
は、優れた捕水性を呈することを見出し、本発明に到達
した。すなわち、本発明は、所定形状に成形された成形
体を焼成して得られたセラミック質の多孔体であって、
該多孔体の中心部を含む焼結部に、多数の細孔が形成さ
れていると共に、前記多孔体の表面層に、前記焼結部に
形成された細孔よりも小径で且つ前記細孔に連通された
微細孔が多数形成されていることを特徴とする多孔体に
ある。また、本発明は、所定形状に成形された成形体を
焼成してセラミック質の多孔体を製造する際に、おか
ら、オガ粉、発泡スチレンの粉粒体等の有機配合材と、
粘土、ベントナイト等の粘結材との混合物に加水して所
定形状に成形し、次いで、成形体中に配合された有機配
合材の熱分解ガスによって微細孔及び細孔を形成しつ
つ、前記成形体を焼成してセラミック質となすことを特
徴とする多孔体の製造方法でもある。
【0005】かかる構成を有する本発明において、ナト
リウム成分、カリウム成分、ホウ素等の低融点成分が含
有されている焼却灰等の低融点配合材を、成形体中に配
合すると、焼成温度の低下を図ることができる。更に、
廃棄鋳物砂を成形体中に配合することによって、粘結材
の配合量を減少することができる。また、成形体中に配
合した有機配合材を実質的に完全に熱分解させることに
よって、多孔体の中心部近傍に炭化物が実質的に残留し
ないため、焼結部に大きな径の細孔を形成できる。一
方、少なくとも成形体の中心部近傍に配合された有機配
合材から生成した炭化物を残留させることにより、多孔
体の細孔を通過する流体と炭化物とを接触させることが
できる。尚、成形体の外周面に、耐熱性粉粒体を圧着し
た後、成形体を焼成することによって、焼成前及び焼成
中の成形体の扱いが容易となり、得られた多孔体の表面
に凹凸面を形成できると共に、多孔体の表面層に多数の
微細孔を形成できる。
【0006】
【作用】本発明によれば、有機配合材及び粘結材を混合
し加水して得られた混合物を所定形状に成形された成形
体を焼成すると、先ず成形体表面層を形成する粘結材が
焼成される。その際に、成形体表面層に分散して含有さ
れている水分が蒸発して表面層に微細孔を形成する。更
に、引き続き、成形体の内方に配合された粘結材は、表
面層に近い粘結材から次第に焼結されて焼結部を形成す
る。一方、粘結材が焼結して焼結部を形成する際に、成
形体の内方に配合された有機配合材は、表面層に近い有
機配合材から順次分解ガスを発生しつつ消滅する。この
ため、表面層に形成された微細孔に連通する細孔を焼結
部に形成できる。この様にして得られたセラミック質の
多孔体を水に浸すと、直ちに微細孔及び細孔内に水が進
入し、充分な捕水性を呈する。また、この多孔体は、有
機配合材と粘結材とから形成された成形体を焼成するこ
とによって得られるため、工業的に容易に供給すること
ができる。
【0007】
【発明の構成】本発明に係る多孔体の一実施例を図1に
示す。図1に示すボール状の多孔体10は、セラミック
質であって、その中心部を含む焼結部12に、多数の細
孔14、14・・が形成されていると共に、多孔体10
の表面層16に、焼結部12の細孔14、14・・より
も小径で且つ細孔14、14・・に連通された微細孔が
多数形成されているものである。この図1に示す多孔体
10の点線18で囲まれた領域には、炭化物が残留して
いる。この様な図1に示す多孔体10を水に浸漬する
と、多孔体10の細孔14、14・・及び微細孔を通し
て多孔体10の内部に水が浸透する。次いで、多孔体1
0を水から取り出すと、内部に浸透した水が細孔14、
14・・及び微細孔から徐々に流出する。このため、図
1に示す多孔体10を土中に埋設しておくことによっ
て、土中に過剰に存在する水分を多孔体10中に吸収
し、他方、土中の水分が不足する場合には、多孔体10
内に吸収した水分を徐々に流出して多孔体10の周囲の
湿度を一定に保持できる。
【0008】また、図1に示す多孔体10の点線18で
囲まれた領域には、炭化物が残留しているため、細孔1
4及び微細孔を介して多孔体10内に浸透した水や空気
等の流体は炭化物に接触することができる。このため、
多孔体10に浸透した流体中に有害物質が含有されてい
る場合、有害物質を炭化物に吸着して流体を浄化するこ
とができる。更に、多孔体10の細孔14及び微細孔を
介して進入した微生物を炭化物に生息させることがで
き、種々な微生物処理に使用できる。
【0009】この様な図1に示すセラミック質の多孔体
10は、おから、オガ粉等の有機配合材と、粘土、ベン
トナイト等の粘結材との混合物に加水してボール状に成
形した成形体を焼成することによって得ることができ
る。これら有機配合材と粘結材との混合は、任意の手段
で行うことができ、例えば攪拌翼の付いた攪拌槽に原料
と水とを加えて混合してもよく、原料と水とを二軸ルー
ダーで混合してもよい。原料と水との混合物は、ルーダ
ー等から吐出して所定形状に成形する。成形体の形状は
ボール状、楕円状、円柱状等の任意形状とすることがで
きる。この際に、成形体の表面から水が滲み出すことが
ある。
【0010】この様にして所定形状に成形された成形体
を必要に応じて乾燥する。この乾燥の際に、成形体同志
が癒着する場合には、成形体の外周面に、鋳物砂、珪
砂、アルミナ粉、黒鉛等の耐熱性粉粒体を圧着する。こ
の耐熱性粉粒体の圧着は、耐熱性粉粒体を付着した成形
体を平坦面等に転がすことによって行うことができる。
この様に、耐熱性粉粒体を成形体の外周面に圧着するこ
とによって、焼成前の成形体相互の癒着を防止できると
共に、成形体の焼成中における成形体同志の融着も防止
できる。更に、耐熱性粉粒体が圧着されて焼成された焼
結体10は、その表面層16の外周面に、耐熱性粉粒体
が固着されている。このため、多孔体10の外周面に細
かな凹凸を形成することができ、且つ多孔体10の表面
層16に多数の微細孔を形成できる。尚、耐熱性粉粒体
中にコーンスターチや微細なオガ粉等の有機粉体を配合
すると、更に多くの微細孔を多孔体10の表面層16に
形成できる。
【0011】所定形状に成形した成形体の焼成は、ロー
タリキルン等によって成形体を転がしつつ酸化雰囲気中
で1000〜1500℃、特に好ましくは1000〜1
300℃の温度で行うことが好ましい。かかる焼成にお
ける焼成時間は、成形体の大きさによって異なるが、同
一焼成温度では焼成時間が長くなる程、炭化物の残留領
域が次第に狭くなる。このため、成形体の大きさ形状等
が決定された後、採用する焼成温度において、炭化物の
残留領域の広さと焼成時間との関係を予め実験的に求め
ておくことが好ましい。かかる焼成の際に、先ず成形体
表面層を形成する粘結材が焼成され、成形体表面層に分
散して含有された水分が蒸発して表面層に微細孔を形成
する。更に、引き続き、成形体の内方に配合された粘結
材は、表面層に近い粘結材から次第に焼結されて焼結部
を形成する。この際に、成形体の内方に配合された有機
配合材は、表面層に近い有機配合材から順次分解ガスを
発生しつつ消滅する。このため、表面層に形成された微
細孔に連通する細孔を焼結部に形成できるのである。
【0012】この様な成形体の焼成温度は、ナトリウム
成分、カリウム成分、ホウ素等の低融点成分が含有され
ている低融点配合材を、成形体中に配合することによっ
て低温化できる。或いは焼成温度を一定とした場合に
は、低融点配合材を成形体中に配合することによって、
焼成時間を短縮化することができる。低融点配合材が低
温(又は短時間)で溶融してバインダーとして作用する
ためと考えられる。かかる低融点配合材としては、活性
汚泥法を利用した汚水処理等において発生する余剰汚泥
を焼却した焼却灰を好適に使用でき、ナトリウム成分、
カリウム成分、ホウ素等の低融点成分が含有されていれ
ば、一般焼却灰も利用することができる。また、廃棄鋳
物砂を成形体中に配合すると、廃棄鋳物砂中には大量の
ベントナイトが含有されているため、新たに添加するベ
ントナイト等の粘結材の添加量を減少することができ
る。更に、図1に示す様に、多孔体10の焼結部12に
炭化物を多く残留させるためには、オガ粉を有機配合材
として用いることが好ましく、特に未乾燥の生オガ粉が
好ましい。かかるオガ粉中に、金属粉を混合してもよ
く、得られる多孔体10の焼結部12に、金属粉を配合
させることができる。特に、金属粉として銀粉や銅粉を
使用することによって、得られる多孔体に抗菌作用を付
加することができる。尚、銀粉や銅粉等の金属粉を使用
する際には、成形体の焼成は、窒素等を使用し還元性雰
囲気下で行い、金属粉の酸化を防止することが好まし
い。
【0013】これまで述べてきた多孔体10の焼結部1
2に炭化物が残留する多孔体の製造方法においては、お
から、オガ粉が有機配合材として使用されているが、お
から、オガ粉よりも熱分解され易い(燃焼され易い)発
泡スチロールの粒体や粉砕物、或いは新聞紙等を小片に
した小紙片を、有機配合材として使用すると、焼結部1
2に炭化物が非残留で且つ多数の気泡が分散された極め
て軽量のセラミック質の多孔体が形成される。ここで、
熱分解され易い有機配合材を使用した場合、成形体の焼
成の際に、成形体の焼結完了前に有機配合材が急激に熱
分解されて消滅するため、有機配合材が配合された箇所
に熱分解ガスに因る気泡が形成されるものと考えられ
る。この様にして得られた多孔体は、良好な捕水性を呈
するため、多孔体を土中に埋設しておくことによって、
土中に過剰に存在する水分を多孔体中に吸収し、他方、
土中の水分が不足する場合には、多孔体内に吸収した水
分を徐々に流出して多孔体の周囲の湿度を一定に保持で
きる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例によって更に詳細に説明す
る。 実施例1 有機配合物としての杉オガ粉及びおからと、粘結材とし
ての粘土及びベントナイトとを混練機に投入した後、加
水して5分間の混練を行い粘土状の混合物とした。これ
ら配合物の配合比(容量比)は、杉オガ粉(2):おか
ら(3):粘土(1):ベントナイト(1)であった。
この粘土状の混合物から直径15mm程度のボール状の
成形体を成形した。この成形の際に、成形体の表面から
水が滲みだした。その後、得られた成形体の全表面に1
00メッシュの珪砂を付着した後、成形体を平坦面上に
転がして珪砂を成形体の外周面に圧着した。更に、ボー
ル状の成形体を100〜200℃の温度で通風乾燥し
た。この乾燥の際には、成形体の表面に珪砂が圧着され
ているため、成形体同士の癒着を防止できた。次いで、
乾燥した成形体をロータリキルンで回転させつつ約12
00℃の温度で15分間の焼成を行った後、冷却してセ
ラミック質の多孔体を得た。
【0015】得られたセラミック質の多孔体は、多孔体
同士が融着しておらず、分散されているものであった。
この多孔体の断面は、図1に示す様に、多孔体12の中
心部を含む焼結部12に、多数の細孔14、14・・が
形成されていると共に、多孔体10の表面層16に、焼
結部12の細孔14、14・・よりも小径で且つ細孔1
4、14・・に連通している微細孔が多数形成されてい
る。しかも、焼結部12の点線18で囲まれた領域は黒
色であって、有機配合物の炭化物が残留していることを
示す。尚、点線18と表面層16との間の領域は灰色に
なっており、焼成時に高温となる領域から炭化物が次第
に消滅していることを示す。
【0016】また、この多孔体を水に接触させたとき、
水は直ちに多孔体内に浸透し、且つ通気性を呈するた
め、表面層の微細孔と焼結層の細孔とが連通されている
ことを示す。尚、この多孔体は、水中に沈降するもので
あった。
【0017】実施例2 有機配合物としての杉オガ粉及びおからと、粘結材とし
てのベントナイト及び汚泥焼却灰とを混練機に投入した
後、加水して5分間の混練を行い粘土状の混合物とし
た。これら配合物の配合比(容量比)は、杉オガ粉
(2):おから(3):ベントナイト(1):汚泥焼却
灰(2)であった。ここで、使用した汚泥焼却灰は、活
性汚泥法による微生物処理の際に発生した余剰汚泥を焼
却したものである。この粘土状の混合物から直径15m
mで且つ長さ30mmの円柱状の成形体を成形した。こ
の成形の際に、成形体の表面から水が滲みだした。その
後、得られた成形体の全表面に100メッシュの珪砂を
付着した後、成形体を平坦面上に転がして珪砂を成形体
の外周面に圧着した。更に、ボール状の成形体を100
〜200℃の温度で通風乾燥した。この乾燥の際には、
成形体の表面に珪砂が圧着されているため、成形体同士
の癒着を防止できた。次いで、乾燥した成形体をロータ
リキルンで回転させつつ約1200℃の温度で10分間
の焼成を行った後、冷却してセラミック質の多孔体を得
た。得られた多孔体は、断面形状が異なる他は、実施例
1で得られた多孔体と略同一構造を有するものであっ
た。この様に、汚泥焼却灰を成形体中に配合することに
よって、実施例1で採用した焼成温度であっても、実施
例1の焼成時間よりも短時間で焼成することができる。
【0018】実施例3 有機配合物としての杉オガ粉及び粘土と、粘結材として
のベントナイトとを混練機に投入した後、加水して5分
間の混練を行い粘土状の混合物とした。これら配合物の
配合比(容量比)は、杉オガ粉(5):粘土(1):ベ
ントナイト(1)であった。この混合物から直径15m
m程度のボール状の成形体を成形した。この成形の際
に、成形体の表面から水が滲みだした。その後、得られ
た成形体の全表面に100メッシュの珪砂を付着した
後、成形体を平坦面上に転がして珪砂を成形体の外周面
に圧着した。更に、ボール状の成形体を100〜200
℃の温度で通風乾燥した。この乾燥の際には、成形体の
表面に珪砂が圧着されているため、成形体同士の癒着を
防止できた。次いで、乾燥した成形体をロータリキルン
で回転させつつ約1300℃の温度で30分間の焼成を
行った後、冷却してセラミック質の多孔体を得た。得ら
れた多孔体は、多孔体同士が融着されておらず、分散さ
れているものであった。この多孔体は、その中心部を含
む焼結部に炭化物が残留しておらず、且つ大きな気泡が
形成されており、実施例1で得られた多孔体よりも極め
て軽量であった。本実施例の多孔体も、実施例1で得ら
れた多孔体と同様に、捕水性を呈するものであった。こ
の様に、焼成温度及び焼成時間によっては、有機配合物
が消滅して大きな気泡が形成された多孔体を得ることが
できる。
【0019】実施例4 有機配合物としての発泡スチロールの粉砕粒子と、粘結
材としての汚泥焼却灰及びベントナイトとを混練機に投
入した後、加水して5分間の混練を行い粘土状の混合物
とした。これら配合物の配合比(容量比)は、発泡スチ
ロールの粉砕粒子(5):汚泥焼却灰(2):ベントナ
イト(1)であった。この粘土状の混合物から直径15
〜20mm程度のボール状の成形体を成形した。この成
形の際に、成形体の表面から水が滲みだした。その後、
得られた成形体の全表面に珪砂(7号)を付着した後、
成形体を平坦面上に転がして珪砂を成形体の外周面に圧
着した。更に、ボール状の成形体を24時間の自然乾燥
させた。この乾燥の際には、成形体の表面に珪砂が圧着
されているため、成形体同士の癒着を防止できた。次い
で、乾燥した成形体をロータリキルンで回転させつつ約
1200℃の温度で15分間の焼成を行った後、冷却し
てセラミック質の多孔体を得た。得られた多孔体は、多
孔体同士が融着されておらず、分散されているものであ
った。この多孔体は、その焼結部に炭化物が残留してお
らず、且つ大きな気泡が形成されており、実施例1で得
られた多孔体よりも極めて軽量であった。本実施例の多
孔体も、実施例1で得られた多孔体と同様に、捕水性を
呈するものであった。
【0020】実施例5 有機配合物としての発泡スチロールの粉砕粒子と、粘結
材としての汚泥焼却灰及びベントナイトとを混練機に投
入した後、加水して5分間の混練を行い粘土状の混合物
とした。これら配合物の配合比(容量比)は、発泡スチ
ロールの粉砕粒子(5):汚泥焼却灰(2):ベントナ
イト(1)であった。この混合物から直径15〜20m
m程度のボール状の成形体を成形した。この成形の際
に、成形体の表面から水が滲みだした。その後、得られ
た成形体の全表面に珪砂(7号)を付着した後、成形体
を平坦面上に転がして珪砂を成形体の外周面に圧着し
た。更に、ボール状の成形体を24時間の自然乾燥させ
た。この乾燥の際には、成形体の表面に珪砂が圧着され
ているため、成形体同士の癒着を防止できた。次いで、
乾燥した成形体をロータリキルンで回転させつつ約12
00℃の温度で15分間の焼成を行った後、冷却してセ
ラミック質の多孔体を得た。得られた多孔体は、多孔体
同士が融着されておらず、分散されているものであっ
た。この多孔体は、その焼結部に炭化物が残留しておら
ず、且つ大きな気泡が形成されており、実施例1で得ら
れた多孔体よりも極めて軽量であった。本実施例の多孔
体も、実施例1で得られた多孔体と同様に、捕水性を呈
するものであった。
【0021】実施例6 有機配合物としての発泡スチロールの粉砕粒子と、粘結
材としての汚泥焼却灰、ベントナイト、及び廃棄鋳物砂
とを混練機に投入した後、加水して5分間の混練を行い
粘土状の混合物とした。これら配合物の配合比(容量
比)は、発泡スチロールの粉砕粒子(5):汚泥焼却灰
(3):ベントナイト(1):廃棄鋳物砂(1)であっ
た。この混合物から直径15〜20mm程度のボール状
の成形体を成形した。この成形の際に、成形体の表面か
ら水が滲みだした。その後、得られた成形体の全表面に
鋳物砂を付着した後、成形体を平坦面上に転がして鋳物
砂を成形体の外周面に圧着した。更に、ボール状の成形
体を自然乾燥させた。この乾燥の際に、成形体の表面に
鋳物砂が圧着されているため、成形体同士の癒着を防止
できた。次いで、乾燥した成形体をロータリキルンで回
転させつつ約1200℃の温度で15分間の焼成を行っ
た後、冷却してセラミック質の多孔体を得た。得られた
多孔体は、多孔体同士が融着されておらず、分散されて
いるものであった。この多孔体は、その焼結部に炭化物
が残留しておらず、且つ大きな気泡が形成されており、
実施例1で得られた多孔体よりも極めて軽量であった。
本実施例の多孔体も、実施例1で得られた多孔体と同様
に、捕水性を呈するものであった。
【0022】実施例7 有機配合物としての新聞紙の小片及びおからと、粘結材
としての汚泥焼却灰及びベントナイトとを混練機に投入
した後、加水して5分間の混練を行い粘土状の混合物と
した。これら配合物の配合比(容量比)は、新聞紙の小
片(2):おから(2):汚泥焼却灰(2):ベントナ
イト(1)であった。この混合物から直径15〜20m
m程度のボール状の成形体を成形した。この成形の際
に、成形体の表面から水が滲みだした。その後、得られ
た成形体の全表面に珪砂を付着した後、成形体を平坦面
上に転がして鋳物砂を成形体の外周面に圧着した。更
に、ボール状の成形体を自然乾燥させた。この乾燥の際
には、成形体の表面に珪砂が圧着されているため、成形
体同士の癒着を防止できた。次いで、乾燥した成形体を
ロータリキルンで回転させつつ約1200℃の温度で1
0分間の焼成を行った後、冷却してセラミック質の多孔
体を得た。得られた多孔体は、多孔体同士が融着されて
おらず、分散されているものであった。この多孔体は、
その焼結部に炭化物が残留しておらず、且つ大きな気泡
が形成されており、実施例1で得られた多孔体よりも極
めて軽量であった。本実施例の多孔体も、実施例1で得
られた多孔体と同様に、捕水性を呈するものであった。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、同一品質のセラミック
質の多孔体を工業的に大量に製造することができ、例え
ば微生物用途や園芸用途等の各種用途に使用できる。ま
た、オガ粉、おから、廃棄鋳物砂、汚泥焼却灰等の廃棄
物を用いて多孔体を製造できるため、廃棄物の有効利用
を図ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多孔体の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 多孔体 12 焼結部 14 細孔 16 表面層 18 炭化物が残留する領域の境界を示す点線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定形状に成形された成形体を焼成して
    得られたセラミック質の多孔体であって、 該多孔体の中心部を含む焼結部に、多数の細孔が形成さ
    れていると共に、前記多孔体の表面層に、前記焼結部に
    形成された細孔よりも小径で且つ前記細孔に連通された
    微細孔が多数形成されていることを特徴とする多孔体。
  2. 【請求項2】 表面層の外周面に、耐熱性粉粒体が固着
    されている請求項1記載の多孔体。
  3. 【請求項3】 多孔体の中心部を含む焼結部に、炭化物
    が残留している請求項1記載の多孔体。
  4. 【請求項4】 所定形状に成形された成形体を焼成して
    セラミック質の多孔体を製造する際に、 おから、オガ粉、発泡スチレンの粉粒体等の有機配合材
    と、粘土、ベントナイト等の粘結材との混合物に加水し
    て所定形状に成形し、 次いで、成形体中に配合された有機配合材の熱分解ガス
    によって微細孔及び細孔を形成しつつ、前記成形体を焼
    成してセラミック質となすことを特徴とする多孔体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 ナトリウム成分、カリウム成分、ホウ素
    等の低融点成分が含有されている焼却灰等の低融点配合
    材を、成形体中に配合する請求項4記載の多孔体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 廃棄鋳物砂を成形体中に配合する請求項
    4又は請求項5記載の多孔体の製造方法。
  7. 【請求項7】 成形体中に配合された有機配合材を実質
    的に完全に熱分解させる請求項4記載の多孔体の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 少なくとも成形体の中心部近傍に配合さ
    れた有機配合材から生成した炭化物を残留させる請求項
    4記載の多孔体の製造方法。
  9. 【請求項9】 成形体の外周面に、耐熱性粉粒体を圧着
    した後、成形体を焼成する請求項4〜7のいずれか一項
    記載の多孔体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007297259A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Institute Of National Colleges Of Technology Japan 多孔質木炭風セラミックスおよびその製造方法
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