JPH08265907A - 電気車用制御装置 - Google Patents

電気車用制御装置

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Publication number
JPH08265907A
JPH08265907A JP7061186A JP6118695A JPH08265907A JP H08265907 A JPH08265907 A JP H08265907A JP 7061186 A JP7061186 A JP 7061186A JP 6118695 A JP6118695 A JP 6118695A JP H08265907 A JPH08265907 A JP H08265907A
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JP
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electric
brake
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electric brake
unit
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JP7061186A
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Michihiro Hatano
通広 波多野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ユニットカット時にも残りの健全な電力変換器
が最大限に電気ブレーキを作用させることができる電気
車用制御装置を得る。 【構成】車両に、複数の車軸を個別に駆動する電動機6a
〜6d、6a〜6dに個別に電力を供給する電力変換器5a〜5
d、5a〜5dに回路の切離し可能なスイッチ7a〜7d、5a〜5
dを個別独立に制御すると共に故障検知回路21a 〜21d
からの重故障信号とユニット開放指令8 が共に存在した
ときこれに該当する7a〜7dに対して開放指令を与える複
数の制御部20a 〜20d 、運転台12からのブレーキノッチ
指令が得られたとき、現在運転している健全電力変換器
の数を認識し、この認識した健全5a〜5dの数で最大限負
担すべき電気ブレーキ力指令を、5a〜5dのカット数に応
じて予め定めた最大粘着係数を越えない範囲で演算て得
られた電気ブレーキ力指令に応じて電気ブレーキを作用
させる電気ブレーキ演算手段13,14 を具備したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両内に有する複数の
車軸を、それぞれ駆動する電動機を、個別独立に制御す
る電力変換器で駆動するものであって、電気ブレーキお
よび非電気ブレーキからなる制動手段を有した個別制御
方式の電気車用制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気車の駆動制御方式の一つとし
て、個別制御VVVFインバータ(可変電圧可変周波数
インバータ)方式(以下個別制御方式と称する)が注目
され、これが量産化されている。
【0003】図7は個別制御方式の一般的な主回路を示
すもので、電気車の編成は、通常複数の電動車(以下M
車と称する)および付随車(以下T車と称する)からな
り、M車の主回路は通常4台(各車軸毎に1台)の電動
機6a〜6dと各電動機6a〜6dに対応する4台のイ
ンバータ5a〜5dから構成され、インバータ5a〜5
dには個別独立に制御される制御部20a〜20dが接
続されている。
【0004】なお、図7において、インバータ5a〜5
dはいずれも複数のゲートターンオフサイリスタおよび
複数のダイオードから構成されている。以上述べた構成
以外に、パンタグラフ1、断流器2、フィルタリアクト
ル3a〜3d、フィルタコンデンサ4a〜4d、第1の
ユニット開放スイッチ7a、第2のユニット開放スイッ
チ7b、第3のユニット開放スイッチ7c、第4のユニ
ット開放スイッチ7dに備えていることは、図7に示す
通りである。
【0005】以上述べた個別制御方式は、電動車各車軸
を独立に駆動・制御できるため、空転・滑走時に各車軸
の空転・滑走量に応じた再粘着制御を行うことができる
ため、期待粘着係数を高くとれるほか、万一故障発生
時、1車軸単位で故障ユニットを開放できるため、編成
としての車両性能の低下を最小限に抑えることができる
という特徴がある。特に、1編成中のユニット数が少な
い短編成では、従来の集中制御方式例えば電動車1両分
(主電動機4台)を1台のインバータで制御する方式
は、1台のインバータの故障が即車両交換に結びつくケ
ースが多く、冗長性の高い個別制御方式が極めて有利で
あることが知られている。
【0006】以下に、いずれか1車軸または複数車軸に
おいて電動機または制御装置にリセット不能な故障(以
下重故障と称する)が発生した場合の動作について図7
を参照して説明する。図8は図7の第1〜第4の制御部
20a〜20dの構成を説明するための制御ブロック図
であり、制御部20aはインバータ5aを構成する各ス
イッチング素子を制御する図示しない駆動制御部の他、
故障検知回路21aと、論理積回路22a備えており、
同様に各制御部20b〜20dは故障検知回路21b〜
21dと、論理積回路22b〜22dを備えている。
【0007】故障検知回路21a〜21dは、各インバ
ータ5a〜5dの故障を検知するもので、重故障を検知
すると、重故障検知信号(重故障検知フラグ)9a〜9
dが該当する制御部に有する論理積回路22a〜22d
の各々の一方の入力端子に入力されるようになってい
る。
【0008】故障検知回路21a〜21dは重故障を検
知すると、重故障検知信号9a〜9dは運転台に伝送さ
れ、運転台12の図示しないモニタ等により乗務員に報
知され、運転台12に有するユニット開放指令スイッチ
121を自動または乗務員が閉路すると、ユニット開放
指令8が論理積回路22a〜22dの各々の他方の入力
端子に入力されるようになっている。そして、論理積回
路22a〜22d内で、ユニット開放指令8と重故障検
知信号9a〜9dの論理積条件が成立すると、各論理積
回路22a〜22dの出力端子からそれぞれ第1〜第4
ユニット開放指令11a〜11dが出力され、これらは
図7のユニット開放スイッチ7a〜7dに与えられると
共に、ユニット開放指令11a〜11dはいずれも論理
和回路22zの入力端子に入力され、ここで論理和条件
が成立すると、出力端子から電気ブレーキ開放指令10
が出力されるようになっている。
【0009】このような構成のものにおいて、例えば故
障検知回路21aがインバータ5aで重故障が発生した
ことを検知したとすると、重故障検知信号9aとユニッ
ト開放指令8とが論理積回路22aに入力されて論理積
条件が成立し、論理積回路22aから第1のユニット開
放指令11aが、図7のユニット開放スイッチ7aに与
えられて7aが開路する。この結果、重故障ユニットが
リセット操作が可能になり、リセット操作後、残りの健
全な第2〜第4のインバータ5b〜5dにて運転が継続
される。このとき、論理和回路22zから電気ブレーキ
カット指令10が出力されるため、図示しない電気ブレ
ーキがカットされ、以降当該車両のブレーキは空気ブレ
ーキのみで賄われることになる。
【0010】これは、次のような理由によるものであ
る。すなわち、空気ブレーキは、M車1両分またはM車
とT車を1ユニットとして統括制御されており、通常電
気ブレーキを優先し、所要ブレーキ力に対する不足分を
空気ブレーキで各車軸均等に補足するシステムとなって
いる。この場合、いずれかのインバータが開放される
と、開放された分の電気ブレーキ力を補うために、各車
軸に空気ブレーキが均等に補足され、健全車軸では本来
の電気ブレーキ力にさらに補足空気ブレーキ力が加算さ
れ、粘着係数が増大し滑走しやすくなる。よって、従来
のシステムでは、インバータ側では各車軸個別制御方式
でありながら、1車軸の故障でユニットが開放されると
電気ブレーキをカットし、空気ブレーキに完全に切り換
えていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、いずれか1台
のインバータが開放されると、即電気ブレーキが作用し
なくなり、それ以降の運転においては、全ブレーキ力を
空気ブレーキが負担することなる。因って、ブレーキシ
ューの摩耗が大となり、また電力の回生率が低下し、電
力消費量が増加するという問題点がある。
【0012】一方、前述した新しい主回路システムであ
る個別制御VVVF方式の最大の特徴は、前述のように
万一の故障発生時インバータを1軸単位で開放でき、ユ
ニット開放時にも編成としての車両性能を維持できるこ
と、すなわち冗長性の高さにある。
【0013】ところが、ブレーキに関しては、ユニット
が開放されると、健全軸のインバータは電気ブレーキを
作用させる能力を持ちながらあえてそれをカットせざる
を得ないというジレンマがあり、省エネルギーの観点か
ら、最大限に電気ブレーキを生かすシステムの開発が望
まれている。
【0014】本発明は、前記問題点を解決するために、
ユニットカット時にも残りの健全な電力変換器が最大限
に電気ブレーキを作用させることができ、またユニット
カット時の車両性能の低下を最小限に抑え、車両運用の
冗長性を高めることができる電気車用制御装置を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、複数の車軸を個別に駆
動する複数の電動機それぞれ個別に電力を供給する複数
の電力変換器と、この各電力変換器それぞれの入力側を
切離す開放手段と、前記各電力変換器を個別に制御する
と共に、重故障が発生した前記電力変換器に該当する開
放手段に対して開放指令を与える複数の制御部と、電気
ブレーキおよび非電気ブレーキからなる制動手段と、ブ
レーキノッチ指令が出力されたとき、電動車1車両分の
必要ブレーキ力の演算要求を行うブレーキ制御ユニット
と、運転している電力変換器の数を認識し、この認識し
た電力変換器の台数で前記ブレーキ制御ユニットで演算
された必要ブレーキ力のうち最大限負担すべき電気ブレ
ーキ力指令を、予め定めた最大粘着係数を越えない範囲
で演算し、この演算によって得られた電気ブレーキ力指
令に応じて前記電気ブレーキを作用させる電気ブレーキ
演算手段と、を具備した電気車用制御装置である。
【0016】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、前記電気ブレーキ演算手段は、前記制御部
により開放された前記開放手段の数、各車軸の電気ブレ
ーキ力、各車軸にかかる非電気ブレーキ力から前記電気
ブレーキ力指令を演算するようにしたこと特徴とする請
求項1記載の電気車用制御装置である。
【0017】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、複数の車軸を個別に駆動する複数の電動機
それぞれ個別に電力を供給する複数の電力変換器と、こ
の各電力変換器それぞれの入力側を切離す開放手段と、
前記各電力変換器を個別に制御すると共に、重故障が発
生した前記電力変換器に該当する開放手段に対して開放
指令を与える複数の制御部と、車両の力行応荷重信号を
出力する制御ユニットと、前記力行ノッチ指令が出力さ
れたとき、運転している電力変換器の数を認識し、この
認識した電力変換器の台数で前記制御ユニットからの力
行応荷重信号のうち、最大限負担すべき目標引張力を、
予め定めた最大粘着係数を越えない範囲で演算し、この
演算によって得られた目標引張力に対して前記運転して
いる電力変換器の出力を増加させる引張力演算手段と、
を具備した電気車用制御装置である。
【0018】
【作用】請求項1または請求項2に対応する発明によれ
ば、従来のブレーキ制御において、電気ブレーキをカッ
トし、空気ブレーキ等の非電気ブレーキに切り換えてい
たユニットカット時においても、残された健全な電力変
換器を有効に活用でき、電気ブレーキを最大限に利用す
ることが可能になり、電力回生による省エネルギー化を
図ることができ、また同時に非電気ブレーキのブレーキ
シューの摩耗を減少させ、保守の軽減に役立つ。
【0019】請求項3に対応する発明によれば、ユニッ
ト開放時にも残りの健全な電力変換器により引張力を増
加させるようにしたので、ユニットカット時の車両性能
の低下を最小限に抑え、車両運用の冗長性を高めること
ができる。請求項3に対応する発明によれば、。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 <第1実施例>図1は、本発明の電気車用制御装置の一
実施例の一部、すなわちユニットカット時の制御ブロッ
ク図を示すものである。主回路は図7に示す回路と同一
である。すなわち車両に、複数の車軸を個別に駆動する
複数の電動機6a〜6dと、この各電動機6a〜6dに
個別に電力を供給する複数のインバータ5a〜5dと、
この各インバータ5a〜5d毎に回路の切離し可能な開
放手段例えばユニット開放スイッチ7a〜7dを有し、
各インバータ5a〜5dを個別独立に制御すると共に各
インバータ5a〜5d毎の故障検知回路21a〜21d
からの重故障信号9a〜9dならびに運転台12に有す
るユニット開放指令スイッチ121を投入操作すること
により得られるユニット開放指令を与える複数の制御部
20a〜20dと、図示しない電気ブレーキおよび非電
気ブレーキ例えば空気ブレーキ25とを有している。
【0021】本実施例は、このような回路に、以下に述
べるブレーキ制御ユニット(BCU)14と、電気ブレ
ーキ演算部13と、インターフェイス部23a〜23d
を新たに追加した点が主として異なる。
【0022】すなわち、ブレーキ制御ユニット14は、
運転台12に有するマスコン(主幹制御器)122から
のブレーキノッチ指令17が得られたとき、ブレーキス
テップ数および荷重に応じた電動車1車両分の必要なブ
レーキ力の演算指令15を出力する。
【0023】電気ブレーキ演算部13は、ブレーキ制御
ユニット14からの必要ブレーキ力の演算指令15が出
されたとき、現在運転している健全インバータ5a〜5
dの数を認識し、この認識した健全インバータ5a〜5
dの数で最大限負担すべき電気ブレーキ力指令を、イン
バータ5a〜5dのカット数に応じて予め定めた後述す
る最大粘着係数を越えない範囲で演算し、この演算によ
って得られた電気ブレーキ力指令に応じて電気ブレーキ
を作用させるものである。
【0024】ここでは、図7の第1のインバータ5aお
よび第2のインバータ5bが重故障検知し、運転台のユ
ニットがカットされた状態を想定している。インバータ
の各制御部20a〜20dにユニット開放指令8が伝送
されると、第1のインバータ5aと第2のインバータ5
bはそれぞれ第1のユニットの重故障検知信号9a、第
2のユニットの重故障検知信号9bを検知しているた
め、図7に示す主回路の第1のユニット開放スイッチ7
aおよび第2のユニット開放スイッチ7bに対し、第1
のユニットの開放指令11aおよび第2のユニットの開
放指令11bを出力する。
【0025】このとき、第3のインバータ5cおよび第
4のインバータ5dは、故障検知回路21c,21dは
故障を検知していないため開放されず、リセット後再起
動し、当該車両は第1、第2のインバータ5a,5bが
開放状態となり残りの第3、第4のインバータ5c,5
dで運転を継続する。
【0026】本実施例では、インバータ5a〜5dのい
ずれか一つのインバータ、例えば第4のインバータ5d
の制御部20dが電気ブレーキ力演算部13から信号を
受ける。この電気ブレーキ力演算部13はブレーキ制御
ユニット14よりのブレーキ演算指令15を受けて所要
電気ブレーキ力の演算を行い、同一車両内の各インバー
タに指令する電気ブレーキ力指令信号を出力する。
【0027】また、第1〜第4のインバータ5a〜5d
の制御部20a〜20dは、互いにインバータ間伝送路
16で接続され、ユニットカットの情報と第4のインバ
ータの電気ブレーキ力演算部13で演算されたブレーキ
力の情報をやりとりするインターフェイス回路(I/
F)23a〜23dを有している。
【0028】以上のように構成された第1実施例の作用
効果について、図2および図3を参照して説明する。い
ま、ブレーキ制御ユニット14がマスコン122からブ
レーキノッチ指令17を受けると(S1)、ブレーキ制
御ユニット14内でブレーキステップ数および荷重に応
じたM車1両分の必要ブレーキ力を、ブレーキ演算指令
15として電気ブレーキ演算部13に要求する。ここ
で、ユニットカットがあるかどうかを判断する(S
2)。S2において、第1のインバータ5aと第2のイ
ンバータ5bとがユニットカット状態であると判断した
ら、電気ブレーキ演算部13は、電気ブレーキを最大限
に生かすため、以下の手順で第3および第4の電動機6
c,6dが負担すべき電気ブレーキ力を演算する(S
5,S6)。
【0029】(a) 第1および第2のインバータ5a,5
bが開放され、要求された電気ブレーキ力は残りの健全
インバータ5c,5dで負担すべきであることをインバ
ータ間伝送路16により認識する。
【0030】(b) ブレーキ制御ユニット14より要求さ
れたブレーキ力演算指令15に対し、第3および第4の
インバータ5c,5dで実際に負担する電気ブレーキ力
を、最大粘着係数(μmax)を考慮した(1),(2)に
より演算する。
【0031】 (4−n)×BEe+4×BEa=Bp …(1) BEe+BEa≦Bmax …(2) ここで、n:ユニットカット数(第1実施例ではn=
2) BEe:各車軸の電気ブレーキ力 BEa:各車軸にかかる補足空気ブレーキ力 Bp:ブレーキ力指令 Bmax :各車軸の最大粘着係数(μmax)相当の電気およ
び空気ブレーキ(電空ブレーキ)のトータル力 図2は電気ブレーキ力の演算式(1),(2)を説明す
るためのもので、本実施例では第1および第2ユニット
が開放されているため、n=2に相当し、これを実線に
示している。ブレーキ制御ユニット14よりブレーキ力
指令Bpを満たすには、電気ブレーキ、空気ブレーキの
負担割合に関係なく、実線上にのる必要がある。
【0032】(2)式は、粘着限界を表し、各車軸の電
空ブレーキのトータル力が予め設定された最大粘着係数
(μmax)を越えないためには、図2の(2)で示す実線
以下に位置する必要がある。従って、本実施例における
2ユニットカット(n=2)時に健全車軸(第3または
第4ユニット)において、最大限に利用できる電気ブレ
ーキ力は、(1)式と(2)式を示す実線との交点Aの
電気ブレーキ力Xとなる。このときの同車軸に、かかる
空気ブレーキ力がYで、X+Yが最大粘着係数μmax に
相当する車軸ブレーキ力である。
【0033】このようにして、電気ブレーキ力演算部1
3において、図2の交点Aを算出・制御することによ
り、ユニットカット時においても常に電気ブレーキ力を
最大限に生かす制御を行うことができる。
【0034】なお、図3のS2において、ユニットカッ
トがないと判断すると、電気ブレーキおよび空気ブレー
キが作動する(S3,S4)。 (第1実施例の効果)図4は実際の車両をモデルに、2
ユニットカット時の健全車軸の電気ブレーキと空気ブレ
ーキの負担割合を、ブレーキステップB1〜B6毎に算
出したものである。ブレーキステップB1〜B6が大き
くなると、車両としての必要ブレーキ力が高くなるが、
ほぼ運用上の平均ブレーキ力に相当するブレーキステッ
プB4までは、100%電気ブレーキ力で負担できてい
ることがわかる。常用最大ブレーキ力であるブレーキス
テップB6においても、70%は電気ブレーキ力であ
り、空気ブレーキの負担割合は30%に抑えることがで
きる。
【0035】このように、第1実施例で示される電気ブ
レーキ制御を実施することにより、従来電気ブレーキを
カットしていたユニットカット時においても、残された
健全インバータにより電気ブレーキを最大限に利用する
ことが可能になり、電力回生による省エネルギーを図る
ことができる。
【0036】<第2実施例>図5および図6は、本発明
の第2実施例を説明するための図であり、前述の第1実
施例の考え方を力行制御側に適用した例である。従来の
個別制御VVVFインバータにおいては、ユニットカッ
ト時に1車軸単位で開放できるため、カットされた分の
引張力の低下は、車両の運転回復力によって吸収できる
という考え方がとられているが、単車(M車1両編成)
等の場合は、1ユニットカットであっても車両性能の低
下の割合が大きくなり、運用に支障をきたす場合があ
る。
【0037】そこで、本実施例では、ブレーキ制御ユニ
ット(BCU)14の出力側とインターフェース23d
の間に、前述の実施例の電気ブレーキ力演算部13を設
けず、その代りに引張力演算部26を新たに設けたもの
である。
【0038】引張力演算部26は以下のような手順で引
張力制御を行う。 (c) 図7に示す第1および第2のインバータ5a,5b
が開放され、運転台12のマスコン122から力行ノッ
チ指令18が出力されることにより(S11)、ユニッ
トカットがあるかどうかが判断され(S12)、ユニッ
トカットがあると判断された場合には、S14,S15
が行われる。
【0039】引張力を残り健全インバータ5c,5dで
負担すべきであることをインバータ間伝送路16により
認識する。 (d) ブレーキ制御ユニット14からは、車両の荷重を示
す力行応荷重信号19が与えられ、健全車軸で負担すべ
き目標引張力を演算する。
【0040】(e) 予め設定した力行最大粘着係数(μma
x)を越えない範囲で引張力を増加させ、ユニットカット
による不足分を最大に補う。このようにして、予め設定
した力行最大粘着係数(μmax)を越えない範囲で健全車
軸の引張力を増加させ、ユニットカット分を補足するこ
とで車両性能の低下を最小限に抑えることが可能とな
る。
【0041】なお、図6のS12において、ユニットカ
ットがないと判断された場合には通常の力行運転をおこ
なう(S13)。 <変形例>本発明は以上述べた実施例に限定されず、例
えば次のように変形して実施できる。前述の実施例では
電動機6a〜6dが交流電動機でかつこれに電力を供給
するための電力変換器としてインバータ5a〜5dを例
にあげて説明したが、電動機が直流電動機であって電力
変換器がコンバータの場合であっても同様に実施でき
る。
【0042】また、前述の実施例では非電気ブレーキと
して空気ブレーキをあげたが、空気以外の流体を利用し
たものや、ディスクブレーキのごとき摩擦ブレーキであ
っても同様に実施できる。
【0043】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、ユニットカ
ット時にも残りの健全な電力変換器が最大限に電気ブレ
ーキを作用させることができ、またユニットカット時の
車両性能の低下を最小限に抑え、車両運用の冗長性を高
めることができる電気車用制御装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気車用制御装置の第1実施例を
説明するための図。
【図2】図1の電気ブレーキ演算部の機能を説明するた
めの図。
【図3】図1の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図4】第1実施例の効果を定量的に表した図。
【図5】本発明による電気車用制御装置の第2実施例を
説明するための図。
【図6】図2の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図7】本発明の対象である個別制御VVVFインバー
タ方式の電気車の主回路構成図。
【図8】従来の電気車用制御装置の1例を説明するため
の図。
【符号の説明】
1…パンタグラフ、2…断流器、3a〜3d…フィルタ
リアクトル、4a〜4d…フィルタコンデンサ、5a〜
5d…インバータ、6a〜6d…モータ、7a〜7d…
ユニット開放スイッチ、8…ユニット開放指令、9a〜
9d…ユニット重故障検知信号、11a〜11d…ユニ
ット開放指令、13…電気ブレーキ演算部、14…ブレ
ーキ制御ユニット、15…ブレーキ力指令、16…イン
バータ間伝送路、17…ブレーキノッチ指令、、18…
力行ノッチ指令、19…力行応荷重信号、20a〜20
d…制御部、21a〜21d…故障検知回路、22a〜
22d…論理積回路、23a〜23d…インターフェイ
ス部、24…空気ブレーキ制御部、25…空気ブレー
キ、26…引張力演算部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の車軸を個別に駆動する複数の電動
    機それぞれ個別に電力を供給する複数の電力変換器と、 この各電力変換器それぞれの入力側を切離す開放手段
    と、 前記各電力変換器を個別に制御すると共に、重故障が発
    生した前記電力変換器に該当する開放手段に対して開放
    指令を与える複数の制御部と、 電気ブレーキおよび非電気ブレーキからなる制動手段
    と、 ブレーキノッチ指令が出力されたとき、電動車1車両分
    の必要ブレーキ力の演算要求を行うブレーキ制御ユニッ
    トと、 運転している電力変換器の数を認識し、この認識した電
    力変換器の台数で前記ブレーキ制御ユニットで演算され
    た必要ブレーキ力のうち最大限負担すべき電気ブレーキ
    力指令を、予め定めた最大粘着係数を越えない範囲で演
    算し、この演算によって得られた電気ブレーキ力指令に
    応じて前記電気ブレーキを作用させる電気ブレーキ演算
    手段と、を具備した電気車用制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電気ブレーキ演算手段は、前記制御
    部により開放された前記開放手段の数、各車軸の電気ブ
    レーキ力、各車軸にかかる非電気ブレーキ力から前記電
    気ブレーキ力指令を演算するようにしたこと特徴とする
    請求項1記載の電気車用制御装置。
  3. 【請求項3】 複数の車軸を個別に駆動する複数の電動
    機それぞれ個別に電力を供給する複数の電力変換器と、 この各電力変換器それぞれの入力側を切離す開放手段
    と、 前記各電力変換器を個別に制御すると共に、重故障が発
    生した前記電力変換器に該当する開放手段に対して開放
    指令を与える複数の制御部と、 車両の力行応荷重信号を出力する制御ユニットと、 前記力行ノッチ指令が出力されたとき、運転している電
    力変換器の数を認識し、この認識した電力変換器の台数
    で前記制御ユニットからの力行応荷重信号のうち、最大
    限負担すべき目標引張力を、予め定めた最大粘着係数を
    越えない範囲で演算し、この演算によって得られた目標
    引張力に対して前記運転している電力変換器の出力を増
    加させる引張力演算手段と、 を具備した電気車用制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010098849A (ja) * 2008-10-16 2010-04-30 Toshiba Corp 車両運転装置

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