JPH0826367B2 - ガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法 - Google Patents
ガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法Info
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- JPH0826367B2 JPH0826367B2 JP5313933A JP31393393A JPH0826367B2 JP H0826367 B2 JPH0826367 B2 JP H0826367B2 JP 5313933 A JP5313933 A JP 5313933A JP 31393393 A JP31393393 A JP 31393393A JP H0826367 B2 JPH0826367 B2 JP H0826367B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はガスタービンブレード
用の耐摩耗片の製造方法に関するものである。
用の耐摩耗片の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンのタービン効率を高めるた
めには、高圧タービン部におけるブレード先端の翼頂間
隔をできるだけ狭くする必要があるが、翼頂間隔を狭く
した場合、ロータの偏心や振動、あるいは高温環境下に
おけるブレードの熱変形等によって、ブレードの先端が
シュラウドに接触し、そのとき生じる摩耗熱によってブ
レードがシュラウドに焼付いてしまい、ブレードが損耗
するといった問題を生じることになる。そこでブレード
の先端部に耐摩耗性の材料、例えばセラミック質の材料
より成る耐摩耗部を形成し、それによってブレード先端
の損耗に対処することが考えられる。この耐摩耗部は、
従来、低圧プラズマ溶射、線爆溶射等の溶射によって、
上記したような耐摩耗性材料をブレード先端部に吹付け
て形成されていた。
めには、高圧タービン部におけるブレード先端の翼頂間
隔をできるだけ狭くする必要があるが、翼頂間隔を狭く
した場合、ロータの偏心や振動、あるいは高温環境下に
おけるブレードの熱変形等によって、ブレードの先端が
シュラウドに接触し、そのとき生じる摩耗熱によってブ
レードがシュラウドに焼付いてしまい、ブレードが損耗
するといった問題を生じることになる。そこでブレード
の先端部に耐摩耗性の材料、例えばセラミック質の材料
より成る耐摩耗部を形成し、それによってブレード先端
の損耗に対処することが考えられる。この耐摩耗部は、
従来、低圧プラズマ溶射、線爆溶射等の溶射によって、
上記したような耐摩耗性材料をブレード先端部に吹付け
て形成されていた。
【0003】ところで複数のブレードの先端部に耐摩耗
性材料を順次吹付けていく場合、吹付けに少なからずむ
らを生じ、そのため得られる各耐摩耗部の寸法にばらつ
きを生じ、寸法精度の良好な耐摩耗部を得ることは困難
である。そこで溶射後にその耐摩耗部を機械加工によっ
て所定の寸法にすることが行われていたが、耐摩耗性を
有する部分の加工には手間を要し、コスト高となってい
た。また溶射層における組織は、溶融溶射粉が積層され
た構造であるために剥離し易く、その耐久性も充分なも
のとはいえなかった。
性材料を順次吹付けていく場合、吹付けに少なからずむ
らを生じ、そのため得られる各耐摩耗部の寸法にばらつ
きを生じ、寸法精度の良好な耐摩耗部を得ることは困難
である。そこで溶射後にその耐摩耗部を機械加工によっ
て所定の寸法にすることが行われていたが、耐摩耗性を
有する部分の加工には手間を要し、コスト高となってい
た。また溶射層における組織は、溶融溶射粉が積層され
た構造であるために剥離し易く、その耐久性も充分なも
のとはいえなかった。
【0004】そこで上記ブレードの先端部に、ブレード
先端部と略同一形状に形成された耐摩耗片を接合するこ
とが考えられる。
先端部と略同一形状に形成された耐摩耗片を接合するこ
とが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら耐摩耗性
を有する材料を、所定厚さで、しかも複雑なブレード先
端部の形状に合わせて加工するのには、多くの手数を要
することから、このような形状の耐摩耗片は、きわめて
コストの高いものにならざるを得ない。
を有する材料を、所定厚さで、しかも複雑なブレード先
端部の形状に合わせて加工するのには、多くの手数を要
することから、このような形状の耐摩耗片は、きわめて
コストの高いものにならざるを得ない。
【0006】この発明は上記従来の欠点を解決するため
になされたものであって、その目的は、タービンブレー
ドの先端部に接合するための耐摩耗片を、高能率かつ低
コストに製造することが可能なガスタービンブレード用
の耐摩耗片の製造方法を提供することにある。
になされたものであって、その目的は、タービンブレー
ドの先端部に接合するための耐摩耗片を、高能率かつ低
コストに製造することが可能なガスタービンブレード用
の耐摩耗片の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のガスタ
ービンブレード用の耐摩耗片の製造方法は、タービンブ
レード先端部の断面形状と略同一の形状を有すると共
に、ブレード先端部に接合されるガスタービンブレード
用の耐摩耗片の製造方法において、(A)タービンブレ
ードと略同一の断面形状の筒状の鋼製さやにセラミック
と耐熱合金との混合粉末を充填する工程、(B)減圧下
において上記さやの両端を密封する工程、(C)上記密
封されたさやに熱間静水圧プレスを行い上記混合粉末を
焼結する工程、(D)上記によって得られた焼結体をさ
やと共に、所定の間隔で輪切りにし、プレート状の片状
体にする工程、(E)上記片状体に酸を作用させ、さや
を溶解してプレート状の焼結体を取出す工程、を有する
ことを特徴としている。
ービンブレード用の耐摩耗片の製造方法は、タービンブ
レード先端部の断面形状と略同一の形状を有すると共
に、ブレード先端部に接合されるガスタービンブレード
用の耐摩耗片の製造方法において、(A)タービンブレ
ードと略同一の断面形状の筒状の鋼製さやにセラミック
と耐熱合金との混合粉末を充填する工程、(B)減圧下
において上記さやの両端を密封する工程、(C)上記密
封されたさやに熱間静水圧プレスを行い上記混合粉末を
焼結する工程、(D)上記によって得られた焼結体をさ
やと共に、所定の間隔で輪切りにし、プレート状の片状
体にする工程、(E)上記片状体に酸を作用させ、さや
を溶解してプレート状の焼結体を取出す工程、を有する
ことを特徴としている。
【0008】また請求項2のガスタービンブレード用の
耐摩耗片の製造方法は、上記タービンブレードがその先
端部に開口する冷却空気孔を有する場合において、上記
さや内の冷却空気孔に対応する位置に、予め鋼製針状体
を配置しておき、上記酸によるさやの溶解時にこの針状
体も溶解させ、この部分に冷却空気孔を形成することを
特徴としている。
耐摩耗片の製造方法は、上記タービンブレードがその先
端部に開口する冷却空気孔を有する場合において、上記
さや内の冷却空気孔に対応する位置に、予め鋼製針状体
を配置しておき、上記酸によるさやの溶解時にこの針状
体も溶解させ、この部分に冷却空気孔を形成することを
特徴としている。
【0009】さらに請求項3のガスタービンブレード用
の耐摩耗片の製造方法は、上記耐熱合金は、重量%で2
0〜26%のCoと、15〜19%のCrと、11.5
〜13.5%のAlと、0.2〜0.7%のYと、残部
をNiとする一方、上記セラミックはアルミナとしてい
ることを特徴としている。
の耐摩耗片の製造方法は、上記耐熱合金は、重量%で2
0〜26%のCoと、15〜19%のCrと、11.5
〜13.5%のAlと、0.2〜0.7%のYと、残部
をNiとする一方、上記セラミックはアルミナとしてい
ることを特徴としている。
【0010】請求項4のガスタービンブレード用の耐摩
耗片の製造方法は、上記充填粉末は、耐熱合金粉末を約
60体積%、セラミックを約40体積%とすることを特
徴としている。
耗片の製造方法は、上記充填粉末は、耐熱合金粉末を約
60体積%、セラミックを約40体積%とすることを特
徴としている。
【0011】
【作用】上記請求項1のガスタービンブレード用の耐摩
耗片の製造方法によれば、タービンブレード先端部の断
面形状と略同一の形状を有する耐摩耗片を得るのは容易
であり、そのため耐摩耗片を、高能率かつ低コストに製
造することが可能である。またその製造に際し、耐摩耗
片の寸法精度向上が容易であることから、この耐摩耗片
を用いれば、耐摩耗部の寸法精度を向上することが可能
である。また耐摩耗片としては、均質なものを得やすい
ことから、耐摩耗部の耐久性を向上し得ることにもな
る。
耗片の製造方法によれば、タービンブレード先端部の断
面形状と略同一の形状を有する耐摩耗片を得るのは容易
であり、そのため耐摩耗片を、高能率かつ低コストに製
造することが可能である。またその製造に際し、耐摩耗
片の寸法精度向上が容易であることから、この耐摩耗片
を用いれば、耐摩耗部の寸法精度を向上することが可能
である。また耐摩耗片としては、均質なものを得やすい
ことから、耐摩耗部の耐久性を向上し得ることにもな
る。
【0012】また請求項2のガスタービンブレード用の
耐摩耗片の製造方法によれば、上記と略同じ手順でもっ
て、冷却空気孔まで形成し得ることから、冷却空気孔を
穿設するような場合よりも、冷却空気孔の形成に要する
手数を低減し得る。
耐摩耗片の製造方法によれば、上記と略同じ手順でもっ
て、冷却空気孔まで形成し得ることから、冷却空気孔を
穿設するような場合よりも、冷却空気孔の形成に要する
手数を低減し得る。
【0013】さらに請求項3及び請求項4のガスタービ
ンブレード用の耐摩耗片の製造方法によれば、耐摩耗片
の均質性及び耐摩耗性を一段と向上することが可能にな
る。
ンブレード用の耐摩耗片の製造方法によれば、耐摩耗片
の均質性及び耐摩耗性を一段と向上することが可能にな
る。
【0014】
【実施例】次にこの発明のガスタービンブレード用の耐
摩耗片の製造方法の具体的な実施例について、図面を参
照しつつ詳細に説明する。
摩耗片の製造方法の具体的な実施例について、図面を参
照しつつ詳細に説明する。
【0015】図1及び図2に示すように、このガスター
ビン用ブレードは、タービンブレード1の先端部に、こ
のブレード1の断面と略同一形状で耐摩耗性を有する耐
摩耗片(以下、アブレーシブ・チップと称す)2を、ろ
う片3を介装して配置し、拡散ろう付を行って接合して
成るものである。以下に上記タービンブレード1の材
料、ろう片3の種類、この発明の特徴であるアブレーシ
ブ・チップ2の材料及び製造方法、拡散ろう付法等につ
いて詳述する。
ビン用ブレードは、タービンブレード1の先端部に、こ
のブレード1の断面と略同一形状で耐摩耗性を有する耐
摩耗片(以下、アブレーシブ・チップと称す)2を、ろ
う片3を介装して配置し、拡散ろう付を行って接合して
成るものである。以下に上記タービンブレード1の材
料、ろう片3の種類、この発明の特徴であるアブレーシ
ブ・チップ2の材料及び製造方法、拡散ろう付法等につ
いて詳述する。
【0016】すなわち上記タービンブレード1は、Ni
をベースとしたNi基超合金(詳しくは、インコネル7
92にハフニウムを添加したもの)から成っている。
をベースとしたNi基超合金(詳しくは、インコネル7
92にハフニウムを添加したもの)から成っている。
【0017】またろう片3は、15.2重量%のCr、
4重量%のB、残余をNiで組成したアモルファス金属
(MBF−80)から成り、その厚さは38μmであ
る。
4重量%のB、残余をNiで組成したアモルファス金属
(MBF−80)から成り、その厚さは38μmであ
る。
【0018】次にこの発明の特徴点であるガスタービン
ブレード用の耐摩耗片の製造方法の実施例について説明
するが、まず製造されるアブレーシブ・チップ2は、N
iCoCrAlY(以下、ニコクラリーと称す)等の耐
熱性金属と、数10体積%、好ましくは40体積%のA
l2O3等のセラミックとを混合、熱間静水圧プレス処
理して成る焼結体から成り、その厚さは1.1mmであ
る。上記ニコクラリーとしては、20〜26重量%のC
o、15〜19重量%のCr、11.5〜13.5重量
%のAl、0.2〜0.7重量%のY、残余をNiで組
成したものが挙げられ、特に23重量%のCo、17重
量%のCr、12重量%のAl、0.5重量%のY、残
余をNiで組成したものが好ましい。
ブレード用の耐摩耗片の製造方法の実施例について説明
するが、まず製造されるアブレーシブ・チップ2は、N
iCoCrAlY(以下、ニコクラリーと称す)等の耐
熱性金属と、数10体積%、好ましくは40体積%のA
l2O3等のセラミックとを混合、熱間静水圧プレス処
理して成る焼結体から成り、その厚さは1.1mmであ
る。上記ニコクラリーとしては、20〜26重量%のC
o、15〜19重量%のCr、11.5〜13.5重量
%のAl、0.2〜0.7重量%のY、残余をNiで組
成したものが挙げられ、特に23重量%のCo、17重
量%のCr、12重量%のAl、0.5重量%のY、残
余をNiで組成したものが好ましい。
【0019】以下にその製造方法の具体的な実施例につ
いて説明する。まず図3に示すような、断面形状が上記
タービンブレード1の断面形状と略同一形状の筒状の軟
鋼製さや4に、平均粒径130μmのAl2O3の粉末
(約40体積%)と粒径40〜80μmのニコクラリー
の粉末(約60体積%)とを混合して成る粉末を充填
し、減圧した上でさや4の両端を密封する。次いでこれ
を1200℃、1700気圧の環境下において約3時
間、熱間静水圧プレス(以下、HIP処理と称す)を行
い、上記粉末を焼結する。次いで得られた焼結体をさや
4と共に、1.1mm(アブレーシブ・チップ2の厚
さ)の間隔で輪切りにし、プレート状の片状体にする。
これを熱硝酸処理することによって、さや4を溶解し、
プレート状の焼結体のみを取出す。なおこの焼結体、す
なわちアブレーシブ・チップ2は、タービン性能を維持
するため、このチップ2をブレード1の先端部に配置し
た際に、この先端部領域内に収まるような大きさに形成
するようにする。また図4における5は、軟鋼製針状体
の断面であるが、この針状体5は、ブレード1の先端部
で開口する冷却空気孔(図示せず)をアブレーシブ・チ
ップ2を通して開放するために、上記HIP処理前に、
さや4内の上記ブレード1の冷却空気孔に対応する位置
に配置され、HIP処理後の熱硝酸処理によって、さや
4と共に溶解され、アブレーシブ・チップ2に冷却空気
孔を形成するためのものである。
いて説明する。まず図3に示すような、断面形状が上記
タービンブレード1の断面形状と略同一形状の筒状の軟
鋼製さや4に、平均粒径130μmのAl2O3の粉末
(約40体積%)と粒径40〜80μmのニコクラリー
の粉末(約60体積%)とを混合して成る粉末を充填
し、減圧した上でさや4の両端を密封する。次いでこれ
を1200℃、1700気圧の環境下において約3時
間、熱間静水圧プレス(以下、HIP処理と称す)を行
い、上記粉末を焼結する。次いで得られた焼結体をさや
4と共に、1.1mm(アブレーシブ・チップ2の厚
さ)の間隔で輪切りにし、プレート状の片状体にする。
これを熱硝酸処理することによって、さや4を溶解し、
プレート状の焼結体のみを取出す。なおこの焼結体、す
なわちアブレーシブ・チップ2は、タービン性能を維持
するため、このチップ2をブレード1の先端部に配置し
た際に、この先端部領域内に収まるような大きさに形成
するようにする。また図4における5は、軟鋼製針状体
の断面であるが、この針状体5は、ブレード1の先端部
で開口する冷却空気孔(図示せず)をアブレーシブ・チ
ップ2を通して開放するために、上記HIP処理前に、
さや4内の上記ブレード1の冷却空気孔に対応する位置
に配置され、HIP処理後の熱硝酸処理によって、さや
4と共に溶解され、アブレーシブ・チップ2に冷却空気
孔を形成するためのものである。
【0020】上記したようにこの実施例においては、タ
ービンブレード1の先端部の断面形状と略同一の形状を
有するアブレーシブ・チップ2を得るのは容易であり、
そのためアブレーシブ・チップ2を高能率かつ低コスト
に製造可能である。またその製造に際し、アブレーシブ
・チップ2の寸法精度向上が容易であることから、この
アブレーシブ・チップ2を用いれば、耐摩耗部の寸法精
度を向上することが可能である。しかもHIP処理を行
うことによって、均質なアブレーシブ・チップ2が得ら
れることから、耐摩耗部の耐久性を向上し得ることにな
るし、また溶射の場合に比べて歩留も向上することにな
る。さらに溶射によってブレード先端に耐摩耗部を形成
する場合には、上記したようなブレードの冷却空気孔が
閉ざされてしまうこととなり、溶射後に機械加工によっ
て耐摩耗部に冷却空気孔を穿設しなければならないが、
上記のように製造したアブレーシブ・チップ2において
はそのような手数が要らず、これによってもコスト低減
を図ることが可能である。
ービンブレード1の先端部の断面形状と略同一の形状を
有するアブレーシブ・チップ2を得るのは容易であり、
そのためアブレーシブ・チップ2を高能率かつ低コスト
に製造可能である。またその製造に際し、アブレーシブ
・チップ2の寸法精度向上が容易であることから、この
アブレーシブ・チップ2を用いれば、耐摩耗部の寸法精
度を向上することが可能である。しかもHIP処理を行
うことによって、均質なアブレーシブ・チップ2が得ら
れることから、耐摩耗部の耐久性を向上し得ることにな
るし、また溶射の場合に比べて歩留も向上することにな
る。さらに溶射によってブレード先端に耐摩耗部を形成
する場合には、上記したようなブレードの冷却空気孔が
閉ざされてしまうこととなり、溶射後に機械加工によっ
て耐摩耗部に冷却空気孔を穿設しなければならないが、
上記のように製造したアブレーシブ・チップ2において
はそのような手数が要らず、これによってもコスト低減
を図ることが可能である。
【0021】そして拡散ろう付は、タービンブレード1
の先端部に上記アブレーシブ・チップ2をろう片3を介
装して配置した後、これを10−5トール以下の圧力環
境下におき、ろう片3に1〜2kg/cm2の圧力をか
けた状態で、毎分70℃以下で昇温し、1120℃に達
したところで2時間保持し、その後毎分70℃以下で降
温することによって行われる。そしてその後840℃に
4時間保持して空冷した後、さらに760℃に16時間
保持して空冷することによって2段時効処理を行う。
の先端部に上記アブレーシブ・チップ2をろう片3を介
装して配置した後、これを10−5トール以下の圧力環
境下におき、ろう片3に1〜2kg/cm2の圧力をか
けた状態で、毎分70℃以下で昇温し、1120℃に達
したところで2時間保持し、その後毎分70℃以下で降
温することによって行われる。そしてその後840℃に
4時間保持して空冷した後、さらに760℃に16時間
保持して空冷することによって2段時効処理を行う。
【0022】以上の実施例において、タービンブレード
1の材料としてCo基あるいはFe基の超合金を使用す
ることもあるし、またろう片3の種類、アブレーシブ・
チップ2の材料等は種々変更することも可能であり、ア
ブレーシブ・チップ2とブレード1の接合は拡散ろう付
の他、種々の方法で実施することも可能である。
1の材料としてCo基あるいはFe基の超合金を使用す
ることもあるし、またろう片3の種類、アブレーシブ・
チップ2の材料等は種々変更することも可能であり、ア
ブレーシブ・チップ2とブレード1の接合は拡散ろう付
の他、種々の方法で実施することも可能である。
【0023】
【発明の効果】以上のように請求項1のガスタービンブ
レード用の耐摩耗片の製造方法によれば、タービンブレ
ード先端部の断面形状と略同一の形状を有する耐摩耗片
を得るのは容易であり、そのため耐摩耗片を、高能率か
つ低コストに製造することが可能である。またその製造
に際し、耐摩耗片の寸法精度向上が容易であることか
ら、この耐摩耗片を用いれば、耐摩耗部の寸法精度を向
上することが可能である。また耐摩耗片としては、均質
なものを得やすいことから、耐摩耗部の耐久性を向上し
得ることにもなる。
レード用の耐摩耗片の製造方法によれば、タービンブレ
ード先端部の断面形状と略同一の形状を有する耐摩耗片
を得るのは容易であり、そのため耐摩耗片を、高能率か
つ低コストに製造することが可能である。またその製造
に際し、耐摩耗片の寸法精度向上が容易であることか
ら、この耐摩耗片を用いれば、耐摩耗部の寸法精度を向
上することが可能である。また耐摩耗片としては、均質
なものを得やすいことから、耐摩耗部の耐久性を向上し
得ることにもなる。
【0024】また請求項2のガスタービンブレード用の
耐摩耗片の製造方法によれば、上記と略同じ手順でもっ
て、冷却空気孔まで形成し得ることから、冷却空気孔を
穿設するような場合よりも、冷却空気孔の形成に要する
手数を低減し得る。
耐摩耗片の製造方法によれば、上記と略同じ手順でもっ
て、冷却空気孔まで形成し得ることから、冷却空気孔を
穿設するような場合よりも、冷却空気孔の形成に要する
手数を低減し得る。
【0025】さらに請求項3及び請求項4のガスタービ
ンブレード用の耐摩耗片の製造方法によれば、耐摩耗片
の均質性及び耐摩耗性を一段と向上することが可能にな
る。
ンブレード用の耐摩耗片の製造方法によれば、耐摩耗片
の均質性及び耐摩耗性を一段と向上することが可能にな
る。
【図1】ガスタービン用ブレードにアブレーシブ・チッ
プを接合する前の状態を示す斜視図である。
プを接合する前の状態を示す斜視図である。
【図2】アブレーシブ・チップの接合後の状態を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】この発明の実施例において、アブレーシブ・チ
ップ(耐摩耗片)を熱間静水圧プレスによって製造する
のに用いるさやの横断面図である。
ップ(耐摩耗片)を熱間静水圧プレスによって製造する
のに用いるさやの横断面図である。
【図4】熱間静水圧プレス後のさやの横断面図である。
1 タービンブレード 2 アブレーシブ・チップ(耐摩耗片) 4 さや 5 針状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01D 11/08
Claims (4)
- 【請求項1】 タービンブレード先端部の断面形状と略
同一の形状を有すると共に、ブレード先端部に接合され
るガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法におい
て、 (A)タービンブレードと略同一の断面形状の筒状の鋼
製さやにセラミックと耐熱合金との混合粉末を充填する
工程、 (B)減圧下において上記さやの両端を密封する工程、 (C)上記密封されたさやに熱間静水圧プレスを行い上
記混合粉末を焼結する工程、 (D)上記によって得られた焼結体をさやと共に、所定
の間隔で輪切りにし、プレート状の片状体にする工程、 (E)上記片状体に酸を作用させ、さやを溶解してプレ
ート状の焼結体を取出す工程、を有することを特徴とす
るガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法。 - 【請求項2】 上記タービンブレードがその先端部に開
口する冷却空気孔を有する場合において、上記さや内の
冷却空気孔に対応する位置に、予め鋼製針状体を配置し
ておき、上記酸によるさやの溶解時にこの針状体も溶解
させ、この部分に冷却空気孔を形成することを特徴とす
る請求項1のガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造
方法。 - 【請求項3】 上記耐熱合金は、重量%で20〜26%
のCoと、15〜19%のCrと、11.5〜13.5
%のAlと、0.2〜0.7%のYと、残部をNiとす
る一方、上記セラミックはアルミナとしていることを特
徴とする請求項1又は請求項2のガスタービンブレード
用の耐摩耗片の製造方法。 - 【請求項4】 上記充填粉末は、耐熱合金粉末を約60
体積%、セラミックを約40体積%とすることを特徴と
する請求項1、請求項2又は請求項3のガスタービンブ
レード用の耐摩耗片の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5313933A JPH0826367B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | ガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5313933A JPH0826367B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | ガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06272507A JPH06272507A (ja) | 1994-09-27 |
JPH0826367B2 true JPH0826367B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=18047266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5313933A Expired - Lifetime JPH0826367B2 (ja) | 1993-11-08 | 1993-11-08 | ガスタービンブレード用の耐摩耗片の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0826367B2 (ja) |
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1993
- 1993-11-08 JP JP5313933A patent/JPH0826367B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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