JPH08262730A - 感光性平版印刷版の処理方法および処理装置 - Google Patents

感光性平版印刷版の処理方法および処理装置

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JPH08262730A
JPH08262730A JP7091878A JP9187895A JPH08262730A JP H08262730 A JPH08262730 A JP H08262730A JP 7091878 A JP7091878 A JP 7091878A JP 9187895 A JP9187895 A JP 9187895A JP H08262730 A JPH08262730 A JP H08262730A
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JP
Japan
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photosensitive layer
silver
printing plate
silver halide
photosensitive
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JP7091878A
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English (en)
Inventor
Sho Nakao
捷 中尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着工程中で画像部の黒化した銀がこすりと
られたり転写したりすることによる定着工程で溶出した
銀による問題を解消し、感光性平版印刷版をクリーンな
状態で現像処理することのできる平版印刷版の処理方法
および処理装置を提供する。 【構成】 親水性支持体、この親水性支持体上に形成さ
れ、水不溶性で親油性の親油性画像を形成しうる非銀感
光層、およびこの非銀感光層の上に形成されたハロゲン
化銀感光層を備える感光性平版印刷版を、画像露光し、
現像処理する感光性平版印刷版の処理方法において、ハ
ロゲン化銀感光層を現像した後、定着が行なわれないそ
のままの状態のハロゲン化銀感光層を介して、前記非銀
感光層の曝光用の光を照射し、この非銀感光層の曝光用
の光が照射された部分の曝光を光の照射から3秒間以内
で完了し、次にハロゲン化銀感光層を溶出除去し、最後
に非銀感光層を現像することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性平版印刷版の処
理方法および処理装置に関し、更に詳細には、親水性支
持体、この親水性支持体上に形成され、水不溶性で親油
性の親油性画像を形成しうる非銀感光層、およびこの非
銀感光層の上に形成されたハロゲン化銀感光層を備えた
感光性平版印刷版の現像処理を行なう感光性平版印刷版
の処理方法および処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】表面に親水性処理がなされたアルミニウ
ム板等の親水性表面を有する支持体の上にo−キノンジ
アジド化合物等よりなる非銀感光層を設け、さらにその
上にゼラチンハロゲン化銀感光乳剤層を設けた感光性平
版印刷版は、例えば英国特許第1227603号明細書
に記載されているように公知である。このような感光性
平版印刷版から平版印刷版を得る製版方法は、基本的に
は、まずゼラチンハロゲン化銀感光乳剤層を(a)画像
露光および(b)現像・定着して銀画像を形成し、
(c)この銀画像をマスクとしてその下の非銀感光層を
全面曝光し、(d)次いで銀画像を含む層(すなわち、
画像露光および現像・定着されたゼラチン感光乳剤層)
を洗い出して除いたのち、(e)非銀感光層を現像する
という各工程からなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような製版方法すなわち感光性平版印刷版の処理方法で
は、上記工程(b)での定着作業中やその後の工程への
搬送中に、画像部の黒化した銀が一部こすりとられた
り、転写したりして、搬送ローラに付着・堆積し、遂に
は、感光性平版印刷版の非銀感光層上に転写し、例えば
点状の意図しない不透光部分を形成してしまうことがあ
る。このように、非銀感光層上に意図しない不透光部分
が形成されてしまうと、上記工程(e)の全面曝光にお
いて、意図しない非露光部分が形成され、製版後の非画
像部分にスポット状画像ができてしまい、その部分が印
刷汚れとなってしまう。
【0004】上記の問題は、上記定着作業部等の搬送ロ
ーラにクリーニング機構を設ければ、ある程度解決する
ことができるが、装置が大がかりなものとなってしまう
とともに、長期間の間には、上記のような問題が生ずる
おそれがある。
【0005】従来、上記定着を行なわない場合には、非
銀感光層の曝光において、ハロゲン化銀感光層の非感光
部分が先に感光して現像され黒化してしまうため、非銀
感光層の曝光が実質的に不可能となってしまうので、定
着が必須のものであると考えられていた。
【0006】本発明は、ハロゲン化銀感光層から定着工
程で溶出した銀による上記のような問題を解消し、感光
性平版印刷版をクリーンな状態で現像処理することので
きる平版印刷版の処理方法および処理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)の本発明により達成される。 (1)親水性支持体、この親水性支持体上に形成され、
水不溶性で親油性の親油性画像を形成しうる非銀感光
層、およびこの非銀感光層の上に形成されたハロゲン化
銀感光層を備える感光性平版印刷版を、画像露光し、現
像処理する感光性平版印刷版の処理方法において、ハロ
ゲン化銀感光層を現像した後、定着が行なわれないその
ままの状態のハロゲン化銀感光層を介して、前記非銀感
光層の曝光用の光を照射し、この非銀感光層の曝光用の
光が照射された部分の曝光を光の照射から3秒間以内で
完了し、次にハロゲン化銀感光層を溶出除去し、最後に
非銀感光層を現像する感光性平版印刷版の処理方法。 (2)前記非銀感光層がキノンジアジド化合物を含むポ
ジ型感光層であり、ハロゲン化銀感光層がネガ型ハロゲ
ン化銀乳剤を主成分とする上記(1)の感光性平版印刷
版の処理方法。 (3)親水性支持体、この親水性支持体上に形成され、
水不溶性で親油性の親油性画像を形成しうる非銀感光
層、およびこの非銀感光層の上に形成されたハロゲン化
銀感光層を備え、画像露光された感光性平版印刷版を、
現像処理する感光性平版印刷版の処理装置において、画
像露光されたハロゲン化銀感光層に対して現像液を供給
して、現像を行なう手段のみを持つ第1現像部、高エネ
ルギー紫外光を発する紫外光発生手段を有し、定着が行
なわれないままの状態のハロゲン化銀感光層を介して、
前記非銀感光層の少なくとも一部ずつに前記紫外光発生
手段からの高エネルギー紫外光を照射し、各部位におけ
る曝光を3秒間以内で完了する曝光部、前記ハロゲン化
銀感光層を溶出除去するハロゲン化銀感光層除去部、お
よび前記非銀感光層の潜像を現像し、不要部分を溶解除
去する第2現像部を備えた感光性平版印刷版の処理装
置。
【0008】
【作用・効果】本発明の発明者らは、本発明に至るにあ
たって、感光性平版印刷板に使用されているハロゲン化
銀感光層においては、現像液につけた状態で光を当てて
もその現像(黒化)が約3秒間を超えないと始まらない
ということを見出した。
【0009】本発明では、以上の知見に基づき、定着を
行なわずに、曝光を3秒間以内に完了させるようにし
た。この曝光により、ハロゲン化銀感光層は、その全面
が露光され、黒化するが、この黒化は、非銀感光層の曝
光後であるので、非銀感光層は、ハロゲン化銀感光層が
持つ画像状に良好に露光される。
【0010】また、現像されたハロゲン化銀画像の定着
を行なわないため、全ての銀がハロゲン化銀感光層に保
持されたまま非銀感光層の曝光工程に移り、非銀感光層
の曝光前に不要な銀が分離しないので、非銀感光層の曝
光工程において、定着工程を持つ従来の処理方法のよう
に、上記の不要な銀の付着による非銀感光層の意図しな
い非露光部分が形成されることを防止することができ
る。したがって、本発明により製造された平版印刷版を
用いて印刷を行なった場合には、上記のような印刷汚れ
のない極めて良好な印刷を行なうことができる。
【0011】さらに、本発明では、上記のように定着工
程を持たないので、定着液を用いず、従って定着におけ
る廃液処理を不要とし、これらによりランニングコスト
が極めて安くなる。また、銀の回収を、非銀感光層の曝
光後にハロゲン化銀感光層洗い出し工程で一度に行なえ
るので、銀の回収が容易になる。
【0012】なお、本出願の出願人の先の出願である特
公昭61−55667号公報には、その第14欄の第3
9行〜第42行に、「次にハロゲン化銀の現像(第1現
像)を行い、直ちにまたは定着液で処理するかの何れか
の工程を経て非銀感光層に活性な光線に曝光させ」との
記載があり、定着作業無しに曝光を行なう可能性が記載
されているが、そのための実質的手段については何も述
べられていない。
【0013】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0014】本発明に用いられる感光性平版印刷版PS
の基本的層構成は、図1に示したような親水性表面をも
つ支持体1の上に、非親水性の親油性画像を形成しうる
非銀感光層2を有し、さらにその上にハロゲン化銀感光
層3を有するものである。このほか必要に応じ、非銀感
光層とハロゲン化銀感光層との間には、例えば米国特許
第3245793号、米国防衛特許出願T−87002
2号や特公昭47−23721号などの記載のようにま
たはゼラチン、ポリビニールアルコールやポリビニール
イミダゾールなどの親水性ポリマーなどを含む中間層を
設けることもでき、またハロゲン化銀感光層の上にも上
記のような水溶性または親水性ポリマーを含む保護層を
設けることもできる。なお、中間層として特別な組成を
もつものを設けることができるが、これについては後述
する。
【0015】本発明に使用される支持体は、親水性表面
をもつ支持体で、平版印刷版に用いられる何れの支持体
でもよい。
【0016】かかる支持体としては、紙、プラスチック
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン
など)がラミネートされた紙、例えばアルミニウム(ア
ルミニウム合金も含む。)、亜鉛、鉄、銅などのような
金属の板、例えば二酢酸セルロース、三酢酸セルロー
ス、プロピオン酸セルロース、酢酸セルロース、酪酸酢
酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタールなどのよ
うなプラスチックのフィルム、上記のごとき金属がラミ
ネートもしくは蒸着された紙もしくはプラスチックフィ
ルムなどが含まれる。これらのうち、好ましくはアルミ
ニウム板またはアルミニウムシートが結合された複合シ
ートが用いられる。
【0017】これらの支持体は親水性表面をうるために
必要により表面処理または親水層を設けるなどの処理を
しなければならない。このような親水化処理には種々の
ものがある。例えばプラスチックの表面を有する支持体
の場合には、化学的処理、放電処理、火炎処理、紫外線
処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処
理、レーザー処理などのいわゆる表面処理方法(例えば
米国特許第2764520号、3497407号、31
45242号、3376208号、3072483号、
3475193号、3360448号、英国特許第78
8365号明細書など)がある。必要によりこの表面処
理のあと、例えば米国特許第2649373号、特開昭
53−40890号、同53−61643号などに記載
のごとく親水性層を設けることができる。
【0018】また金属、特にアルミニウムの表面を有す
る支持体の場合には、砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化
ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処
理、あるいは陽極酸化処理などの表面処理がなされてい
ることが好ましい。また、米国特許第2714066号
明細書に記載されているように、砂目立てしたのちに珪
酸ナトリウム水溶液に浸漬処理されたアルミニウム板、
米国特許第3181461号明細書に記載されているよ
うにアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカ
リ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものも好適に使用
される。上記陽極酸化処理は、例えば、燐酸、クロム
酸、硫酸硼酸等の無機酸、もしくは、蓚酸、スルファミ
ン酸等の有機酸またはこれらの塩の水溶液または非水溶
液の単独または二種以上を組み合わせた溶液中で、特に
好ましくは、燐酸、硫酸またはこれらの混合物の水溶液
中でアルミニウム板に電流を流すことにより実施され
る。また、米国特許第3658662号明細書に記載さ
れているようなシリケート電着も有効である。さらに、
英国特許第1208224号明細書に記載されているよ
うに、アルミニウム板を塩酸電解液中で交流で電解し、
ついで硫酸電解液中で陽極酸化したアルミニウム板も好
ましい。また、上記のごとき工程で陽極酸化されたアル
ミニウム板に、米国特許第3860426号明細書に記
載されているように亜鉛などの金属の水溶性塩を含むセ
ルロース系樹脂の下塗り層を設けることは、印刷時のス
カムを防止する上で好ましい。
【0019】このような支持体上に設けられる、親油性
画像を形成しうる非銀感光層には感光性平版印刷版(プ
レ センシタイズド プレート Pre-Sensitized Plate
ともいわれ、PS版と略称されている。)に使用される
感光層が含まれる。ここで上記の「親油性画像」におけ
る親油性とは、印刷時に使用される湿し水を反発して、
油性インクを受容することを意味する。このような感光
層を構成する組成物には次のようなものが含まれる。
【0020】(1)ジアゾ樹脂からなる組成物 p−ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドと
の縮合物に代表されるジアゾ樹脂は、水溶性のもので
も、水不溶性のものでもよいが、好ましくは、水不溶性
かつ通常の有機溶媒に可溶性のものが使用される。特に
好ましいジアゾ化合物としては、p−ジアゾフェニルア
ミンとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドとの縮
合物の塩は、例えばフェノール塩、フルオロカプリン酸
塩、およびトリイソプロピルナフタレンスルホン酸、4
・4−ビフェニルジスルホン酸、5−ニトロオルト−ト
ルエンスルホン酸、5−スルホサリチル酸、2・5−ジ
メチルベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホ
ン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、3−ブロモベン
ゼンスルホン酸、2−クロロ−5−ニトロベンゼンスル
ホン酸、2−フルオロカプリルナフタレンスルホン酸、
1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ−4−
ヒドロオキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン酸お
よびパラトルエンスルホン酸などのスルホン酸の塩など
のように一分子中に2個以上のジアゾ基を有する化合物
である。この他望ましいジアゾ樹脂としては上記の塩を
含む2・5−ジメトキシ−4−p−トリルメルカプトン
ベンゼンジアゾニウムとホルムアルデヒドの縮合物、2
・5−ジメトキシ−4−モルホリノベンゼンジアゾニウ
ムとホルルアルデヒドまたはアセトアルデヒドとの縮合
物が含まれる。
【0021】また、英国特許第1312925号明細書
に記載されているジアゾ樹脂も好ましい。
【0022】ジアゾ樹脂は、単独でレジストの作成に使
用される感光物となり得るが、好ましくはバインダーと
共に使用される。
【0023】かかるバインダーとしては、種々の高分子
化合物が使用され得るが、ヒドロキシ、アミノ、カルボ
ン酸、アミド、スルホンアミド、活性メチレン、チオア
ルコール、エポキシ等の基を含むものが好ましい。この
ような好ましいバインダーには、英国特許第13505
21号明細書に記されているシェラック、英国特許第1
460978号および米国特許第4123276号の各
明細書に記されているようなヒドロキシエチルアクリレ
ート単位またはヒドロキシエチルメタクリレート単位を
主なる繰り返し単位として含むポリマー、米国特許第3
751257号明細書に記されているポリアミド樹脂、
英国特許第1074392号明細書に記されているフェ
ノール樹脂および例えばポリビニルフォルマール樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂のようなポリビニルアセター
ル樹脂、米国特許第3660097号明細書に記されて
いる線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコールのフ
タレート化樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリ
ンから縮合されたエポキシ樹脂、ポリアミノスチレンや
ポリアルキルアミノ(メタ)アクリレートのようなアミ
ノ基を含むポリマー、酢酸セルロース、セルロースアル
キルエーテル、セルロースアセテートフタレート等のセ
ルロース類等が包含される。
【0024】バインダーの含有量は、感光性レジスト形
成性組成物中に40〜95重量%含まれているのが適当
である。バインダーの量が多くなれば(すなわち、ジア
ゾ樹脂の量が少なくなれば)感光性は当然大になるが、
経時安定性が低下する。最適のバインダーの量は約70
〜90重量%である。
【0025】ジアゾ樹脂からなる組成物には、さらに米
国特許第3236646号明細書に記載されている燐
酸、染料や顔料などの添加剤を加えることができる。
【0026】(2)キノンジアジド化合物からなる組成
物 キノンジアジド化合物のなかでもo−キノンジアジド化
合物が好ましい。そして、特に好ましいo−キノンジア
ジド化合物はo−ナフトキノンジアジド化合物であり、
例えば米国特許第2766118号、同第276709
2号、同第2772972号、同第2859112号、
同第2907665号、同第3046110号、同第3
046111号、同第3046115号、同第3046
118号、同第3046119号、同第3046120
号、同第3046121号、同第3046122号、同
第3046123号、同第3061430号、同第31
02809号、同第3106465号、同第36357
09号、同第3647443号の各明細書をはじめ、多
数の刊行物に記されており、これらは好適に使用するこ
とができる。これらの内でも、特に芳香族ヒドロキシ化
合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルま
たはo−ナフトキノンジアジドカルボン酸エステル、お
よび芳香族アミノ化合物のo−ナフトキノンジアジドス
ルホン酸アミドまたはo−ナフトキノンジアジドカルボ
ン酸アミドが好ましく、特に米国特許第3635709
号明細書に記されているピロガロールとアセトンとの縮
合物にo−ナフトキノンジアジドスルホン酸をエステル
反応させたもの、米国特許第4028111号明細書に
記されている末端にヒドロキシ基を有するポリエステル
にo−ナフトキノンジアジドスルホン酸、またはo−ナ
フトキノンジアジドカルボン酸をエステル反応させたも
の、英国特許第1494043号明細書に記されている
ようなp−ヒドロキシスチレンのホモポリマーまたはこ
れと他の共重合し得るモノマーとの共重合体にo−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸またはo−ナフトキノンジ
アジドカルボン酸をエステル反応させたものは非常にす
ぐれている。
【0027】これらのo−キノンジアジド化合物は、単
独で使用することができるが、アルカリ可溶性樹脂と混
合して用いた方が好ましい。好適なアルカリ可溶性樹脂
には、ノボラック型、フェノール樹脂が含まれ、具体的
には、フェノールホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾー
ルホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾーホホルムアルデ
ヒド樹脂などが含まれる。さらに米国特許第41232
79号明細書に記されているように上記のようなフェノ
ール樹脂と共に、t−ブチルフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル基で置換された
フェノールまたはクレゾールとホルムアルデヒドとの縮
合物を併用すると、より一層好ましい。アルカル可溶性
樹脂は、感光性レジスト形成性組成物の全重量を基準と
して中に約50〜85重量、より好ましくは60〜80
重量%、含有させられる。
【0028】o−キノンジアジド化合物からなる感光性
組成物には、必要に応じてさらに顔料や染料、可塑剤な
どを含有させることができる。
【0029】(3)感光性アジド化合物からなる組成物 適当な感光性アジド化合物としてはアジド基が直接また
はカルボニル基またはスルホニル基を介して芳香環に結
合している芳香族アジド化合物である。これらは光によ
りアジド基が分解して、ナイトレンを生じ、ナイトレン
が種々の反応を起こして不溶化するものである。好まし
い芳香族アジド化合物としては、アジドフェニル、アジ
ドスチリル、アジドベンザル、アジドベンゾイルおよび
アジドシンナモイルのごとき基を1個またはそれ以上含
む化合物で、たとえば4・4’−ジアジドカルコン、4
−アジド−4’−(4−アジドベンゾイルエトキシ)カ
ルコン、N・N−ビス−p−アジドベンザル−p−フェ
ニレンジアミン、1・2・6−トリ(4’−アジドベン
ゾキシ)ヘキサン、2−アジド−3−クロロ−ベンゾキ
ノン、2・4−ジアジド−4’−エトキシアゾベンゼ
ン、2・6−ジ(4’−アジドベンザル)−4−メチル
シクロヘキサノン、4・4’−ジアジドベンゾフェノ
ン、2・5−ジアジド−3・6−ジクロロベンゾキノ
ン、2・5−ビス(4−アジドスチリル)−1・3・4
−オキサジアゾール、2−(4−アジドシンナモイル)
チオフェン、2・5−ジ(4’−アジドベンザル)シク
ロヘキサノン、4・4’−ジアジドジフェニルメタン、
1−(4−アジドフェニル)−5−フリル−2−ペンタ
−2・4−ジエン−1−オン、1−(4−アジドフェニ
ル)−5−(4−メトキシフェニル)−ペンタ−1・4
−ジエン−3−オン、1−(4−アジドフェニル)−3
−(1−ナフチル)プロペン−1−オン、1−(4−ア
ジドフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)
−プロパン−1−オン、1−(4−アジドフェニル)−
5−フェニル−1・4−ペンタジエン−3−オン、1−
(4−アジドフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)
−2−プロペン−1−オン、1−(4−アジドフェニ
ル)−3−(2−フリル)−2−プロペン−1−オン、
1・2・6−トリ(4’−アジドベンゾキシ)ヘキサ
ン、2・6−ビス−(4−アジドベンジリジン−p−t
−ブチル)シクロヘキサノン、4・4’−ジアジドジベ
ンザルアセトン、4・4’−ジアジドスチルベン−2・
2’−ジスルホン酸、4’−ジアジドベンザルアセトフ
ェノン−2−スルホン酸、4・4’−ジアジドスチルベ
ン−α−カルボン酸、ジ−(4−アジド−2’−ヒドロ
キシベンザル)アセトン−2−スルホン酸、4−アジド
ベンザルアセトフェノン−2−スルホン酸、2−アジド
−1・4−ジベンゼンスルホニルアミノナフタレン、4
・4’−ジアジド−スチルベン−2・2’−ジスルホン
酸アニリド等をあげることができる。
【0030】また、これらの低分子量芳香族アジド化合
物以外にも特公昭44−9047号、同44−3183
7号、同45−9613号、同45−24915号、同
45−25713号、特開昭50−5102号、同50
−84302号、同50−84303号、同53−12
984号の各公報に記載のアジド基含有ポリマーも適当
である。
【0031】これらの感光性アジド化合物は、好ましく
はバインダーとしての高分子化合物と共に使用される。
好ましいバインダーとしてはアルカリ可溶性樹脂があ
り、例えばシェラック、ロジンなどの天然樹脂、例えば
フェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホル
ムアルデヒド樹脂などのノボラック型フェノール樹脂、
例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル
酸−スチレン共重合体、メタクリル酸−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの
不飽和カルボン酸の単独重合体またはこれと他の共重合
し得るモノマーとの共重合体、ポリ酢酸ビニルの部分ま
たは完全けん化物を例えばアセトアルデヒド、ベンズア
ルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、カルボキシベ
ンズアルデヒドなどのアルデヒドで部分アセタール化し
た樹脂、ポリヒドロキシスチレンなどが含まれる。さら
に、例えばセルロースメチルエーテル、セルロースエチ
ルエーテルなどのセルロースアルキルエーテル類をはじ
めとする有機溶媒可溶性樹脂もバインダーとして使用で
きる。
【0032】バインダーは、感光性アジド化合物からな
る組成物の全重量に対して約10重量%から約90重量
%の範囲で含有させることが好ましい。
【0033】感光性アジド化合物からなる組成には、さ
らに染料や顔料、例えばフタル酸エステル、燐酸エステ
ル、脂肪族カルボン酸エステル、グリコール類、スルフ
ォンアミド類などの可塑剤、例えばミヒラ−ケトン、9
−フルオレノン、1−ニトロピレン、1・8−ジニトロ
ピレン、2−クロロ−1・2−ベンズアントラキノン、
2−ブロモ−1・2−ベンズアントラキノン、ピレン−
1・6−キノン、2−クロロ−1・8−フタロイルナフ
タレン、シアノアクリジンなどの増感剤などの添加剤を
加えることができる。
【0034】(4)重合体の主鎖または側鎖に−CH=
CH−C(O)−基を含む高分子化合物からなる組成物 重合体主鎖は側鎖に感光性基として−CH=CH−C
(O)−を含むポリエステル類、ポリアミド類、ポリカ
ーボネート類のような感光性重合体を主成分とするもの
(例えば米国特許第3030208号、同第37073
73号および同第3453237号の各明細書に記載さ
れているような化合物);シンナミリデンマロン酸等の
(2−プロペリデン)マロン酸化合物および二官能性グ
リコール類から誘導される感光性ポリエステル類を主成
分としたもの(例えば米国特許第2956878号およ
び同第3173787号の各明細書に記載されているよ
うな感光性重合体);ポリビニルアルコール、澱粉、セ
ルロースおよびその類似物のような水酸基含有重合体の
ケイ皮酸エステル類(例えば米国特許第2690966
号、同第2752372号、同第2732301号等の
各明細書に記載されているような感光性重合体)等が包
含される。これらの組成物中には他に増感剤、安定化
剤、可塑剤、顔料や染料等を含ませることができる。
【0035】(5)付加重合性不飽和化合物からなる光
重合性組成物 この組成物は、好ましくは、(a)少なくとも2個の末
端ビニル基を有するビニル単量体、(b)光重合開始剤
および(c)バインダーとしての高分子化合物からな
る。
【0036】成分(a)のビニル単量体としては、特公
昭35−5093号、特公昭35−14719号、特公
昭44−28727号の各公報等に記載される、ポリオ
ールのアクリル酸またはメタクリル酸エステル、すなわ
ちジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパントリ(メタ)アクリレート等、あるいはメチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)
アクリルアミドのようなビス(メタ)アクリルアミド
類、あるいはウレタン基を含有する不飽和単量体、例え
ばジ−(2’−メタクリロキシエチル)−2・4−トリ
レンジウレタン、ジ−(2’−アクリロキシエチル)ト
リメチレンジウレタン等のようなジオールモノ(メタ)
アクリレートとジイソシアネートとの反応生成物等が掲
げられる。
【0037】成分(b)の光重合開始剤としては、例え
ば、J.コーサー著「ライト・センシシディブ・システ
ムズ」第5章に記載されているようなカルボニル化合
物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、
アゾならびにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性
色素などがある。さらに具体的には英国特許第1459
563号明細書の中に開示されている。
【0038】一方、成分(c)のバインダーとしては公
知の種々のポリマーを使用することができる。具体的な
バインダーの詳細は、米国特許第4072527号明細
書に記されている。さらに英国特許第1459563号
明細書に記されている塩素化ポリオレフィンは、特に好
ましいバインダーである。
【0039】成分(a)と成分(c)は重量比で1:9
から6:4の範囲で組合せ含有される。また成分(b)
は成分(a)を基準として、0.5〜10重量%の範囲
で含有させられる。
【0040】光重合性組成物には、さらに、熱重合禁止
剤、可塑剤、染料や顔料を含有させることができる。
【0041】これらの感光層の組成物の内の、好ましい
ものは(2)、(3)、(4)および(5)の組成物で
あり、もっとも好ましくは(2)の組成物である。これ
らの組成物は、有機溶剤にとかして通常用いられている
塗布方法で約0.01ないし5g/m2程度の乾燥重量にな
るように設けることができる。
【0042】本発明に用いられるハロゲン化銀感光層
は、通常、記録材料に用いられるハロゲン化銀粒子と、
そのバインダーとして親水性コロイド例えば、ゼラチン
やその誘導体、ポリビニルアルコールやその誘導体、ビ
ニールイミダゾールとビニルピロリドンとのコポリマー
などを含有するハロゲン化銀乳剤を主成分とする。
【0043】ハロゲン化銀乳剤は、ネガ型の通常の乳
剤、直接ポジ型の乳剤でもよい。ハロゲン化銀は、通常
用いられる塩化銀、臭化銀、よう化銀またはその混合ハ
ロゲン化銀を使用できる。その平均粒子径は約0.01
〜5μm が好ましい。この粒子は、適切な感度になるよ
う例えば硫黄増感、還元増感、Ir、Ph、Ptなどの
貴金属の塩による増感などの化学増感、増感色素による
分光増感をほどこすことができる。表面潜像型や内部潜
像型の潜像分布をもついずれの粒子でもよい。ハロゲン
化銀感光度中には、実質的に水不溶性の親油性樹脂が微
細粒子状で分散含有されていることが好ましい。ここで
親油性樹脂とは、所定の樹脂をある支持体の上に2μm
以上塗布したものを試料とし、その試料の樹脂表面の接
触角θを測定し、具体的には、印刷雑誌第25号10月
号(1968年)尾花光雄著「平版におけるぬれ現象」
で示唆しているように、captive bubble method によ
り、24℃で試料を水につけその表面にケロシンの微粒
子(泡)を接触させて、ゴニオメーターを用いて水中に
おけるケロシンの接触角θo/w、試料をケロシンにつ
けその表面に水の微粒子(泡)を接触させて、同様にし
てケロシン中における水の接触角θw/oを測定し、θ
=−〔θo/w−θw/o〕がほぼ正であるものをい
う。このような実質的に水に不溶の親油性の樹脂は、前
記の非銀感光層に用いられるバインダーの樹脂としてあ
げたもの、例えば、シェラック、ポリアミド樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、線状ポリウレ
タン樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ポリエステル
樹脂の他、ポリビニルシンナメート系樹脂や感光性不飽
和ポリエステルなどの感光性ポリマーなどが含まれる。
【0044】これらの親油性樹脂は、0.01〜10μ
m の平均粒径でゼラチンハロゲン化銀感光乳剤中に分散
されていることが好ましい。そして、その量はゼラチン
ハロゲン化銀感光乳剤中に親水性コロイド10重量部に
対して約0.1〜20重量部程度を用いることができ
る。好ましくは親水性コロイド10重量部に対して1〜
10重量部、もっとも好ましくは2〜5重量部である。
【0045】このように親油性樹脂を分散含有させたハ
ロゲン化銀感光層を用いた場合には、下層の非銀感光層
との強固な密着が計られる。そして、このような親油性
樹脂を含有するハロゲン化銀乳剤を前記の非銀感光層上
へ直接塗布、乾燥した場合においてもその乾燥工程で起
こりうるハロゲン化銀感光層の剥離によるトラブルを回
避することができる。ハロゲン化銀感光層には、さらに
通常用いられる添加剤を加えることができる。
【0046】以上のようなハロゲン化銀感光層は、1〜
10g/m2、特に2〜6g/m2の乾燥量で塗布することが好
ましい。塗布はディップ、エアーナイフ、カーテンなど
の塗布法または例えば米国特許第2681294号に記
載のホッパー塗布法、エクストルージョン塗布法を適用
できる。
【0047】また、非銀感光層の上に、次のような特別
な組成の中間層を設けてその上にハロゲン化銀感光乳剤
を含有する感光層を設けることもできる。特別な組成と
は下記に示すような親水性保護コロイドの中に、前記の
親油性樹脂を分散されたものである。
【0048】この中間層に用いられる親水性保護コロイ
ドは、ハロゲン化銀乳剤に用いる親水性高分子化合物が
用いられる。ゼラチン、ゼラチン誘導体その他の高分子
とのグラフトポリマー、カゼイン、アルブミンなどの蛋
白質、ヒドロキシエチルセルローズ、カルボキシメチル
セルローズなどのセルローズ誘導体、アルギン酸ナトリ
ウム、澱粉誘導体、ポリビニールアルコール部分アセタ
ール化物、ポリ−N−ビニールピロリドン、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニールイミダゾー
ル、ポリビニールピラゾールなどのホモあるいはコポリ
マーなどを用いることができる。ゼラチン誘導体には、
例えば米国特許第2614928号、同2763639
号、同3132945号、同3118766号、同31
86846号、同3312553号、特公昭39−55
14同、同42−26845号などに記載されたイソシ
アネート、酸ハライド、酸無水物、アクリロニトリルエ
ポキシ化合物、ビニルスルホンアミドなどの反応物、例
えば米国特許第2763625号、同2831767
号、同2956884号などのゼラチン、グラフトポリ
マーなどである。
【0049】かかる親水性保護コロイドよりなる層に
は、親油性樹脂を親水性保護コロイド10重量部に対し
て、好ましくは0.1〜20重量部を用いることができ
る。これによって非銀感光層の上に中間層を均一に塗布
することもできその上にゼラチンハロゲン化銀感光乳剤
層を設けることができる。これにより、耐刷性、感脂性
を劣化させることなしに良好な印刷物を与える平版印刷
版をうることができる。この場合、ハロゲン化銀感光層
には親油性樹脂を含有させなくてもよいことはもちろん
である。
【0050】平版印刷版、すなわち刷版は、本発明の処
理方法に従い、以上のように構成される感光性平版印刷
版を用いて製造されるが、その製造にあたっては、ま
ず、ハロゲン化銀感光層を画像露光し、ハロゲン化銀感
光層内のハロゲン化銀に潜像を形成する。この画像露光
は、どのように行なってもよく、例えば、画像を有する
ネガフィルムを用いての引伸し露光や、レーザを用いて
の走査像露光などが多く用いられている。
【0051】このように、画像露光された感光性平版印
刷版は、それを現像処理する処理装置によって処理さ
れ、刷版が製造される。
【0052】以下、図2を参照して、本発明の感光性平
版印刷版の処理装置の一例を説明する。本処理装置にお
いては、上記の画像露光を行なうための画像露光部をそ
の一部に備えていてもよい。
【0053】図2において、符号10は処理装置であ
り、この処理装置10は、第1現像部20、曝光部3
0、溶出部40、第2現像部50、水洗部60およびガ
ム引き部70を順に備えており、上記の画像露光部を含
めて全体的に暗箱ケース内に収容されている。
【0054】上記第1現像部20は、感光性平版印刷版
のハロゲン化銀感光層に現像液を供給して、上記潜像が
形成されたハロゲン化銀を現像する。
【0055】この第1現像部20は、従来の感光性平版
印刷版の処理装置と異なり、定着を行なうための機能を
備えていないことを特徴とするものである。すなわち、
本第1現像部10においては、厳密な意味での現像のみ
を行なう。したがって、本発明のこの現像部において
は、定着液を使用せず、かくして定着液供給装置および
定着液回収装置を備えていない。
【0056】上記のハロゲン化銀感光層の現像には、通
常、ハロゲン化銀感光材料に用いられる現像方法が用い
られる。現像主薬にはハイドロキノン、カテコール、レ
ゾルシン、ピロガロールや、例えばハロゲン原子、アリ
ール基、アミノ基、C1 〜C6 のアルキル基、アルコキ
シ基などで置換された上記の化合物が用いられる。現像
液にはさらに、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ト
リエタノールアミンなどのアルカリ剤、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムや硅酸カリウム、第3燐酸ナトリウム
などのpH緩衝剤、臭化カリウム、メルカプト化合物や
トリアゾール類などのかぶり防止剤、EDTAやポリ燐
酸ナトリウムなどの硬水軟化剤、亜硫酸ナトリウム、エ
タトールアミンなどの保恒剤などを用いることができ
る。このような現像液による処理条件は、一般には液温
20〜50℃、より好ましくは24〜40℃で10〜2
0秒間、より好ましくは10〜40秒間である。
【0057】感光性平版印刷版への現像液の供給は、図
2に示したように、スプレー方式で行なってもよいし、
感光性平版印刷版を現像液槽内に浸漬して行なってもよ
い。
【0058】上記曝光部30では、上記第1現像部20
でハロゲン化銀が現像された感光性平版印刷版がそのま
ま定着を行なわずに供給され、曝光が行なわれる。
【0059】この曝光部30においては、画像露光、現
像を経たハロゲン化銀感光層をマスクとして感光性平版
印刷版層の非銀感光層の曝光時間を3秒間以内で行な
う。この曝光時間とは、感光性平版印刷板の各部位にお
いて紫外光が実質的に照射されている時間をいうことと
する。これにより、ハロゲン化銀感光層の定着を行なわ
ないでも、非銀感光層の曝光が可能となる。この曝光
は、本発明においては、感光性平版印刷版に高エネルギ
ー紫外光を照射することにより行なわれ、このため、曝
光部30は、水銀灯等から構成される高エネルギー紫外
光発生器31を備えている。この高エネルギー紫外線発
生器31の2例を図3および図4に示した。
【0060】図3の高エネルギー紫外光発生器31は、
感光性平版印刷板SPに向かって開口するスリット32
aを持つ暗箱32を有し、この暗箱32内には、水銀灯
等の紫外線ランプ33と、この紫外線ランプ33からの
紫外光を集光し、所定幅のライン状のスリット光とする
ための湾曲状反射板34およびレンズ35を備えた集光
器46を有している。
【0061】この高エネルギー紫外線発生器31による
単位面積(cm2 )当たりの露光エネルギーHは、1J/cm
2 以上、特に5J/cm2 以上であることが好ましい。露光
エネルギーHが1J/cm2 未満であると、非銀感光層の曝
光を1秒間以内に完了することが困難となるからであ
る。また、この露光エネルギーの上限は、あまり強すぎ
ると画像部にも光が通ってしまい、画像部が細ったり、
細線が飛んでしまう恐れがあり、通常20J/cm2 程度で
ある。
【0062】例えば、上記紫外線ランプ33として、長
さ100cm、出力1kWの水銀灯を用い、スリット32a
の幅を0.5cmとすると、露光エネルギーH(J/cm2
と処理速度をV(cm/秒)の関係は次の式Iで表され
る。
【0063】 露光エネルギーH(J/cm2 ) =1000(W)・{0.5(cm)/V(cm/秒)} /0.5×100(cm2 ) =10/V ・・・式I ここで、露光エネルギーH(J/cm2 )は、上述のよう
に、1J/cm2 以上、特に5J/cm2 以上が好ましいから、
これらの値をそれぞれ上記式Iに代入すると、10cm/
秒、2cm/秒が得られる。この処理速度で、上記のスリ
ット幅を曝光すると、曝光はそれぞれ0.05秒、0.
25秒で完了することとなり、本発明の1秒以内の曝光
時間をそれぞれ満足する。
【0064】また、高エネルギー紫外線発生器31とし
ては、図4に示したようなフラッシュ方式のものとする
こともできる。この図4に示された高エネルギー紫外線
発生器31は、フラッシュランプ37を備え、このフラ
ッシュランプ37からのフラッシュ光により、非銀感光
層の曝光を瞬時(1/10〜1/1000秒程度)で行
う。ここで用いるフラッシュランプとしては、キセノン
フラッシュランプ等であることが好ましい。なお、図4
において、38は反射板である。
【0065】また、この高エネルギー紫外線発生器31
は、図示していないが、上記フラッシュランプ37を所
定の時間間隔で間欠的に作動させる制御回路を備えてい
る。上記の所定の時間間隔は、連続的に搬送されている
感光性平版印刷板のフラッシュ光による未露光部の先端
がちょうど曝光部30の中央近傍に到達した度ごとにフ
ラッシュランプ37が作動するような時間間隔とするこ
とが好ましい。なお、このフラッシュ光による露光は、
同一部分を重複して行ってもよい。重複して行っても、
非銀感光層が露光される画像は同一であるし、また、フ
ラッシュ作動時間の間隔が1秒以上である場合には、ハ
ロゲン化銀感光層が黒化して、それ以上光を透過させな
いからである。
【0066】このように曝光をフラッシュ光で行う場
合、実質的な曝光時間(各部位における曝光完了時間)
は1/10〜1/100秒程度となる。
【0067】上記高エネルギー紫外光発生器31として
は、更に紫外線レーザー等を用いることができる。この
場合、レーザー光のスポットを感光性平版印刷板上に走
査させて曝光を行う。
【0068】以上、高エネルギー紫外光発生器31を用
いる曝光部30について種々述べたが、高エネルギー紫
外光発生器31としては上記に限られるものでなく、短
時間で非銀感光層を曝光することができるものであるな
らどのような構造のものであってもよい。なお、この曝
光部では、高エネルギー紫外光を発生するので、遮光に
特に注意を払う必要がある。特に、上記高エネルギー紫
外光が前の工程の現像部に漏れないようにする必要があ
る。
【0069】このように曝光が行なわれた感光性平版印
刷版は、次に溶出部40に移される。この溶出部40で
は、感光性平版印刷版のハロゲン化銀感光層の全体(本
発明においては、定着作業を行なわないので、従来のよ
うに、感光部および非感光部のいずれか一方が溶出すな
わち洗い出しされた状態とはなっていない)の溶出、い
わゆる洗い出しを行なう。この洗い出しは、蛋白分解酵
素を含有する洗い出し処理液を感光性平版印刷版に供給
することにより行なうことが好ましい。洗い出し処理液
の感光性平版印刷版への供給は、図2に示したように、
スプレー方式で行なってもよいし、感光性平版印刷版を
洗い出し処理液槽内に浸漬して行なってもよい。
【0070】用いられる蛋白分解酵素は、ゼラチンなど
の蛋白質を加水分解できる植物性または動物性酵素で、
具体的にはフイシン、パパイン、ペプシン、トリプシン
などが含まれ、市販品としても種々のものがある。例え
ば、タカミネ( Takamine )、HT( Miles Loborator
ies の商品名)、ビオプラーゼ( Bioplase )PN〜4
(ナガセ生化学工業(株)の商品名)やプロナーゼ( P
ronase P(科研化学K.K.の商品名)などがある。
これらは単独または混合して用いることができる。ゼラ
チンを加水分解できる蛋白分解酵素は例えば特公昭45
−36205号、特開昭52−97738号、リサーチ
ディスクロージャー誌、No. 15025、英国特許第1
179769号、同第1354186号、米国特許第3
515551号、同第3565618号、同第3620
737号、および同第382178号などに記載されて
おり、これらは本発明に用いることができる。蛋白分解
酵素の洗い出し処理液中の含有率は、0.001ないし
10重量%であることが好ましく、処理液は、20℃な
いし60℃、好ましくは30℃ないし50℃の温度で用
いられ、処理時間は10〜60秒、より好ましくは10
〜30秒である。この液にはさらに、例えば塩化カルシ
ウム、塩化亜鉛や亜硫酸ナトリウムなどの無機塩、くえ
ん酸ナトリウムや酢酸ナトリウムなどの有機酸塩や、尿
素、その誘導体やチオシアン化カリウムなどのポリペプ
チオド水素結合破壊剤などを混合させることもできる。
【0071】以上のようにして、ハロゲン化銀感光層の
全体が一度で洗い出しされる。このため、回収すべき銀
は、すべて洗い出し処理液中に、ほぼ全体が黒化銀の状
態で含まれ、銀の回収作業が極めて容易になる。
【0072】このようにしてハロゲン化銀感光層が洗い
出しされた感光性平版印刷版は、水やブラシ等で洗浄さ
れることが好ましい。
【0073】上記蛋白分解酵素は、ハロゲン化銀感光層
内に存在させておいてもよい。この場合、例えばゼラチ
ンに対して不活性化された蛋白分解酵素を予めハロゲン
化銀感光層中に含有させる。例えば硫酸による低pH
(例えば4以下)溶液で処理された蛋白分解酵素を低い
pHに保たれたハロゲン化銀感光層に含有させておく。
この場合、洗い出し処理液は水となる。すなわち、ハロ
ゲン化銀感光層に水を供給することにより、pHを上
げ、蛋白分解酵素を活性化してゼラチン等の蛋白質を分
解し、洗い出しを行なってもよい。
【0074】以上ようにして、ハロゲン化銀感光層の洗
い出しが行なわれた感光性平版印刷版は、次に、第2現
像部50に送られ、ここで上記の非銀感光層の現像が行
なわれる。この現像は、非銀感光層に非銀感光材料用現
像液を供給し、非感光部分および感光部分のいずれか一
方のみを溶解除去し、支持体の親水性表面を露出させ平
版印刷版すなわち刷版を得るために行なうものである。
上記現像液の供給は、上記第1現像部の場合と同様、ス
プレー式、現像液槽浸漬式等で行なわれることが好まし
い。
【0075】この非銀感光材料用現像液は非銀感光層の
露光部または未露光部の一方のみ選択的に溶解するよう
な処理液で、とくに通常PS版の現像に用いられている
現像液またはそれに類似の現像液の中から選ぶことがで
きる。例えば、非銀感光層がo−キノンジアジド化合物
からなる層である場合には、珪酸ナトリウムの水溶液や
米国特許第4141733号に記されているような現像
液が使用される。曝光されない部分が溶解されるケース
(非銀感光層がネガタイプ)のときは、ネガ型PS版用
現像液、例えば特公昭4−28296号公報の中に記載
されているようなアルカリ水溶液タイプの現像液が使用
される。
【0076】第2現像は、上記のような非銀感光層に適
した現像液を用いればよく、15〜50℃、より好まし
くは15〜40℃で、10〜120秒、より好ましくは
10〜45秒行うことが望ましい。
【0077】このようにして得られた平版印刷版は、水
洗部60で水スプレー等により洗浄され、好ましくはガ
ム引き部70で常法により表面にガム引きがなされ、全
ての作業が完了する。
【0078】この平版印刷版を用いての印刷は、表面の
ガムを除去したのち常法の手順で行なわれる。
【0079】以下、図2の処理装置に従って説明してき
たが、本発明の処理装置はこれに限定されるものではな
い。
【0080】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明
をさらに詳細に説明する。なお、%は重量%を示す。
【0081】実施例1 特開昭48−33911号の方法により機械的に砂目立
てされた2S材アルミニウム板を40℃に保たれた2%
の水酸化ナトリウム水溶液に1分間浸漬し、表面の一部
を腐食した。水洗後、硫酸−クロム酸溶液は約1分間浸
漬して純アルミニウムの表面を露呈した。30℃に保た
れた20%硫酸に浸漬し、直流電圧1.5V 、電流密度
3A/dm2 の条件下で2分間陽極酸化処理を行った後、水
洗、乾燥した。次に下記組成の感光液を乾燥重量が2g/
m2位になるようロールコーターを用いて連続的に塗布
し、非銀感光層を設けた。
【0082】 アセトン−ピロガロール樹脂のナフトキノン−1・2−ジアジド(2)−5− スルホン酸エステル(合成法は米国特許第3635709号明細書実施例1の方 法による) 2.5g ヒタノール#3110(日立化成工業(株)製クレゾール−ホルムアルデヒド 樹脂) 5.0g メチルエチルケトン 75g シクロヘキサン 60g
【0083】次に、下記組成の感光液を乾燥重量が4.
5g/m2位になるように連続塗布し最終温度が110℃の
熱風で乾燥した。この試料をNo. 1とする。
【0084】 フェノールホルムアルデヒド樹脂MP120HH(群栄化学工業(株)製)の 45g を酢酸エチル330g とメチルエチルケトン120g との混液にとかしゼ ラチン10%水溶液600ml中に、ノニールベンゼンスルホン酸ナトリウム10 %溶液を60mlとロート油の10%メタノール溶液の150mlを混えた溶液に分 散した乳化物 …1300g 塩臭化銀ゼラチン乳剤(Cl- 70モル%、Br- 30モル%の塩臭化銀、平 均粒子径…0.28μ、乳剤1kg当りゼラチン55g 、ハロゲン化銀0.85モ ル含有) …2000g 1・3−ジエチル−5−〔2−{3−(3−スルホプロピル)ベンズオキサゾ ール−2−イリデン}エチリデン〕チオヒダントインナトリウム塩の0.1%メ タノール溶液 …100ml 4−ヒドロキシ−6−メチル−1・3・3a・7−テトラザインデンの0.5 %アルカリ水溶液 …200ml 2・4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンの2%水溶液 …70ml
【0085】試料No. 1を室温に一週間放置したのち次
のように製版した。約1/5に縮小されて、文字画線を
撮影されてえた透明ネガフィルムを、300ルックスの
光源をもつ引伸し機を用いて、5倍拡大で10秒間試料
1に露光した。次に図2および図3に示した構造の処理
装置を用いて、感光性平版印刷板を1000mm/分の搬
送速度で連続的に搬送しながら次の処理を施した。試料
1に第1現像部で下記の組成の現像液(I)を32℃で
20秒間スプレーした。続いて、曝光部において、高エ
ネルギー紫外線発生器31により曝光を行った。この高
エネルギー紫外線発生器31においては、紫外線ランプ
として、長さ1m 、出力1kWの水銀灯を用い、暗箱のス
リットの幅を5mm(長さは1000mm)とし、紫外線ラ
ンプからの光がこのスリット幅以内になるよう反射板、
レンズを用いて集光し、この状態で紫外光を感光性平版
印刷板に照射した。
【0086】上記式I(処理速度は搬送速度が上記のよ
うに1000mm/分であるので、処理速度も1000mm
/分である)から、露光エネルギーが約6J/cm2 、感光
性平版印刷板の各部位における曝光完了時間が約0.3
秒である。この後、溶出部で40〜45℃の下記洗い出
し液をスプレーし、ブラシでこすり、スクイズローラー
を経て、第2現像部で下記の組成の現像液(II)を30
℃で30秒間スプレーし、水洗部で水洗した後、ガム引
き部で、富士写真フイルム(株)製ガムコーター800
Gを用いたGP−1を塗り刷版Aをえた。 現像液(I)の組成 水 …700ml メトール …0.3g 亜硫酸ナトリウム …45.0g ハイドロキノン …12.0g 炭酸ナトリウム(1水塩) …80.0g 臭化カリウム …2g 水を加えて …1リットルとする。 この原液を水で(1:2)に希釈して用いる。 現像液(II) JIS 1号珪酸ナトリウム …100g メタ珪酸ナトリウム …50g 純水 …1800ml 洗い出し液 ビオプラーゼ( Bioplase )PN−4 …5g 水 …1リットル 他方、上記曝光の前に従来と同様、20℃の下記定着液
で10秒間定着処理を行ない、他は同様にして製版して
刷版Bを得た。 定着液 水 …700ml チオ硫酸アンモニウム …224g 亜硫酸ナトリウム …20g 水を加えて 1000mlとする。 以上を繰り返し、1003×100mmサイズの刷版Aお
よび同サイズの刷版Bを連続して作製したところ、刷版
Bの場合には、100枚(約80m2)を作製したところ
で、得られた刷版に、搬送ローラから転写したであろう
黒化銀のスポット汚れが発生してしまった。これに対
し、刷版Aの場合には、500枚(約400m2)を作製
しても、上記のような黒化銀によるスポット汚れは発生
しなかった。また、最初に作製された刷版AおよびBを
使用し、ハイデルKOR印刷機で印刷を行なったとこ
ろ、両刷版による印刷は両者共にインク濃度等の品質が
良好で、また耐久性も十分であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される感光性平版印刷版の一部断
面図である。
【図2】本発明の感光性平版印刷版の処理装置の一例の
概念図である。
【図3】上記処理装置の曝光部の構造の一例を説明する
ための断面図である。
【図4】上記処理装置の曝光部の構造の他の例を説明す
るための断面図である。
【符号の説明】
PS 感光性平版印刷版 1 支持板 2 非銀感光層 3 ハロゲン化銀感光層 10 感光性平版印刷版の処理装置 20 第1現像部 30 曝光部 40 溶出部 50 第2現像部 60 水洗部 70 ガム引き部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような製版方法すなわち感光性平版印刷版の処理方法で
は、上記工程(b)での定着作業中やその後の工程への
搬送中に、画像部の黒化した銀が一部こすりとられた
り、転写したりして、搬送ローラに付着・堆積し、遂に
は、感光性平版印刷版の銀塩感光層または非銀塩感光層
上に転写し、例えば点状の意図しない不透光部分を形成
してしまうことがある。このように、非銀感光層上に意
図しない不透光部分が形成されてしまうと、上記工程
(e)の全面曝光において、意図しない非露光部分が形
成され、製版後の非画像部分にスポット状画像ができて
しまい、その部分が印刷汚れとなってしまう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】ジアゾ樹脂は、単独で非銀塩感光層の作成
に使用される感光物となり得るが、好ましくはバインダ
ーと共に使用される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】バインダーの含有量は、非銀塩感光層形成
性組成物中に40〜95重量%含まれているのが適当で
ある。バインダーの量が少なくなれば(すなわち、ジア
ゾ樹脂の量が多くなれば)感光性は当然大になるが、経
時安定性が低下する。最適のバインダーの量は約70〜
90重量%である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性支持体、この親水性支持体上に形
    成され、水不溶性で親油性の親油性画像を形成しうる非
    銀感光層、およびこの非銀感光層の上に形成されたハロ
    ゲン化銀感光層を備える感光性平版印刷版を、画像露光
    し、現像処理する感光性平版印刷版の処理方法におい
    て、ハロゲン化銀感光層を現像した後、定着が行なわれ
    ないそのままの状態のハロゲン化銀感光層を介して、前
    記非銀感光層の曝光用の光を照射し、この非銀感光層の
    曝光用の光が照射された部分の曝光を光の照射から3秒
    間以内で完了し、次にハロゲン化銀感光層を溶出除去
    し、最後に非銀感光層を現像する感光性平版印刷版の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記非銀感光層がキノンジアジド化合物
    を含むポジ型感光層であり、ハロゲン化銀感光層がネガ
    型ハロゲン化銀乳剤を主成分とする請求項1の感光性平
    版印刷版の処理方法。
  3. 【請求項3】 親水性支持体、この親水性支持体上に形
    成され、水不溶性で親油性の親油性画像を形成しうる非
    銀感光層、およびこの非銀感光層の上に形成されたハロ
    ゲン化銀感光層を備え、画像露光された感光性平版印刷
    版を、現像処理する感光性平版印刷版の処理装置におい
    て、画像露光されたハロゲン化銀感光層に対して現像液
    を供給して、現像を行なう手段のみを持つ第1現像部、
    高エネルギー紫外光を発する紫外光発生手段を有し、定
    着が行なわれないままの状態のハロゲン化銀感光層を介
    して、前記非銀感光層の少なくとも一部ずつに前記紫外
    光発生手段からの高エネルギー紫外光を照射し、各部位
    における曝光を3秒間以内で完了する曝光部、前記ハロ
    ゲン化銀感光層を溶出除去するハロゲン化銀感光層除去
    部、および前記非銀感光層の潜像を現像し、不要部分を
    溶解除去する第2現像部を備えた感光性平版印刷版の処
    理装置。
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