JPH08261991A - 渦電流プローブ - Google Patents

渦電流プローブ

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JPH08261991A
JPH08261991A JP7102915A JP10291595A JPH08261991A JP H08261991 A JPH08261991 A JP H08261991A JP 7102915 A JP7102915 A JP 7102915A JP 10291595 A JP10291595 A JP 10291595A JP H08261991 A JPH08261991 A JP H08261991A
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JP
Japan
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coil
coils
center line
magnetic flux
exciting
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JP7102915A
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English (en)
Inventor
Ichiro Sasada
一郎 笹田
Naoyuki Watanabe
直幸 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】渦電流探傷における感度と検査効率の改善。 【構成】図1(a)に示す磁界発生方向が互いに逆にな
るよう直列接続された2個の細長い矩形コイルを励磁コ
イルとし、この励磁コイルと同じ構造を持つ小型のコイ
ルを励磁コイルに略直交させながら複数個並置して得ら
れる平面コイル群を検出コイルとして用いることによっ
て渦電流プローブをアレイ化したことを特徴とする。励
磁コイルと各検出コイル間には直交関係があり、傷のな
い導体板上を掃引するときは出力を生じない。傷がある
と渦電流の対称性が壊れ出力を生じる。このため高感度
で傷検出が可能となる。さらに、このコイル系を(b)
のようにフェライト磁心と組み合わせることによって性
能を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電体に誘導される渦
電流によって、導電性材料の傷検出をする渦電流探傷法
の感度と効率を向上させる渦電流プローブを提供するも
のである。本発明の産業上の利用分野は、ステンレス
や、鋼材、銅、アルミ等の導電性材料の傷を非破壊的に
かつ迅速に検出することを目的とする非破壊検査装置、
応力磁気効果を有する鋼材における残留応力分布の測定
装置等である。
【0002】
【従来の技術】導体に誘導される渦電流によって、導体
中の傷を検出する方法として、ループ型のコイルで検査
対象であるステンレスや鋼材等の構造部材を非接触に励
磁し、そのインピーダンス変化から傷を検出する方法が
良く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、小さ
な傷を高感度で検出しようとする場合、ループ型の検出
コイル径を傷の大きさ程度にする必要があった。従っ
て、導電性材料の広い範囲を検出対象とするような場合
は、その面をスキャンするのに多大の時間を要してい
た。また、コイルのインピーダンスの変化は傷に対し感
度が低い。
【0004】
【課題を解決するための手段】小さな傷に対し高感度
で、かつスキャン回数を大幅に低減するために、励磁コ
イルと検出コイルを用いて傷があるときにのみ両コイル
間の相互誘導が現れるようにし、かつ一方向に細長くし
た励磁コイルに複数の検出コイルを配置することによっ
て、アレイ構造とし、1回の掃引によって検査できる面
積を大きくしようとするものである。
【0005】
【作用】励磁コイルとそれに直交して配置された複数の
検出コイル間には、コイル近傍の媒質が均質であれてい
れば、相互誘導によるカップリングは原理的に打ち消し
あって現れない。表面近傍に欠陥や傷を有する導電性物
体の近傍に置かれた励磁コイルに交流電流を流すと導体
内に誘導される、渦電流分布がひずみ、励磁コイルと検
出コイル間の直交性が崩れ誘起電圧が現れる。欠陥や傷
がなければ出力はゼロで、欠陥や傷があれば励磁電流に
対し正又は負の位相の誘起電圧が生じるので高感度で傷
検出が可能となる。また、励磁コイルを細長く、検出コ
イルを多数一列に配置することによって一度の掃引でプ
ローブが検出できる面積が稼げ、掃引回数を大幅に減少
できる。
【0006】
【実施例】実施例によって動作原理と効果を説明する。
図1に本発明の第1実施例による渦電流プローブの構成
を示す。図1(a)は励磁コイル1と検出コイル2の原
理的構成を示したものである。本構成例では、励磁コイ
ル1、検出コイル2とも8の字型をしているがこれに限
定するものではない。励磁コイル1は、図のように一方
向に細長く引き延ばされた構造であり、同型の検出コイ
ルは、これに対し、90度回転させながら並置して重ね
る。本図では検出コイル2の外形はほぼ正方形である
が、検出コイルの数を増やすために幅を細くすることが
できる。図1(b)には、検出コイル2を5個(5チャ
ンネル)として、フェライト磁心3をこれに組み合わせ
て製作した渦電流プローブの外観図である。アレイ状の
フェライト磁心3は、フェライト角柱の上面に超音波加
工機等で十字形の溝を掘ったもの5個をスペーサ4を入
れ一列に配置し、接着剤等によって固定することができ
る。あるいは、フェライト磁心3は一体として製作する
こともできる。
【0007】図2は動作原理を説明した図である。この
図では、簡単のために検出コイルが1個の場合について
説明している。励磁コイル1’がアルミなどの非磁性導
体板5に近接して置かれ、導体板には穴6が開いている
とする。交流励磁電流7を流すと、励磁コイル1’の8
の字の重なり部分の直下には穴の影響によって磁束線9
のような分布が出現する。この理由は導電体は交流磁界
に対し渦電流が誘起され磁束の侵入を妨げようとする反
磁性的効果を示すため、交流磁束にとっては穴である空
気の部分がより通りやすくなるからである。
【0008】ところで、このような磁束分布は、中心線
81を横切るような磁束成分を出現させる。非磁性導体
板5に傷がなく一様な特性であれば、磁束線は全て中心
線81に平行になり、中心線81を横切るような磁束成
分は決して出現しない。すなわち、この中心線81を横
切る磁束成分が傷の存在を示すものである。検出コイル
2’を中心線82が励磁コイル1’の中心線81に重ね
なるように励磁コイル1’に重ねると、検出コイル2’
には前述の中心線を横切る磁束成分のみが鎖交する。す
なわち、傷の存在を高感度で検出することができる。実
際には、このようにして得られる誘起電圧を同期整流器
に通して直流に変換する。誘起電圧の位相は、励磁コイ
ル、検出コイルと穴の位置に関係する。励磁コイル1’
の8の字部分と中心線81で、検出される領域を4つに
分割したとき、例えば、右上と左下に穴が位置するとき
の位相を正とすれば、左上と右下に位置するとき位相は
負となる。
【0009】図3(a)(b)は、図2の1チャンネル
の渦電流プローブをアレイ型のプローブに拡張した場合
の動作を簡単に説明するための図である。励磁コイル1
に対し複数配置された検出コイル21、22が示されて
いる。(a)図のように穴6が検出コイル21の中心部
に位置しているときは、図2の場合と全く同じ動作をす
る。ところで、アレイ型渦電流プローブは、検出コイル
どうしが近接するところにも傷に対し感度を有する。
(b)図はこれを説明したものである。すなわち、検出
コイル21の外側に穴6が存在すると磁束線は、同図の
ようになり、検出コイル21の外枠部と鎖交する。これ
は検出コイル22に対しても同様である。
【0010】図4に1.6mm厚アルミニウムに開けた
1mm径貫通穴に対する検出特性を示す。この実験に使
用した5チャンネルアレイ型プローブは図1(b)に示
す外観のものである。測定には5チャンネルアレイ構造
の中央の検出コイルを使用した。フェライト磁心は、市
販のMnZnフェライトEI型磁心の中心脚(断面サイ
ズは6.5mm×6.5mm)に超音波加工機によって
十字の溝(溝幅1.9mm)を彫ったものを、約1.9
mm厚のスペーサを用いて接着して製作した。励磁コイ
ル1として4ターン、検出コイル2として各10ターン
を施した。励磁条件は60kHz、200mAである。
誘起電圧はロックインアンプによって同期整流してい
る。この例では穴が十字の溝の中心から1mm程度横を
通過した位置関係に対応している。1つの穴に対し、正
負のピークが現れるため、ドリフトや、オフセットがあ
る場合も識別容易である。
【0011】図5にやはり、5チャンネルアレイ型プロ
ーブの中央の検出コイルを用いて、穴の周囲を縦横2次
元掃引したときの出力電圧の等高線表示した結果を示
す。ここに、掃引ステップは0.1mmである。白い部
分がピークであり、黒い部分が谷である。これから、2
次元的に掃引すると導電体板の穴が特長あるパターンで
識別できることがわかる。穴の位置は、白いピーク部を
つないだ線分と、黒い谷部をつないだ線分の交点近傍に
位置する。図6には、貫通していない穴を、穴の裏側か
ら検出した例である。この場合は、アルミの厚さは1.
3mm、穴の深さは0.6mmである。励磁周波数は1
0kHzとしている。裏側からも十分に穴が検出可能で
あることがわかる。
【0012】図7には、5チャンネルアレイ型渦電流プ
ローブで1mm径の貫通穴を1回の掃引で検出した例を
示す。各チャンネルは、パーソナルコンピュータによっ
て制御されたリレーを介してロックインアンプに接続さ
れている。掃引方向は、アレイ型プローブの長手方向に
直交な方向で、掃引ステップは1mmである。出力電圧
の等高線図のパターンからチャンネル3の掃引奇跡の近
傍に穴が存在することが明確に識別できる。また、横軸
の掃引距離から穴の位置が決定できる。
【0013】
【発明の効果】励磁コイルと検出コイルの結合は、検査
対象である導体板に傷がない状態では原理的に相互誘導
のない直交関係にあり、傷によって渦電流分布の対称性
が壊れると検出コイルに相互誘導による誘起電圧が生じ
る。従って、傷検出が高い感度で実施できる。また励磁
コイルを長くし、複数の検出コイルを直交して並置する
ことによって容易にアレイ化ができ、一度に広い面積を
検査可能となる。このように本発明によって、渦電流に
よる導体板の傷検出を高感度化しかつ検査効率を大幅に
改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の渦電流プローブの構成
図。(a)は励磁コイルと検出コイルの原理的構成図。
(b)は検出コイルを5個(5チャンネル)として、フ
ェライト磁心をこれに組み合わせて製作した渦電流プロ
ーブの外観図。
【図2】動作原理の説明図(1チャンネルの場合)
【図3】動作原理の説明図(多チャンネルの場合)
(a)は、穴の位置が検出コイル内にある場合、(b)
は穴が隣り合う検出コイル間にある場合。
【図4】1.6mm厚アルミニウムに開けた1mm径貫
通穴に対する検出特性。5チャンネルアレイ型プローブ
の中央の検出コイルを使用。
【図5】図4と同じ条件で、縦横に0.5mmピッチで
プローブを掃引したときの出力電圧の等高線表示。リフ
トオフ0.2mm。励磁周波数60kHz。
【図6】1.2mm厚のアルミ板に径1mm、深さ0.
6mmの中途穴を開け、穴の裏側から検出した例。励磁
周波数10kHz。掃引ピッチ0.5mm、リフトオフ
0.2mm。
【図7】5チャンネルアレイ型渦電流プローブで1mm
径の貫通穴を1回の掃引で検出した例。穴は、チャンネ
ル3近傍を通過している。掃引ピッチは1mm。
【符号の説明】
1励磁コイル 2検出コイル 3フェライト磁心 4スペーサ 5非磁性導体板 6穴 7励磁電流 81、82中心線 9磁束線の方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一面内に置かれた細長い矩形状のコイル
    2個を互いに長辺の片方で隣接させ、前記2個のコイル
    が発生する磁界方向が互いに逆になるよう接続したもの
    を励磁コイルとして用い、前記励磁コイルに近接してお
    かれた導電体によって、前記励磁コイルの長辺部に平行
    になる励磁磁束成分を、前記励磁コイルの互いに隣接し
    た長辺の近傍で検出可能なコイルを複数組み合わせたも
    のを検出コイルとして用いることを特徴とする渦電流プ
    ローブ。
  2. 【請求項2】検出コイルが、同一面内に置かれた細長い
    矩形状のコイル2個を互いに長辺の片方で隣接させ、前
    記2個のコイルが発生する磁界方向が互いに逆になるよ
    う接続したコイルを複数組み合わせてなることを特徴と
    する謂求項1記載の渦電流プローブ。
JP7102915A 1995-03-22 1995-03-22 渦電流プローブ Pending JPH08261991A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000131287A (ja) * 1998-10-23 2000-05-12 Japan Science & Technology Corp 磁気計測による探傷方法及び装置
WO2002097425A1 (en) * 2001-05-29 2002-12-05 Nihon University Mutual-induction insertion probe
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JP2018100942A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 株式会社日立ハイテクファインシステムズ レール検査システム

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