JPH08260219A - ヘルメット - Google Patents

ヘルメット

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Publication number
JPH08260219A
JPH08260219A JP7069553A JP6955395A JPH08260219A JP H08260219 A JPH08260219 A JP H08260219A JP 7069553 A JP7069553 A JP 7069553A JP 6955395 A JP6955395 A JP 6955395A JP H08260219 A JPH08260219 A JP H08260219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing
helmet
fiber
woven fabric
frp
Prior art date
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Pending
Application number
JP7069553A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Horibe
郁夫 堀部
Akira Nishimura
明 西村
Kiyoshi Honma
清 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP7069553A priority Critical patent/JPH08260219A/ja
Publication of JPH08260219A publication Critical patent/JPH08260219A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 FRP特有の軽量性を阻害することなく、衝
撃吸収能や耐貫通性にバラツキを生じない安定した品質
のFRP製ヘルメットを提供する。 【構成】 補強繊維を無作為に分散した補強マット2を
最外層に配置し、この補強マット2の内側に複数枚の補
強繊維織物片3a,3bを縁部同士を1〜5cmの幅で互
いに重ね合わせるように配置した繊維強化樹脂製帽体か
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化樹脂製のヘル
メットに関する。
【0002】
【従来の技術】工事現場で作業するときや自動二輪車等
に乗車するときに頭部保護のために着用するヘルメット
として、繊維強化樹脂(以下、FRPという)製のヘル
メットは軽量性に優れている点で多く使用されている。
このFRP製ヘルメットの補強繊維として、単に短繊維
を樹脂中に分散させただけでは補強効果が低いため、織
物にして配置することにより一層補強効果を高めるよう
にしたものが使用されている。
【0003】しかるに、ヘルメットは曲面からなる立体
であるため、上記のように補強繊維織物片を使用する場
合は、補強繊維織物を複数枚の織物片に裁断し、その縁
部同士を重なり合わせるようにしている。しかし、この
ように織物片の端部同士を曲面の立体を形成するように
組み合わせるには、作業者の熟練度によって重なり幅に
相当のバラツキを発生し、その結果としてヘルメットの
衝撃吸収能や耐貫通性に大きなバラツキを発生し、品質
が安定しないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、FR
P特有の軽量性を阻害することなく、衝撃吸収能や耐貫
通性にバラツキを生じない安定した品質のFRP製ヘル
メットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のヘルメットは、補強繊維を無作為に分散した補強マ
ットを最外層に配置し、この補強マットの内側に複数枚
の補強繊維織物片を縁部同士を1〜5cmの幅で互いに重
ね合わせるように配置した繊維強化樹脂製帽体から構成
したことを特徴とするものである。さらに好ましくは補
強繊維織物片の縁部同士の重なり部に縫合または接着剤
で接合処理を施したものである。
【0006】このように補強マットを最外層に配置する
ことにより、ヘルメットに作用する衝撃エネルギーを最
外層で分散させるようにし、かつヘルメット表面の平滑
性を向上させることができる。また、内側の補強繊維織
物片の縁部同士の重なり幅を1〜5cmにしたことによ
り、FRP本来の軽量性を維持しながら層間剥離を発生
させず、バラツキのない優れた衝撃吸収能や耐貫通性を
与えることができる。
【0007】以下、本発明を図に示す実施例に基づいて
説明する。図1および図2は、本発明の実施例からなる
ヘルメットを構成するFRP製帽体を示すものである。
図において、1はヘルメット用のFRP製帽体である。
このFRP製帽体1は、最外層に短繊維にカットされた
補強繊維が無作為に分散した補強マット2を配置し、そ
の内側に複数枚の繊維織物片3a,3b・・・が縁部同
士を重ねるように組み合わされた帽体状の補強繊維織物
層3が配置されている。
【0008】複数枚の繊維織物片3a,3b・・・は、
互いに隣接する縁部同士の重なり幅Wが1〜5mmの範囲
になるように規制されている。図示の例では、この補強
繊維織物層3の内側に、さらに短繊維の補強繊維が無作
為に分散した補強マット4が配置されている。上述のよ
うにFRP製帽体を構成する補強マットと補強繊維織物
層の補強繊維としては、補強効果を有する繊維であれば
特に限定されないが、好ましくは炭素繊維、ガラス繊
維、アラミド繊維、ポリビニルアルコール繊維などの高
強度、高弾性率或いは高強度、高伸度のものがよい。こ
れらのなかでも、織物を構成する補強繊維としては、高
強度・高弾性率の炭素繊維または高強度・高伸度のガラ
ス繊維が好ましい。
【0009】また、マトリックス樹脂としては、補強マ
ットおよび補強繊維織物層とも、エポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹
脂等の熱硬化性樹脂が使用されるが、ポリアミド樹脂、
ポリブチレンテレフタレート樹脂、ABS樹脂、ポリエ
ーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンサルファイ
ド樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂などの熱可塑性樹脂も使用することができ
る。
【0010】本発明において、補強マットの補強繊維
は、マトリックス樹脂中に無作為に分散していれば形態
は特に限定されず、所定長に切断した短繊維であっても
よく、またループ状に配列した連続繊維であってもよ
い。また、補強繊維織物の織組織としては、平織、朱子
織、綾織、畝織などいずれも使用可能である。なかでも
平織は特に好ましく、経糸と緯糸との拘束力が大きいの
で、帽体の貫通衝撃性能を向上させることができる。ま
た平織は、経糸と緯糸とが交互に交錯する交錯部の数が
多いので、衝撃エネルギーの多くをその交錯部に集中さ
せてマトリックス樹脂の破壊に消費させることができ、
補強繊維の切断を起こしにくくすることができる。
【0011】補強繊維織物の目付としては、100〜4
00g/m2 の範囲が好ましい。目付が100g/m2
よりも小さいと、所期の衝撃特性を満足するヘルメット
にするには織物の積層数を多くしなければならず、成形
作業性を低下させることになる。また、400g/m2
を越えると、織物の厚みが増大するので樹脂含浸性が悪
くなり、ひいては良好な衝撃吸収能や耐貫通性が得られ
なくなる。
【0012】本発明において、補強繊維織物はFRP製
帽体の曲面に沿わせるように複数枚の織物片に裁断さ
れ、これら複数枚の織物片が縁部同士を重ねるように組
合せて曲面の立体を形成するようにする。しかも、この
ときの縁部同士の重なり幅は1〜5cmの範囲に規制する
必要がある。重ね合わせ幅が1cm未満であると、その部
分に衝撃が作用したときに、重ね合わせ部に層間剥離が
発生し、FRP製帽体の剛性を大きく低下させるように
なる。また、重ね合わせ幅が5cmを越えると、層間剥離
の問題は解決するものの、補強繊維織物の使用量が多く
なるためFRPによる軽量化の特長が減殺されるように
なる。
【0013】本発明において、補強繊維織物片の縁部同
士の重なり幅を、上記のように1〜5cmの範囲に確実に
維持するためには、金型で成形する前に予め補強繊維織
物片の縁部同士の重なり部を縫合によって固定してから
金型内の補強マット内側に配置するとよい。このように
縁部の重なり部を予め縫合しておくことにより、金型で
成形するときに重なり部にズレを発生せず、その重なり
幅を確実に1〜5cmの範囲に規制することができる。ま
た、作業者の熟練度に関係なく1〜5cmの範囲にするこ
とができる。このように縁部同士の重なり幅を固定する
手段としては、縫合以外に予め接着剤により接合する手
段であってもよい。
【0014】本発明において、FRP製帽体を構成する
補強マットと補強繊維織物とは、前述のように最外層に
補強マットを配置し、その内側に補強繊維織物を配置す
るようにするが、必要により更にその内側に補強層を積
層構成してもよい。この場合は、好ましくは補強マット
と補強繊維織物とを交互に積層するとよく、このような
交互積層によって、補強マットの衝撃分散作用によって
層間剥離を効率よく防止することができる。
【0015】また、補強織物を2層以上に積層する場合
は、隣接する層間での補強繊維の配向方向を互いに一致
するようにするとよい。いわゆる疑似等方性の配置とし
て、補強繊維織物の補強繊維の配向角度を一層目を0°
と90°にするのに対して、二層目を±45°のように
ずらした配置にすると、衝撃によりヘルメット帽体が変
形したとき、補強繊維の配列した方向には変形しにくい
が、繊維が配列していない中間の方向は変形しやすいた
め、各層境目の層間に大きな応力を発生し、層間剥離を
発生しやすくなるのである。しかし、層間の補強繊維の
配列方向を互いに一致させておくと、各層がそれぞれ同
じように変形するため、層間に大きな応力差を発生しな
いため、層間剥離を起こしくくするのである。
【0016】上述した構成からなるFRP製帽体を成形
するには、例えば帽体の母型に一定長に切断した短繊維
をバインダー樹脂と共に吹き付けて帽体形状をした補強
マットを作製し、次いでこの補強マットを加熱した分割
可能な雌金型内にセットし、さらにその内側に予め縁部
同士を縫合して曲面立体に形成した補強繊維織物片を配
置し、かつそれに熱硬化性樹脂を浸漬させ、これを加熱
された雄金型で加圧硬化するようにすればよい。
【0017】このように成形されたFRP製帽体に、ハ
ンモック、ヘッドバンド、環ひも等の着装体を取り付け
ると作業用のヘルメットになり、さらに内部に硬質発泡
プラスチック等の衝撃吸収ライナーを配置すれば自動二
輪車用等の乗物用のヘルメットにすることができる。
【0018】
【実施例】ガラスロービングをカッターで25mmの長さ
に裁断しながら、帽体賦形型の内側にバインダー(熱可
塑樹脂)とともに吹き付けて、帽体基材を作製した。こ
の時の帽体基材の重量は70gであった。次に、この帽
体基材を120℃に加熱した成形用雌型に移し、その内
側に、目付200g/m2 の炭素繊維織物を15×15
cmの大きさに裁断した複数枚の織物片を縁部同士が2〜
4cmの幅Wに重なるように予め縫合した帽体状の織物構
造体を配置した。さらに、この織物構造体の内側にガラ
ス繊維に熱可塑バインダーを付着させた補強マットを接
着させ、炭素繊維織物層とガラスチョップドストランド
マットとが積層した成形用プリフォームを作製した。
【0019】この成形用プリフォームにビニルエステル
樹脂を200g入れ、120℃に加熱した雄型で加圧し
てプリフォームに樹脂を含浸させ、そのまま5分間保持
して樹脂を硬化させた。その後、金型を分割しFRP製
帽体を取り出し、不要部分を切除してヘルメット用帽体
を得た。この帽体の重量は219gであった。さらに、
このFRP製帽体の内側に内装材を取り付けて作業用ヘ
ルメットを作製した(以下、帽体Aという)。
【0020】一方、比較のため、上記複数枚の織物片の
縁部同士の重なり幅Wを0.5cmになるように配置した
以外は、上記帽体Aと同様にして作業用ヘルメットを作
製した(以下、帽体Bという)。さらに、上記複数枚の
織物片の縁部同士の重なり幅Wを8cmになるように配置
した以外は、上記帽体Aと同様にして作業用ヘルメット
を作製した(以下、帽体Cという)。
【0021】次に、これら3個の帽体A,B,Cの衝撃
吸収性と耐貫通性の試験を、それぞれJIS T−81
31の規定に準じて行った。衝撃吸収性の試験は、前処
理として50℃で2時間放置した帽体に、5kgの平面形
ストライカを1000mmの高さからヘルメットの頂部に
自由落下させとき、人頭模型に伝わる衝撃力を測定する
ことにより評価した。また、耐貫通性の試験は、1.8
kgの鋼製ストライカを600mmの高さから落下させとき
の貫通の有無を判定した。
【0022】試験の結果を表1に示す。
【0023】
【発明の効果】上述したように、本発明のFRP製ヘル
メットは、補強マットを最外層に配置したことにより、
ヘルメットに作用する衝撃エネルギーを最外層で分散さ
せ、かつヘルメット表面の平滑性を向上させることがで
きる。そのうえ、内側の補強繊維織物片の縁部同士の重
なり幅を1〜5cmにしたことにより、FRP本来の軽量
性を維持しつつ層間剥離を発生させず、バラツキのない
優れた衝撃吸収能や耐貫通性を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例からなるヘルメットを構成する
FRP製帽体を、一部破断して示す斜視図である。
【図2】上記FRP製帽体における補強繊維織物片の重
ね合わせ部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 繊維強化樹脂製帽体 2 補強マット 3 補強繊維織物層 3a,3b 補強繊維織物片

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強繊維を無作為に分散した補強マット
    を最外層に配置し、この補強マットの内側に複数枚の補
    強繊維織物片を縁部同士を1〜5cmの幅で互いに重ね合
    わせるように配置した繊維強化樹脂製帽体から構成した
    ヘルメット。
  2. 【請求項2】 前記補強繊維織物片の縁部同士の重ね合
    わせ部を縫合または接着剤で接合処理してなる請求項1
    に記載のヘルメット。
  3. 【請求項3】 前記補強繊維織物片が平織である請求項
    1または2に記載のヘルメット。
  4. 【請求項4】 前記補強繊維織物片の繊維が炭素繊維ま
    たはガラス繊維である請求項1〜3のいずれか1項に記
    載のヘルメット。
JP7069553A 1995-03-28 1995-03-28 ヘルメット Pending JPH08260219A (ja)

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JP7069553A JPH08260219A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 ヘルメット

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JP7069553A JPH08260219A (ja) 1995-03-28 1995-03-28 ヘルメット

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