JPH08259929A - 作動流体 - Google Patents

作動流体

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JPH08259929A
JPH08259929A JP7066222A JP6622295A JPH08259929A JP H08259929 A JPH08259929 A JP H08259929A JP 7066222 A JP7066222 A JP 7066222A JP 6622295 A JP6622295 A JP 6622295A JP H08259929 A JPH08259929 A JP H08259929A
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JP
Japan
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working fluid
point
refrigerant
components
balance
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Pending
Application number
JP7066222A
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English (en)
Inventor
Hisanori Kataoka
久典 片岡
Masami Ikemoto
真佐美 池元
Michihiro Kurokawa
通広 黒河
Kenji Nasako
賢二 名迫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン破壊係数が0で、且つR22と同等ま
たはそれ以上の冷媒特性を有し、R22を用いた現行機
器をそのまま使用することが可能な作動流体を提供する
ものである。 【構成】 シクロプロパン72ないし90重量%、残部
がジフルオロメタンであって、少なくとも前記二種の成
分を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷暖房運転や給湯・冷
凍などに供するヒートポンプ装置に使用され、且つオゾ
ン層を破壊する危険性のない作動流体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、室内空調に利用するヒートポンプ
装置において冷媒として広く使用されてきたフロン類
(以下、特定フロンと記す)は、燃性、爆発性、毒性が
なく、また、通常の状態では金属部を腐食することもな
いなど、極めて使用特性に優れている。
【0003】しかし、化学的に極めて安定であるとして
広く使用されてきた特定フロンも、大気中に放出される
と成層圏に入り、紫外線によって分解されるまで極めて
長期間に渡って滞留し、紫外線を遮って地上の人間を含
む生物を保護しているオゾン層を破壊するとして、その
使用が国際的に制限されてきている。
【0004】このため、最近では従来使用してきた特定
フロンの代替冷媒として、特定フロンに比べ成層圏オゾ
ン層破壊能力が低いクロロジフルオロメタン(CHCl
2)(以下、R22と記す)が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そして、このR22は
特定フロンの一種であるトリクロロフルオロメタン(C
Cl3F)(以下、R11と記す)の成層圏オゾン破壊
能力を1としたときの成層圏オゾン破壊能力を示すオゾ
ン破壊係数(以下、ODPと記す)が0.05と極めて小さ
く特定フロンではないものの、冷凍・空調機器が広く普
及した現在では、将来的にR22の使用量及び生産量が
増大することが予想され、R22の成層圏オゾン層に与
える影響も無視できないものとなる。
【0006】このため、成層圏オゾン層に及ぼす影響が
ほとんどない、R22の代替冷媒となる作動流体の早期
開発が望まれている。本発明は、斯かる点に鑑みてなさ
れたものであって、ODPが0で、且つR22と同等ま
たはそれ以上の冷媒特性を有し、R22を用いた現行機
器をそのまま使用することが可能な作動流体を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明の作動流体
は、シクロプロパン72ないし90重量%、残部がジフ
ルオロメタンであって、少なくとも前記二種の成分を含
むものである。
【0008】第2の発明の作動流体は、1,1-ジフルオロ
エタン72重量%以下、シクロプロパン90重量%以
下、残部がジフルオロメタンであって、1,1-ジフルオロ
エタン及びシクロプロパンの重量%が添付の図8の点線
で示す点A( 0,90)、点B(25,70)、点C(60,3
5)、点D(66,23)、点E(72,10)、点F(70, 0)、
点G(43, 0)、点H(47,10)、点I(47,20)、点J
(40,30)、点K(20,55)及び点L( 0,72)で囲まれ
る範囲内であり、少なくとも前記三種の成分を含むもの
である。
【0009】第3の発明の作動流体は、1,1-ジフルオロ
エタン66重量%以下、シクロプロパン70重量%以
下、残部がジフルオロメタンであって、1,1-ジフルオロ
エタン及びシクロプロパンの重量%が添付の図8の実線
で示す点B(25,70)、点C(60,35)、点D(66,23)
及び点P(55,30)で囲まれる範囲内であり、少なくと
も前記三種の成分を含むものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、上記の各作動流体は、何れも
塩素を含まない成分で構成されており、オゾン破壊係数
が0であり、成層圏におけるオゾン層を破壊する虞れが
ない。また、上記の各作動流体は、冷媒としての成績係
数が4.8以上、冷凍効果が150kJ/kg以上、圧縮機からの
吐出圧力が1300〜1700kPaとなり、前記R22と同等ま
たはそれ以上の冷媒特性を有し、R22の代替冷媒とし
て優れている。
【0011】更に、第3の発明によれば、蒸発器または
凝縮器を通過する前後の作動流体の温度差が5℃以下と
小さいので、熱交換効率の低下や蒸発器への霜の付着な
どを引き起こす虞れがない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図面に沿って
詳述する。図1は、本発明の作動流体を試験したヒート
ポンプ装置であって、循環路中に圧縮機1、凝縮器2、
減圧器3及び蒸発器4を順に設けて形成した冷凍サイク
ル内に、作動流体を循環させている。
【0013】冷凍システム内での作動流体の流れを、図
1および図2を用いて説明する。ここで、図2は、上記
冷凍サイクルのモリエル線図を示しており、縦軸に圧
力、横軸にエンタルピーをとっている。尚、図中、xは
冷媒の気相状態、液相状態および気液2相状態の境界を
示す曲線であり、頂点yより右側の曲線部分は飽和蒸気
線を示し、頂点yより左側の曲線部分は飽和液線を示し
ている。
【0014】そして、上記の飽和蒸気線の右側の領域で
は冷媒は過熱蒸気であり、飽和蒸気線の左側の領域では
冷媒は湿り蒸気となっている。また、上記の飽和液線の
左側の領域では冷媒は液体状態であり、飽和液線の右側
の領域では冷媒は湿り蒸気となっている。
【0015】よって、蒸発器4から送り込まれた低圧の
ガス状冷媒を、圧縮機1により圧縮することによって高
温高圧のガス状冷媒に変換して(図中a−b間)、凝縮
器2へ高温高圧に圧縮されたガス状冷媒を送り込んでい
る。
【0016】そして、圧縮機1から送り込まれた高温高
圧のガス状冷媒を、凝縮器2において空気または水等で
冷却することによって、高温高圧のガス状冷媒から熱を
奪い、ガス状冷媒を液化させて(図中b−c間)、減圧
器3へ高圧の液状冷媒を送り込んでいる。
【0017】高圧の液状冷媒は、減圧器3により高温高
圧の液状冷媒を減圧して、蒸発しやすい低温低圧の液状
冷媒に変換される(図中c−d間)。そして、減圧器3
から送り込まれた低温の液状冷媒が、蒸発器4内を通過
する間に周囲から熱を奪うことによって蒸発し、低圧の
ガス状冷媒が圧縮機1内に再び送り込まれる。
【0018】以上の冷凍サイクルが繰り返すことによっ
て、凝縮器2で放熱を行い、蒸発器4で吸熱により冷凍
を行う。次に、上記構成の冷凍システムを用い、1,1-ジ
フルオロエタン(CH3CHF2)(以下、R152aと
記す)、シクロプロパン(C66)(以下、RC270
と記す)及びジフルオロメタン(CH22)(以下、R
32と記す)を混合させた本発明の作動流体の各成分の
重量%を1%づつ変化させ、ヒートポンプ装置の性能を
示す5つの熱物性(成績係数、冷凍効果、吐出圧力、蒸
発前後の冷媒温度差及び凝縮前後の冷媒温度差)を夫々
測定し、冷媒としてR22を用いた場合の各熱物性値と
比較した。その結果について以下に説明する。
【0019】R22における各熱物性値を表1に示し、
R152a、RC270及びR32の混合比に対する各
熱物性値の測定結果の一部を表2に示す。尚、表1ない
し表2の値は蒸発温度−5℃、凝縮温度40℃の場合の
値であり、この蒸発温度及び凝縮温度は、一般にヒート
ポンプ装置が使用される利用温度範囲が−5〜40℃で
あることに基づいて設定した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】ここで、成績係数(以下、COPと記す)
とは、得られた冷凍効果を示す仕事量(図2に示す蒸発
過程(d〜a)のエンタルピーの変化量)と、冷凍を得
るために費やした仕事量(図2に示す圧縮過程(a〜
b)のエンタルピーの変化量)の比((Ha−Hd)/
(Hb−Ha))であって、COPが大きいほど冷凍シス
テムのエネルギー効率が良い。
【0023】冷凍効果(以下、Hiと記す)とは、1kg
の冷媒液が蒸発器4で蒸気に変化するときに吸収する熱
量(図2に示す蒸発過程(d〜a)のエンタルピーの変
化量)(Ha−Hd)であり、このHiが大きいほど冷凍
システムにおける吸熱量が大きい。
【0024】吐出圧力(以下、Pcond)とは、図1の圧
縮機1から作動流体が吐出されるときの圧力である。蒸
発前後の冷媒温度差(以下、Tvと記す)とは、図1の
蒸発器4を通過する前後の作動流体の温度の差であり、
この差が大きくなると冷凍システムに霜が付く可能性が
あると共に、熱交換効率が低下する。
【0025】凝縮前後の冷媒温度差(以下、Tcと記
す)とは、図1の凝縮器2を通過する前後の作動流体の
温度の差であり、この差が大きくなると冷凍システムの
熱交換効率が低下する。
【0026】冷凍システムでは、このCOP、Hi、Pc
ond、Tv及びTcは、共に作動流体として適しているか
否かの判断基準であり、特にCOP、Hi及びPcondは
冷凍システムを構成する上で特に重要な判断基準とな
る。また、Tv、Tcは共に5℃以下であれば冷凍システ
ムへの上記熱交換効率の低下や蒸発器4への霜の付着な
どは特に問題とならない。
【0027】次に、R152a、RC270及びR32
を混合させた本発明の作動流体について、図3ないし図
8に示す図面に基づいて説明する。図3ないし図8はす
べて、縦軸にRC270、横軸にR152aを夫々重量
%で示しており、残部はR32が占めている。
【0028】図3は、前記作動流体のCOPを示したも
のであり、R22のCOP値(=4.8)を許容下限と
し、これを満たしている部分を領域(a)で示す。尚、図
中の数字はCOP値を表しており、図中の線は等値線を
表している。
【0029】図4は、前記作動流体のHiを示したもの
である。R22のHi値は(=155kJ/kg)であるので、
本実施例ではHiの許容下限を150kJ/kgとし、これを満
たしている部分を領域(b)で示す。尚、図中の数字はH
i値を表しており、図中の線は等値線を表している。
【0030】図5は、前記作動流体のPcondを示したも
のである。本実施例では、R22のPcond値は1537kPa
であるが、若干の余裕を考慮してPcondの許容範囲を13
00kPa〜1700kPaとし、これを満たしている部分を領域
(c)で示す。尚、図中の数字はPcond値を表しており、
図中の線は等値線を表している。
【0031】図6は、前記作動流体のTvを示したもの
である。R22は単一組成の冷媒であるのでTvは0℃
である。本実施例では、Tvの許容上限を5℃とし、こ
れを満たしている部分を領域(d)で示す。
【0032】図7は、前記作動流体のTcを示したもの
である。R22のTcはTvと同様に単一組成の冷媒であ
るので0℃である。本実施例では、Tcの許容上限を5
℃とし、これを満たしている部分を領域(e)で示す。
【0033】上記図3ないし図7に示す実験結果に基づ
き、COP、Hi及びPcondが上記許容範囲にあるR1
52aとRC270の成分比は、図8の点描部分で示す
点A( 0,90)、点B(25,70)、点C(60,35)、点D
(66,23)、点E(72,10)、点F(70, 0)、点G(43,
0)、点H(47,10)、点I(47,20)、点J(40,3
0)、点K(20,55)及び点L( 0,72)で囲まれる範囲
(f)であって、残部がR32である、少なくともRC2
70及びR32の二種の成分又は前記三種の成分から構
成されるものである。この作動流体では、ODPが0で
あると共に、COP及びHiがR22と同等またはそれ
以上の冷媒特性を有し、且つPcondがR22と同程度の
冷媒特性を有する。
【0034】更に、COP、Hi、Pcond、Tv及びTc
が上記許容範囲にあるR152aとRC270の成分比
は、図8の実線で示す点B(25,70)、点C(60,35)、
点D(66,23)及び点P(55,30)で囲まれる範囲(g)で
あって、残部がR32である、少なくとも前記三種の成
分から構成されるものである。この作動流体では、上記
範囲(f)での効果に加えて、Tv及びTcが5℃以下とな
るので、熱交換効率の低下や蒸発器への霜の付着などを
引き起こす虞れがない。
【0035】尚、上記実施例では作動流体として、RC
270及びR32を含む二種の成分、若しくはR152
a、RC270及びR32aの三種の成分のみから構成
される場合について説明したが、これら以外に潤滑油、
腐食防止剤等を混入させても構わない。
【0036】また、本発明の作動流体の成分比を示す上
記範囲(f)及び(g)では、図4及び図8から分かるよう
に、全範囲においてHiが約250kJ/kg以上となってお
り、R22(Hi=155kJ/kg)に比べかなり高い値を有
しており、このため従来装置に比べ冷凍能力をさらに向
上させたヒートポンプ装置を実現することが可能とな
る。
【0037】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、作動流体
をオゾン破壊係数が0であるシクロプロパン及びジフル
オロメタンの二種の成分、又は1,1-ジフルオロエタン、
シクロプロパン及びジフルオロメタンの三種の成分を主
成分として構成しているので、その使用量が増大しても
成層圏のオゾン層を破壊するということがなく、冷媒と
して好適に利用することができる。
【0038】また、本発明の作動流体は、冷媒としての
成績係数が4.8以上、冷凍効果が250kJ/kg以上、圧縮機
からの吐出圧力が1300〜1700kPaとなり、R22よりも
高い成績係数及び冷凍効果を期待できると共に、R22
の代替として現行機器をそのまま使用することができ、
機器を新たに交換する必要はない。特に、冷凍効果がR
22に比べかなり高い値を有しており、このため従来装
置に比べ冷凍能力をさらに向上させることができる。
【0039】更に、本発明の作動流体において、それぞ
れの各成分の重量比を適切に調整すると、蒸発器または
凝縮器を通過する前後の作動流体の温度差が5℃以下と
小さくなり、熱交換効率の低下や蒸発器への霜の付着な
どを引き起こす虞れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作動流体を試験したヒートポンプ装置
の構成図である。
【図2】作動流体の冷凍サイクル内におけるモリエル線
図である。
【図3】本発明の作動流体の成績係数(COP)を示し
た図である。
【図4】本発明の作動流体の冷凍効果(Hi)を示した
図である。
【図5】本発明の作動流体の吐出圧力(Pcond)を示し
た図である。
【図6】本発明の作動流体の蒸発前後の冷媒温度差(T
v)を示した図である。
【図7】本発明の作動流体の凝縮前後の冷媒温度差(T
c)を示した図である。
【図8】本発明の作動流体の望ましい成分比の範囲を示
した図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 凝縮器 3 減圧器 4 蒸発器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名迫 賢二 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シクロプロパン72ないし90重量%、残
    部がジフルオロメタンであって、少なくとも前記二種の
    成分を含む作動流体。
  2. 【請求項2】1,1-ジフルオロエタン72重量%以下、シ
    クロプロパン90重量%以下、残部がジフルオロメタン
    であって、 1,1-ジフルオロエタン及びシクロプロパンの重量%が添
    付の図8の点線で示す点A( 0,90)、点B(25,70)、
    点C(60,35)、点D(66,23)、点E(72,10)、点F
    (70, 0)、点G(43, 0)、点H(47,10)、点I(47,
    20)、点J(40,30)、点K(20,55)及び点L( 0,7
    2)で囲まれる範囲内であり、少なくとも前記三種の成
    分を含む作動流体。
  3. 【請求項3】1,1-ジフルオロエタン66重量%以下、シ
    クロプロパン70重量%以下、残部がジフルオロメタン
    であって、 1,1-ジフルオロエタン及びシクロプロパンの重量%が添
    付の図8の実線で示す点B(25,70)、点C(60,35)、
    点D(66,23)及び点P(55,30)で囲まれる範囲内であ
    り、少なくとも前記三種の成分を含む作動流体。
JP7066222A 1995-03-24 1995-03-24 作動流体 Pending JPH08259929A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100414762B1 (ko) * 2000-12-01 2004-01-13 에이씨엠텍(주) 냉매 r-500 대체용 혼합 냉매 조성물

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