JPH08254530A - セラミックス部材の非破壊による寿命推定法及び寿命推定システム - Google Patents

セラミックス部材の非破壊による寿命推定法及び寿命推定システム

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JPH08254530A
JPH08254530A JP7330669A JP33066995A JPH08254530A JP H08254530 A JPH08254530 A JP H08254530A JP 7330669 A JP7330669 A JP 7330669A JP 33066995 A JP33066995 A JP 33066995A JP H08254530 A JPH08254530 A JP H08254530A
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ceramic
ceramic member
ceramics
estimating
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Yuichi Sawai
裕一 沢井
Yoshiyuki Yasutomi
義幸 安富
Motoyuki Miyata
素之 宮田
Hideki Tamaoki
英樹 玉置
Katsuo Wada
克夫 和田
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Hitachi Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N33/38Concrete; Lime; Mortar; Gypsum; Bricks; Ceramics; Glass
    • G01N33/388Ceramics
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも表面層がセラミックスからなるセラ
ミックス部材の簡単な非破壊検査により、寿命を短時間
で予測できる方法の提供。 【解決手段】セラミックス部材の物理量を測定したり、
色を観察することにより、該セラミックス部材の寿命を
予測することを特徴とするセラミックス部材の寿命推定
法。 【効果】被検査物を破壊せずに物理量を測定、または色
を観察することによる検査のため、短時間で容易に被検
査物の寿命を推定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービンの
静,動翼,燃焼器の部材,核融合炉壁材の耐熱コーティ
ング層として溶射されたセラミックスや、宇宙往還機の
タイル材を非破壊的に検査し、該セラミックス部材の寿
命予測をすることに関するものである。
【0002】
【従来の技術】発電効率を向上するために、ガスタービ
ンの使用温度の高温化が検討されている。高温化に伴い
ガスタービン部材の高耐熱性が要求されており、セラミ
ックス溶射膜がガスタービン部材の断熱層として利用さ
れている。
【0003】例えばガスタービン翼の余寿命を検査する
際、コストダウンはもちろんのこと、ガスタービンの運
転を中断する時間をできるだけ短縮することが望まれ
る。金属材料の耐酸化コーティングの劣化に関しては、
超音波を用いた手法などが提案されている。しかしなが
らセラミックス等のコーティング材料に関しては満足な
劣化推定法がなく、従来ではガスタービン翼の余寿命を
検査するために翼の一部を検査用のサンプルとして破壊
し、セラミックスを溶射している基板材である耐熱金属
の破断面の粒成長を直接観察することによりタービン翼
の余寿命を予測していた。タービン翼全体の寿命を数枚
の試験片から推測するため、特定短命の翼を検知するこ
とはできない。また試験片を取り出すためには一旦ター
ビンを分解しなければならず、検査のコストが高くな
り、その頻度を下げる原因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法において
は、例えばタービン翼をはじめとするセラミックス製部
品を定期的に検査する際、その都度部品の一部を破壊し
なければならず、また検査終了までの時間、手間ともに
かかっていた。他方タービン翼にコーティングしたセラ
ミックスの剥離に関する問題も深刻でありながら、剥離
に至る余寿命の予測の手段は確立されていなかった。更
には、将来セラミックス製タービン翼が実用化された場
合に、上記の検査方法は適用できない。
【0005】本発明の目的は、上記のようなセラミック
ス部材の寿命予測に関する問題点を解決するもので、セ
ラミックス部材の簡単な比破壊検査により、セラミック
ス部材の寿命を短時間で予測できる方法、及び大型プラ
ント等に使用されているセラミックス部材の寿命を簡単
に検査するシステムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックス
部材のセラミックス粒子の成長、または外部元素の該セ
ラミックスへの拡散により変化する該部材の物理量を測
定することにより寿命を推定する。
【0007】AlN,Al23,Al6Si213,B4
C,Bi23,BN,BaTiO3,CrC,Cr
32,Cr23,CrO2,CoO,Fe34,Mn
O,MgO,NiO,Si34,SiC,SiAlO
N,SnO2,TiB2,TiN,TiC,TiO2 ,T
25,Ti23,ZrB2,ZrO2,ZrSiO4
少なくとも1つからなるセラミックス部材は熱的履歴に
応じて劣化し、亀裂などが生じる。基板材に被覆されて
いるようなセラミックス被覆層の場合、該被覆層は熱的
履歴に応じて剥離に至る。他方、該セラミックスの粒成
長、または該セラミックスへの外部元素の拡散に伴い変
化する物理量もまた熱的履歴に対応している。熱的履歴
に対応した物理量と該セラミックス部材の寿命の関係を
あらかじめ求めておくことによって、該セラミックス部
材の物理量の測定により寿命が予測できる。セラミック
ス部材を発色させておけば、粒成長により色が変化する
ため、寿命を予測できる。該セラミックス部材がZrO
2 の場合にはV,In,Y+Vのいずれかの添加により
セラミックス粒子を黄色に発色することができ、ZrS
iO4の場合にはCo+Niにより灰色、CdSまたはP
rにより黄色,Feによりピンク,Vにより青にでき、
SnO2 の場合にはVまたはTiにより黄色に、Sbに
より灰色に、Crによりピンクにでき、TiO2 の場合
にはCr+SbまたはW+Sbにより黄色に、α−Al
23の場合にはMnまたはPによりピンクに、Crによ
り緑に、高純度SiCの場合はN+Pにより緑に、B+
Alにより青にできる。発色させた該セラミックス部材
の色は、発色セラミックス粒子の粒径によって変化する
ため、該セラミックス部材の粒成長に応じて色が変化
し、寿命がおおまかに予測できる。ここで上記色名をJ
IS Z 8721に基づき定義すると、黄色はH=1
0YR,2.5Y,5Y,7.5Y,10Y,V=3から
8,C=1から16のいずれかのH,V,Cの組合せで
表される色を、青色はH=10BG,2.5B,5B,
7.5B,10B,V=3から8,C=1から16のい
ずれかのH,V,Cの組合せで表される色を、緑色はH
=10GY,2.5G,5G,7.5G ,10G,V=3
から8,C=1から16のいずれかのH,V,Cの組合
せで表される色を、ピンクはH=5R,2.5R,10
RP,7.5RP,5RP,V=3から8,C=1から
16のいずれかのH,V,Cの組合せで表される色を、
灰色はN3,N5,N7のいずれかで表される色を示
す。
【0008】また上記のセラミックスに対応した発色元
素を含む化合物を該セラミックス部材の少なくとも一部
に添加または塗布しておけば、熱的履歴に応じて該発色
元素がセラミックス中に拡散していき、固溶、または反
応してセラミックスが発色するため、寿命がおおまかに
予測できる。また上記のセラミックスに対応した2種類
以上の発色元素を含む化合物を添加または多重に塗布し
ておけば、熱的履歴に応じて該発色元素がそれぞれの拡
散速度でセラミックス中に固溶または反応することによ
り、セラミックスの色が使用時間に応じて変化するため
寿命がおおまかに予測できる。
【0009】絶縁体でないセラミックス部材は熱的履歴
に応じたセラミックス粒子の成長、外部元素の該部材内
への拡散のため、電気伝導度もまた熱的履歴に応じて変
化する。従ってNiO,CoO,Fe34,MnO,B
23,Cr23,CrO2,AlN,Al23,Cr3
2,BaTiO3,Ti25,Ti23,SnO2,Z
rO2 の少なくとも1つからなるセラミックス部材の電
気伝導度を測定することにより、寿命の予測ができる。
【0010】セラミックス部材は熱的履歴に応じたセラ
ミックス粒子の成長、外部元素の該部材内への拡散のた
め、ヤング率もまた熱的履歴に応じて変化する。従って
Si34,SiC,MgO,ZrB2,SiAlON,
TiB2,TiN,Al6Si213,BN,AlN,T
iC,CrC,Cr32,B4C,ZrO2,Al23
少なくとも1つからなるセラミックス部材のヤング率を
測定することにより、寿命の予測ができる。
【0011】本発明はセラミックス部材の物理量を測定
するか、または色を観察することにより、試料を破壊せ
ず、しかも時間と手間をとらずに部材の寿命を予測でき
る方法及び、大型プラントに用いられているセラミック
ス部材の寿命予測システムを提供するものである。物理
量として適当なものは、粒径,電気伝導度,ヤング率,
気孔率が挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のセラミックス部材
の寿命推定法を実施例に基づき説明する。なお、寿命推
測のために測定する物理量により、適用できるセラミッ
クスが限定されるので、それぞれについて説明する。
【0013】〔実施例1〕セラミックスを溶射膜として
使用する場合の基材として、直径50mm,厚さ10mmの
Ni基合金であるハステロイ−X(22重量%Cr−1.
5重量%Co−9重量%Mo−19重量%Fe−0.1
重量%C−残部Ni)を用い、その表面を脱脂洗浄後、
耐食性に優れた結合層CoNiCrAlY 合金(MCrAlY)
をプラズマ溶射により20μm被覆した。プラズマ溶射
は、200Torrの減圧下,Ar雰囲気中,酸素分圧10
-3気圧,出力40kWで行った。次にその表面にZrO
2(8重量%Y23)の被覆層を50μm形成した。溶射
条件は出力50kW、大気中である。その後1060
℃,10時間の真空中加熱処理を行い、結合層と基材と
の拡散処理を行った。試料の模式図を図1に示す。
【0014】本発明の効果を確認するため、上記のよう
に作製した試料を大気中1500℃で長時間保持し、粒
成長と時間の関係を求めた。ZrO2 溶射膜の平均粒径
と保持時間の関係は図2に示すようになっている。溶射
直後の試料はセラミックス粒子が細かく気孔も多いが、
保持時間の経過に伴い粒は成長し、気孔が減少してい
く。気孔率の減少は溶射膜の熱応力の緩和能力の減退に
つながるため、10000 時間保持後のZrO2 溶射膜は、
亀裂が生じて剥離しているものもあれば、少しの衝撃で
容易に剥離するものもあった。このように粒径と保持時
間は対応している。図3及び図4は粒成長前後の該溶射
膜の組織を示す模式図である。
【0015】次に上記溶射膜の大気中1500℃で保持
時間と電気伝導度の関係を求めた。測定は二端子法にて
行った。結果は図5に示すように、保持時間の経過に伴
い電気伝導度は増加している。初期の電気伝導度は0.
004Ω-1cm-1 であったが、5000時間保持後では
0.007Ω-1cm-1 まで増加することが分かった。更に
10000時間の保持では電気伝導度は0.01Ω-1cm
-1 にまで上昇した。該溶射膜の電気伝導度は保持時間
に対応しており、従って粒径にも対応しているため、電
気伝導度の測定がセラミックス部材の寿命予測に有効で
あることは明らかである。その他の導電性酸化物材料に
対しても同様の実験を行った結果を表1に示す。セラミ
ックスは粉末成形体の焼結体を用いたが、それぞれのセ
ラミックスの焼結温度で保持した。各セラミックスの電
気伝導度の測定による寿命予測の可能性についてまとめ
ている。測定方法は試料の電気伝導機構及び電気伝導度
の値に応じて二端子法,三端子法,四端子法が使いわけ
られた。
【0016】
【表1】
【0017】以上の実験結果を参考に、実際のタービン
翼にZrO2 をプラズマ溶射によりコーティングし、模
擬プラントにおいて試験運転をし、該溶射膜の電気伝導
度と運転時間の関係を調査した。タービン翼表面の断面
図を図6に、概観図を図7に示す。
【0018】電気伝導度と時間の関係はおおむね上記試
料片の結果に一致しており、図8に示している。一部異
なった傾向になっているのは、ガスタービン翼は排ガス
を受けるため不純物の浸入や風圧による翼の劣化のため
と思われる。のべ8000時間経過後の溶射膜は剥離が
認められた。
【0019】〔実施例2〕実施例1と同じZrO2 溶射
膜で同様の実験を行い、粒成長,時間とヤング率の関係
を測定した。ヤング率は超音波パルス法により時間の関
数として測定した。図9に示すように、保持前のヤング
率が160GPaであったのに対し、5000時間の保持で
172GPa,10000時間の保持で195GPaに
まで上昇した。ZrO2 膜がが粒成長し、緻密化したた
めヤング率が上昇したものと思われる。
【0020】Al23の焼結体に対して実施例1と同様
に大気中1500℃で保持をし、粒成長,ヤング率と時
間との関係を求めた結果、保持前のヤング率が300G
Paであったのに対し、5000時間の保持で330G
Pa、10000時間の保持で350GPaにまで上昇
した。結果は図10に示すとおりである。
【0021】その他のセラミックスに対してもそれぞれ
の焼結温度で同様の実験を行った結果を表2に示す。そ
れぞれのセラミックスに対してヤング率の測定による寿
命予測の可能性についてまとめている。
【0022】
【表2】
【0023】以上の実験結果を参考に、実際のタービン
翼にZrO2 をプラズマ溶射によりコーティングし、模
擬プラントにおいて試験運転をし、該溶射膜のヤング率
と運転時間の関係を調査した。ヤング率と時間の関係は
上記結果に一致しており、図11に示している。また8
000時間経過後の溶射膜は剥離が認められた。
【0024】〔実施例3〕Ni基盤上にFe34によ
り、例えば×印のような幾何学的な模様をつけ、その上
からZrO2 を溶射し、厚さ0.5mmの膜を形成する。
下面にFe34 で×印をつけた部分のZrO2 膜上に
SiO2 を塗布し、空気中1500℃で5時間保持し、
SiO2 の塗布部分をZrSiO4 化させる。この試験
片を1500℃の空気中で約10000時間(のべ時間)
保持したところ、ZrO2 溶射膜下部に塗布していたF
34が表面まで拡散し、ZrSiO4 中に固溶しピン
クに発色したため、×印が表面に現れた。
【0025】また同上の試験片を1500℃で100
0,5000,10000時間(のべ時間)の曝露試験
を行った。5000時間の保持でZrSiO4部分への
Fe34の拡散によりピンクの×印が観察された。この
時溶射膜には若干の亀裂が生じていた。10000時間
の保持では溶射膜は激しく損傷していたが、模様は更に
ハッキリと観察された。
【0026】〔実施例4〕CVD法により形成されたセ
ラミックス被覆層についても同様に寿命予測の実験を行
った。基材として直径50mm,厚さ10mmのNi基合金
であるハステロイ−X(22重量%Cr−1.5重量%
Co−9重量%Mo−19重量%Fe−0.1重量%C−
残部Ni)を用い、その表面を脱脂洗浄後、結合層CoNi
CrAlY 合金(MCrAlY)をCVDで10μm被覆し
た。そしてその表面にZrO2 (8重量%Y23)の被
覆層をCVDにより30μm形成した。溶射条件は出力
50kW、大気中である。CVDにより成形されたセラ
ミックス被覆層の模式図を図13に示す。
【0027】この試料を大気中1500℃で長時間保持
し、粒成長時間と電気伝導度,熱伝導率の関係を測定し
た。結果は図14に示すように時間の経過にともない電
気伝導度は増加しており、プラズマ溶射によるセラミッ
クス被覆層の特性に似た傾向を示している。初期の電気
伝導度は0.01Ω-1cm-1 であったが、5000時間保
持後では0.012Ω-1cm-1 まで増加することが分かっ
た。更に10000時間の保持では電気伝導度は0.0
18Ω-1cm-1 にまで上昇した。
【0028】〔実施例5〕タービンブレードNi基盤上
にFe34を図14に示すように部分的に塗布し、その
上からZrO2を溶射し、厚さ0.5mmの膜を形成する。
図15に示すように、下面にFe34を塗布している部
分のZrO2 膜上にSiO2 を塗布し、空気中1500
℃で5時間保持し、SiO2 の塗布部分をZrSiO4
化させたものを試作タービンブレードとした。
【0029】発電用ガスタービン装置にTBC被膜を有
するタービンブレードを試験的に取付け、従来通りの運
転を行った。定期点検時には、図16に示すように、燃
焼器ライナ入り口部分からファイバースコープを挿入
し、タービンブレードのTBC被膜を肉眼により観察し
た。1500℃での断続的な運転をし、1000,5000,1
0000時間(のべ時間)の時点で、タービンブレード
の点検を行った。点検はファイバースコープによりTB
C被膜を観察した後、従来の点検法通り翼の一部を検査
用サンプルとして破壊し、耐熱金属の破断面の粒成長を
観察した。
【0030】5000時間の保持では、ファイバースコ
ープの観察によれば翼のZrSiO4部分はFe34の拡
散によりややピンク色に変色しており、溶射膜には若干
の亀裂が生じていた。この時、耐熱金属破断面の観察を
し、Aパラメータ法により計算した寿命比は0.65 で
あった。10000時間の保持では、ファイバースコー
プの観察によれば溶射膜は激しく損傷しており、模様は
明らかにピンク色になっていた。Aパラメータ法による
寿命比は1.28 であった。これはタービンブレードの
寿命のおよそ128%の時間が経過していることを意味
し、ファイバースコープによる色の観察は耐熱金属破断
面の観察に対応していることがわかる。また肉眼による
観察に代わり、赤,緑,青の3色LEDを光源に使用し
た高感度カラーセンサを用いて同様にタービンブレード
の点検を行った。肉眼による観察結果の判断に基づき、
カラーセンサからの情報を処理するプログラムを作成
し、ブレードの熱履歴時間を計算した。ブレードの損傷
が激しい部分の色の認知は不正確なものの、肉眼による
観察結果とおおむね同様な結果を得た。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のセラミッ
クス溶射膜寿命推定法は、被検査物を破壊せずに測定で
きる物理量または色による検査のため、短時間で容易に
被検査物の寿命を推定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】MCrAlY基盤に溶射視たZrO2 セラミッ
クスの構造の模式図。
【図2】ZrO2 溶射膜の平均粒径と保持時間の関係を
示すグラフ。
【図3】ZrO2溶射膜の粒成長前の構造を示す模式
図。
【図4】ZrO2溶射膜の粒成長後の構造を示す模式
図。
【図5】ZrO2溶射膜の電気伝導度と保持時間の関係
を示すグラフ。
【図6】タービン翼表面の断面図。
【図7】タービン翼の概観図。
【図8】タービン翼表面の溶射セラミックスの電気伝導
度と保持時間の関係を示すグラフ。
【図9】ZrO2溶射膜のヤング率と保持時間の関係を
示すグラフ。
【図10】Al23溶射膜のヤング率と保持時間の関係
を示すグラフ。
【図11】タービン翼表面の溶射セラミックスのヤング
率と保持時間の関係を示すグラフ。
【図12】CVDにより成形されたセラミックス被覆層
の模式図。
【図13】CVDにより成形されたセラミックス被覆層
の電気伝導度と保持時間の関係を示すグラフ。
【図14】タービンブレードにFe23,ZrO2,S
iO2を塗布または溶射する部分の模式図。
【図15】タービンブレード発色部分の断面模式図。
【図16】発電用ガスタービン装置にファイバースコー
プを挿入し、タービンブレードを観察する模式図。
【符号の説明】
1…セラミックス粒子、2…気孔、3…MCrAlY、
4…Ni基合金、5…触媒、6…遮熱被覆層、7…基
体、8…結合層、9…翼部、10…プラットフォーム
部、11…発色元素塗布部、12…ZrO2溶射部、1
3…ZrSiO4、14…発色元素、15…ファイバー
スコープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 21/77 G01N 21/77 C 27/04 27/04 Z 31/00 31/00 S G01R 27/02 G01R 27/02 R G21B 1/00 G21B 1/00 R (72)発明者 玉置 英樹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 和田 克夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面層がセラミックスからなる
    セラミックス部材の物理量を測定し、その寿命を推定す
    ることを特徴とするセラミックス部材の非破壊による寿
    命推定法。
  2. 【請求項2】少なくとも表面層がセラミックスからなる
    セラミックス部材の、表面層のセラミックスの粒成長を
    粒径変化を測定することにより、その寿命を推定するこ
    とを特徴とするセラミックス部材の非破壊による寿命推
    定法。
  3. 【請求項3】少なくとも表面層がセラミックスからなる
    セラミックス部材の、表面層のセラミックスの粒径の変
    化に対応して変化する物理量を測定し、予め別に求めて
    おいた前記セラミックス部材の粒径と物理量との関係に
    基づきその寿命を推定することを特徴とするセラミック
    ス部材の非破壊による寿命推定法。
  4. 【請求項4】前記セラミックスがAlN,Al23,A
    6Si213,B4C,Bi23,BN,BaTiO3
    CrC,Cr32,Cr23,CrO2,CoO,Fe3
    4,MnO,MgO,NiO,Si34,SiC,Si
    AlON,SnO2,TiB2,TiN,TiC,Ti
    2,Ti25,Ti23,ZrB2,ZrO2,ZrSiO
    4の少なくとも1つであり、請求項1から3のいずれか
    に記載のセラミックス部材の非破壊による寿命推定法。
  5. 【請求項5】少なくとも表面層がセラミックスからなる
    セラミックス部材の電気伝導度の変化を測定し、請求項
    1から3のいずれかに記載の方法で寿命を推測すること
    を特徴とするセラミックス部材の非破壊による寿命推定
    法。
  6. 【請求項6】請求項5のセラミックス部材がNiO,C
    oO,Fe34,MnO,Bi23,Cr23,CrO
    2,AlN,Al23,Cr32,BaTiO3,Ti2
    5,Ti23,SnO2,ZrO2の少なくとも1つで
    あり、該セラミックス粒子の成長、または外部元素の該
    セラミックス内への拡散に起因する電気伝導度の変化を
    測定し、請求項1から3のいずれかに記載の方法で寿命
    を推測することを特徴とするセラミックス部材の非破壊
    による寿命推定法。
  7. 【請求項7】少なくとも表面層がセラミックスからなる
    セラミックス部材のヤング率の変化を測定し、請求項1
    から3のいずれかに記載の方法で寿命を推測することを
    特徴とするセラミックス部材の非破壊による寿命推定
    法。
  8. 【請求項8】請求項7のセラミックス部材がSi34
    SiC,MgO,ZrB2,SiAlON,TiB2,TiN,
    Al6Si213,BN,AlN,TiC,Cr32,C
    rC,B4C,ZrO2,Al23の少なくとも1つであ
    り、該セラミックス粒子の成長、または外部元素の該セ
    ラミックス内への拡散に起因するヤング率の変化を測定
    し、請求項1から3のいずれかに記載の方法で寿命を推
    測することを特徴とするセラミックス部材の非破壊によ
    る寿命推定法。
  9. 【請求項9】少なくとも表面層がセラミックスからなる
    セラミックス部材の色の変化を観察することにより、寿
    命を推測することを特徴とするセラミックス部材の非破
    壊による寿命推定法。
  10. 【請求項10】少なくとも表面層がセラミックスからな
    るセラミックス部材の少なくとも一部に発色元素を添加
    または塗布しておき、該セラミックス粒子の成長、また
    は発色元素の該セラミックスへの拡散に起因する色の変
    化を観察することにより、請求項9に記載の方法で寿命
    を推測することを特徴とするセラミックス部材の非破壊
    による寿命推定法。
  11. 【請求項11】請求項9または10のいずれかにおい
    て、前記発色元素はV,In,Y,Fe,Pr,Co,
    Ni,Cr,Sb,Mn,CdS,W,Pの少なくとも
    1つの元素を含む化合物であり、請求項9または10に
    記載の方法で寿命を推測することを特徴とするセラミッ
    クス部材の非破壊による寿命推定法。
  12. 【請求項12】請求項11のセラミックス部材が、Zr
    2 の場合にはV,In,Y+V,ZrSiO4 の場合
    にはCo+Ni,CdS,Fe,Pr,V,SnO2
    場合にはV,Sb,Cr,Ti,TiO2 の場合にはC
    r+Sb,Cr+W,α−Al23の場合にはMn,
    P,Cr,高純度SiCの場合にはN+P,B+Alの
    少なくとも1つを含む化合物を発色剤として添加または
    塗布して、請求項9または10に記載の方法で寿命を推
    測することを特徴とするセラミックス部材の非破壊によ
    る寿命推定法。
  13. 【請求項13】ガスタービンのノズル,ブレード及び燃
    焼器を備え、前記ノズル,ブレード及び燃焼器の少なく
    とも1つにTBC(Thermal Barrier Coating)被膜を有
    するガスタービンの寿命推定法において、被膜の物理量
    変化に基づいてTBC被膜の寿命を予測することを特徴
    とするガスタービンの非破壊による寿命推定法。
  14. 【請求項14】TBC被膜を有するタービン翼の定期点
    検において、タービン停止時にケーシングやタービン翼
    を取り外すことなく、燃焼器ライナ入り口などタービン
    翼に通じる部分から、ファイバースコープなどの視覚伝
    達装置を用いて被膜の色の変化を観察することを特徴と
    するガスタービンの非破壊による定期点検システム。
  15. 【請求項15】TBC被膜を有するタービン翼の定期点
    検において、タービン停止時にケーシングやタービン翼
    を取り外すことなく、燃焼器ライナ入り口などタービン
    翼に通じる部分から、テスターなどの電気伝導度測定装
    置を用いて被膜の電気伝導度の変化を測定することを特
    徴とするガスタービンの非破壊による定期点検システ
    ム。
  16. 【請求項16】核融合炉壁セラミックスの寿命推定法に
    おいて、該セラミックスの物理量変化に基づいて寿命を
    予測することを特徴とする核融合炉壁の非破壊による寿
    命推定法。
  17. 【請求項17】核融合炉壁セラミックスの寿命推定法に
    おいて、該セラミックスの色の変化に基づいて寿命を予
    測することを特徴とする核融合炉壁の非破壊による寿命
    推定法。
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