JPH08253650A - 導光板用アクリル系樹脂組成物 - Google Patents

導光板用アクリル系樹脂組成物

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JPH08253650A
JPH08253650A JP5867195A JP5867195A JPH08253650A JP H08253650 A JPH08253650 A JP H08253650A JP 5867195 A JP5867195 A JP 5867195A JP 5867195 A JP5867195 A JP 5867195A JP H08253650 A JPH08253650 A JP H08253650A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メチルメタクリレート単位90〜99.5重
量%およびアルキル基の炭素数が1〜8であるアルキル
アクリレート単位0.5〜10重量%からなり、還元粘
度が30〜60g/mlであるアクリル系共重合体10
0重量部と下記化1で表されるグリセリン高級脂肪酸モ
ノエステル0.02〜0.5重量部、水分1〜800p
pmとからなる導光板用アクリル系樹脂組成物。 【効果】 低温での薄肉成形を可能とする流動性を有す
る上に良好な成形性を有し、比較的低温で射出成形して
もクラック等の外観不良が避けられ、導光板の成形用材
料として好適である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレ−のバ
ックライトに用いられる導光板の作製に好適なアクリル
系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂は、透明性、耐候性、表面
硬度に優れるため、自動車外装部品、エクステリア用品
等の屋外用途に広く使用されている。また、アクリル樹
脂は可視光領域の光線透過率ではガラス並み以上の特性
を有し、また成形後の複屈折は小さく、光学的に非常に
優れたプラスチックの一つである。そのため、従来から
アクリル樹脂は種々の光学材料として利用されており、
光学用プラスチックレンズや光学式ディスク等としての
応用が進んでいる。
【0003】そのため、従来からメタクリル樹脂は種々
の光学材料として利用されてきたが、最近、液晶ディス
プレー用バックライトとしての利用が増えてきている。
バックライト導光体とはある方向から入射した光線を伝
搬、拡散させ、液晶ユニット面側で光らせるユニットを
言う。バックライトの方式としては導光体を光源と液晶
ユニットの間にはさんだ直下型方式と光源を導光体のエ
ッジに配置したエッジライト方式の2通りの方式がある
が、近年、液晶ディスプレーに対する軽量化の要求から
導光体の薄肉化が課題となり、エッジライト方式が主流
になっている。エッジライト方式では、導光体中の光線
透過距離が直下式に比較して長いので、導光体中での光
損失を防止するため、導光体に使用される材料としては
高い光線透過率を有することが必須となる。また、エッ
ジから入射した光線を導光体の液晶ユニット側面全体に
出射させる工夫が導光体の設計に必要となる。
【0004】導光体のエッジから入射した光線を導光体
の面全体に均一に出射させる方法としては、片面にドッ
トグラデーション印刷を施す方法(特開平6−1945
26号公報、特開昭63−62104号公報)、片面に
光を拡散させるための凹凸を形成する方法(特開昭61
−127506号公報)、グラデーション付フィルムを
貼り付ける方法などがある。薄肉で精密な導光板や光を
拡散させるための凹凸の成形には、通常、射出成形法が
用いられる。この場合、アクリル樹脂の成形性、流動性
の改良が必要であり、このためには、樹脂の分子量を下
げるか、あるいは内部可塑化効果を持つコモノマーを共
重合させるか、の手法が一般的である。ただし、後者の
手法は通常は樹脂の耐熱性を低下させるため、単にコモ
ノマー量を多くして流動性を改良したアクリル樹脂は、
耐熱性が下がり不向きである。一方、単に分子量を下げ
て流動性を改良したアクリル樹脂は、機械強度に劣ると
いう問題があった。
【0005】さて、アクリル樹脂は金属に対する密着性
が比較的強いと言われており、かつ脆いため、射出成形
においては金型からの離型不良に由来して成形品の割
れ、ひび、あるいは表面の荒れといった不良が発生しや
すいという問題がある。また、導光板の射出成形におい
ては、樹脂の熱劣化による色調の悪化や焼けゴミの混入
を抑制するために成形温度をできるだけ低温にして実施
することが要請されているが、低温成形では金型内での
樹脂の流動性が悪いためひけ等の不良防止のため、射出
圧力を上げて成形するため金型内で局所的に射出圧力が
上昇し、離型しにくい部位が生じ易い、という問題があ
った。さらに、低温成形に対応するため樹脂の成形性を
改良しようとして分子量を下げると、機械強度が低下す
るため、離型時に突き出しピンに当たる部位に割れが生
じ易い、という問題もある。
【0006】即ち、薄肉成形品をできるだけ低温で射出
成形しようとする導光板の製造においては、その使用す
る材料の離型性改良の必要性が高まっていた。アクリル
樹脂の離型性を改良する技術としては、例えば多価アル
コ−ルと脂肪酸のエステル、1価のアルキルアルコー
ル、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩の内の少なく
とも1種を添加する方法(特開昭61−73754号公
報)、グリセリン高級脂肪酸エステルと飽和脂肪族アル
コールを添加する方法(特開平1−294763号公
報)、ステアリン酸グリセライド、ベヘン酸グリセライ
ド、脂肪酸アルキルエステルの内の少なくとも1種を添
加する方法(特開平2−115255号公報)、グリセ
リン高級脂肪酸エステルのアルキル基の炭素数分布を特
定の比率にする方法(特開平4−53860号公報、特
開平4−253752号公報)等が知られているが、こ
れらに開示されている樹脂組成物は導光板用樹脂として
は、流動性、離型性、耐熱性などの点でより一層の改良
が要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、精密
な薄肉成形品を、樹脂の熱劣化をさけるために比較的低
温で射出成形し、かつ離型性不足による割れ、ひび、外
観不良を避けなければならないということが要請される
導光板の分野において、好適に使用しうるアクリル樹脂
は見出されていなかった。本発明は、良好な機械強度、
耐熱性、低温での薄肉成形を可能とする流動性を有する
上に、良好な離型性を実現することのできる樹脂組成物
を提供することである。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、アクリ
ル樹脂が金属に対して密着しやすく、かつ脆いために割
れ、ひび、外観不良等の成形加工上のトラブルが発生す
るという問題点を抜本的に解決する目的で、鋭意研究を
重ねてきた。その結果、特定のアクリル系共重合体に対
して、水分率を管理した状態で、特定の化合物を適量添
加する事によって顕著な効果が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は以下のとおりである。 1. 導光板用アクリル系樹脂組成物であって、メチル
メタクリレート単位90〜99.5重量%およびアルキ
ル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレート単位
0.5〜10重量%からなり、クロロホルム中、25℃
で測定した還元粘度が30〜60ml/gであるアクリ
ル系共重合体100重量部と下記一般式(1)で表され
るグリセリン高級脂肪酸モノエステル0.02〜0.5
重量部とからなり、かつ上記樹脂組成物中の水分含有量
が1〜800ppmであることを特徴とする導光板用ア
クリル系樹脂組成物。
【0010】
【化2】
【0011】(ここで、R1 は炭素数が10〜30であ
るアルキル基を示す。) 2. 一般式(1)で表されるグリセリン高級脂肪酸モ
ノエステルが、R1 が炭素数17であるアルキル基であ
るグリセリンモノエステルを80〜99mol%含有す
ることを特徴とする上記1の導光板用アクリル系樹脂組
成物。以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明におけるアクリル系共重合体は、メ
チルメタクリレート単位90〜99.5重量%とアルキ
ル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリレート単位
0.5〜10重量%よりなるものであり、アルキルアク
リレート単位が2.5〜8重量%よりなるものが好まし
い。共重合体中のアルキルアクリレート単位の割合が1
0重量%を超えると組成物の耐熱性が低下し、0.5重
量%未満では熱分解性が大きく、銀条痕等の成形不良が
出やすくなるので、いずれも導光板用アクリル系樹脂組
成物としては適当でない。アルキル基の炭素数が1〜8
であるアルキルアクリレートとしてはメチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2
−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられ、メチルア
クリレート、エチルアクリレートが好ましい。また共重
合体のクロロホルム中、25℃で測定した還元粘度は3
0〜60ml/gであることが必要であり、32〜58
g/mlが好ましく、さらに好ましくは33〜53ml
/gである。還元粘度が、30ml/g未満では組成物
の機械強度が劣り、一方、60ml/gを越えると成形
加工性が低下し、また複屈折も大きくなるので、いずれ
も導光板用アクリル系樹脂組成物としては不適当であ
る。
【0013】本発明のアクリル系共重合体の製造法につ
いては特に制限がなく、通常、工業的に行われているラ
ジカル重合法、すなわち懸濁重合法、乳化重合法、塊状
重合法、溶液重合法等によって製造することができる。
導光板としては、微少な異物の混入はできるだけ避ける
のが好ましく、この観点からは懸濁剤や乳化剤を用いな
い塊状重合法や溶液重合法によるのが好ましい。
【0014】本発明のアクリル系共重合体の製造に用い
られる重合開始剤としては、一般にラジカル重合におい
て用いられる重合開始剤を使用することができる。例え
ば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ベン
ゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過
酸化物が用いられ、特に90℃以上の高温下で塊状重合
法や溶液重合法を行う場合には、10時間半減期温度が
80℃以上で、かつ単量体混合物や溶剤に可溶なアゾ化
合物や過酸化物が好ましく、例えば、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、シクロヘキサノンパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサ
ン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニト
リル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル
等を挙げることができる。これらの開始剤は単量体混合
物に対して0.005〜5重量%の範囲で用いられる。
【0015】本発明のアクリル系共重合体の製造におい
ては、分子量を調節するために、ラジカル重合において
一般的に用いられる連鎖移動剤を使用できる。例えば、
n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、
n−ドデシルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグ
リコレート等のメルカプタン類が好ましい。これらの連
鎖移動剤は、本発明のアクリル系共重合体のクロロホル
ム中、25℃における還元粘度が30〜60ml/gの
範囲になるような濃度で単量体混合物に添加して使用す
るのが好ましい。本発明の導光板用アクリル系樹脂組成
物は、上記のアクリル系共重合体100重量部に対し
て、下記の一般式(1)で表されるグリセリン高級脂肪
酸モノエステル0.02〜0.5重量部、好ましくは
0.07〜0.3重量部含有するものである。
【0016】
【化3】
【0017】(ここで、R1 は炭素数が10〜30のア
ルキル基を示す。) 本発明に用いるグリセリン高級脂肪酸モノエステルとし
ては、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノミリ
ステ−ト、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモ
ノステアレート、グリセリンモノベヘネ−ト等が挙げら
れ、これらは単独で、あるいは2種以上の混合物として
使用することができる。これらの中でも、一般式(1)
で表されるグリセリン高級脂肪酸モノエステルが、R1
が炭素数17であるアルキル基であるグリセリンモノエ
ステルを80〜99mol%含有することが特に離型効
果に優れるため、好ましい。特にグリセリンモノステア
レートを80〜99mol%含有するグリセリン高級脂
肪酸モノエステル混合物が好ましい。グリセリンモノス
テアレートを80〜99mol%含む場合に著しい離型
性改良効果が見られる理由は明らかではないが、グリセ
リンモノステアレートとアクリル系樹脂との相溶性が良
好であることが一因であると推定される。なお、工業的
に生産されているグリセリン高級脂肪酸モノエステルに
は、ジエステルやトリエステルが不純物として数%含有
されることがあるが、この程度の量であれば、本発明の
効果を損なうことは無い。
【0018】本発明のアクリル系樹脂組成物100重量
部に対して、グリセリン高級脂肪酸モノエステルの含有
量が0.02重量部未満では、組成物の離型性改良効果
が不十分であり、一方、0.5重量部を超えて含有させ
ても離型性でさらに顕著な改良効果は見られず、コスト
的に引き合わないので好ましくない。また、あまり多量
に添加すると組成物の黄色度の上昇と耐熱性の低下を招
き、さらに加工時に一部が金型表面や押出ダイのリップ
部分に析出して成形品の表面不良の原因となるので、良
好な導光板が得られず、好ましくない。
【0019】また、本発明の樹脂組成物を成形する際に
は樹脂に含有する水分含有量が800ppmを超える
と、グリセリン高級脂肪酸モノエステルの離型効果が加
水分解によると思われる原因により離型効果を発揮させ
ることができない。また1ppm以下の水分含有量にす
ることは困難である。好ましい水分含有量は1〜400
ppmである。水分含有量を800ppm以下にするた
めには、乾燥条件を厳しく管理する必要があるが、乾燥
の方法自体は公知の方法により実施しうる。さらに、本
発明の効果を阻害しない範囲で、グリセリン高級脂肪酸
モノエステル以外の通常の離型剤を併用することはさし
つかえない。例えば、ステアリルアルコール、ステアリ
ン酸、炭素数20〜60のパラフィンワックス、モンタ
ンワックス等が挙げられるが、導光板の色調、耐熱性な
どに影響を与えやすいので、実施する際は注意を要す
る。これら通常の離型剤もアクリル系樹脂組成物100
重量部に対しては0.02〜0.5重量部含有させるの
が好ましい。
【0020】本発明の導光板用アクリル樹脂組成物を製
造する方法は特に限定される事なく、公知の方法を採用
する事ができる。例えば、アクリル系共重合体の製造時
に単量体混合物にあらかじめグリセリン高級脂肪酸モノ
エステルを溶解しておき重合する方法や、溶融状態、ビ
ーズ状あるいはペレット状のアクリル系樹脂にグリセリ
ン高級脂肪酸モノエステルをミキサー等によって所望の
割合で混合し、押出機を用いて混練、ペレット化する方
法等を挙げる事ができる。また、配合の際に本発明の効
果を損なわない範囲で、必要に応じて紫外線吸収剤、酸
化防止剤、光拡散剤、染料、顔料等を添加する事も可能
である。以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。
【0021】
【実施例】なお,実施例、比較例における測定は次に記
載する方法、もしくは測定機器を用いて行った。 (1)共重合体の組成分析 共重合体のジクロロメタン溶液を白金製ボ−トに流延、
乾燥し、窒素気流中、熱分解炉(島津製 PYR−2
A)内で450℃にて分解し、解重合により生成する単
量体成分をただちにガスクロマトグラフィー用カラムに
導入、分析した。結果は、塊状重合で得られた組成既知
のポリマ−分析結果を標準として、定量計算により実施
した。 (2)還元粘度 試料0.15gをクロロホルム50mlに溶解し、25
℃にてオストワルド粘度計で測定した。 (3)グリセリン高級脂肪酸モノエステルの定量 樹脂組成物の一定量を内部標準物質を含有するジクロロ
メタンに溶解し、BSA(ビストリメチルシリルアセト
アミド)で処理してグリセリン高級脂肪酸モノエステル
をシリル化した後、ガスクロマトグラフィー法で定量し
て分析した。
【0022】(4)水分率 カールフィッシャー水分計(京都電子製)により測定し
た。 (5)離型性評価 ファナック製射出成形機T−100D型を用い、シリン
ダー温度250℃、金型温度80℃、最大射出圧力80
MPaの条件で図(1)に示す様な平板を成形し、クラ
ック、異音、ソリが発生したものを不良品と見なした。
ソリの評価は定盤に成形サンプルを置き、端が浮いてい
る量を縦型のノギスで測定した。サンプル数としては、
射出成形条件を一定にするために20ショット捨て打ち
した後、100ショット成形して評価した。 (6)成形品表面曇りの評価 (5)の評価を実施した後の成形品の表面あれを目視で
観察し、その評価を実施した。この添加剤が金型面に析
出するために発生すると考えられる。 ○ 表面あれ無し。 × 著しく表面あれが発生。
【0023】(7)導光板の色調の評価 得られた平板の厚み方向の黄色度を、日本電色工業
(株)製の色差計(TC−1500MC型)を使用し
て、空気を基準として黄色度(ΔYI)を求めた。ま
た、実施例及び比較例において用いた略号は、以下の化
合物を示す。 MMA:メチルメタクリレ−ト MA:メチルアクリレ−ト LPO:ラウロイルパーオキサイド DBPMS:1,1−ジ−t−ブチルパ−オキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン n−OM:n−オクチルメルカプタン EB:エチルベンゼン
【0024】
【実施例1】MMA68.6重量%、MA1.4重量
%、およびEB30重量%からなる単量体混合物に、D
BPMS150ppmおよびn−OM1500ppmを
添加し、均一に混合した。この溶液を内容積10リット
ルの密閉式耐圧反応器に連続的に供給し、攪拌下に平均
温度130℃、平均滞留時間2時間で重合した後、反応
器に接続された貯槽に連続的に送り出し、減圧下に揮発
分を除去し、さらに押出機に連続的に溶融状態で移送し
た。ここで、押出機に接続した添加剤投口から、グリセ
リンモノステアレートを85mol%含有するグリセリ
ン高級脂肪酸モノエステルを90℃で溶融した状態で定
量的にフィードして、アクリル系樹脂組成物をペレット
の形で得た。樹脂中の水分は熱風乾燥機にて80℃、1
2時間乾燥し調整した。このアクリル系共重合体の還元
粘度は53ml/gであった。また、このアクリル系共
重合体を熱分解ガスクロ法を用いて組成分析したとこ
ろ、MMA/MA=98.0/2.0(重量比)の結果
を得た。また、組成物中のグリセリン高級脂肪酸モノエ
ステル量を定量したところ、共重合体100重量部当た
り0.13重量部との結果であった。得られた樹脂組成
物を成形、評価した結果を表1にまとめて示した。
【0025】
【実施例2】樹脂の乾燥は除湿剤入りホッパードライヤ
ーを用い樹脂を乾燥し(80℃、24時間)、水分率を
140ppmとした。それ以外は、実施例1と同様に実
施した。結果を表1に示す。
【0026】
【実施例3】アクリル系樹脂組成物中のグリセリン高級
脂肪酸モノエステル量を0.3重量部とした以外は、実
施例1と同様に実施した。結果を表1に示した。
【0027】
【比較例1】アクリル系樹脂組成物の調製時に、グリセ
リン高級脂肪酸モノエステルを添加しない以外は、実施
例1と同様に実施した。得られた樹脂組成物の離型性を
成形、評価したところ、離型時の割れによるクラックが
発生した。また離型時に異音が発生した。結果をまとめ
て表1に示した。
【0028】
【比較例2】アクリル樹脂組成物中のグリセリン高級脂
肪酸モノエステル量を4重量部とした以外は、実施例1
と同様に実施した。得られたペレットから射出成形によ
って所定の試験片を作成したところ、YIが4.5とや
や大きかった。この樹脂組成物の離型性を評価したとこ
ろ、不良発生率は0%で極めて良好であったが、金型表
面の曇りが発生した。結果をまとめて表1に示した。
【0029】
【比較例3】成形時の水分率が1240ppmに調整し
たこと以外は、実施例1と同様に実施した。得られた樹
脂組成物の離型性を評価したところ、離型時の割れによ
るクラックが発生した。また離型時に異音が発生した。
結果をまとめて表1に示した。
【0030】
【実施例4】アクリル系共重合体の製造において、MM
A66.4重量%、MA3.6重量%、EB30重量%
からなる単量体混合物に、DBPMS150ppmおよ
びn−OM2200ppmを添加した溶液を用いた他は
実施例1と同様に実施した。得られたアクリル系共重合
体(B)の還元粘度は,42ml/gであった。また、
この共重合体(A)を熱分解ガスクロ法を用いて組成分
析したところ、MMA/MA=95.0/5.0(重量
比)の結果を得た。成形時の水分率は420PPM以下
である。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の組成物は、低温での薄肉成形を
可能とする流動性を有する上に、良好な離型性を有し、
樹脂の熱劣化をさけるために比較的低温で射出成形して
も、離型性不足によるクラック等の外観不良が避けら
れ、良好な導光板の成形に好適に使用しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において、離型性の評価ために用いられ
る導光板の正面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導光板用アクリル系樹脂組成物であっ
    て、メチルメタクリレート単位90〜99.5重量%お
    よびアルキル基の炭素数が1〜8であるアルキルアクリ
    レート単位0.5〜10重量%からなり、クロロホルム
    中、25℃で測定した還元粘度が30〜60ml/gで
    あるアクリル系共重合体100重量部と下記一般式
    (1)で表されるグリセリン高級脂肪酸モノエステル
    0.02〜0.5重量部とからなり、かつ上記樹脂組成
    物中の水分含有量が1〜800ppmであることを特徴
    とする導光板用アクリル系樹脂組成物。 【化1】 (ここで、R1 は炭素数が10〜30であるアルキル基
    を示す。)
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表されるグリセリン高級
    脂肪酸モノエステルが、R1 が炭素数17であるアルキ
    ル基であるグリセリンモノエステルを80〜99mol
    %含有することを特徴とする請求項1記載の導光板用ア
    クリル系樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006186175A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Nippon Zeon Co Ltd 電子部品用樹脂膜形成材料及びそれを用いた積層体
JP2010285483A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Sumitomo Chemical Co Ltd メタクリル樹脂組成物
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