JPH08253498A - ボンベシン類似体 - Google Patents

ボンベシン類似体

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JPH08253498A
JPH08253498A JP7084604A JP8460495A JPH08253498A JP H08253498 A JPH08253498 A JP H08253498A JP 7084604 A JP7084604 A JP 7084604A JP 8460495 A JP8460495 A JP 8460495A JP H08253498 A JPH08253498 A JP H08253498A
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ala
phe
leu
val
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Hyuku Kim Sun
スン・ヒュク・キム
Pierre Moreau Jacques
ジャックピエール・モロー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 良性或は悪性組織の増殖の治療に有用なボン
ベシン類似体を提供する。 【構成】 一般式1の治療ペプチドおよびその製薬上許
容できる塩。 一般式1のペプチドの具体例にはH−D−Phe−Gl
n−Trp−Ala−Val−β−Ala−His−P
he−Nle−NHがある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良性の或は悪性の組織
の増殖を治療するのに有用なボンベシン類似体に関す
る。
【0002】
【従来技術】両性のペプチドボンベシン(Anasta
si等、Experientia27巻:166〜16
7、1971参照)は、哺乳動物の同類体ガストリン放
出ペプチド(GRP)、ニューロメジンB(NMB)、
ニューロメジンC(NMC)、及びリトリン(lito
rin)に密接に関係する。Minamino等、An
n.N.Y.Acad.Sci.547巻:373〜3
90(1988)参照。GRP及びNMBの両レセプタ
ーはヒトの腫瘍に関して識別されかつ特性表示された。
Taylor等、Growth Factors,Pe
ptides, and Receptors(Moo
dy,T.編集、1993)参照。ボンベシンは、小細
胞肺癌(SCLC)を含む多数のヒトの癌細胞系統につ
ていの成長因子になることが見出され、かつヒトの胸部
及び前立腺癌において検出されてきた。Haveman
等、編集、Recent Results in Ca
ncer Research − Peptide H
ormones inLung Cancer, Sp
ringer−Verlag、ニューヨーク、198
6。これらの癌の多くはGRP或はボンベシンに関連し
たペプチドホルモンを分泌することが知られている。よ
って、ボンベシンに対する拮抗物質がこれらの癌を治療
するための薬剤として提案された。
【0003】Cuttitta等は、ボンベシンに対す
る特異性モノクローナル抗体が裸のマウスに異種移植し
たヒトの小細胞肺癌細胞系統の増殖をインビボで抑制す
ることを立証した。Cuttitta等、Cancer
Survey 4巻:707〜727、1985。Z
achary及びRozengurtは、ボンベシンの
有糸分裂作用に反応する3T3ミューリン線維芽細胞に
おいて、物質P拮抗物質であるSpantideがボン
ベシン拮抗物質として作用することを観測した。Zac
hary等、Proc.Natl.Acad.Sci.
(USA)、82巻:7616〜7620、1985。
【0004】Heinz−Erian等は、ボンベシン
の12位におけるHisをD−Pheで置換し、テンジ
クネズミの膵臓からの分散された腺房においてボンベシ
ン拮抗物質活性を観測した。Heinz−Erian
等、Am.J.of Physiol.252:G43
9〜G442、1987。Riverは、ボンベシンの
生活性なC末端のデカペプチドの立体配座自由度を、分
子内ジスルフィドブリッジを加入することによって制限
することを指向する研究を報告した。しかし、Rive
rは、これまでは、この変更を有するボンベシン類似体
が何ら拮抗物質活性を何ら示すことができないと述べ
た。River、等、イタリー、ローマ、1987年1
0月、Abstracts of the Inter
national Symposium on Bom
besin−Like Peptides in He
alth and Diseaseにおける「Comp
etitive Antagonists of Pe
ptide Hormones」。
【0005】ボンベシンの合成類似体が、また、PCT
出願WO 91/17181(1991);Coy等、
J.Biol.Chem.266(25):16441
(1991);及びSiegfried,J.,Ana
t.Record 236巻:241−247(199
3)において報告された。ボンベシンは、ホルモンの放
出並びに膵臓、胃、及び腸の分泌及び腸の可動性の刺激
を含む胃腸管に対する直接及び間接の両方の作用を示
す。ボンベシンによって放出されるGRP及びコレシス
トキニンは正常の胃腸粘膜の維持並びに正常の及び腫瘍
性の組織の増加する成長において役割を果たすことが示
された。
【0006】裸のマウスにおける異種移植されたヒトの
結腸及び胃の癌の増殖が、ガストリンを投与することに
よって刺激された後に、セクレチンを加えることによっ
て抑制され(タナカ等、Tokaku,J.Exp.M
ed.148:459,1986)、ガストリンレセプ
ターを持つMC−26ミューリン結腸癌の増殖がペンタ
ガストリンによって刺激され(Winsett等、Su
rgery 99:302 1980)、かつガストリ
ン−レセプター拮抗物質であるプログルミド(prog
lumide)によって抑制される(Beaucham
p等、Ann.Surg.202:303,198
5)。ボンベシンは正常の宿主膵臓についての栄養剤及
び異種移植されたヒトの膵臓腫瘍組織において成長抑制
剤の両方として同時に作用することが見出された。Al
exander等、Pancreas3:247、19
88。NMBは、癌細胞の増殖をもたらし(Moody
等、J.Phamacol.261:1(199
2))、食品摂取量を抑制させ、かつガストリン放出を
減少させる(カワイ等、Endocrinol.日本
37(6):857(1990))のが示された。
【0007】
【課題を解決するための手段】略語 Chx−Ala=シクロヘキシル−Ala(3−シクロ
ヘキシルアラニン) pGlu=ピログルタミン酸(pyroglutami
c acid) Nle=ノルロイシン D−Cpa=D−p−クロロフェニルアラニン HyPro=ヒドロキシプロリン Nal=3−(α−ナフチル)−アラニン、或は3−
(β−ナフチル)−アラニン DOPA=3、4−ジヒドロキシフェニルアラニン
【0008】Tcc=1、2、3、4−テトラヒドロ−
2−カルボリン(carboline)−3−カルボン
酸 Tic=1、2、3、4−テトラヒドロイソキノリン−
3−カルボン酸 Aza−Tyrosine=3−(5−ヒドロキシ−2
−ピリジル)−アラニンSar=サルコシン 1−或は3−メチル−His=1或は3位複素環式窒素
上にメチル基を有するHis ε−アルキル−Lys=アルキル基によって置換された
【化2】 を有するLys β−Ala=3−アミノプロピオン酸
【0009】発明は、下記式の線状治療ペプチド:
【化3】 式中、A1 はD−α−芳香族アミノ酸或はD−α−テザ
ード(tethered)アミノ酸であり;A2 はGl
n、His,1−メチル−His、或は3−メチル−H
isであり;A3 はNal、Trp、Phe、及びp−
X−Phe(ここで、XはF、Cl、Br、NO2 、O
H或はCH3 である)から選ぶD−或はL−異性体であ
り;A4 はAla、Val、Leu、Ile、Nle、
或はα−アミノ酪酸であり;A5 はVal、Ala、L
eu、Ile、Nle、Thr、或はα−アミノ酪酸で
あり;A6 はβ−Alaであり;
【0010】A7 はHis,1−メチル−His、3−
メチル−His、Lys,或はε−アルキル−Lysで
あり;A8 はLeu、Ile、Val、Nle、α−ア
ミノ酪酸、Trp、Pro、HyPro、Nal、Ch
x−Ala、Phe、或はp−X−Phe(ここで、X
はF、Cl、Br、NO2 、OH或はCH3 である)で
あり;A9 はMet,Met−オキシド、Leu、Il
e、Nle、α−アミノ酪酸、或はCysであり;
【0011】各々のR1 及びR2 は、独立に、H、C
1-12アルキル、C7-10フェニルアルキル、或はCOE1
(ここで、E1 はC1-20アルキル、C3-20アルケニル、
3-20アルキニル、フェニル、3、4−ジヒドロキシフ
ェニルアルキル、ナフチル、或はC7-10フェニルアルキ
ルである)である;但し、R1 或はR2 のいずれかがC
OE1 である時、他方はHでなければならない;及びR
3 はOH、NH2 、C1-12アルコキシ、C7-10フェニル
アルコキシ、C11-2 0 ナフチルアルコキシ、C1-12アル
キルアミノ、C7-10フェニルアルキルアミノ、C11-20
ナフチルアルキルアミノである;或はこのようなペプチ
ドの製薬上許容し得る塩を特徴とする。
【0012】「芳香族α−アミノ酸」によって意味する
ものは、NH2 −CH(CH2 −Z)−COOH式(式
中、Zは芳香族環を含有する部分である)のアミノ酸残
基である。Zの例は下記を含み、これらに限定されな
い:フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、3−イン
ドリル、1−Me−3−インドリル、ビフェニル、及び
イミダゾリル、Zの芳香族環上に置換基X(Xはハロゲ
ン、NO2 、CH3 或はOHである)を1個又はそれ以
上有し或は有しない。「テザードα−アミノ酸」によっ
て意味するものは、側鎖の炭素原子がα−アミノ基のN
原子に結合された(テザード)アミノ酸である。例は下
記を含み、これらに限定されない:Pro、HyPr
o、Tic、及びTcc。
【0013】A1 、A2 、等の記号は、本明細書中α−
アミノ酸の残基を表わす。そのような記号は、テザード
アミノ酸(例えば、Pro、HyPro、Tcc、或は
Tic)及びSarの他は、N−末端にある時は、一般
構造−NH−CH(R)−CO−もしくは=N−CH
(R)−CO−を表わし或はN−末端にない時は、−N
H−CH(R)−CO−を表わす(ここで、Rはα−ア
ミノ酸の側鎖(もしくは識別基)を表わし、例えば、R
は、Aspについて、−CH2 COOHである)。ポリ
ペプチド鎖の慣用の表示に従えば、N−末端は左にあ
り、C−末端は右にあることに留意すること。A6 がS
arである時、−N(CH3 )−CH2 −CO−の構造
を有する。他方、テザードアミノ酸の残基は−N−CH
(R)−CO−構造(ここで、N、C及びRは一緒にな
って環を形成する)である。HyProとは、本明細書
中2−ヒドロキシ−Pro、3−ヒドロキシ−Pro、
4−ヒドロキシ−Pro、及び5−ヒドロキシ−Pro
の内のいずれかを言い、4−ヒドロキシ−Proが好適
である。
【0014】その上、アミノ酸残基が光学的に活性な場
合、それは、D−体を明らかに表示しなければ、L−体
構造を意図する。アルキル基は、特定しない場合、炭素
原子1〜12を含有する。COE1
【化4】 を表わす。
【0015】上に挙げた(1)式において、R1 或はR
2 のいずれかが脂肪族、芳香族、或は親油性基である
時、インビボ活性が長く続くことができ、かつ発明の化
合物の標的組織への送達を容易にさせることができる。
(1)式において、A1 はNal、DOPA、Trp、
Tcc、Tic、Aza−Tyr、Phe、及びp−X
−Phe(ここで、XはF、Cl、Br、NO2 、OH
或はCH3 である)から選ぶD−異性体であるのが好ま
しい。A3 はPhe、Trp、及びp−X−Phe(こ
こで、XはF、Cl、Br、NO2 、OH或はCH3
ある)から選ぶD−異性体であり;A7 はHis,1−
メチル−His、或は3−メチル−Hisであるのが特
に好適である。
【0016】また、(1)式において、A1 はD−Ph
e、D−Trp、或はD−Tyrであり;A2 はGln
であり;A3 はTrpであり;A4 はAlaであり;A
5 はValであり;A7 はHisであり;A8 はLeu
或はHisであり;A9 はMet、Leu、及びNle
であるのが好ましい。
【0017】発明の特に好適なペプチドは下記を含む:
H−D−Phe−Gln−Trp−Ala−Val−β
−Ala−His−Phe−Nle−NH2 ;H−D−
Phe−Gln−Trp−Ala−Val−β−Ala
−His−Leu−Leu−NH2 ;H−D−Tyr−
Gln−Trp−Ala−Val−β−Ala−His
−Phe−Nle−NH2 ;H−D−Trp−Gln−
Trp−Ala−Val−β−Ala−His−Phe
−Nle−NH2 ;及びH−D−Phe−Gln−Tr
p−Ala−Val−β−Ala−His−Leu−N
le−NH2
【0018】発明の類似体は製薬上許容し得る塩の形態
で提供することができる。好適な塩の例は、治療上許容
し得る有機酸、例えば酢酸、乳酸、マレイン酸、クエン
酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、安息香酸、
サリチル酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、
トルフルオロ酢酸、或はパモン酸(pamoic ac
id)、並びにポリマー酸(polymeric ac
id)、例えばタンニン酸或はカルボキシメチルセルロ
ースとの塩、及び無機酸、例えば塩酸のようなハロゲン
化水素酸、硫酸或はリン酸との塩である。発明のその他
の特徴及び利点は、下記の発明の好適な実施態様の記述
及び特許請求の範囲の記載から明らかになると思う。
【0019】好適な実施態様の記述 今、本発明の好適な実施態様の構造、合成、生物学的ア
セイ及び用途について記載する。
【0020】
【実施例】構造 発明のペプチドはリトリン、ニューロメジンB(NM
B)、ニューロメジンC(NMC)、ボンベシン(最後
の10のアミノ酸)、及びヒトGRP(最後の10のア
ミノ酸)から誘導される。
【0021】類似体の合成 発明の化合物の内の一つである類似体#1(すなわち、
H−D−Phe−Gln−Trp−Ala−Val−β
−Ala−His−Phe−Nle−NH2 )の合成は
下記の通りである。4−メチルベンズヒドリルアミン−
ポリスチレン樹脂(Bachem,Inc.)(0.7
2m当量/g)を、クロリドイオン形態で、ACT20
0ペプチド合成装置(Advanced Chem T
ech,Inc.)の反応容器に入れた。その合成装置
は下記の反応サイクルを行うようにプログラムを組み込
んだ:(a)塩化メチレン;(b)クロロホルム中トリ
エチルアミン10%;(c)塩化メチレン;及び(d)
ジメチルホルミド。中和した樹脂に、塩化メチレン中の
BOC−ノルロイシン及びジイソプロピルカルボジイミ
ド(各々3モル当量)を1時間混合した。生成したアミ
ノ酸樹脂を合成装置においてジメチルホルムアミドで洗
浄しかつジメチルホルムアミド中の無水酢酸5%で5分
間処理した。次いで、それをジメチルホルムアミド及び
塩化メチレンで洗浄した。
【0022】ペプチド合成装置を下記の反応サイクルを
行うようにプログラムを組み込んだ:(a)塩化メチレ
ン;(b)塩化メチレン中トリフルオロ酢酸(「TF
A」)33%(各々5分及び25分の2回);(c)塩
化メチレン;(d)イソプロピルアルコール;(e)ク
ロロホルム中トリエチルアミン10%;及び(f)塩化
メチレン.
【0023】次いで、下記のアミノ酸(3モル当量)を
同じ手順によって逐次に結合させる:Boc−Phe、
Boc−His(CBZ)、Boc−β−Ala、Bo
c−Val、Boc−Ala、Boc−Trp、Boc
−Gln(ヒドロキシベンゾトリアゾール1当量の存在
において結合させる)、及びBoc−D−Phe(ヒド
ロキシベンゾトリアゾール1当量の存在において結合さ
せる)。完了した樹脂を、次いでメタノールで洗浄しか
つ風乾した。
【0024】上記のペプチド樹脂(3.5076g)に
アニソール(10ml)、ジチオスレイトール(100
mg)、及び無水フッ化水素(50ml)を0℃で1時
間混合した。過剰のフッ化水素を乾燥窒素を流しながら
急速に蒸発させ、残分をエーテル中で洗浄した。粗製ペ
プチドを4M酢酸100mlに溶解し、次いで溶液を減
圧下で蒸発させた。粗製ペプチドを最少容積のメタノー
ル/水に溶解し、酢酸エチルで粉砕した。粉砕したペプ
チドをオクタデシルシラン−シリカ(Whatman
Partisil 10 ODS−2M9)のカラム
(内直径9.4mm×50cm)にかけた。ペプチドを
水中50/50 0.1%TFA/アセトニトリルi
0.1%TFA20〜80%の線状勾配で溶離させた。
フラクションを分析用高性能液体クロマトグラフィーに
よって調べ、適当なフラクションを蒸発させて小容積に
し、これを更に凍結乾燥させて生成物80mgを無色粉
末として得た。
【0025】本発明のその他の化合物、例えば類似体#
2(すなわち、H−D−Phe−Gln−Trp−Al
a−Val−β−Ala−His−Leu−Leu−N
2)を、上記の合成方法を適当に修正することにより
類似の方法で調製することができる。
【0026】生物学的アセイ (1)GRPレセプター結合アセイ ラットAR42J膵臓腺房細胞を、ダルベッコの改質イ
ーグル培地に、抗生物質を用いないで、牛胎児血清10
%(容積/容積)を補足して、培養した。そのインキュ
ベーション雰囲気は37℃のCO2 10%−給湿空気9
0%からなるものであった。
【0027】ボンベシンレセプター結合アセイ用膜を、
氷のように冷たい50mM Tris−HCl(バッフ
ァーA)においてAR42J細胞を均質化し(Poly
tron、設定6、15秒)(ニューヨーク、ウエスト
ベーリ在、Brinkman)かつフレッシュなバッフ
ァーAに中間再懸濁させて39,000×g(10分)
で2回遠心分離することによって得た。最終ペレット
を、バシトラシン0.1mg/ml及びBSA0.1%
を含有する50mM Tris−HCl(バッファー
B)に再懸濁させ、レセプター結合アセイのために氷上
に保った。
【0028】アセイのために、アリコート(0.4m
l)を、[125 I−Tyr4 ]ボンベシン(〜2200
Ci/mモル、New England Nuclea
r)及びバッファーBと共に、未標識の競合類似体0.
05mlを用い及び用いないで、インキュベートした。
30分インキュベート(4℃)した後に、Brande
lろ過マニホールド使用して、あらかじめポリエチレン
イミン0.1%に浸漬して置いたWhatman(登録
商標)GF/Bフィルターを通して急速ろ過することに
より、結合された[125 I−Tyr4 ]ボンベシンを結
合されないもの(free)と分離した。次いで、フィ
ルターを氷のように冷たいバッファーAのアリコート5
mlで3回洗浄した。比(specific)結合を、
結合された合計の[125 I−Tyr4 ]ボンベシン−未
標識の1μMのボンベシンの存在において結合されたも
のと定義した。
【0029】試験した化合物の結果(nMにおけるIC
50として表わす)及び構造を表1に示す。従来技術の化
合物(すなわち、リトリン、Leu−リトリン、及び
[D−Phe1 、Leu8、9 ]リトリン)におけるA6
位のGlyをβ−Alaで置換すると、予期されないこ
とに、GRPレセプターについてのそれらの親和性を大
きく増大させるに至った。例えば、Glyをβ−Ala
で置換すると、親和性は2.8〜23倍増大した(類似
体#2を[D−Phe1 、Leu8、9 ]リトリン或はL
eu−リトリンに比較する)。A1 、A8 、或はA9
を改質すると、親和性を更に増大させる。例えば、類似
体#3は、IC50が、リトリンについての2.4nM、
Leu−リトリンについての23nM、或は[D−Ph
1 、Leu8、9 ]リトリンについての2.8nMに比
べて、0.03nM程に小さく、GRPレセプターにつ
いてのそれらの親和性が80〜766倍増大する。
【0030】
【表1】
【0031】(2)NMBレセプター結合アセイ ラットNMBレセプターをBALB−3T3線維芽細胞
にトランスフェクトする手順は、ワダ等、Neuro
n、6巻:4221−430(1991)及びBeny
a等、Mol.Pharmacol.、42巻:105
8(1992)において検討されている。
【0032】ボンベシンレセプター結合アセイ用膜を、
氷のように冷たい50mM Tris−HCl(バッフ
ァーA)においてラットNMBレセプターをトランスフ
ェクトさせたBALB−373線維芽細胞を均質化し
(Polytron、設定6、15秒)かつフレッシュ
なバッファーAに中間再懸濁させて39,000×g
(10分)で2回遠心分離することによって得た。最終
ペレットを、バシトラシン0.1mg/ml及びBSA
0.1%を含有する50mM Tris−HCl(バッ
ファーB)に再懸濁させ、レセプター結合アセイのため
に氷上に保った。
【0033】アセイのために、アリコート(0.4m
l)を、[125 I−Tyr4 ]ボンベシン(〜2200
Ci/mモル、New England Nuclea
r)及びバッファーBと共に、未標識の競合類似体0.
05mlを用い及び用いないで、インキュベートした。
30分インキュベート(4℃)した後に、Brande
lろ過マニホールドを使用して、あらかじめポリエチレ
ンイミン0.3%に浸漬して置いたWhatman(登
録商標)GF/Bフィルターを通して急速ろ過すること
により、結合された[125 I−Tyr4 ]ボンベシンを
結合されないものと分離した。次いで、フィルターを氷
のように冷たいバッファーAのアリコート5mlで3回
洗浄した。比(specific)結合を、結合された
合計の[12 5 I−Tyr4 ]ニューロメジン−B−1μ
Mの未標識のニューロメジン−Bの存在において結合さ
れたものと定義した。
【0034】試験した化合物の結果(nMにおけるIC
50として表わす)及び構造を表1に示す。従来技術の化
合物(すなわち、リトリン、leu−リトリン、及び
[D−Phe1 、Leu8、9 ]リトリン)におけるA6
位のGlyをβ−Alaで置換すると、予期されないこ
とに、NMBレセプターについてのそれらの親和性を大
きく増大させるに至った。例えば、Glyをβ−Ala
で置換すると、親和性は11.7倍増大した(類似体#
2を[D−Phe1 、Leu8、9 ]リトリンに比較す
る)。A1 、A8 、或はA9 位を改質すると、親和性を
更に増大させる。例えば、類似体#4は、IC50が、リ
トリンについての1.66nM或は[D−Phe1 、L
eu8、9 ]リトリンについての480nMに比べて、
0.04nM程に小さく、NMBレセプターについての
それらの親和性が41.5〜12,000倍増大する。
Leu−リトリンは、NMBレセプターに関して結合親
和性をほとんど有しないことが分かった。
【0035】
【表2】
【0036】(3)インビボ前立腺腫瘍成長に関するア
セイ アンドロゲン応答性R−3327/H前立腺腫瘍系統を
38の精巣無傷の先天性コペンハーゲン雄ラットに移植
した。腫瘍を植え付けた(tumored)動物を、そ
れらの腫瘍が235mgsに近い大きさに達した際に、
個々に去勢の処理をした。次いで、2つの逐次の腫瘍測
定値が、腫瘍成長速度の増大によって立証される通りの
「去勢抑制からの逸脱」状態を示した際に、腫瘍をボン
ベシン類似体治療する処理をした。前立腺腫瘍組織のア
ンドロゲン感受性からアンドロゲン不感受性への転移
は、腫瘍を外科的に摂動させないで起き、これよりボン
ベシン類似体の抗前立腺腫瘍活性を評価するための臨床
上実際的なモデルとなった。
【0037】腫瘍を植え付けた動物を、19動物の2つ
のグループに分けた。治療は、単に、腫瘍が「去勢抑制
からの逸脱」状態に達した際に、開始したにすぎなかっ
た。グループ1は2.6%のグリセロール/水ビヒクル
0.2ml/注入(s.c.、一日二回)を受けた。グ
ループ2は類似体#5を200mg/注入(s.c.、
一日二回)受けた。両方の注入は、腫瘍と反対の脇腹に
投与した。治療期間は24日間続いた。腫瘍測定値を3
日、7日、10日、14日、17日、21日、及び24
日に取った。腫瘍をバーニアーキャリパースを使用して
測定しかつ容積を下記式:(0.5)(長さ)(幅)2
を使用して計算した。
【0038】図1は、グループ1及びグループ2におけ
る治療の腫瘍成長抑制作用を例示する。相対的な腫瘍容
積を下記式によって測定した:
【数1】 データは、平均の相対的な腫瘍容積±標準誤差によって
与える。治療の初めの21日の間、ビヒクル治療した対
照腫瘍(グループ1)及び類似体#5で治療した腫瘍
(グループ2)の大きさに定常的に増大する発散があっ
た。腫瘍成長速度は、類似体#5治療により17日後に
有意に(p<0.05)抑制された。
【0039】用途 発明の類似体は、結腸、胸部、膵臓、肝臓癌或は肺癌を
治療するために、平滑筋の増殖を防ぐために、食欲を抑
制するために、膵臓分泌を刺激するために、或はアルコ
ール渇望を抑制するために有用である。発明の類似体
は、哺乳動物、特にヒトに、生分解性、生適合性ポリマ
ーを使用した放出の持続される配合物で、慣用の様式
(例えば、経口で、腸管外で、経皮で、経粘膜で、或は
薬剤放出用移植により)の内の一つで、或はミセル、ゲ
ル及びリポソームを使用したオンサイト送達により、或
は直腸により(例えば、座薬もしくは注腸による)投与
する。類似体は、ヒト患者に、0.25〜5mg/kg
/日の範囲の主治医によって決められるべき投与量で投
与することができる。
【0040】その上、本発明の化合物、特にN−末端に
Tyrを有するものは、診断用に及び131 ヨウ素のよう
な放射性同位体の腫瘍ターゲティング用に用いることが
できる。その他の実施態様 上記の記述は本発明の特定の実施態様に限った。しか
し、発明の利点の内のいくつか或はすべてを達成する変
更及び変更態様を発明になすことができよう。そのよう
な実施態様は特許請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化合物の前立腺腫瘍に対する成長抑制
作用を示すグラフである。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式の治療ペプチド: 【化1】 式中、A1 はD−α−芳香族アミノ酸或はD−α−テザ
    ードアミノ酸であり;A2 はGln、His,1−メチ
    ル−His、或は3−メチル−Hisであり;A3 はN
    al、Trp、Phe、及びp−X−Phe(ここで、
    XはF、Cl、Br、NO2 、OH或はCH3 である)
    から選ぶD−或はL−異性体であり;A4 はAla、V
    al、Leu、Ile、Nle、或はα−アミノ酪酸で
    あり;A5 はVal、Ala、Leu、Ile、Nl
    e、Thr、或はα−アミノ酪酸であり;A6 はβ−A
    laであり;A7 はHis,1−メチル−His、3−
    メチル−His、Lys,或はε−アルキル−Lysで
    あり;A8 はLeu、Ile、Val、Nle、α−ア
    ミノ酪酸、Trp、Pro、HyPro、Nal、Ch
    x−Ala、Phe、或はp−X−Phe(ここで、X
    はF、Cl、Br、NO2 、OH或はCH3 である)で
    あり;A9 はMet,Met−オキシド、Leu、Il
    e、Nle、α−アミノ酪酸、或はCysであり;各々
    のR1 及びR2 は、独立に、H、C1-12アルキル、C
    7-10フェニルアルキル、或はCOE1 (ここで、E1
    1-20アルキル、C3-20アルケニル、C3-20アルキニ
    ル、フェニル、3、4−ジヒドロキシフェニルアルキ
    ル、ナフチル、或はC7-10フェニルアルキルである)で
    ある;但し、R1 或はR2 のいずれかがCOE1 である
    時、他方はHでなければならない;及びR3 はOH、N
    2 、C1-12アルコキシ、C7-10フェニルアルコキシ、
    11-2 0 ナフチルアルコキシ、C1-12アルキルアミノ、
    7-10フェニルアルキルアミノ、C11-20 ナフチルアル
    キルアミノである;或はこのようなペプチドの製薬上許
    容し得る塩。
  2. 【請求項2】 A1 がNal、DOPA、Trp、Tc
    c、Tic、Aza−Tyr、Phe、及びp−X−P
    he(ここで、XはF、Cl、Br、NO2、OH或は
    CH3 である)から選ぶD−異性体である請求項1の治
    療ペプチド。
  3. 【請求項3】 A3 がTrp、Phe、及びp−X−P
    he(ここで、XはF、Cl、Br、NO2 、OH或は
    CH3 である)から選ぶD−異性体であり;A7 がHi
    s,1−メチル−His、或は3−メチル−Hisであ
    る請求項2の治療ペプチド。
  4. 【請求項4】 A3 がTrpである請求項3の治療ペプ
    チド。
  5. 【請求項5】 A7 がHisである請求項4の治療ペプ
    チド。
  6. 【請求項6】 A2 がGlnである請求項5の治療ペプ
    チド。
  7. 【請求項7】 A4 がAlaである請求項6の治療ペプ
    チド。
  8. 【請求項8】 A5 がValである請求項7の治療ペプ
    チド。
  9. 【請求項9】 A8 がLeu或はPheである請求項8
    の治療ペプチド。
  10. 【請求項10】 A9 がMet,Leu、或はNleで
    ある請求項9の治療ペプチド。
  11. 【請求項11】 A1 がD−Phe,D−Tyr、或は
    D−Trpである請求項10の治療ペプチド。
  12. 【請求項12】 下記式:H−D−Phe−Gln−T
    rp−Ala−Val−β−Ala−His−Phe−
    Nle−NH2 の請求項11の治療ペプチド。
  13. 【請求項13】 下記式:H−D−Phe−Gln−T
    rp−Ala−Val−β−Ala−His−Leu−
    Leu−NH2 の請求項11の治療ペプチド。
  14. 【請求項14】 下記式:H−D−Tyr−Gln−T
    rp−Ala−Val−β−Ala−His−Phe−
    Nle−NH2 の請求項11の治療ペプチド。
  15. 【請求項15】 下記式:H−D−Trp−Gln−T
    rp−Ala−Val−β−Ala−His−Phe−
    Nle−NH2 の請求項11の治療ペプチド。
  16. 【請求項16】 下記式:H−D−Phe−Gln−T
    rp−Ala−Val−β−Ala−His−Leu−
    Nle−NH2 の請求項11の治療ペプチド。
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