JP3040166B2 - ノナペプチドのボンベシン拮抗薬 - Google Patents

ノナペプチドのボンベシン拮抗薬

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JP3040166B2
JP3040166B2 JP04501946A JP50194692A JP3040166B2 JP 3040166 B2 JP3040166 B2 JP 3040166B2 JP 04501946 A JP04501946 A JP 04501946A JP 50194692 A JP50194692 A JP 50194692A JP 3040166 B2 JP3040166 B2 JP 3040166B2
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チー カイ,レン
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、N.C.I.(NIH)によって認められた、付与
番号CA40077号で政府の支持の元で作成されたものであ
る。アメリカ合衆国政府は、本出願に特定の権利を有し
ている。
本発明の分野 本発明は、ヒトにおける癌性の腫瘍の生育に影響を及
ぼす新規なペプチドに関するものである。さらに詳しく
は、本発明は、ボンベシン若しくはボンベシン様ペプチ
ドに対して拮抗特性を有するN末端または/およびC末
端にD−またはL−トリプトファン若しくはトリプトフ
ァン類似体2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,4−
b]インドール−3−カルボン酸(2,3,4,9−tetrahydr
o−1H−pyrido[3,4−b]indol−3−carboxylic aci
d)(Tpi)を有する[Ψ8-9プソイド]ノナペプチドで
あるボンベシン拮抗薬、その塩、および上記ペプチドに
関する薬剤組成物および使用方法に関するものである。
本発明の背景 本発明は、以降ではボンベシ拮抗特性と称するが、ボ
ンベシン若しくはガストリン放出ペプチド(GRP)、ニ
ューロメジンC等のボンベシン様ペプチドに対する拮抗
特性を有するポリペプチド化合物に関するものであり、
これらは、例えば、ヒト等の混血動物における悪性の病
気の治療において有用である。本発明は、新規なポリペ
プチド化合物およびそれらの製造方法;上記ポリペプチ
ド化合物を含む新規な薬剤組成物およびヒト等の混血動
物においてボンベシン拮抗効果を生じさせるのに使用す
るための上記を含む薬剤の製造方法を含むものである。
ボンベシンは、カエル、ボンビナーボンビナ(Bombin
a−bombina)の皮膚から初めて単離されたテトラデカペ
プチドアミドである(アナスタシ(anastasi)、エルス
パマー(Erspamer)およびブッチ(Bucci)、エックス
ペリエンティア(Experientia)、1971年、27巻、ペー
ジ166)。ボンベシンはマウスのスイス 3T3(mouse Sw
iss 3T3)繊維芽細胞の強力なミトゲンであり(ローゼ
ンガルト(Rozengurt)およびシンネット−スミス(Sin
nett−Smith)、プロシ ナショル アカデ サイ ア
メリカ(Proc.Natl.Acad,Sci.USA)、1983年、80巻、ペ
ージ2936)、モルモットの膵臓の腺房からのアミラーゼ
の分泌を刺激する(ジェンセン(Jensen)、ジョーンズ
(Jones)、フォルカーズ(Folkers)およびガードナー
(Gardner)、ネイチャー(Nature)、1984年、309巻、
ページ61)ことが知られている。また、ボンベシン様ペ
プチドはヒトの肺小細胞癌(SCLC)細胞によって製造お
よび分泌され(ムーディ(Moody)、パート(Pert)、
ガズダー(Gazder)、カーネイ(Carney)およびミンナ
(Minna)、サイエンス(Science)、1981年、214巻、
ページ1246)、外因的に加えられたボンベシン様ペプチ
ドはイン ビトロ(in vitro)でヒトのSCLC細胞の生育
を刺激でき(カーネイ(Carney)、カッティタ(Cuttit
a)、ムーディ(Moody)およびミンナ(Minna)、カン
サー リサーチ(Cancer Research)、1987年、47巻、
ページ821)、さらにボンベシンおよびGRPのC末端領域
に特異的なモノクローナル抗体は受容体へのGRPの結合
を遮断し、イン ビトロ(in vitro)およびイン ビボ
(in vivo)の両方でヒトのSCLC細胞の生育を阻害でき
る(カッティタ(Cuttita)、カーネイ(Carney)、マ
ルシャイン(Mulshine)、ムーディ(Moody)、フェド
ルコ(Fedorko)、フィシュラー(Fischler)およびミ
ンナ(Minna)、ネイチャー(Nature)、1985年、316
巻、ページ823)ことも知られている。
ボンベシン様特性を有するGRPは、ブタの腸から単離
された27アミノ酸を有する広く市販されているペプチド
アミドであり(マクドナルド(McDonald)、ジョーンヴ
ァル(Jornvall)、ニルソン(Nilsson)、ヴァーン(V
agne)、ガテイ(Ghatei)、ブルーム(Bloom)および
マット(Mutt)、バイオケム バイオフィズ レス コ
ミュニ(Biochem.Biophys.Res.Commun.)、1979年、90
巻、ページ227)、上記ペプチドアミドにおいてC末端
アミノ酸配列はボンベシンのものとはぼぼ一致してい
る。ニューロメジンCは、デカペプチドアミドであり、
その構造はGRPのC末端領域において最後の10アミノ酸
が一致しており、イヌの小腸から単離された(リーブ
(Reeve)、ワルシュ(Walsh)、チュー(Chew)、クラ
ーク(Clark)、ホウク(Hawke)およびジシヴェリー
(Shively)、ジェー バイオル ケム(J.Biol.Che
m.)、1983年、258巻、ページ5582)。GRPは、体循環に
おけるガストリンの放出等の、様々な生物学的反応を刺
激する。また、GRPは、3T3マウスの繊維芽細胞および肺
小細胞癌(SCLC)細胞の生長因子として機能する。この
ため、GRPは、オートクラインの生長メカニズムを経由
したSCLCの発達において直接的な病態生理学的な役割を
果たしていると考えられてきた。
ボンベシン、ニューロメジンCおよびGRPのC末端ノ
ナペプチドの構造は以下に示す通りである: ボンベシン pGlu−Gln−Arg−Leu−Gly−Asn−Gln−Tr
p−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2 ニューロメジンC H−Gly−Asn−His−Trp−Ala−Val
−Gly−His−Leu−Met−NH2 GRPのC末端ノナペプチド −Asn−His−Trp−Ala−Val
−Gly−His−Leu−Met−NH2 他の両生類のボンベシン様ペプチドに関する調査によ
って、パプア、ニューギニアのカエルの皮膚内のリトリ
ン(Litorin)、ノナペプチド(pGlu−Gln−Trp−Ala−
Val−Gly−His−Leu−Met−NH2)が単離され、このペプ
チドは最も強力なボンベシンであることが分かっている
(ヤスカラ(Yasukara)ら、ケム ファーム バル(Ch
em.Pharm.Bull.)、1979年、27巻、ページ492)。ボン
ベシン類似体に関する研究によって、ボンベシンの6か
ら14番目の位置の9アミノ酸残基の最小断片がボンベシ
ン活性の全スペクトルを有することが分かった。
様々な種類のボンベシン拮抗薬が現在知られている。
ボンベシンとわずかにアミノ酸配列が類似している物質
P(Arg−Pro−Lys−Pro−Gln−Gln−Phe−Phe−Gly−L
eu−Met−NH2)はボンベシンおよびボンベシン様ペプチ
ドの結合を阻害しないが、(D−Arg1、D−Pro2、D−
Trp7,9、Leu11)物質Pおよび(D−Arg1、D−Phe5
D−Trp7,9、Leu11)物質P等のいくつかのL−アミノ
酸をD−アミノ酸で置換することによって修飾された物
質Pの類似体(ムーディ(Moody)ら、フェド プロシ
ーディングス(Fed.Proceedings)、1987年、46巻、ペ
ージ2201)は、膵臓の腺房細胞内のボンベシンの分泌を
遮断し、スイス 3T3(Swiss 3T3)細胞のボベシンの成
長促進効果に拮抗するが分かった。例えば、(D−Ph
e6、D−Phe12)のボンベシン、および[Leu13−psi−L
eu14]のボンベシン等の、ボンベシン由来の2タイプの
ボンベシン拮抗薬(コイ(Coy)ら、ジェー バイオル
ケム(J.Biol.Chem.)、1988年、263巻、ページ5056
およびペプチズ(Peptides)、1989年、10巻、ページ58
7)は、イン ビトロ(in vitro)およびイン ビボ(i
n vivo)においてボンベシン反応の強力な阻害剤である
ことが知られている。
ハイムブルック(Heimbrook)ら(ジェー バイオル
ケム(J.Biol.Chem.)、1989年、264巻、ページ1125
8)によって明らかにされた他のタイプのボンベシン拮
抗薬は、N−アセチル−GRP(20−26)およびC末端の
メチオニン残基がGRP(20−27)類似体から欠損してい
る類似体である。近年、コイ(Coy)[ジェー バイオ
ム ケム(J.Biol.Chem.)、1989年、264巻、ページ146
91]は、[D−Phe6、Leu13−psi−Phe14]ボンベジン
−(6−14)および[D−Phe6、Leu13−psi−Leu14
ボンベシン−(6−14)等のリトリン(iLtorin)配列
を基礎とした短鎖のボンベシン拮抗薬によっては上記に
相当する親ペプチド(parent peptide)[Leu13−psi−
Leu14]ボンベシンよりかなり強い力を示すことを報告
した。
本発明の要約 本発明は、強力なボンベシン拮抗薬である新規なポリ
ペプチド、それらの製造方法、上記ポリペプチドからな
る薬剤組成物および製薬上活性のある物質の調製を目的
とするこれらの使用を提供するものである。
さらに詳しくは、本発明は、以下の式1のポリペプチ
ド部分からなるプソイドペプチド(pseudopeptide)を
提供するものである: X−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−psi−A9-Q ただし、Qは、NH2またはQ1が水素、C1-10のアルキ
ル、フェニルまたはC7-10−フェニル−アルキルであるO
Q1であり; Xは、水素、存在すればA2の側鎖のカルボキシル基に
A1のα−アミノ基を結合する単結合、またはR1が以下よ
りなる基より選ばれたものである式R1CO−の基であり、 (a)水素、C1-10のアルキル、フェニルまたはC7-10
フェニル−アルキル; (b) ただし、R2は、水素、C1-10のアルキル、フェニルまた
はC7-10−フェニル−アルキルであり、R3は、水素若し
くはC1-10のアルキルであり;および (c) R4−O、この際、R4は、C1-10のアルキル、フ
ェニルまたはC7-10−フェニル−アルキルであり; A1は、Mpp,D−Phe,L−若しくはD−Tpi,D−Trp,若し
くはベンゼン環内でハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アル
キル及びC1-3アルコキシからなる群より選ばれた1つま
たはそれ以上の基で置換されたまたはTrp(ただし、ハ
ロゲンは弗素、塩素及び臭素である)であり; A2は、Asn,Dpa,Gln,His,MeHis,His(Bz),His(Z)
または式Asp(Y),Glu[−]及びGlu(Y)の基であ
り、この際、Yは、−OR5または であり、この際、 R5は、水素、C1-3アルキル若しくはフェニルであり; R6は、水素若しくはC1-3アルキルであり; R7は、水素、C1-3アルキル若しくは−NHCONH2であ
り、 さらに、[−]は、存在すればA2の側鎖のカルボキシ
ル基をXが単結合であるA1のα−アミノ基と結合する単
結合であり; A3は、Nal,Pal,Tpi,Trp,MeTrp,Trp(For)若しくはベ
ンゼン環内でハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アルキル及
びC1-3アルコキシからなる群より選ばれた1つまたはそ
れ以上の基で置換されたTrp(ただし、ハロゲンは弗
素、塩素及び臭素である)であり; A4は、Ala,MeAla若しくはGlnであり; A5は、Val若しくはMeValであり; A6は、Gly,Phe若しくはD−Alaであり; A7は、His,MeHis,His(Bz),His(Z),Lys(Z)若
しくはPalであり; A8は、Leu若しくはPheの−CO−が−CH2−に還元され
た同配体であり; A9は、D−,L−若しくはDL−Tpiである;ならびに製
薬上使用できる酸によるこれらの塩。
式1のポリペプチドは、好ましくは、A1としてMpp,D
−Phe,L−若しくはD−Tpr,D−Trp、若しくはベンゼン
環内でハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アルキル及びC1-3
アルコキシからなる群より選ばれた1つまたはそれ以上
の基で置換されたTrp(ただし、ハロゲンは弗素、塩素
及び臭素である)から選ばれた残基を有し;A9がDL−Tpi
である。
好ましい実施態様の説明 本発明を説明する上で便宜上、アミノ酸、ペプチドお
よびこれらの誘導体の従来の略称を、ペプチド分野にお
いて通常用いられているように、およびアイユーピーエ
ーシー−アイーユービー コミッション オン バイオ
ケミカル ノーメンクラチャー(IUDAC−IUB Commissio
n on Bicchemical Nomenclature)[ヨーロッピアン
ジェー バイオケム(European J.Biochem.)、1984
年、138巻、ページ9〜37]によって推奨されているよ
うに用いる。
個々のアミノ酸残基の略称は、アミノ酸の普通名称、
例えば、Trpはトリプトファン、Glnはグルタミン、His
はヒスチジン、Alaはアラニン、Valはバリン、Glyはグ
リシン、Leuはロイシン、Pheはフェニルアラニンをもと
にしている。アミノ酸残基が異性体の形態を有する際に
は、アミノ酸の記号の前にD−若しくはDL−による記載
のない限りL−体のアミノ酸を表している。
本発明において用いられる通常使用されないアミノ酸
の略称は以下の通りである: Dpaは、2,3−ジアミノプロピオン酸(2,3−diaminopr
opionic acid)である。
Nalは、3−(2−ナフチル)−アラニン(3−(2
−naphthyl)−alanine)である。
Palは、3−ピリジル−アラニン(3−pyridyl−alan
ine)である。
Thiは、β−2′−チエニルアラニン(β−2′−thi
enylalanine)である。
Tpiは、2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−ピリド−[3,4
−b]インドール−3−カルボン酸(2,3,4,9−tetrahy
dro−1H−pyrido−[3,4−b]indol−3−carboxylic
acid)である。
ペプチド配列は、N−末のアミノ酸が左側にあり、C
−末のアミノ酸が右側にあるという従来に方法によって
記載されている。
Hcaは、ヒドロ桂皮酸(hydrocinnamic acid)であ
る。
Hnaは、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(3−hydro
xy−2−naphthoic acid)である。
Hppは、3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン
酸(3−(4−hydroxyphenyl)propionic acid)であ
る。
Mppは、3−(4−メトキシフェニル)プロピオン酸
(3−(4−methoxyphenyl)propionic acid)であ
る。
Paaは、フェニル酢酸である。
他の省略事項に関しては、以下の通りである: AC アシル Ac アセチル AcOH 酢酸 Boc t−ブトキシカルボニル(tert−butoxyca
rbonyl) (Bco)2O ジ−t−ブチルジカルボイネート(di−te
rt−butyldicarbonate) BHA ベンズヒドリルアミン(benzhydrylamin
e) Bzl ベンジル(benzyl) BSA ウシ血清アルブミン DIC 1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(1,3
−diisopropylcarbodiimide) DMEM ダルベッコの改変イーグル培地(Dulbecc
o's modified Eagle's medium) Et エチル EDTA エチレンジアミン四酢酸 FCBS ウシ胎児血清(fetal calf bovine seru
m) FMOC 9−フルオルエニルメチルオキシカルボニ
ル(9−fluorenylmethyloxycarbonyl) For ホルミル(formyl) HITES RPMI 16 4D培地に10-8Mヒドロコルチゾ
ン、5μl/ml ウシインスリン、10μg/ml ヒトトラン
スフェリン、10-8M β−エストラジオール及び3×10
-8M Na2SeO3を加えたもの HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1−
hydroxybenzotriazole) HPLC 高速液体クロマトグラフィー Me メチル MeCN アセトニトリル MeOH メタノール TEA トリエチルアミン PBS リン酸緩衝溶液 PGlu ピログルタミン酸 psi 次に続く残基が第二級のN−末端を有する
場合はCH2Nの構造を有するプソイドペプチド結合(pseu
do peptide bond)であり、それ以外はCH2−NHの構造を
有するプソイドペプチド結合 TFA トリフルオロ酢酸 Z ベンジルオキシカルボニル(benzyloxycar
bonyl) 以下に列挙したポリペプチドを合成し、その一部につ
いてアッセイした。これにより、下記ポリペプチドのい
くつか、特にペプチド1〜13及び27〜34が本発明の概念
から外れることが分るであろう。
ペプチド 構造 No. 本発明において特に好ましいポリペプチドとしては、
ペプチド番号17、18、22〜26および38が挙げられる。
ポリペプチドの合成 本発明のポリペプチドは、ペプチド分野における当業
者に公知の技術によって調製できる。よく利用される技
術の要旨は、エム ボダンスキー(M.Bodanszky)、プ
リンシプルズ オブ ペプチド シンテシス(Principl
es of Peptide Synthesis)、スプリンガー−フェルラ
グ(springer−Verlag)、ハイデルベルグ(Heidelber
g)、1984年に記載されている。
固相合成の技術は、ほとんど、ジェー エム スチュ
ワート(J.M.Stewart)およびジェー ディー ヤング
(J.D.Young)、ソリッド フェイズ ペプチド シン
テシス(Solid Phase Peptide Synthesis)、ピアス
ケム コーポレーション(Pierce Chem Co.)、ロック
フォード、アイエル(IL)、1984年(2版)の本および
ジー バラニー(G.Barany)ら、イント ジェー ペプ
チド プロテイン レス(Int.J.Peptide Protein Re
s.)、第30巻、ページ705〜739,1987年の雑誌に掲載さ
れている。
本発明のポリペプチドおよびこれらの中間ペプチドの
特に好ましい調製方法は、固相合成である。本発明にお
いてポリペプチドの固相合成で用いられる支柱体は、ベ
ンズヒドリルアミン(benzhydrylamine)(BHA)樹脂ま
たはジビニルベンゼンで1%架橋されたクロロメチル化
ポリスチレン樹脂であり、これらは市販されている。α
−アミノ基用に選択された保護基は、t−ブトキシカル
ボニル(tert−butoxycarbonyl)(Bco−)基であり、
これはそれぞれの合成段階で除去された。保護されたア
ミノ酸を含む出発材料は、BHA樹脂に連結した若しくはK
Fでクロロメチル化ポリスチレン樹脂に結合したBcoアミ
ノ酸から作製された。合成は、ポリペプチドのC−末端
で開始し、手動の装置を用いて行われ、α−アミノ基の
脱保護と次のアミノ酸への連結との段階プロセス(step
−wise process)を繰り返した。
ポリペプチドの精製 ポリペプチドは、通常、アップル マッキントッシュ
プラス コンピューター(Aplle Macintosh Plus com
puter)によって制御されている3機のライニン ラッ
ビット エッチピー HPLCポンプ(Rainin Rabbit HP H
PLC pump)、レオダイン インジェクター(Rheodyne i
njector)及びナウアー モデル 87 可変波長UVモニ
ター(knauer Model 87 variable wavelength UV monit
or)から構成されるライニン HPLC システム(Rainin
HPLC System)(ライニン インク コーポレーション
(Rainin Inc.Co.)製 ウォバーン(Woburn)、エムエ
ー(MA))で行われる逆相カラムによる高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)によって精製された。未精製のペ
プチド(10〜40mg)を、球状のC18シリカゲル(ポアサ
イズ:300オングストローム;粒子サイズ:12μm)(ラ
イニン インク コーポレーション(Rainin Inc.Co.)
製)が充填されたダイナマックス マクロ(Dynamax M
acro)カラム(21.2×250mm)にのせ、2.0ml/分の流速
で(A)0.1% TFAおよび(B)0.1% TFA含む70%
アセトニトリル水溶液からなる溶媒システムを用いて直
線的な濃度勾配をつけて溶出した。すべての分画につい
て、以下に記載の分析用HPLC(Analytical HPLC)によ
って精度および保持時間(retention time)を調べた。
未精製および精製ペプチドの品質および溶出特性は、
220及び280nmにセットされたダイオード捕獲検出器(di
ode array detector)および逆相4.6×250mmダブル−ポ
レックス(W−porex)C18カラム(ポアサイズ:300オン
グストローム、粒子サイズ:5μm)を備えたヒューレッ
ト−パッカード(Hewlett−Pckard)モデル 1090液体
クロマトグラフィーによる分析用HPLC(Analy tical HP
LC)によって行った。上記の溶媒システム(A)及び
(B)の流速を1.2ml/分に維持し、室温で分離を行っ
た。
ほとんどの場合、濃度勾配条件をわずかに変えた同様
のカラムによる再クロマトグラフィーによって、ポリペ
プチドをさらに精製した。精製されたペプチドの等質性
は、分析用HPLCにおいて97%以上精製されていることが
分かった。
アミノ酸分析 本発明におけるポリペプチドのアミノ酸分析を、0.2
% 3−(2−アミノエチル)−インドール(3−(2
−aminoethyl)−indole)を含む4Mメタン−硫酸(meth
anesulfonic acid)を用いて真空密閉されたチューブ中
で110℃、20時間、加水分解されたサンプルについて、
ベックマン(Beckman)6300アミノ酸分析器で行った。
アミノ酸の割合は予想された通りであった。Leu−psi−
Leu、及びLeu−psi−Pheの残基は、39.93及び44.56分の
保持時間でそれぞれ吸収ピークを示す。Tpiは、分析過
程で50分消化した後も検出されなかった。
アッセイ方法 (A)レセプター結合アッセイ 125I−GRP(14−27)の結合およびボンベシン拮抗薬
による置換を、スイス 3T3(Swiss 3T3)細胞を用いて
24−穴の組織培養プレート(ギブコ(GIBCO)製)にお
いて行った。マウスのスイス 3T3(Swiss 3T3)繊維芽
細胞を、10% FCBS及び抗真菌剤を含んだDMEMで1週間
毎に継代することによって維持した。培養は、37℃で空
気中で5% CO2濃度で行った。穴に、105細胞/穴(生
存率>95%)で播き、集密及び休止まで生育させた。結
合段階は、播種後7日目に行った。細胞を、0.5mlの結
合バッファー(20nM HEPES−水酸化ナトリウム(pH7.
4)、0.2% BSA及び100μg/mlバシトラシンを含むダル
ベッコの改変イーグル培地(Dulbecco's modified Eagl
e's medium))で2回洗浄した。さらに、細胞を、様々
な濃度の拮抗薬の存在下で(6×10-11〜6×10-6M、全
量0.4ml)若しくは拮抗薬を存在させないで、0.2nM
125I−GRP(14−27)と共に培養した。
ザチャリー(Zachary)及びローゼンガルト(Rozengu
rd)(プロシ ナショル アカデ サイ アメリカ(Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA)、1985年、85巻、ページ3636〜
3670)およびレイトン(Layton)ら(カンサー リサー
チ(Cancer Res.)、1988年、43巻、ページ4783〜478
9)によると、37℃での125I−GRPの結合は30分で最高値
に達し、以降は減少する;このため、細胞を37℃で30分
培養した。その後、細胞を氷冷(4℃)した結合バッフ
ァーで2回洗浄し、さらに氷冷したリン酸緩衝溶液(PB
S、mM):NaCl 138、KCl 2.8、Na2HPO4 8、KH2PO4
1.45、CaCl2 0.91、MgCl2 0.49で2回洗浄した。洗浄
された培養物を0.5mlの0.5M水酸化ナトリウム水溶液で
抽出し、放射能値の測定のためのチューブに移した。穴
を、0.5mlの蒸留水(滅菌済)で1回洗浄し、さらに、
洗浄液を相当するチューブに入れた。次に、上記サンプ
ルの放射能を、自動ガンマカウンター(マイクロメディ
ック システム インク(Misromedic System Inc.)
製、ハンツヴィル(Huntsville)、アラ(Ala.))で測
定した。
マンソン(Munson)およびロッドバード(Rodbard)
(アナル バイオケム(Anal.Biocem.)、1987年、107
巻、ページ220〜239)のプログラムに適したリガンド−
PC算定カーブを用いて、レセプター結合のタイプ、解離
定数(Kd)、会合定数(Ka)、レセプターの最高結合能
力(Bmax)および半−最高阻害(half−maximal inhibi
tion)(IC50)を測定した。
IC50値は、0.2nMのGRP(14−27)に刺激された生育の
最高値を半分阻害する拮抗薬の濃度を表わしている。我
々の実験における125I−GRP(14−27)の解離定数およ
び最高結合能力は、それぞれ、1.32nmおよび0.769pm/mg
タンパク質であり、これらの値は125I−GRPおよび125I
−Try4−ボンベシンで報告された値と等しかった。本実
験における3T3細胞に関するGRPレセプターの結合特性
は、ジェンセン(Jensen)ら(プロシ ナショル アカ
デ サイ アメリカ(Pcoc.Natl.Acad.Sci.USA)、1978
年、75巻、ページ6139〜6143)による膵臓の腺房細胞お
よびウェステンドルフ(Westendorf)およびションブル
ン(Schonbrunn)(ジェー バイオル ケム(J.Biol.C
hem)、1983年、258巻、ページ7527〜7535)による下垂
体細胞に結合するボンベシンで得られる値とよく一致す
るものである。
GRP(14−27)は、IC50が2.32nMのとき125I−GRP(14
−27)の結合を阻害し、これはレイトン(Layton)ら
(カンサー リサーチ(Cancer Res.)、1988年、48
巻、ページ4783〜4789)によるデータ(2.2nM)と一致
する。本発明におけるポリペプチドの結合データを添付
した以下の表1に列挙する。
IC50は、特異的なラジオリガンド(radioligand)結
合の半分を置換した標識されないリガンドの濃度であ
る。この値は、チェン(Cheng)およびプルソフ(Pruso
ff)(バイオケム−ファーコマル(Biochem−Pharmaco
l.)、1973年、22巻、ページ3099)の以下の式によって
計算される:IC50=Kc+(1+L/Kh)、ただし、Kcおよ
びKhはそれぞれ標識されない(放射性同位元素を含まな
い)リガンドおよび標識された(放射性を有する)リガ
ンドの解離定数であり、Lは使用されたラジオリガンド
(radioligand)の濃度である。
(B)アミラーゼの放出 単離された膵臓の腺房細胞を、一晩絶食させたオスの
ウィスターラット(150〜180g)から得られた膵臓をコ
ラゲナーゼ消化することによって調製した。動物を首を
脱臼させて殺した後、膵臓を除去し、さらに、アムステ
ルダム、ソロモン アンド ジャミーソン(Amsterdam,
Solomon and Jamieson)(1978年)の方法にしたがって
非常に精製されたコラゲナーゼ(CLSPA、540U/mg、クー
パー バイオメディカル(Cooper Biomedical)製、フ
リーホールド(Freehold)、エヌ.ジェー.(N.J)、
米国)によって消化した。
分散した腺房細胞を、24.5mM HEPES、98mM NaCl、
4.0mM KCl、11.7mM KH2PO4、1.0mM MgCl2、0.3mM C
aCl2、5.0mM グルコース、1%(w/v)必須及び非必須
アミノ酸混合物(セルバ ファインビオケミカ(Serva
Feinbiochemica)製、ハイデルベルグ(Heidelberg)、
FRG)、2mM グルタミン、0.2% BSAおよび0.01%(w/
v)トリプシン阻害剤を含む培養培地中に懸濁した。培
養溶液を酸素で飽和し、振盪容器(60振幅/分)中で37
℃に維持した。腺房細胞の懸濁液を様々な濃度のGRP若
しくはGRP拮抗薬の存在下で培養した。
培養後、チューブを1,000gで5分間遠心し、上清をペ
レットから分離した。上清および溶解したペレット中の
アミラーゼ含量を、それぞれバーンフェルド(Bernfel
d)(1955年)によって記載されているのと同様にして
測定した。アミラーゼの分泌量は基本値と比べた増加割
合(%)として記載された。培養期間を倍にした。全実
験期間にわたって刺激されないアミラーゼの放出が基本
値として測定された。
徐々に濃度を上げながら培養培地に加えた際には、GR
P(10-9M)のサブマキシマルな(submaximal)濃度によ
って刺激されるアミラーゼの放出の濃度依存性の阻害が
起こった。
(C)3T3細胞による3H−チミジンの導入の阻害 SCLC細胞は、継代後2から4日間のものを使用した。
単細胞懸濁液(single cell suspension)を、細胞をPB
Sで2回洗浄し、さらに、懸濁液が外見で均一になるま
で(2〜4分)、37℃で0.2g/リットルのグルコース、
0.2g/リットルのEDTA、および14mMの塩酸リグノカイン
を含むPBS中で細胞をピペッティングすることによって
調製した。細胞を3回洗浄し、FCSBを含まないHITES中
に再度懸濁した。培養物を0日には1.34×105細胞が播
かれるようにし、すべてのペプチドを1mlのHITES及び0.
125%アルブミンを加えたRPMI−1640培地に同時に添加
した。48時間後、1uc.のトリチウム化されたチミジンを
それぞれの穴に加え、さらに24時間培養し続けた。次
に、細胞を洗浄し、ガラスフィルターに沈着させ、氷冷
した5%のトリクロロ酢酸で洗浄した。濾紙をシンチレ
ーション用の液体の入っているバイアルビンの中に入
れ、1分間放射能値を測定した。
(D)様々な肺小細胞癌(S.C.L.C.)の生育阻害 ナショナル カンサー インスティテュート(Nation
al Cancer Institure)(NCI)により得たH−69および
H−345のS.C.L.C.細胞のストック培養物(stock cultu
re)を懸濁培養で維持する。ボンベシン拮抗薬によるGR
P−誘導DNA合成の阻害を、(3H)チミジンの導入を測定
することによって行う。ボンベシン拮抗薬によるGRP誘
導DNA合成の阻害は、強く認められ、濃度依存性であっ
た。
(E)イン ビボ(in vivo)における膵臓の分泌効果 分泌に関する研究は、従来記載されているように慢性
の胃フィステルおよび膵フィステルを有するように調製
された6匹の意識のあるねこ(2〜3kg)について行っ
た(コンチュレック(Konturek)ら、ジェー フィジオ
ロジー ロンドン(J.Physinlogy.London)、1976年、2
57巻、ページ663〜672)。簡潔にいうと、胃フィステル
において用いたカニューレは、(エマス(Emas)、ガス
トロエンテトロジー(Gastroenterology)、1960年、39
巻、ページ886〜782)によって記載されているタイプで
あった。このカニューレをより大きい湾曲付近の幽門腺
域に挿入した。膵フィステルは、ネコに対して我々に用
いるような側面管(lateral limb)及び主管(main lim
b)を有する特殊なT−形状の金属製のカニューレを用
いて作製した。正常な胆管を膵管と出会う直前で分離
し、十二指腸の上部に移植し、胆汁の流れと膵液の流れ
とを分離した。ほとんどの膵管の入り口のある小さな十
二指腸嚢を調製し、膵管用のカニューレの側面管(late
ral limb)をこの嚢に挿入した。カニューレの主管(m
ain limb)を、十二指腸−十二指腸開口部より約3cm離
れた十二指腸部分に置いた。
分泌に関する研究は、手術後約3カ月後に開始した。
食料は、各試験前少なくとも18時間はケージからはずし
た。各試験の間中(エサをやる群は除く)、胃フィステ
ルは開いたままにし、胃液を外に排出させた。
膵フィステルからの分泌液を連続して収集し、15分毎
のサンプルに分けた。量を記録し、タンパク質及び重炭
酸イオンの濃度および排出量を従来記載された(コンチ
ュレック(Konturek)ら、1976年)ようにして測定し
た。
様々な試験をそれぞれの動物について行い、分泌力を
比較した。ペプチド5を添加しないで若しくは添加して
1日の試験で投与量に勾配をつけて(1250ピコモル/kg
・時間のGRP)静脈内にGRPを注入した。エサをあげた試
験においては、胃胃フィステルは閉じたままにし、それ
ぞれのネコに約50gの調理済みのホモジナイズされた牛
ひき肉を与えたところ、たいていすべて食べた。食後の
期間中は生理食塩水(約10ml/時間)を静脈内に注入し
続け、膵臓の分泌反応が一様のプラトーに達したら、ペ
プチド5を投与し、分泌物に関してさらに2時間試験を
行った。絶食したネコの別の試験(ペプチドの注入若し
くは食事の供給は行わない)では、基礎的な膵臓の分泌
物(胃フィステルは開いたまま)について2時間測定
し、さらに、ペプチド5(10ナノモル/kg・時間)を、G
RPによって誘導された膵臓の分泌物を完全に停止させる
投与量で注入によって加えた。結果を以下に記載する。
ボンベジン類似体であるペプチド(5)、(10)及び
(2)を、GRPで刺激後、血清中のガストリン阻害につ
いてイン ビボ(in vivo)で試験した。GRP(3μg/10
0gBW)で刺激後8分間、血清中のガストリン量は16.7pg
/ml(コントロール)から105pg/mlまで増加した。GRPで
刺激する10分前にペプチド(5)、(10及び(2)拮抗
薬(30μg/100gBW)の巨丸剤を注入されたラットは、ガ
ストリン分泌量の減少を示した(8分後、ペプチド
(2)で36.8pg/ml;ペプチド(10)で24.2pg/mlおよび
ペプチド(5)で39.2pg/ml)。
本発明のボンベシン/GRP拮抗薬は、胃のエンテロクロ
マフィン−様の(enterochromaffin−like)細胞の広範
性の過形成に関連した、発達した多病巣性の胃のカルチ
ノイドの危険性が増加した、例えば、悪性貧血、慢性の
萎縮性胃炎、ゾリンジャー−エリソン症候群、及び白斑
等の、高ガストリン症(hypergastrinemia)の状態を治
療するのに有用である。さらに、エンテロクロマフィン
一様の(enterochromaffin−like)細胞の過形成は高ガ
ストリン症(hypergastrinemeia)に罹っている動物に
おいて容易に生成されるものである。
H2−拮抗薬は高ガストリン症(hypergastrinemia)を
引き起こすシメチジン(cimetidine)を好み、これによ
ってヒトにおいてカルチノイドが生じるため、上記した
ような治療は現状の薬剤に比べて好ましいものである。
さらに、H2−拮抗薬による治療を中止すると、高ガスト
リン症(hypergastrinemia)の存在によって、潰瘍が即
座に再発してしまう。
本発明のこれらの化合物はボンベシン/GRPレセプター
の拮抗薬であるため、肺癌、結腸癌および胃癌の治療用
の薬剤組成物の製造を目的として使用することができ
る。
上記結果およびラットにおけるデータを基にすると、
本発明のペプチドは、酸を添加した塩等の製薬上使用で
き、毒性のない塩の形態で使用できる。酸を添加した塩
としては、具体的には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、リン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、タンニン酸
塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、
コハク酸塩、アルギン酸塩、パモエート、リンゴ酸塩、
アスコルビン酸塩、酒石酸塩等が挙げられる。
ポリ(DL−ラクチド−コグリコライド)(poly(DL−
lactide−coglycolide)から配合されたこれらのペプチ
ドのマイクロカプセル若しくは微粒子は、好ましい一様
に循環するシステム(sustained delivery system)で
あってもよい。上記ペプチドはまた、肺へのデリバリー
用のエアロゾルの製造を目的として使用されてもよい。
非経口的に投与されるのが望ましい薬剤組成物は、体
重1kg当たり約1から1000μgの投与形態(dose form)
が得られるような量で従来の製薬上使用できるキャリア
ーと組み合わせてペプチドを含むであろう。
典型的な投与形態の一例としては、体重1kg当たり約
0.01から0.20mgの範囲の投与量が得られるような量のペ
プチドを含む生理食塩水がある。
本発明は好ましい実施態様に関して記載されている
が、当業者にとって明らかであるような変更および修飾
は、添付されている請求の範囲において列挙されている
本発明の概念からはずれない限りできることを理解すべ
きである。また、効果を過度に損なうことのないような
当該分野における既知の置換は本発明において用いるこ
とができる。
Boc−アミノ酸−樹脂のユニットで開始したポリペプチ
ド合成の一般的な操作 操作1: (1)CH2Cl2による洗浄(3×1分); (2)それぞれ5分及び25分間の2回、50% TFAを含
むCH2Cl2溶液を用いて脱保護。D−若しくはL−Trpま
たはTpiを含むペプチド樹脂に対して、5%メルカプト
エタノール及び5%アニゾールを含む50% TFAのCH2Cl
2溶液を用いて脱保護; (3)CH2Cl2による洗浄(6×1分); (4)10% トリエチルアミンのCH2Cl2溶液を用いて中
和(2×3分); (5)CH2Cl2による洗浄(6×1分); (6)連結: i)DMFによるBoc−アミノ酸(3当量)
及びHOBt(3.3等量)を添加(3分) ii)20% ジイソプロピルカルボジイミド(3当量)の
CH2Cl2溶液を添加し、60〜90分間振盪; (7)CH2Cl2(2×1分)、エタノール(2×1分)お
よびCH2Cl2(5×1分)による洗浄。
操作2: 還元されたペプチド結合:−CH2NH−の導入のため
に、操作(1)のステップ(6)を以下のように修飾し
た: (1)DMFによる洗浄(2×1分); (2)1% AcOHを含むDMFにおけるBoc ロイシン ア
ルデヒド(3当量)を添加; (3)NaBH3CN(3.5当量)のDMF溶液を添加し、60分間
振盪; (4)50%メタノールによる洗浄(3×1分) 100%メタノールによる洗浄(3×1分) CH2Cl2による洗浄(3×1分)。
操作3: Boc−Asn、Boc−Gln及びBoc−Glyを連結するために、
操作(1)のステップ(6)を以下のように修飾した: 20% ジイソプロピルカルボジイミド(3当量)のCH
2Cl2溶液を、0℃で15分間および室温で15分間、Bocア
ミノ酸(3.0当量)及びHOBt(3.3当量)の混合DMF溶液
に添加し、不溶物を濾過によって除去し、濾液をペプチ
ド樹脂に加え、Boc−Gln若しくはBoc−Asnと2〜4時
間、またはBoc−Glyと1時間振盪した。
操作4: Fmocアミノ酸を導入するために、以下の過程を行っ
た。
(1)脱保護および中和後、CH2Cl2(3×1分)及びDM
F(3×1分)による洗浄; (2)連結: i)DMFにおいてFmocアミノ酸(3当
量)及びHOBt(3.3当量)を添加(3分) ii)20% ジイソプロピルカルボジイミド(3当量)の
CH2Cl2溶液を添加し、60分間振盪; (3)エタノールによる洗浄(3×1分) DMFによる洗浄(3×1分); (4)30分間50% ピペリジンのDMF溶液を用いてFmoc
−基の脱保護; (5)DMFによる洗浄(6×1分); (6)ステップ(2)と同様にしてさらなる連結。
さらに、式1の目的とする中間ペプチドを調製した
後、ペプチド樹脂をアニゾールの存在下で液状のHFで処
理し、式1のXが水素であり、式1のYが−NH2若しく
はOHである遊離状態の;または式1のA2がGlu(OMe)若
しくはHis(Bz)である保護された状態のポリペプチド
を生成した。
ポリペプチドのN、C−末端の官能基または側鎖の基
の遊離若しくは保護された状態からポリペプチドの他の
N若しくはC−末端の官能基または側鎖の基への変更を
溶液中で適当な試薬を用いて行った。例えば、A2の位置
にGluを有する保護ポリペプチドをDICの存在下でメチル
アミンと反応させ、A2の位置にGlu(MeNH)を有するポ
リペプチドを得た。遊離したN−末端ポリペプチドをKO
CNと反応させ、Xの位置にNH2CO−を有するポリペプチ
ドを得た。
以下の実施例において、以下に示されるコード番号は
中間体を特定するために用いる。コードa/b/Resは、実
施例「a」の段階「b」において用いられた初期樹脂で
ある。コードa/b/cは、実施例「a」の段階「b」にお
いて作製されたペプチド「c」の前駆体である。a、
b、及びcはすべて整数である。繰り返すが、上記アッ
セイ結果により、実施例(2)、(3)及び(5)のポ
リペプチドは本発明の概念から外れることを特筆する。
実施例(1) (1) A:L−およびD−Tpiの実施例 2.04g(10mM)のL−Trpを2.1gのクエン酸を含む25ml
の沸騰水に溶解した。0.5mlの40% ホルムアルデヒド
を添加すると、固形物が即座に形成し始めた。この混合
物を氷浴で冷却し、固形物を集め、冷水で洗浄し、室温
で固形物を空気乾燥することによって、2.14gまたは99
%の融点(分解)が約310℃の固形物が得られた。D−
異性体を同様の方法で形成したところ、この物質もまた
約310℃の融点(分解)を有している。
B:L−およびD−Boc−Tpiの実施例 250mlの0.2Nの水酸化ナトリウムおよび7.5mlのトリエ
チルアミン溶液における10.8g(50mM)のD−Tpiの攪拌
懸濁液に、10gのジ−t−ブチル ジカルボネート(Di
−tert−butyl dicarbonate)を添加し、この混合物を
4時間撹拌し、さらに、10gのジ−t−ブチル ジカル
ボネート(Di−tert−butyl dicarbonate)を添加し、
さらに3時間撹拌した後にさらに10gを加えた。この混
合物を一晩撹拌し、エーテルで抽出(2×100ml)し、
エーテルを捨てた。酸性(pH3〜5)になるまでクエン
酸を水層に添加した。固形物を収集し、水で洗浄し、一
晩空気乾燥した。
固形物を100mlのテトラヒドロフランに懸濁した。ほ
とんどすべての固形物は溶解した。不溶物を濾過によっ
て除去し、THFを真空下で除去した。残存物をエーテル
で粉砕し、9.20g若しくは58%を得た。この材料は、出
発材料と同じ融点を有しているが、溶解度およびCHCl3:
MeOH:HOAcを85:15:0.5の割合で用いたシリカにおけるTL
Cが異なる。
2.55gのL−Tpiからは、同様の方法を用いて2.22g若
しくは59%のBoc−Tpiを生じる。
(2) Boc−Leu−CHOの実施例 N2下で乾燥トルエン(250ml)におけるBoc−ロイシン
メチル エステル(35g、134ミリモル)を乾燥氷/ア
セトンで冷却し、25% ジ−イソブチル−アルミニウム
ヒドライド(di−isobutyl−aluminium hydride)の
トルエン溶液(150ml)を30分かけて加えた。この混合
物を、ジ−イソブチル−アルミニウム ヒドライド(di
−isobutyl−aluminium hydride)を添加した後乾燥氷
/アセトンの浴槽中で20分間撹拌し、さらに、メタノー
ル(15ml)を注意しながら添加した。この混合物を1000
mlの氷冷水中に注ぎ、振盪し、濾過した。トルエンを分
離し、水相をエーテルで再度抽出(3×300ml)した。
トルエン及びエーテル抽出物を一緒にし、乾燥(Na2S
O4)した。このようにして得られた油状物を1500mlの15
% EtOAc/ガソリン中でシリカゲルカラム(3×50cm)
に素早く通した。Boc−Leu アルデヒドが油状物(27.6
g)として得られた。
実施例(2) 同様の断片Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−Lel
−NH2を含むがN−末端の2残基が異なる本実施例にお
けるポリペプチドを、固相合成の一般的な方法にしたが
ってベンズヒドリルアミン(BHA)樹脂上に段階毎に構
築した。
0.50gのBHA樹脂(0.9ミリモル NH2/g)を10% TEA
のCH2Cl2溶液で3分間ずつ2回処理(中和)し、CH2Cl2
で6回洗浄した。樹脂をDMFにおける1.35ミリモルのBoc
−Leu及び1.50ミリモルの1−ヒドロキシベンゾトリア
ゾール(1−hydroxybenzotriazole)(HOBt)と3分間
混合した。20% 1,3−ジイソプロピルカルボジイミド
(1,3−diispopropylcarbodiimide)(DIC)(1.3ミリ
モル)のCH2Cl2溶液を添加した。この混合物を室温で60
分間振盪した。このようにして得られたBoc−Leu−BHA
樹脂をCH2Cl2及びメタノールでそれぞれ2回、さらにCH
2Cl2で3回洗浄し、さらに、カイザーテスト(Kaiser t
est)(アナル バイオケム(Anal,Biochem.)、34巻、
ページ595(1970年))を行った。不完全な連結が行わ
れた場合には、連結過程を繰り返す。
Boc−Leu−BHA樹脂からのBoc−基の除去(脱保護)を
50% TFAのDCM溶液において5分間行い、濾過し、25分
間再処理し、さらに、DCMで6回洗浄した。
中和をBHA樹脂で記載したのと同様にして行う。
Boc−Leu−CHOの連結を以下の操作(2)と同様にし
て行う: (1)DMFで2回洗浄; (2)1%酢酸を含むDMFにおける1.5ミリモルのBoc−L
eu−CHOを添加; (3)DMFにおける2.0ミリモルのNaBH3CNを添加し、60
分間振盪; (4)50%メタノール水溶液で2回および100%メタノ
ールで2回およびCH2Cl2で3回洗浄; Boc−Leu−psi−Leu−BHA樹脂からBoc−基を除去およ
び中和した後、Boc−His(Z)の連結を操作(1)で記
載したのと同様にして行った。
Boc−Glyの連結を操作(3)と同様にして行う。
20% 1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(1,3−di
isopropylcarbodiimide)(1.5ミリモル)のCH2Cl2溶液
を、0℃で1.5ミリモルのBoc−Gly及び1.65ミリモルのH
OBtを含むDMF溶液に加え、冷却しながら15分間撹拌し、
さらに室温で15分間撹拌し、沈殿物を濾過し、樹脂に添
加し、60分間振盪した。
次に、以降のアミノ酸残基である、Boc−Val、Boc−A
la及びBoc−Trpを、操作(1)で記載したのと同様にし
て連結によって順次導入し、Boc−Trp−Ala−Val−Gly
−His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂(2/1/Res)の構
造を有する0.90gの保護されたペプチド樹脂を得た。
Boc−Trpを結合した後、Boc−基の脱保護を5%メル
カプトエタノール及び5%アニゾールを含んだ50% TF
AのDCM溶液で行い、TFA・Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Leu−BHA−樹脂(2/2/Res)を得
る。
0.91gのTFA・Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−
psi−Leu−BHA−樹脂(2/2/Res)を8部分(それぞれ約
100mg)に分け、Boc−D−Trp、Boc−5F−D−Trp、Bco
−D−Tpi及びBoc−D−His(Z)の連結のために操作
1に記載されている方法に従って、さらにBoc−Glnのた
めには操作3に従って、これらを目的とする保護ポリペ
プチド樹脂の合成を達成するために用いる。
上記ヘプタペプチド樹脂(2/2/Res)にBoc−Gln及びB
oc−Trpをさらに加えることによって以下のポリペプチ
ド樹脂が得られる: 2/2/01 Boc−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂 上記ヘプタペプチド樹脂(2/2/Res)にBoc−Gln及びB
oc−D−Trpをさらに連結することによって以下のポリ
ペプチド樹脂が得られる: 2/2/02 Boc−D−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂 ヘプタペプチド樹脂(2/2/Res)にBoc−Gln及びBoc−
5F−D−Trpを連結することによって以下のポリペプチ
ド樹脂が生成する: 2/2/04 Bco−5F−D−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly
−His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂 2/2/05 Boc−D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂は、Boc−Gln及びBoc
−D−Tpiをさらに連結することによって得られる。
2/2/06 Boc−D−Tpi−Glu(OMe)−Trp−Ala−Val−G
ly−His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂は、Boc−Glu
(OMe)及びBoc−D−Tpiをさらに連結することによっ
て得られる。
2/2/07 Boc−D−Tpi−His(Z)−Tpi−Ala−Val−Gl
y−His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂は、Boc−His
(Z)及びBoc−D−Tpiをさらに連結することによって
得られる。
2/2/08 Boc−D−Tpi−Bis(Bz)−Trp−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂は、Boc−His(Bz)
及びBoc−D−Tpiをさらに連結することによって得られ
る。
5%メルカプトエタノール及び5%アニゾールを含む
50% TFAのDCM溶液を用いてBoc−基を除去した後、Boc
−を脱保護したポリペプチド樹脂をDCM、メタノール及
びDCMでそれぞれ3回づつ洗浄し、新たに蒸留したHF(5
ml)及びアニゾール(0.25ml)で0℃で1時間処理す
る。溶媒を真空で蒸発させ、エーテル若しくは酢酸エチ
ルで洗浄し、さらに、70〜80%酢酸で抽出し、凍結乾燥
することによって以下の未精製のポリペプチドが得られ
る: 2/3/01.Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi
−Leu−NH2 40mgのTrp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−ps
i−Leu−NH2(2/3/1)及び20μl TEAを含む0.5ml DM
F溶液及び20mg KOCNを含む100μlの水の混合物を0℃
で撹拌し、さらに、100μlの酢酸をこの混合物に滴下
し、0℃で1時間撹拌した。この反応混合物を精製する
ことによって以下のペプチドを得た: 操作4に示された方法によってTrp−Ala−Val−Gly−
His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂(2/2/Res)にFmoc
−Glu(OBut)及びFmoc−D−Trpをさらに連結すること
によって、Fmoc−D−Trp−Glu(OBut)−Trp−Ala−Va
l−Gly−His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂(2/4/3)
を産生し、これによってペプチド(3)を調製した。こ
のペプチド樹脂を5% 2−メルカプトエタノールを含
む10% TFAのDCM溶液で30分間処理し、Gluのカルボキ
シル基からBut基を除去した。DCMで6回洗浄した後、0
℃で5分間、5ml DCM中でFmoc−D−Trp−Glu−Trp−A
la−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Leu−BHA樹脂床
(2/5/Res)を通してMeNH2を発泡させ、0.25mlの20%DI
CのDCM溶液を加え、0℃で2時間反応させた。さらに、
この樹脂をDCMで洗浄し、Fmoc基をピペリジンで除去し
た。
ペプチド(3)D−Trp−Glu(MeNH)−Trp−Ala−Va
l−Gly−His−Leu−psi−Leu−NH2(RC−3490)がHFで
処理した後得られた。
(A)0.1% TFAおよび(B)1% TFA含む70%
アセトニトリル水溶液からなる溶媒システムを用いてHP
LCによって精製を行った。精製されたペプチドは、分析
用のHPLCで97%以上精製されていることが分かった。本
実施例におけるポリペプチドの保持時間(retention ti
me)を以下の表に記載する。
分析用HPLCデータ ペプチド番号 カラムの濃度勾配 保持時間 %B/分 2. 25〜65%B/40 11.84 4. 25〜65%/40 14.85 5. 25〜65%/40 14.32 6. 25〜65%/40 19.21 7. 30〜70%/40 9.11 本実施例におけるポリペプチドのアミノ酸分析の結果
は予想された通りであった。例えば、D−Trp−Gln−Tr
p−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−Leu−NH2の構造を
有するペプチド(2)のアミノ酸の比率は、1.11:2.09:
0.90:1.03:0.95:0.92(Gln:Trp:Ala:Val:Gly:His)であ
った。Leu−psi−Leu残基は保持時間39.95分に吸収ピー
クを示した。ペプチド(5)、(6)、(7)及び
(8)におけるTpiは検出されなかった。
実施例(3) 本実施例におけるこれらのポリペプチドは、Trp−Ala
−Val−Gly−His−Leu−psi−Phe−NH2の同じ断片を有
する。Boc−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi
−Phe−BHA(3/1/Res)樹脂は、第一の連結でBoc−Phe
がBoc−Leuの代わりに用いられること以外実施例(2)
の部分に記載されているのと同様の固相合成にしたがっ
て0.5gのBHA樹脂(0.9ミリモル NH2/g)上に段階毎に
構築された。
約150mgのBoc−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu
−pis−Phe−BHA樹脂(3/1/Res)を含むなペプチド樹脂
の一部をそれぞれ、Boc−Trp、Boc−Trp、Boc−D−Tpi
及びBoc−Glu(OMe)の連結のためには操作1で記載さ
れた方法に従って、さらにはBoc−Glnの連結のためには
操作3に従って他の2残基を連結し、最終的なポリペプ
チド樹脂を得た。
上記ヘプタペプチド樹脂(3/1/res)にBoc−Gln及びB
oc−Trpをさらに連結することによって以下のポリペプ
チド樹脂が得らえる: 3/2/09. Boc−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Phe−BHA樹脂 ヘプタペプチド樹脂(3/1/res)にBoc−Gln及びBoc−
D−Trpをさらに添加することによって以下のポリペプ
チド樹脂が得られる: 3/2/10. Boc−D−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−pis−Phe−BHA樹脂 ヘプタペプチド樹脂(3/1/res)にBoc−Gln及びBoc−
D−Tpiを連結することによって以下のポリペプチド樹
脂が得られる: 3/2/12. Boc−D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−pis−Phe−BHA樹脂 3/2/13. Boc−D−Tpi−Glu(MeO)−Trp−Ala−Val−
Gly−His(Z)−Leu−psi−Phe−BHA樹脂は、ヘプタペ
プチド樹脂(3/1/res)にBoc−Glu(OMe)及びBoc−D
−Tpiを連結することによって構築される。
5%メルカプトエタノール及び5%アニゾールを含む
50% TFAのDCM溶液を用いてBoc−基を除去した後、ポ
リペプチド樹脂をDCM、メタノール及びDCMでそれぞれ3
回づつ洗浄し、新たに蒸留したHF(5ml)及びアニゾー
ル(0.25ml)で0℃で1時間処理する。溶媒を真空で蒸
発させ、酢酸エチルで洗浄し、さらに、70〜80%酢酸で
抽出し、連結乾燥する。以下のポリペプチドが以下のよ
うにして得られる: 3/3/09 Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−ps
i−Phe−NH2 N−末端にNH2COを有するペプチドを以下のようにし
て調製した: 40mgの未精製のポリペプチド(3/3/9)Trp−Gln−Trp
−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−Phe−NH2及び20μl
TEAを含む0.5ml DMF溶液及び20mg KOCNを含む100μ
lの水の混合物を0℃で撹拌し、さらに、100μlの酢
酸をこの混合物に滴下し、この反応物を0℃で1時間撹
拌し続けた。目的とするペプチド(9)NH2CO−Trp−Gl
n−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−Phe−NH2を含
む上記反応混合物をHPLCによる精製を行った。
ペプチド(11)を、操作4の固相合成に示された方法
によって2つのFmoc−アミノ酸をさらに連結することに
よって調製した。
150mgのTFA・Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−
pis−Phe−BHA樹脂(3/1/Res)を、10% TEAで中和
し、CH2Cl2及びDMFで洗浄し、さらにFmoc−Glu(OBut)
で連結することによってFmoc−Glu(OBut)−Trp−Ala
−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Phe−BHA−樹脂(3
/5/11)を得た。Fmoc−D−Trp−Glu(OBut)−Trp−Al
a−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Phe−BHA樹脂を、
50%ピペリジンで脱保護し、Fmoc−D−Trpを連結した
後得た。2% メルカプトエタノールを含む10% TFA
のDCM溶液で30分間処理することによってFmocで保護さ
れたペプチド樹脂からBut基を除去した。0℃で5分
間、5mlのDMF中で200mgのFmoc−D−Trp−Glu−Trp−Al
a−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Phe−BHA樹脂(3/
6/11)の床を通してMeNH2を発泡させ、0.2mlの20%DIC
のDCM溶液を加え、この混合物を0℃で2時間反応させ
た。さらに、この樹脂をDCMで洗浄し、Fmoc基をピペリ
ジンを用いて除去した。HF及びアニゾールで処理した
後、ペプチド(11)D−Trp−Glu(MeNH)−Trp−Ala−
Val−Gly−His−Leu−psi−Phe−NH2をHPLCによる精製
にかけた。
本実施例におけるペプチドの保持時間を以下の表に示
す。
アミノ酸分析によって示されたアミノ酸の比率は予想
された通りであった。例えば、ペプチド(10)D−Trp
−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−Phe−NH2
の比率は、1.15:0.96:0.95:1.01:0.94:1.97(Glu:Gly:A
la:Val:His:Trp)であり、保持時間44.56分にピークを
有していた。ペプチド(13)の比率は、1.04:0.98:1.0
2:1.00:1.03:0.94(Glu:Gly:Ala:Val:His:Trp)であ
り、Leu−psi−Pheの保持時間44.56分に吸収ピークを有
していた。ペプチド(13)におけるTpiは検出されなか
った。
実施例(4) 以下の方法にしたがって、Boc−Leu−psi−Trp−BHA
樹脂をホルムアルデヒドと共に反応させることによっ
て、Leu−psi−Tpi−BHA樹脂を作製する: Boc−Leu−psi−Trp−BHA樹脂を、操作1及び操作2
において示される方法によってさらにBoc−Trp及びBoc
−Leu−CHOを連結した1.0gのBHA樹脂(0.9ミリモル NH
2/g)から得る。1%酢酸を含む10mlのDMFを上記ペプチ
ド樹脂に加え、さらに、1mlの10%ホルムアルデヒドと
室温で60分間反応させ、DMF、MeOH及びDCMで洗浄する。
本実施例におけるすべてのポリペプチドは、Trp−Ala
−Val−Gly−His−Leu−psi−Tpi−NH2の共通の断片を
有する。Boc−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−p
si−Tpi−BHA樹脂(4/1/Res)を、Boc−His(Z)(操
作1)、Boc−Gly(操作3)、Boc−Val、Boc−Ala及び
Boc−Trp(操作1)さらに連結することによってLeu−p
si−Tpi−BHA樹脂上に段階毎に構築した。
約150mgの上記中間ペプチド樹脂の一部について、Hc
a、D−pGlu、Boc−Glu(OMe)、Boc−Glu(OBz)、Boc
−D−Phe、Boc−D−Trp、Boc−His(Bz)、Boc−Tp
i、Boc−D−Tpi、AC−Tpi及びHna−Tpiの連結のために
は操作1で記載された方法によって、さらにはBoc−Gln
の連結のためには操作3によってさらに2連結を行い、
最終的なペプチド樹脂を得る。
上記ヘプタペプチド(4/1/res)にBoc−Gln及びHcaを
さらに連結することによって以下のポリペプチド樹脂が
得られる: 4/2/14 Hca−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−L
eu−psi−Tpi−BHA樹脂 ヘプタペプチド樹脂(4/1/res)にBoc−Gln及びD−p
Gluをさらに添加することによって以下のポリペプチド
樹脂が得られる: 4/2/15. D−pGlu−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂 上記中間ペプチド樹脂(4/1/res)にBoc−Glu(OBz)
及びBoc−Pheをさらに連結することによって以下のポリ
ペプチド樹脂が得られる: 4/2/16. Boc−Phe−Glu(OBz)−Trp−Ala−Val−Gly
−His(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂 ヘプタペプチド樹脂(4/1/res)にBoc−Gln及びBoc−
D−Pheを連結することによって以下のポリペプチド樹
脂が得られる: 4/2/17. Boc−D−Phe−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂 4/2/18. Boc−D−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペプチド
樹脂(4/1/res)にBoc−Gln及びBoc−D−Trpを連結す
ることによって構築される。
4/2/19. Boc−D−Trp−His(Bz)−Trp−Ala−Val−G
ly−His(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペ
プチド樹脂(4/1/res)にBoc−His(Bz)及びBoc−D−
Trpを連結することによって構築される。
4/2/21. Boc−D−Trp−Glu(OMe)−Trp−Ala−Val−
Gly−His(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペ
プチド樹脂(4/1/res)にBoc−Gln(MeO)及びBoc−Tpi
を連結することによって構築される。
4/2/22. Boc−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペプチド樹
脂(4/1/res)にBoc−Gln及びBoc−Tpiを連結すること
によって構築される。
4/2/23. Ac−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペプチド樹
脂(4/1/res)にBoc−Gln及びAc−Tpiを連結することに
よって構築される。
4/2/25. Hna−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペプチド樹
脂(4/1/res)にBoc−Gln及びHna−Tpiを連結すること
によって構築される。
4/2/26. Boc−D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA樹脂は、ヘプタペプチド
樹脂(41/res)にBoc−Glu及びBoc−D−Tpiを連結する
ことによって構築される。
実施例(2)及び(3)に記載されているのと同様に
してBoc−基を除去し、除去したものをHF及びアニゾー
ルで処理した後、以下のペプチチドがそれぞれ得られ
る: 4/3/16. Phe−Glu−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−p
si−Tpi−NH2 20mgのPhe−Glu−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−ps
i−Tpi−NH2(4/3/16)、5mgのジフェニルホスホリルア
ジド(diphenylphoshporyl azide)及び10mgのKHCO3
含む0.5ml DFM溶液を0℃で24時間撹拌した。この反応
混合物を、60分間溶媒システムを40〜70%の濃度勾配で
用いてHPLCによって精製し、以下のペプチドを得た: ペプチド(16) 約4.5mgの これは、40分間溶媒システムを25〜65%の濃度勾配で用
いた分析用HPLCで精製(>95%)されていることが分か
った。保持時間は 分である。
40mgの未精製のポリペプチド22 Tpi−Gln−Trp−Ala
−Val−Gly−His−Leu−psi−Tpi−NH2、20μlのTEAを
0.5mlのDMFに溶解したもの及び20mg及びKOCNを100μl
の水に溶解したものの混合物を0℃で撹拌した。数分
後、100μlの酢酸を上記混合物に滴下し、この反応物
を0℃で1時間攪拌し続けた。以下の目的とする(オリ
ゴ)ペプチドを含んでいる反応混合物を、HPLCを用いて
精製した。
ペプチド(24) NH2CO−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gl
−His−Leu−psi−Tpi−NH2 操作4に示された方法に従ってFmoc−Glu(OBut)及
びFmoc−D−TrpをTrp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Le
u−psi−Tni−BHA樹脂(4/1/Res)にさらに連結するこ
とによって、Fmoc−D−Trp−Glu(OBut)−Trp−Ala−
Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Tpi−BHA−樹脂(4/2
/Res)を調製した。2% 2−メルカプトエタノールを
含む10% TFAのDCM溶液で30分間処理しBut基を除去し
た後、このペプチド樹脂を、ペプチド樹脂(3/6/11)に
関する実施例(3)において記載された方法によってMe
NH2及びDICと反応させて、Fmoc−D−Trp−Glu(MeNH)
−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−pis−Tpi−BH
A樹脂(4/3/Res)を得る。ピペリジンを用いてFmoc−基
を除去した後、このペプチド樹脂を0℃で1時間、HF
(5ml)及びアニゾール(0.25ml)によって処理するこ
とによって、以下のペプチドを得る: ペプチド(20) D−Trp−Glu(MeNH)−Trp−Ala−Va
l−Gly−His−Leu−psi−Tpi−NH2 本実施例におけるペプチドの保持時間を以下の表に記
載する。
本実施例におけるペプチドのアミノ酸分析によって予
想された組成物を得た。例えば、D−Phe−Gln−Trp−A
la−Gly−His−Leu−psi−Tpi−NH2(17)は、1.04:0.9
9:0.96:1.00:0.94:0.99:1.06(Glu:Gly:Ala:Val:Phe:Hi
s:Trp)の比率を有していた。ペプチド番号17、24及び2
6におけるTpiはアミノ酸分析において示されなかった。
実施例(5) 本実施例におけるペプチドは、Gln−Trp−Ala−Val−
Gly−His−Leu−psi−Trp−NH2若しくはGln−Trp−Ala
−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Trp(For)−NH2
共通の断片を有する。Boc−Leuの代わりにBoc−Trp(Fo
r)を第一の連結に用いる以外は実施例(2)に記載さ
れているのと同様の固相合成操作によってさらに連結す
ることによって、Boc−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His
−Leu−psi−Tpr(For)−BHA樹脂(5/1/Res)を1.0gの
BHA樹脂(0.9ミリモルNH2/g)上に構築する。250mgの上
記ペプチド樹脂の一部を、操作1に記載されている方法
にしたがって、Mpp、Boc−D−Phe、Boc−D−Trp若し
くはBoc−D−Tpiとそれぞれ最終的な連結を行うことに
よって以下の4つの保護されたペプチト樹脂の合成を達
成するのに用いる。
5/2/27. Mpp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−
Leu−psi−Trp(For)−BHA樹脂 5/2/28. Boc−D−Phe−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Trp(For)−BHA樹脂 5/2/29. Boc−D−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Trp(For)−BHA樹脂 5/2/30. Boc−D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
s(Z)−Leu−psi−Trp(For)−BHA樹脂 5%メルカプトエタノール及び5%アニゾールを含む
50% TFAのDCM溶液を用いてBoc−基を除去した後、上
記ペプチド樹脂のそれぞれの半分をHF(5ml)及びアニ
ゾール(0.25ml)で0℃、1時間処理することによっ
て、以下のペプチドを生成した: 残りの半分のそれぞれのペプチド樹脂を、5%アニゾ
ール及び5%ジメルカプトエタノールで0℃、1時間処
理し、以下のペプチドを得た: これらのペプチドをHPLCによって精製し、保持時間を
以下の表に示す: 本実施例におけるペプチドのアミノ酸分析のデータは
予想された通りであった。例えば、ペプチド(28)は、
0.98:0.92:1.03:0.97:0.98:1.09(Gly:Ala:Val:Phe:Hi
s:Trp)のアミノ酸比率を有している。ペプチド(30)
及び(34)におけるTpiは示されなかった。
実施例(6) Boc−Trp−OCH2−樹脂を以下の方法によって作製する
出発材料として用いる:20ml DMFにおけるClCH2−樹脂
(1.0g、0.7ミリモルCl/g)、Boc−Trp(2.0Trpミリモ
ル)及びKF(4ミリモル)の混合物を70〜80℃で4時間
攪拌した。次に、Boc−Trp−OCH2樹脂をメタノール、
水、メタノール、DMF及びDCMでそれぞれ2回づつ洗浄し
た。操作2を用いてBoc−Leu−CHOをTrp−OCH2−樹脂に
連結することによって、Boc−Leu−psi−Trp−OCH2−樹
脂を得る。実施例(4)に記載された方法にしたがっ
て、Boc−Leu−psi−Trp−OCH2樹脂をホルムアルデヒド
と反応することによって、Boc−Leu−psi−Tpi−OCH2
樹脂を得る。前記した固相合成操作を用いてBoc−His
(Z)、Boc−Gly−Boc、Val−Boc−Ala−Boc−Trp及び
Boc−Blnをさらに連結することによって、1.60gのBoc−
Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Tpi
−OCH2樹脂(6/1/Res)を得る。上記中間ペプチド樹脂
の一部を用いてBoc−Tpiを連結することによって、Boc
−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hsi(Z)−Leu−ps
i−Tpi−OCH2−樹脂(6/2/35)を生成する。ペプチド樹
脂の他のアリクォット(aliquot)を用いてBoc−D−Tp
iを連結することによって、Boc−D−Tpi−Gln−Trp−A
la−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Tpi−OCH2−樹脂
(6/2/36)を得た。
5%メルカプトエタノール及び5%アニゾールを含む
50% TFAのDCM溶液を用いてBoc−基を除去した後、エ
ステル交換操作を以下のようにして行った:0.5gのTpi−
Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−psi−Tpi
−OCH2−樹脂(6/3/35)、メタノール(15ml)、DMF(1
5ml)及びジイソプロピルエチルアミン(3ml)を添加
し、この混合物を室温で3日間攪拌した。上記樹脂をDM
F(3回)及びメタノール(3回)で洗浄した。濾液及
び洗浄液を一緒にして、真空下でロータリーエバポレー
ション(rotary evaporation)によって蒸発させ、溶媒
を除去した。HF及びアニゾールで処理した後、123mgの
未精製のペプチド(35)Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly
−His−Leu−psi−Tpi−OCH3を得た。(6/2/36)で出発
すること以外は同様の方法によって、ペプチド(36)D
−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu−ps
i−Tpi−OCH3を得た。
Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−Tpi
−OCH3(35)(40mg)、20μl TEAが溶解した0.5ml
DMF及び50mg KOCNが溶解した100μlの水の混合物を0
℃で攪撹し、数分後、50μl酢酸をこの混合物に添加
し、0℃で1時間反応させた。さらに、この混合物を精
製し、以下のペプチドを得た: ペプチド(37) NH2CO−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Hi
s−Leu−psi−Tpi−OCH3 D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu
−psi−Tpi−OCH3(36)及びメチルアミン及びメタノー
ルが1:2w/wの溶液(2ml)の混合物を室温で16時間攪拌
した。真空下でロータリーエバポレーション(rotary e
vaporation)による蒸発後、残存した材料を凍結乾燥
し、HF及びアニゾールで処理した。生成物をHPLCによっ
て精製したものは以下のペプチドであった: ペプチド(38) D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−
His−Leu−psi−Tpi−NHCH3 D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His(Z)−Leu
−psi−Tpi−OCH2樹脂(6/2/35)の他の一部をHF及びア
ニゾールで処理し、以下のペプチドを得た: ペプチド(39) D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−
His−Leu−psi−Tpi−OH 0.5ml DMFに溶解したペプチド39(40mg)、(Boc)2
O(20mg)及びTEA(20μl)の混合物を0℃で4時間攪
拌し、凍結乾燥した。エーテルで洗浄した後、残存物、
HOBt(10mg)及びN2H3CONH2(20mg)のDCI(20% DIC
のDCM溶液 100μl)と0℃で一晩反応させ、DMFを蒸
発させ、エーテルで洗浄した後、5%メルカプトエタノ
ール及びアニゾールを含む50% TFAのDCM溶液を用いて
Boc−基を除去し、未精製の以下のペプチドを得た: ペプチド(40) D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−
His−Leu−psi−Tpi−N2 H2 CONH2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カイ,レン チー アメリカ合衆国,ルイジアナ州 70003, メタイリー,グレン ストリート 7024 (56)参考文献 特表 平2−502016(JP,A) 国際公開90/3980(WO,A1) J.Biol.Chem.,Vol. 264(25),p14691−14697(1989) Eur.J.Pharmacol., Vol.190(1−2),p31−38 (1990) Peptides,Proceedi ngs of the 10th Ame rican Peptide Symp osium,23−28 May 1987,S t.Louis,Missouri,p 508−509(1988) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 7/06 A61K 37/02 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN) BIOSIS(DIALOG)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の式1を有するポリペプチド部分: X−A1−A2−A3−A4−A5−A6−A7−A8−psi−A9−Q ただし、Qは、NH2またはQ1が水素、C1-10のアルキル、
    フェニルまたはC7-10−フェニル−アルキルであるOQ1
    あり; Xは、水素、存在すればA2の側鎖のカルボキシル基にA1
    のα−アミノ基を結合する単結合、またはR1が以下より
    なる基より選ばれたものである式R1CO−の基であり、 (a)水素、C1-10のアルキル、フェニルまたはC7-10
    フェニル−アルキル; (b) ただし、R2は、水素、C1-10のアルキル、フェニルまた
    はC7-10−フェニル−アルキルであり、R3は、水素若し
    くはC1-10のアルキルであり;および (c) R4−O、この際、R4は、C1-10のアルキル、フ
    ェニルまたはC7-10−フェニル−アルキルであり; A1は、Mpp,D−Phe,L−若しくはD−Tpi,D−Trp,若しく
    はベンゼン環内でハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アルキ
    ル及びC1-3アルコキシからなる群より選ばれた1つまた
    はそれ以上の基で置換されたまたはTrp(ただし、ハロ
    ゲンは弗素、塩素及び臭素である)であり; A2は、Asn,Dpa,Gln,His,MeHis,His(Bz),His(Z)ま
    たは式Asp(Y),Glu[−]及びGlu(Y)の基であり、
    この際、Yは、−OR5または であり、この際、 R5は、水素、C1-3アルキル若しくはフェニルであり; R6は、水素若しくはC1-3アルキルであり; R7は、水素、C1-3アルキル若しくは−NHCONH2であり、 さらに、[−]は、存在すればA2の側鎖のカルボキシル
    基をXが単結合であるA1のα−アミノ基と結合する単結
    合であり; A3は、Nal,Pal,Tpi,Trp,MeTrp,Trp(For)若しくはベン
    ゼン環内でハロゲン、NO2、NH2、OH、C1-3アルキル及び
    C1-3アルコキシからなる群より選ばれた1つまたはそれ
    以上の基で置換されたTrp(ただし、ハロゲンは弗素、
    塩素及び臭素である)であり; A4は、Ala,MeAla若しくはGlnであり; A5は、Val若しくはMeValであり; A6は、Gly,Phe若しくはD−Alaであり; A7は、His,MeHis,His(Bz),His(Z),Lys(Z)若し
    くはPalであり; A8は、Leu若しくはPheの−CO−が−CH2−に還元された
    同配体であり; A9は、D−,L−若しくはDL−Tpiである; ならびに製薬上使用できる酸によるこれらの塩。
  2. 【請求項2】以下の式を有する請求の範囲1に記載のポ
    リペプチド部分: a)D−Phe−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Ps
    i−Tpi−NH2; b)D−Trp−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−ps
    i−Tpi−NH2;または c)Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−psi−T
    pi−NH2
  3. 【請求項3】NH2CO−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−H
    is−Leu−psi−Tpi−NH2およびACY−Tpi−Gln−Trp−Al
    a−Val−Gly−His−Leu−psi−Tpi−NH2(ただし、ACY
    はアセチル、ヒドロシンナモイル(hydrocynnamoyl)若
    しくは3−ヒドロキシ−2−ナフトイル(3−hydroxy
    −2−naphthoyl)である)からなる基より選ばれた式
    を有する請求の範囲1に記載のポリペプチド部分。
  4. 【請求項4】式:D−Tpi−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−Hi
    s−Leu−psi−Tpi−NH2を有する請求の範囲1に記載の
    ポリペプチド部分。
  5. 【請求項5】請求の範囲1に記載のポリペプチドの試薬
    上使用できる酸付加塩。
  6. 【請求項6】請求の範囲1に記載のポリペプチド、また
    はそれの治療上使用できる酸付加塩の形態若しくは複合
    体およびそれの製薬上使用できる液状もしくは固体のキ
    ャリアーからなるボンベシン拮抗薬剤組成物。
  7. 【請求項7】癌の治療用の組成物の調製を目的として使
    用される請求の範囲1に記載のポリペプチドまたはそれ
    の治療上使用できる酸付加塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Eur.J.Pharmacol.,Vol.190(1−2),p31−38(1990)
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Peptides,Proceedings of the 10th American Peptide Symposium,23−28 May 1987,St.Louis,Missouri,p508−509(1988)

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