JPH08252650A - 真空誘導溶解炉の鋳造装置 - Google Patents

真空誘導溶解炉の鋳造装置

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JPH08252650A
JPH08252650A JP8452895A JP8452895A JPH08252650A JP H08252650 A JPH08252650 A JP H08252650A JP 8452895 A JP8452895 A JP 8452895A JP 8452895 A JP8452895 A JP 8452895A JP H08252650 A JPH08252650 A JP H08252650A
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mold
vacuum
casting
truck
melting furnace
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JP8452895A
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Inventor
Masahiro Tadokoro
昌宏 田所
Mitsutoshi Ochiai
光敏 落合
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希土類磁石合金や水素吸蔵合金などの溶解・
鋳造に際して、溶湯を薄い板状に鋳造し且つ急冷し、作
業性を改善し、半連続的操業を可能にして品質を向上し
製造コストを低減した真空誘導溶解炉の鋳造装置を提供
する。 【構成】 レール47と係合する複数の車輪46により
移動可能な台車45と、台車上に載置され移動方向に長
く形成され冷却水通路43aを内蔵する鋳型43と、鋳
型の上方に且つ傾動されたルツボ33の注湯口33aの
下方に固定され溶湯を均一に鋳型内に供給するタンディ
ッシュ42と、真空槽31の前記の移動方向に中間ドア
を介して隣接し、真空槽とは独立して雰囲気調整可能な
台車室と、他の一組の鋳型と台車と、油圧シリンダ36
によるルツボの傾動角度を自動制御するシーケンサなど
制御系とを含んだ構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空中もしくは不活性ガ
ス中で溶解し鋳造する真空溶解炉の鋳造装置に関し、さ
らに詳しくは溶解した希土類磁石合金や水素吸蔵合金
(水素貯蔵合金ともいう)の溶湯を鋳込むための改良さ
れた鋳型による鋳造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Nd−Fe−B系、Sm−Co(−X)
系(XはFe、Cuなど)などの希土類磁石合金やMm
−Ni系(Mmはミッシュメタルで希土類元素の混合
物)、Ti−Fe系などの水素吸蔵合金は、粉体として
二次成形を行いあるいは粉体として使用されるため、所
定の組成の溶湯を鋳造時に急冷して薄い形状の合金鋳塊
を製造し、この合金の薄さや内部歪みを利用して粉砕し
粉末として処理される。また、これらの合金が特に多成
分系の場合、鋳造後に徐冷すると冷却中に不要な種々の
固溶成分や化合物相を析出して期待される均質な合金を
得られなくなることがある。図7は、特開平5−237
635号公報により、その出願前の従来技術として示さ
れた誘導加熱式真空溶解炉の部分断面側面図である。図
7において、aは真空室、cは誘導加熱コイル内に配置
された溶解炉、dは支柱、eは油圧シリンダ、fは鋳造
時に溶湯を受けるタンディッシュ、gはタンディッシュ
fからの溶湯を鋳込む鋳型、hは移動台車、iは定盤、
jはレールであり、kは誘導加熱コイルbへの電力導入
系である。溶解炉c内の溶湯は、油圧シリンダeが上昇
すると溶解炉cが傾動しタンディッシュf内に流れ、さ
らに鋳型g内に流れて鋳型g内で凝固し、鋳型gは定盤
iごとレールjに沿って移動台車hにより真空室aの外
部の冷却室に移動される。凝固した鋳塊は鋳型gから取
り出され、ハンマリング又はミリングにより粉砕される
が、鋳型が逆円錐台形や逆角錐台形であるため冷却に時
間がかかり、さらに上記のような形状であるため粉砕し
にくいという欠点を有していた。
【0003】特開平5−237635号公報の発明は、
上記の従来技術の欠点を解決し、溶湯を短時間で冷却固
化して取り出し可能にすると共に、真空室から鋳型を取
り出す必要がない誘導加熱式真空溶解炉に於ける水冷回
転円板式鋳型装置を開示している。図8は、上記の水冷
回転円板式鋳型装置(以下鋳型装置と略称する)を有す
る真空溶解炉の部分断面側面図であり、図9は、図8の
鋳型装置を拡大して詳細に示す部分断面側面図である。
これらの図で1は真空室、2は支柱、3は油圧シリン
ダ、4は溶解炉、5は電力ケーブル、6は誘導加熱コイ
ル、7は溶湯受け、8は真空シール、9は回転軸で、1
0は真空室1の外部に設けられた架台19上の回転駆動
装置14により回転軸9を介して回転される回転円板
で、この回転円板10の上面には鋳型21が固定されて
同時に回転する。図9の水冷構造や回転駆動装置の駆動
力を伝達する各部材の詳細な説明は省略するが、回転円
板10の上面には冷却水通路18が形成され、ボルト2
2により回転円板10の上面に固定された鋳型21を冷
却し、また、鋳型21の外周側には内外2重の鋳型枠2
3、24が枠押え25で固定されている。
【0004】図8および図9により鋳型装置の作用を説
明すると、油圧シリンダ3が上昇して溶解炉が鋳型21
側に傾動すると、溶湯は溶湯受け7を経由して鋳型21
の所定の半径方向位置に注湯される。鋳型21は回転駆
動装置14の駆動力により回転しているため、溶湯は鋳
型21上の所定の半径方向位置の円周上に連続して注湯
され、鋳型21の回転速度と冷却水による冷却速度とが
調和した条件の場合、溶湯は鋳型21の前記の円周位置
より半径方向内方と外方とに流れて、鋳型上でほぼ円板
状に広がり所定の厚さの円板状の鋳塊として凝固され
る。なお、鋳型枠23、24が配置されているため溶湯
がさらに外周側に流れることが防止され、鋳塊は比較的
速く冷却された後、真空室1の図示しない扉を開けて鋳
型枠23、24ごと外部に取り出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の鋳型
装置を使用して希土類磁石合金や水素吸蔵合金を鋳造す
る際に、次に示すような問題点が生じていた。 1)溶湯を、常に回転する円板状の鋳型の半径方向で1
箇所の円周上に注ぎながら円板状に鋳塊を凝固させるた
めには、冷却速度が大きすぎてはならないため溶湯の凝
固と鋳塊の冷却を速くして溶解作業を短時間で終了する
ことが困難であった。すなわち、冷却速度が大きいと注
湯された溶湯がその場所で凝固するため、鋳塊は円環状
に厚く形成されて薄い円板状の鋳塊を得るという発明の
所期の目的が達成されない。そこで、溶湯が鋳型の注湯
される円周位置より半径方向で外方にも、さらに遠心力
に打ち勝って半径方向内方にも流れて行くためには、冷
却速度を所定の範囲に制限しなければならない。また、
溶湯が凝固する前に瞬間的に、半径方向外方と内方とに
流れるとしても、溶湯は常に同じ円周位置に注がれるた
め、熱量が集中して与えられて、次の回転以降にその上
に注がれる溶湯の冷却速度は徐々に小さくなり、希土類
磁石合金や水素貯蔵合金に必要な急冷ができなくなり、
かつ取り出しまでの所要時間が長くなる。
【0006】2)上記の発明では、鋳込みが終了した
後、所定の温度にまで冷却されてから鋳型枠と鋳塊とを
同時に取り出し、鋳塊を取り外した後鋳型枠を鋳型上に
セットし直し次の溶解に備える方法を採用しているが、
真空槽の扉の開口部を介して狭いスペース内で上記の作
業を行うため、作業性が悪い。また、鋳型が真空槽内に
固定されているため、メンテナンスの場合も同様に作業
性が悪い。 3)真空室の扉を開いて上記の作業を行うため、次の溶
解作業開始までの間に、鋳塊の冷却、真空室の大気圧ま
での加圧、鋳型枠と鋳塊との取り出し、鋳型などの清
掃、鋳塊の鋳型枠からの取り外し、鋳型枠の据え付けお
よび真空排気など様々な作業が必要であり、且つ溶解作
業が1チャージごとにバッチ式で、作業効率が悪いため
一定の時間内に溶解作業を多く実施することができな
い。本発明は、上記の各問題点を解決して作業性および
作業効率を高めて製造コストを低減すると共に、品質が
高く粉砕処理しやすい希土類磁石合金や水素吸蔵合金を
鋳造できる真空誘導溶解炉の鋳造装置を提供することを
課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ルツボの傾動
方向に対して直角な方向に直線移動可能な台車と、台車
上に載置され前記の移動方向に長い四角形の鋳込み面を
有し冷却水の通水路を内蔵した鋳型と、鋳型の真上にか
つ油圧シリンダにより傾動されたルツボの湯口の下方に
固定され出湯側の幅方向両端が鋳型の幅方向両端より僅
かに内方に位置され、湯口側から離れるに伴って低くさ
れた傾斜面を溶湯が流れるようにされたタンディッシュ
と、前記の台車の移動方向に中間ドアを介して真空槽と
隣接し、真空槽とは独立して真空又は不活性ガスなどの
雰囲気を調整可能な台車室と、必要により他の一組の鋳
型と台車とを有し、台車の移動手段として真空槽から台
車室に向けて敷設された一組のレールと、このレールに
係合する台車の複数の車輪とを備えた真空誘導溶解炉の
鋳造装置により上記の課題を解決する。さらに上記の構
成に加えて、例えば、シーケンサと、パターン発生器
と、アンプと、比例流量制御弁およびエンコーダより成
る油圧シリンダの自動制御系とを設けることにより鋳型
上の鋳塊をより均一な厚さで形成できるようにした。
【0008】
【作用】上記の構成による本発明の真空誘導溶解炉の鋳
造装置は次のように作用する。上記のタンディッシュの
上面は、傾動された湯口から水平方向に離れるに従って
低くなる傾斜面が形成され、この傾斜面上を溶湯が広が
って流れるため、溶湯を鋳型の幅(短辺)方向全体に均
一に注ぐ作用がある。鋳込み作業前に中間ドアを開放
し、鋳込み開始と同時に鋳型を台車ごと台車室側に徐々
に移動すると、タンディッシュから注がれる溶湯は、常
に鋳型の新しい面上に供給され水冷作用により急冷され
て上下に薄い厚さの板状の鋳塊が形成される。鋳込みが
完了すると台車はそのまま台車室に収容され、予備の一
組の鋳型と台車が交代して真空槽に収容される。中間ド
アが閉められ真空槽内で次の溶解作業が開始されると、
台車室の雰囲気が大気圧に戻されて、鋳塊が鋳込まれた
鋳型は台車ごと台車室の外部に移動されて、鋳塊の取り
出し、鋳型の清掃などの作業を、広いスペース内で行い
再び台車室に収容されて台車室は真空槽内の雰囲気と同
じに設定される。真空槽内のルツボの装入材料が完全に
溶解すると、再び中間ドアが開放されて次の鋳込み作業
が開始される。ルツボから出湯される溶湯の量は、ルツ
ボの傾動角度をエンコーダが検出し、パターン発生器中
のパターンの1つをシーケンサが選択し、アンプが増幅
して信号を比例流量制御弁が油圧ユニットの油圧を制御
し、油圧シリンダの駆動を最適に調整してルツボからの
出湯量を平均化し鋳塊の厚さを均一にする。
【0009】
【実施例】図1から図4を参照して本発明の第1実施例
を説明する。図1は、本発明の真空誘導溶解炉の鋳造装
置の第1実施例を示す真空誘導溶解炉の断面側面図であ
り、図2は図1のA−A矢視平面図であり、図3は図2
の鋳型43のみを示す斜視図で、図4は図1の真空誘導
溶解炉の平面図である。図1の31は真空槽、32は溶
解炉、33はルツボ、34は誘導加熱コイル、35は架
台、36は油圧シリンダ、37は支柱、38は覗き窓、
39は突き棒、40は原料装入口で、41は真空槽31
を開放するため真空槽カバー31aを水平方向に移動す
る車輪で、33aはルツボ33内の溶湯を注湯する際に
湯道となる注湯口で、これらの部材の構成は従来技術の
ものと特に変わるものではない。本発明の真空誘導溶解
炉の鋳造装置は、図1に示す固定されたタンディッシュ
42と、冷却水通路43aを内蔵し上面の縁部に枠44
を備えた鋳型43と、鋳型43を載置し移動のための複
数の車輪46を有する台車45と、この台車45の移動
方向をガイドするレール47と、図1に示す真空槽31
とは独立して真空排気又は不活性ガスなどの雰囲気調整
できる台車室50(図4)とが設けられており、台車室
50と真空槽31との間には図示しない中間ドアが設け
られてそれぞれを気密に保つことが可能にされている。
【0010】この実施例における溶湯の鋳造から次の溶
解作業までの作業の流れは以下の通りである。真空又は
所定のガス雰囲気にされた真空槽31内のルツボ33中
で被溶解材料が溶融して溶湯にされた後、油圧シリンダ
36が上昇するとルツボ33ごと溶解炉32は上方に移
動し且つ回動軸37a、37bとの係合により図1の1
点鎖線で示すようにタンディッシュ42側に傾動され
る。回動軸37a、37bは図示しない他の回動軸も含
めて、傾動の各段階で溶解炉32に係合される回動軸が
徐々に変わり、溶解炉32がタンディッシュ42側に向
かって、せり出すように構成されている。タンディッシ
ュ42は、図2に示すように平面図でルツボ33側が広
い略台形であり、さらに図1に示すように、受湯面の注
湯部と反対側(図で左側)および溶湯の出口側(図で手
前側)が低くされた傾斜を有しているため、鋳型43の
幅方向(図で左右方向)に亘って均一な量の溶湯が供給
される。鋳型43上への鋳込みを開始すると同時に台車
45がルツボ33の傾動方向に対して直角に、図1では
紙面の手前に図2では矢印の方向に移動を開始する。鋳
型43上部の形状は図2および図3に示すように、台車
の移動方向(矢印方向)に長く、幅方向にはタンディッ
シュ42の出口より僅かに広く形成され、さらに枠44
が所定の寸法で上方に延在しているために溶湯が鋳型4
3の外に流れ出ることはない。台車45をルツボの傾動
速度に合わせて移動すると、溶湯は鋳型43上で均一に
且つ上下に薄く鋳込まれ、鋳型43が水冷され、また常
に鋳型43の新しい面に鋳込まれるため、溶湯は急冷さ
れて急速に凝固しまた冷却される。
【0011】鋳込み作業が終了した鋳型は、中間ドアを
開放して、台車45ごと予め真空など溶解槽と同じ雰囲
気に保持された台車室50に収容され、交代に予備の鋳
型と台車とが真空槽31内に収容される。中間ドアを閉
鎖すると直ちに次の溶解作業の開始が可能になり、溶解
作業の間に鋳塊を載置した鋳型43は台車45ごと台車
室50の外部に移動され(図3参照)、鋳塊の取り出
し、鋳型の清掃、台車室への移動、台車室内の雰囲気の
調整などの作業は、次の溶解作業中に真空槽外の広いス
ペースで並行して行うことができる。上記のように本発
明の第1実施例は、従来技術に比べはるかに急速な冷却
を可能にして希土類磁石合金や水素吸蔵合金の品質や粉
砕性を高め、鋳塊の冷却を待ち、鋳型を出し入れし且つ
真空槽の雰囲気調整を行うなどの装置の休止時間を極め
て短くして半連続的な操業を可能にし、さらに真空誘導
溶解炉の外部で鋳塊の取り出しなどの作業の作業性が改
良されるなど種々の改善が図られている。なお、上記の
予備の鋳型と台車とを使用しないで1組の鋳型と台車と
により操業しても上記の効果のほとんど全てを得ること
ができる。
【0012】上記の第1実施例の効果をさらに高めるた
めの第2実施例について次に示す。図5は、本発明の第
2実施例を示すブロック図であり、図6は第2実施例に
よる出湯量の平均化の効果を従来技術の出湯量と比較し
て示したグラフである。第2実施例の構成は第1実施例
の構成に加えて、図5のブロック図に示すように、シー
ケンサ51と、パターン発生器52と、アンプ53と、
比例流量制御弁54とエンコーダ56とを、油圧ユニッ
ト55に組み合わせたもので、この構成により油圧シリ
ンダ36の上昇を自動的に制御するものである。従来の
技術では、図6の左のグラフに示すように、ルツボを傾
動させるのに伴い、溶湯の量による所定の傾動角度(こ
の例では25゜)に達すると溶湯がルツボの上縁部に至
り、さらにルツボを傾動させると溶湯が流出し始め、傾
動角度が増すのに伴いルツボの形状により徐々に出湯量
が変わり、ルツボの軸線が垂直線に対して90゜に達す
ると全ての溶湯が流出してそれ以上は出湯しない。この
ように、溶湯の出湯量がルツボの傾動角度に依存して変
化するため、手動で図1の鋳型43上に所定の等しい厚
さに注湯して均一な板状の鋳塊を形成するためにはかな
り注意してルツボ33を傾動する鋳込み作業を行う必要
があった。
【0013】第2実施例の作用は、ルツボ33(図1参
照)の傾動角度をエンコーダ56が検出し、パターン発
生器52中に予め設定しておいたパターンの1つをシー
ケンサ51が選択し、これをアンプ53が増幅して信号
を比例流量制御弁54に与え、この比例流量制御弁が油
圧ユニット55からの油圧を制御して油圧シリンダ36
の上昇駆動を最適に調整するものである。すなわち、第
2実施例は、ルツボの傾動角度によって変化する出湯量
を予め制御系にインプットしておき、エンコーダなど傾
動角度の検知手段によるその時点の傾動角度に合わせて
ルツボの傾動速度を細分化して変化させるものであっ
て、上記の機器の組合せだけに限定されるものではな
い。図6の右のグラフは、第2実施例を適用した場合の
ルツボの傾動角度に対する出湯量を目標出湯量と比較し
て示したもので、ルツボの傾動角度が変わる都度、選択
するパターン(例えばパターン1、2、3・・・)を変
えることにより、出湯量は僅かに脈動するが実質的に一
定の出湯量が得られる。上記の脈動現象は、制御系にP
I又はPID制御などを付加することによりなくすこと
も可能であるが、溶湯には流動性があるためその必要性
は小さい。
【0014】
【発明の効果】本発明の真空誘導溶解炉の鋳造装置は、
ルツボから出湯されタンディッシュで液量が幅方向に均
一化された溶湯が常に新しい鋳型面に鋳込まれ、水冷さ
れた鋳型により急冷されるため、さらに真空など雰囲気
調整可能な台車室と予備の1組の鋳型と台車を有するた
め、鋳塊の組成が均一で且つ鋳塊が粉砕しやすく、鋳塊
の取り出しなどの作業性が改善され、また、従来のバッ
チ式でなく半連続式操業を行うこともできる。さらに、
ルツボの傾動角度に関係なく、常に一定な量の溶湯を出
湯できる傾動角度の自動制御系を付加することにより、
鋳型上に均一な厚さで鋳塊を形成することを可能にする
など、希土類磁石合金や水素吸蔵合金の品質を高め、ま
た製造コストを低減するという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空誘導溶解炉の鋳造装置の第1実施
例を示す断面側面図である。
【図2】図1のA−A矢視平面図である。
【図3】図2の鋳型のみを示す斜視図である。
【図4】図1の平面図である。
【図5】本発明の第2実施例の構成の主要部を示すブロ
ック図である。
【図6】本発明の第2実施例により、ルツボの傾動角度
を制御した場合に出湯量が一定にされる効果を示すグラ
フである。
【図7】従来技術による誘導加熱式真空溶解炉の部分断
面側面図である。
【図8】従来技術による別の誘導加熱式真空溶解炉の部
分断面側面図である。
【図9】図8の要部の拡大部分断面側面図である。
【符号の説明】
31 真空槽 32 溶解炉 33 ルツボ 33a 注湯口 34 誘導加熱コイル 36 油圧シリンダ 42 タンディッシュ 43 鋳型 43a 冷却水通路 44 枠 45 台車 46 車輪 47 レール 50 台車室 51 シーケンサ 52 パターン発生器 53 アンプ 54 比例流量制御弁 55 油圧ユニット 56 エンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22D 41/01 B22D 41/01 41/04 41/04 F27B 3/10 F27B 3/10 14/04 14/04 F27D 11/06 F27D 11/06 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空又は不活性ガス雰囲気にされた真空
    槽(31)内に配置された誘導加熱コイル(34)によ
    り溶解されたルツボ(33)内の希土類磁石合金や水素
    吸蔵合金などの溶湯が、溶解炉(32)ごと油圧シリン
    ダ(36)の上昇により傾動され、前記ルツボ(33)
    から鋳型上に鋳込まれる真空誘導溶解炉における鋳造装
    置において:前記ルツボ(33)の傾動方向に対し直角
    方向に且つ水平に移動可能で鋳込み開始と同時に移動さ
    れる台車(45)と、 該台車(45)上に載置され前記移動方向に長い長方形
    の鋳込み面と、この鋳込み面の周縁部から上方に延在す
    る枠(44)とを有し、冷却水通路(43a)を内蔵し
    た鋳型(43)と、 該鋳型(43)の真上に、且つ前記油圧シリンダ(3
    6)により傾動された前記ルツボ(33)の注湯口(3
    3a)の下方に固定され、出湯側の幅方向両端が前記鋳
    型(43)の幅方向両端より僅かに内方に位置され、前
    記注湯口(33a)側から離れるのに伴って低くされた
    傾斜面を有するタンディッシュ(42)と、 前記台車(45)の移動方向に前記真空槽(31)と中
    間ドアとを介して隣接し、前記真空槽(31)と独立し
    て、真空又は不活性ガスなどの雰囲気の調整が可能で、
    且つ前記台車(45)と鋳塊を収容した前記鋳型(4
    3)とを収容する台車室(50)と、 前記台車(45)の移動手段として、前記真空槽(3
    1)から前記台車室(50)に向けて敷設された一組の
    レール(47)と、 該レール(47)に係合する前記台車(45)の複数の
    車輪(46)とを備えたことを特徴とする真空誘導溶解
    炉の鋳造装置。
  2. 【請求項2】 前記鋳型(43)と台車(45)と同じ
    他の一組の鋳型(43)と台車(45)とを前記台車室
    (50)内に備え、鋳込み終了後に前記真空槽(31)
    内の鋳型(43)と台車(45)とが交代して、前記台
    車室(50)から前記真空槽(31)内に収容されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の真空誘導溶解炉の鋳造装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の真空誘導溶解炉の鋳造装
    置にさらに、 前記ルツボ(33)の傾動角度を検出するエンコーダ
    (56)と、 検出した傾動角度によりパターン発生器(52)中のパ
    ターンを選択しその信号をアンプ(53)に送るシーケ
    ンサ(51)と、 前記アンプ(53)により増幅された信号に基づき油圧
    ユニット(55)から前記油圧シリンダ(36)に与え
    る油圧を調整する比例流量制御弁(54)とを備え、 前記油圧シリンダ(36)の上昇駆動を最適に調整し、
    前記ルツボ(33)からの出湯量を目標の一定値に制御
    し、鋳塊の厚さを一定に形成することを特徴とする真空
    誘導溶解炉の鋳造装置。
JP8452895A 1995-03-17 1995-03-17 真空誘導溶解炉の鋳造装置 Pending JPH08252650A (ja)

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