JPH08251804A - 回路遮断装置 - Google Patents
回路遮断装置Info
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- JPH08251804A JPH08251804A JP7323930A JP32393095A JPH08251804A JP H08251804 A JPH08251804 A JP H08251804A JP 7323930 A JP7323930 A JP 7323930A JP 32393095 A JP32393095 A JP 32393095A JP H08251804 A JPH08251804 A JP H08251804A
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Abstract
満足させる改良型等価サンプリング方式を提供する。 【解決手段】 90°だけ離れた交流波形のサンプリン
グ時点からサンプル対を採取し、基本周波数のRMS値
を表わす各対のサンプル値の自乗の和を求め、その自乗
の経常和を瞬時保護トリップ値と比較し、最も最近の2
対のサンプルのこの和を短時間遅延保護トリップ値と比
較する。隔対サンプルの間に挿入する遅延時間を所与の
数のサンプル採取後所定の等価サンプリングサイクルが
得られるように調整する。この等価サンプリングレート
採取したサンプルを長時間遅延保護及び計量機能に用い
る。
Description
式保護・計量装置に関し、さらに詳細には保護・計量機
能を提供するため電気系統の波形をサンプリングし利用
する態様に関する。
気系統において保護及び/または計量機能を提供する現
在の電気的装置には、電気系統を流れる電流のサンプ
ル、また必要に応じ電圧のサンプルを用いて種々の所要
機能を実行するために、マイクロコンピュータを組み込
むのが一般的である。マイクロコンピュータは所要の保
護・計量機能のための計算を行うだけでなく、波形をサ
ンプリングして必要なデジタル情報を発生させる。マイ
クロコンピュータは、特に3相系統の電流及び電圧のサ
ンプリングにかなりの時間を費やしている。従って、マ
イクロコンピュータに対する要求が競合する。
が異なるためさらに複雑となる。例えば、瞬時、短時間
遅延及び長時間遅延のような保護機能のための電流サン
プリング条件または測定条件は、それらの機能間で異な
るだけでなく、計量に必要とされる機能と著しく相違す
ることがある。瞬時過電流保護と計量機能との間のサン
プリング条件の違いが最も大きい。
の設定を越える時点とトリップユニットが遮断装置を開
く時点との間には遅延時間は意図的に挿入されない。こ
のことから必然的に、ほんの数個のデータポイントだけ
で電流値の計算を行えることが必要があるが、これは電
力ラインの1サイクル以下でトリップを行おうとすれば
サンプリング及びそれに続くデジタル計算にかかる時間
を短縮しなければならないからである。
間が問題とならないから迅速に行う必要はない。例え
ば、情報をユニットに表示する必要がある場合、ディス
プレイリフレッシュ更新時間が250ミリ秒よりも小さ
いと、レートが速すぎるため表示が読めなくなる恐れが
あり問題である。さらに、測定中の電流に調波が多量に
含まれている場合、サンプリングポイントを多数の用い
る方が望ましい。このため、瞬時保護機能に適したサン
プリングレートは、数サイクルに亘って多数のサンプル
が採取されるまでただ待てばよいから計量機能にも適当
であると言えるかも知れない。しかしながら、逐次サイ
クルの間波形の同一ポイントで繰り返しサンプリングを
行っても計量機能に必要な情報は得られない。正確な計
量を行うに必要な調波成分を捕えるためには、多数のサ
ンプルを波形の1サイクルに亘り分布させる必要があ
る。一方、サンプリングレートを計量機能を満足させる
に充分なほど速くした場合、かかる装置に経済的に使用
可能な典型的なマイクロコンピュータでは必要な計算を
リアルタイムで行うことができない。
サンプリング方式が開発されている。
コンピュータがサンプリングと計算を実行するのに充分
な時間的余裕があるように所定の数のサンプリング時点
でサンプリングが行われるが、サンプルの逐次セットが
波形の異なる点で採取されるように所定数のサンプルが
繰り返される度に1サイクルの端数だけサンプリングが
遅延される。所定数のサンプルが数回繰り返される間に
採取したサンプルを単一の等価サイクルで生じたものと
して取り扱うことによって、高い等価サンプリングレー
トを得る。例えば、繰り返しの度に1サイクルの64分
の1の遅延時間を挿入して波形1サイクルにつき16個
のサンプリングを行う場合、4回繰り返すと1サイクル
につきサンプル64個の等価サンプリングレートが得ら
れたことになる。事実、これは4サイクルではなく、4
+1/16サイクルの間に起こるわけであるが、保護及
び計量機能にとってはこれは大きな問題ではない。
特許第5,060,166号に記載されているように、
電気角90°だけ離れたただ2つのサンプルから求める
ことができることが知られている。また、大きな故障電
流は負荷でなくて電力系統の電源インピーダンスで制限
されることも知られている。正弦波電圧を発生する発電
機と抵抗性及び誘導性の線形ラインインピーダンスの組
み合わせにより、故障電流の波形は正弦波に近い。従っ
て、瞬時保護は90°だけ離れた2つのサンプルを用い
ることにより実行できる。しかしながら、90°だけ離
れた(基本周波数につき)サンプルからは計量に必要
な、そして事実上長時間遅延保護に必要な波形の調波を
捕らえることができない。
をよりよく満足させるデジタルサンプリング方式を用い
て電気系統のための改良型保護・計量装置を提供するこ
とが要望されている。
な全ての計算を行うための充分な余裕ある比較的安価な
マイクロコンピュータにより使用可能なサンプリング方
式を用いるかかる保護・計量装置が要望されている。
時保護機能には迅速な応答を可能にし、長時間遅延保護
及び計量機能には高い精度を約束するサンプリング方式
で被保護回路の波形をデジタル的にサンプリングする回
路遮断装置に係わる本願発明により充足される。さらに
詳説すると、本発明の回路遮断装置は、交流波形におい
て各対が電気角90°だけ離れたサンプリング時点を発
生させる手段を含む。波形のこの対のサンプリング時点
で得られるサンプル値は自乗され加算されて、その波形
の基本周波数におけるRMS値を表わす信号となる。叙
上のように、故障電流は本質的に正弦波形であるため、
このサンプル対は瞬時保護機能のためのRMS電流値を
迅速に表わす指標となる。本発明の好ましい実施例で
は、波形の異なる点で採取される2対のサンプルを瞬時
保護に用いて波形に現れるスパイクに対する感度を軽減
する。
はサンプル値を自乗し加算して各サンプル対の自乗和を
求める。その後、最も最近の2つのサンプル対の自乗和
である経常和(running sum)を求め、それが瞬時保護ピ
ックアップ値を表わすしきい値を越えると接点をトリッ
プして開路させる。プロセッサー手段はまた、経常和が
所定の短時間遅延保護ピックアップ値を表わすしきい値
を所定の短時間遅延保護インターバルの間、隔対サンプ
ルごとに越えると、接点をトリップして開路させる短時
間遅延保護手段を含む。
ルにつき隔対サンプルごとにその経常和を累積すること
によって累積和を繰り返し発生させる手段を含む。この
プロセッサー手段はさらに、所与数のサンプル採取後の
累積和が所定時間の間長時間遅延保護ピックアップ値を
表わすしきい値を越えると、接点をトリップして開路さ
せる長時間遅延保護手段を含む。本発明の実施例では、
この所定数のサンプルは64個であり、累積和はサンプ
ル64個の各値の自乗の合計に等しい。好ましくは、こ
れらのサンプルを、この所定数のサンプル採取後所定の
等価サンプリングレートが得られるようにサンプルの逐
次対間に遅延時間を挿入して、好ましくはその所定数の
サンプルが等価サンプリングサイクルに亘ってほぼ均等
に分布するように発生させる。長時間遅延保護機能に用
いる累積和は等価サンプリングレートで採取したサンプ
ルを用いて発生させるのが好ましい。また、等価サンプ
リングレートで採取するサンプルを計量機能に用いるこ
とができるが、これは等価サンプリング方式は高いサン
プリングレートであるから波形をより高精度で測定でき
ることによる。本発明の実施例では、等価サンプリング
レートは1サイクルにつきサンプル64個のレートであ
る。
ンプルが等価サンプリングサイクルに亘って均等に分布
した複数の等価サンプリングレートが得られることであ
る。例えば、本発明の実施例では、1サイクル当たりサ
ンプル16個と1サイクル当たりサンプル64個の2つ
の等価サンプリングレートが発生される。1サイクル当
たりサンプル64個の等価サンプリングレートは計量と
長時間遅延保護機能に用いるのが好ましい。しかしなが
ら、1サイクル当たりサンプル16個の等価サンプリン
グレートは長時間遅延保護機能への使用が可能であり、
1サイクル当たりサンプル64個の等価サンプリングレ
ートは計量機能だけに用いる。
につき詳細に説明する。
いる本発明の計量機能を備えた回路遮断装置を示す。図
示の交流電気系統3は3つの相導体5A,B,Cと、中
性導体5N及び接地導体5Gを有する。変流器7A,
B,C,N,Gがこれら各導体を流れる電流を感知し、
変圧器9A,B,Cが相−中性電圧を、また変圧器9N
が中性−接地電圧を感知する。レンジング回路11はこ
れら電流及び電圧信号をアナログ−デジタルコンバータ
13による変換に適した範囲に調整し、その変換された
信号がプロセッサーまたはデジタルプロセッサー15へ
入力される。アナログ−デジタルコンバータ13は、以
下に述べる態様でプロセッサー15が発生する割込み信
号により決まるサンプリングレートでアナログ電圧及び
電流をサンプリングする。プロセッサー15はデジタル
サンプルにより発生されるデータを用いて交流電気系統
3の保護、特に瞬時保護、短時間遅延保護及び長時間遅
延保護を行うと共にこれらのサンプルを用いて計量を行
う。
し、このポートを通じてプロセッサー15がフロントパ
ネル19と交信する。フロントパネル19はユーザーと
のインターフェイスとして働く。ユーザーはこのフロン
トパネルを介して計量機能付き回路遮断装置1の動作を
制御し、交流電気系統3をモニターすることができる。
この目的で、フロントパネル19にはディスプレイ21
が備えられ、そのディスプレイ上で計量したパラメータ
がユーザーに提供される。
5は保護機能の電流/時間特性のうちの任意のものがそ
のレベルを越えるとトリップ信号を発生させる。トリッ
プ信号は入出力ポート17を介してトリップ機構23へ
送られ、それにより交流電気系統3の相導体5A,B,
Cの開離可能な接点25A,B,Cが開路する。米国で
は通常、規制されていないが、中性導体5N及び接地導
体5Gを流れる電流を遮断するために別の開離可能な接
点を用いることができる。
5と接点入力との間をデジタル入力を介してインターフ
ェイスする。この入出力ポート17を介してリレー出力
及びアナログ出力も与えられる。プロセッサー15は通
信リンク27を用いて遠隔のプロセッサーと交信可能で
あり、この通信リンクにより計量機能付き回路遮断装置
1はその遠隔のプロセッサー(図示せず)へ情報を提供
すると共に/またはそのプロセッサーにより制御され
る。
決定する割込み信号を発生することによりアナログ−デ
ジタルコンバータ13による種々の電流及び電圧波形の
サンプリングを制御する。叙上のように、種々の保護・
計量機能によりサンプリング条件が異なる。短絡状態に
応答して回路遮断装置をトリップする瞬時保護機能は迅
速な応答を必要とするが、長時間遅延保護及び計量機能
では迅速な応答は必要ない。また、叙上のように、瞬時
トリップ機能が応答する短絡電流は通常は正弦波形であ
るが、長時間遅延機能及び計量機能では波形の純粋な正
弦波形からのひずみを考慮する必要がある。瞬時保護に
必要な純粋な正弦電流波形への迅速な応答は、電気角9
0°だけ離れた基本周波数波形のサンプル対により実現
することができる。これは、以下のように示すことがで
きる:
の2つのサンプル値から交流波形の基本周波数のピーク
値を計算できる。
計算には自乗したサンプル値の和の半分の平方根をとる
必要があるから、サンプルの自乗値は正弦波形のRMS
値に比例することが分かる。従って、保護機能には、プ
ロセッサーにとってかなりの処理時間を必要とする平方
根の計算は不要である。その代わり、サンプル対の自乗
の和を瞬時保護ピックアップ値を表わすしきい値と比較
することができる。
ができるが、本発明の実施例では最も最近の2対のサン
プルの自乗の和である経常和を求める。これにより、波
形のスパイクによる誤トリップの危険が減少するが、依
然として非常に迅速な応答を得ることができる。さら
に、プロセッサー15が行う計算は最小限必要なもので
あるためプロセッサーには他の機能のために余分の時間
が得られる。また、最も最近の2対のサンプルの自乗の
経常和を維持することにより、故障電流が大きくてサン
プル4個の和が瞬時保護ピックアップのためのしきい値
を越える場合、故障発生後の最初のサンプル対だけで瞬
時保護のためのトリップを発生できる。これは、例えば
1対のサンプル間で故障が発生し、後続の3個のサンプ
ル、即ち故障が発生した対の第2のサンプルと、後続の
1対のサンプルとによりサンプル4個の和がしきい値を
越える場合に起こることがある。
に用いることもできる。典型的な短時間遅延保護機能に
よるトリップが起こるには電流が瞬時保護機能のしきい
値よりも幾分低いしきいレベルを越えた状態が、例えば
約0.1乃至0.5秒継続することが必要であるため、
電流の計算を瞬時保護機能に用いる場合程迅速に行う必
要はない。従って、本発明の実施例では、最も最近の2
対のサンプルの自乗和(S4)を、瞬時保護機能のよう
にサンプル対ごとにモニターするのでなくて、隔対のサ
ンプルごとにモニターして短時間遅延保護に用いる。こ
れによりプロセッサーには他の機能のための余分の時間
が確保される。
の間に遅延時間が挿入されることである。この遅延時間
は、電気角90°の倍数ではないため逐次対のサンプリ
ング時点は基本周波数波形の異なる部分をサンプリング
することになる。実際、サンプルの逐次対間の遅延時間
は一定でなくて、所与の数のサンプルを採取すると所望
の等価サンプリングレートが得られるように調整され
る。等価サンプリング方式では、1つのサイクル上に重
畳するとサンプルが均等に分布するように、波形の多数
のサイクルのサンプリング時点で採取される所与数のサ
ンプルを分布させる。1つのサイクルに全てのサンプル
を集中させる作用効果は、その所与数のサンプルが採取
されるまで繰り返し待った後、サンプルを使用すること
により得られる。通常、この等価サンプリング方式で
は、1サイクルにつき所定数のサンプルを、それが繰り
返される度に挿入される遅延時間を一定値にして採取す
る。本発明によると、サンプルの逐次対間の遅延時間は
一定ではないが、その値は反復性パターンに従う。本発
明の実施例では、サンプルの逐次対の間隔を、1サイク
ル64個のサンプルが等間隔で分布する等価サンプリン
グレートが得られるように調整される。実施例の方式で
は、1サイクル16個のサンプルが等間隔で分布する等
価サンプリングレートも得られる。1サイクルにつきサ
ンプル16個の4つのパターンを逐次的に発生させ、パ
ターン間で位相をシフトさせて、1サイクル64個のサ
ンプルが等間隔で分布する等価サンプリングレートが得
られるようにする。
サイクルにつきサンプル64個の等価サンプリングレー
トを用いる代わりに、長時間遅延保護のための計算を1
サイクルにつきサンプル16個の等価サンプリングレー
トを用いて行うこともできる。等価サンプリングレート
としては1サイクルにつきサンプル64個の高いレート
が好ましいが、これは長時間遅延保護機能にとって時間
は重要でなく、多くの調波を考慮できるからである。
波形に用いるこのサンプリング法を説明するものであ
る。上表から明らかなように、各対のサンプル、即ち0
−1,2−3は60Hzでは90°または4.1666
67ミリ秒だけ離れている。各サンプル対間の遅延時間
は4つの値のうちの1つを取り、この4つの値が順次繰
り返されて、16個のサンプル採取後1サイクルあたり
サンプル16個の等価サンプリングレートが、また64
個のサンプル採取後1サイクルあたりサンプル64個が
均等に離れた等価サンプリングレートが得られる。上表
において、サンプルのカウントは「サンプル番号」を示
す。「64*等価」は等価サンプリングサイクルにおけ
る各サンプルの位置を示す。例えば、サンプル1は1サ
イクルにつきサンプル64個の等価サンプリングレート
では等価サンプリングサイクルの位置16に来る。「遅
延時間」の欄はサンプル間の時間遅延を表わす。サンプ
ル間の時間遅延は1つおきに4.166667ミリ秒と
なるが、これは60Hzにおいて対を構成するサンプル
の間隔が90°であることを示す。「時間」の欄は最初
のサンプルの後その特定のサンプルが採取される時間を
示す。60Hz波形の64個のサンプルを採取するため
に要する時間は319.0104秒であり、これは19
サイクルよりも僅かに多いことが分かる。
の最初の4個のサンプルの分布を角度で示したものであ
り、最初の2対のサンプルをP1及びP2で表わす。これ
ら4個のサンプルは1サイクルの波形に亘って均等に分
布していないが、各対のサンプルは波形のどこで採取さ
れようがその波形の大きさを表わすことを想起された
い。
6個の等価サンプリングレートが4回繰り返される態様
を示す。1セット16個のサンプルが各等価サンプリン
グサイクルに亘って均等に分布している。サンプルが採
取される順番を示す番号を各サンプルの横に示す。この
4回の繰り返しは互いに位相がシフトしていることが分
かる。
等価サンプリングレートを図解するために上表に従って
採取した64個のサンプルを単一のサイクル上に重畳し
た分布状況を示す。図7に示す各サンプルは上表から識
別可能である。例えば、第1のサンプルはサンプル番号
が「0」のサンプルであり、図示の第2のサンプルはサ
ンプル番号「53」、第3のサンプルはサンプル番号
「46」等である。図7の1サイクルにつきサンプル6
4個の等価サンプリングレートは、図3乃至6に示す1
サイクルにつきサンプル16個の等価サンプリングレー
トで4回繰り返し採取したものを合成したものである。
1サイクルにつきサンプル64個の等価サンプリングレ
ートは長時間遅延保護及び計量機能のため実施例に用い
る。図7に最もよく示されるように、1サイクルにつき
サンプル64個の等価サンプリングレートを用いるとひ
ずんだ波形に応答できる。上表の「時間」の欄から、こ
の高い等価サンプリングレートはプロセッサーに不当な
負担をかけずにサンプルを発生させるが、これは個々の
サンプル間の最短インターバルが各対のサンプルの間隔
の4.16667ミリ秒であるからである。
ンプリングレート及び16個の等価サンプリングレート
を60Hzの基本周波数波形について説明した。サンプ
ルの分布は上表の「SIN」の欄に示す電気角からも分か
る。この電気角の分布を用いて任意の周波数、例えば5
0Hzについてサンプリングのタイミングを発生するこ
とができる。
により保護及び計量機能を提供するためにプロセッサー
15が用いる割込みルーチン29を示す。ルーチン29
がコールされるたびに、31において波形がサンプリン
グされ、その結果得られるサンプル値が自乗され加算さ
れて各対の自乗和(S2)が得られる。33においてサ
ンプルが奇数でなく対の第1サンプルであることが分か
ると、ルーチンは主要プログラムへ戻る。35において
対の第2サンプル(奇数サンプル)であることが分かれ
ばカウントがインクリメントされる。37においてカウ
ントが偶数であることが分かると、39においてその対
の自乗和(S2)が偶数レジスターに記憶される。カウ
ント1つおきに、41においてS2が奇数レジスターに
記憶される。43において対の自乗和がクリアされる。
その後45において奇数及び偶数レジスターの内容が加
算され、最も最近のサンプル4個につき自乗和が得られ
る。この値はS4に記憶され、量S64に加算される。こ
の量S64は、1サイクルにつきサンプル64個の等価サ
ンプリングレートで採取した64個のサンプルの累積和
である。
分かると、49において偶数レジスターが0にセットさ
れる。奇数のカウントであれば、51において奇数レジ
スターが0にセットされる。53において最も最近の2
対のサンプルの自乗和(S4)が瞬時保護ピックアップ
電流値を表わすしきい値を越えると、55において瞬時
保護トリップルーチンがコールされる。57において隔
対のカウント、即ち1つおきのサンプル対であることが
分かると、59において最も最近の2対のサンプルの自
乗和が短時間遅延保護ピックアップ電流値を表わすしき
い値と比較される。この短時間遅延ピックアップ電流値
を越えると、61において短時間遅延保護ルーチンがコ
ールされる。このルーチンは電流が短時間遅延ピックア
ップ電流値よりも高いインターバルを測定し、このイン
ターバルが所定の短時間遅延インターバルを越えるとト
リップ信号を発生させる。
行った後、63においてレジスターのS4がクリアされ
る。65において64個のサンプル値が採取されたこと
が分かると(カウントがサンプル対の数を記録する)、
67において64個のサンプルの自乗の累積和S64が長
時間遅延保護ピックアップ値を表わすしきい値と比較さ
れる。この長時間遅延保護ピックアップ値を越えると、
69において長時間遅延保護サブルーチンがコールされ
る。このサブルーチンは長時間遅延保護のタイムアウト
値が越えるとトリップ信号を発生する。
量機能が実行される。この計量機能は、電流及び電圧の
RMS値の発生、所望であれば電力及びエネルギー計算
のような他の計量機能を実行を含むものである。その後
73においてレジスタからS64がクリアされ、75にお
いてプログラムがエグジットする前にカウントが0にリ
セットされる。
させ、本発明に従ってサンプル対間の時間インターバル
を調整するためにプロセッサ15が用いるルーチン77
のフローチャートである。これは割込みタイマーをロー
ドすることにより実行される。図示のフローチャートに
示す時間は60Hzの波形に関するものである。サンプ
ルのカウントが維持される。79において採取したばか
りのサンプルが15に等しいことが分かると、81にお
いてタイマーに4.94ミリ秒が加えられる。83にお
いてカウントが3または11であることが分かると、8
5においてタイマーに5.208ミリ秒が加えられる。
そして87においてカウントが7に等しいことが分かる
と、89においてタイマーに7.291ミリ秒が加えら
れる。91においてカウントが偶数であることが分かる
と、93においてタイマーに4.167ミリ秒が加えら
れる。91においてカウントが偶数でないことが分かる
と、95においてタイマーに6.25ミリ秒が加えられ
る。ルーチンが最初にコールされたとき、カウントは0
である。91においてこのカウントが偶数カウントであ
ることが分かるため、93においてタイマーに電気角9
0°と等価の4.167ミリ秒が加えられ、次のサンプ
ルが第1サンプルから90°経過後採取される。サンプ
ルは1つおきに偶数となるため順次採取されるサンプル
対は90°離れていることが分かる。97においてカウ
ントがインクリメントされて次のサンプルが採取される
と、95においてタイマーに6.25ミリ秒が加えら
れ、サンプル対間に遅延時間が挿入される。83におい
てカウントが3及び11であることが分かると、85に
示すように遅延時間は5.208ミリ秒である。カウン
ト7では、遅延時間は89で示すように7.291ミリ
秒である。カウント15では、81においてタイマーに
4.94ミリ秒が加えられ、99においてカウントが0
にセットされる。従って、サンプル対間の調整は16個
のサンプルごとに繰り返されることが分かる。しかしな
がら、16個のサンプルが4回繰り返されるまでその繰
り返しは最初の同じ点から始まらない。かくして、等価
サンプリングサイクルに亘って64個のサンプルが全て
均等に離れることになる。
と、採取されるサンプルの最も近い間隔は電気角90°
であるため、プロセッサーが総合的な保護・計量機能に
必要な多くの計算を行うために充分な時間が提供され
る。同時に、実行される多岐に亘る機能のうちその各々
について適当な精度が得られる。瞬時保護機能は正弦波
形となる傾向の故障電流に対して行われるため、電気角
90°だけ離れたサンプル対を用いることによって所要
の精度が得られる。一方、計量及び長時間遅延保護機能
に必要な高い精度はサンプル対間に遅延時間を挟んで高
い等価サンプリングレートを発生させることにより得ら
れる。
本願の開示全体から当業者にとっては種々の変形例及び
設計変更が可能であることが分かる。従って、開示した
特定の構成は例示の目的をもつものに過ぎず、本願発明
の技術的範囲を限定するものではなくて、これは頭書し
た特許請求の範囲の全幅及び全均等範囲が与えられるべ
きである。
2対のサンプルの分布を示す図。
につきサンプル16個の等価サンプリングレートでのサ
ンプル採取を4回繰り返す際の第1回目の繰り返しを示
す図。
につきサンプル16個の等価サンプリングレートでのサ
ンプル採取を4回繰り返す際の第2回目の繰り返しを示
す図。
につきサンプル16個の等価サンプリングレートでのサ
ンプル採取を4回繰り返す際の第3回目の繰り返しを示
す図。
につきサンプル16個の等価サンプリングレートでのサ
ンプル採取を4回繰り返す際の第4回目の繰り返しを示
す図。
サンプルの全等価サンプリングサイクルを示す図。
用いるコンピュータのルーチンを示すフローチャート。
用いるコンピュータのルーチンを示すフローチャート。
図1の回路遮断装置が用いるルーチンのフローチャート
である。
Claims (18)
- 【請求項1】 交流電気系統を流れる電流を開くと遮断
する開離可能な接点と、 少なくとも1つの電流波形を含む交流電気系統の波形を
感知する感知手段と、感知手段が感知した交流波形をサ
ンプリング時点においてサンプリングすることにより波
形のデジタルサンプルを発生させるサンプリング手段
と、 交流波形のサンプリング時点として、各対が電気角90
°だけ離れ、逐次対間の遅延時間が所与数のデジタルサ
ンプルが採取されると交流波形1サイクルにつき所定の
等価サンプリングレートが得られるように調整された、
サンプリング時点を発生させる手段と、 等価サンプリングレートで採取した所与数の電流波形デ
ジタルサンプルから繰り返し求められる電流波形が所定
の電流/時間特性を呈するのに応答して開離可能な接点
をトリップすることにより開路するプロセッサー手段と
よりなることを特徴とする回路遮断装置。 - 【請求項2】 電流波形の前記所定の電流/時間特性が
長時間遅延保護電流/時間特性であり、プロセッサー手
段が、前記対のサンプリング時点で繰り返し求められる
デジタルサンプルに基づく電流波形が瞬時保護電流/時
間特性を呈するのに応答して開離可能な接点をトリップ
することにより開路する瞬時トリップ手段を含んでなる
ことを特徴とする請求項1の回路遮断装置。 - 【請求項3】 プロセッサー手段がさらに、等価サンプ
リングレートで採取した所与数のデジタルサンプルに基
づく波形の電力に関連するパラメータを表わす出力を発
生させる計量手段を含んでなることを特徴とする請求項
2に記載の回路遮断装置。 - 【請求項4】 瞬時トリップ手段が、最も最近の2対の
サンプリング時点で繰り返し求められるデジタルサンプ
ルに基づく電流波形が瞬時保護電流/時間特性を呈する
のに応答して開離可能な接点をトリップすることにより
開路させる手段を含んでなることを特徴とする請求項2
に記載の回路遮断装置。 - 【請求項5】 プロセッサー手段がさらに、所定数の前
記対のサンプリング時点で繰り返し求められるデジタル
サンプルに基づく電流波形が短時間遅延保護電流/時間
特性を呈するのに応答して開離可能な接点をトリップす
ることにより開路させる短時間遅延保護手段を含んでな
ることを特徴とする請求項4に記載の回路遮断装置。 - 【請求項6】 少なくとも2対のサンプリング時点で繰
り返し求められるデジタルサンプルに基づく電流波形が
短時間遅延保護電流/時間特性を呈するのに応答して開
離可能な接点をトリップすることにより開路させること
を特徴とする請求項5に記載の回路遮断装置。 - 【請求項7】 プロセッサー手段がさらに、等価サンプ
リングレートで採取した所与数のデジタルサンプルに基
づく波形の電力に関連するパラメータを表わす出力を発
生させる計量手段を含んでなることを特徴とする請求項
6に記載の回路遮断装置。 - 【請求項8】 サンプリング時点を発生させる前記手段
が第1及び第2の所与数のデジタルサンプルが採取され
ると第1及び第2の等価サンプリングレートが得られる
ように逐次対のサンプリング時点間の遅延時間を調整す
る手段よりなり、プロセッサー手段が第1の等価サンプ
リングレートで採取した第1の所与数のデジタルサンプ
ルに基づく電流波形が所定の電流/時間特性を呈するの
に応答して開離可能な接点をトリップすることにより開
路させ、プロセッサー手段がさらに、第2の等価サンプ
リングレートで採取した第2の所与数のデジタルサンプ
ルに基づく波形の電力に関連するパラメータを表わす出
力を発生させる計量手段を含んでなることを特徴とする
請求項1に記載の回路遮断装置。 - 【請求項9】 交流電気系統を流れる電流を開くと遮断
する開離可能な接点と、 少なくとも1つの電流波形を含む交流電気系統の波形を
感知する感知手段と、感知手段が感知した交流波形をサ
ンプリング時点においてサンプリングすることにより波
形のデジタルサンプルを発生させるサンプリング手段
と、 交流波形のサンプリング時点として各対が電気角90°
だけ離れたサンプリング時点を発生させるタイミング手
段と、 前記各対のサンプリング時点で採取したデジタルサンプ
ルの値を自乗し加算してデジタルサンプルの各対の自乗
和を求める手段、最も最近の2対のサンプリング時点で
採取したデジタルサンプルの各対の自乗和である経常和
を維持する手段、及び経常和が瞬時保護ピックアップ値
を表わすしきい値を越えると開離可能な接点をトリップ
することにより開路させる手段を含むプロセッサー手段
とよりなることを特徴とする回路遮断装置。 - 【請求項10】 プロセッサー手段が、所与数のデジタ
ルサンプルにつきその隔対サンプルの経常和の和を累積
した累積和を繰り返し発生させる手段と、累積和が所定
期間の間所与数のデジタルサンプル採取後に長時間遅延
保護ピックアップ値を表わす長時間遅延保護しきい値を
越えると、開離可能な接点をトリップすることにより開
路させる長時間遅延保護手段とを含むことを特徴とする
請求項9に記載の回路遮断装置。 - 【請求項11】 タイミング手段が、所与数のデジタル
サンプル採取後に所定の等価サンプリングレートが得ら
れるように逐次対のサンプリング時点間の遅延時間が調
整されたサンプリング時点を発生させ、前記所与数のデ
ジタルサンプルが等価サンプリングサイクルに亘ってほ
ぼ均等に分布していることを特徴とする請求項10に記
載の回路遮断装置。 - 【請求項12】 タイミング手段が、64個のデジタル
サンプル採取後に1サイクルにつきデジタルサンプル6
4個の等価サンプリングレートが得られ、その64個の
デジタルサンプルが等価サンプリングサイクルに亘って
ほぼ均等に分布するように、逐次対のサンプリング時点
間の遅延時間を調整することを特徴とする請求項11に
記載の回路遮断装置。 - 【請求項13】 タイミング手段が、各16個のデジタ
ルサンプルが等価サンプリングサイクルに亘って均等に
分布するように逐次対のサンプリング時点間の遅延時間
を調整することを特徴とする請求項12に記載の回路遮
断装置。 - 【請求項14】 プロセッサー手段がさらに、経常和が
所定の短時間遅延保護インターバルの間、隔対のデジタ
ルサンプルごとに所定の短時間遅延保護ピックアップ値
を表わすしきい値を越えると開離可能な接点をトリップ
することにより開路させる短時間遅延保護手段を含んで
なることを特徴とする請求項4に記載の回路遮断装置。 - 【請求項15】 プロセッサー手段がさらに、等価サン
プリングレートで採取した所与数のデジタルサンプルに
基づく波形の電力に関連するパラメータを表わす出力を
発生させる計量手段を含んでなることを特徴とする請求
項11に記載の回路遮断装置。 - 【請求項16】 交流電気系統を流れる電流を開くと遮
断する開離可能な接点と、 少なくとも1つの電流波形を含む交流電気系統の波形を
感知する感知手段と、 感知手段が感知した交流波形をサンプリング時点におい
てサンプリングすることにより波形のデジタルサンプル
を発生させるサンプリング手段と、 交流波形のサンプリング時点として各対が電気角90°
だけ離れたサンプリング時点を発生させるタイミング手
段と、 前記各対のサンプリング時点で採取したデジタルサンプ
ルの値を自乗し加算してデジタルサンプルの各対の自乗
和を求める手段、及び複数対のデジタルサンプルにつき
前記自乗和が瞬時保護ピックアップ値を表わすしきい値
を越えると開離可能な接点をトリップすることにより開
路させるトリップ手段を含むプロセッサー手段とよりな
ることを特徴とする回路遮断装置。 - 【請求項17】 トリップ手段が、複数逐次対のデジタ
ルサンプルにつき前記自乗和が瞬時保護ピックアップ値
を越えると開離可能な接点をトリップすることにより開
路させることを特徴とする請求項16に記載の回路遮断
装置。 - 【請求項18】 トリップ手段が、2つの逐次対のデジ
タルサンプルにつき前記自乗和が瞬時保護ピックアップ
値を越えると開離可能な接点をトリップすることにより
開路させることを特徴とする請求項17に記載の回路遮
断装置。
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