JPH082513Y2 - 筒型防振支持体 - Google Patents

筒型防振支持体

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JPH082513Y2
JPH082513Y2 JP1988130718U JP13071888U JPH082513Y2 JP H082513 Y2 JPH082513 Y2 JP H082513Y2 JP 1988130718 U JP1988130718 U JP 1988130718U JP 13071888 U JP13071888 U JP 13071888U JP H082513 Y2 JPH082513 Y2 JP H082513Y2
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fluid chamber
fluid
vibration
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tubular metal
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浩晃 堀
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は筒型防振支持体に係り、特に自動車の推進軸
(プロペラシャフト)の中間部を車体側に防振支持せし
めるセンタベアリングマウント等として好適に用いられ
得る筒型防振支持体の構造に関するものである。
(背景技術) 従来から、自動車のセンタベアリングマウントやエン
ジンマウント、サスペンションブッシュ等に用いられる
防振支持体の一種として、径方向に所定距離を隔てて配
された内筒金具と外筒金具とが、それらの間に介装され
たゴム弾性体にて一体的に連結されてなる構造を有し、
主としてそれら内外筒金具間の径方向に入力される振動
を防振するようにした筒型防振支持体が、知られてい
る。
ところで、このような防振支持体にあっては、良好な
る防振効果を得る上に、一般に、低周波大振幅振動に対
する高減衰特性と、高周波小振幅振動に対する低動ばね
特性とが、主たる防振特性として要求されることとな
る。
そこで、近年、特公昭48-36151号公報や同52-16554号
公報等に示されている如く、前記内外筒金具間に、前記
ゴム弾性体にて画成された、所定の非圧縮性流体が封入
されてなる一対の流体室を、主たる振動入力方向たるマ
ウント径方向に対向位置するように形成すると共に、そ
れら一対の流体室を、オリフィス通路にて相互に連通せ
しめてなる構造の、所謂流体封入式防振支持体が、好適
に用いられるようになってきている。かかる構造の防振
支持体にあっては、内外筒金具間における振動入力時
に、2つの流体室間で、オリフィス通路を通じて流動せ
しめられる流体の共振作用に基づいて、防振特性の向上
が図られ得ることとなるのである。
ところが、かかる構造の防振支持体における、流体の
共振作用による防振特性の向上効果は、そのオリフィス
通路に設定された、限られた周波数領域でしか有効には
発揮され得ず、そのために、例えば、低周波数域の振動
入力時に高減衰効果が発揮され得るように、そのオリフ
ィス通路をチューニングした場合には、かかるチューニ
ング周波数よりも高い周波数域の振動入力時には、該オ
リフィス通路が実質的に閉塞状態となるために、防振支
持体の高動ばね化が惹起されて、防振性能が著しく低下
するといった不具合を有していたのである。
そして、特に、車両の乗り心地の向上が強く望まれる
近年においては、広い周波数域に亘る防振特性の向上が
強く望まれているのであり、上述の如き、従来の防振支
持体は、この点において防振特性上の大きな問題点を有
していたのである。
(解決課題) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景とし
て為されたものであって、その解決課題とするところ
は、広い周波数域に亘って優れた防振特性を発揮し得る
筒型防振支持体を提供することにある。
(解決手段) そして、かかる課題を解決すべく、本考案にあって
は、径方向に所定距離を隔てて配された内筒金具と外筒
金具とが、それらの間に介装されたゴム弾性体にて一体
的に連結されてなる構造を有し、主としてそれら内外筒
金具間の径方向に入力される振動を防振する筒型防振支
持体において、 前記内筒金具と外筒金具との間に、それら両金具間に
入力される前記径方向振動が及ぼされることにより、そ
れぞれの内部の周方向に隔たった領域間において相対的
な容積変化が生ぜしめられる第一の流体室と第二の流体
室との二つの流体室を、相互の流体流動がない状態にお
いて、それぞれ、周方向所定長さに亘って且つ互いに独
立して形成し、且つ該第二の流体室を周方向に2/3周以
上の長さに亘って延びるように構成すると共に、該第一
の流体室内に動粘度が10000センチストークス以上の高
粘性流体を、該第二の流体室内に動粘度が100センチス
トークス以下の低粘性流体を、それぞれ封入せしめる一
方、かかる第一の流体室における前記振動入力時に相対
的な容積変化が生ぜしめられる領域間を、狭窄部にて構
成すると共に、かかる第二の流体室における前記振動入
力時に相対的な容積変化が生ぜしめられる領域間を、周
方向に1/2周以上の長さで延びるオリフィス通路にて構
成し、且つ該第一及び第二の流体室の内部に、それぞ
れ、内筒金具及び外筒金具の何れか一方の側から他方の
側に向かって、径方向に所定高さで突出するストッパゴ
ムを設けて、該ストッパゴムによって各流体室内を狭窄
せしめることにより、それら狭窄部及びオリフィス通路
をそれぞれ形成せしめ、前記内外筒金具間における所定
径方向の振動入力時に、それら第一の流体室の狭窄部内
及び第二の流体室のオリフィス通路内において、それぞ
れ、流体の流動が生ぜしめられ得るようにしたことを特
徴とするものである。
(実施例) 以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本
考案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明
することとする。
先ず、第1図及び第2図には、本考案をセンタベアリ
ングマウントに対して適用したものの一具体例が示され
ている。これらの図中、12及び14は、それぞれ内筒金具
及び外筒金具であって、径方向に所定距離を隔てて同心
的に配置せしめられている。また、これら内筒金具12と
外筒金具14との間には、略円筒形状のゴム弾性体16が介
装されており、該ゴム弾性体16にて、それら内外筒金具
12、14が、一体的に且つ弾性的に連結されている。
そして、このようなセンタベアリングマウント10にあ
っては、内筒金具12が、その内孔18内に挿通される推進
軸に対して、センタベアリングを介して取り付けられる
一方、外筒金具14が車体側に取り付けられることとな
る。また、かかる装着状態下においては、第1図中の上
下方向が、車両上下方向となる状態で、それら推進軸と
車体側との間に介装せしめられ、かかる第1図中、上下
方向に、主たる振動が入力されることとなる。
より詳細には、前記内筒金具12は、円筒形状を呈して
おり、その外周面上には、前記ゴム弾性体16が加硫接着
せしめられている。また、かかるゴム弾性体16の外周面
上には、薄肉円筒形状の金属スリーブ20が加硫接着せし
められている。即ち、かかるゴム弾性体16にあっては、
第3図及び第4図に示されているように、内周面上に内
筒金具12が、外周面上に金属スリーブ20が、それぞれ加
硫接着されてなる一体加硫成形品22として形成されてい
るのである。
そして、かかる一体加硫成形品22を構成するゴム弾性
体16には、振動入力方向の一方の側(第3図中、上側)
において、周方向略四半周に亘って延びる第一のポケッ
ト部24が形成されており、金属スリーブ20を貫通して、
外周面上に開口せしめられていると共に、該第一のポケ
ット部24の形成部位を除く周方向部分(2/3周以上の長
さ部分)には、その全体に亘って周方向に延びる第二の
ポケット部26が、金属スリーブ20を貫通して外周面に開
口する凹所状形態をもって、第一のポケット部24から独
立して形成されている。要するに、ゴム弾性体16の外周
面に配された金属スリーブ20には、それら第一及び第二
のポケット部24、26に対応する部位に、それぞれ、窓部
38が形成されており、それらの窓部38を通じて、かかる
第一及び第二のポケット部24、26が、外周面上に開口せ
しめられているのである。
更にまた、本実施例においては、前記第一のポケット
部24内中央部に位置して、内筒金具12側から径方向外方
に所定高さで突出する第一のストッパ部40が、また前記
第二のポケット部26内中央部に位置して、内筒金具12側
から径方向外方に所定高さで突出する第二のストッパ部
42が、それぞれ、ゴム弾性体16にて一体的に形成されて
いる。
そして、このような内筒金具12と金属スリーブ20とを
備えたゴム弾性体16からなる一体加硫成形品22にあって
は、必要に応じて、かかる金属スリーブ20に対して縮径
加工が施された後、第1図及び第2図に示されている如
く、その外周面上に、前記外筒金具14が外挿されて、一
体的に組み付けられることとなる。
すなわち、このような外筒金具14の外挿によって、前
記第一及び第二のポケット部24、26の開口が、それぞれ
流体密に閉塞されることとなるのであり、それによっ
て、かかる第一のポケット部24にて第一の流体室48が、
第二のポケット部26にて第二の流体室50が、それぞれ形
成されているのである。なお、かかる外筒金具14の内周
面には、その略全面に亘って薄肉状のシールゴム層54が
一体的に設けられており、金属スリーブ20との間で挟持
されることにより、各流体室48、50の流体密性が有利に
確保され得るようになっている。
また、そこにおいて、かかる第一の流体室48の内部
は、その中央部分が前記第一のストッパ部40によって狭
窄されており、該第一のストッパ部40の突出端面が、外
筒金具14の内周面に対して所定間隙を隔てて対向せしめ
られることにより、それら第一のストッパ部40と外筒金
具14との間に、所定間隙をもって、外筒金具14の内周面
に沿って拡がる狭窄部58が、形成せしめられている。即
ち、第一の流体室48の中央部分が、かかる狭窄部58によ
って構成されているのである。
また一方、第二のポケット部26の内部には、その周方
向の両側端部を除く中央部分が前記第二のストッパ部42
によって狭窄されていることにより、略1/2周以上の長
さにおいて周方向に延びるオリフィス通路60が、形成せ
しめられている。即ち、第二の流体室50の周方向中央部
分が、かかるオリフィス通路60によって構成されている
のである。
さらに、かかる第一の流体室48内には、所定の粘性抵
抗を有するシリコーン・オイル等の高粘性流体が充填せ
しめられている一方、第二の流体室50内には、水やアル
キレングリコール、ポリアルキレングリコール、低粘度
のシリコーン・オイル等の、所定の低粘性流体が充填せ
しめられている。なお、かかる第一の流体室48内に封入
される高粘性流体としては、充分な粘性抵抗を得る上
に、1万センチストークス以上、好ましくは10万〜100
万センチストークスの動粘度を有するものが、一方、第
二の流体室50内に封入される低粘性流体としては、充分
な流動性を確保する上に、100センチストークス以下の
動粘度を有するものが、それぞれ、用いられることとな
る。
なお、これら第一及び第二の流体室48、50内への所定
の流体の注入、充填は、例えば、図示されている如く、
外筒金具14に設けられた各流体室48、50に連通する注入
孔52を通じて行なわれ、その後、かかる注入孔52を、リ
ベット56にて流体密に閉塞せしめることにより、封入せ
しめられることとなる。
そして、このような構造とされたセンタベアリングマ
ウント10にあっては、前述の如き、内外筒金具12、14間
における所定方向(第1図中、上下方向)の振動入力時
において、それら両金具12、14の径方向における相対的
変位とゴム弾性体16の弾性変形とに基づき、上記第一及
び第二の流体室48、50に対して、それぞれ、流体室形状
の変化が生ぜしめられ、以てそれらの流体室48、50内に
おいて、封入流体の流動が惹起せしめられることとな
る。
すなわち、第一の流体室48にあっては、振動入力に際
し、第一のストッパ部40の突出端面と外筒金具14の内周
面との間の距離が変化せしめられると共に、該第一の流
体室48の軸方向両側壁を構成する側壁62、62および周方
向両側壁を構成する隔壁64、64が弾性変形せしめられる
ことにより、狭窄部58の中央領域と、その周方向両側に
位置する端部領域との間において、相対的な容積変化が
生ぜしめられるのであり、以てそれら中央領域と端部領
域との間を構成する前記狭窄部58内において、流体の流
動が惹起せしめられることとなるのである。
また一方、第二の流体室50においては、振動入力に際
し、第二のストッパ部42の中央部の突出端面と外筒金具
14の内周面との間の距離が変化せしめられると共に、該
第二の流体室50の軸方向両側壁を構成する側壁62、62お
よび周方向両側壁を構成する隔壁64、64が弾性変形せし
められることにより、該第二の流体室50の周方向中央領
域と、その周方向両側に位置する端部領域との間におい
て、相対的な容積変化が生ぜしめられるのであり、以て
それら中央領域と端部領域との間を構成する前記オリフ
ィス通路60内において、その周方向中央部を中心とした
周方向の流体の流動が惹起せしめられることとなるので
ある。
そして、このように第一及び第二の流体室48、50内に
おいて流体の流動が生ぜしめられる結果、第一の流体室
48の狭窄部58内に存在する粘性流体に対して、有効な剪
断作用が惹起せしめられ、そのような粘性流体の剪断に
よる所定の粘性抵抗によって、入力振動に対する減衰効
果が発揮され得ることとなる一方、第二の流体室50のオ
リフィス通路60内における流体の共振作用に基づき、該
オリフィス通路60がチューニングされた所定周波数域の
振動入力時において、低動ばね効果が発揮され得ること
となるのである。
従って、上述の如き構造とされたセンタベアリングマ
ウント10にあっては、狭窄部58の間隙を調節することに
よって、車両の発進時に生ぜしめられる推進軸のジョイ
ント角による二次偶力などに起因する、低周波数域の入
力振動に対して、かかる狭窄部58内を流動せしめられる
流体の粘性抵抗による高減衰効果が有利に発揮され得る
のであり、また一方、オリフィス通路60の断面積や長さ
を調節することにより、車両の走行時に生ぜしめられる
推進軸にて伝達されるエンジンの回転二次成分などに起
因する、高周波数域の入力振動に対して、かかるオリフ
ィス通路60内を流動せしめられる流体の共振作用による
低動ばね効果が有利に発揮され得るのである。そして、
それ故かかる狭窄部58およびオリフィス通路60内におけ
る流体の流動に基づいて、広い周波数域に亘って優れた
防振特性が有利に発揮され得ることとなるのである。
なお、ここにおいて、第二の流体室50のオリフィス通
路60内における流体の共振点は、高周波数域に設定され
ていることから、狭窄部58内における流体の流動に基づ
く低周波数域の入力振動に対する高減衰効果の、該オリ
フィス通路60による阻害が、それ程問題となるようなこ
とがないのであり、またかかる狭窄部58内における粘性
流体の流動抵抗は、高周波数域においても急激な上昇を
示すものではないことから、オリフィス通路60内におけ
る流体の共振作用に基づく高周波数域の入力振動に対す
る低動ばね効果も、充分に発揮され得ることとなる。
そして、かかる低粘性流体の収容される第二の流体室
50は、周方向に2/3周以上に亘って延びて形成され、且
つストッパ部42にて形成されるオリフィス通路60は1/2
周以上の長さで形成されていることから、径方向の振動
入力時に、周方向に隔たった領域間において相対的な容
積変化が生じるが、その領域間におけるオリフィス通路
60内で実質的に流体の共振が作用する領域が有利に確保
されることから、高周波数域の低動ばね化を、内筒金具
12と外筒金具14とを連結するゴム弾性体16のボリューム
低下に伴う連結ばね剛性の減少と相俟って、効果的に向
上せしめ得るのである。
また、かかるセンタベアリングマウント10にあって
は、内外筒金具12、14間の相対的変位量が、第一及び第
二のストッパ部40、42の外筒金具14内面に対する当接に
よって、規制され得るところから、推進軸の車体に対す
る変位量が規定され得ると共に、過大な振動荷重入力時
におけるゴム弾性体16の過大変形が防止されて、その耐
久性が有利に確保され得るといった利点をも有している
のである。
次に、第5図及び第6図には、本考案の別の実施例た
るセンタベアリングマウント68が示されている。なお、
本実施例において、前記第一の実施例と同様な構造とさ
れた部材については、それぞれ、同一の符合を付するこ
とにより、その詳細な説明は省略することとする。
すなわち、本実施例におけるセンタベアリングマウン
ト68にあっては、ゴム弾性体16において、軸方向中央部
に設けられた隔壁70の両側に位置し、外周面上に開口す
る状態で周方向全周に亘って延びる環状形態をもって、
第一のポケット部72と第二のポケット部74とが、それぞ
れ形成されているのであり、それら第一及び第二のポケ
ット部72、74の開口が、外筒金具14にて閉塞せしめられ
ることにより、前述の如き、所定の高粘性流体が封入さ
れた第一の流体室76と、所定の低粘性流体が封入された
第二の流体室78とが、それぞれ構成されているのであ
る。
なお、本実施例では、かかるゴム弾性体16の外周面上
に固着される金属スリーブ20として、該ゴム弾性体16の
軸方向両側壁80、80及び隔壁70の外周面上にそれぞれ固
着された3つの金属リング82が用いられており、それら
の金属リング82間において、上記第一及び第二のポケッ
ト部72、74が、それぞれ開口せしめられている。
また、上記第一及び第二の流体室76、78内には、それ
ぞれ、内筒金具12の外周面から外筒金具14側に向かって
所定高さで突出するストッパ部84が、その全周に亘って
延びる環状形態をもって、ゴム弾性体16によって一体的
に形成せしめられている。即ち、前記第一の流体室76及
び第二の流体室78にあっては、それぞれ、かかるストッ
パ部84によって、その内部が周方向全周に亘って狭窄せ
しめられており、それによって周方向に延びる狭窄部86
及びオリフィス通路88が、それぞれ形成せしめられてい
るのである。
そして、このような構造とされたセンタベアリングマ
ウント68にあっては、内外筒金具12、14間における径方
向の振動入力時において、それら内外筒金具12、14の相
対的変位とゴム弾性体16の弾性変形とに基づいて、第一
及び第二の流体室76、78に対し、それぞれ、かかる振動
入力方向に対向位置する二つの領域間において、相対的
な容積変化が生ぜしめられるのであり、それによって第
一の流体室76の狭窄部86及び第二の流体室78のオリフィ
ス通路88内において、それぞれ、振動入力方向たる径方
向を挟んだ両側部分において、周方向の流体の流動が惹
起せしめられることとなるのである。
従って、上述の如き構造とされた、本実施例における
センタベアリングマウント68にあっても、第一の流体室
76の狭窄部86内における流体の流動に基づいて、低周波
数域の入力振動に対する高減衰効果が発揮され得ると共
に、第二の流体室78のオリフィス通路88内における流体
の流動に基づいて、高周波数域の入力振動に対する低動
ばね効果が発揮され得るのであり、それによって広い周
波数域に亘って優れた防振特性が得られることとなるの
である。
また、かかる本実施例におけるセンタベアリングマウ
ント68にあっては、第一の流体室76及び第二の流体室78
が、何れも一定断面を有する環状形態にて形成されてい
ることから、内外筒金具12、14間の何れの径方向におけ
る入力振動に対しても、上述の如き優れた防振効果が有
効に発揮され得るといった利点を有しているのである。
加えて、本実施例におけるセンタベアリングマウント
68にあっても、ストッパ部84の外筒金具14内周面に対す
る当接による変位規制効果など、前記第一の実施例と同
様な効果を何れも有効に奏し得ることは、勿論である。
以上、本考案の幾つかの実施例について詳述してきた
が、これらは文字通りの例示であって、本考案は、これ
らの具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
例えば、第一の流体室48(76)における狭窄部58(8
6)および第二の流体室50(78)におけるオリフィス通
路60(88)の具体的形態は、例示のものに限定されるも
のではなく、狭窄部の間隙やオリフィス通路の流通断面
積、長さ等は、目的とする防振特性に応じて適宜設定さ
れるべきものである。
また、前記実施例においては、何れも、本考案を自動
車用センタベアリングマウントに適用したものの具体例
を示したが、本考案は、その他、エンジンマウントやサ
スペンションブッシュ等、低周波数域における高減衰特
性と高周波数域における低動ばね特性とが要求される防
振支持体に対して、何れも有効に適用され得るものであ
ることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者の知識
に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様に
おいて実施され得るものであり、またそのような実施態
様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも本考案の
範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないと
ころである。
(考案の効果) 上述の説明から明らかなように、本考案に従う構造と
された筒型防振支持体にあっては、第一の流体室内に形
成された狭窄部における高粘性流体の流動による粘性抵
抗によって、低周波数域の振動入力時における高減衰特
性が、また第二の流体室内に形成されたオリフィス通路
における低粘性流体の流動による共振作用によって、高
周波数域の振動入力時における低動ばね特性が、それぞ
れ、有効に発揮され得るのであり、それ故広い周波数域
の入力振動に対して、良好なる防振特性が有利に発揮さ
れ得ることとなるのである。
また、かかる筒型防振支持体においては、第一の流体
室における狭窄部および第二の流体室におけるオリフィ
ス通路を、それらの流体室内に突出形成されたストッパ
ゴムにて流体室内を狭窄することにより形成されている
ところから、過大な振動荷重入力時における内外筒金具
の相対的変位量の規制機能が、かかるストッパゴムに
て、有利に付与せしめられ得ることとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例たるセンタベアリングマウ
ントを示す横断面図であり、第2図は、第1図における
II-II断面図である。また、第3図は、第1図に示され
ているセンタベアリングマウントを構成する一体加硫成
形品を示す横断面図であり、第4図は、第3図における
IV-IV断面図である。更に、第5図は、本考案の別の実
施例たるセンタベアリングマウントを示す横断面図であ
って、第6図におけるV−V断面に相当する図であり、
第6図は、第5図におけるVI-VI断面図である。 10,68:センタベアリングマウント 12:内筒金具、14:外筒金具 16:ゴム弾性体、18:内孔 40:第一のストッパ部 42:第二のストッパ部 48,76:第一の流体室 50,78:第二の流体室 58,86:狭窄部 60,88:オリフィス通路 84:ストッパ部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向に所定距離を隔てて配された内筒金
    具と外筒金具とが、それらの間に介装されたゴム弾性体
    にて一体的に連結されてなる構造を有し、主としてそれ
    ら内外筒金具間の径方向に入力される振動を防振する筒
    型防振支持体において、 前記内筒金具と外筒金具との間に、それら両金具間に入
    力される前記径方向振動が及ぼされることにより、それ
    ぞれの内部の周方向に隔たった領域間において相対的な
    容積変化が生ぜしめられる第一の流体室と第二の流体室
    との二つの流体室を、相互の流体流動がない状態におい
    て、それぞれ、周方向所定長さに亘って且つ互いに独立
    して形成し、且つ該第二の流体室を周方向に2/3周以上
    の長さに亘って延びるように構成すると共に、該第一の
    流体室内に動粘度が10000センチストークス以上の高粘
    性流体を、該第二の流体室内に動粘度が100センチスト
    ークス以下の低粘性流体を、それぞれ封入せしめる一
    方、かかる第一の流体室における前記振動入力時に相対
    的な容積変化が生ぜしめられる領域間を、狭窄部にて構
    成すると共に、かかる第二の流体室における前記振動入
    力時に相対的な容積変化が生ぜしめられる領域間を、周
    方向に1/2周以上の長さで延びるオリフィス通路にて構
    成し、且つ該第一及び第二の流体室の内部に、それぞ
    れ、内筒金具及び外筒金具の何れか一方の側から他方の
    側に向かって、径方向に所定高さで突出するストッパゴ
    ムを設けて、該ストッパゴムによって各流体室内を狭窄
    せしめることにより、それら狭窄部及びオリフィス通路
    をそれぞれ形成せしめ、前記内外筒金具間における所定
    径方向の振動入力時に、それら第一の流体室の狭窄部内
    及び第二の流体室のオリフィス通路内において、それぞ
    れ、流体の流動が生ぜしめられ得るようにしたことを特
    徴とする筒型防振支持体。
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JPS60168931A (ja) * 1984-02-08 1985-09-02 Nissan Motor Co Ltd 流体封入防振装置
JPS62224746A (ja) * 1986-03-27 1987-10-02 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振支持体

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