JPH08250010A - 気中回路遮断器 - Google Patents

気中回路遮断器

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JPH08250010A
JPH08250010A JP5223295A JP5223295A JPH08250010A JP H08250010 A JPH08250010 A JP H08250010A JP 5223295 A JP5223295 A JP 5223295A JP 5223295 A JP5223295 A JP 5223295A JP H08250010 A JPH08250010 A JP H08250010A
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JP
Japan
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arc
circuit breaker
air circuit
arc extinguishing
aid
Prior art date
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Pending
Application number
JP5223295A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaji Shinohara
久次 篠原
Katsuhiko Taguchi
勝彦 田口
Naoji Uchida
直司 内田
Susumu Tabata
進 田畑
Shoichi Ote
正一 大手
Takeshi Ishikawa
武史 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08250010A publication Critical patent/JPH08250010A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アーク熱により発生する水素ガスを消弧媒質に
利用してアークの消弧力を高める消弧助勢方式を採用し
た回路遮断器を対象に、電流遮断時におけるガス圧の過
度な増加を抑えて遮断器ケースの破壊を防ぎ、併せて消
弧助勢材の消耗も低く抑えられるようにする。 【構成】回路遮断器の電流遮断時に可動接触子2と固定
接触子3の間に発生するアークに曝される消弧グリッド
4に対し、LiH2 ,TiH2 などの水素化金属化合物を充
填材として含む消弧助勢材を塗料8としてグリッド表面
に塗布するか,ないしは板材9をグリッドの両側に設置
し、電流遮断時に発生するアークの加熱により熱分解し
て消弧助勢材から放出する水素ガスでアークの消弧を促
進して遮断性能を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配線用遮断器,漏電遮
断器などを対象とした気中回路遮断器に関する。
【0002】
【従来の技術】頭記した遮断器では、その動作責務とし
て定格電流の遮断のほかに、短絡,漏電なの発生時に流
れる大きな事故電流を遮断できることが課せられてお
り、そのために消弧手段として例えばディアイオングリ
ッドなどの消弧グリッドを組み込み、この消弧グリッド
にアークを押し込んでアーク電圧を高めるようにしたア
ーク限流方式が周知である。
【0003】また、この場合に遮断時に接触子間に発生
するアークの消弧を助勢させる手段として、特に熱伝導
率が高くてアークに強力な冷却作用を与える水素ガスを
消弧媒質として利用する消弧方式が知られており、具体
的にはプラスチック製の板材を可動,固定接触子を収め
た消弧室内の壁面上に配し、アーク加熱でプラスチック
の表面が熱分解して発生する水素ガスによるアークの冷
却,消弧室内の圧力上昇,アークとの接触により生じる
ガス対流で消弧力を高めるようにしたものが一部の遮断
器で試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
に消弧助勢材としてプラスチックを使用したものでは、
次記のような問題点が残る。すなわち、プラスチックが
アーク熱により熱分解すると消弧力を高めるのに有効な
水素ガス以外にも、様々な炭化水素系ガスが同時に多量
発生し、このガス分圧により遮断器ケース内の圧力が異
常に増大する。そのために、遮断電流が大きい(遮断電
流が大きいとアークエネルギーも大となる)場合には、
増大するガス圧で遮断器のケース(樹脂成形品)が破壊
するなどの事故に進展することがある。さらに、1回の
遮断動作時におけるプラスチックのアーク熱による熱分
解量は多く、電流遮断動作の繰り返しにより消弧助勢材
であるプラスチックが早期に消耗してしまうといった実
用上での問題もある。
【0005】本発明は上記の点にかんがみなされたもの
であり、アーク熱により発生する水素ガスを消弧媒質に
利用してアークの消弧力を高める消弧助勢方式を採用し
た回路遮断器を対象に前記課題を解決し、電流遮断時に
おける水素ガス圧の過度な増加を抑えて遮断器ケースの
破壊を防ぎ、併せて消弧助勢材の消耗も低く抑えられる
ようにした気中回路遮断器を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
り、電流遮断時に接触子間に発生するアークに曝される
遮断器内部の部位に、水素化金属化合物を含む消弧助勢
材を配したことにより達成される。そして、前記の消弧
助勢材は、具体的に次記のような態様で実施することが
できる。
【0007】1)水素化金属化合物の粉末を充填材とし
て混入した塗料を消弧助勢材としてアークに曝される部
位に塗布する。 2)前項1)において、消弧助勢材塗料に充填材として
分散させた水素化金属化合物の粉末を無機バインダで結
着させる。 3)遮断器内に組み込んだ消弧グリッドの表面に、前記
の消弧助勢材塗料をコーティングする。
【0008】4)水素化金属化合物の粉末を充填材とし
て含む樹脂成形品を消弧助勢材としてアークに曝される
部位に配置する。
【0009】
【作用】上記の構成で、電流遮断時に接触子間に発生す
る高温のアークで水素化金属化合物を含む消弧助勢材が
加熱されると、消弧助勢材はその表面が熱分解して次式
のように水素ガスを放出する。
【0010】
【数1】MnHm→n・M+m/2・H2 但し、m,nは整数、Mは単一金属,または金属間化合
物 この水素ガスは熱伝導率が高く、かつアークとの接触よ
り高速な勢いでガス流が生じてアークを強力に冷却して
アーク電圧を高めるので、これにより消弧力が高まって
遮断器の遮断性能が向上する。
【0011】この場合にアーク熱により分解して放出す
る水素ガスの圧力は加熱温度とともに上昇するが、水素
化金属化合物は水素ガス以外に熱分解して放出するガス
はなく、かつ水素化金属化合物を充填材として作られた
塗料,ないし樹脂成形品の消弧助勢材は、水素化金属化
合物の占める割合に応じて水素以外の成分のガス発生量
は少なくなるので、したがって遮断器ケース内の異常な
内圧上昇が抑えられるので遮断器ケースの破壊が防げ
る。因に、次記の水素化金属化合物について、1気圧に
相当する水素ガスを放出する加熱温度を数値で表すと、
LiH2 :900℃,TiH2 :760℃,MgNiH4.2 :2
50℃,PdH0.5 :135℃である。
【0012】しかも、これらの水素化金属化合物は高温
のアーク(アーク温度は数千℃)に直接晒された場合で
も、1回の電流遮断で消耗する量は極微量であり、特に
水素化金属化合物の粉末をバインダなどで覆った形で使
用することで、定常時における不要な分解,ガス放出を
抑え、長期に亘り必要時に繰り返し電流遮断を行う回路
遮断器の動作責務を十分に果たす耐量が確保できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 実施例1:水ガラス(珪酸ソーダ水溶液)をバインダと
して、これに水素化金属化合物であるMgNiH4.2 の粉末
(粒子径200メッシュ)を分散させたものを消弧助勢
材塗料として、図1に示す配線用遮断器の内部に組み込
んだ消弧グリッドの表面にコーティングし、120℃で
加熱,固着させた。
【0014】なお、図1において、1は遮断器ケース、
2は可動接触子、3は固定接触子、4は消弧グリッド
(ディアイオングリッド)、5は開閉機構、6は操作ハ
ンドル、7は過電流トリップ機構であり、電流遮断時に
接触子間に発生するアークを押し込む消弧グリッド4に
対し、その表面に前記した消弧助勢材塗料8が適宜な厚
さに塗布されている。
【0015】このように消弧グリッド4に消弧助勢材塗
料8をコーティング処理した回路遮断器で電流遮断試験
を行ったところ、消弧助勢材塗料8を塗布しない場合の
遮断器と比較して、アーク電圧が10〜15%増加して
遮断特性が大幅に向上することが確認されている。ま
た、試験後に遮断器内部を検査した結果でも、消弧助勢
材塗料8の消耗は極微量であり、かつ消弧グリッド4の
溶融も殆ど見られなかった。
【0016】また、前記したMgNiH4.2 の粉末にエポシ
キ樹脂をバインダとして加えたものを消弧助勢塗料とし
て使用した場合も、殆ど同等な効果の得られることが確
認された。 実施例2:水素化金属化合物としてTiH2 の粉末(粒子
径250メッシュ)をポリエステルプレミックスに添加
して板状に成形したものを用意し、この消弧助勢材板9
を図1における消弧グリッド4の支持隔壁としその左右
両側面に設置した。
【0017】また、比較例として水素化金属化合物(Ti
2 )を添加しないポリエステルプレミックスの板材を
前記と同じ箇所に配置し、実施例1と同様に電流遮断試
験を行ったところ、前者は後者に比べて高い遮断能力を
示し、かつ10〜20%大きな電流を遮断した場合でも
内圧上昇によるケース1の破損が皆無であることが確認
された。
【0018】なお、先記のように水素化金属化合物は種
類によって水素ガスの放出される温度が異なり、ガス放
出温度の低いものではバインダ,樹脂などとの加熱固化
する際にも水素ガスが放出して消耗するので、水素化金
属化合物の材料選定に当たってはこの点を考慮すること
が必要である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、水
素化金属化合物を含む消弧助勢材を遮断器内部で接触子
間に発生するアークに曝される部位に配したことによ
り、水素ガス放出に伴うケース内の過度な内圧増加を抑
えて電流遮断時に遮断器ケースが破損するのを防ぎつ
つ、アークの消弧力を高めて遮断性能が向上するほか、
消弧助勢材の長寿命化も図れるなどの実用的効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の構成図であり、(a)は配線用
遮断器全体の構成断面図、(b)は消弧助勢材を配した
消弧グリッドの平面図、(c)は(b)の部分断面図
【符号の説明】
2 可動接触子 3 固定接触子 4 消弧グリッド 8 消弧助勢材塗料 9 消弧助勢材板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 進 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 大手 正一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 石川 武史 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流遮断時に接触子間に発生するアークに
    曝される遮断器内部の部位に、水素化金属化合物を含む
    消弧助勢材を配したことを特徴とする気中回路遮断器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の気中回路遮断器において、
    水素化金属化合物の粉末を充填材として混入した塗料を
    消弧助勢材としてアークに曝される部位に塗布したこと
    を特徴とする気中回路遮断器。
  3. 【請求項3】請求項2記載の気中回路遮断器において、
    消弧助勢材塗料に充填材として分散させた水素化金属化
    合物の粉末を無機バインダで結着したことを特徴とする
    気中回路遮断器。
  4. 【請求項4】請求項2記載の気中回路遮断器において、
    遮断器内に組み込んだ消弧グリッドの表面に消弧助勢材
    塗料でコーティングしたことを特徴とする気中回路遮断
    器。
  5. 【請求項5】請求項1記載の気中回路遮断器において、
    水素化金属化合物の粉末を充填材として含む樹脂成形品
    を消弧助勢材としてアークに曝される部位に配置したこ
    とを特徴とする気中回路遮断器。
JP5223295A 1995-03-13 1995-03-13 気中回路遮断器 Pending JPH08250010A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011228173A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Kawamura Electric Inc 回路遮断器
CN102915894A (zh) * 2012-10-29 2013-02-06 大全集团有限公司 直流断路器吹弧装置
JP2014154352A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Mitsubishi Electric Corp 消弧板および気中遮断器
JP2016506600A (ja) * 2012-12-18 2016-03-03 シュネーデル、エレクトリック、インダストリーズ、エスアーエスSchneider Electric Industries Sas 一体型遮断ブロックおよび遮断デバイス、特に、少なくとも1つのそのようなブロックを備える接点スイッチ

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