JPH08249123A - ポインティングデバイス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で設置場所を選ばずかつ操作性の良いポイ
ンティングデバイスを得る 【構成】ボタン１−ａ，１−ｂをスライダー２上に配
置、支持体４によりこのスライダー２を一定の平面内の
自由な方向に褶動可能かつ褶動面内で回転可能に支持す
る

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンピュータ装置におい
て、表示画面上のカーソルの移動や、アイコンの選択等
カーソル位置に対応する命令実行の指令を行うポインテ
ィングデバイスに関するものである。

【０００２】さらに言えば，多くのアプリケーションソ
フトで要求される、二または三個のボタンを有するマウ
スやトラックボールを用いた装置と同等の機能を有する
装置に関するもので、特にノート型のパーソナルコンピ
ュータやワードプロセッサ等の小型機器のキーボード上
等に配置することが可能な操作部を有するポインティン
グデバイスに関するものである。

【０００３】

【従来の技術】従来この種の装置における操作部には、
トラックボールと複数の押しボタンスイッチを組み合わ
せたもの、小型のスティックまたはスライダーと複数の
押しボタンスイッチを組み合わせたもの、等が実用化さ
れている。また棒状の回転体にスライダーをはめ、棒の
回転量とスライダーの位置でカーソル位置を指示し、こ
れと複数の押しボタンスイッチを組み合わせたもの等が
提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来法の内、トラック
ボールを用いたものについては、カーソルの移動量が大
きい場合にボールの回転量が多くなる欠点を持つ。小型
スティックと押しボタンスイッチを組み合わせたものは
カーソルの微細な制御に困難を有す。スライダーと押し
ボタンスイッチを組み合わせたものは、スライダー操作
とボタン操作を別々の手で行わなくてはならず、キー操
作との切り替えがスムーズでない。また棒状の回転体に
スライダーをはめ、棒の回転量とスライダーの位置でカ
ーソル位置を指示し、これと押しボタンスイッチを組み
合わせたものについては、大きさや取り付け位置に関す
る制限等の問題がある。

【０００５】本発明は、これらの問題を解決し小型で操
作性の良いポインティングデバイスを提供することを目
的とする。

【０００６】

【問題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の操作部においては、カーソルの移動方向ま
たは移動速度を指示するスライダーと、ボタンを一体化
した。このときボタンの方向が固定されていると、スラ
イダーの移動を行う際に手首を浮かせて操作しなくては
ならない場合などが起き、操作性を低下させる。

【０００７】また、キーボードの中央に操作部を配置す
る場合には、左右どちらの手でも操作可能であることが
要求されるが、右手操作が容易なボタン配置と左手操作
が容易なボタン配置は異なる。

【０００８】さらに、ボタンに指先を乗せてスライダー
を前後方向に移動させるに際して、ボタンによけいな力
が加わると、誤ってボタンを押し下げてしまうおそれも
ある。

【０００９】本発明の操作部においては上記問題解決の
ため、ボタンを取り付けたスライダーを褶動面内で回転
可能に支持体に取り付ける、またはボタンをスライダー
に揺動可能に取り付ける方法を用いた。

【００１０】

【作用】上記構成の操作部を持つポインティングデバイ
スは、ボタン部分が褶動面内で回転可能なため、指先に
よるスライダーの左右への移動及びボタンの押し下げ操
作がスムーズに行え、微妙なカーソル移動もストレスな
く作業できる。また、操作部の配置場所に対する制約を
小さくできる。

【００１１】また、ボタン部分を揺動可能に取り付ける
ことで前後方向へのスライダーの移動を容易にする。等
の特長を有する。

【００１２】特に手首をパームレストに置いたままで、
前後左右へのスライダーの移動やボタンの押し下げを、
指先だけの動きでストレス無く行うことができる。

【００１３】また操作部は小型でかつボタン部分が回転
可能なため、その取り付け位置についても、キーボード
上面の任意の位置だけでなく、キーボードの側面位置等
にも取り付けられる。

【００１４】

【実施例】以下実施例について図面を用いて説明する。

【００１５】図１は本発明の一実施例における操作部の
縦断面図を示した。

【００１６】スライダー（２）にボタン（１−ａ），
（１−ｂ）及び、これらボタンの押し下げで開閉するス
イッチ（３−ａ），（３−ｂ）を配置し、支持体（４）
の上部に配置した円形の切込み部分（６）で保持する。

【００１７】図２にこの実施例におけるスライダー
（２）部分の平面図を示した。

【００１８】上記構成によりスライダー（２）は前後左
右に自由に褶動可能で、かつ褶動面内で回転可能に支持
される。

【００１９】スイッチ（３−ａ），（３−ｂ）はマウス
におけるボタン・スイッチの役割を担うものである。

【００２０】このスイッチ（３−ａ），（３−ｂ）のリ
ード線は支持体（４）の底部または側面部等の邪魔にな
らない位置から外部に導く。

【００２１】支持体（４）に取り付けた（５−ａ）〜
（５−ｈ）の８個のスイッチは、スライダー（２）の褶
動方向検出器を構成するもので、スライダー（２）の接
触または押し付けにより開閉を行う。

【００２２】制御部では上記（５−ａ）〜（５−ｈ）の
８個のスイッチの開閉状態からスライダー（２）の褶動
方向を判定し、対応する方向に画面上のカーソルを移動
させる。

【００２３】図３は褶動方向検出器のスイッチ（５−
ａ）〜（５−ｈ）の配置を示すために支持体（４）を適
当な面で切断した平面断面図を示した。

【００２４】ここで褶動方向検出器のスイッチの数は８
個である必要はなく、スライダーの２次元的な褶動方向
が判定可能な数であれば良い。また機械的スイッチでは
なくフォトカップラを用いた光学的スイッチ等を用いる
方法もある。また褶動方向検出器はスイッチを用いずに
電気的磁気的または光学的方法等によってスライダーの
褶動方向を検出する方法を用いても良い。

【００２５】この実施例ではスライダー（２）の上辺部
を円盤状としこの部分を支持体（４）の上部に配置した
円形の切込み部分（６）で保持することで、前後左右へ
の褶動及び回転を可能とし、請求項３記載の要件を成立
させた。

【００２６】図４に本発明の別の実施例の操作部の縦断
面図を示した。

【００２７】ここでは揺動ステ−ジ（16）上にボタン
（11−ａ），（11−ｂ）を配置し、該揺動ステ−ジ（1
6）をスライダー（12）に揺動可能に取り付けた。

【００２８】図５にスライダー（12）と揺動ステ−ジ
（16）の平面図を示した。このスライダー部を支持体
（14）に収める。

【００２９】（13−ａ），（13−ｂ）はボタン（11−
ａ），（11−ｂ）の押し下げで開閉するスイッチで、マ
ウスにおけるボタン・スイッチの役割を担うものであ
る。

【００３０】支持体（14）の内側に８個のスイッチ（15
−ａ）〜（15−ｈ）を配置し、スライダー（12）の褶動
方向を検出するための褶動方向検出器を構成する。図６
にこの８個のスイッチの配置を示した。

【００３１】制御部では上記（15−ａ）〜（15−ｈ）の
８個のスイッチの開閉状態からスライダー（12）の褶動
方向を判定し、対応する方向に画面上のカーソルを移動
させる。

【００３２】図１記載の実施例と同様、スライダー（1
2）の上辺を円盤状としこの部分を支持体（14）の上部
のに配置した円形の切込み部分で保持することで前後左
右への褶動及び回転を可能とし、請求項４の要件を成立
させた。

【００３３】図７に本発明の別の実施例の操作部の断面
図を示した。

【００３４】これは円盤型のスライダー（22）の上部に
マウスにおけるボタンスイッチの役割を担う平面状スイ
ッチ（21−ａ），（21−ｂ）を配置した。

【００３５】スライダー（22）の褶動方向の検出には支
持体（24）の中心部に配した４個のスイッチ（25−ａ）
〜（25−ｄ）を用い、スライダー（22）の接触または押
付けで開閉を行いスライダーの褶動方向を検出する。図
８に支持体（24）と、４個のスイッチ（25−ａ）〜（25
−ｄ）の配置を示した。

【００３６】制御部では上記（25−ａ）〜（25−ｄ）の
４個のスイッチの開閉状態からスライダー（22）の褶動
方向を判定し、対応する方向に画面上のカーソルを移動
させる。

【００３７】この実施例の場合においてもスライダー
（22）の褶動方向の検出に、磁気的電気的または光学的
方法等を用いても良い。

【００３８】

【発明の効果】上記構成を取ることにより、以下に記載
される効果を奏する。

【００３９】操作部は実質的にボタン２〜３個分のスペ
ースしか取らないため、小型化が可能である。

【００４０】ボタン部分が褶動面内で回転可能または揺
動可能に取り付けられているため、ボタン部分に乗せた
指先で、スライダーを容易に前後左右自由に移動させる
ことができ、またボタンの押し下げやボタンを押し下げ
た状態でのスライダーの移動をストレス無く行うことが
できる。

【００４１】ボタン部分が褶動面内で回転可能でかつ小
型であるため、操作部の設置場所に対する制約が少な
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の操作部を示す縦断面図

【図２】図１に示した実施例のスライダー部の平面図

【図３】図１に示した実施例の褶動方向検出器の構成を
示す平面図

【図４】本発明の別の実施例の操作部を示す縦断面図

【図５】図４に示した実施例のスライダー部の平面図

【図６】図４に示した実施例の褶動方向検出器の構成を
示す平面図

【図７】本発明の別の実施例の操作部を示す縦断面図

【図８】図７に示した実施例の褶動方向検出器の構成を
示す平面図

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンピュータ装置において画面上のカー
   ソルの移動またはカーソル位置に対応する命令実行の指
   令を行うポインティングデバイスにおいて、少なくとも
   二以上のボタン（１−ａ，１−ｂ，１１−ａ，１１−
   ｂ）を配置したスライダー（２，１２）、該スライダー
   （２，１２）を一定の平面または曲面内の自由な方向に
   褶動可能に支持する支持体（４，１４）、基準点に対す
   る該スライダー（２，１２）の褶動方向を検出する褶動
   方向検出器、前記ボタン（１−ａ，１−ｂ，１１−ａ，
   １１−ｂ）の押し下げで開閉するスイッチ（３−ａ，３
   −ｂ，１３−ａ，１３−ｂ）、を有する操作部と、該操
   作部の前記褶動方向検出器の出力をもとに画面上のカー
   ソルを前記スライダー（２，１２）の褶動方向に対応す
   る方向に定められた速度で移動させる制御部、を有する
   ポインティングデバイス
2. 【請求項２】 少なくとも二以上のボタンを配置したス
   ライダー、該スライダーを一定の平面または曲面内の自
   由な方向に褶動可能に支持する支持体、基準点に対する
   該スライダーの褶動方向または褶動量を検出する検出
   器、前記ボタンの押し下げで開閉するスイッチ、を有す
   る操作部、該操作部の前記褶動方向または褶動量を検出
   する検出器の出力をもとに画面上のカーソルを前記スラ
   イダーの褶動方向に対応する方向に、褶動量により決定
   される速度で移動させる制御部、を有するポインティン
   グデバイス
3. 【請求項３】 スライダー（２，１２）を褶動面に垂直
   な軸の回りに回転可能に支持した操作部を有する請求項
   １又は２記載のポインティングデバイス
4. 【請求項４】 複数のボタン（１１−ａ，１１−ｂ）は
   スライダー（１２）に揺動可能に取り付けられた操作部
   を有する請求項１、２または３記載のポインティングデ
   バイス
5. 【請求項５】 スライダーは自動的に基準位置に復帰す
   る機構を有する操作部を有する請求項１、２、３又は４
   記載のポインティングデバイス
6. 【請求項６】 ボタンとスイッチを一体化した平面状ス
   イッチ（２１−ａ，２１−ｂ）をスライダー（２２）上
   に配置した操作部を有する請求項１、２、３、４又は５
   記載のポインティングデバイス