JPH08248749A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08248749A
JPH08248749A JP7045994A JP4599495A JPH08248749A JP H08248749 A JPH08248749 A JP H08248749A JP 7045994 A JP7045994 A JP 7045994A JP 4599495 A JP4599495 A JP 4599495A JP H08248749 A JPH08248749 A JP H08248749A
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JP
Japan
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toner
unit
image
developing
data
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JP7045994A
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English (en)
Inventor
Atsushi Kawai
敦 河合
Masaki Tanaka
雅樹 田中
Tetsuya Sakai
哲也 酒井
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成プロセスにおけるトナー濃度推定に
関与する種々のパラメータを一括処理してトナー濃度を
推定することができ、現像器内のトナー濃度を常時一定
に維持すること。 【構成】 ブラックトナー濃度と種々の画像形成プロセ
スデータ(現像効率、湿度、温度、コピー枚数、カラー
トナー濃度)からニューラルネットワークの学習を行
い、学習したニューラルネットワークを使用して複数の
パラメーターを一括処理し、ブラックトナー濃度を推定
する。推定されたトナー濃度に基づいてトナー補給を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置、特に、
複数の現像器を備えた電子写真法による画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式による画像形成装置にあっ
ては、通常、キャリアとトナーとの混合物からなる2成
分現像剤を使用し、感光体上に形成された静電潜像を現
像している。かかる2成分現像剤を使用する場合には、
画像の形成に伴ってトナーのみが消費され、現像剤中の
トナー濃度(キャリアとトナーの総重量に対するトナー
の重量比)が変化するため、トナー濃度が所定の基準値
を維持するように適宜トナーを補給しなければならな
い。
【0003】このようなトナー補給制御の方式として
は、従来、磁気センサによって現像剤の透磁率を検出
し、あるいは光センサによって現像剤からの反射光量を
検出して現像剤中のトナー濃度を推定して必要な量のト
ナーを補給するいわゆるATDCと、感光体上に一定の
作像条件の下で形成されたテストトナー像からの反射光
量を光センサで検出して現像効率を算出し、この現像効
率から現像剤中のトナー濃度を推定して必要な量のトナ
ーを補給するいわゆるAIDCとが知られている。
【0004】一方、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラ
ックの4色のトナーを使ってフルカラー画像を形成する
装置にあっては、ATDCが採用されているが、ブラッ
クトナーに関しては問題を有している。即ち、ブラック
トナーに対しては、現像剤の流動性を高めたり、画質向
上の目的でシリカ等を添加しているが、湿度等の変化に
よって嵩密度が変動し、磁気センサによる検出では誤差
が大きくなる。また、ブラックトナーは黒色度を増すた
めにカーボンブラックを混入しており、その分光反射特
性がキャリアのそれに近付くため、光センサによる検出
も困難である。
【0005】そこで、ブラックトナーに関してはAID
Cでトナーを補給することになるが、現像効率に影響を
及ぼすパラメータとしては、現像器内のトナー濃度以外
に、温度、湿度、コピー枚数(キャリアの耐久度合)、
コピーモード等がある。従って、AIDCでトナー濃度
を推定する場合にはこれらのパラメータの影響を考慮す
る必要がある。現像効率とこれらのパラメータとの間に
は、これまでの経験や実験から一定の相関関係にあるこ
とが分かっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、AIDCに
よるトナー濃度の推定は、テストトナー像のトナー付着
量から算出された現像効率に、前記種々のパラメーター
による補正を加え、パラメーターの影響がない場合の現
像効率に補正する。この補正された現像効率に基づいて
現像器内のトナー濃度を推定する。しかし、パラメータ
ーと現像効率との相関関係が複雑であり、補正の処理が
煩雑なうえ、関係を明確な計算式で定義することが困難
である。また、定義できたとしてもかえって誤差が増大
し、トナー濃度の正確な推定ができないという問題を有
している。
【0007】そこで、本発明の目的は、画像形成プロセ
スにおけるトナー濃度推定に関与する種々のパラメータ
ーを一括処理してトナー濃度を推定することができ、現
像器内のトナー濃度を常時一定に維持できる画像形成装
置を提供することにある。
【0008】
【発明の構成、作用及び効果】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る画像形成装置は、第1の現像器のトナ
ー濃度データと、第2の現像器のトナー濃度データと、
画像形成プロセスから得られたデータとの相関関係を学
習する学習手段と;第2の現像器のトナー濃度データ
と、画像形成プロセスから得られたデータを入力する入
力手段と;前記学習手段の学習結果と前記入力手段から
の入力値によって第1の現像器のトナー濃度を推定する
推定手段と;この推定手段の推定結果に基づいて第1の
現像器へのトナー補給を行うトナー補給手段とを備えて
いる。
【0009】ここで、画像プロセスから得られたデータ
とは、テストトナー像のトナー付着量の検出から算出さ
れた現像効率に影響を与える種々のパラメーターであ
り、環境条件(湿度、温度)、現像剤の耐久度合(コピ
ー枚数)等をいう。
【0010】本発明においては、トナー濃度と画像形成
プロセスから得たデータとの相関関係を経験や実験結果
を基に学習を行い、学習によって得た結果に基づいて、
現実の第2の現像器のトナー濃度データと画像形成プロ
セスから得た現実のデータを一括処理して第1の現像器
のトナー濃度を推定する。第1の現像器のトナー濃度を
推定するのに第2の現像器のトナー濃度データを用いる
のは、両者の間に相関関係が認められるからである。ト
ナー補給手段は推定トナー濃度から第1の現像器内のト
ナーの過不足を判定し、トナー濃度が予め定めた基準濃
度となるように補給量を決定し、補給する。学習手段は
ニューラルネットワークを用いることが、比較的簡単に
推論処理を定義することができ、好ましい。
【0011】本発明によれば、種々のパラメーターを一
括処理するため、多くのセンサ類からの出力を複雑な計
算なしで処理でき、予め実験等で得られた値を教師値と
して学習を行っているため、精度のよいトナー補給が可
能となる。また、種々の入力から特定の出力を得るため
の大きな参照テーブルを保持する必要がなく、メモリコ
ストの低減を図ることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る画像形成装置の実施例に
ついて添付図面を参照して説明する。
【0013】(複写機の構成)図1はデジタル方式のフ
ルカラー複写機の全体構成を示す。この複写機は、上段
部にイメージリーダユニット1とレーザ走査ユニット1
0、中段部にフルカラー作像ユニット20と現像ユニッ
ト40、下段部に給紙ユニット50を配置したものであ
る。
【0014】イメージリーダユニット1は、プラテンガ
ラス9上にセットされた原稿の画像を読み取るスキャナ
2と、読み取った画像データを印字用のデータに変換処
理する画像信号処理部6とで構成されている。スキャナ
2は密着型のカラーイメージセンサ(CCD)3を備え
た周知のもので、モータ5で駆動されて矢印a方向に移
動しつつ、原稿画像をR(レッド)、G(グリーン)、
B(ブルー)の3原色信号及びBk(ブラック)の色信
号として1ラインずつ読み取る。画像信号処理部6はイ
メージセンサ3で光電変換された多値電気信号を、Y
(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk
(ブラック)の4色に対応する8ビットの印字データに
変換し、必要な編集的処理を施す。
【0015】レーザ走査ユニット10は、レーザダイオ
ードを変調して矢印b方向に回転する感光体ドラム21
上に静電潜像を形成する周知のものである。レーザ走査
ユニット10は、前記画像信号処理部6で生成、編集さ
れた印字データに対して、感光体の階調特性に応じた階
調補正を行った後、D/A変換してレーザダイオード駆
動信号を生成し、この駆動信号に基づいてレーザダイオ
ードを変調発光させる。
【0016】現像ユニット40は、上段から順次イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを含む現像剤
を収容した現像器41Y,41M,41C,41Bkを
備えている。各現像器は図示しないモータによって一体
的に上下動可能であり、感光体ドラム21上に各色の静
電潜像が形成されるごとに、対応する現像器が現像位置
にセットされる。なお、図1では現像器41Bkが現像
位置にセットされている状態を示す。また、トナーはホ
ッパ42内に各色ごとに収容されている。カラー現像器
41Y,41M,41C内には、磁気的にあるいは光学
的にトナー濃度を検出するATDCセンサ43Y,43
M,43Cが設けられている。
【0017】フルカラー作像ユニット20は感光体ドラ
ム21及び転写ドラム31を中心として構成されてい
る。感光体ドラム21の周囲には、帯電チャージャ2
2、残留トナーのクリーナ23、残留電荷のイレーサラ
ンプ24が設置されている。さらに、感光体の表面電位
を検出する電位センサ63、テストトナー像の濃度を検
出するAIDCセンサ64、機内の湿度を検出する湿度
センサ61、温度を検出する温度センサ62が設置され
ている。
【0018】転写ドラム31は、感光体ドラム21と同
速で矢印c方向へ回転駆動可能に設置され、その表面に
巻き付けたシート上にトナー画像を転写させるものであ
る。この転写ドラム31はシートの先端をチャッキング
するための爪部材(図示せず)、シートを分離するため
の爪部材35を備え、さらに、その内側及び外側に転写
チャージャ32、除電チャージャ33,34、残留トナ
ーのクリーナ36が配置されている。
【0019】給紙ユニット50はシートを収容する三段
の給紙トレイ51,52,53、各トレイに設けた給紙
ローラ54、搬送ローラ56を有している。シートはオ
ペレータによって選択されたいずれかの給紙トレイ5
1,52,53から1枚ずつ給紙され、搬送ローラ56
によって作像ユニット20へ送り込まれる。さらに、シ
ートは搬送ローラ37、タイミングローラ36を経て前
記転写ドラム31へ所定のタイミングで送り込まれ、転
写ドラム31の周囲に巻き付けられる。
【0020】フルカラーの画像形成に際しては、前記感
光体ドラム21上にイエロー、マゼンタ、シアン及びブ
ラックの画像が順次形成され、それぞれのトナー画像は
転写チャージャ32からの放電によりシート上に順次転
写されて重ね合わされる。4色の画像がシート上で合成
されると、図示しない爪部材がシートのチャッキングを
解除すると共に、爪部材35が動作してシートを転写ド
ラム31から分離する。分離されたシートは搬送ベルト
25によって定着器26へ送り込まれ、ここでトナーの
定着を施された後、排出ローラ27からトレイ28上へ
排出される。
【0021】(複写機の制御機構)図2は前記複写機の
全体的な制御回路を示し、中央制御部100を中心とし
て構成されている。中央制御部100は制御用のプログ
ラムが格納されたROM101と各種データが格納され
たROM102を備えている。
【0022】イメージリーダ制御部110はイメージリ
ーダユニット1を制御する。この制御部110はプラテ
ンガラス9上の原稿の位置を示す位置検出スイッチ11
1からの位置信号によってドライブI/O112を介し
て露光ランプ4のオン、オフを制御し、また、ドライブ
I/O112及びパラレルI/O113を介してスキャ
ンモータ5のドライバ114を制御する。さらに、イメ
ージリーダ制御部110はバスにより画像制御部120
と結ばれている。画像制御部120はイメージセンサ3
と画像信号処理部6とバスで互いに接続され、イメージ
センサ3で読み取られた画像データは画像信号処理部6
に入力されて印字データに変換される。
【0023】中央制御部100には、感光体ドラム21
の表面電位を検出する電位センサ63、テストトナー像
のトナー濃度(トナー付着量)を光学的に検出するAI
DCセンサ64、現像器41C,41M,41Y内での
トナー濃度を検出するATDCセンサ43C,43M,
43Y、湿度センサ61、温度センサ62からのアナロ
グ信号が入力される。さらに、中央制御部100にはオ
ペレータによって設定される操作パネル130からの複
写モード信号がパラレルI/O131を介して入力さ
れ、データROM102から入力される各種データに基
づいて、かつ、制御ROM101の内容に従って、複写
制御部132及び表示パネル133を制御する。さら
に、中央制御部100は、AIDCセンサ64による自
動画像濃度制御あるいはオペレータが操作パネル130
上で設定した画像濃度の制御を行うため、パラレルI/
O135及びドライブI/O136を介して帯電チャー
ジャ22のグリッド電圧用電源ユニット137及び現像
器の現像バイアス用電源ユニット138を制御する。
【0024】中央制御部100は、さらに、前記画像信
号処理部6とバスを介して接続され、送られてくる印字
データに、データROM102に格納されているγ補正
テーブルを参照してγ補正を行った後、ドライブI/O
141及びパラレルI/O142を介してレーザダイオ
ード11を駆動するドライバ140を制御する。本実施
例において、画像の階調再現はレーザダイオード11の
発光強度を変調することにより行う。
【0025】また、中央制御部100は前記画像信号処
理部6とカウンタメモリ145を介して接続されてい
る。カウンタメモリ145は画像信号処理部6から送信
されてくる8ビットの印字データをスキャナ2の1スキ
ャンごとに記憶する。中央制御部100はイメージリー
ダ制御部110から送信されるスキャナ動作信号に応じ
て1スキャン分の印字データをカウンタメモリ145か
ら読み出す。カウンタメモリ145は中央制御部100
が1スキャン分の印字データを読み出した時点で該印字
データを破棄する。
【0026】さらに、中央制御部100にはコピー枚数
をカウントする耐久カウンタ65からのカウント値が入
力される。また、中央制御部100は、ATDCセンサ
43C,43M,43Yからのトナー濃度検出信号に基
いてドライブI/O151,152,153を介してト
ナー補給モータ44C,44M,44Yを駆動し、ホッ
パ42からトナーを補給し、現像器41C,41M,4
1Y内のトナー濃度が所定の基準濃度を維持するように
制御する。ブラックトナーを収容している現像器41B
kに対するトナー補給は、ドライブI/O154を介し
てトナー補給モータ44Bkを駆動し、ホッパ42から
ブラックトナーを補給する。なお、このトナー補給制御
については後に詳述する。
【0027】(画像濃度制御)以上説明した複写機にお
いて、感光体ドラム21の帯電は、図3に示すように、
放電電圧Vcの帯電チャージャ22のグリッド22aに
グリッド電圧Vgを電源ユニット137から印加するこ
とにより行われる。露光前の感光体ドラム21の帯電電
位Voはグリッド電圧Vgと略等しく、帯電電位Voは
グリッド電圧Vgを変更することで制御できる。
【0028】本実施例は前記レーザ走査ユニット10か
ら放射されるレーザビームで露光されて低電位Vi(ほ
ぼ0V)となった画像部にトナーを付着させるいわゆる
反転現像を採用している。感光体の帯電極性がマイナス
であれば、トナーの帯電極性もマイナスであり、現像器
の現像スリーブ45に対してはマイナス極性の現像バイ
アス電圧Vbを電源ユニット138から印加する。反転
現像において、トナーはこの現像バイアス電圧Vbより
低い電位部分に付着する。現像電位差とは現像バイアス
電圧Vbと画像部分との電位差である。反転現像におい
て、画像電位差を大きく設定すれば現像効率が高くな
り、低く設定すれば現像効率が低くなる。ここで、現像
効率とは単位現像電位差当たりの感光体トナー付着量を
いう。
【0029】そこで、画像濃度の制御は、まず、所定の
グリッド電圧Vg、現像バイアス電圧Vb及び露光量の
下で感光体ドラム21上にテストトナー像を形成し、A
IDCセンサ64によってテストトナー像の散乱反射光
を検出する。この検出信号は中央制御部100へ入力さ
れ、トナー付着量が演算される。ここで求められたトナ
ー付着量に対応してグリッド電圧Vgと現像バイアス電
圧Vbとを画像が最大濃度レベルとなるように変化させ
れば、環境条件等に拘らず一定の画像濃度を維持でき
る。
【0030】最大濃度レベルを得ることのできるグリッ
ド電圧Vgと現像バイアス電圧Vbは対として設定さ
れ、テーブルとしてデータROM102に格納されてい
る。以下の第1表に画像濃度制御テーブルの一例を示
す。この第1表は、AIDCセンサ64で検出されたト
ナー付着量に対応した濃度テーブルNoによって設定さ
れるグリッド電圧Vg(帯電電位Vo)及びバイアス電
圧Vbを表している。
【0031】
【表1】
【0032】(画像形成プロセス条件と現像効率及びト
ナー濃度の関係)ここで、画像形成に関するプロセスパ
ラメーターと現像効率及びトナー濃度との関係について
説明する。一般に、現像剤中のトナー濃度は一定の作像
条件の下での現像効率を検出することで推定することが
できる。しかし、一定のトナー濃度であっても種々のパ
ラメーターの変化によって現像効率が変動することが知
られている。例えば、湿度の変化であり、図4には、ト
ナー濃度と現像効率の関係を湿度が3g/m3、6g/
3、15g/m3について示す。湿度が高くなるとトナ
ーの帯電量が低下して現像効率が上昇し、湿度が低くな
るとトナーの帯電量が上昇して現像効率が下降する。ま
た、コピー枚数(耐久度合)の増加はキャリアの劣化を
招来し、現像効率が変動する。図5は耐久初期における
コピー枚数と現像効率の関係の一例(トナー濃度6%、
湿度6g/m3)を示す。コピー枚数はキャリアの耐久
度合に相当し、コピー枚数が増加すると、キャリアの劣
化でトナーの帯電量が低下し、現像効率が上昇する傾向
にある。
【0033】その他、温度、コピーモードの種類、コピ
ーの時間間隔(現像器休止時間)等の変化により、現像
効率が変動することが知られている。また、ブラック以
外のシアン、マゼンタ、イエローのカラートナーにあっ
ては、前述のように、磁気的又は光学的にそのトナー濃
度を検出でき、これらのトナー濃度データによってブラ
ックトナーのトナー濃度の傾向が把握できる。通常、フ
ルカラーの画像形成においては、1回の画像形成で4色
の各トナーの消費量は大体同じであり、トナー濃度の変
化も同じ傾向を示すからである。
【0034】ここで、相対湿度と絶対湿度について説明
する。一定体積の空気中に実際含まれている水蒸気量e
と、その空気の飽和水蒸気量Eとの比をパーセントで表
した[(e/E)×100]ものが相対湿度である。こ
れに対して、絶対温度は体積1立方メートルの空気中に
含まれている水蒸気量をg/m3単位で表したものであ
る。絶対湿度は温度とその温度における飽和水蒸気圧と
相対湿度から求められる。
【0035】本実施例では、湿度センサ61、温度セン
サ62の検出値から飽和水蒸気圧をデータROM102
に格納されているデータテーブルを参照して求め、以下
の計算式から絶対湿度を得ている。 A=(0.01058×H×P)/(1+0.0036
6×T) A:絶対湿度(g/m3) H:相対湿度(%) T:温度(℃) P:温度Tにおける飽和水蒸気圧(mmHg)
【0036】(トナー補給制御)前述したように、現像
効率を変化させる種々のパラメーターは、それぞれ現像
効率に対する影響の方向性が実験的に確かめることがで
きる。本実施例では、テストトナー像のトナー付着量か
ら算出された現像効率、画像形成プロセスから得られた
データ(温度、湿度、これまでのコピー枚数、シアント
ナーのトナー濃度)からブラックトナーのトナー濃度を
推定し、現像器41Bk内のトナー濃度が所定の基準濃
度を維持するようにトナーを補給する。
【0037】ここで、ブラックトナーのトナー濃度の推
定と補給の手順について図6を参照して説明する。ブラ
ックトナーによる現像(ステップS1)が終了すると、
感光体ドラム21の表面に、予め定められたグリッド電
圧、露光量でテストパターン潜像が形成され、電位セン
サ63によって潜像の電位が測定される。テストパター
ン潜像は現像器41Bkによって所定の現像バイアス電
圧の下で現像され、テストトナー像となる(ステップS
2)。現像バイアス電圧と電位センサ63で測定された
電位との差が現像電位差である。次に、このテストトナ
ー像からの反射光量をAIDCセンサ64で測定し、ト
ナー付着量に換算する(ステップS3)。このトナー付
着量を現像電位差で割ることで現像効率が算出される
(ステップS4)。ここでの現像効率は、現像電位差1
00V当たりの単位面積当たりのトナー付着量(mg/
cm2/100V)とする。
【0038】次に、センサ61で相対湿度を検出すると
共に、センサ62で温度を検出し(ステップS5)、耐
久カウンタ65のカウント値(これまでのコピー枚数)
を取得する(ステップS6)。さらに、ATDCセンサ
43Cからシアントナーのトナー濃度を検出する(ステ
ップS7)。前記ステップS4〜S7で得たデータを以
下に説明するニューラルネットワークに入力し、トナー
濃度を推定して出力させる(ステップS8)。出力され
たトナー濃度に基づいてトナー補給モータ44Bkを駆
動し、現像器41Bk内のトナー濃度が所定の基準濃度
を維持するようにトナー補給を行う(ステップS9)。
なお、検出された湿度と温度から絶対湿度を算出するの
は、以下に説明するニューラルネットワークの処理中で
実行される。
【0039】(トナー濃度の推定方法)ここで、前記ス
テップS8で実行されるニューラルネットワークを使っ
たトナー濃度推定の方法について説明する。この推定
は、プロセスの状態を変化させて各種センサの出力量を
取り込み、そのときに実際に測定したトナー濃度を教師
値としてニューラルネットワークの学習を行い、学習後
にはセンサ出力をニューラルネットワークの入力値とし
て与え、ニューラルネットワークの出力値としてトナー
濃度を得る。
【0040】図7にニューラルネットワークの構成を示
す。ニューラルネットワークは入力層、中間層、出力層
の3層構造で構成されており、各ユニットはそれぞれが
属する層以外の隣り合った層のユニットとある結合荷重
を介して結合されている。信号は一方向だけに伝わり、
結合されたユニットに入力される。各ユニットは図8に
示すように、多入力、1出力の素子が用いられる。入力
値x(i)は結合荷重w(i)によって重みをつけら
れ、重みづけられた入力値w(i)x(i)は総和Xが
とられ、応答関数fによる変形を受けた後、出力され
る。出力値(ユニット値)yは、
【0041】
【数1】
【0042】で表される。ところで、一般的なニューラ
ルネットワークの学習モデルの概要は図9に示すような
手順で行われる。最初にランダムな値で各結合の結合荷
重wが初期設定される(ステップS10)。次に、この
結合荷重に対して外部から教師信号として入力信号に対
する理想出力を与え、評価基準を参照して評価する(ス
テップS11)。次に、評価結果に基づいて結合荷重の
値を調整し(ステップS13)、再び評価を行う。この
ようなプロセスを繰り返して、次第に最適な値に近づけ
ていく。
【0043】ニューラルネットワークの学習は3層バッ
クプロパゲーション法によって行われる。図10に示す
ように、入力層ユニットi番目の出力I(i)が、結合
荷重W(ji)での荷重和により、中間層ユニットj番
目の入力となり、閾値θ(j)と出力を規格化する関数
fにより中間層ユニットjの出力H(j)が決まり、中
間層ユニットjの出力H(j)が、結合荷重V(kj)
での荷重和により出力層ユニットk番目の入力となり、
閾値γ(k)と関数fにより出力層ユニットkの出力O
(k)が決まるモデルを考える。
【0044】入力層に与えられた入力データは、重みづ
け計算(結合荷重とユニット値との積和計算)を行いな
がら、中間層、出力層へと伝搬される。出力層のユニッ
ト値は、入力データに対応した教師データと比較され、
その間の誤差が小さくなるように、出力層−中間層、中
間層−入力層の結合の強さが修正される。この修正を繰
り返すことにより、出力層から出力される値は教師デー
タに近づいていく。これら一連の動作を、全ての入力デ
ータに対して充分繰り返すことにより、様々の入力デー
タに対して教師データで示される値を出力させることが
できる。
【0045】各層のユニット値は、
【0046】
【数2】
【0047】 H(j):中間層のj番目のユニットの値 O(k):出力層のk番目のユニットの値 I(i):入力層のi番目のユニットの値 θ(j):中間層のj番目のユニットの閾値 γ(k):出力層のk番目のユニットの閾値 W(ji):中間層のj番目のユニットが持つ入力層の
i番目のユニットに対する荷重 V(kj):出力層のk番目のユニットが持つ中間層の
j番目のユニットに対する荷重 関数f(X)はシグモイド関数と呼ばれる非線形な連続
関数で、これによってユニットの入出力特性が定めら
れ、出力値は0≦H(j),O(j),I(j)≦1の
範囲に制限される。
【0048】 f(X)=1/{1+e×p(−2x/uO)} ={1+tanh(x/uO)}/2 uO:シグモイド関数の傾きを決めるパラメーター 結合荷重W(ji)、V(kj)と閾値θ(j)、γ
(k)の初期値はそれぞれ小さな値の乱数値で設定す
る。
【0049】出力と教師信号との差の2乗、即ち2乗誤
差の関数を誤差関数と呼ぶ。あるパターンpに対する誤
差関数E(p)と全パターンでの誤差Etは次式のよう
に表される。
【0050】
【数3】
【0051】誤差Etが最小となる状態を最適なネット
ワークであるとし、Etが最小となるように結合荷重と
閾値を修正する。修正は以下のように行う。学習パター
ンの教師信号T(k)と出力層の出力O(k)との差か
ら、出力層のユニットkにつながる結合荷重V(kj)
と出力層のユニットの閾値γ(k)に対する誤差δ
(k)を次式により求める。
【0052】δ(k)=2×{T(k)−O(k)}×O
(k)×{1−O(k)}/uO 誤差δ(k)と中間層から出力層への結合荷重W(j
i)と中間層の出力H(j)から、中間層ユニットjに
つながる結合荷重W(ji)と中間層ユニットjの閾値
θ(j)に対する誤差δ(j)を次式により求める。
【0053】
【数4】
【0054】出力層ユニットkでの誤差δ(k)と中間
層ユニットjの出力H(j)と定数αとの積を加算する
ことで、中間層ユニットjから出力層ユニットkにつな
がる結合係数V(kj)を修正する。 V(kj)=V(kj)+α×δ(k)×H(j) γ(k)=γ(k)+β×δ(k) 中間層ユニットjでの誤差δ(j)と入力層ユニットi
の出力I(i)と定数αとの積を加算することで、入力
層ユニットiから中間層ユニットjにつながる結合係数
W(ji)を修正する。また、誤差δ(j)と定数βと
の積を加算することで、中間層ユニットjの閾値θ
(j)を修正する。
【0055】 W(ji)=W(ji)+α×δ(j)×I(i) θ(j)=θ(j)+β×δ(j) この計算式を一つの入出力のパターンpに対して実行す
ることにより、誤差E(p)が極小化し、全ての入力パ
ターンに対して学習を実行することにより、全体として
の誤差関数Etを極小化する。
【0056】本実施例においては、五つの入力層、七つ
の中間層、一つの出力層を持つ階層型ニューラルネット
ワークを用い、前述したバックプロパゲーション法によ
り学習を行う。ニューラルネットワークの学習計算や出
力値計算を行う場合、入出力データを0〜1の間に規格
化する必要がある。そこで、得られた実験データを最小
値と最大値の範囲で0〜1の値に規格化する。
【0057】本実施例においては実験によって得られた
教師データを以下の第2表に示す値の範囲で規格化し、
ニューラルネットワークの出入力値とした。
【0058】
【表2】
【0059】例えば、ある教師データは以下の第3表に
示すように規格化される。
【0060】
【表3】
【0061】このように実験で得られた教師データを規
格化し、規格化された教師データを使って学習を行う。
本実施例においては教師データの数は全部で120個で
あり、コンピューターにより2乗誤差が十分小さくなる
まで繰り返し学習を行い、ユニット間の結合荷重とユニ
ットの閾値を決定する。学習終了後は決定された結合荷
重と閾値を持つニューラルネットワークの出力を計算す
る部分の処理プログラムをブラックトナー濃度推定ルー
チンとして制御プログラムROMに組み込む。
【0062】コピー時、各種センサ出力によって得られ
たデータをニューラルネットワークの入出力の型に合う
ように規格化処理した後、ニューラルネットワークの処
理プログラムの入力値として取り込み、出力値の計算を
行う。出力値を規格化された値から実際の値に直すこと
によってブラックトナー濃度の値を得る。また、ニュー
ラルネットワークの処理プログラムを制御ROMに組み
込まず、予め学習されたニューラルネットワークによっ
て入力の組み合わせに対する出力を計算し、計算された
値をデータテーブルとしてデータROMに組み込み、コ
ピー時、入力データに対して出力データをデータテーブ
ルから選択し、ブラックトナー濃度を得るようにしても
よい。
【0063】なお、本実施例では、3層ニューラルネッ
トワークを使ったバックプロパゲーション法による学習
を行っているが、それ以外に、ニューラルネットワーク
の層の数、ユニットの数、ユニットの閾値、応答関数な
どのパラメータを変化させて、最適なニューラルネット
ワークを構築する方法も考えられる。
【0064】(他の実施例)なお、本発明に係る画像形
成装置は前記実施例に限定するものではなく、その要旨
の範囲内で種々に変更することができる。特に、本発明
はデジタル方式のフルカラー複写機以外にもアナログ式
のフルカラー複写機、デジタル式またはアナログ式のモ
ノクロ複写機、あるいはレーザプリンタにも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例であるフルカラー複写機
を示す内部構成図。
【図2】前記複写機の制御回路を示すブロック図。
【図3】画像濃度の制御回路を示すブロック図。
【図4】湿度によるトナー濃度と現像効率の関係を示す
グラフ。
【図5】コピー枚数と現像効率の関係を示すグラフ。
【図6】トナー濃度推定と補給の手順を示すフローチャ
ート図。
【図7】ニューラルネットワークを示す説明図。
【図8】ユニットの入力/出力を示す説明図。
【図9】ニューラルネットワークの学習手順を示すフロ
ーチャート図。
【図10】ニューラルネットワークの学習を示す説明
図。
【符号の説明】 20…フルカラー作像ユニット 21…感光体ドラム 40…現像ユニット 41C,41M,41Y…カラー現像器 41Bk…ブラック現像器 42…トナーホッパ 43C,43M,43Y…ATDCセンサ 61…湿度センサ 62…温度センサ 64…AIDCセンサ 65…耐久カウンタ 100…中央制御部(CPU) 101…制御ROM 102…データROM

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の現像器を備えた電子写真法による
    画像形成装置において、 第1の現像器のトナー濃度データと、第2の現像器のト
    ナー濃度データと、画像形成プロセスから得られたデー
    タとの相関関係を学習する学習手段と、 第2の現像器のトナー濃度データと、画像形成プロセス
    から得られたデータを入力する入力手段と、 前記学習手段の学習結果と前記入力手段からの入力値に
    よって第1の現像器のトナー濃度を推定する推定手段
    と、 前記推定手段の推定結果に基づいて第1の現像器へのト
    ナー補給を行うトナー補給手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記学習手段はニューラルネットワーク
    を用いたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の現像器はブラックトナーを含
    む現像剤を収容し、前記第2の現像器は単色のカラート
    ナーを含む現像剤を収容したものであることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
JP7045994A 1995-03-06 1995-03-06 画像形成装置 Pending JPH08248749A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106677A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP2020144743A (ja) * 2019-03-08 2020-09-10 セイコーエプソン株式会社 情報処理装置、学習装置及び学習済モデル

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106677A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
JP2020144743A (ja) * 2019-03-08 2020-09-10 セイコーエプソン株式会社 情報処理装置、学習装置及び学習済モデル

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