JPH08248201A - 光学用透明フィルム - Google Patents

光学用透明フィルム

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JPH08248201A
JPH08248201A JP4589795A JP4589795A JPH08248201A JP H08248201 A JPH08248201 A JP H08248201A JP 4589795 A JP4589795 A JP 4589795A JP 4589795 A JP4589795 A JP 4589795A JP H08248201 A JPH08248201 A JP H08248201A
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JP
Japan
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film
light
luminance
optical
transmitted
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JP4589795A
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English (en)
Inventor
Takahisa Saito
隆央 斉藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反射像や透過像の光学的な歪みを解消し、位
相差補償フィルムなどとして、液晶表示装置等に使用で
きる透明な光学用フィルムを提供する。 【構成】 透明な高分子材料からなる光学用フィルムに
おいて、フィルムに対して光源から垂直に光を投射して
背後に光を透過させた際に、フィルム上の任意の1cm離
れた場所における透過光の輝度の差が、低輝度側の場所
が示す輝度の30%以内となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学用透明フィルムに
関し、さらに詳しくは、液晶表示装置等に使用し得る光
学的に歪みの無い光学用透明フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光学用フィルムとしては次のよう
なものが知られている。すなわち、偏光板の保護フィル
ムなどに使用されている低複屈折性の透明フィルム、防
眩材料などに使用される1/4λの位相差を持つ複屈折
性透明フィルム、液晶表示素子においてSTN液晶の複
屈折による位相差を補償する位相差補償フィルムなどで
ある。このような光学用フィルムでは、反射像や透過像
の画質が損なわれないことが要求される。特に、光学用
フィルムの反射像や透過像の歪みは、液晶表示素子の画
面や防眩ミラーの像などにおける視認性を低下させるの
で極力小さくすることが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような像の歪みが
生じる原因としては、例えばフィルムの厚みムラがあ
り、また共重合樹脂などの場合は樹脂の相溶性が不十分
なために生じるフィルム内部の屈折率のムラなどが考え
られる。特開平2−256003号公報には、フィルム
の厚みムラを規定した光学フィルムが開示されている
が、厚みムラを該公報に記載された範囲内に収めてもな
お、先に述べたような反射像、透過像の歪みが残る場合
がある。また、該公報に規定された値よりも微小な厚み
ムラを精確に測定し管理することは困難である。
【0004】また、フィルム内部の屈折率のムラを管理
しようとしても、広い範囲にわたってくまなく屈折率を
測定することはきわめて煩雑である。そして、樹脂が単
一の場合でも反射像、透過像の歪みが残ることがあるた
め、その原因は完全には解明されていない。本発明の目
的は、このような従来の光学用フィルムにおける欠陥を
無くし、光学用途として優れた性質を有する透過フィル
ムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果完成されたもので
ある。すなわち、本発明では透明な高分子材料からなる
光学用フィルムにおいて、該フィルムに対して光源から
垂直に光を投射して背後に光を透過させ、該フィルム上
の任意の1cm離れた場所における透過光の輝度を比較し
たとき、透過光の輝度の差が、低輝度側の場所が示す輝
度の30%以内となるように管理することによって、該光
学用フィルムにおける反射像や透過像を、肉眼で歪みの
視認されないレベルに迄到達させることに成功した。
【0006】ここで透過光の輝度の評価方法について説
明する。輝度の評価に使用する光源は、光が均一に放散
され、光量が安定したものであれば、どのような光源で
も使用可能であるが、輝度測定を行うのに十分な輝度を
得るためには、水銀灯やハロゲンランプなどの比較的高
輝度の光源が望ましい。そして、拡散光では、透写像が
ぼやけて十分な測定精度が得られないことがあるので、
焦点距離の長いレンズなどで絞って平行光に近づけたも
のが好適である。
【0007】入射光に対するフィルムの設置角度、およ
び透過光を映し出す場合のスクリーンの設置角度は、垂
直から水平に近づくにつれ、透写像の明暗の差は顕著に
なるが、肉眼で視認されるか否かのレベルの評価として
は、垂直状態で十分可能である。透過光の輝度の測定方
法は、短い間隔での明るさの差異が定量化できるもので
あれば特に限定されず、例えばスクリーンに透写された
濃淡画像をCCDカメラなどで取り込んで画像信号の濃
淡レベルで評価するなどの方法が挙げられる。
【0008】このようにして透明な高分子材料から光学
用フィルムを製造するに際して、透過光の輝度を測定
し、フィルム面内の透過光の輝度のばらつきを任意の1
cm離れた場所の透過光の輝度の差が30%以内、より好ま
しくは15%以内となるように管理する。この差が30%を
超えると、肉眼でフィルムを観察した場合に光学的な歪
みが視認されやすくなる。
【0009】本発明における光学用フィルムは、透明な
高分子材料からなるフィルムであれば特に限定されず、
また、単一のフィルムでも、それらが積層されたもので
もよい。さらに、それらの高分子材料からなるフィルム
を一軸または二軸に延伸したものでもよい。光学用フィ
ルムに使用される高分子材料としては、たとえばポリカ
ーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、
ポリ塩化ビニル、スチレン・アクリロニトリル共重合
体、ポリエチレン、ポリアリレート、ポリサルホン、ポ
リエーテルスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ジア
セチルセルロース、トリアセチルセルロース、ポリエチ
レン、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
【0010】本発明の光学用フィルムの用途としては、
偏光板の保護フィルム、位相差補償フィルム、防眩フィ
ルムなど通常の光学用フィルムと同様の用途が挙げられ
る。本発明による光学用フィルムの製造方法としては、
溶融キャスト成膜法による方法と、溶液キャスト成膜法
による方法があり、いずれによってもよい。溶融キャス
ト成膜法は、熱により溶融している高分子を金型からフ
ィルム状に押し出して支持体表面にキャスト(流延)し
て冷却し、フィルムを得る方法である。この方法では、
溶剤を使用せず、溶剤を乾燥する工程を必要としないた
めに、溶液キャスト成膜法に比べてコストや生産効率の
点で有利となる。
【0011】しかし、溶融キャスト成膜法によって光学
用フィルムを製造する場合には、溶融残渣や異物等を核
としたフィッシュアイのためにフィルムの外観品質が十
分でなく、また透明性や平滑性に悪影響が生じる場合が
ある。また、厚み精度の面でも機械精度以上になること
はなく、光学歪みが発生することもある。しかしなが
ら、原料の純度を上げ、ダイの加工精度を増すことがで
きれば、光学歪みを抑制することが可能となる。
【0012】溶液キャスト成膜法は、樹脂を溶媒に溶解
し、溶液状態でカンマコーター、リンプコーター、ドク
ターブレードコーター、バーコーター、ロールコーター
等を用いてステンレスベルト、ステンレスドラムム、プ
ラスチックフィルム等の支持体の上にキャストした後に
溶媒を蒸発させ支持体から剥離してフィルムを得る方法
である。
【0013】この溶液キャスト成膜法によってフィルム
を製造する場合には、キャストする溶液の固形分が 100
%でないため、前述の各種コーターの持つ機械精度から
くる厚みのバラツキに固形分比率を乗じたものが乾燥後
のフィルムの厚みのバラツキとなり、厚み精度が向上す
る。このため、溶融キャスト成膜法よりも厚み精度の高
いフィルムを製造することが可能となる。また、溶融状
態よりも低い粘度でのキャストが可能なため、より保留
粒径の小さいフィルターによって異物を除去する事が可
能であり、このようにして光学歪を抑制することもでき
る。一方、溶液粘度が低すぎると、塗布後の溶液層内で
対流が生じ、成膜後のフィルムに細かい模様が残って光
学歪が生じやすくなる。したがって、塗布液内で対流が
生じない程度に溶液濃度を高くすれば光学歪を抑えるこ
とができる。また、シリコン系化合物などの流延用添加
剤により塗布面の平滑性を上げる方法もある。さらに、
乾燥時の風速を抑えることも光学歪を低減する一方法で
ある。
【0014】上記の方法によって得られたフィルムは、
光学的な歪みを有さず、そのまま光学用フィルムとして
使用することが可能である。また、これらのフィルムを
常法により一軸または二軸に延伸して、位相差フィルム
などの各種光学用途のフィルムとすることも可能であ
る。さらにまた、これらのフィルムを偏光板に積層して
複合偏光板などとして用いることも可能である。
【0015】
【作用】本発明の透明な高分子材料からなる光学用フィ
ルムでは、フィルムに対して光源から垂直に光を投射し
て背後に光を透過させ、該フィルム上の任意の1cm離れ
た場所における透過光の輝度を比較したとき、透過光の
輝度の差が、低輝度側の場所が示す輝度の30%以内とな
るように管理することによって、該フィルム自体、およ
び該フィルムを用いて組み立てた液晶表示素子などの視
覚装置の光学的歪みを、肉眼で観察されないレベルにま
で抑制することが可能となった。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。なお、以下の実施例および比較例における透過
光の輝度の評価は、次のような方法により暗室内で行っ
た。すなわち、光源として水銀灯をコリメーターにより
集束した光を用いて、実施例および比較例に掲げたフィ
ルムを入射光に対して垂直に配置した。透過した光を、
該フィルムと同様に入射光に対して垂直に配置した、均
一に白色で表面が平滑なプラスチックからなるスクリー
ン上に投射した。このようにしてスクリーンに映し出さ
れた透写像をCCDカメラにより撮影した画像信号の濃
淡レベルを測定した。測定は、一辺の長さが30cmである
正方形のフィルム面内につき、1cmおきに碁盤目状に濃
淡レベルを測り、隣り合う各点の濃淡レベルの差が、濃
淡レベルの低い方のレベル値の何%であるかを算出し
て、それらのうちの最大値を測定するよう算術処理を行
った。
【0017】(実施例1)高分子材料としてポリカーボ
ネート(帝人化成社製、商品名「パンライトC−140
0」) を、ポリマー濃度が25重量%になるように溶剤塩
化メチレンに溶解した。得られたポリマー溶液を溶液キ
ャスト成膜法により、厚さ 100μのフィルムに成膜する
に際して、得られるフィルム上の1cm離れた場所の透写
像の濃淡レベルの差を測定し管理することにより濃淡レ
ベルの差の最大値が24%である透明なポリカーボネート
フィルムを作成した。このフィルムは、肉眼でフィルム
面から30度傾いた方向から観察した場合に光学歪みを有
さず、光学用フィルムとして優れた特性を有するもので
あった。
【0018】(実施例2)高分子材料としてポリサルホ
ン(帝人アモコエンジニアリングプラスチック社製、商
品名「ユーデルポリサルホンP−3500」) を、ポリマー
濃度が35重量%になるように溶剤アニソールに溶解し
た。得られたポリマー溶液を溶液キャスト成膜法により
成膜するに際して、実施例1と同様に透写像の濃淡レベ
ルの差を測定管理することによって、濃淡レベルの差が
18%である厚さ80μの透過ポリサルホンフィルムを作成
した。得られたフィルムを 190℃で1.2倍に一軸延伸す
ることによって、厚さ65μの透明なフィルムを作成し
た。該フィルムの透写像の濃淡レベルの差の最大値は13
%であった。このフィルムは、肉眼でフィルム面から30
度傾いた方向から観察した場合に光学歪みを有さず、位
相差補償フィルムとして優れた特性を有していた。
【0019】(比較例1)高分子材料としてポリカーボ
ネート(ゼネラルエレクトリック社製レキサン)を、溶
融キャスト成膜法により、厚さ90μの透明なポリカーボ
ネートフィルムを作成した。このフィルムの1cm離れた
場所の透写像の濃淡レベルの差の最大値は38%であり、
このフィルムを肉眼でフィルム面から30度傾いた方向か
ら観察したところ、微小な鱗模様状の光学歪みが観察さ
れた。
【0020】
【発明の効果】本発明では、透明な高分子材料から光学
用フィルムを製造する際に、該フィルムにおける透過光
の輝度の差を測定し管理することによって、従来の方法
では抑制することが困難であった光学用フィルムにおけ
る光学的な歪みを解消した、種々の用途に広く使用でき
る光学用フィルムを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルムに対して光源から垂直に光を投
    射して背後に光を透過させ、該フィルム上の任意の1cm
    離れた場所における透過光の輝度を比較したとき、透過
    光の輝度の差が、低輝度側の場所が示す輝度の30%以内
    であることを特徴とする透明な高分子材料からなる光学
    用フィルム。
JP4589795A 1995-03-06 1995-03-06 光学用透明フィルム Pending JPH08248201A (ja)

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JP4589795A JPH08248201A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 光学用透明フィルム

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JP4589795A JPH08248201A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 光学用透明フィルム

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JPH08248201A true JPH08248201A (ja) 1996-09-27

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ID=12732044

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JP4589795A Pending JPH08248201A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 光学用透明フィルム

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101158461B1 (ko) * 2004-05-31 2012-06-19 후지필름 가부시키가이샤 광학용 투명 필름 및 이것을 사용한 광학 보상 필름,편광판, 액정 표시 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101158461B1 (ko) * 2004-05-31 2012-06-19 후지필름 가부시키가이샤 광학용 투명 필름 및 이것을 사용한 광학 보상 필름,편광판, 액정 표시 장치

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