JPH08247875A - 微小変動圧力検出器とその製造方法 - Google Patents

微小変動圧力検出器とその製造方法

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JPH08247875A
JPH08247875A JP5077295A JP5077295A JPH08247875A JP H08247875 A JPH08247875 A JP H08247875A JP 5077295 A JP5077295 A JP 5077295A JP 5077295 A JP5077295 A JP 5077295A JP H08247875 A JPH08247875 A JP H08247875A
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JP
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fixing ring
electrode
lower electrode
pressure detector
thin film
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JP5077295A
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Inventor
Makoto Ishii
真 石居
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】圧力検出感度が高く、耐食性が大きく、特性劣
化が少なく、製造が容易な微小変動圧力検出器を提供す
る。 【構成】基盤固定リング1の上面に可撓性の絶縁体薄膜
2を張り、その上に設け下部電極3、圧電素子4を設け
る。下部電極3の電極引出し部3aに対応する部分に第
1切欠部5aを有する第1固定リング5を設けて下部電
極3と圧電素子4の周囲を囲む。圧電素子4の上に上部
電極7を設置し、その表面にパッシベーション膜8を設
けて保護する。第2固定リング9を設け、第1固定リン
グ5の周囲を囲む。都市ガスに対して耐食性の大きいフ
ツ素樹脂系高分子化合物で絶縁体薄膜2、パッシベーシ
ョン膜8、固定リング1,5,7を作る。フツ素樹脂系
高分子化合物は、表面が活性化されて接着剤で接着てき
るように高電圧コロナ放電で処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微小変動圧力検出器と
その製造方法、特に都市ガス等の流体の流量を測定する
フルイディック流量計等に使用される微小変動圧力検出
器とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ガス等の流体の流量を測定す
る流量計の一種としてフルイディック流量計と呼ばれる
ものが知られている。この流量計は、コアンダー効果に
よって側壁に沿ってながれる流体の噴出流の一部を帰還
流路により噴出流の基部に帰還させることによって、噴
出流の流路を2値的に切り換えられて生じる変動周期が
等しくかつ互に逆位相の関係にある2つの振動圧力を圧
電膜に導き、この圧力によって圧電膜に生じた電圧から
流体の流量を測定するものである。同様にして流速計も
作られている。コアンダー効果を利用したフルイディッ
ク流量計については、例えば特開平1−227925号
公報に開示されている。
【0003】このような流量計や流速計には、微小に周
期的に変動する圧力を検出することができる高感度の微
小変動圧力検出器が使用され、例えば実開昭60−70
24号公報にその一種が開示されている。
【0004】図4は従来の微小変動圧力検出器の一例の
正面断面図および側面断面図である。
【0005】この微小変動圧力検出器は、上記実開昭6
0−7024号公報に開示されている検出器である。取
付フランジ41の中央に円形の貫通孔42を設け、取付
フランジ41の両面に貫通孔42と同心円の凹部43,
44を設ける。薄肉円筒45,46は内径が貫通孔42
と同じで下部にそれぞれ凹部43,44と同じ直径の鍔
部45a,46aが設けられている。この鍔部45a,
46aをそれぞれ凹部43,44に固着する。これによ
り形成された円筒の下部に受圧板47を設け、円筒内に
検出部48を設ける。検出部48は二つの圧力センサ4
8a,48bを有し、圧力センサ48a,48bの出力
は端子49に取り出される。この微小変動圧力検出器
は、取付フランジ41で流量計の管内に取り付けられ
る。
【0006】受圧板47は、コアンダー効果によって生
じる変動周期が等しくかつ互に逆位相の関係にある2つ
の微小振動圧力により曲げ応力を受ける。この曲げ応力
は検出部48へ伝達され、電気信号に変換され、端子4
9から取り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来の微
小変動圧力検出器は、圧力センサが圧力の変動を受圧板
を介して受ける間接受圧型検出器であるため、感度を高
くすることが難しいという問題があった。また、都市ガ
スの流量測定においては、都市ガス中に腐食性の成分が
含まれるために測定器が侵食され、特性が劣化するの
で、都市ガス用測定器には腐食防止対策が必要である
が、この点については考慮されておらず、都市ガス等の
腐食性成分を含む流体の測定器には使用し難いという問
題があった。
【0008】本発明の目的は、微小変動圧力が圧力検出
センサに直接伝わるような構造にして微小圧力変動を高
感度で検出することができる微小変動圧力検出器を提供
することにある。
【0009】本発明の目的は、耐食性の高い材料を使用
して組立てがてき、都市ガスのような腐食性の強いガス
に対しても経年変化が少なく、特性が劣化せずに安定に
動作する微小変動圧力検出器の製造方法を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、筒とこの筒の
下部に外側に向けて張り出すフランジを有する絶縁体製
の基盤固定リングと、この基盤固定リングの上面に張ら
れた可撓性の絶縁体薄膜と、この絶縁体薄膜の上に設け
られ、かつ電極引出し部を有する下部電極と、この下部
電極の上面に電気的に接続する圧電素子と、この圧電素
子の上面に電気的に接続し、かつ電極引出し部を有する
上部電極と、前記下部電極と圧電素子と上部電極の周囲
を囲み、かつ前記下部電極の電極引出し部に対応する部
分の側壁に第1切欠部を有し、前記上部電極の電極引出
し部に対応する部分の上面に前記上部電極の電極引出し
部を受け入れる第2切欠部を有し、前記絶縁体薄膜上に
設けられる筒形で絶縁体製の第1固定リングと、前記第
1切欠部に挿入され前記下部電極の電極引出し部に接続
して前記下部電極を前記第1固定リングの上面まで電気
的に引出す導体と、前記第1固定リングの周囲を囲み、
前記基盤固定リングのフランジの上に載置される筒形で
絶縁体製の第2固定リングとを備えたことを特徴とす
る。
【0011】本発明は、前記基盤固定リングの筒、圧電
素子、第1固定リング、第2固定リングが円形または角
形であることを特徴とする。
【0012】本発明は、前記可撓性の絶縁体薄膜がフツ
素樹脂系高分子化合物膜であることを特徴とする。
【0013】本発明は、前記上部電極の上面にパッシベ
ーション膜が設けられたことを特徴とする。
【0014】本発明は、前記パッシベーション膜がフツ
素樹脂系高分子化合物膜であることを特徴とする。
【0015】本発明は、前記基盤固定リング、第1固定
リングおよび第2固定リングがセラミックまたはフツ素
樹脂系高分子化合物で作られていることを特徴とする。
【0016】本発明は、筒の下部に外側に向けて張り出
すフランジを有する基盤固定リングの上面に可撓性の絶
縁体薄膜を張る工程と、この絶縁体薄膜の上に電極引出
し部を有する下部電極を形成する工程と、この下部電極
の上に圧電素子を形成する工程と、前記下部電極と前記
圧電素子を囲み、前記下部電極の電極引出し部に対応す
る部分の側壁に第1切欠部を有する第1固定リングを前
記絶縁体薄膜上に設ける工程と、前記第1切欠部に導体
を挿入して前記下部電極の電極引出し部に接続して前記
下部電極を前記第1固定リングの上面まで電気的に引出
す工程と、前記圧電素子の上面に電極引出し部を有する
上部電極を電気的に接続させる工程と、前記第1固定リ
ングの周囲を囲む筒形の第2固定リングを挿入して前記
基盤固定リングのフランジの上に載置する工程とを備え
たことを特徴とする。
【0017】本発明は、前記絶縁体薄膜をフツ素樹脂系
高分子化合物で形成することを特徴とする。
【0018】本発明は、前記上部電極の上面にパッシベ
ーション膜を設ける工程を有することを特徴とする。
【0019】本発明は、前記パッシベーション膜をフツ
素樹脂系高分子化合物で形成することを特徴とする。
【0020】本発明は、前記基盤固定リング、第1固定
リング、または第2固定リングをセラミックまたはフツ
素樹脂系高分子化合物で形成することを特徴とする。
【0021】本発明は、前記絶縁体薄膜、パッシベーシ
ョン膜、基盤固定リング、第1固定リング、または第2
固定リングがフツ素樹脂系高分子化合物である場合にこ
のフツ素樹脂系高分子化合物膜の表面を高電圧コロナ放
電処理して活性化させる工程を有することを特徴とす
る。
【0022】
【作用】上記のように微小変動圧力検出器を構成する
と、絶縁体薄膜に支えられた圧電素子が直接に圧力を受
けるので、圧力検出感度が非常に高くなる。絶縁体薄膜
と圧電素子とを基盤固定リング、第1固定リング、第2
固定リングによって支持および保護しているので外部力
による損傷を受け難くなり、取り扱いが容易になる。ま
た、導体を用いて下部電極を第1固定リングの上面、す
なわち上部電極と同じ面まで電気的に引出したので、配
線基板への取り付けが容易になる。
【0023】基盤固定リングの筒、圧電素子、第1固定
リング、第2固定リングは円形または角形のいずれにで
も形成することができる。
【0024】測定する流体が都市ガスのように腐食性の
成分を含む流体である場合には、絶縁体薄膜は耐食性の
高く、経年変化が少ないフツ素樹脂系高分子化合物で作
ると良い。
【0025】上部電極が測定流体に触れて変質するのを
防ぎ、保護するため、上部電極の上面にパッシベーショ
ン膜を設ける。
【0026】測定する流体が都市ガスのように腐食性の
成分を含む流体である場合には、パッシベーション膜は
耐食性の高く、経年変化が少ないフツ素樹脂系高分子化
合物で作ると良い。
【0027】測定する流体が都市ガスのように腐食性の
成分を含む流体である場合には、基盤固定リング、第1
固定リングおよび第2固定リングは耐食性の高く、経年
変化が少ないセラミックまたはフツ素樹脂系高分子化合
物で作るのが良い。
【0028】本発明は、圧電素子の支持体となる絶縁体
薄膜を基盤固定リングの上面に張ると、この上に下部電
極、圧電素子、上部電極を蒸着、スパッタ等の方法で直
接に形成することができ、圧電素子が圧力を直接受ける
構造にすることができる。基盤固定リング、第1固定リ
ング、第2固定リングは圧電素子を保護する。また、導
体は下部電極を第1固定リングの上面、すなわち上部電
極と同じ面まで電気的に引出す作用をする。これにより
配線基板への取り付けが容易になる。
【0029】測定する流体が都市ガスのように腐食性の
成分を含む流体である場合には、絶縁体薄膜は耐食性の
高く、経年変化が少ないフツ素樹脂系高分子化合物で作
ると良い。
【0030】上部電極が測定流体に触れて変質するのを
防ぎ、保護するため、上部電極の上面にパッシベーショ
ン膜を形成する。
【0031】測定する流体が都市ガスのように腐食性の
成分を含む流体である場合には、パッシベーション膜は
耐食性の高く、経年変化が少ないフツ素樹脂系高分子化
合物で形成する。
【0032】測定する流体が都市ガスのように腐食性の
成分を含む流体である場合には、基盤固定リング、第1
固定リングおよび第2固定リングは耐食性の高く、経年
変化が少ないセラミックまたはフツ素樹脂系高分子化合
物で形成する。
【0033】フツ素樹脂系高分子化合物は、分子結合が
強くて、かつ安定しているため、接着剤では接着できな
い。接着剤で接着可能にするために、表面に高電圧を与
えてコロナ放電させて分子結合を切り、表面を活性化さ
せる。表面を活性化させると接着剤で接着することがで
きるようになり、組立てが容易になる。
【0034】
【実施例】図1は本発明の一実施例の分解斜視図、図2
は図1の配線基板の下面図、図3は本発明の一実施例の
断面図である。
【0035】この実施例の微小変動圧力検出器は、円筒
1aの下部に外側に向けて張り出す円形のフランジ1b
を有する基盤固定リング1と、この基盤固定リング1の
上面に張られた円形で可撓性の絶縁体薄膜2と、この絶
縁体薄膜2の上に設けられかつ電極引出し部3aを有す
る下部電極3と、この下部電極3の上面に電気的に接触
する円板形の圧電素子4と、この圧電素子4の上面に電
気的に接触しかつ電極引出し部7aを有する上部電極7
と、下部電極3と圧電素子4と上部電極7の周囲を囲み
かつ下部電極3の電極引出し部3aに対応する部分の側
壁に第1切欠部5aを有し上部電極7の電極引出し部7
aに対応する部分の上面にこの上部電極の電極引出し部
7aを受け入れる第2切欠部5bを有し絶縁体薄膜2上
に設けられる円筒形で絶縁体製の第1固定リング5と、
第1切欠部5aに挿入され下部電極の電極引出し部7a
に接続して下部電極3を第1固定リング5の上面まで電
気的に引出す導体6と、第1固定リング5の周囲を囲み
基盤固定リング1のフランジ1bの上に載置される円筒
形で絶縁体製の第2固定リング9とを備えて構成され
る。
【0036】圧電素子4には圧電効果の高く蒸着または
スパッタ法等で堆積可能な材料、例えばポリ尿素等の有
機化合物を用いるのが適当であり、上部電極7と下部電
極3にはアルミニウム(Al)等が適当である。
【0037】微小変動圧力検出器が都市ガス等の流量測
定器に用いられる場合には、可撓性の絶縁体薄膜2は、
都市ガス等による腐食に対して耐性を有することが必要
である。そのような耐食性を有しかつ経年変化が少ない
材料としてフツ素樹脂系高分子化合物、例えば三フツ化
エチレンが推奨される。
【0038】上記と同じ理由で、都市ガス等による腐食
から防護するため、上部電極7の上面にパッシベーショ
ン膜8を設けることが必要である。パッシベーション膜
8もまた、上記と同様に、三フツ化エチレン等のフツ素
樹脂系高分子化合物で作られることが推奨される。
【0039】上記と同じ理由で、都市ガス等に対して耐
食性を持たせるため、基盤固定リング1、第1固定リン
グ5、第2固定リング9には耐食性の大きいアルミナ等
のセラミックあるいは三フツ化エチレン等のフツ素樹脂
系高分子化合物で作られることが推奨される。フツ素樹
脂系高分子化合物は、都市ガス等のガスち対する耐食性
が強く、経年変化が少ないので、フツ素樹脂系高分子化
合物を用いると、経年変化が少なく、特性が劣化しな
く、安定に動作する微小変動圧力検出器を得ることがで
きる。
【0040】このように構成された微小変動圧力検出器
を使用するとき、これに合つた配線基板を用意しておく
とコネクタ等への接続が容易になるので便利である。こ
のため、図2に示すような可撓性印刷配線基板10を用
意する。可撓性印刷配線基板10は、円形リング10a
に引出し部10bを設けた形に作られ、下面(裏面)に
導体6および上部電極7の電極引出し部7aに電気的に
接触するためのコンタクト部10c,10dとこれに接
続する配線10e,10fを設けたものからなる。可撓
性印刷配線基板10は、第2固定リング9の上に取り付
けられる。
【0041】微小変動圧力検出器が、ガス流量計に使用
された場合、図3に示すように、圧電素子4の上下に圧
力P1 ,P2 が印加される。圧力P1 とP2 との間に差
があると圧電素子4が撓み、圧電素子4に起電力が発生
する。この起電力が可撓性印刷配線基板10の配線10
e,10fに引き出され、情報処理部で演算処理されて
流量が求められる。
【0042】上記実施例では、基盤固定リング1、圧電
素子4、電極3,7、第1固定リング5、第2固定リン
グ9う円形に形成したが、これに限定されず、角形でも
良いことは明らかである。
【0043】次に、この実施例の製造方法について図1
を参照して説明する。
【0044】円筒1aとこの円筒の下部に外側に向けて
張り出す円形のフランジ1bを有する絶縁体製の基盤固
定リング1を用意する。この基盤固定リング1の上面に
可撓性の絶縁体薄膜2を張る。
【0045】この絶縁体薄膜2の上に電極引出し部3a
を有する円形の下部電極3を蒸着またはスパッタ法等で
設け、その上に圧電素子4を蒸着またはスパッタ法等で
形成する。下部電極3にはアルミニウム(Al)、圧電
素子4には蒸着またはスパッタ法等で堆積可能なポリ尿
素を用いるのがよい。蒸着またはスパッタ法等で形成す
る代わりに、圧電素子4と下部電極3を別々に作って貼
り合わせてもよい。
【0046】絶縁体薄膜2の上に円筒形で絶縁体製の第
1固定リング5を設ける。第1固定リング5は、下部電
極の電極引出し部3aに対応する部分の側壁に第1切欠
部5aを有し上部電極7の電極引出し部7aに対応する
部分の上面に上部電極の電極引出し部7aを受け入れる
第2切欠部5bを有する。第1固定リング5は、その内
側に圧電素子4が入り、下部電極3の電極引出し部3a
と第1切欠部5aとが一致するように位置合わせして設
置する。
【0047】第1固定リング5の第1切欠部5aに導体
6を挿入して下部電極の電極引出し部3aに接続して下
部電極3を第1固定リング5の上面まで電気的に引出
す。次に、圧電素子4の上面に電極引出し部を有する上
部電極7を設けて圧電素子4に電気的に接触させる。上
部電極7は、Al等の金属箔をプレス打ち抜きすること
により作ることができる。
【0048】微小変動圧力検出器が都市ガス等の流量測
定器に用いられる場合には、上部電極7を都市ガス等に
よる腐食から防護するため、上部電極7の上面にパッシ
ベーション膜8を設けることが必要である。パッシベー
ション膜8もまた、前記と同様に、三フツ化エチレン等
のフツ素樹脂系高分子化合物で作られることが推奨され
る。
【0049】第1固定リング5の周囲を囲む円筒形で絶
縁体製の第2固定リング9を挿入して基盤固定リング1
のフランジ1aの上に載置する。
【0050】微小変動圧力検出器が都市ガス等の流量測
定器に用いられる場合には、前記と同じ理由で、都市ガ
ス等に対して耐食性を持たせるため、絶縁体薄膜2、パ
ッシベーション膜8は、三フツ化エチレン等のフツ素樹
脂系高分子化合物で作り、基盤固定リング1、第1固定
リング5、第2固定リング9は、耐食性の大きいアルミ
ナ等のセラミックあるいは三フツ化エチレン等のフツ素
樹脂系高分子化合物で作る。フツ素樹脂系高分子化合物
は、分子結合が強くて、かつ安定しているため、接着剤
では接着できない。接着剤で接着可能にするためには表
面を活性化してやる必要がある。表面に高電圧を与えて
コロナ放電させると分子結合が切れ、表面が活性化され
る。活性化させる深さは、約10nm以上にする。表面
が活性化すると接着剤で接着することができる。上記で
フツ素樹脂系高分子化合物が用いられている所はすべて
この高電圧コロナ放電処理が行われている。
【0051】以上のようにして本発明の微小変動圧力検
出器を製造することができる。このように製造された微
小変動圧力検出器の使用に便なるように、図2に示す可
撓性印刷配線基板10を第2固定リング9の上に取り付
ける。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、検出
可撓性の絶縁体薄膜の上に下部電極と圧電素子と上部電
極とを重ねて設け、微小に変動する圧力が圧電素子に直
接伝わるような構造にしたので、感度高く微小圧力変動
を検出することのできる微小変動圧力検出器を得ること
ができる。
【0053】また、本発明では、耐食性の高いフツ素樹
脂系高分子化合物を使用し、その表面を高電圧コロナ放
電により活性化して接着剤だけで接着して組み立てられ
るようにしたので、都市ガスのような腐食性の強いガス
に対しても経年変化が少なく、特性が劣化せずに安定に
動作する微小変動圧力検出器を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の分解斜視図である。
【図2】図1の配線基板の下面図である。
【図3】本発明の一実施例の断面図である。
【図4】従来の微小変動圧力検出器の一例の正面断面図
および側面断面図である。
【符号の説明】
1 基盤固定リング 1a 円筒 1b フランジ 2 絶縁体薄膜 3 下部電極 3a 電極引出し部 4 圧電素子 5 第1固定リング 5a 第1切欠部 5b 第2切欠部 6 導体 7 上部電極 7a 電極引出し部 8 パッシベーション膜 9 第2固定リング 10 可撓性印刷配線基板

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒とこの筒の下部に外側に向けて張り出
    すフランジを有する絶縁体製の基盤固定リングと、この
    基盤固定リングの上面に張られた可撓性の絶縁体薄膜
    と、この絶縁体薄膜の上に設けられ、かつ電極引出し部
    を有する下部電極と、この下部電極の上面に電気的に接
    続する圧電素子と、この圧電素子の上面に電気的に接続
    し、かつ電極引出し部を有する上部電極と、前記下部電
    極と圧電素子と上部電極の周囲を囲み、かつ前記下部電
    極の電極引出し部に対応する部分の側壁に第1切欠部を
    有し、前記上部電極の電極引出し部に対応する部分の上
    面に前記上部電極の電極引出し部を受け入れる第2切欠
    部を有し、前記絶縁体薄膜上に設けられる筒形で絶縁体
    製の第1固定リングと、前記第1切欠部に挿入され前記
    下部電極の電極引出し部に接続して前記下部電極を前記
    第1固定リングの上面まで電気的に引出す導体と、前記
    第1固定リングの周囲を囲み、前記基盤固定リングのフ
    ランジの上に載置される筒形で絶縁体製の第2固定リン
    グとを備えたことを特徴とする微小変動圧力検出器。
  2. 【請求項2】 前記基盤固定リングの筒、圧電素子、第
    1固定リング、第2固定リングが円形または角形である
    ことを特徴とする請求項1記載の微小変動圧力検出器。
  3. 【請求項3】 前記可撓性の絶縁体薄膜がフツ素樹脂系
    高分子化合物膜であることを特徴とする請求項1記載の
    微小変動圧力検出器。
  4. 【請求項4】 前記上部電極の上面にパッシベーション
    膜が設けられたことを特徴とする請求項1記載の微小変
    動圧力検出器。
  5. 【請求項5】 前記パッシベーション膜がフツ素樹脂系
    高分子化合物膜であることを特徴とする請求項4記載の
    微小変動圧力検出器。
  6. 【請求項6】 前記基盤固定リング、第1固定リングお
    よび第2固定リングがセラミックまたはフツ素樹脂系高
    分子化合物で作られていることを特徴とする請求項1記
    載の微小変動圧力検出器。
  7. 【請求項7】 筒の下部に外側に向けて張り出すフラン
    ジを有する基盤固定リングの上面に可撓性の絶縁体薄膜
    を張る工程と、この絶縁体薄膜の上に電極引出し部を有
    する下部電極を形成する工程と、この下部電極の上に圧
    電素子を形成する工程と、前記下部電極と前記圧電素子
    を囲み、前記下部電極の電極引出し部に対応する部分の
    側壁に第1切欠部を有する第1固定リングを前記絶縁体
    薄膜上に設ける工程と、前記第1切欠部に導体を挿入し
    て前記下部電極の電極引出し部に接続して前記下部電極
    を前記第1固定リングの上面まで電気的に引出す工程
    と、前記圧電素子の上面に電極引出し部を有する上部電
    極を電気的に接続させる工程と、前記第1固定リングの
    周囲を囲む筒形の第2固定リングを挿入して前記基盤固
    定リングのフランジの上に載置する工程とを備えたこと
    を特徴とする微小変動圧力検出器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記絶縁体薄膜をフツ素樹脂系高分子化
    合物で形成することを特徴とする請求項7記載の微小変
    動圧力検出器の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記上部電極の上面にパッシベーション
    膜を設ける工程を有することを特徴とする請求項7記載
    の微小変動圧力検出器の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記パッシベーション膜をフツ素樹脂
    系高分子化合物で形成することを特徴とする請求項9記
    載の微小変動圧力検出器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記基盤固定リング、第1固定リン
    グ、または第2固定リングをセラミックまたはフツ素樹
    脂系高分子化合物で形成することを特徴とする請求項7
    記載の微小変動圧力検出器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記絶縁体薄膜、パッシベーション
    膜、基盤固定リング、第1固定リング、または第2固定
    リングがフツ素樹脂系高分子化合物である場合にこのフ
    ツ素樹脂系高分子化合物の表面を高電圧コロナ放電処理
    して活性化させる工程を有することを特徴とする請求項
    7乃至請求項11のいずれかに記載の微小変動圧力検出
    器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005265446A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Koichi Niihara 圧電センサ
JP2018017733A (ja) * 2016-07-26 2018-02-01 キストラー ホールディング アクチエンゲゼルシャフト センサパッケージを備えたwimセンサ

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