JPH0824773B2 - ニードルガイド並びにニードルガイドユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、丸首セーターなどの衿付けに使用される
ニードルガイド並びにニードルガイドユニットに関する
ものである。

（従来の技術および発明が解決しようとする問題） 丸首セーターなどの衿ぐり部分に衿パーツを取り付け
る在来の手段は、まず、直線状のニードルガイドをリン
キングミシン本体の針板にセットし、次いで、衿パーツ
を上記ニードルガイドの針に差し込んだ後、身頃衿ぐり
部分を差し込み、しかる後、リンキングミシンを作動さ
せて縫い進み、縫い終了後、衿脇のあいている個所を手
作業で塞ぐようにしてこれを完成させていたが、このよ
うに、最初の段階において、衿脇部分の手かがり作業が
不可避となっているため、その処理に時間と労力を要
し、この部分の作業の遅れが納期遅延の原因にもなった
りしていたものであり、その上、上記作業に携わる熟練
者の育成や確保のための対策、あるいは、内職者へ持ち
運んだりする場合における物流コストの負担、といった
種々の問題があったものである。

（技術的課題） したがって、この発明は、手がかり作業を不要とし
て、作業の省力化、迅速化などが実現できるニードルガ
イド並びにニードルガイドユニットを提供することをそ
の目的とするものである。

（技術的手段） 上記の目的を達成するために、この発明におけるニー
ドルガイドは、基板の一端に所定数の針を立設してなる
複数個のニードルガイドユニットを環状に連結し、これ
をミシン本体の針板に取り付け可能としたものでる。

また、上記ニードルガイドユニットは、そのために、
基板の一端に所定数の針が立設されてなるとともに、他
のニードルガイドユニットに着脱自在な連結手段を備え
たものである。

（作用） 上記の構成に係る本発明のニードルガイド並びにニー
ドルガイドユニットの使用要領を以下に述べると、上記
ガイドユニットは他のガイドユニットに着脱自在な構造
として、使用するガイドユニットの個数の選択によっ
て、針の数を可変できる構成としたから、まず、取り付
けたい衿パーツの編目の数と針の数が一致するガイドユ
ニットの使用個数を決めた後、これらのガイドユニット
を組合わせて環状に連結し、次いで、該ガイドユニット
の針に、補助装置（第６図参照）などを使用して、順
次、衿パーツ、身頃衿ぐり部分を差し込み、さらに、こ
れをリンキングミシン本体の針板に回転自在にセット
し、しかる後、ミシンを作動させれば、上記ニードルガ
イドが一回転するだけで、縫いが終了し、衿脇部分も縫
着されているので、これにより、従前必要とされた手が
かり作業は一切不要となるものである。

（実施例） 以下、本発明のニードルガイド並びにニードルガイド
ユニットの実施の一例を添付図面に従って説明すると、
本発明におけるニードルガイド１は、基板２の一端に10
本の針３を立設してなる複数個のニードルガイドユニッ
ト4a,4b,4c・・が環状に連結されてなるもので、第２図
に示すように、これをリンキングミシン本体５の針板６
に取り付けられるようにしたものであり、上記針板６は
取り付けられたニードルガイド１の回転を容易とするた
めに、両端部７が彎曲した構成となっており、そして、
ミシンの縫いはニードルガイド１が一回転すると自動的
に停止するようにモーター部（図示しない）が制御され
ている。

また、本発明のニードルガイドユニット４は、第３図
および第４図に示すように、基板２の一側に蟻溝部８
が、また、その反対側には、この蟻溝部８に対応するレ
ール片９が形成され、第５図に示すごとく、一のニード
ルガイドユニットの蟻溝部８が、他のニードルガイドユ
ニットのレール片９に着脱自在に連結可能な構成となし
ており、また、上記蟻溝部８の外端には凸部10が設けら
れ、この凸部10は上記蟻溝部８とレール片９が嵌合する
と、基板２に設けられた小口11に係止して、抜け落ちを
防ぐストッパーの役目を果たしている。

第６図〜第12図は、本発明の作業順序を示すもので、
第６図は補助装置12を、第７図は補助装置12に装着され
たニードルガイド１を、第８図はニードルガイド１に対
する衿パーツ13の差し込み作業の終了を、第９図は身頃
衿ぐり部分14の差し込み作業の終了を、第10図は衿パー
ツ13の一方の端を折り返してかぶせるように差し込んだ
状態をそれぞれ示し、さらに、第11図においてはそれを
リンキングミシン本体５の針板６に取り付けた状態を、
第12図は縫い上がりを示し、ニードルガイド１を抜けば
作業は終了する。

尚、上記実施例においてはニードルガイドユニットは
プラスチックで製作したが、ニードルユニットを環状に
連結可能で、所望の強度が確保できるものであれば材質
について限定されないことは勿論であり、例えば、針に
ついては必要に応じて金メッキしたものを使用してもよ
く、また、針の数やニードルガイドユニットの連結手段
についても実施例に限定されないことは無論であり、針
の数について実施例においては10本としたが、その他数
種類作製しておけばどのようなサイズの衿付けにも対応
できる。

（効果） 以上述べた通り、本発明のニードルガイド並びにニー
ドルガイドユニットによれば、丸首セーターなどの衿付
けにおいて作業の遅れの大きな原因となっている手がか
り作業を一切不要としたので、作業の省力化、迅速化が
実現し得る、といった顕著な効果が得られるとともに、
前記ガイドユニットを着脱自在としたから、使用するガ
イドユニットの種類、数を選択するのみで、どのような
サイズの衿付けにも対応できるから、丸首セーターに限
らず、広く衿付け作業全般に適用できて非常に便利であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のニードルガイドの実施の一例を示す
斜視図、第２図は前記ニードルガイドをリンキングミシ
ンに装着した斜視図、第３図はニードルガイドユニット
の平面図、第４図はその正面図、第５図は２個のニード
ルガイドユニットの連結作業を示す斜視図、第６図〜第
12図はそれぞれ本発明の作業順序を示す斜視図である。 １……ニードルガイド、２……基板 ３……針 4,4a,4b,4c……ニードルガイドユニット ５……リンキングミシン本体 ６……針板、７……針板端部 ８……蟻溝部、９……レール部 10……凸部、12……補助装置 13……衿パーツ、14……身頃衿ぐり部分

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−284288（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−75080（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−192386（ＪＰ，Ａ) 特公 昭41−17945（ＪＰ，Ｂ１) 特公 平３−49477（ＪＰ，Ｂ２) 特公 平３−49478（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭40−30370（ＪＰ，Ｙ１) 実公 昭62−618（ＪＰ，Ｙ２) 特公 67855（大正14年）（ＪＰ，Ｂ１ Ｔ) 特許 156065（ＪＰ，Ｃ１)

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基板の一端に所定数の針を立設してなる複
   数個のニードルガイドユニットを環状に連結し、これを
   ミシン本体の針板に取り付け可能としたことを特徴とす
   るニードルガイド。
2. 【請求項２】基板の一端に所定数の針が立設するととも
   に、他のニードルガイドユニットに着脱自在な連結手段
   を備えてなるニードルガイドユニット。