JPH08247420A - ラジアントチューブバーナの燃焼方法 - Google Patents
ラジアントチューブバーナの燃焼方法Info
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- JPH08247420A JPH08247420A JP7052224A JP5222495A JPH08247420A JP H08247420 A JPH08247420 A JP H08247420A JP 7052224 A JP7052224 A JP 7052224A JP 5222495 A JP5222495 A JP 5222495A JP H08247420 A JPH08247420 A JP H08247420A
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- Gas Burners (AREA)
- Air Supply (AREA)
Abstract
れるラジアントチューブバーナにおいて、生成する窒素
酸化物の低減が可能な燃焼方法に関するものである。 【構成】 ラジアントチューブの内径方向に燃焼用空気
吐出口と燃料吐出口とが相互に離間するように、燃焼用
空気吐出口またはおよび燃料吐出口を偏心させて配置
し、ラジアントチューブ内へ送給した燃料ガスを非平衡
状態で燃焼させることを特徴とするラジアントチューブ
バーナの燃焼方法である。
Description
熱に用いられるラジアントチューブバーナにおいて、生
成する窒素酸化物の低減が可能な燃焼方法に関するもの
である。
を所望の状態に調整することが可能なものにラジアント
チューブバーナがあり、このラジアントチューブバーナ
として、所謂リジェネレーティブ方式が知られている。
このリジェネレーティブ方式では、ラジアントチューブ
の両端部にバーナを配設し、これら各バーナを交互に作
動させて交換燃焼を実施する。したがって、各バーナの
空気通路は、作動時においては燃焼用空気が供給される
通路として使用され、非作動時においては排気ガスの排
気通路として利用される。各バーナの空気通路は、それ
ぞれ畜熱器に接続されている。各畜熱器は、通過する排
気ガスの熱を回収し、次回作動時に供給される燃焼用空
気を予熱するもので、熱効率の向上が図られている。一
般的に、ラジアントチューブとしては口径90〜200
mmの耐熱合金チューブが使用されている。したがって、
ラジアントチューブ内に挿入されるバーナのバーナガン
は、細く形成されている。このように円筒状の狭い燃焼
空間で、且つ短時間で完全燃焼させるためNOxが生成
しやすい。また、省エネルギー対策として燃焼用空気を
予熱することで、燃焼火炎温度が上昇するため、生成す
るNOxがさらに増加することとなる。ところで、NO
xの発生を抑制するバーナの燃焼方法としては、燃焼用
空気の流れに対して燃料を2段階に分けて噴射し燃焼を
行う所謂燃料2段式燃焼法や、燃料の流れに対して空気
を2段階に分けて噴射し燃焼を行う所謂空気多段式燃焼
法が知られている。そして、NOx生成を抑制するため
の様々な発明がなされている中にあって、例えば、特開
昭62−242711号公報では、バーナ内に水を添加
することによってNOx生成の低減が可能であることを
開示している。また、特開昭63−116011号公報
では、1次空気の旋回流で高負荷燃焼させることにより
良好で安定した燃焼を行い、ラジアントチューブ内でソ
フトな2段燃焼を行わせることによりNOx生成の低減
が可能なことを開示している。また、特開平3−112
02号公報ではベンチュリー機構を設け、排気ガスを流
量制御しながら再循環することによりNOx生成の低減
が可能なことを開示している。
ントチューブバーナでは、比較的小径のラジアントチュ
ーブ内にバーナガンを挿入するため、上述の各燃焼方法
の実施が困難である。即ち、燃料2段式では、一次燃料
を燃焼させた後にこの下流側で二次燃料を燃焼させるた
め、一次燃焼室の外側(又は内側)に二次燃料吐出口に
延びる燃料供給路を設ける必要がある。また、空気多段
式燃焼法では、一次燃焼領域の下流側にまで二次空気を
導く必要があり、二重構造の空気通路を設けなければな
らない。これらのため、上述の各燃焼方法を実施するた
めには、バーナ自体が大型化すると共にその構造が複雑
になり、これらの燃焼方法をラジアントチューブバーナ
に適用することが困難であった。また、燃料2段式燃焼
法や空気多段式燃焼法を実施するためには、パイロット
バーナに通じる燃料供給系や空気供給系等の制御に加
え、一次、二次燃料系と空気系、又は一次、二次空気系
と燃料系の制御が必要となり、したがって、これらの制
御が複雑なものになるという問題もあった。さらに、交
換燃焼を実施するバーナでは、その構造上、非作動側バ
ーナの燃料通路内に燃料が残ってしまうが、非作動側の
バーナを介して高温の排気ガスを排気する際、燃料通路
内の残留燃料が加熱されて炭化し、所謂コーキングが発
生するという問題があった。なお、前記特開昭62−2
42711号公報の方法は、直接的に燃焼ガスを冷却す
るため火炎温度は低減できる。しかしながら、添加した
水の蒸発潜熱および排気ガスとして放出される際に持ち
出す水蒸気顕熱分の熱量を水添加を行わない場合に比べ
余分に供給する必要があり熱効率が低下することとな
る。また、特開昭63−116011号公報の方法で
は、一旦、低空気比燃焼を行った(1次燃焼)後に空気
を供給して再度燃焼(2次燃焼)を行わせるため、火炎
温度を通常の燃焼より低下させることが可能であるが、
流量制御を精度良く行わないと効果がなく、実施に当た
っては、最適点を維持するための補修費、管理費が高騰
してしまう欠点がある。また、排気ガスを循環する特開
平3−11202号公報記載の円筒状のラジアントチュ
ーブ内に同心円的に排気ガスを混合した空気で燃料ガス
を燃焼させる方法では、火炎温度低下、燃焼場における
酸素濃度低下によって低NOx燃焼が可能であるが、バ
ーナを含む機構が複雑かつ付属品を有するため設備費、
補修費が高騰するなどの欠点がある。
温の予熱空気を用いるため、吹き込み量を従来に比べ増
大せねばならず熱効率低下によるランニングコスト増お
よび設備費の高騰の問題があり、排気ガス循環方式を用
いた場合も高温予熱空気により低NOx燃焼を達成する
には、排気ガス循環量の増大により循環ファン電力費の
増大、設備の複雑化による設備費、補修費の高騰の問題
があり、経済的に有効な排気ガス中NOx濃度の低減は
高温予熱空気による火炎温度の上昇により困難であっ
た。また、ラジアントチューブバーナの燃焼において燃
焼温度が高い根本的な理由は、空気比が0.95〜1.
00程度の燃焼温度が最も高い領域が局所的に存在する
ことである。発明者等は多くの燃焼実験と燃焼の数値シ
ミュレーションにより、燃料と空気を予め混合したガス
を燃焼させる予混合燃焼において、空気比1.4と空気
比4.0で燃焼させる場合と、燃料と空気を個々に供給
して燃焼させる拡散燃焼において、空気比1.4と空気
比4.0で燃焼させる場合とで比較検討を行った。その
結果、図5に示すように燃焼領域での最高燃焼温度は予
混合燃焼の場合には大幅に変化しているのに対して、拡
散燃焼の場合には最高燃焼温度の差は小さい。つまり、
拡散燃焼では空気比を大きくしても燃料と空気の混合部
には局所的に空気比が1近傍の領域が存在して、その領
域で燃焼したガスは高温になることを示しており、予混
合燃焼では何処にも空気比が1近傍の領域が存在しない
ことから最高燃焼温度は空気比に依存することを明らか
にした。しかしながら、工業的に予混合燃焼は爆発の危
険性があるために標準的には使用されておらず、また、
コーキングが発生するために、リジェネーティブ方式の
ラジアントチューブバーナには予混合のバーナは使用で
きないので、拡散燃焼においてNOx低減を達成させな
ければならない。
に、燃焼に伴うNOx発生の抑制を図ることができると
共に、構造が簡単で、燃料供給系や空気供給系の制御を
単純なものにでき、さらに、燃料のコーキングの防止を
図ることができるラジアントチューブバーナを提供する
ことを目的とする。
チューブバーナの燃焼方法の第1の発明は、ラジアント
チューブの内径方向に燃焼用空気吐出口と燃料吐出口と
が相互に離間するように、燃焼用空気吐出口またはおよ
び燃料吐出口を偏心させて配置し、ラジアントチューブ
内へ送給した燃料ガスを非平衡状態で燃焼させることを
特徴とするものである。また、第2の発明は、ラジアン
トチューブの内径方向に燃焼用空気吐出口と燃料吐出口
とが相互に離間するように、燃焼用空気吐出口またはお
よび燃料吐出口を偏心させて配置し、ラジアントチュー
ブ内へ送給した燃料ガスを非平衡状態で燃焼させ、その
後ラジアントチューブの出口に設けた蓄熱室で燃焼させ
て平行状態にすることを特徴とするものである。また、
第3の発明は、ラジアントチューブの内径方向に燃焼用
空気吐出口と燃料吐出口とが相互に離間するように、燃
焼用空気吐出口またはおよび燃料吐出口を偏心させて配
置し、ラジアントチューブ内の燃焼ガスの平均滞留時間
を1秒以下の非平衡状態反応となるようにしたことを特
徴とするものである。また、第4の発明は、直管のラジ
アントチューブで非平衡状態の燃焼を行わせることを特
徴とするものである。
方向に燃焼用空気吐出口と燃料吐出口とが相互に離間す
るように、燃焼用空気吐出口またはおよび燃料吐出口を
偏心させて配置し、ラジアントチューブ内へ送給した燃
料ガスを非平衡状態で燃焼させるので、燃焼反応を穏や
かに進行させて局部的に発生していた空気比が1.0付
近の部分を大幅に減少させ、局部的な高温状態が現出す
るのを防止することにより、燃焼ガス温度を低下せし
め、窒素酸化物の生成を低減させる。また、ラジアント
チューブの内径方向に燃焼用空気吐出口と燃料吐出口と
が相互に離間するように、燃焼用空気吐出口またはおよ
び燃料吐出口を偏心させて配置し、ラジアントチューブ
内へ送給した燃料ガスを非平衡状態で燃焼させ、その後
ラジアントチューブの出口に設けた蓄熱室で未燃焼ガス
の燃焼反応を行わせながら平衡状態にするので、燃焼反
応を穏やかに進行させて局部的に発生していた空気比が
1.0付近の部分を大幅に減少させ、局部的な高温状態
が現出するを防止することにより、燃焼ガス温度を低下
せしめ、窒素酸化物の生成を低減させると共に、燃焼ガ
スの排熱回収を行なうことができる。また、ラジアント
チューブの内径方向に燃焼用空気吐出口と燃料吐出口と
が相互に離間するように、燃焼用空気吐出口またはおよ
び燃料吐出口を偏心させて配置して、ラジアントチュー
ブ内の燃焼ガスの平均滞留時間を1秒以下の非平衡状態
反応となるようにしたので、燃焼反応を穏やかに進行さ
せて局部的に発生していた空気比が1.0付近の部分を
大幅に減少させ、局部的な高温状態の現出を防止するこ
とにより、燃焼ガス温度を低下せしめ、窒素酸化物の生
成を基準値以下に制限することができる。また、直管の
ラジアントチューブで前記非平衡状態の燃焼を行わせる
ようにしたので、燃焼反応を穏やかに進行させて局部的
に発生していた空気比が1.0付近の部分を大幅に減少
させ、局部的な高温状態が現出するを防止することによ
り、燃焼ガス温度を低下せしめ、窒素酸化物の生成を基
準値以下に制限することが安定した状態で極めて容易に
達成できる。
ナの燃焼方法を立証するための基本概念を示す構成図で
ある。図において、1はラジアントチューブバーナで、
通常炭化水素系の気体燃料が使用され、内部を燃焼ガス
が通過して加熱され、その外表面から熱を出し、加熱
炉、熱処理炉等を加熱することにおいて従来品と同等で
ある。2はラジアントチューブで、両端を塞いで燃焼室
を形成するべく空間を仕切るものである。3は燃料吐出
口で、前記ラジアントチューブ2の両端に設けられ、炭
化水素系気体燃料配管に接続されている。4は空気吐出
口で、前記ラジアントチューブ2の両端に設けられ、図
示しない空気送給設備、および排気設備が接続され、給
気と排気を兼用しており、何れか一端側のものが給気口
として機能しているときは、他端側のものは排気口とし
て機能している。5は蓄熱材で、空気吐出口4に充填さ
れており、球状セラミック、多孔質セラミックまたはそ
の他の成型セラミック等で構成され、前記空気吐出口4
が給気口として機能しているときは給気に奪熱され、排
気口として機能しているときには排気で加熱されてい
る。図2に示すように、前記燃料吐出口3は空気との混
合を高速に行うためにスリット形状をなし、空気吐出口
4は自己循環流を大きくするために円形をなしており、
相互に離間するような位置関係になっている。本実施例
においては、燃料吐出口3および空気吐出口4の両者と
も偏心させているが、何れか一方のみを偏心させるよう
にしてもよい。そして、ラジアントチューブの燃焼は両
端で交互に実施する。すなわち、一方の燃焼用空気吐出
口4が燃焼している間は、他方の燃焼用空気吐出口4は
燃焼ガスの排気口として機能させ充填した蓄熱材に蓄熱
させ、十分に蓄熱した後に一旦燃焼を中止して、排気口
として機能していた燃焼用空気吐出口4を空気吐出口と
して機能させ蓄熱材に蓄熱していた熱で空気予熱を行な
うものである。
ブバーナ1においては、空気吐出口4から供給する燃焼
用空気の給気速度を従来のラジアントチューブバーナで
使用されているより大幅に高速化し、燃料吐出口3の延
長線の近傍に渦流を生起させ、燃焼ガスに自己循環流を
派生させ、高温の燃焼ガスを薄めて燃焼温度を低減する
るとともに、ラジアントチューブの長さと燃焼ガス流速
から求められる窒素酸化物の生成を短時間化して反応を
非平衡状態に保持することにより、排気ガス中の窒素酸
化物を低減させるものである。例えば燃焼温度、滞留時
間と窒素酸化物生成の関係の事例を示す図4から明らか
なように、最高温度が2000Kの燃焼火炎が形成され
ている場合には、平衡状態まで反応を行なわせれば10
00ppm程度の窒素酸化物が生成されるが、滞留時間
を0.1秒程度にすることによって窒素酸化物の発生量
を100ppm程度にまで減少させることができる。こ
れからわかるように、燃焼最高温度と滞留時間から窒素
酸化物の発生量が低減できる。燃焼反応が平衡状態で進
行しないようにするには、ガス流速を確保して高温部分
の滞留時間を短くすることで達成できる。これにより局
所的に発生していた空気比が1.0付近の部分を大幅に
減少させるとともに、ラジアントチューブ内での燃焼時
間を完全に燃焼反応が完了する時間より短くして、ラジ
アントチューブ内の燃焼を非平衡状態とすることができ
る。一方、燃焼が非平衡で進行した場合、燃料や燃焼方
法によっては燃焼が完了していないことがある。そのた
め、ラジアントチューブ出口に蓄熱材等を設置すること
により、未燃焼ガスの反応を行なわせながら、燃焼ガス
の排熱回収を行なうようにしている。このような燃焼装
置をラジアントチューブの両端に設け交互に燃焼させ
る。すなわち、一方燃焼装置が燃焼している間に他方の
燃焼用空気吐出口に充填した蓄熱材に蓄熱させ、十分な
蓄熱した後に一旦燃焼を中止して蓄熱していた燃焼装置
を稼動させて蓄熱していた熱で空気予熱を行なうことに
より、効率的な燃焼を行なうことができる。なお、ラジ
アントチューブの両端から交互の間欠燃焼することか
ら、ラジアントチューブは直管であることが熱歪の観点
からは望ましい形状である。ラジアントチューブ2の長
さを2m、チューブ直径100mmのもので、ラジアン
トチューブ出口での平均燃焼ガス速度50m/secに
て、図3に示すように、20秒間隔の間欠燃焼により得
られた結果を表1に示す。この結果から、従来の燃焼方
式よりも窒素酸化物の低減と燃焼効率の向上を図れるこ
とが明らである。
せることにより、窒素酸化物を低減させることができる
ものであるから、大幅な改造等を必要とすること無く、
現状のラジアントチューブバーナへ直ちに適用できる。
また、ラジアントチューブの両端に設置した蓄熱材の中
で未燃焼ガスの燃焼反応を行わせるので燃焼効率も格段
に向上させることができる。
ーナの燃焼方法を適用した実証例の基本構成を示す説明
図である。
示すグラフ図である。
とNOx濃度との関係を示すグラフ図である。
焼温度との関係を示すグラフ図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ラジアントチューブの内径方向に燃焼用
空気吐出口と燃料吐出口とが相互に離間するように、燃
焼用空気吐出口またはおよび燃料吐出口を偏心させて配
置し、ラジアントチューブ内へ送給した燃料ガスを非平
衡状態で燃焼させることを特徴とするラジアントチュー
ブバーナの燃焼方法。 - 【請求項2】 ラジアントチューブの内径方向に燃焼用
空気吐出口と燃料吐出口とが相互に離間するように、燃
焼用空気吐出口またはおよび燃料吐出口を偏心させて配
置し、ラジアントチューブ内へ送給した燃料ガスを非平
衡状態で燃焼させ、その後ラジアントチューブの出口に
設けた蓄熱室で燃焼させて平行状態にすることを特徴と
するラジアントチューブバーナの燃焼方法。 - 【請求項3】 ラジアントチューブの内径方向に燃焼用
空気吐出口と燃料吐出口とが相互に離間するように、燃
焼用空気吐出口またはおよび燃料吐出口を偏心させて配
置し、ラジアントチューブ内の燃焼ガスの平均滞留時間
を1秒以下の非平衡状態の燃焼となるようにしたことを
特徴とするラジアントチューブバーナの燃焼方法。 - 【請求項4】 直管のラジアントチューブで非平衡状態
の燃焼を行わせることを特徴とする請求項1または2ま
たは3記載のラジアントチューブバーナの燃焼方法。
Priority Applications (7)
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---|---|---|---|
JP07052224A JP3111848B2 (ja) | 1995-03-13 | 1995-03-13 | ラジアントチューブバーナの燃焼方法 |
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