JPH0824697B2 - 低レベルの残留橋かけ結合剤を含む個別化され橋かけ結合されたファイバおよびその製法 - Google Patents

低レベルの残留橋かけ結合剤を含む個別化され橋かけ結合されたファイバおよびその製法

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JPH0824697B2
JPH0824697B2 JP62160811A JP16081187A JPH0824697B2 JP H0824697 B2 JPH0824697 B2 JP H0824697B2 JP 62160811 A JP62160811 A JP 62160811A JP 16081187 A JP16081187 A JP 16081187A JP H0824697 B2 JPH0824697 B2 JP H0824697B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、個別化され橋かけ結合されたファイバの製
造法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は残
留橋かけ結合剤の低レベルの得られるこの種のファイバ
の製造法に関するものである。
[発明の背景] 実質的に個別化された状態に橋かけ結合されたファイ
バとその種々の製法は業界において記述されている。用
語「個別化され、橋かけ結合されたファイバ」とは、主
としてファイバ中の化学的橋かけ結合を有するセルロー
ズファイバを指す。すなわち、橋かけ結合は、主とし
て、別個のファイバのセルローズ分子間よりは単一のフ
ァイバのセルローズ分子間にある。個別化され、橋かけ
結合されたファイバは一般に吸収性製品の用途において
有用とみなされている。一般に、この個別化され、橋か
け結合されたファイバの3種の製法が報告されている。
これらの方法を下記において、(1)乾式橋かけ結合
法、(2)水溶液橋かけ結合法、および(3)実質的に
非水性溶液橋かけ結合法と呼ぶ。個別化され橋かけ結合
されたファイバそのものと、これを含有する構造は、一
般に通常の非橋かけ結合ファイバと比較して、少なくと
も1つの顕著な吸収特性の改良を示す。この吸収性の改
良が吸収能力の改良として報告される事が多い。さらに
個別化され橋かけ結合されたファイバは、非橋かけ結合
ファイバから成る吸収性構造と比較して改良された湿潤
弾性と乾燥弾性とを有する。用語「弾性」とは、以下に
おいてセルローズファイバから成るパッドが圧縮力の解
除に際して最初の拡張状態に戻る性能を指すものとす
る。乾燥弾性とは、ファイバが実質的に乾燥状態にある
間に加えられた圧縮力の解除に際して拡張する吸収性構
造の能力を指す。湿潤弾性とは、ファイバが実質的に湿
潤状態にある間に加えられた圧縮力の解除に際して拡張
する吸収性構造の能力を指す。本発明の目的および説明
の一貫性のため、湿潤弾性は飽和状態まで湿潤された吸
収性構造について観察し報告する。
乾式橋かけ結合技術によって個別化され橋かけ結合さ
れたファイバを製造する方法は米国特許第3,224,926号
に記載されている。水溶液中で膨潤されたファイバを橋
かけ結合剤をもって含浸し、脱水し、機械的作用によっ
てファイバを離解し、ファイバを高温で乾燥して、ファ
イバが実質的に個別状態にある間に橋かけ結合を成す事
によって製造される。ファイバは、橋かけ結合前に脱水
さた結果、非膨潤−圧潰状態において固有の橋かけ結合
を成す。ファイバが非膨潤−圧潰状態にある間に橋かけ
結合を生じるこの米国特許第3,224,926号に記載の方法
は、「乾式橋かけ結合された」ファイバの製造法と呼ば
れる。乾式橋かけ結合されたファイバは低い保液度(FR
V)を特徴としている。米国特許第3,440,135号において
は、前記の米国特許第3,224,926号に記載のものと類似
の乾式橋かけ結合操作を実施する前に、橋かけ結合剤の
水溶液の中にファイバを浸漬してファイバ間の結合能力
を低下させる方法が提案されている。好ましくは約16〜
48時間の時間を消費するこの前処理が不完全な離解から
生じる不良含有物を低下させる事により製品の品質を向
上させると述べられている。
水溶液橋かけ結合ファイバの製造法が例えば米国特許
第3,241,553号に記載されている。個別化され橋かけ結
合されたファイバは、橋かけ結合剤と触媒を含有する水
溶液の中でファイバを橋かけ結合させる事によって製造
される。このようにして製造されたファイバは「水溶液
橋かけ結合された」ファイバと呼ばれる。セルローズフ
ァイバに対する水の膨潤作用により、水溶液橋かけ結合
されたファイバは、圧潰されていない膨潤状態において
橋かけ結合される。乾式橋かけ結合ファイバに対して水
溶液橋かけ結合ファイバは可撓性が大で剛性が低く、よ
り高い保液度(FRV)を特徴とする。水溶液橋かけ結合
ファイバから作られた吸収性構造は、乾式橋かけ結合フ
ァイバから成るパッドよりも低い湿式および乾燥弾性を
示す。
米国特許第4,035,147号においては、脱水された非膨
潤ファイバを、その膨潤を生じるには不十分な水量を含
有する実質的に非水性溶液中の橋かけ結合剤および触媒
と接触させる事によって個別化され橋かけ結合されたフ
ァイバを製造する方法が開示されている。この型の方法
を下記において、非水性溶液橋かけ結合法と呼ぶ。また
この方法によって得られたファイバを非水性溶液橋かけ
結合ファイバと呼ぶ。米国特許第4,035,147号に開示の
非水性溶液橋かけ結合ファイバは、膨潤剤として業界公
知の溶液と長時間接触した場合にも膨潤しない。この非
水性溶液橋かけ結合ファイバは、乾式橋かけ結合ファイ
バと同様に、橋かけ結合によって高度に剛性化され、こ
のファイバから成る吸収性構造は比較的高い湿式および
乾燥弾性を有する。
前記の橋かけ結合ファイバは、オシメなどの低密度吸
収性製品、および月経パッドなどの高密度吸収性製品の
用途にも有用である。しかし、このファイバは、その損
傷とコストの故に、通常のファイバに比して顕著な販売
成果を得るのに十分な吸収性の利点を示していない。ま
た安全性の観点から、橋かけ結合ファイバの市販性が損
なわれている。文献において最も広く引用されている橋
かけ結合剤、フォルムアルデヒドは、不幸なことに人体
の皮膚を刺激し、もう1つの安全上の問題を生じてい
る。皮膚に対する刺激その他の安全上の問題を除去する
に十分な低水準まで橋かけ結合製品中の遊離フォルムア
ルデヒドを除去する事は技術的障害と経済的障害とから
妨げられている。
またフォルムアルデヒド以外の橋かけ結合剤から調製
された橋かけ結合ファイバも、人体の皮膚に隣接して使
用するに好ましいレベル以上の残留橋かけ結合剤レベル
を有する事がある。従って、橋かけ結合後にファイバ上
の残存する不安定な橋かけ結合剤レベルを低下させるよ
うにファイバを処理する事が望ましい。この処理を実施
する1つの方法は、橋かけ結合後にファイバを水洗する
にある。この方法は有効であるが、残留橋かけ結合剤の
レベルを所望の低レベルまで低下させない。さらに、こ
のような橋かけ結合後の洗浄は、ファイバの洗浄と乾燥
に伴なう追加コストと作業コストを必要とする。
[発明の目的および効果] 本発明の目的は、人体の皮膚に隣接して安全に使用す
る事のできる採算に合う前記のような個別化され橋かけ
結合されたファイバとこのファイバから作られた吸収性
構造とを提供するにある。
本発明のさらに他の目的は、施設の投資額と関連の作
業コストを最小限にして低レベルの残留橋かけ結合剤を
有する個別化され橋かけ結合されたファイバを製造する
方法を提供するにある。
[発明の概要] 下記の方法を実施する事によって、前記の目的が達成
され、また不安定な残留橋かけ結合剤レベルの低い個別
化され橋かけ結合されたファイバの得られる事が発見さ
れた。この方法は、 (a) セルローズファイバを調製し、前記ファイバを
水溶液中の橋かけ結合剤と接触させ、前記橋かけ結合剤
はC2〜C8ジアルデヒド、各前記ジアルデヒドの一つのア
ルデヒド基をカルボキシル基によって置換せしめること
によって誘導された前記ジアルデヒドの酸性類似体及び
前記ジアルデヒドと前記酸性類似体のオリゴマーからな
る群から選ばれ、前記ファイバは十分量の前記橋かけ結
合剤と接触し、前記橋かけ結合剤が反応した時、セルロ
ーズ無水グルコースモルベースで計算して約0.5〜約3.5
モル%の橋かけ結合剤が前記ファイバと反応して前記フ
ァイバが約28〜約45の保水度を有するようにする工程、 b) 前記ファイバをファイバ重量の約30%〜約80%の
コンシステンシーまで脱水せしめ、前記ファイバを事実
上個々の形に離解する工程、 c) 前記ファイバをファイバ対ファイバ接触を回避す
る条件下に個別化しながら空気乾燥し、前記橋かけ結合
剤を前記ファイバと反応させて繊維間結合の事実上不存
在下に繊維間橋かけ結合を形成する工程、及び d) 個別化されたファイバをアルカリ性溶液で洗浄す
ることによって、個別化されたファイバ上の不安定にし
て未反応の橋かけ結合剤のレベルを低下せしめ、前記ア
ルカリ性溶液は約7以上のpHを有し且つアセタール結合
に対して中性でありながらヘミアセタールを分解するた
めの成分を含有している工程 を有する。
好ましくはファイバは約9より高いpHを有するアルカ
リ性溶液をもって洗浄される。また好ましくは、ファイ
バは、セルローズ無水グルコースモルベースで約0.5モ
ル%乃至約3.5モル%の橋かけ結合剤が前記ファイバと
反応するに十分な量の1種の好ましい橋かけ結合剤と接
触させられ、また前記ファイバは約60以下の保水度を有
する。
驚くべき事に、本発明によって調製されたファイバ
は、完全漂白ファイバについて同様の橋かけ結合処理に
よって得られた同一の橋かけ結合レベルを有するファイ
バよりも高い保水度を有する。このファイバから調製さ
れた対応の吸収性構造は、湿潤弾性と湿潤感応性を含め
て高い吸収特性を有する。
[発明の具体的説明] 各種の天然起源のセルローズファイバを本発明に使用
する事ができる。好ましくは、針葉樹、広葉樹または棉
実から蒸解されたファイバを使用する。またエスパルト
草、バガス、ケンプ、フラックス、またはその他のリグ
ニン質およびセルローズ質ファイバ資源からとられたフ
ァイバを本発明の原料として使用する事もできる。これ
らのファイバはスラリ状、非シート状またはシート状で
供給される。ウエットラップ、ドライラップまたはその
他のシート状で供給されるファイバは、好ましくは橋か
け結合剤と接触させる前にシートを機械的に分解して非
シート状に成す。また好ましくはこれらのファイバは湿
潤状態で提供される。最も好ましいファイバは永久湿潤
ファイバである。ドライラップの場合、ファイバの損傷
を低下させるため、機械的離解に先立ってファイバを湿
潤化する事が望ましい。
本発明に関連して使用される最適のファイバ資源はそ
れぞれの最終目的に依存している。一般に化学パルプ工
程から出たパルプファイバが好ましい。完全漂白ファイ
バ、部分漂白ファイバおよび未漂白ファイバを使用する
事ができる。しかし光沢と消費者の好みのために漂白パ
ルプを使用する事が望ましい。下記において詳細に説明
する本発明の新規な実施態様において、ファイバは部分
漂白され、橋かけ結合され、次に完全漂白される。紙タ
オル、およびオシメ、衛生ナプキン、月経パッドその他
類似の吸収性紙製品の吸収性パッドなどについては、優
れた吸収特性の故に、南方針葉樹パルプから作られたフ
ァイバを使用する事が特に好ましい。
本発明において使用される好ましい橋かけ結合剤は、
C2−C8ジアルデヒド、およびこのC2−C8ジアルデヒドの
少なくとも一つのアルデヒド基を有する酸性類似体と、
これらのC2−C8ジアルデヒドと酸性類似体のオリゴマー
とを含む。これらの化合物は単一のファイバ中の単一の
セルローズ鎖またはこれに隣接するセルローズ鎖の少な
くとも二つの水酸基と反応する事ができる。橋かけ結合
剤分野の専門家は前記のC2−C8ジアルデヒド橋かけ結合
剤が、酸性類似体およびオリゴマーの形を含めて種々の
形で存在し、反応する事は容易に理解されよう。これら
全ての形状は本発明の主旨の範囲内にある。従って、下
記において特定の橋かけ結合剤は、その橋かけ結合剤そ
のものと、水溶液中に存在しうるその他の形状とを指
す。本発明について使用される特定の橋かけ結合剤は、
グルタルアルデヒド、グリオキサル、グリオキシル酸で
ある。グルタルアルデヒドは、最高の吸収性と弾性を有
するファイバを成し、また反応した橋かけ結合状態にお
いて皮膚に対して安全で刺激性でなく、また最も安定し
た橋かけ結合剤を成すが故に特に好ましい。アセトアル
デヒドおよびフルフラールなどの追加カルボン酸を有し
ないモノアルデヒド化合物は所望レベルの吸収能力、弾
性および湿潤感応性を有する吸収性構造を提供しない。
驚くべきことに、従来の橋かけ結合レベルより実質的
に低い橋かけ結合レベルで優れた吸収性パッド性能の得
られる事が発見された。一般に、ファイバと反応したセ
ルローズ無水グルコースモルベースで約0.5モル%〜約
3.5モル%の橋かけ結合剤を含有する個別化され橋かけ
結合されたファイバで作られた吸収性パッドについて予
想外に優れた結果が得られた。
好ましくは、橋かけ結合剤は、個別のファイバ構造の
内部に浸透する条件で、液体媒質中のファイバと接触さ
せられる。しかし、本発明の主旨の範囲内において、個
別化されフラッフィング状態のファイバに対する噴霧な
ど、前記の以外の橋かけ結合剤処理法も実施される。
一般に、ファイバは橋かけ結合処理前に、適当な触媒
と接触させられる。触媒の型、量、ファイバに対する接
触法は、実施される特定の橋かけ結合法に依存してい
る。これらの要因についてはさらに詳細に述べる。
ファイバが橋かけ結合剤および触媒で処理されたと
き、橋かけ結合剤は実質的にファイバ間結合なしでファ
イバと反応させられる。すなわち、フラッフィングされ
ていないパルプファイバに比べて、ファイバ間接触の発
生度が低く保持され、またはファイバ間結合、特に水素
結合の形成を促進しない溶液の中に浸漬される。その結
果、本質的にファイバ内部の橋かけ結合が生じる。この
ような条件において、橋かけ結合剤は、単一のセルロー
ズ鎖の水酸基の間において、または単一のセルローズフ
ァイバの中の隣接セルローズ鎖の水酸基の間において橋
かけ結合を形成するように作用する。
本発明の主旨を限定する意図はないが、橋かけ結合剤
がセルローズの水酸基と反応してヘミアセタール結合ま
たはアセタール結合を成すものと思われる。安定した橋
かけ結合を成す望ましい結合型と考えられるアセタール
結合の形成は、酸性反応条件において促進される。本発
明の目的から酸触媒された橋かけ結合条件が極めて好ま
しい。
ファイバは、橋かけ結合剤との反応に先だつて、「フ
ラフ」として知られる低密度の、個別化されたファイバ
形状に機械的に離解される事が好ましい。機械的離解
は、業界公知の、または今後開発される種々の方法によ
って実施する事ができる。機械的離解はノット形成とフ
ァイバの損傷を低下させる方法によって実施する事が好
ましい。セルローズファイバの離解に使用するのに特に
有用である事が発見された装置の型は、米国特許第3,98
7,968号に記載の3段フラッファである。この特許を引
例として加える。この特許に記載のフラッファは実質的
にノットを含まないフラフを成すように、湿潤セルロー
ズパルプファイバに対して、機械的衝撃、機械的撹拌、
空気撹拌および一定量の空気乾燥の組合せを実施する。
個別化され橋かけ結合されたファイバは、これらのファ
イバ中に本来存在する巻きと捻じれ以上の巻きと捻じれ
を与えられる。この追加的な巻きと捻じれが、仕上げら
れた橋かけ結合ファイバから成る吸収性構造の弾性特性
を増進する。
セルローズファイバを離解する他の応用可能の方法
は、ウエアリングブレンダによる処理であって、これは
ファイバを回転型ディスクリファィナまたはワイヤブラ
シと切線方向に接触させる。ファイバを個別形状に分離
するため、このような離解に対してファイバに向かって
空気流を送る。
フラフを形成するために使用される機械的装置がなん
であれ、好ましくはファイバは少なくとも約20%、さら
に好ましくは約40%〜約60%の水分を含有する状態で機
械的に処理される。
機械的離解処理の結果として与えられる巻きと捻じれ
の他にファイバに対して追加的巻きまたは捻じれを与え
るため、高コンシステンシまたは部分乾燥状態のファイ
バの機械的仕上げを実施する事ができる。
本発明によって作られたファイバは剛性と弾性の独特
の組合せを有するので、このファイバから成る吸収性構
造は高レベルの吸収性を保持し、高弾性レベルを有し、
また圧縮した乾燥吸収性構造の湿潤に対する膨張感応性
を示す。本発明の橋かけ結合されたファイバは前記の範
囲内の橋かけ結合レベルを有するほか、通常の化学パル
プ製紙用ファイバに比べて、約60以下、好ましくは約28
〜45の保水度(WRV)を有する。特定のファイバの保水
度(WRV)は橋かけ結合レベルを示しまた橋かけ結合時
のファイバの膨潤度を示す。橋かけ結合時にファイバが
膨潤しているほど、一定の橋かけ結合レベルに対してWR
Vが高くなる事は当業者に明らかであろう。前述の公知
の乾式橋かけ結合法によって製造されたような非常に高
度に橋かけ結合されたファイバは約25以下、一般に約20
以下の保水度(WRV)を有する事が発見された。もちろ
ん使用されたそれぞれの橋かけ結合工程が橋かけ結合さ
れたファイバの保水度(WRV)に影響する。しかし、前
記の範囲内の橋かけ結合レベルと保水度(WRV)を生じ
る何れの方法も本発明の主旨の範囲内にあるものとす
る。実施可能の橋かけ結合法は、この明細書の前文に述
べたように乾式橋かけ結合法および非水性溶液橋かけ結
合剤とを含む。下記においてこの本発明の主旨の範囲内
にある好ましい乾式橋かけ結合法と非水性溶液橋かけ結
合法について述べるファイバを高度に膨潤させる水溶液
橋かけ結合法は約60以上の保水度(WRV)を有するファ
イバを生じる。これらのファイバは本発明の目的からは
不十分な剛性と弾性とを示す。
乾式橋かけ結合法について述べれば、一定量のセルロ
ーズファイバを準備し、このファイバのスラリを後述の
ような一定の型の一定量の橋かけ結合剤と接触させ、例
えば離解によってファイバを実質的に個別化された形状
に機械的に分離し、これらのファイバを乾燥し、触媒の
存在において橋かけ結合剤をファイバと反応させて、フ
ァイバが実質的に個別化状態に保持されている間に橋か
け結合を成す事によって個別化され橋かけ結合されたフ
ァイバが製造される。乾燥段階とは別に離解段階が追加
的巻きを与えるものと思われる。次の乾燥段階に伴っ
て、ファイバの捻じれが生じ、この捻じれ度はファイバ
の巻き形状によって増進される。この明細書においてフ
ァイバの「巻き(curl)」とはファイバの長手方軸線回
りの湾曲を指す。「捻じれ(twist)」とはファイバの
長手方軸線の垂直断面回りの回転を指す。一例として、
ミリメートル当たり約6捻じれの平均レベルの個別化さ
れ橋かけ結合されたファイバが観察された。
乾燥中と橋かけ結合中にファイバを実質的に個別化さ
れた形状に保持する事により、ファイバは乾燥中に捻じ
れ、このような捻じられ巻かれた状態で橋かけ結合され
る。このようにファイバを捻じり巻くような条件での乾
燥段階は、ファイバを実質的無拘束状態で乾燥する段階
と呼ばれる。これに反してシート状のファイバの乾燥
は、ファイバが実質的に個別化された状態で乾燥される
際に捻じられ巻かれない乾燥ファイバを生じる。これ
は、ファイバ間の水素結合がファイバの捻じれと巻きの
発生を「拘束する」からであると思われる。
ファイバを橋かけ結合剤および触媒と接触させる種々
の方法がある。一つの実施態様においては、橋かけ結合
剤と触媒の両方を最初から含有する溶液にファイバを接
触させる。他の実施態様においては、ファイバを橋かけ
結合剤の水溶液と接触させ、浸漬した後に、触媒を添加
する。第3の実施態様においては、セルローズファイバ
の水性スラリに対して橋かけ結合剤と触媒を添加する。
前記の以外の方法も当業者には明らかであろうし、これ
らの方法は本発明の主旨の中に含まれるものとする。フ
ァイバを橋かけ結合剤および触媒と接触させる方法がど
のようであれ、橋かけ結合剤と触媒は個別のファイバに
完全に接触して含浸されるように相互に混合され浸漬さ
れる。
一般に橋かけ結合を触媒する任意の物質を使用する事
ができる。使用可能の触媒は有機酸および酸塩である。
特に好ましくは触媒は塩化物、硝酸塩または硫酸塩のア
ルミニウム、マグネシウム、亜鉛およびカルシウム塩な
どの塩である。好ましい塩の特定の例は十水和硝酸亜鉛
である。他の触媒は硫酸、塩化水素酸およびその他の無
機および有機酸などの酸を含む。特定の触媒を単独触媒
剤として使用する事ができ、あるいは単数または複数の
他の触媒と結合して使用する事ができる。触媒剤として
の酸塩と有機酸との組合せは優れた橋かけ結合反応効率
を示すものと思われる。硝酸亜鉛とクエン酸などの有機
酸との触媒組合せについて予想外に高い反応完了レベル
が観察され、このような組合せの使用が好ましい。無機
酸は溶液中の橋かけ結合剤と接触する際にファイバのpH
を調整するために有効であるが、好ましくは主触媒とし
ては使用されない。
使用される橋かけ結合剤と触媒の最適量は、使用され
る特定の橋かけ結合剤、反応条件および予想される生成
物の用途に依存する。
もちろん使用される触媒の量は橋かけ結合剤の型と量
および反応条件、特に温度とpHに依存している。一般
に、技術的および経済的考慮から、セルローズファイバ
に添加される橋かけ結合剤重量に対して約10重量%〜約
60重量%の触媒レベルが好ましい。例えば、使用される
触媒が六水和硝酸亜鉛であり、橋かけ結合剤がグルタル
アルデヒドである場合、グルタルアルデヒドに対して約
30重量%の触媒レベルが好ましい。最も好ましくは、グ
ルタルアルデヒドに対して約5〜約30重量%のクエン酸
などの有機酸を触媒として添加する。さらに望ましく
は、橋かけ結合剤とファイバとの接触中にファイバスラ
リまたは橋かけ結合剤溶液の水部分を約pH2〜約pH5、さ
らに好ましくは約pH2.5〜約pH3.5の範囲の目標pHに調節
する。
セルローズファイバは一般に脱水され、オプションと
して乾燥されなければならない。使用可能の最適コンシ
ステンシは、使用されるフラッファーの型に依存してい
る。好ましい実施態様において、セルローズファイバは
約30%〜約80%のコンシステンシまで脱水され最適乾燥
される。さらに好ましくは、ファイバは約40%〜約60%
のコンシステンシレベルまで乾燥される。ファイバをこ
の好ましい範囲内に乾燥すれば、一般に高い水分レベル
に伴う過度のノット形成を伴う異なく、また低い水分レ
ベルに伴う高いファイバ損傷レベルを伴う事なく、ファ
イバを個別化状態に容易に離解する事ができる。
例えば、脱水はパルプの機械的圧搾、遠心分離または
空気乾燥などの方法で実施される。追加乾燥は、好まし
くは長時間の高温使用の必要のない条件で、空気乾燥ま
たはフラッシュ乾燥などの方法で実施される。この段階
における過度の高温は過早の橋かけ結合開始を生じる。
好ましくは、2〜3秒以上の時間、約160℃以上の温度
に保持しない。機械的離解は前述のように実施される。
つぎに、離解されたファイバは、橋かけ結合剤の硬化
すなわちセルローズファイバとの反応を生じるに適した
温度で有効時間、加熱される。橋かけ結合の速度と程度
は、ファイバの乾燥度、触媒および橋かけ結合剤の温
度、量および型、橋かけ結合中のファイバの加熱および
/または乾燥法に依存している。特定の初期水分を有す
るファイバについて、特定温度での橋かけ結合は、静的
炉の中での乾燥/加熱の場合よりも、連続空気流通乾燥
の場合の方が高速で生じる。当業者には明らかなよう
に、橋かけ結合剤の硬化については多数の温度−時間関
係が存在する。約5%以下の水分を有するファイバの場
合、静的大気条件での約30分〜60分間の通常の紙乾燥温
度(例えば120゜F〜150゜F)が一般に満足な硬化効率
を生じる。また当業者には明らかなように、温度と空気
対流速度が大であるほど、硬化所要時間が低下する。し
かし硬化温度は好ましくは約160℃以下に保持される。
なぜかならば、約160℃以上の高温にファイバを露出す
れば、その黄色化またはその他の損傷を生じるからであ
る。
ファイバが本質的にに乾燥している場合(約5%以下
の水分を有する場合)最高レベルの橋かけ結合が達成さ
れる。このような水分の不存在により、ファイバは実質
的に非膨潤−圧潰状態にある間に橋かけ結合される。従
って、これらのファイバは、本発明の応用範囲において
特徴的に低い保液度(FRV)を有する。保液度(FRV)
は、液体によって浸漬され、次に遠心分離されてファイ
バ間流体を除去されたファイバ試料によって吸収された
まま残存している液体のファイバ坪量に対する割合であ
る(保液度(FRV)についてはさらに下記において定義
し、また保液度(FRV)測定法については後述する)。
橋かけ結合されたファイバの吸収できる液体量はその飽
和時の膨潤度に依存し、言い換えれば最大レベルまで膨
潤した際の内部直径または体積に依存している。またこ
れは橋かけ結合レベルに依存している。特定のファイバ
および方法においてファイバ中橋かけ結合レベルが増大
するに従って、ファイバの保液度(FRV)は減少して、
湿潤しても全く膨潤しなくなる。このようにファイバの
保液度(FRV)値は構造的に、飽和状態のファイバの物
理状態を規定する。特記のない限り、この明細書におけ
る保液度(FRV)データはファイバの保水度(WRV)をも
って報告される。分析用の液体媒質として塩水および合
成尿素などの他の液体を使用する事もできる。一般に、
本発明の場合のように硬化が乾燥に大きく依存している
工程によって橋かけ結合されたファイバの保液度(FR
V)は橋かけ結合剤と橋かけ結合レベルに主として依存
している。この乾式橋かけ結合法によって本発明に使用
される橋かけ結合剤レベルに橋かけ結合されたファイバ
の保水度(WRV)は一般に約50以下、約25以上であっ
て、好ましくは約28〜約45である。セルローズ無水グル
コースモルベースで約0.5モル%〜約2.5モル%のグルタ
ルアルデヒドを含有する漂白SSKファイバは、約40〜約2
8の範囲内の保水度(WRV)を有する事が観察された。漂
白度と、橋かけ結合後の漂白段階の実施が保水度(WR
V)に影響する事が発見された。この効果をさらに詳細
に下記に説明する。本発明以前に公知の乾式橋かけ結合
法によって製造された南方針葉樹クラフト(SSK)ファ
イバは、本発明の場合より高い橋かけ結合レベルを有
し、また約25以下の保水度(WRV)を有する。このよう
なファイバは前述のように過度に剛性であって、本発明
のファイバより低い吸収能力を示す。
乾式橋かけ結合法によって個別化され橋かけ結合され
たファイバを製造する他の方法においては、セルローズ
ファイバは前記のように橋かけ結合剤を含有する溶液と
接触させられる。橋かけ結合剤と接触される前または後
に、ファイバをシート状を成す。好ましくは、橋かけ結
合剤を含有する溶液は、前記の乾式橋かけ結合法に使用
されうる触媒のいずれかを含有する。ファイバがシート
状にある間に乾燥され、好ましくは約120℃〜160℃の温
度に加熱する事によって橋かけ結合させる。橋かけ結合
に続いて、ファイバを機械的に実質個別化された状態に
分離する。これは好ましくは、米国特許第3,987,968号
に記載のようなファイバフラッファー装置によって実施
され、またはその他の業界公知のファイバ離解法によっ
て実施される。このシート状橋かけ結合法によって調製
される個別化され橋かけ結合されたファイバは、セルロ
ーズ無水グルコースモルベースで離解後に測定して約0.
5モル%〜約0.35モル%の橋かけ結合剤がファイバ中橋
かけ結合の形でファイバと反応するのに十分な量の橋か
け結合剤をもって処理される。シート状にある際にファ
イバを乾燥させ橋かけ結合させる他の効果は、ファイバ
−ファイバ結合がファイバの乾燥に伴う捻じれと巻きを
拘束するにある。ファイバが実質的に無拘束状態で乾燥
され、従って捻じれ巻かれた状態で橋かけ結合される方
法によって作られた個別化され橋かけ結合されたファイ
バと比較して、前述のようにシート状の硬化工程によっ
て作られた比較的捻じられていないファイバから成る吸
収性構造は、乾燥吸収性構造の低い湿潤弾性と低い湿潤
感応性と示すものと考えられる。
本発明に使用される他のカテゴリーの橋かけ結合法は
非水性溶液橋かけ結合法である。非水性溶液橋かけ結合
ファイバの製造に際して、乾式橋かけ結合法に使用され
るものと同一の型のファイバを使用する事ができる。橋
かけ結合後に反応した橋かけ結合剤のレベルを計算して
約0.5〜3.5モル%の橋かけ結合剤がファイバと反応する
に十分な量の橋かけ結合剤と、適当な触媒とをもってフ
ァイバを処理する。ファイバの実質的な膨潤を生じない
溶液中にファイバが浸漬されている間に、橋かけ結合剤
を反応させる。しかしファイバが約30%の水分を含有し
ている場合があり、あるいは橋かけ結合溶液中で約30%
水分に相当する程度まで橋かけ結合溶液中で膨潤される
事がありうる。このように部分的に膨潤したファイバゼ
オメトリは、後述のように予想外の追加的利点を生じ
る。橋かけ結合溶液は、酢酸、プロパン酸、またはアセ
トンなど、非水性、水混和性、極性希釈剤を含む。好ま
しい触媒は、硫酸などの無機酸および塩化水素酸などの
ハロゲン酸を含む。他の使用可能の触媒は、無機酸およ
びハロゲン酸の塩、有機酸およびその塩を含む。橋かけ
結合媒質として使用可能の橋かけ結合溶液系は、米国特
許第4,035,147号に記載のものを含み、この特許を引例
として加える。橋かけ結合溶液は水およびその他のファ
イバ膨潤液を含有する事ができるが、水の量は70%コン
システンシのパルプファイバの生じる膨潤レベル(30%
水分)を生じるには不十分とする事が好ましい。さら
に、ファイバを除く溶液全体積の10%以下の水分が好ま
しい。橋かけ結合溶液中のこの量以上の水分は橋かけ結
合の効率と速度を低下させる。
ファイバによる橋かけ結合剤の吸収は、橋かけ結合溶
液そのものの中で実施され、あるいは橋かけ結合剤を含
有する水性または非水性溶液によるファイバの飽和段階
を含む前処理段階において実施される事ができる。好ま
しくは、ファイバは機械的に個別化状態に離解される。
この機械的処理は、前記の乾式橋かけ結合法について述
べた前記のフラッフィング法によって実施する事ができ
る。
フラフを生じる場合、ファイバの天然状態の巻きまた
は捻じれの量を超える程度の巻き状態または捻じれ状態
を湿潤セルローズファイバに与える機械的処理が特に好
ましい。これは、最初に湿潤状態のフラッフィング用フ
ァイバを準備し、ファイバを実質的に個別化された状態
に離解する前記の方法と同様の機械的処理をこのファイ
バに対して加え、つぎに少なくとも部分的にファイバを
乾燥させる事によって実施される。
ファイバに与えられる巻きと捻じれの相対量は、部分
的にファイバの水分に依存している。本発明の主旨の範
囲内において、ファイバ−ファイバ接触度の低い状態、
すなわちファイバが個別化状態にあるとき、ファイバは
乾燥されると自然に捻じれるものと思われる。また湿潤
ファイバの機械的処理が最初にファイバの巻きを生じ
る。ファイバが実質的に無拘束状態において乾燥されま
たは部分的に乾燥される際に、その捻じれ度は、機械的
に加えられる追加巻き量によって増進される。離解フラ
ッフィング段階は、好ましくは高コンシステンシ湿潤パ
ルプまたは約45%〜約55%のファイバコンシステンシ
(離解の開始前に測定)まで脱水されたパルプについて
実施される。
離解段階がすでに0%〜約30%の水分のファイバを生
じているのでなければ、離解段階後に、橋かけ結合溶液
との接触前にファイバをこの水分範囲まで乾燥しなけれ
ばならない。ファイバが実質的に無拘束状態にある間
に、乾燥段階を実施しなければならない。すなわち、フ
ァイバの乾燥中の固有の捻じれが抑止されないように、
ファイバ−ファイバ接触が最小限でなければならない。
空気乾燥法とフラッフィング乾燥法はいずれも、この目
的に適している。
つぎに、個別化されたファイバは、水混和性、非水性
希釈剤、橋かけ結合剤および触媒を含有する橋かけ結合
溶液と接触させられる。橋かけ結合溶液は限定量の水を
含有する事ができる。橋かけ結合溶液の水分は約18%以
下、好ましくは約9%以下としなければならない。
機械的の離解されていないファイババットも前述のよ
うに橋かけ結合溶液と接触させる事ができる。
使用される橋かけ結合剤と酸性触媒の量は、コンシス
テンシ、温度、橋かけ結合溶液とファイバ中の水分、橋
かけ結合溶液中の橋かけ結合剤と希釈剤の型、所望の橋
かけ結合度等の反応条件に依存する。好ましい橋かけ結
合剤の量は、橋かけ結合溶液のファイバを除く全重量に
対して約0.2重量%〜約10重量%の範囲である。好まし
い酸性触媒量はさらに、橋かけ結合溶液中の触媒の酸度
にも依存している。酢酸希釈剤と、好ましいレベルのグ
ルタルアルデヒドと、制限量の水とを含有する橋かけ結
合溶液において、(ファイバを除く溶液重量の)約0.3
重量%〜約5重量%の範囲の、塩化水素酸を含む触媒含
有量の場合に良好な結果が得られた。約10重量%以下の
ファイバコンシステンシを有するファイバ−橋かけ結合
溶液のスラリが前記の橋かけ結合溶液による橋かけ結合
に適当である。
橋かけ結合反応は常温で実施し、または反応速度の加
速のため、好ましくは約40℃以下の常温より高い温度で
実施する事ができる。
ファイバを橋かけ結合溶液と接触させその内部におい
て橋かけ結合させる種々の方法がある。1つの実施態様
においては、最初から橋かけ結合剤と酸性触媒とを含有
する溶液とファイバを接触させる。ファイバを橋かけ結
合溶液中に浸漬させ、その間に橋かけ結合反応が生じ
る。他の実施態様においては、酸性触媒を添加する前
に、ファイバを希釈剤と接触させ浸漬させる。つぎに酸
性触媒を加え、その時点で橋かけ結合が開始される。前
記以外の他の方法も当業者には明らかであり、これらの
方法も本発明の主旨の範囲内にある。
好ましくは、橋かけ結合剤と橋かけ結合反応の実施条
件は、ファイバ中橋かけ結合を容易にするように選定さ
れる。故に、橋かけ結合剤がファイバ中に浸透するに十
分な時間を持ったのちに、橋かけ結合反応の大部分が生
じる事が好ましい。また好ましくは、橋かけ結合剤がフ
ァイバの中に浸透してしまわないうちに瞬間的に橋かけ
結合反応の生じる事を防止するように、反応条件を選定
する。反応時間は、橋かけ結合が約30分で実質的に完了
する事が好ましい。これより長い反応時間は、ファイバ
性能に対する利得が少ないと考えられる。しかし、実質
的に瞬間的な橋かけ結合を含めて短い反応時間も、長い
反応時間も共に本発明の主旨の範囲内にあるものとす
る。
また、溶液中において部分的に硬化し、つぎに乾燥処
理または熱処理段階において橋かけ結合反応を完了する
事も考えられる。
橋かけ結合反応段階に続いて、ファイバを排水して洗
浄する。好ましくは、パルプ中に残存する酸を中和する
ため、洗浄段階において苛性ソーダなどの相当量の塩基
性物質を添加する。洗浄ののちに、ファイバを脱液し、
完全に乾燥する。好ましくは、脱液段階と乾燥段階との
間において、ファイバに対して第2機械的離解処理を実
施して橋かけ結合されたファイバの巻きを生じる。例え
ば、離解によってフラッフィングを実施する。これを乾
燥すると、前記の橋かけ結合溶液との接触前の巻き処理
の場合と同様に、ファイバの巻かれた状態が追加的捻じ
れを生じる。第1機械的離解段階について述べたのと同
様の捻じれ−巻き発生装置および発生方法をこの第2機
械的離解段階に応用する事ができる。この明細書におい
て、用語「離解」とは、ファイバがすでに個別化状態で
提供されていても、ファイバを実質的に個別化状態に機
械的に分離する任意の手法を指すものとする。故に、
「離解」とは、個別化状態またはこれよりコンパクトな
状態のファイバに機械的処理を加えて、(a)すでに個
別化状態になければ実質的に個別化状態に分離す、また
(b)乾燥時にファイバに対して巻きおよび捻じれを与
える段階を指す。
ファイバを橋かけ結合した後のこの第2離解処理はパ
ルプの捻じれ−巻き特性を増大する事が発見された。こ
のようなファイバの捻じれ巻いた状態は、吸収性構造の
弾性と湿潤感応性とを増大する。この第2離解処理は、
この明細書に記載の湿潤状態にある任意の橋かけ結合フ
ァイバについて実施する事ができるが、第2離解段階を
追加的乾燥段階の必要なく実施できる事が非水性水溶液
橋かけ結合法の別の利点である。これは、ファイバを橋
かけ結合した溶液が、橋かけ結合後にファイバに望まし
くない高度に膨潤した状態をとらせる事なく可撓性状態
に保持する事による。
さらに、予想外な事に、橋かけ結合前に完全に脱水さ
れたファイバと比較して、捻じられたしかし部分的に膨
潤した状態で橋かけ結合されたファイバから成る構造に
おいては、圧縮パッドの湿潤化に際してその構造の膨張
度が増大する事が発見された。
橋かけ結合溶液と接触する前に約18%〜約30%の水分
まで乾燥された状態で個別化され橋かけ結合されたファ
イバよって、良い結果が得られる。ファイバが橋かけ結
合溶液と接触させられる前に完全に乾燥された場合に
は、このファイバは非膨潤−圧潰状態にある。このファ
イバは、橋かけ結合溶液の低水分の故にこの溶液と接触
したときに膨潤しない。前述のように、橋かけ結合溶液
の重要なアスペクトはファイバを実質的に膨潤させない
事にある。しかし、橋かけ結合溶液の希釈剤が既に膨潤
したファイバによって吸収されるとき、このファイバは
実際上水について「乾燥」されているが、その従来の部
分的膨潤状態を保持する。
ファイバの膨潤度を説明する場合、再び橋かけ結合後
のファイバの保液度(FRV)について述べる必要があ
る。より高い保液度(FRV)を有するファイバは、他の
ファクタを同一として、より低い膨潤状態で橋かけ結合
されたファイバよりも、より高い膨潤状態で橋かけ結合
ファイバに対応している。本発明の主旨の範囲内におい
て、高い保液度(FRV)を有する部分的に膨潤した橋か
け結合ファイバは、未膨潤状態において橋かけ結合され
たファイバよりも高い湿潤弾性と湿潤感応性を有するも
のと考えられる。このような高い湿潤弾性と湿潤感応性
とを有するファイバは、その自然状態に戻すために湿潤
したときに一層容易に膨張しまたは捻じれを戻す事がで
きる。しかしこれらのファイバは橋かけ結合によって与
えられた剛性の故に、尚もこれらのファイバから成る飽
和パッドを構造的に支持する事ができる。部分的に膨潤
した橋かけ結合ファイバに関連してここに記載される保
液度(FRV)数字データは保水度(WRV)とする。保水度
(WRV)が約60を超えると、ファイバの剛性は、飽和し
た吸収性構造を支持するために必要な湿潤弾性と湿潤感
応性とを生じる事ができなくなると思われる。
溶液中においてファイバを橋かけ結合する他の方法に
おいて、ファイバは先ず水性またはその他のファイバ膨
潤溶液中に浸漬され、次に脱液され、次に所望のレベル
まで乾燥され、次に前述のように触媒と橋かけ結合とを
含有する水混和性橋かけ結合溶液中に浸漬される。これ
らのファイバは、前述のように捻じれと巻きの増進のた
め、脱液段階後に、また追加的乾燥段階前に、機械的に
フラフ状に離解される事が好ましい。ファイバと橋かけ
結合との接触後に実施される機械的離解は望ましくな
い。なぜかならばこのような離解は橋かけ結合剤を揮発
させ、従って大気汚染を生じ、またはあるいは大規模な
空気処理施設を必要するからである。
前述の方法の変形として、ファイバを離解し、次に橋
かけ結合剤とファイバ膨潤希釈剤、好ましくは水との高
濃度溶液の中に予浸漬させる。橋かけ結合剤の濃度は水
によるファイバの膨潤を抑止する程度に高い。本発明の
橋かけ結合剤、好ましくは、グルタルアルデヒドの50重
量%水溶液がファイバを予浸漬するために有効な溶液で
ある事が発見された。予浸漬されたファイバは脱液さ
れ、次に水混和性の極性希釈剤と、触媒と、限定量の水
とを含有する橋かけ結合溶液中に浸漬され、次に前述の
ように橋かけ結合される。前述のように、橋かけ結合さ
れたファイバを脱液し、次にシートまたは吸収性構造に
処理する前に第2機械的離解処理段階を加える。
橋かけ結合剤を反応させる前に水性溶液中の橋かけ結
合剤をもってファイバを予浸漬する方法は、このような
橋かけ結合剤を含有する溶液をもってファイバを予浸漬
しない前述の非水性水溶液橋かけ結合によって橋かけ結
合されたファイバから成るパッドに比べても、橋かけ結
合ファイバから成る吸収性パッドの吸収特性を予想外に
高める。
前述の乾式橋かけ結合法および非水性水溶液橋かけ結
合法の結果として形成された橋かけ結合ファイバは本発
明の生成物である。本発明の橋かけ結合ファイバは直接
に空気抄紙吸収性コアの製造に使用する事ができる。さ
らにこの橋かけ結合ファイバは、その剛性と弾性の故
に、非コンパクト−低密度シート状に湿式抄紙する事が
でき、これを乾燥したときに、さらに機械的処理を実施
する事なく吸収性コアとして使用する事ができる。また
この橋かけ結合ファイバは、遠隔地への販売または輸送
のため、コンパクトパルプシートとして湿式抄紙する事
もできる。
個別化され橋かけ結合されたファイバが製造されたと
き、これを乾式抄紙し、直接に吸収性構造に成形する事
ができ、あるいは湿式抄紙して吸収性構造または緻密な
パルプシート状に成形する事ができる。本発明のファイ
バは種々の重要な性能上の利点を有する。しかし、この
ファイバを通常の湿式シート形成法によって平滑な湿式
抄紙シートに形成する事は困難である。これは、個別化
され橋かけ結合されたファイバが溶液中において急速に
フロックを形成するからである。このようなフロック形
成はヘッドボックスにおいても、また有孔フォーミング
・ワイヤの中に配置する際にも生じる。通常のパルプシ
ート化法によって個別化され橋かけ結合されたファイバ
をシート化する試みは、多数のファイバフロックの形成
を生じる事が発見された。これは、ファイバの剛性の捻
じられた特性、低レベルのファイバ−ファイバ結合、お
よびフォーミング・ワイヤ上に配置されたときのファイ
バの高度の排水性の結果である。従って、輸送およびそ
の後の離解用の湿式抄紙吸収性構造および緻密なパルプ
シートを形成する事のできる個別化され橋かけ結合され
たファイバの有効なシート化法を提供する事が重要な商
業上の関心事となっている。
従って、最初に個別化され橋かけ結合されたファイバ
を含有するスラリを通常のパルプシート化法と同様に長
網などの有孔フォーミング・ワイヤの上に配置するよう
にした溶液中においてフロック化する傾向のある個別化
され橋かけ結合されたファイバの新規なシート化法が開
発された。しかし、個別化され橋かけ結合されたファイ
バの性質上、この種のファイバはフォーミング・ワイヤ
上に、複数のファイバ塊を成して堆積される。液体、好
ましくは水の少なくとも1本の流れがこの堆積されたフ
ァイバ塊に向かって送られる。好ましくは一連のシャワ
ーをフォーミング・ワイヤ上に堆積したファイバに向か
って送り、これらのシャワーは順次に減少する流量を有
する。これらのシャワーは、ファイバに対する液体の衝
撃によりファイバのフロックの形成を抑止し、また既に
形成されたファイバフロックを分散させるに十分な速度
を有しなければならない。ファイバの凝固段階は好まし
くは、ダンディロールなどの円筒形スクリーン、または
公知のまたは公知となる可能性のある同様機能の他の装
置によつて実施される。ファイバシートが凝固したと
き、これを乾燥し、オプションとして所望ならば緻密化
する。シャワーの間隔は、その場合のファイバフロック
化速度、フォーミング・ワイヤの線速、フォーミング・
ワイヤを通しての排水度、シャワーの数、シャワーの速
度および流量に対応して変動する。好ましくは、シャワ
ーは実質的レベルのフロック化が生じない程度に相互に
近接させられる。
ファイバに対する液体シャワーは、ファイバフロック
の形成を抑止しまたフロックを分散させるほか、次のシ
ート形成段階においてファイバを分散させる液体媒質を
供給する事によって個別化され橋かけ結合されたファイ
バの極度に急速な排水を補償する。流量の低減する複数
のシャワーは、ファイバのフロック化に対して繰り返し
て分散−抑止効果を生じると同時に、スラリコンシステ
ンシの組織的な正味増大を容易にする。その結果、比較
的平滑で平坦なファイバ堆積物が形成され、液体を排出
させ、フォーミング・ワイヤに対してファイバを圧着す
る事により、この堆積は急速に、すなわち再フロック化
の前に、シート状に凝固される。
通常の非橋かけ結合セルローズファイバから成るパル
プシートと比較して、本発明の個別化され橋かけ結合さ
れたファイバから成るパルプシートは通常のパルプシー
ト密度まで圧縮する事が困難である。従って、個別化さ
れ橋かけ結合されたファイバを通常の吸収性コアの製造
に使用されるような非橋かけ結合ファイバと混合する事
が望ましいであろう。個別化され橋かけ結合されたファ
イバから成るパルプシートは、好ましくはシートの全乾
燥重量に対して約5%〜約90%の非橋かけ結合セルロー
ズファイバを含有する。特に、シートの全乾燥重量に対
して約5%〜約30%の高精製度の非橋かけ結合セルロー
ズファイバを含有する事が好ましい。このような高精製
度ファイバは、約300ml CSF以下、好ましくは約100ml C
SF以下の濾水度まで精製されまたは叩解される。非橋か
け結合ファイバは好ましくは、個別化され橋かけ結合さ
れたファイバの水性スラリと混合される。次にこの混合
物をその後の離解段階と吸収性パッド成形段階のために
気密なパルプシートに形成する。非橋かけ結合ファイバ
の含有は、パルプシートを緻密形状に圧縮する事を容易
すると同時に、吸収性パッドの吸収性の損失は驚くほど
小さい。非橋かけ結合ファイバは、このパルプシートか
ら、あるいは直接に橋かけ結合ファイバおよび非橋かけ
結合ファイバの混合物から作られたパルプシートおよび
吸収性パッドの引っ張り強さを増大させる。橋かけ結合
ファイバと非橋かけ結合ファイバの混合物を先ずパルプ
シート状に形成し次に吸収性パッド状に形成するか、ま
たは直接に吸収性パッド状に形成するかに関わらず、こ
の吸収性パッドは空気抄紙または湿式抄紙される。
個別化され橋かけ結合されたファイバから作られたシ
ートまたはウエブ、または非橋かけ結合ファイバをも含
有する混合物から作られたシートまたはウエブは、好ま
しくは約800g/m2以下の坪量と約0.60g/m3以下の密度と
を有する。本発明の主旨を制限するつもりではないが、
約300g/m2〜約600g/m2の坪量と約0.15g/cm3〜約0.30g/c
m3の密度とを有する湿式抄紙シートは、オシメ、タンポ
ンおよびその他の月経用製品などの使い捨て製品の吸収
性コアとして直接に使用される。これらのレベルより高
い坪量と密度を有する構造は、次に粉砕して空気抄紙ま
たは湿式抄紙し、吸収性製品としてさらに有効な低密度
−低坪量構造を形成するために特に有用であると考えら
れる。このような高坪量と高密度の構造は驚くほど高い
吸収性と湿潤感応性を示す。本発明のファイバについて
考えられる他の用途は、チシュシートを含み、この場合
シート密度は0.10g/cc以下とする事ができる。
橋かけ結合ファイバが人間の皮膚に接触してまたは近
傍に配置される用途の場合には、ファイバから余分の未
反応の橋かけ結合剤を除去するためにファイバをさらに
処理する事が望ましい。好ましくは未反応の橋かけ結合
剤のレベルはセルローズファイバの乾燥重量に対して少
なくとも約0.03%以下まで低下させられる。余分量の橋
かけ結合剤の効果的除去に有効な一連の処理法は、順次
に橋かけ結合ファイバの洗浄、ファイバを所定時間水溶
液中に浸漬、ファイバのスクリーニング、ファイバの脱
水、例えば、約40%〜約80%のコンシステンシまでの遠
心分離、前述のような脱水されたファイバの機械的離解
およびファイバの空気乾燥を含む。この方法は、橋かけ
結合剤の残留遊離含有量を約0.01%〜約0.15%まで低下
させる事が発見された。
残留橋かけ結合剤を減少させる他の方法においては、
容易に抽出される橋かけ結合剤がアルカリ性洗浄によっ
て除去される。アルカリ性は水酸化ナトリウムなどの塩
基性化合物によって導入され、あるいは、次亜塩素酸ナ
トリウムなどの漂白剤およびヘミアセタール結合を加水
分解してシッフ塩基を形成する水酸化アンモニウムなど
のアミノ基含有化合物など、一般に使用される酸化剤の
形で導入される。アセタール橋かけ結合の逆転を抑止す
るためpHは少なくともpH7、さらに好ましくは少なくと
も約pH9のレベルに保持される。また、アセタール結合
に対して中性のままにヘミアセタール結合の分解を誘導
する事が好ましい。従って、高アルカリ性条件で作用す
る抽出剤が好ましい。0.01N〜0.1N水酸化アンモニウム
濃度による洗浄処理だけで、30分〜2時間の浸漬時間で
残留含有量を約0.0008%〜約0.0023%まで低下させる事
が観察された。約30分以上の浸漬時間と、約0.01N以上
の水酸化アンモニウム濃度については、追加的利益は少
ないものと思われる。
一段酸化と多段酸化は残留橋かけ結合剤を抽出する有
効な方法である事が発見された次亜塩素酸ナトリウムの
形で加えられたファイバ乾燥重量に対し0.1%〜約0.8%
の有効塩素量による一段洗浄は、残留橋かけ結合剤レベ
ルを約0.0015%〜約0.0025%まで低下させる事が観察さ
れた。
個別化され橋かけ結合されたファイバを製造する新規
な方法において、原料ファイバに対して通常の多段式漂
白工程を実施するが、この工程の途中に漂白工程を中断
し、ファイバを本発明の方法によって橋かけ結合する。
硬化の後に、漂白工程の残りが終了される。この手法に
おいては、約0.006%以下の許容レベルの低い橋かけ結
合剤残留レベルの得られる事が発見された。この方法は
橋かけ結合されたファイバを製造する好ましい実施態様
であると考えられる。なぜかならば漂白段階と残留物減
少段階との合併により、追加的洗浄−抽出装置と追加的
処理段階に伴う投資と処理が避けられるからである。当
業者には明らかなように、実施される漂白工程と、工程
の中断点は広く変動する事ができる。しかし、橋かけ結
合に続いてDEPまたはDEH段階を実施する多段式漂白工程
が満足な結果を示す事が発見された(D=二酸化塩素、
E=苛性ソーダ抽出、P−過酸化物、H−次亜塩素酸ナ
トリウム)。橋かけ結合に続く漂白段階は、好ましくは
約pH7、さらに好ましくは約pH9以上のpHで実施されるア
ルカリ性処理である。
橋かけ結合後のアルカリ処理は、残留橋かけ結合剤を
効果的に低下させる事のほかに、同等の橋かけ結合レベ
ルに対して、より高い保液度(FRV)ファイバの生成を
容易する事が発見された。より高い保液度(FRV)ファ
イバは低い乾燥弾性を有する。すなわちこのファイバは
乾燥状態において緻密化し易いが、漂白後に橋かけ結合
された同等のファイバと同程度の湿潤弾性と水分感応性
とを保持している。
本発明の橋かけ結合されたファイバは種々の吸収性製
品に使用する事ができ、これらの製品は、使い捨てオシ
メ、月経用品、衛生ナプキン、タンポンおよび包帯など
を含み、これらの各製品は本発明の個別化され橋かけ結
合されたファイバを含む吸収性構造を有する。例えば、
液体透過性トップシートと、このトップシートに連結さ
れた液体不透過性バックシートと、個別化され橋かけ結
合されたファイバを含む吸収性構造とを有する使い捨て
オシメまたは類似の製品が考えられる。このような製品
は米国特許第3,860,003号に記載され、この特許を引例
として含める。
一般に、オシメおよび月経用品の吸収性コアは非剛性
−非橋かけ結合セルローズファイバから成り、その吸収
性コアは約0.06g/cc〜約0.12g/ccの乾燥密度を有する。
湿潤した際に吸収性コアは原則として体積の縮小を示
す。
本発明の橋かけ結合ファイバを使用して、通常の非橋
かけ結合ファイバまたは公知の橋かけ結合ファイバから
作られた同等密度の吸収性コアと比較して実質的に高い
吸収容量およびウィッキング速度などの液体吸収特性を
有する吸収性コアを作りうる事が発見された。さらにこ
れらの改良された吸収特性は、湿潤弾性のレベルの向上
の伴って達成される。湿潤に際して実質的に一定の体積
を保持する約0.06g/cc〜約0.15g/ccの密度を有する吸収
性コアの場合、乾燥セルローズ無水グルコースモルベー
スで約2.0モル%〜約2.5モル%の橋かけ結合剤レベルを
有する橋かけ結合ファイバを使用する事が特に好まし
い。このようなファイバから作られた吸収性コアは、構
造一体性すなわち圧縮抵抗と湿潤弾性との望ましい組合
せを有する。この場合の用語「湿潤弾性」とは、湿潤パ
ッドが圧縮応力を受けて解除されたときに、その最初の
形状と体積に跳ね返る能力を意味する。未処理のファイ
バおよび公知の橋かけ結合ファイバから成るコアと比較
して、本発明のファイバから成る吸収性コアは湿潤圧縮
力を解除されたときにその初体積の実質的に高い部分を
回復する。
他の好ましい実施態様において、本発明の個別化され
橋かけ結合されたファイバは、平衡湿潤密度より小さい
乾燥密度まで圧縮されうる空気抄紙または湿潤抄紙(そ
の後に乾燥)吸収性コアに成形される。平衡湿潤密度と
は、パッドが液体によって完全に飽和された時に乾燥フ
ァイバベースで計算されたパッドの密度である。ファイ
バが平衡湿潤密度より小さい乾燥密度を有する吸収性コ
アに形成されたとき、飽和状態まで湿潤すると、コアは
平衡湿潤密度まで圧潰する。これに反して、ファイバが
平衡湿潤密度より大なる乾燥密度を有する吸収性コアに
形成されたとき、飽和まで湿潤させると、コアは平衡湿
潤密度まで拡張する。本発明のファイバから成るパッド
は、通常の非橋かけ結合ファイバのパッドより実質的に
低い平衡湿潤密度を有する。本発明のファイバは平衡値
より高い密度まで圧縮して、湿潤したときによく拡張す
るパッドの成す事により、非橋かけ結合ファイバの場合
より遥かに大きい程度まで吸収容量を増大する。
特に高い吸収特性、湿潤弾性および湿潤感応性は、乾
燥セルローズ無水グルコースモルベースで約0.75モル%
〜約1.25モル%の範囲の橋かけ結合レベルにおいて得ら
れる。好ましくはこのファイバは、その平衡湿潤密度よ
り大なる乾燥密度を有する吸収性コアに形成される。好
ましくは、吸収性コアは約0.12g/cc〜約0.60g/ccの密度
まで圧縮され、その場合に対応の平衡湿潤密度は圧縮さ
れた乾燥コアの密度より小である。また好ましくは、吸
収性コアは約0.12g/cc〜約0.40g/ccの密度まで圧縮さ
れ、その際に対応の平衡湿潤密度は約0.08g/cc〜約0.12
g/ccの範囲である。2.0モル%〜約2.5モル%の範囲の橋
かけ結合レベルを有する橋かけ結合ファイバと比較し
て、前記のファイバは柔性であって、これをより高い密
度範囲まで圧縮する事ができる。また前記のファイバ
は、2.0モル%〜2.5モル%の範囲内の橋かけ結合レベル
を有するファイバより急速により大きく跳ね返り、また
より高い湿潤弾性を有し、また殆ど同程度の吸収容量を
保持している。しかし、低橋かけ結合レベルを有する橋
かけ結合ファイバから低密度の吸収性構造を作る事がで
きるように、高レベルの橋かけ結合範囲内にある橋かけ
結合ファイバから高密度範囲の吸収性構造を製造できる
事を注意しなければならない。これら全ての構造につい
て、公知の個別化され橋かけ結合されたファイバよりも
高い性能が得られるものと思われる。
前記の説明は高密度吸収性構造と低密度吸収性構造の
好ましい実施態様を含むのであるが、前記の範囲内の吸
収性構造の密度と橋かけ結合剤レベルの種々の組合せ
が、通常のセルローズファイバおよび公知の橋かけ結合
ファイバと比較して優れた吸収特性および吸収性構造の
一体性を与えると認めなければならない。これらの実施
態様は本発明の主旨の範囲内に含まれる。
保液度を測定する手順 セルローズファイバの保水度を測定するために下記の
手順を使用した。常温の約100mlの蒸留水または脱イオ
ン水を収容するフタ付き容器の中に、約0.3g〜約0.4gの
ファイバ試料を約15〜約20時間、浸漬した。浸漬された
ファイバをフィルタ上に捕集し、遠心分離管の60メッシ
ュスクリーン底部の上方約1−1/2インチに支持された8
0メッシュワイヤバスケットに転送した。遠心分離管を
プラスチックカバーで覆い、試料を19〜21分間、1500〜
1700Gの相対遠心力で遠心分離した。つぎに、遠心分離
されたファイバをバスケットから取りだし、計量した。
計量されたファイバを105℃で一定重量まで乾燥させ、
再計量した。保水度は下記の式から計算される: ここに、 W=遠心分離されたファイバの湿潤重量 D=ファイバの乾燥重量;また W−D=吸収された水の重量。
ドリップ能力の測定手順 吸収性コアのドリップ能力の測定のために下記の手順
を使用した。ドリップ能力は、コアの吸収容量と吸収速
度の結合的測定値として使用される。
約7.5gの重量の、4インチ×4インチ吸収性パッドを
スクリーンメッシュ上に配置した。合成尿をパッドの中
心に8ml/sの率で加えた。合成尿の最初の1滴がパッド
の底面または側面から脱出する時、合成尿の流れを停止
させた。ドリップ能力は、合成尿の導入の前と後のパッ
ドの質量の差をファイバの乾燥ベース質量で割って計算
した。
湿潤圧縮性の測定手順 吸収性構造の湿潤圧縮性を測定するために下記の手順
を使用した。湿潤圧縮性は、吸収性コアの湿潤圧縮抵
抗、湿潤構造一体性および湿潤弾性の測定値として使用
された。
7.5gの4インチ×4インチ平方のパッドを調製し、そ
の厚さを測定し、密度を計算した。パッドの乾燥重量の
10倍またはパッドの飽和点のいずれか少ない方まで、合
成尿をパッドに含浸させた。パッドに対して0.1PSIの圧
縮荷重を加えた。約60秒間でパッドが平衡し、その後、
パッドの厚さを測定した。圧縮荷重を1.1PSIまで増大
し、パッドを平衡させ、厚さを測定した。そこで、圧縮
荷重を0.1PSIに低下させ、パッドを平衡させ、再び厚さ
を測定した。最初の0.1PSI荷重と、1.1PSI荷重と、第2
の0.1PSI荷重(0.1PSIR=PSI跳ねかえり荷重と呼ぶ)と
において、パッドの密度を計算した。つぎに、それぞれ
の荷重について、空隙容積cc/gを測定した。空隙容積
は、湿潤パッド密度マイナスファイバ体積の逆数である
(0.95cc/g)。0.1PSIと1.1PSI空隙容積は湿潤圧縮抵抗
と湿潤構造一体性の有効な指標である。各初パッドの密
度に対する空隙容積が大であるほど、湿潤圧縮抵抗と湿
潤構造一体性の大である事を示す。0.1PSIと0.1PSIRと
の差は、吸収性パッドの湿潤弾性を比較するために有用
である。0.1PSIと0.1PSIRとの差が小さいほど、湿潤弾
性の大である事を示す。
また、圧縮前の乾燥パッドと飽和パッドのキャリパの
差はパッドの湿潤感応性の有効な指標である事が発見さ
れた。
乾燥圧縮性の測定手順 吸収性コアの乾燥圧縮性の測定のために、下記の手順
を使用した。乾燥圧縮性は乾燥弾性の測定値として使用
される。
約7.5gの質量を有する4インチ×4インチ平方の空気
抄紙されたパッドを調製し、乾燥状態で油圧プレスによ
って5500lbs/16in2の圧まで圧縮した。このパッドを逆
転し、圧縮を繰りかえした。無負荷キャリパーをもって
圧縮前後のパッド厚さを測定した。圧縮前後の密度を質
量/(面積×厚さ)として計算した。圧縮前後の密度の
差が大きいほど、乾燥弾性が低い事を示す。
セルローズファイバと反応したグルタルアルデヒドのレ
ベルの測定手順 個別化されたグルタルアルデヒド橋かけ結合ファイバ
においてセルローズ成分とのファイバ中橋かけ結合を形
成するように反応したグルタルアルデヒドのレベルを測
定するために、下記の手順を使用した。
個別化され橋かけ結合されたファイバのサンプルを0.
2N HClをもって抽出した。抽出物をファイバから分離
し、同様の抽出/分離法を各サンプルについてさらに3
回繰りかえした。各抽出手順の抽出物を2,4−ジニトロ
フェニルヒドラゾン(DNPH)の水溶液とそれぞれ混合し
た。反応を15分間、継続させ、その後、混合物に対して
一定量のクロロフォルムを添加した。反応混合物をさら
に45分間混合した。別個の漏斗をもって、クロロフォル
ムと水性層とを分離した。高圧液体クロマトグラフィー
(HPLC)によってDNPH誘導体についてクロロフォルム層
を分析する事によりグルタルアルデヒドのレベルを測定
した。
使用されたHPLC分析用のクロマトグラフィー分析は、
カラム:C−18 逆位相;検出部:UV,360mm;可動相80:20
のメタノール:水;流量:1ml/分;測定対象:ピーク高
さ。ピーク高さとグルタルアルデヒド含有量の校正曲線
は、0〜25p.p.m.の既知のグルタルアルデヒドレベルを
有する5種の標準溶液のHPLCピーク高さを測定する事に
よって展開された。
各ファイバ試料の4クロロフォルム相のそれぞれにつ
いて、HPLC分析を実施し、ピーク高さを測定し、対応の
グルタルアルデヒドレベルを校正曲線から決定した。つ
ぎに、各抽出物のグルタルアルデヒド濃度を合計し、こ
れをファイバサンプル重量(乾燥ファイバベース)によ
って割って、ファイバ重量ベースのグルタルアルデヒド
含有量を得た。
各HPLCクロマトグラムについて2つのグルタルアルデ
ヒドピークが存在する。分析手順中に同一ピークを使用
する限り、いずれのピークを使用してもよい。
実施例 1 この実施例は、個別化され橋かけ結合されたファイバ
から作られた吸収性パッドの吸収性と弾性に対する橋か
け結合剤、グルタルアルデヒドの種々のレベルの作用を
示す。個別化され橋かけ結合されたファイバは乾式橋か
け結合法によって作られたものである。
各サンプルとして、一定量の永久湿潤南方針葉樹クラ
フトパルプ(SSK)を使用した。これらのファイバは、
約62.4%の水分を含有していた(37.6%コンシステンシ
に相当)。特定量の50%グルタルアルデヒド水溶液と、
30%(グルタルアルデヒド重量に対する%)の十水和硝
酸亜鉛と、脱イオン水と、スラリのpHを約3.7に低下さ
せるに十分量の1N HClとを含有する溶液に対してファ
イバを添加する事によりスラリを形成した。ファイバを
このスラリの中に20分間浸漬し、次に遠心分離により約
34%〜約35%のファイバコンシステンシまで脱水した。
次に、常温空気を使用する吹き通し型乾燥機をもって、
前記の脱水されたファイバを約55%〜約56%のファイバ
コンシステンシまで空気乾燥した。米国特許第3,987,96
8号に記載のような3段フラッフィグ装置を使用して、
前記の空気乾燥されたファイバを離解した。離解された
ファイバをトレーの中に配置し、本質的にに静的な乾燥
炉の中で45分間、145℃で硬化させた。炉中滞在期間中
に橋かけ結合が終了した。個別化され橋かけ結合された
ファイバをメッシュスクリーン上に配置し、約20℃の水
で洗浄し、1%コンシステンシで60℃の水の中に1時間
浸漬し、スクリーニングし、約20℃の水で再び洗浄し、
60%ファイバコンシステンシまで遠心分離し、前記のよ
うに3段フラッファーの中で離解し、静的乾燥炉の中で
105℃で4時間完全に乾燥させた。乾燥されたファイバ
を空気抄紙して吸収性パッドを形成する。これらのパッ
ドを油圧プレスをもって0.10g/ccの密度まで圧縮した。
これらのパッドを前述の方法によって、吸収性、弾性、
および反応グルタルアルデヒド量についてテストした。
反応グルタルアルデヒド量は、乾燥セルローズ無水グル
コースモルベースで計算されたモル%で報告される。そ
の結果を下記の表1に示す。
実施例2 この実施例の目的は、橋かけ結合後にファイバに対し
て漂白段階を実施する事によって、低レベルの抽出可能
橋かけ結合剤の得られる事を示す。抽出可能橋かけ結合
剤のレベルは、ファイバ試料を40℃の脱イオン水の中に
2.5%コンシステンシで1時間浸漬する事によって測定
された。水によって抽出されたグルタルアルデヒドをHP
LCによって測定し、抽出可能グルタルアルデヒドとして
乾燥ファイバ重量ベースで報告した。ファイバは乾式橋
かけ結合法によって橋かけ結合されたものである。
南方針葉樹クラフトパルプ(SSK)を準備する。下記
の漂白順次段階によってパルプファイバを部分的に漂白
する:塩素化段階(C)−約pH2.5、約38℃の約5%有
効塩素をもって、30分間、3〜4%コンシステンシスラ
リを処理する。;苛性ソーダ抽出−約74℃の1.4g/ N
aOHをもって、60分間、12%コンシステンシスラリを処
理する;および次亜塩素酸塩処理(H)−60〜65Elreth
o明るさと15.5〜16.5cp粘度を生じるのに十分な量の次
亜塩素酸ナトリウムをもって11〜11.5pHと38℃〜60℃の
温度で60分間、12%コンシステンシスラリを処理した。
部分的に漂白されたファイバを、実施例1の方法に従っ
て、橋かけ結合剤としてグルタルアルデヒドを使用して
前記の部分的に漂白されファイバを個別化され橋かけ結
合されたファイバに処理する。このファイバはセルロー
ズ無水グルコースモルベース2.29モル%のグルタルアル
デヒドを保留していた。代表的には、これらのファイバ
は約1000ppm(0.1%)の抽出可能グルタルアルデヒドレ
ベルを有する。
部分的に漂白されたファイバの漂白を続け、二酸化塩
素(D)、抽出(E)、および次亜塩素酸ナトリウム
(H)から成る漂白段階(DEH)をもって完了した。二
酸化塩素処理段階(D)において、個別化され橋かけ結
合されたファイバを10%コンシステンシの水性スラリの
中に浸漬した。このスラリは乾燥ファイバ重量ベースで
2%有効塩素を生じるのに十分量の亜塩素酸ナトリウム
を含有していた。混合の後、HClの添加によってスラリ
のpHを約pH2.5に低下させ、次にNaOHの添加によってpH
4.4に増大した。次にパルプスラリを70℃炉の中に2.5時
間配置し、スクリーニングし、中性pHまで水で洗浄し、
61.4%コンシステンシまで遠心分離した。
抽出段階において、脱水されたファイバの10%コンシ
ステンシ水性スラリを0.33g NaOH/水をもって1.5時
間、40℃で処理した。次にファイバをスクリーニング
し、水で中性pHまで洗浄し、62.4%コンシステンシまで
遠心分離した。
最後に、次亜塩素酸ナトリウム処理段階(H)におい
て、乾燥ファイバ重量ベースで1.5有効塩素を生じるの
に十分量の次亜塩素酸ナトリウムを含有する10%コンシ
ステンシのファイバスラリを調整した。このスラリを混
合し、50℃炉の中で1時間加熱した。次にファイバをス
クリーニングし、pH5.0まで潅水し、62.4%コンシステ
ンシまで遠心分離した。脱水されたファイバを空気乾燥
し、フラッフィング処理し、105℃炉の中で1時間完全
に乾燥した。完全に漂白され、個別化され橋かけ結合さ
れたファイバの抽出可能グルタルアルデヒドのレベルは
25p.p.m.(0.0025%)であった。これは、ファイバが人
間の皮膚に近接して使用される用途について許容される
抽出可能グルタルアルデヒドの最高水準より十分に低
い。
また、部分的に漂白され、橋かけ結合され、次に完全
に漂白それたファイバから成るパッドは、完全漂白後に
橋かけ結合された個別化されたファイバより予想以上に
高い保液度(FRV)とウィッキング率および少なくとも
同等のドリップ容量と湿潤弾性とを有する事が発見され
た。しかし、高い保水度(WRV)の結果として、漂白段
階の途中で橋かけ結合されたファイバは乾燥状態におい
て一層圧縮性であった。
最終次亜塩素酸塩処理段階(H)の代わりに過酸化物
漂白段階(P)を使用しても実質的に同等の結果が得ら
れた。P段階において、ファイバ重量ベースで0.5%の
過酸化水素をもって、11〜11.5pHおよび80℃で90分間、
10%コンシステンシのスラリを処理した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 13/12 1/06 Z (72)発明者 ダニー、レイモンド、ムーア アメリカ合衆国テネシー州、ジャーマンタ ウン、ソーンブルック、ケイブ、7943 (72)発明者 ジェームズ、ウィリアム、オーエンズ アメリカ合衆国テネシー州、メンフィス、 ノース、グッドレット、ストリート、226 (72)発明者 ハワード、レオン、ショッゲン アメリカ合衆国テネシー州、メンフィス、 ドッグウッド、レーン、3354

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a) セルローズファイバを調製し、前記
    ファイバを水溶液中の橋かけ結合剤と接触させ、前記橋
    かけ結合剤はC2〜C8ジアルデヒド、各前記ジアルデヒド
    の一つのアルデヒド基をカルボキシル基によって置換せ
    しめることによって誘導された前記ジアルデヒドの酸性
    類似体及び前記ジアルデヒドと前記酸性類似体のオリゴ
    マーからなる群から選ばれ、前記ファイバは十分量の前
    記橋かけ結合剤と接触し、前記橋かけ結合剤が反応した
    時、セルローズ無水グルコースモルベースで計算して約
    0.5〜約3.5モル%の橋かけ結合剤が前記ファイバと反応
    して前記ファイバが約28〜約45の保水度を有するように
    する工程、 b) 前記ファイバをファイバ重量の約30%〜約80%の
    コンシステンシーまで脱水せしめ、前記ファイバを事実
    上個々の形に離解する工程、 c) 前記ファイバをファイバ対ファイバ接触を回避す
    る条件下に個別化しながら空気乾燥し、前記橋かけ結合
    剤を前記ファイバと反応させて繊維間結合の事実上不存
    在下に繊維間橋かけ結合を形成する工程、及び d) 個別化されたファイバをアルカリ性溶液で洗浄す
    ることによって、個別化されたファイバ上の不安定にし
    て未反応の橋かけ結合剤のレベルを低下せしめ、前記ア
    ルカリ性溶液は約7以上のpHを有し且つアセタール結合
    に対して中性でありながらヘミアセタールを分解するた
    めの成分を含有している工程 を有する、個別化され、橋かけ結合された、セルローズ
    ファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】前記アルカリ性溶液は約pH9以上のpHを有
    する特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記アルカリ性溶液は水性媒体と亜塩素酸
    ナトリウム、水酸化アンモニウムと亜硫酸水素ナトリウ
    ムからなる群から選ばれる化合物を含む特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】工程aの前記セルローズファイバは多段階
    の漂白系列の少くとも一段階によって一部漂白される特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記アルカリ性溶液は水性媒体と亜塩素酸
    ナトリウム、水酸化アンモニウムと亜硫酸水素ナトリウ
    ムからなる群から選ばれる化合物を含む特許請求の範囲
    第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記アルカリ性水溶液は約9以上のpHを有
    する特許請求の範囲第3項記載の方法
  7. 【請求項7】前記アルカリ性水溶液は約9以上のpHを有
    する特許請求の範囲第4項記載の方法。
  8. 【請求項8】前記アルカリ性水溶液は約9以上のpHを有
    する特許請求の範囲第5項記載の方法。
  9. 【請求項9】かかるファイバをアルカリ性溶液で洗浄す
    る工程は更に前記ファイバを酸化性漂白剤で漂白するこ
    とを含む特許請求の範囲第1、3又は5項記載の方法。
  10. 【請求項10】酸化性漂白剤は過酸化水素である特許請
    求の範囲第9項記載の方法。
  11. 【請求項11】前記アルカリ性溶液は約9以上のpHを有
    する特許請求の範囲第9項記載の方法。
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