JPH08246708A - 液体の流下案内部材 - Google Patents

液体の流下案内部材

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JPH08246708A
JPH08246708A JP7079960A JP7996095A JPH08246708A JP H08246708 A JPH08246708 A JP H08246708A JP 7079960 A JP7079960 A JP 7079960A JP 7996095 A JP7996095 A JP 7996095A JP H08246708 A JPH08246708 A JP H08246708A
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被接着面の状態の良否および風の影響により
性能が大幅に低下したり使用が制約されることがなく、
常に安定した拘束流下を実現できる気体透過性兼防水性
能を備えた液体の流下案内部材を提供すること。 【構成】 気体透過性を備えているが液体の通過を阻止
する性質を持つ基材(2a)と、この基材の上部に設置
された吸液素材(2)からなり、吸液素材は、液体含有
保有量が少なく、流下する液体の一部を吸収し残りの部
分が表面を滑る露出した液体の流れを形成する任意の幅
の主要流下経路(4)と、前記基材の上部にあって、こ
の主要流下経路の側部に位置し、主要流下経路に比べて
液体含浸保有量の大きな副流下経路(5)とを有し、こ
れら主要流下経路と副流下経路に沿った液体の流れを形
成する一方で、流速の違いにより主要流下経路の流れを
拘束するようにした液体の流下案内部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、融雪/冷却/集熱/放
熱/蒸発等の目的で使用する、液体を管理された状態で
規正流下させるための流下案内部材に関する。液体の種
類には、水、地下水、河川水、海水、排液、水耕栽培溶
液等が含まれる。本発明に係る流下案内部材を、例え
ば、鉄板製の屋根や壁面、熱交換金属板や膜構造体の表
面にはり付けて使用すれば、冬期には屋根の除雪または
融雪を行うことができ、夏期には太陽熱の集熱を行うこ
とができ、また冷水を流せば屋根や壁面を冷却すること
ができる。
【0002】
【従来の技術】シートの表面に疎液性部分と親液性部分
をすじ状に交互に設けて液体の流れを規正する流下経路
並列一体構造の流下規正シートは周知となっている。
【0003】こうした接着テープ状の流下案内部材の課
題は、第1に、過酷な条件下での使用および特殊な使用
条件の要求される場合を含めて、如何にして耐久性に優
れた信頼性ある商品を製造するか、第2に、被接着面の
傾斜精度および部材そのものの姿勢の良否により液体の
拘束性能が大きく影響されることである。第3に、屋外
で使用する場合、例えば、融雪部材として使用するケー
スでは、風の影響を受けて液体が部材の流下経路からそ
れてしまうことが挙げられる。本発明の技術問題解決の
対象は、前述した第2と第3の課題に対してのものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、流下案内部材
を瓦棒鉄板屋根にはり付ける場合、鉄板の屋根面そのも
のに凹凸があり、下地に断熱層を付設したものでは、工
事に伴う作業者の歩行により、屋根面の凹凸状態は断熱
層のないものに比べて顕著に認められる。従って、こう
した平面精度に劣る屋根に流下案内部材をはり付けた場
合、流下案内部材の液体に対する拘束性能が低下し、流
下する液体の勢いにより局部的な短絡が起きて規正効果
が失われる。実験段階では通常見られる程度の凹凸面に
対しては流下規正状態は良好であったが、実際の既設屋
根の塗装面は相当に劣化の進行したものも多く見受けら
れるため、現場での流下案内部材付設工事には厳重な品
質管理が要求される。屋根に設置した接着流下案内部材
は風の影響を受け易く、強風に晒された場合、液体は流
下経路から外れて流れる傾向を見せるようになる。外気
温が低くければ、経路から外れた液体は比較的簡単に凍
結してしまう。本発明の目的は、被接着面の状態の良否
および風の影響により性能が大幅に低下したり使用が制
約されることがなく、常に安定した拘束流下を実現でき
る気体透過性兼防水性能を備えた液体の流下案内部材を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前述し
た課題を解決するため、気体透過性を備えているが液体
の通過を阻止する性質を持つ基材と、この基材の上部に
設置された吸液素材から流下案内部材を構成し、吸液素
材には、液体含有保有量が少なく、流下する液体の一部
を吸収し残りの部分が表面を滑る露出した液体の流れを
形成する任意の幅の主要流下経路と、前記基材の上部に
あって、この主要流下経路の側部に位置し、主要流下経
路に比べて液体含浸保有量の大きな副流下経路とを形成
し、これら主要流下経路と副流下経路に沿った液体の流
れを形成する一方で、流速の違いにより主要流下経路の
流れを拘束するようにした。
【0006】
【作用】吸液素材は任意の幅の流下経路を形成してい
る。この任意の幅の流下経路に沿って液体は流下してい
く。吸液素材は液体含浸保有量の少ない主要流下経路
と、この主要流下経路の側部に位置し液体含浸保有量の
大きな副流下経路からなり、主要流下経路を流下する熱
媒体の主流の側部に副流が配置され、主流は副流により
挟まれ、あるいは主流を副流により挟み、且つ、副流を
主流により挟むようにしている。
【0007】主要流下経路は液体含浸保有量が少ないた
め、吸液素材の流下方向に沿って経路表面を滑る露出し
た主流を形成し、また液体含浸保有量が大きい(または
流下抵抗の大きな液体吸収力のある)副流下経路によ
り、主流の側部に緩慢な流れの副流が形成される。
【0008】主要流下経路の方が副流下経路に比べて流
下速度が速いため両方の流れの間には境界域が形成さ
れ、この境界域が規則的に設けられているため、定量的
に把握し易い管理された流下環境が得られる。流下する
液体はより流下し易い主流下経路に止まり、流下状態は
拘束された状態にある。液体が熱媒体の場合、吸液素材
に付着した熱媒体は平面的に均等に広がり、所望の熱量
を保有する平面熱交換体が形成される。
【0009】流下案内部材を融雪装置として使用すれ
ば、前述した主要流下経路により必要量の熱媒体を全面
に広げることができ、長尺の屋根であっても屋根全面に
充分な量の熱を供給することができる。吸液素材はその
全面に主流と副流が存在するため比較的幅の広い吸液素
材を使用でき、側部の疎水性境界層を、必要熱量を保有
した熱媒体の流下しない従来の流下案内部材に比べて大
幅に有効融雪面を広げ融雪能力を高めることができる。
前述した作用は、流下案内部材を放熱、集熱、蒸発装置
として使用する場合にも同様のことが言える。流下案内
部材を水耕栽培溶液供給装置として使用する場合、栽培
溶液を均等に流し、流下過程で周囲雰囲気との間で熱交
換を行い、また周囲雰囲気に面接触させることができ
る。
【0010】基材は、気体透過性を備えているが液体の
通過を阻止する性質を備えている。基材側に流下液体の
一部を蒸発させることができ、また基材外側の湿潤雰囲
気を経路側に回収することも可能である。例えば、流下
案内部材を融雪シートとして鉄板屋根にはり付けて使用
する場合、屋根面と基材との間に水が侵入することがあ
っても、家屋から伝わる熱を受けて侵入した水を基材を
通して蒸発させ除去することができる。流下案内部材を
蒸発シートとして使用する場合、基材の表面から液体を
蒸発させることができる。この蒸発シートは加湿装置と
して使用したり、液体の濃縮装置として使用することが
できる。流下案内部材を放熱シートとして使用する場
合、基材を通じての蒸発潜熱による基材表面を放熱面と
して利用することができる。流下案内部材を集熱シート
として使用する場合、基材により直接に輻射熱を集熱す
る一方で、液体の蒸発を行うことができ、純水製造装置
の構成要素として使用することができる。この場合、基
材が太陽光を受ける位置にあれば、この基材から間隔を
置いて設置される光透過膜が水分の結露面として利用さ
れる。また、基材が太陽光を受けない位置にあれば、こ
の基材から間隔を置いて配置される放熱/冷却面が水分
の結露面として利用される。流下案内部材を屋根の冷却
シートとして使用する場合、所定厚の基材の持つ熱遮断
性により冷却効果は高まり、屋根面との間の接触面を乾
燥状態に保つことができる。流下案内部材を熱交換シー
トとして使用する場合、基材はこの基材に接触する流体
と吸液素材との間の熱交換面としての作用をする。
【0011】
【実施例】以下、添付図面に沿って本発明に係る流下案
内部材の実施例につき詳細に説明する。説明の便宜上、
本発明に係る流下案内部材は、融雪用の部材として利用
した場合を想定して解説されている。図1は、この流下
案内部材を被装着面、例えば、瓦棒屋根の積雪面1には
り付けた状態を示している。流下案内部材は基材2aと
この基材の上部に設置された吸液素材2から構成されて
いる。基材2aは、気体透過性を備えているが液体の通
過を阻止する性質を持つ素材、例えば、フィルムまたは
薄膜の形態で吸液素材に接着されている。基材2aは被
装着面である積雪面に直接接触しているか、または感圧
接着剤を介してはり付けられている。感圧接着剤は全面
に塗布しておく必要はない。例えば、格子縞の形態に塗
布しておくこともできる。こうした部分塗布法によれ
ば、少量の接着剤で効果的に基材をはり付けることがで
き、また基材の端面を通じて基材と被装着面との間に水
分を侵入しにくくすることができる。侵入した水分は縞
の空間に保持され、基材を通して外部に除去される。基
材の固定方法は、その他、任意の方法をとることができ
る。例えば、基材の一部にプラスチック製またはゴム製
の磁石シートを予めはり付けておくことができる。前述
した構造の流下規正部材は、数センチから数十センチの
横幅を持つテープ状に構成することができる。テープ状
に構成しておけば巻いた状態で現場に搬入することがで
き、また取扱い易い。この流下規正部材は傾斜した状態
または垂直に設置することができ、垂直の姿勢をとる場
合には円筒状にしたり、オーロラのような不規則な湾曲
した流下面を形成することができる。シートの設置形態
は他にも様々な使用例が考えられる。
【0012】基材2aは、吸液素材2よりも幅を広く設
定し、基材の側縁部が吸液素材の側縁部の外へ広がるよ
うに構成することができる。このような外縁構成を取り
入れれば、撥水性能の低下した屋根面と吸液素材外縁と
の間に撥水性能に優れた防水基材が介在することにな
る。液体は屋根面に直接接触することはないため、屋根
鉄板腐食防止の観点から都合がよい。また、露出した基
材表面の撥水性により流下案内部材の持つ流下拘束性能
はさらに高まることになる。あるいは、前記基材2a
は、側部に縁を備えた金属製またはプラスチック製の融
雪トレイにはり付けて使用することも可能である。
【0013】吸液素材に沿って熱媒体が流される。この
熱媒体は融雪の呼び水となる性質を備えた液体、例え
ば、地下水等の温水である。吸液素材に沿って流下する
熱媒体は降雪粒子が吸収する。降雪粒子に吸液素材から
流下する熱媒体の一部を吸収させれば雪の白色は消え、
透明なシャーベットが形成される。シャーベットの比重
は1よりも小さいため、熱媒体に浮揚するシャーベット
があれば、この浮遊状態のシャーベットは熱媒体の流速
により流下経路に沿って流下し易くなる。吸液素材の配
列間隔、幅および厚み、熱媒体の温度および流量は選択
事項である。
【0014】熱媒体の熱により生じた融雪水は吸液素材
2が保持し、流下熱媒体と融雪水を含浸する平面蓄熱体
が形成される。融雪水は低温ではあるが所定の熱量を所
有しており、この熱も有効利用される。こうして、吸液
素材の流下経路は平面放熱体を形成し、この流下経路の
上方に位置する雪を他の部分の雪に先行して融雪させる
ことができる。
【0015】降雪量が多く、吸液素材2の流下経路を流
れる熱媒体の保有熱量が即時の融雪に必要な熱量よりも
少なければ雪は堆積していく。この堆積した雪は、流下
経路が平面蓄熱放熱体として機能するため、この流下経
路の上方に位置する雪を他の部分の雪に先行して融雪さ
せることにより積雪表面に顕著な凹凸面を形成し、この
凹凸面の出現により積雪表層の露出表面積を拡大して外
気温または直達日射により、また吸液素材から積雪面に
伝達される熱により融雪を促進することができる。
【0016】前記熱媒体は連続的または間欠的に供給さ
れる。間欠的に供給する場合、流下経路に沿って流下す
る熱媒体にパルス波動を生じさせるように供給圧を変動
させることも可能である。こうした間欠的供給によれ
ば、シャーベットの運搬能率が高まることがある。
【0017】図2は、図1に使用した吸液素材の具体例
を示す斜視説明図である。図示の吸液素材2は、液体含
浸保有量の少ない主要流下経路4と、この主要流下経路
4の両側に位置する液体含浸保有量の大きな副流下経路
5とを備えている。両方の経路部分の間には図示の様な
段差を設け、溝10を形成することができる。主要流下
経路4は厚みが薄く、含浸保有しきれない多くの熱媒体
が経路表面上を露出した状態で滑りながら流下する主流
を形成する。主流の両側に配置された液体含浸保有量の
大きな副流下経路は主要流下経路よりも多くの熱媒体を
含有し、この副流下経路に沿って比較的流量の少ない流
速の遅い副流が形成され、これら熱媒体の主流と副流は
互いに隣接して位置し、吸液素材の全面に沿って流下し
ていく。
【0018】前述の流下経路には、補助加熱手段とし
て、電気発熱体あるいは熱媒体の循環する閉路配管を予
め包み込んでおくことも可能である。
【0019】前記吸液素材の流下経路の少なくとも一部
は、図3に示すように、熱媒体の移動方向に沿って疎水
素材3で覆い保温することができる。疎水素材で覆われ
た部分には、中空な配管通路部分6を設け、吸液素材が
凍結してもこの配管通路部に流す熱媒体により解氷する
ことができる。
【0020】単一の吸液素材が保有する主要流下経路と
副流下経路の設置本数は自由に選択することができる。
これら流下経路の幅は選択事項である。
【0021】前記吸液素材には、主要流下経路を親液性
繊維、例えば、ビニロンのような吸水繊維またはビニロ
ンとポリエステルからなる複合繊維を用いて構成し、ま
た副流下経路をポリエステルのような疎液性繊維を用い
て構成した織布、不織布または編布を使用することがで
きる。また、主要流下経路は平織りとし、副流下経路は
繊維使用量の多い綾織りとする等、任意の織り方を採用
できる。液体吸収性に劣る流下経路とは、必ずしも疎液
性繊維を使用した部分であるというわけではなく、親液
性繊維を使用した液体吸収性に劣る流下経路も含まれ
る。親液性繊維を使用していたとしても、疎液性繊維の
部分に比べてスポット吸収性に劣るならば液体吸収性に
劣る流下経路であると言える。液体吸収性については、
繊維の張力を変えることである程度調節することが可能
である。
【0022】前記織布は疎液性の縦糸と横糸を使用して
織られた織布生地からなり、この織布生地の縦糸に加え
て親液性の縦糸の密集した部分をすじ状に織り込み、疎
液性の織布生地の部分に隣接して親液性の縦糸の密集し
た主要流下経路となる部分を設けて構成することができ
る。
【0023】また、前記不織布は、主要流下経路となる
親液性繊維の密集した部分の側部に副流下経路となる疎
液性繊維の密集した部分を隣接して設けることができ
る。
【0024】また前記織布は、親液性の縦糸と横糸を使
用して織られた織布生地から構成し、この織布生地の縦
糸に加えて側部に副流下経路となる疎液性の縦糸の密集
した部分を織り込み、親液性の織布生地の部分と疎液性
の縦糸の密集した部分を隣接して設けてもよい。
【0025】あるいは、前記織布を親液性の縦糸を使用
して織られた織布生地から構成し、織布生地の縦糸に加
えてこの生地縦糸よりもさらに液体吸収性に富む保液性
の縦糸の密集した部分をすじ状に織り込み、副流下経路
となる前記親液性の織布生地の部分と主要流下経路とな
る前記保液性の縦糸の密集した部分を隣接して設けるこ
ともできる。
【0026】さらに、前記織布は親液性の縦糸を使用し
て織られた織布生地から構成し、織布生地の縦糸に加え
てこの生地縦糸よりも太い径の親液性の縦糸の密集した
部分をすじ状に織り込み、副流下経路となる前記親液性
の織布生地の部分と主要流下経路となる前記太い径の親
液性の縦糸の密集した部分を隣接して設けるようにもで
きる。
【0027】前記織布は疎液性の縦糸を使用して織られ
た織布生地から構成し、織布生地の縦糸に加えてこの生
地縦糸よりも太い径の疎液性の縦糸の密集した部分をす
じ状に織り込み、副流下経路となる前記疎液性の織布生
地の部分に隣接して前記太い径の疎液性の縦糸の密集し
た主要流下経路を形成することも可能である。
【0028】前述の構造とは異なり、前記吸液素材は、
基材とこの基材に接着した液体吸収性に富むその他の任
意の材料、例えば、粉体塗装層の主要流下経路と、この
主要流下経路の側部に配置された液体吸収性に劣る粉体
塗装層から構成することができる。
【0029】また、前記吸液素材は、屋根表面に接着し
た基材に付着した溶射粉体塗装層から構成することがで
きる。
【0030】 この方法とは別に、吸液素材は、基材表
面を加工して形成された荒い細かい凹凸表面の部分から
構成し、液体吸収性に劣る基材表面の部分が副流下経路
を形成し、液体吸収性に富む凹凸表面の部分が主要流下
経路を形成するようにもできる。
【0031】あるいは、前記吸液素材は親液性繊維と疎
液性繊維の両方の繊維を混合したものからなり、主要流
下経路に相当する部分がこれに隣接する副流下経路に相
当する部分よりも親液性繊維の比率が高くなるようにし
て構成することもできる。
【0032】図4は、織布を用いて構成した流下案内部
材の一例を示している。図中にて、参照番号6は主要流
下経路4を構成する縦糸である。この縦糸は、例えば、
十番手(綿糸換算)相当のポリエステル(芯材)/ビニ
ロン(周囲螺旋巻付け)の複合糸を3本撚り合わせたも
のを2本引き揃えて構成されている。また側部の副流下
経路5は、太いポリエステル撚り糸を縦糸7に用いた綾
織り部分であり、前記主要流下経路4と副流下経路5を
構成する横糸8は、十八番手のポリエステル糸4本の撚
り糸から構成されている。
【0033】図示の織布構造によれば、ポリエステル/
ビニロン複合縦糸のうちビニロンの部分が優れた吸液性
を示す。このビニロンの繊維部分は収縮傾向を示すがポ
リエステルに沿って動き、織布そのものに影響はない。
また、この複合縦糸は2本づつ引き揃えて配置したた
め、熱媒体はこの縦糸に沿って移動しようとする傾向を
示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流下案内部材を融雪装置として使用し
た状況を示す斜視説明図。
【図2】流下案内部材の一例を示す斜視説明図。
【図3】流下案内部材の変更例を示す斜視説明図。
【図4】織布を使用した流下案内部材の構造を示す斜視
説明図。
【符号の説明】
1 積雪面 2 吸液素材 2a 基材 3 疎水素材 4 主要流下経路 5 副流下経路 6 中空な配管通路部分 7 主要流下経路の縦糸 8 副流下経路の縦糸 9 織布の横糸 10 主要流下経路の溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04D 5/10 E04D 5/10 D 13/04 13/04 Z

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体透過性を備えているが液体の通過を
    阻止する性質を持つ基材と、この基材の上部に設置され
    た吸液素材からなり、当該吸液素材は、液体含有保有量
    が少なく、流下する液体の一部を吸収し残りの部分が表
    面を滑る露出した液体の流れを形成する任意の幅の主要
    流下経路と、前記基材の上部にあって、この主要流下経
    路の側部に位置し、主要流下経路に比べて液体含浸保有
    量の大きな副流下経路とを有し、これら主要流下経路と
    副流下経路に沿った液体の流れを形成する一方で、流速
    の違いにより主要流下経路の流れを拘束するようにした
    液体の流下案内部材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された液体の流下案内部
    材において、前記基材は蒸発面を形成する液体の流下案
    内部材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載された液体の流下案内部
    材において、前記基材が放熱面、冷却面、融雪面または
    集熱面等の熱交換面を形成している液体の流下案内部
    材。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された液体の流下案内部
    材において、前記基材は外側の表面に感圧接着剤の層を
    有している液体の流下案内部材。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載された液体の流下案内部
    材において、前記基材が感圧接着剤の層からなる液体の
    流下案内部材。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載された液体の流
    下案内部材において、前記感圧接着剤の層が吸液素材ま
    たは基材の表面に格子状に接着されている液体の流下案
    内部材。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載された液体の流下案内部
    材において、前記基材が合成樹脂フィルムまたは合成樹
    脂薄膜からなる液体の流下案内部材。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載された液体の流下案内部
    材において、前記基材がプラスチック製またはゴム製の
    磁石シートを備えている液体の流下案内部材。
  9. 【請求項9】 請求項4から6、および8の何れか1つ
    に記載された液体の流下案内部材において、前記基材は
    鉄板屋根等の金属面に張り付けて使用される液体の流下
    案内部材。
  10. 【請求項10】 請求項4から6、および8の何れか1
    つに記載された液体の流下案内部材において、前記基材
    は車両外板等の金属面に張り付けて使用される液体の流
    下案内部材。
  11. 【請求項11】 請求項4から6、および8の何れか1
    つに記載された液体の流下案内部材において、前記基材
    は煙道、加熱/冷却/培養タンク等の設備器材の外側表
    面に張り付けて使用される液体の流下案内部材。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は基材よりも幅が狭く、基
    材の側縁部が吸液素材の側縁部の外へ広がっている液体
    の流下案内部材。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、織布、不織布または編
    布からなる液体の流下案内部材。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は、主要流下経路が平織り織
    布部分からなり、また前記副流下経路が綾織り部分から
    なる液体の流下案内部材。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は、主要流下経路が薄い平織
    り織布部分からなり、また前記副流下経路が厚い平織り
    織布部分からなる液体の流下案内部材。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は、主要流下経路が薄い綾織
    り織布部分からなり、また前記副流下経路が厚い綾織り
    織布部分からなる液体の流下案内部材。
  17. 【請求項17】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記不織布は、主要流下経路が圧密さ
    れた不織布部分から構成されている液体の流下案内部
    材。
  18. 【請求項18】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が圧密
    された不織布部分からなり、また前記副流下経路が厚い
    織布部分から構成されている液体の流下案内部材。
  19. 【請求項19】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が圧密
    された不織布部分からなり、また前記副流下経路が厚い
    織布部分からなる液体の流下案内部材。
  20. 【請求項20】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が薄い
    織布部分からなり、また前記副流下経路が厚い不織布部
    分からなる液体の流下案内部材。
  21. 【請求項21】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が薄い
    編布部分からなり、また前記副流下経路が厚い編布部分
    からなる液体の流下案内部材。
  22. 【請求項22】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が樹脂
    シート部分からなり、また前記副流下経路が厚い織布、
    不織布または編布部分からなる液体の流下案内部材。
  23. 【請求項23】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材の流下経路に沿って液体の
    循環する閉路配管または電気発熱体の設置されている液
    体の流下案内部材。
  24. 【請求項24】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、吸液素材の流下経路に沿って熱媒体を流
    し、吸液素材を平面蓄熱放熱体として作用させ、この吸
    液素材上に降る雪を解かすように用いる液体の流下案内
    部材。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載された液体の流下案
    内部材において、前記液体は間欠的に供給され、流下経
    路に沿って流下する液体にパルス波動を生じさせる液体
    の流下案内部材。
  26. 【請求項26】 請求項24に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材の流下経路の少なくとも
    一部を液体の移動方向に沿って疎水素材で覆い保温する
    ようにした液体の流下案内部材。
  27. 【請求項27】 請求項24に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材の流下経路は、露出した
    吸液素材の部分と、これに隣接する疎水素材で覆われた
    部分と、疎水素材で覆われた部分に位置する配管通路部
    分とでなる液体の流下案内部材。
  28. 【請求項28】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、所定数の主要流下経路
    とこれら流下経路の側部を占める副流下経路を備えてい
    る液体の流下案内部材。
  29. 【請求項29】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が親液性
    繊維を用いて構成され、また副流下経路が疎液性繊維の
    織布、不織布または編布からなる液体の流下案内部材。
  30. 【請求項30】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、主要流下経路と副流下
    経路が親液性繊維を用いて構成された織布、不織布また
    は編布からなる液体の流下案内部材。
  31. 【請求項31】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、主要流下経路が疎液性
    繊維を用いて構成され、また副流下経路が親液性繊維か
    ら構成した織布、不織布または編布からなる液体の流下
    案内部材。
  32. 【請求項32】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、主要流下経路と副流下
    経路が疎液性繊維を用いて構成された織布、不織布また
    は編布からなる液体の流下案内部材。
  33. 【請求項33】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は織布からなり、主要流下
    経路が平織り部分を形成し、また副流下経路が綾織り部
    分を形成している液体の流下案内部材。
  34. 【請求項34】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、基材とこの基材に接着
    した液体吸収性に富むその他の任意の材料、例えば、粉
    体塗装層の主要流下経路と、この主要流下経路の側部に
    配置された液体吸収性に劣る粉体塗装層からなる液体の
    流下案内部材。
  35. 【請求項35】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、屋根表面に接着した基
    材に付着させた溶射粉体塗装層からなる液体の流下案内
    部材。
  36. 【請求項36】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記吸液素材は、基材の表面を加工して
    形成された荒い細かい凹凸表面の部分からなり、液体吸
    収性に劣る基材表面の部分が副流下経路を形成し、液体
    吸収性に富む凹凸表面の部分が主要流下経路を形成して
    いる液体の流下案内部材。
  37. 【請求項37】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は疎液性の縦糸と横糸を使用
    して織られた織布生地からなり、この織布生地の縦糸に
    加えて親液性の縦糸の密集した部分をすじ状に織り込
    み、副流下経路となる疎液性の織布生地の部分に隣接し
    て親液性の縦糸の密集した主要流下経路を形成してなる
    液体の流下案内部材。
  38. 【請求項38】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記不織布は、主要流下経路となる親
    液性繊維の密集した部分の側部に副流下経路となる疎液
    性繊維の密集した部分を隣接して設けてなる液体の流下
    案内部材。
  39. 【請求項39】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は親液性の縦糸と横糸を使用
    して織られた織布生地からなり、この織布生地の縦糸に
    加えて疎液性の縦糸の密集した部分をすじ状に織り込
    み、主要流下経路となる親液性の織布生地の部分に隣接
    して疎液性の縦糸の密集した副流下経路を形成してなる
    液体の流下案内部材。
  40. 【請求項40】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は親液性の縦糸を使用して織
    られた織布生地からなり、織布生地の縦糸に加えてこの
    生地縦糸よりもさらに液体吸収性に富む保液性の縦糸の
    密集した部分をすじ状に織り込み、副流下経路となる前
    記親液性の織布生地の部分に隣接して保液性の縦糸の密
    集した主要流下経路を形成してなる液体の流下案内部
    材。
  41. 【請求項41】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は親液性の縦糸を使用して織
    られた織布生地からなり、織布生地の縦糸に加えてこの
    生地縦糸よりも太い径の親液性の縦糸の密集した部分を
    すじ状に織り込み、副流下経路となる前記親液性の織布
    生地の部分に隣接して前記太い径の親液性の縦糸の密集
    した主要流下経路を形成してなる液体の流下案内部材。
  42. 【請求項42】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記織布は疎液性の縦糸を使用して織
    られた織布生地からなり、織布生地の縦糸に加えてこの
    生地縦糸よりも太い径の疎液性の縦糸の密集した部分を
    すじ状に織り込み、副流下経路となる前記疎液性の織布
    生地の部分に隣接して前記太い径の疎液性の縦糸の密集
    した主要流下経路を形成してなる液体の流下案内部材。
  43. 【請求項43】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材は、基材とこの基材に接
    着した液体吸収性に富むその他の任意の材料、例えば、
    厚みの薄い粉体塗装層の主要流下経路と、この主要流下
    経路の側部に配置された厚みのある粉体塗装層から形成
    してなる液体の流下案内部材。
  44. 【請求項44】 請求項13に記載された液体の流下案
    内部材において、前記吸液素材の主要流下経路と副流下
    経路は、親液性繊維と疎液性繊維の両方の繊維を混合し
    た材質のものからなり、主要流下経路に相当する部分が
    これに隣接する副流下経路に相当する部分よりも親液性
    繊維の比率が高くなるようにして構成されている液体の
    流下案内部材。
  45. 【請求項45】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記流下案内部材は傾斜面を形成するよ
    うにして用いられる液体の流下案内部材。
  46. 【請求項46】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記流下案内部材は垂直面を形成するよ
    うにして用いられる液体の流下案内部材。
  47. 【請求項47】 請求項1に記載された液体の流下案内
    部材において、前記流下案内部材は円筒を形成するよう
    にして用いられる液体の流下案内部材。
  48. 【請求項48】 気体透過性を備えているが液体の通過
    を阻止する性質を持つ基材と、この基材の上部にあって
    表面を滑る露出した液体の流れを形成する液体含浸保有
    量の少ない平織り織布部分からなる主要流下経路と、こ
    の主要流下経路の側部に位置し、主要流下経路に比べて
    液体の流れにくい綾織り織布部分からなる副流下経路と
    を有し、前記主要流下経路を構成する縦糸と横糸のう
    ち、縦糸の少なくとも一部が液体吸収性に富む繊維材料
    からなり、これら主要流下経路と副流下経路に沿った熱
    媒体の流れを形成する一方で、流速の違いにより主要流
    下経路の流れを拘束するようにした液体の流下案内部
    材。
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