JPH08246312A - 表面性が改良された交絡ウェブの製造法 - Google Patents
表面性が改良された交絡ウェブの製造法Info
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- JPH08246312A JPH08246312A JP7047120A JP4712095A JPH08246312A JP H08246312 A JPH08246312 A JP H08246312A JP 7047120 A JP7047120 A JP 7047120A JP 4712095 A JP4712095 A JP 4712095A JP H08246312 A JPH08246312 A JP H08246312A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 交絡ウェブの水流跡を消去し、表面性の優れ
た交絡ウェブの製造法を提供する。 【構成】 水流により交絡された交絡ウェブとした後、
2層の平行した多孔質支持体間に密着一体化させ、該交
絡ウェブに対し相対的に移動する水流を、少なくとも一
方の多孔質支持体上から噴射することを特徴とする表面
性が改良された交絡ウェブの製造法。好ましくは、多孔
質支持体上から噴射された水流が、交絡ウェブとの相対
的移動方向に対し、直角方向のベクトルを有する相対的
移動を行うこと特徴とする。さらに好ましくは、交絡ウ
ェブに水流を噴射した後も、連続して、交絡ウェブが2
層の平行した多孔質支持体間で密着一体化していること
を特徴とする。
た交絡ウェブの製造法を提供する。 【構成】 水流により交絡された交絡ウェブとした後、
2層の平行した多孔質支持体間に密着一体化させ、該交
絡ウェブに対し相対的に移動する水流を、少なくとも一
方の多孔質支持体上から噴射することを特徴とする表面
性が改良された交絡ウェブの製造法。好ましくは、多孔
質支持体上から噴射された水流が、交絡ウェブとの相対
的移動方向に対し、直角方向のベクトルを有する相対的
移動を行うこと特徴とする。さらに好ましくは、交絡ウ
ェブに水流を噴射した後も、連続して、交絡ウェブが2
層の平行した多孔質支持体間で密着一体化していること
を特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面性が改良された交
絡ウェブの製造法に関する。さらに詳しくは、交絡ウェ
ブに高圧水流を特殊な状態で噴射することにより、水流
跡が消去できる表面性が改良された交絡ウェブの製造法
に関するものである。
絡ウェブの製造法に関する。さらに詳しくは、交絡ウェ
ブに高圧水流を特殊な状態で噴射することにより、水流
跡が消去できる表面性が改良された交絡ウェブの製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、織布に代わり不織布が多くの分野
で広く用いられてきている。低コストで生産性が高いこ
とから、従来の織布の代用物としての用途、あるいは織
布では得られない性能を付与できることから、機能性不
織布としての用途が考えられる。さらに、従来、紙パル
プを素材とした分野にも不織布の機能性を生かし、高性
能材料としての供給が盛んとなってきた。
で広く用いられてきている。低コストで生産性が高いこ
とから、従来の織布の代用物としての用途、あるいは織
布では得られない性能を付与できることから、機能性不
織布としての用途が考えられる。さらに、従来、紙パル
プを素材とした分野にも不織布の機能性を生かし、高性
能材料としての供給が盛んとなってきた。
【0003】そのなかでも、特に、高圧水流をウェブに
噴射し、ウェブを形成する繊維を3次元的に交絡する方
法を用いて、得られた不織布は、布に近い風合いをも
ち、肌触り、ドレープ性に優れることから、注目を集め
ている。この方法は、水流交絡法などの名称で呼ばれて
いる。
噴射し、ウェブを形成する繊維を3次元的に交絡する方
法を用いて、得られた不織布は、布に近い風合いをも
ち、肌触り、ドレープ性に優れることから、注目を集め
ている。この方法は、水流交絡法などの名称で呼ばれて
いる。
【0004】水流交絡法においては、一般的に、多孔質
支持体に繊維質を含有するウェブを積載、搬送し、ウェ
ブ上方から高圧柱状水流を噴射することにより、繊維を
交絡させているため、交絡終了後のウェブには、ウェブ
搬送方向と平行に柱状水流の跡が残る。
支持体に繊維質を含有するウェブを積載、搬送し、ウェ
ブ上方から高圧柱状水流を噴射することにより、繊維を
交絡させているため、交絡終了後のウェブには、ウェブ
搬送方向と平行に柱状水流の跡が残る。
【0005】比較的、大きなメッシュの支持体を用い、
開孔模様のある不織布、孔開き不織布と称する不織布を
製造する場合は、これらの水流跡は肉眼的には観察され
ない。しかしながら、100メッシュ前後の支持体を用
いた場合、水流跡が残り、外観上欠点となるばかりか、
繊維質がウェブ搬送方向(縦方向)に選択的に配列し、
縦横比の大きなウェブとなること、交絡にむらができる
ことなど、不織布性能上も好ましくない。水流交絡不織
布に対するユーザーの要望は益々高度化しており、その
一つとして水流跡の目立たない不織布が要求される場が
増えつつある。
開孔模様のある不織布、孔開き不織布と称する不織布を
製造する場合は、これらの水流跡は肉眼的には観察され
ない。しかしながら、100メッシュ前後の支持体を用
いた場合、水流跡が残り、外観上欠点となるばかりか、
繊維質がウェブ搬送方向(縦方向)に選択的に配列し、
縦横比の大きなウェブとなること、交絡にむらができる
ことなど、不織布性能上も好ましくない。水流交絡不織
布に対するユーザーの要望は益々高度化しており、その
一つとして水流跡の目立たない不織布が要求される場が
増えつつある。
【0006】そこで、これらの欠点を改良すべく、柱状
水流を発生する装置の改良が様々な方法で開示されてい
る。特公昭47−30740号公報では、流体噴射孔を
含む多孔板が連続的に移動しうる様なノズルを示し、該
多孔板を繊維束の進行方向と直角に往復運動する方法が
開示されている。これにより、互いに方向を逆転する斜
め方向の絡合線を有する不織布が得られ、幅方向にも高
強力な不織布が得られるとしている。
水流を発生する装置の改良が様々な方法で開示されてい
る。特公昭47−30740号公報では、流体噴射孔を
含む多孔板が連続的に移動しうる様なノズルを示し、該
多孔板を繊維束の進行方向と直角に往復運動する方法が
開示されている。これにより、互いに方向を逆転する斜
め方向の絡合線を有する不織布が得られ、幅方向にも高
強力な不織布が得られるとしている。
【0007】特公昭62−12342号公報では、流体
噴射ノズルを複数備えるノズルヘッダーを螺旋軌道を描
きつつ回転させ、流体を噴射させる方法が開示されてい
る。これにより、縦横の交絡強度にむらがなく、梨地調
の表面を有する不織布が得られるとしている。
噴射ノズルを複数備えるノズルヘッダーを螺旋軌道を描
きつつ回転させ、流体を噴射させる方法が開示されてい
る。これにより、縦横の交絡強度にむらがなく、梨地調
の表面を有する不織布が得られるとしている。
【0008】本出願人は、特開平5−33251号公報
において、ウェブを搬送する支持体を搬送方向に対し、
往復運動させ、水流跡を消去する方法を提案している。
において、ウェブを搬送する支持体を搬送方向に対し、
往復運動させ、水流跡を消去する方法を提案している。
【0009】特公平1−35933号公報では、高速流
体噴射装置とウェブ供給装置を同方向に連動、揺動させ
る方法が開示されている。これにより、きわめて均質な
3次元交絡が得られ、柔軟性、強度に優れた不織布が得
られるとしている。
体噴射装置とウェブ供給装置を同方向に連動、揺動させ
る方法が開示されている。これにより、きわめて均質な
3次元交絡が得られ、柔軟性、強度に優れた不織布が得
られるとしている。
【0010】特開平5−239753号公報では、不織
布と噴射ノズルとの間に円筒状の網または開口板を介在
させ、直線状の打撃痕(水流跡)のつかない方法で交絡
する方法およびその装置を開示している。
布と噴射ノズルとの間に円筒状の網または開口板を介在
させ、直線状の打撃痕(水流跡)のつかない方法で交絡
する方法およびその装置を開示している。
【0011】また、パーフォジェット社カタログでは、
パターンを彫刻したスクリーンシリンダーを介し、ウォ
ーターニードルでウェブ上に柄写し込む方法が記載され
ている。
パターンを彫刻したスクリーンシリンダーを介し、ウォ
ーターニードルでウェブ上に柄写し込む方法が記載され
ている。
【0012】一方、均一なウェブを用いた交絡不織布の
開発も盛んに行われているが、本出願人による特開平6
−6584号公報では、繊維長の短い繊維(低アスペク
ト比の繊維)からなるウェブを交絡したものについて、
繊維間でのずれがウェブ内の歪となり、不織布上にぼこ
つき、しわとなって現れることを記載している。
開発も盛んに行われているが、本出願人による特開平6
−6584号公報では、繊維長の短い繊維(低アスペク
ト比の繊維)からなるウェブを交絡したものについて、
繊維間でのずれがウェブ内の歪となり、不織布上にぼこ
つき、しわとなって現れることを記載している。
【0013】表面を改良すべく低圧での表面処理を試み
た場合も、これと同様の現象が現れる。上述の方法で
は、水流を消去できたとしても、しわの発生やぼこつき
を抑制することは困難であり、水流交絡不織布に対する
ユーザーの要望の高度化に対応することが難しい状況に
ある。
た場合も、これと同様の現象が現れる。上述の方法で
は、水流を消去できたとしても、しわの発生やぼこつき
を抑制することは困難であり、水流交絡不織布に対する
ユーザーの要望の高度化に対応することが難しい状況に
ある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するためのものであり、水流跡が消去され、
表面性の優れた高性能の不織布を提供することを目的と
する。
課題を解決するためのものであり、水流跡が消去され、
表面性の優れた高性能の不織布を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、2層の平行した
多孔質支持体と交絡ウェブを密着させ、少なくとも一方
の多孔質支持体上から水流を噴射することで、交絡ウェ
ブの表面性を改良できることを見い出した。さらには、
水流の噴射部位を選択することで、表面性を改良するこ
とに伴い発生する欠点をも抑制できるという予想外の効
果を見い出した。本発明は、これらの知見をもとに達成
されたものである。
題を解決するために鋭意検討した結果、2層の平行した
多孔質支持体と交絡ウェブを密着させ、少なくとも一方
の多孔質支持体上から水流を噴射することで、交絡ウェ
ブの表面性を改良できることを見い出した。さらには、
水流の噴射部位を選択することで、表面性を改良するこ
とに伴い発生する欠点をも抑制できるという予想外の効
果を見い出した。本発明は、これらの知見をもとに達成
されたものである。
【0016】即ち、水流により交絡された交絡ウェブと
した後、2層の平行した多孔質支持体間に密着一体化さ
せ、該交絡ウェブに対し相対的に移動する水流を、少な
くとも一方の多孔質支持体上から噴射することを特徴と
する表面性が改良された交絡ウェブの製造法である。
した後、2層の平行した多孔質支持体間に密着一体化さ
せ、該交絡ウェブに対し相対的に移動する水流を、少な
くとも一方の多孔質支持体上から噴射することを特徴と
する表面性が改良された交絡ウェブの製造法である。
【0017】また、多孔質支持体上から噴射された水流
が、交絡ウェブとの相対的移動方向に対し、直角方向の
ベクトルを有する相対的移動を行うことを特徴とする前
記の表面性が改良された交絡ウェブの製造法である。
が、交絡ウェブとの相対的移動方向に対し、直角方向の
ベクトルを有する相対的移動を行うことを特徴とする前
記の表面性が改良された交絡ウェブの製造法である。
【0018】さらには、交絡ウェブに水流を噴射した後
も、連続して、交絡ウェブが2層の平行した多孔質支持
体間で密着一体化していることを特徴とする前記の表面
性が改良された交絡ウェブの製造法である。
も、連続して、交絡ウェブが2層の平行した多孔質支持
体間で密着一体化していることを特徴とする前記の表面
性が改良された交絡ウェブの製造法である。
【0019】以下、本発明を詳細に説明する。まず、交
絡ウェブについて説明を行う。本発明の交絡ウェブと
は、水流交絡法により、水流で繊維が交絡されたもので
ある。交絡前のウェブについては特に制約はなく、例え
ば、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式法、湿式抄
造法、あるいはこれらを任意に積層したものを用いるこ
とができる。また、編織布からなる布帛、補強用のネッ
トを積層、あるいはサンドイッチしたものも好ましい。
絡ウェブについて説明を行う。本発明の交絡ウェブと
は、水流交絡法により、水流で繊維が交絡されたもので
ある。交絡前のウェブについては特に制約はなく、例え
ば、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式法、湿式抄
造法、あるいはこれらを任意に積層したものを用いるこ
とができる。また、編織布からなる布帛、補強用のネッ
トを積層、あるいはサンドイッチしたものも好ましい。
【0020】前記のウェブを、多孔質支持体上に積載
し、任意の回数、速度で、水流を噴射し、繊維の交絡を
行い、交絡ウェブを得る。圧力は5〜250kg/cm2が好
ましい範囲である。
し、任意の回数、速度で、水流を噴射し、繊維の交絡を
行い、交絡ウェブを得る。圧力は5〜250kg/cm2が好
ましい範囲である。
【0021】本発明の方法では、その目的は、水流交絡
ウェブの表面性の改良にあるため、本発明で用いる交絡
ウェブは、あらかじめ、ある程度の強度を付与されたも
のが好ましい。強度のないウェブ、交絡が弱いウェブを
用いた場合は、噴射側のワイヤーに繊維が付着したり、
噴射による交絡力が弱く、該ウェブの内側まで交絡が及
ばないため、層間での剥離が発生するという問題が生
じ、連続運転に支障を来す。ある程度、水流交絡が施さ
れた交絡ウェブであれば、目付け、厚み、繊維の種類に
制限はない。
ウェブの表面性の改良にあるため、本発明で用いる交絡
ウェブは、あらかじめ、ある程度の強度を付与されたも
のが好ましい。強度のないウェブ、交絡が弱いウェブを
用いた場合は、噴射側のワイヤーに繊維が付着したり、
噴射による交絡力が弱く、該ウェブの内側まで交絡が及
ばないため、層間での剥離が発生するという問題が生
じ、連続運転に支障を来す。ある程度、水流交絡が施さ
れた交絡ウェブであれば、目付け、厚み、繊維の種類に
制限はない。
【0022】交絡ウェブを構成する繊維の種類として
は、例えば、有機合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天
然繊維、金属繊維、セラミック繊維、無機繊維などが挙
げられる。
は、例えば、有機合成繊維、半合成繊維、再生繊維、天
然繊維、金属繊維、セラミック繊維、無機繊維などが挙
げられる。
【0023】有機合成繊維とは、例えば、ポリエテレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチ
レンなどのポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12などのナイロン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
塩化ビニル、ウレタンなど、さらには、芳香族ポリアミ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリベ
ンズイミダゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキ
サゾールなどの樹脂を成分とする繊維を言う。これらの
樹脂は、ホモポリマー、コポリマー、ブレンド、共重合
体などの形で利用できる。また、繊維は、複数の樹脂の
組み合わせによる、芯鞘構造、サイドバイサイド構造、
剥離分割構造、海島構造をとる、いわゆる複合繊維の形
態をとるものであっても良い。
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチ
レンなどのポリオレフィン、ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン12などのナイロン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
塩化ビニル、ウレタンなど、さらには、芳香族ポリアミ
ド、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリベ
ンズイミダゾール、ポリパラフェニレンベンゾビスオキ
サゾールなどの樹脂を成分とする繊維を言う。これらの
樹脂は、ホモポリマー、コポリマー、ブレンド、共重合
体などの形で利用できる。また、繊維は、複数の樹脂の
組み合わせによる、芯鞘構造、サイドバイサイド構造、
剥離分割構造、海島構造をとる、いわゆる複合繊維の形
態をとるものであっても良い。
【0024】半合成繊維とは、例えば、トリアセテー
ト、ジアセテートなどの繊維を言う。
ト、ジアセテートなどの繊維を言う。
【0025】再生繊維とは、例えば、ビスコースレーヨ
ン、ポリノジックレーヨン、リオセルなどの再生セルロ
ースやコラーゲン、アルギン酸、キチン質などを溶液に
したものを紡糸した繊維を言う。
ン、ポリノジックレーヨン、リオセルなどの再生セルロ
ースやコラーゲン、アルギン酸、キチン質などを溶液に
したものを紡糸した繊維を言う。
【0026】天然繊維とは、草本・木本植物から単離さ
れたもので、例えば、麻、コットン、ラミー、木材パル
プ、ケナフ、コウゾ、ミツマタ、バガスなどのセルロー
ス系繊維、羊毛、絹などの蛋白質系繊維を言う。
れたもので、例えば、麻、コットン、ラミー、木材パル
プ、ケナフ、コウゾ、ミツマタ、バガスなどのセルロー
ス系繊維、羊毛、絹などの蛋白質系繊維を言う。
【0027】金属繊維とは、例えば、ステンレス、銅な
どの繊維を言う。
どの繊維を言う。
【0028】無機繊維とは、例えば、ガラス、炭素、活
性炭、グラファイトなどの繊維、あるいはアルミナ、チ
ラノなどのセラミック繊維を言う。
性炭、グラファイトなどの繊維、あるいはアルミナ、チ
ラノなどのセラミック繊維を言う。
【0029】また、これらの繊維を染色したもの、表面
に金属を蒸着、溶射したもの、吸水性、吸湿性、導電
性、難燃性、脱臭性、抗菌性、紫外線遮蔽性、保温性、
抗アレルギー性、イオン交換性などの機能を付与したも
のであってもよい。
に金属を蒸着、溶射したもの、吸水性、吸湿性、導電
性、難燃性、脱臭性、抗菌性、紫外線遮蔽性、保温性、
抗アレルギー性、イオン交換性などの機能を付与したも
のであってもよい。
【0030】ここで用いる繊維の繊維の断面形状は、円
形、楕円形のみならず偏平、三角、Y型、T型、U型、
星型、ドッグボーン型など、いわゆる異型断面形状をと
るものであってもよい。また、中空状のものであっても
よい。
形、楕円形のみならず偏平、三角、Y型、T型、U型、
星型、ドッグボーン型など、いわゆる異型断面形状をと
るものであってもよい。また、中空状のものであっても
よい。
【0031】次に、多孔質支持体につき説明を行う。本
発明で用いる多孔質支持体とは、多孔質状のもので、噴
射された水流が、容易に通過するもの、また、多孔質支
持体を通過した後、ウェブに到達し、ウェブを通過した
水が、さらにその下の多孔質支持体を通過するものであ
ればよい。一例として、ブロンズやステンレスなどの金
属製、あるいはポリアミドや強化ポリエステルなどのプ
ラスチック製のフィラメントを用いた平織り、綾織りな
どの織り方のワイヤー、または金属板をパンチングする
ことにより得られた多孔質板などが例示される。多孔質
支持体は、前記のワイヤー状の場合は10〜200メッ
シュ程度のものを利用することができる。
発明で用いる多孔質支持体とは、多孔質状のもので、噴
射された水流が、容易に通過するもの、また、多孔質支
持体を通過した後、ウェブに到達し、ウェブを通過した
水が、さらにその下の多孔質支持体を通過するものであ
ればよい。一例として、ブロンズやステンレスなどの金
属製、あるいはポリアミドや強化ポリエステルなどのプ
ラスチック製のフィラメントを用いた平織り、綾織りな
どの織り方のワイヤー、または金属板をパンチングする
ことにより得られた多孔質板などが例示される。多孔質
支持体は、前記のワイヤー状の場合は10〜200メッ
シュ程度のものを利用することができる。
【0032】便宜的に、水流を噴射する側の多孔質支持
体を「噴射側支持体」、交絡ウェブを挟み反対側にあり
余剰水を排出する側の多孔質支持体を「排出側支持体」
と略称し、両方の多孔質支持体について、次に説明す
る。噴射側支持体と排出側支持体の開孔率、開孔の大き
さの違いについては特に制約はないが、用いる交絡ウェ
ブにより、噴射側支持体および排出側支持体とも、開孔
率、開孔の大きさを適宜調節することは必要である。
体を「噴射側支持体」、交絡ウェブを挟み反対側にあり
余剰水を排出する側の多孔質支持体を「排出側支持体」
と略称し、両方の多孔質支持体について、次に説明す
る。噴射側支持体と排出側支持体の開孔率、開孔の大き
さの違いについては特に制約はないが、用いる交絡ウェ
ブにより、噴射側支持体および排出側支持体とも、開孔
率、開孔の大きさを適宜調節することは必要である。
【0033】次に、交絡ウェブが2層の平行した多孔質
支持体に密着した状態について説明する。2層の平行し
た多孔質支持体に交絡ウェブが密着した状態とは、2層
の多孔質支持体間に交絡ウェブがサンドイッチされ、2
層の多孔質支持体とウェブとが密着した状態にあり、接
点で密着し、即座に密着が解除されるのではなく、任意
の距離あるいは時間において、密着状態が続くものを指
す。
支持体に密着した状態について説明する。2層の平行し
た多孔質支持体に交絡ウェブが密着した状態とは、2層
の多孔質支持体間に交絡ウェブがサンドイッチされ、2
層の多孔質支持体とウェブとが密着した状態にあり、接
点で密着し、即座に密着が解除されるのではなく、任意
の距離あるいは時間において、密着状態が続くものを指
す。
【0034】水流は、該交絡ウェブに対し相対的に移動
する。この時、多孔質支持体と交絡ウェブは、密着状態
にあり、両者は同調して、水流と相対的に移動する。相
対的に移動させる方法としては、水流を固定し多孔質支
持体を移動させる方法、水流を移動させる方法、両方を
移動させる方法が考えられるが、連続生産を考慮すれ
ば、前者の方法が最も好ましい方法である。
する。この時、多孔質支持体と交絡ウェブは、密着状態
にあり、両者は同調して、水流と相対的に移動する。相
対的に移動させる方法としては、水流を固定し多孔質支
持体を移動させる方法、水流を移動させる方法、両方を
移動させる方法が考えられるが、連続生産を考慮すれ
ば、前者の方法が最も好ましい方法である。
【0035】次に、本発明で用いる水流につき説明す
る。水流の状態は、多孔質支持体に噴射することで、交
絡ウェブには特に制限はないが、微細な複数のノズルあ
るいはオリフィスより噴射された水流で、カテーン状、
散水状、柱状のものが任意に利用できる。カーテン状で
あればその幅、散水・柱状であれば噴出孔の孔径が50
〜200μm、そのピッチは0.5〜2mm程度のもの
を適宜選択できる。水圧に関しても特に制限はないが、
5〜200kg/cm2程度の範囲で適宜選択して使用でき
る。
る。水流の状態は、多孔質支持体に噴射することで、交
絡ウェブには特に制限はないが、微細な複数のノズルあ
るいはオリフィスより噴射された水流で、カテーン状、
散水状、柱状のものが任意に利用できる。カーテン状で
あればその幅、散水・柱状であれば噴出孔の孔径が50
〜200μm、そのピッチは0.5〜2mm程度のもの
を適宜選択できる。水圧に関しても特に制限はないが、
5〜200kg/cm2程度の範囲で適宜選択して使用でき
る。
【0036】一般例を挙げれば、交絡の弱いウェブに対
しては、表面の繊維が移動しやすく、小さな幅、径のノ
ズル、広いピッチ、低圧の水流で表面性の改良が可能で
あり、強固に交絡されたウェブに対しては、表面の繊維
も動きにくいため、大きな幅、径のノズル、狭いピッ
チ、高圧の水流を用いる必要がある。しかしながら、多
孔質支持体の開孔率、開孔の大きさ、さらには水流とウ
ェブとの相対速度などの要因から、必ずしもこの条件に
限定されるわけでないことをここで述べておく。
しては、表面の繊維が移動しやすく、小さな幅、径のノ
ズル、広いピッチ、低圧の水流で表面性の改良が可能で
あり、強固に交絡されたウェブに対しては、表面の繊維
も動きにくいため、大きな幅、径のノズル、狭いピッ
チ、高圧の水流を用いる必要がある。しかしながら、多
孔質支持体の開孔率、開孔の大きさ、さらには水流とウ
ェブとの相対速度などの要因から、必ずしもこの条件に
限定されるわけでないことをここで述べておく。
【0037】次に、水流を多孔質支持体上から噴射する
方法について説明する。本発明の方法においては、水流
は2層の多孔質支持体のうちの少なくとも一方の多孔質
支持体上から噴射することができる。また、表面性の改
良をより促進させる目的から、両方の多孔質支持体上か
ら同時に噴射してもよく、複数の列数の水流を用いても
よい、さらには、2回以上、水流を噴射してもよい。
方法について説明する。本発明の方法においては、水流
は2層の多孔質支持体のうちの少なくとも一方の多孔質
支持体上から噴射することができる。また、表面性の改
良をより促進させる目的から、両方の多孔質支持体上か
ら同時に噴射してもよく、複数の列数の水流を用いても
よい、さらには、2回以上、水流を噴射してもよい。
【0038】噴射側支持体より噴射された後の余剰水
は、排出側支持体から自然に除去されるか、強制的に除
去すること方法がとられる。例えば、サクションボック
スなどで吸引し、排出する方法などは好ましい方法であ
る。また、噴射側支持体上での余剰水は、交絡ウェブの
表面性の改良に悪影響を及ぼす可能性が大きいため、余
剰水が発生しないような条件を交絡ウェブにより選択す
ることが重要である。
は、排出側支持体から自然に除去されるか、強制的に除
去すること方法がとられる。例えば、サクションボック
スなどで吸引し、排出する方法などは好ましい方法であ
る。また、噴射側支持体上での余剰水は、交絡ウェブの
表面性の改良に悪影響を及ぼす可能性が大きいため、余
剰水が発生しないような条件を交絡ウェブにより選択す
ることが重要である。
【0039】噴射側支持体により部分的に遮られた水流
は、ウェブ表面で特殊な方向に噴射され、乱流により、
表面性の改良を行うことがきると考えられる。
は、ウェブ表面で特殊な方向に噴射され、乱流により、
表面性の改良を行うことがきると考えられる。
【0040】また、本発明において、交絡ウェブと水流
との相対的移動方向と、その相対的移動方向に対し、直
角方向のベクトルを有する移動を組み合わることで、交
絡ウェブ表面での乱流化が促進さ、交絡ウェブの表面性
の改良が促進されると考えられる。一例として、水流を
交絡ウェブの相対的な移動方向に対し、直角方向に往復
運動する方法、また、水流を交絡ウェブ上で回転運動さ
せる方法などが好ましい方法である。
との相対的移動方向と、その相対的移動方向に対し、直
角方向のベクトルを有する移動を組み合わることで、交
絡ウェブ表面での乱流化が促進さ、交絡ウェブの表面性
の改良が促進されると考えられる。一例として、水流を
交絡ウェブの相対的な移動方向に対し、直角方向に往復
運動する方法、また、水流を交絡ウェブ上で回転運動さ
せる方法などが好ましい方法である。
【0041】本発明において、水流の噴射場所は、交絡
ウェブが2層の支持体間にある状態であれば特に制限は
ない。しかしながら、交絡ウェブが湿式抄造法、静電植
毛法、カード法において、短い短繊維(アスペクト比の
小さい繊維)を含有する場合や、繊維が剛直で屈曲が難
しいため交絡が困難な繊維を含有する場合、柱状水流に
比べ、散水流や支持体を介した水流では、表面性は改良
されるものの、打撃力が弱いため、繊維の移動が大き
く、繊維同士のずれにより交絡ウェブ内に歪が生じる。
水流により表面性が改良された交絡ウェブが、水流、お
よび多孔質支持体間から、即座に、解放された状態にな
ったとき、本出願人による特開平6−65848号公報
に開示されるように、交絡ウェブ内の歪が、しわやぼこ
つきとなって出現すると考えられる。
ウェブが2層の支持体間にある状態であれば特に制限は
ない。しかしながら、交絡ウェブが湿式抄造法、静電植
毛法、カード法において、短い短繊維(アスペクト比の
小さい繊維)を含有する場合や、繊維が剛直で屈曲が難
しいため交絡が困難な繊維を含有する場合、柱状水流に
比べ、散水流や支持体を介した水流では、表面性は改良
されるものの、打撃力が弱いため、繊維の移動が大き
く、繊維同士のずれにより交絡ウェブ内に歪が生じる。
水流により表面性が改良された交絡ウェブが、水流、お
よび多孔質支持体間から、即座に、解放された状態にな
ったとき、本出願人による特開平6−65848号公報
に開示されるように、交絡ウェブ内の歪が、しわやぼこ
つきとなって出現すると考えられる。
【0042】本発明の方法において、水流噴射後も、交
絡ウェブを2層の多孔質支持体に密着した状態で保持す
ることで、しわやぼこつきの発生を抑制できることを見
い出した。即ち、水流噴射後も2層の多孔質支持体間に
ウェブを密着した状態で、保持され続けることで、歪が
分散され、あるいは緩和されて、しわやぼこつきが抑制
されるためと考えられる。
絡ウェブを2層の多孔質支持体に密着した状態で保持す
ることで、しわやぼこつきの発生を抑制できることを見
い出した。即ち、水流噴射後も2層の多孔質支持体間に
ウェブを密着した状態で、保持され続けることで、歪が
分散され、あるいは緩和されて、しわやぼこつきが抑制
されるためと考えられる。
【0043】以上から、水流が噴射される位置について
は、2層の多孔質支持体から、密着が解放される直前で
なく、ある一定の距離をおいた場所であることが好まし
い。噴射する水流の列数、水流を噴射する装置数につい
ても、特に制限はなく、ウェブの状況、多孔質支持体に
応じて適宜選択できる。
は、2層の多孔質支持体から、密着が解放される直前で
なく、ある一定の距離をおいた場所であることが好まし
い。噴射する水流の列数、水流を噴射する装置数につい
ても、特に制限はなく、ウェブの状況、多孔質支持体に
応じて適宜選択できる。
【0044】
【作用】本発明の表面性が改良された交絡ウェブの製造
法により、水流交絡された交絡ウェブであれば、交絡ウ
ェブの種類、目付け、厚みに関係なく、その表面性を改
良することができる。また、噴射する水流を揺動させる
ことで、表面性の改良がさらに促進される。さらに、水
流を噴射後、多孔質支持体間に交絡ウェブを密着した状
態で適当な距離を保持することで、従来の表面性の改良
に伴い発生する欠点を抑制できることが、見い出され
た。本発明の方法を用い、得られた不織布は、衣料、メ
ディカルのみならず、ワイパー、濾材などの産業資材な
ど広い用途で汎用的に利用することができる。
法により、水流交絡された交絡ウェブであれば、交絡ウ
ェブの種類、目付け、厚みに関係なく、その表面性を改
良することができる。また、噴射する水流を揺動させる
ことで、表面性の改良がさらに促進される。さらに、水
流を噴射後、多孔質支持体間に交絡ウェブを密着した状
態で適当な距離を保持することで、従来の表面性の改良
に伴い発生する欠点を抑制できることが、見い出され
た。本発明の方法を用い、得られた不織布は、衣料、メ
ディカルのみならず、ワイパー、濾材などの産業資材な
ど広い用途で汎用的に利用することができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の方法を用いた実施例を挙げ
て、具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定され
るものではない。
て、具体的に説明するが、本発明は本実施例に限定され
るものではない。
【0046】まず、本発明の交絡ウェブの製造法を実施
する製造装置の一例を挙げて具体的に説明する。
する製造装置の一例を挙げて具体的に説明する。
【0047】図1は、本発明の交絡ウェブの製造法を実
施するコンベヤータイプ製造装置の一例を示す概略斜視
図、図2は、図1で示した製造装置の概略側面図であ
る。図1および図2は、コンベヤータイプの2層の多孔
質支持体(排出側支持体1、噴射側支持体2)、高圧水
流噴射装置3を備えており、排出側支持体1はA1の方
向、噴出側支持体2はA2の方向に回転移動し、交絡ウ
ェブ4が同調して、A3の方向移動する。2層の排出側
支持体1はロール7、8、9、10、噴射側支持体2は
ロール11、12、13、14により支持され、回転移
動することができる。高圧水流噴射装置3より、水流5
が噴射され、交絡ウェブ4の表面性の改良が行われる。
余剰水は、サクションボックス6より吸引除去される。
図3は、反対側の多孔質支持体である排出側支持体1を
シリンダータイプとした本発明の交絡ウェブの製造法を
実施するシリンダータイプ製造装置の一例を示す概略側
面図である。何れの方法でも、表面性が改良された交絡
ウェブ15が得られる。
施するコンベヤータイプ製造装置の一例を示す概略斜視
図、図2は、図1で示した製造装置の概略側面図であ
る。図1および図2は、コンベヤータイプの2層の多孔
質支持体(排出側支持体1、噴射側支持体2)、高圧水
流噴射装置3を備えており、排出側支持体1はA1の方
向、噴出側支持体2はA2の方向に回転移動し、交絡ウ
ェブ4が同調して、A3の方向移動する。2層の排出側
支持体1はロール7、8、9、10、噴射側支持体2は
ロール11、12、13、14により支持され、回転移
動することができる。高圧水流噴射装置3より、水流5
が噴射され、交絡ウェブ4の表面性の改良が行われる。
余剰水は、サクションボックス6より吸引除去される。
図3は、反対側の多孔質支持体である排出側支持体1を
シリンダータイプとした本発明の交絡ウェブの製造法を
実施するシリンダータイプ製造装置の一例を示す概略側
面図である。何れの方法でも、表面性が改良された交絡
ウェブ15が得られる。
【0048】また、図1に示したB1は、高圧水流噴射
装置3による往復運動の方向を示し、この方法により、
表面性の改良はより促進される。
装置3による往復運動の方向を示し、この方法により、
表面性の改良はより促進される。
【0049】図4は、表面性の改良方法である散水化さ
れた水流16による従来の交絡ウェブの製造法を実施す
る製造装置の一例を示す概略側面図である。図5は、噴
射側支持体2をシリンダータイプとした従来の交絡ウェ
ブの製造法を実施する製造装置の一例を示す概略側面図
である。何れの方法も、交絡が困難な繊維を用いたとき
は、表面性は改良されるものの、ウェブ内に歪が生じ、
その歪を分散、緩和する方法が講じられないため、しわ
やぼこつきが発生した交絡ウェブ17となる。
れた水流16による従来の交絡ウェブの製造法を実施す
る製造装置の一例を示す概略側面図である。図5は、噴
射側支持体2をシリンダータイプとした従来の交絡ウェ
ブの製造法を実施する製造装置の一例を示す概略側面図
である。何れの方法も、交絡が困難な繊維を用いたとき
は、表面性は改良されるものの、ウェブ内に歪が生じ、
その歪を分散、緩和する方法が講じられないため、しわ
やぼこつきが発生した交絡ウェブ17となる。
【0050】図6は、2系列の高圧水流噴射装置3、1
8を備えた本発明の交絡ウェブの製造法を実施するコン
ベヤータイプ製造装置の一例を示す概略側面図である。
図1〜3の製造装置を用いたと同様、表面性が改良され
た交絡ウェブが得られる。
8を備えた本発明の交絡ウェブの製造法を実施するコン
ベヤータイプ製造装置の一例を示す概略側面図である。
図1〜3の製造装置を用いたと同様、表面性が改良され
た交絡ウェブが得られる。
【0051】実施例1 繊度1.5デニール、繊維長38mmで機械捲縮が付与さ
れたポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(帝人
社製)をカードマシンを用い、目付け20g/m2のウェブ
を製造し、これを4枚積層し、100メッシュのステン
レス製支持体に積載し、ウェブ搬送速度は10m/分で
高圧柱状水流により水流交絡を行い、ウェブ(比較例
1)を得た。交絡は、3列の高圧水流噴射装置を備えた
装置にて行った。1列目はノズル径120μm、ノズル
間隔1.2mm、2列で水圧70kgf/cm2、2列目はノ
ズル径100μm、ノズル間隔0.6mm、1列で水圧
70kgf/cm2、3列目ははノズル径100μm、ノズル
間隔0.6mm、1列で水圧70kgf/cm2である。この
条件でのもと表裏1回ずつ行った。
れたポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(帝人
社製)をカードマシンを用い、目付け20g/m2のウェブ
を製造し、これを4枚積層し、100メッシュのステン
レス製支持体に積載し、ウェブ搬送速度は10m/分で
高圧柱状水流により水流交絡を行い、ウェブ(比較例
1)を得た。交絡は、3列の高圧水流噴射装置を備えた
装置にて行った。1列目はノズル径120μm、ノズル
間隔1.2mm、2列で水圧70kgf/cm2、2列目はノ
ズル径100μm、ノズル間隔0.6mm、1列で水圧
70kgf/cm2、3列目ははノズル径100μm、ノズル
間隔0.6mm、1列で水圧70kgf/cm2である。この
条件でのもと表裏1回ずつ行った。
【0052】このようにして得た交絡ウェブを、図1
(図2)に示す装置を用いてウェブの加工を行った。ノ
ズル径150μm、ノズル間隔1mmの高圧水流噴射装
置を1台と、ブロンズ製100メッシュの排出側支持
体、ブロンズ製40メッシュの噴射側多孔質体を用い、
ウェブ表面の改質を行った。水圧100kgf/cm2、速度
10m/分で、表裏の改良を行い、110℃で乾燥を行
い、不織布を得た。
(図2)に示す装置を用いてウェブの加工を行った。ノ
ズル径150μm、ノズル間隔1mmの高圧水流噴射装
置を1台と、ブロンズ製100メッシュの排出側支持
体、ブロンズ製40メッシュの噴射側多孔質体を用い、
ウェブ表面の改質を行った。水圧100kgf/cm2、速度
10m/分で、表裏の改良を行い、110℃で乾燥を行
い、不織布を得た。
【0053】比較例1 実施例1の表面性の改良を行う前のウェブを110℃で
乾燥し、不織布を得た。
乾燥し、不織布を得た。
【0054】実施例2 繊度0.4デニール、繊維長10mmのPET繊維(クラ
レ社製)を用い、水中で離解分散を行い円網抄紙機で目
付け80g/m2のウェブを製造し、これを2層積層し、
実施例1の条件で交絡ウェブを得た。ただし、水圧は1
00kgf/cm2で行った。
レ社製)を用い、水中で離解分散を行い円網抄紙機で目
付け80g/m2のウェブを製造し、これを2層積層し、
実施例1の条件で交絡ウェブを得た。ただし、水圧は1
00kgf/cm2で行った。
【0055】図1の装置で、ノズル径120μm、ノズ
ル間隔1mmの高圧水流噴射装置を1台と、ブロンズ製
100メッシュの排出側支持体、ブロンズ製40メッシ
ュの噴射側支持体を用い、ウェブ表面の改質を行った。
水圧100kgf/cm2、速度10m/分で行った。
ル間隔1mmの高圧水流噴射装置を1台と、ブロンズ製
100メッシュの排出側支持体、ブロンズ製40メッシ
ュの噴射側支持体を用い、ウェブ表面の改質を行った。
水圧100kgf/cm2、速度10m/分で行った。
【0056】比較例2 実施例2の表面性の改良を行う前のウェブを110℃で
乾燥し、不織布を得た。
乾燥し、不織布を得た。
【0057】比較例3 図4に示したような散水化した水流を噴射する装置を用
いてウェブの加工を行う以外は実施例2と同様に行っ
た。比較例3の条件で行ったものは、水流跡は緩和され
てはいるものの、しわが発生し、外観が劣ったものとな
った。
いてウェブの加工を行う以外は実施例2と同様に行っ
た。比較例3の条件で行ったものは、水流跡は緩和され
てはいるものの、しわが発生し、外観が劣ったものとな
った。
【0058】比較例4 図5に示したように噴射側の多孔質支持体をシリンダー
タイプのものを用いる以外は実施例2と同様に行った。
比較例4の条件で行ったものは、水流跡は緩和されては
いるものの、しわ、ぼこつきが発生し、外観が劣ったも
のとなった。
タイプのものを用いる以外は実施例2と同様に行った。
比較例4の条件で行ったものは、水流跡は緩和されては
いるものの、しわ、ぼこつきが発生し、外観が劣ったも
のとなった。
【0059】実施例3 実施例2と同じ方法で抄造されたウェブを2層積層し、
交絡を行った。但し、交絡は全てのノズルをウェブ搬送
方向と直角方向に、振幅20mm、100回/分の割合
で往復運動させて行った。
交絡を行った。但し、交絡は全てのノズルをウェブ搬送
方向と直角方向に、振幅20mm、100回/分の割合
で往復運動させて行った。
【0060】さらに、実施例2と同じ方法を用いて、表
面の改質を行った。但し、水流を、交絡ウェブ搬送方向
と直角方向に、振幅20mm、300回/分の割合で往
復運動させて行った。
面の改質を行った。但し、水流を、交絡ウェブ搬送方向
と直角方向に、振幅20mm、300回/分の割合で往
復運動させて行った。
【0061】比較例5 実施例3の表面性の改良を行う前の交絡ウェブを110
℃で乾燥し、不織布を得た。
℃で乾燥し、不織布を得た。
【0062】以下、実施例1〜3および比較例1〜3で
得た交絡ウェブについて、下記目視評価方法に従って評
価し、その結果を下記表1に示した。水流跡の状態は、
×:水流跡が目立つ、△:水流跡がやや改善されてい
る、○水流跡がかなり改善されている、◎:水流跡が殆
ど目立たない、の4段階で評価した。しわおよびぼこつ
きの発生の有無を目視にて同時にて評価した。
得た交絡ウェブについて、下記目視評価方法に従って評
価し、その結果を下記表1に示した。水流跡の状態は、
×:水流跡が目立つ、△:水流跡がやや改善されてい
る、○水流跡がかなり改善されている、◎:水流跡が殆
ど目立たない、の4段階で評価した。しわおよびぼこつ
きの発生の有無を目視にて同時にて評価した。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明により、交絡ウェブの表面性を改
良できる。また、交絡が困難な繊維を含有する交絡ウェ
ブを用いた場合、表面性の改良に伴い発生する欠点を抑
制できることが明らかとなった。
良できる。また、交絡が困難な繊維を含有する交絡ウェ
ブを用いた場合、表面性の改良に伴い発生する欠点を抑
制できることが明らかとなった。
【図1】本発明の交絡ウェブの製造法を実施するコンベ
ヤータイプ製造装置の一例を示す概略斜視図。
ヤータイプ製造装置の一例を示す概略斜視図。
【図2】本発明の交絡ウェブの製造法を実施するコンベ
ヤータイプ製造装置の一例を示す概略側面図。
ヤータイプ製造装置の一例を示す概略側面図。
【図3】本発明の交絡ウェブの製造法を実施するシリン
ダータイプ製造装置の一例を示す概略側面図。
ダータイプ製造装置の一例を示す概略側面図。
【図4】従来の交絡ウェブの製造法を実施する製造装置
の一例を示す概略側面図。
の一例を示す概略側面図。
【図5】従来の交絡ウェブの製造法を実施するシリンダ
ータイプ製造装置の一例を示す概略側面図。
ータイプ製造装置の一例を示す概略側面図。
【図6】本発明の交絡ウェブの製造法を実施する高圧水
流噴射装置を2系列備えたコンベヤータイプ製造装置の
一例を示す概略側面図。
流噴射装置を2系列備えたコンベヤータイプ製造装置の
一例を示す概略側面図。
1 排出側支持体 2 噴射側支持体 3、18 高圧水流噴射装置 4 交絡ウェブ 5、19 水流 6、20 サクションボックス 7、8、9、10、11、12、13、14 ロール 15 表面性が改良された交絡ウェブ 16 散水化された水流 17 表面性が改良されているが、しわやぼこつきが発
生している交絡ウェブ A1、A2 多孔質支持体の移動方向 A3 ウェブの移動方向 B1 高圧水流噴射装置の揺動方向
生している交絡ウェブ A1、A2 多孔質支持体の移動方向 A3 ウェブの移動方向 B1 高圧水流噴射装置の揺動方向
Claims (3)
- 【請求項1】 水流により交絡された交絡ウェブを、2
層の平行した多孔質支持体間に密着一体化させ、該交絡
ウェブに対し相対的に移動する水流を、少なくとも一方
の多孔質支持体上から噴射することを特徴とする表面性
が改良された交絡ウェブの製造法。 - 【請求項2】 多孔質支持体上から噴射された水流が、
交絡ウェブとの相対的移動方向に対し、直角方向のベク
トルを有する相対的移動を行うことを特徴とする請求項
1記載の表面性が改良された交絡ウェブの製造法。 - 【請求項3】 交絡ウェブに水流を噴射した後も、連続
して、交絡ウェブが2層の平行した多孔質支持体間で密
着一体化していることを特徴とする請求項1または2記
載の表面性が改良された交絡ウェブの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7047120A JPH08246312A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 表面性が改良された交絡ウェブの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7047120A JPH08246312A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 表面性が改良された交絡ウェブの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08246312A true JPH08246312A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12766308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7047120A Pending JPH08246312A (ja) | 1995-03-07 | 1995-03-07 | 表面性が改良された交絡ウェブの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08246312A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002369782A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-24 | Sansho Shigyo Kk | 清掃用シート及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-03-07 JP JP7047120A patent/JPH08246312A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002369782A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-24 | Sansho Shigyo Kk | 清掃用シート及びその製造方法 |
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