JPH08246119A - 金属の表面処理装置 - Google Patents

金属の表面処理装置

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JPH08246119A
JPH08246119A JP7045888A JP4588895A JPH08246119A JP H08246119 A JPH08246119 A JP H08246119A JP 7045888 A JP7045888 A JP 7045888A JP 4588895 A JP4588895 A JP 4588895A JP H08246119 A JPH08246119 A JP H08246119A
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JP
Japan
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plasma
torches
magnetic
metal surface
electron flow
Prior art date
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Pending
Application number
JP7045888A
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English (en)
Inventor
Seiji Nomura
誠治 野村
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のプラズマトーチを並設して同時にリメ
ルト処理する場合の相互間の磁気吹きによる精度低下を
解決する。 【構成】 複数のプラズマトーチを並設して金属の表面
を同時に溶融処理する金属の表面処理装置において、上
記複数のプラズマトーチの各々の周囲にプラズマアーク
の発生方向を可変制御する磁気攪拌制御装置を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、例えばプラズマアー
ク等の高密度熱エネルギー源である電子流を発生する複
数の電子流トーチを並設して金属の表面を同時に溶融処
理する金属の表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば高密度熱エネルギー源である電子
流としてプラズマアークを利用した、アルミニウム合金
や鋳鉄等金属部材の溶接、溶融装置は、プラズマトーチ
として例えば特開平2−147169号公報に示される
ように従来から知られている。そして、該装置を同様の
金属製品の再溶融処理(リメルト処理)に使用すること
も、従来より自動車用エンジンシリンダヘッド部の吸排
気弁間領域の内部応力向上加工(対熱疲労強度向上加工)
などの分野において多く採用されている。
【0003】そして、該後者の場合において、その加工
効率、生産性を向上させるために、例えば図4に示すよ
うに、上記のような複数のプラズマトーチを2本(図4
の符号21,22参照)並設して同時に当該ワーク3の表
面を再溶融処理する並設加工方法が採用されることがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に複数のプラズマトーチ21,22を2本並設して使用
するようにした場合、各トーチ21,22間の間隔が所
定距離以上に近くなると、発生するプラズマアーク同士
の磁気吹き(アークブロー)の影響により、例えば図4に
示すように相互のプラズマアーク7,7が水平面方向内
側に傾むく現象が発生し、各々の再溶融処理面3a,3a
に対して正確な衝射位置精度を保てなくなる問題を生じ
る。
【0005】これは、例えば図5に示すように、上記プ
ラズマアーク7,7自体が上方から下方に流れる電子流
であり、右ネジの法則に基く磁界が矢印のように発生
し、該磁界が相互に相手側プラズマアークを吸引力V2
によって吸引するためである。なお、図5は、一方側を
中心として示したが、他方側でも同様の事情となる。
【0006】上掲の公知例公報中には、例えばプラズマ
アーク中において、ミグアークの位置および角度の何れ
か一方を変化させることにより発生するプラズマアーク
の強度分布を変える技術思想が開示されているが、その
ようにプラズマアークの強度分布を変える方法では、該
問題を解決することができない。
【0007】本願発明は、このような事情に基いてなさ
れたもので、上記プラズマアーク自体が磁気の影響を受
ける電子流であることに着眼して磁気制御を行うことに
より、アーク方向をコントロール可能として、上記のよ
うな問題を解決した金属の表面処理装置を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そして、本願発明は、該
目的を達成するために、次のような課題解決手段を備え
て構成されている。
【0009】すなわち、先ず本願発明の金属の表面処理
装置は、例えば複数のプラズマトーチ等電子流トーチを
並設して金属の表面を同時に溶融又は再溶融処理する金
属の表面処理装置において、上記複数のプラズマトーチ
等電子流トーチの各々の周囲にプラズマアーク等電子流
の発生方向を例えば回転方向等任意の方向に可変制御す
る磁気制御装置を設けて構成されている。
【0010】そして、上記磁気制御装置は、例えば上記
プラズマトーチ等電子流トーチのトーチ部外周囲に巻成
された電磁コイルと該電磁コイルに矩形波電流を流す矩
形波電源とから構成されており、また、そのトーチ部直
下で例えば1〜30ガウスの交番磁界を発生させるよう
に構成されている。
【0011】
【作用】したがって、本願発明の金属の表面処理装置で
は、上記構成に対応して次のような作用が得られる。
【0012】すなわち、本願発明の金属の表面処理装置
の構成では、以上のように、複数のプラズマトーチ等電
子流トーチを並設して金属の表面を同時に溶融又は再溶
融処理する金属の表面処理装置において、上記複数のプ
ラズマトーチ等電子流トーチの各々のトーチ部周囲にプ
ラズマアーク等電子流の発生方向を回転方向等任意の方
向に可変制御する磁気制御装置を設けているので、当該
磁気制御装置により電子流であるプラズマアーク等溶融
ビームの発生方向が任意の方向に可変コントロールされ
る。
【0013】そのため、上述の図4のように並設された
例えば2本のプラズマトーチ等電子流トーチの間隔が所
定距離以上に小さく、相互のプラズマアーク等電子流間
の磁気吹きにより、発生するプラズマアーク等電子流が
所定の方向に傾むくような場合には、それと反対方向又
は求心方向に磁力が作用する磁界を形成することによ
り、本来の適正なトーチ直下方向にプラズマアーク等電
子流の発生方向を可変設定することができるようにな
る。
【0014】その場合において、上記磁気制御装置が、
特にトーチ部外周囲に巻成された電磁コイルと該電磁コ
イルに矩形波電流を流す矩形波電源とから構成されてい
ると、より正確な交番磁界を形成することができ、回転
方向への磁気攪拌が可能になるとともにその制御も容易
になる。
【0015】また、該交番磁界の強度は、母材の溶融部
自体に磁気攪拌を生じさせないために、例えば上記トー
チ部直下において1〜30ガウスが適当であり、上記磁
気制御装置は、トーチ部直下で1〜30ガウスの範囲の
交番磁界を発生するように構成されていることが適切で
ある。
【0016】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の金属の表面処理
装置によると、プラズマアーク等電子流同士の磁気吹き
による溶融部のビードのうねりや位置ズレを生じること
なく、高精度のメルト、リメルト処理が可能となる。
【0017】従って、複数のプラズマトーチ等電子流ト
ーチの並設加工による生産性の向上効果を問題なく実現
することができる。
【0018】
【実施例】図1〜図3は、例えば複数のプラズマトーチ
を並設して構成した本願発明の実施例に係る金属の表面
処理装置の構成および作用を示している。
【0019】先ず図1は、同装置のワークリメルト処理
(再溶融処理)状態における全体的な構成を表しており、
符号1は第1のプラズマトーチ、2は第2のプラズマト
ーチ、3は該第1、第2の2つのプラズマトーチ1,2
によってリメルト処理される例えばエンジンのシリンダ
ヘッド等のアルミニウム合金製ワークである。
【0020】上記第1、第2のプラズマトーチ1,2
は、相互に並列した状態で一体的に固定され、ワーク3
の一端から他端方向に移動可能に支持されている。該第
1、第2のプラズマトーチ1,2は、例えば図2に詳細
に示すように、棒状のプラズマ電極4を中心として、そ
の外周囲に各々筒状のパイロットガスノズル5、シール
ドカセット6を順次同心状に配設して構成されている。
そして、上記パイロットガスノズル5内には、パイロッ
トガス供給源から例えばアルゴン等の不活性ガスを採用
したパイロットガスが供給され、そのノズル先端側噴口
部5aから上記ワーク3の予じめ設定されたリメルト処
理部3a方向に向けて吹き出されるようになっている。
また、上記シールドカセット6内にも同様の不活性ガス
が供給され、その先端側開口部6aから上記ワーク3側
リメルト処理部3a外周囲方向に吹き出されるようにな
っている。
【0021】そして、該不活性ガス雰囲気中において、
上記プラズマ電極4に所定の電源電圧が印加されると、
図示のように当該プラズマ電極4の先端4aからは高密
度エネルギー熱源である電子流の一種であるビーム状の
プラズマアーク7が生成され、該プラズマアーク7が上
記ワーク3のリメルト処理部3aに衝射されることによ
って当該リメルト処理部3aの母材が図示のようにプラ
ズマトーチ1,2の移動方向に所望の深さで再溶融され
てゆく。
【0022】該局部的なリメルト完了部8は、ワーク3
のアルミニウム合金母材全体への熱伝導(熱拡散)による
自己冷却作用によって内部応力を十分に高くした状態で
急冷凝固され、組織が微細化されて、その強度(特に対
熱疲労強度)が強化向上される。
【0023】一方、該第1、第2のプラズマトーチ1,
2の上記シールドカセット6下端部の外周には、図1に
示すように各々第1、第2の電磁コイル9,10がリン
グ状に巻成固定されており、該第1、第2の電磁コイル
9,10の各々には第1、第2の矩形波電源11,12か
ら励磁電流として矩形波電流がそれぞれ供給されるよう
になっている。
【0024】上記第1、第2の電磁コイル9,10は、
例えば図3(電極部縦断面図)に示すように、それぞれ上
記第1、第2の矩形波電源11,12による所定周期で
の電流の印加方向の変化によって上記プラズマ電極4,
4からのプラズマアーク7,7に相互に作用する磁力(磁
気ベクトルV2)の方向が変わり、プラズマアーク7を所
定の半径で右又は左回り方向に回転させる磁気攪拌作用
を生じる。この結果、図5に示したような相手側磁界か
らの吸引力V2が打ち消され求心力が高まる。そして、
これによりプラズマアーク7本来の直下方向のベクトル
1と上記相手側磁界の影響による吸引力V2とを合成し
た略直下方向へのベクトルV3でのプラズマアーク7が
生じるようになる。その結果、例えば隣合う第1、第2
のプラズマトーチ1,2各々での磁気吹きが生じにくく
なり、図4に示した従来のような相互の磁気吹きによる
プラズマアーク7,7の傾き現象は殆んど発生しなくな
る。
【0025】したがって、該構成によると、設定された
リメルト処理部3a,3aに対して適切かつ正確にプラズ
マアーク7,7を衝射できるようになり、ビードのうね
りや位置ズレがなくリメルト処理精度が向上するととも
に、複数のプラズマトーチの並設により、加工効率、生
産性を有効に向上させることができるようになる。
【0026】そして、以上の場合における第1、第2の
電磁コイル9,10の巻数および印加電流値は、例えば
上記第1、第2の各プラズマトーチ1,2直下部での磁
束密度(磁界強度)が1〜30ガウスの範囲の値となるよ
うに設定することが効果的である。例えば同磁束密度が
31ガウス以上になると、リメルト部の母材そのものが
攪拌される現象を生じ、リメルト部の溶融深さが浅くな
るとともに指向性凝固を妨げるようになり、かつ不活性
ガス混入によるピンホール欠陥を生じる欠点がある。
【0027】なお、以上の実施例ではプラズマアークに
よるリメルト処理の場合について説明したが、本願発明
は要するに磁気攪拌の可能な全ての場合、例えばリメル
ト用の高密度熱エネルギー源が少なくとも磁気コントロ
ールの可能な電子流によって形成されるティグアーク
(TIGアーク)や電子ビームを利用するものなどの場合
にも全く同様に適用できるものであることは言うまでも
ない。
【0028】また、その技術思想の本質そのものから見
ると、何も複数のプラズマトーチを並設して同時使用す
る場合だけでなく、例えば単一のプラズマトーチの場合
の磁気吹き現象低減手段としても十分に有効なものであ
る。
【0029】さらに、また電磁コイル9,10への印加
電源は、必ずしも上述のような矩形波電源でなくても良
く、例えば交流電源でも良い。要するに磁気攪拌作用を
実現できる動作電源であれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例に係る金属の表面処
理装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】図2は、同装置のプラズマトーチ部の構造を示
す要部の拡大縦断面図である。
【図3】図3は、同装置要部の磁気攪拌作用を説明する
説明用縦断面図である。
【図4】図4は、従来の金属の表面処理装置の構成を示
す側面図である。
【図5】図5は、同従来の金属の表面処理装置の問題点
を示す説明図である。
【符号の説明】
1は第1のプラズマトーチ、2は第2のプラズマトー
チ、3はワーク、4はプラズマ電極、7はプラズマアー
ク、8はリメルト完了部、9は第1の電磁コイル、10
は第2の電磁コイル、11は第1の矩形波電源、12は
第2の矩形波電源である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 9/08 8315−4E B23K 9/08 C 10/00 502 8315−4E 10/00 502Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子流トーチを並設して金属の表
    面を同時に溶融処理する金属の表面処理装置において、
    上記複数の電子流トーチの各々の周囲に、電子流の発生
    方向を可変制御する磁気制御装置を設けたことを特徴と
    する金属の表面処理装置。
  2. 【請求項2】 磁気制御装置は、トーチ部外周囲に巻成
    された電磁コイルと該電磁コイルに矩形波電流を流す矩
    形波電源とから構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の金属の表面処理装置。
  3. 【請求項3】 磁気制御装置は、トーチ部直下で1〜3
    0ガウスの交番磁界を発生するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の金属の表面処理装
    置。
JP7045888A 1995-03-06 1995-03-06 金属の表面処理装置 Pending JPH08246119A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108890102A (zh) * 2018-09-04 2018-11-27 湘潭大学 一种磁控等离子弧摆动的方法
CN109986482A (zh) * 2019-04-04 2019-07-09 四川大学 用于金属材料或机械零部件的电磁处理设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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