JPH08245679A - 酸化鉄グルコサミン複合体、その製法および用途 - Google Patents
酸化鉄グルコサミン複合体、その製法および用途Info
- Publication number
- JPH08245679A JPH08245679A JP7092936A JP9293695A JPH08245679A JP H08245679 A JPH08245679 A JP H08245679A JP 7092936 A JP7092936 A JP 7092936A JP 9293695 A JP9293695 A JP 9293695A JP H08245679 A JPH08245679 A JP H08245679A
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- JP
- Japan
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- glucosamine
- iron oxide
- composite
- iron
- phosphoric acid
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】高い燐酸吸着能を示し、安定で経口吸着剤とし
て使用できる酸化鉄グルコサミン複合体を提供する。 【構成】グルコサミン存在下で鉄塩を加水分解して得ら
れる酸化鉄グルコサミン複合体及び上記複合体を有効成
分として含む燐酸吸着剤。
て使用できる酸化鉄グルコサミン複合体を提供する。 【構成】グルコサミン存在下で鉄塩を加水分解して得ら
れる酸化鉄グルコサミン複合体及び上記複合体を有効成
分として含む燐酸吸着剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、慢性腎不全症あるいは
高燐酸症などに付随する骨疾患において有害である燐酸
を消化管内あるいは血液潅流時において吸着除去し、血
清燐酸濃度の調節に有用な新規な酸化鉄グルコサミン複
合体、及びその製法に関するものである。
高燐酸症などに付随する骨疾患において有害である燐酸
を消化管内あるいは血液潅流時において吸着除去し、血
清燐酸濃度の調節に有用な新規な酸化鉄グルコサミン複
合体、及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまで、経口による燐酸吸着剤として
は水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウムなどが臨床的に用いられてきた。しかし、長期投与
によりこれらが体内に過剰に蓄積され、それぞれ高アル
ミニウム症、高カルシウム症、高マグネシウム症などの
副作用を起こす可能性が指摘され、副作用の生じない経
口燐酸吸着剤の開発が急務となっている。
は水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウムなどが臨床的に用いられてきた。しかし、長期投与
によりこれらが体内に過剰に蓄積され、それぞれ高アル
ミニウム症、高カルシウム症、高マグネシウム症などの
副作用を起こす可能性が指摘され、副作用の生じない経
口燐酸吸着剤の開発が急務となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来の経口燐酸吸着剤の欠点を解決し、優れた
燐酸吸着性を示し、安定な吸着剤を提供することにあ
る。
のような従来の経口燐酸吸着剤の欠点を解決し、優れた
燐酸吸着性を示し、安定な吸着剤を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の経口
吸着剤の有する欠点を改良すべく鋭意研究を行った結
果、グルコサミンの存在下で鉄塩を加水分解して得られ
た酸化鉄グルコサミン複合体が、安定で高い燐酸吸着性
能を示すことを見出した。鉄含量を基準にして燐酸吸着
性を比較すると、本複合体は、グルコサミンを添加しな
いで同様に操作して得られた酸化鉄に比べて約4倍の能
力があることが明らかとなり、また、鉄キトサン錯体
(山口ら Bull.Chem.Soc.Jpn.,6
5,1866(1992))と比較しても1.5−2倍
の能力であることがわかり、複合体を形成させることに
よって予想外の効果を納めることができた。さらに、塩
酸酸性溶液中でもほとんど溶解せず、グルコサミンある
いは鉄の溶出はほとんどみられず極めて安定であり、p
H1.5−7.5の範囲で燐酸吸着性能がほとんどかわ
らないことを見出した。このことは、本発明品を経口吸
着剤として実際に使用する際極めて重要な性能である。
吸着剤の有する欠点を改良すべく鋭意研究を行った結
果、グルコサミンの存在下で鉄塩を加水分解して得られ
た酸化鉄グルコサミン複合体が、安定で高い燐酸吸着性
能を示すことを見出した。鉄含量を基準にして燐酸吸着
性を比較すると、本複合体は、グルコサミンを添加しな
いで同様に操作して得られた酸化鉄に比べて約4倍の能
力があることが明らかとなり、また、鉄キトサン錯体
(山口ら Bull.Chem.Soc.Jpn.,6
5,1866(1992))と比較しても1.5−2倍
の能力であることがわかり、複合体を形成させることに
よって予想外の効果を納めることができた。さらに、塩
酸酸性溶液中でもほとんど溶解せず、グルコサミンある
いは鉄の溶出はほとんどみられず極めて安定であり、p
H1.5−7.5の範囲で燐酸吸着性能がほとんどかわ
らないことを見出した。このことは、本発明品を経口吸
着剤として実際に使用する際極めて重要な性能である。
【0005】
【実施例】以下は、本発明化合物の製造例、試験例を示
すものであるが、本発明は、これらの実施例によって何
ら限定されるものではない。
すものであるが、本発明は、これらの実施例によって何
ら限定されるものではない。
【0006】製造例 グルコサミン塩酸塩4.31g
(0.02mol)を水100mlに溶解し、1mol
/lの水酸化ナトリウム水溶液20mlを加えて1時間
攪拌する。これに所定量の硫酸鉄を加え室温で24時間
窒素雰囲気で攪拌する。反応終了後、エチルアルコール
約100ml加えて沈殿物を濾過乾燥して粉末状の酸化
鉄グルコサミン複合体を得た。得られた複合体の鉄含有
量はフェナントロリン吸光光度法により、グルコサミン
含量はElson−Morgan反応によって定量し
た。
(0.02mol)を水100mlに溶解し、1mol
/lの水酸化ナトリウム水溶液20mlを加えて1時間
攪拌する。これに所定量の硫酸鉄を加え室温で24時間
窒素雰囲気で攪拌する。反応終了後、エチルアルコール
約100ml加えて沈殿物を濾過乾燥して粉末状の酸化
鉄グルコサミン複合体を得た。得られた複合体の鉄含有
量はフェナントロリン吸光光度法により、グルコサミン
含量はElson−Morgan反応によって定量し
た。
【0007】試験例 酸化鉄グルコサミン複合体をはじ
め各試験体10mgをL字管に秤りとり、これに燐酸標
準溶液(0.1mgPO4/ml)10mlを入れて3
7℃で振とうした後、取り出して遠心分離した上澄液の
燐酸濃度をモリブデン青吸光光度法で測定した。こうし
て得られた酸化鉄グルコサミン複合体をはじめ、グルコ
サミンを加えないで同様に製造した酸化鉄、従前品であ
る鉄キトサン(Bull.Chem.Soc.Jp
n.,65,1866(1992))、臨床商品である
アルミニウムゲル、炭酸カルシウムについての燐酸吸着
能などを第1表にまとめて示す。
め各試験体10mgをL字管に秤りとり、これに燐酸標
準溶液(0.1mgPO4/ml)10mlを入れて3
7℃で振とうした後、取り出して遠心分離した上澄液の
燐酸濃度をモリブデン青吸光光度法で測定した。こうし
て得られた酸化鉄グルコサミン複合体をはじめ、グルコ
サミンを加えないで同様に製造した酸化鉄、従前品であ
る鉄キトサン(Bull.Chem.Soc.Jp
n.,65,1866(1992))、臨床商品である
アルミニウムゲル、炭酸カルシウムについての燐酸吸着
能などを第1表にまとめて示す。
【0008】
【第1表】
Claims (3)
- 【請求項1】グルコサミンの存在下で鉄塩を加水分解す
ることによって得られる酸化鉄グルコサミン複合体 - 【請求項2】グルコサミンの存在下で鉄塩を加水分解す
ることによって得られる酸化鉄グルコサミン複合体の製
造方法 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の酸化鉄グルコ
サミン複合体を有効成分として含む燐酸吸着剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7092936A JPH08245679A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 酸化鉄グルコサミン複合体、その製法および用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7092936A JPH08245679A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 酸化鉄グルコサミン複合体、その製法および用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08245679A true JPH08245679A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=14068374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7092936A Pending JPH08245679A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 酸化鉄グルコサミン複合体、その製法および用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08245679A (ja) |
-
1995
- 1995-03-15 JP JP7092936A patent/JPH08245679A/ja active Pending
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