JPH08245562A - アルキルイソチオシアネ−トの製造法。 - Google Patents
アルキルイソチオシアネ−トの製造法。Info
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- JPH08245562A JPH08245562A JP7997195A JP7997195A JPH08245562A JP H08245562 A JPH08245562 A JP H08245562A JP 7997195 A JP7997195 A JP 7997195A JP 7997195 A JP7997195 A JP 7997195A JP H08245562 A JPH08245562 A JP H08245562A
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Abstract
て、環境に優しく工程が単純で、かつ安価な製造コスト
を実現する。 【構成】 アルキルチオカルバメ−トを硫化水素捕捉剤
処理する。この場合硫化水素捕捉剤としてカルボニル化
合物、エポキシ系化合物又はジシアンジアミドである。 【効果】 本反応に硫化水素捕捉剤を導入することによ
って、温和な条件での反応でアルキルイソチオシアネ−
ト化の反応が可能であり、かつその収率が高い。
Description
オ尿素合成の中間体、農薬或は抗生物質の修飾剤として
有用な5位にメルカプト基を有するテトラゾ−ルの合成
原料など有機合成上の有用な出発原料である。
S.P:3,923,852 、U.S.P:4,713,467 に記載されているご
とく、一般にアルキルジチオカルバメ−トを触媒の存在
下に酸素酸化して得る方法の外、クロル炭酸メチルもし
くはエチルと反応させて生成した中間体を熱分解する方
法〔Org.Synthesis Col.Vol.III,599(1955)、Bp.892,790
(1959)、Gp.1,178,423(1964)、該化合物のチオ尿素を中間
体として合成し、これに2分の1当量の硫酸を加え、熱
分解する方法(J.Am.Chem.Soc.79,3683-6(1957)〕、過
酸化水素で分解する方法〔Ger.Offen.2,105,473(1972)
〕、その外チオフォスゲンを使用する方法がある。〔F
r.1,528,249(1968)〕上記従来のアルキルイソチオシア
ネ−トの製造法は製造コストの問題、使用原料が猛毒で
あったり、排ガス処理に問題があるなど種々な問題点が
あった。
チオシアネ−トの合成において、環境に優しく、工程が
単純で、かつ安価な製造コストを実現することを目的と
するものである。
イソチオシアネ−トの製造において重要なことは、ジチ
オカルバメ−トからの硫化水素の脱離である。硫化水素
の酸化工程を経ず、反応を容易にする溶媒、もしくは硫
化水素の脱離を促す化合物(硫化水素捕捉剤)を添加す
ることによってアルキルイソチオシアネ−トを得る方法
を提供するものである。即ち、本発明は、 (1) アルキルジチオカルバメ−トを硫化水素捕捉剤で処
理することを特徴とするアルキルイソチオシアネ−トの
製造法。 (2) アルキルジチオカルバメ−トのアルキル基の炭素数
が1〜10である(1) 記載のアルキルイソチオシアネ−
トの製造法。 (3) アルキルジチオカルバメ−トのアルキル基がフェニ
ル基で置換されており、かつ炭素鎖の2位以降に二重結
合が含まれていてもよい(1) 又は(2) 記載のアルキルイ
ソチオシアネ−トの製造法。 (4) 硫化水素捕捉剤がアルケニル系化合物である(1) 又
は(2) 記載のアルキルイソチオシアネ−トの製造法。 (5) 硫化水素捕捉剤がカルボニル系化合物である請求項
1又は2記載のアルキルイソチオシアネ−トの製造法。 (6) 硫化水素捕捉剤がエポキシ系化合物或はジシアンジ
アミドである請求項1又は2記載のアルキルイソチオシ
アネ−トの製造法。 (7) 溶媒として二硫化炭素、芳香族、ハロゲン系炭化水
素又はエ−テル系炭化水素を使用することを特徴とする
(1),(2),(3),(4),(5) 又は(6) 記載のアルキルイソチオ
シアネ−トの製造法。
シル基、ニトロ基、或はイミノ基のような電子吸引基が
二重結合のα位に結合した、例えばメチルメタクリレ−
トやアクリロニトリル等で代表されるアルケニル系化合
物、カルボニル基などの電子吸引基がα位に結合したア
セトンやアセトニトリルで代表されるカルボニル系化合
物、硫化水素と反応して容易に開環反応を生ずるエチレ
ンオキサイドで代表されるエポキシ系化合物、或はジシ
アンジアミドなとで、硫化水素脱離を可能にする化合物
である。
量は、脱離しようとする硫黄に対して等モルもしくはそ
れよりも過剰であることが好ましい。場合によっては溶
剤として使用することもできる。
硫化水素捕捉剤を溶媒として使用する外、例えば二硫化
炭素の外、塩化メチレン、クロロフォルム、四塩化炭
素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水素、
ベンゼンやトルエン等の芳香族系炭化水素及びエチルエ
−テルや1,2−ジメトキシエタン等のエ−テル系炭化
水素が使用される。
℃、好ましくは20〜30℃である。
度計、滴下ロ−トと冷却トラップがセットされた4つ口
フラスコにメチルアミン水溶液、塩化メチレン及び生成
物の同定及び定量を容易にするための内部標準試薬とし
て既知量のペンタデカンを仕込み、氷冷、撹拌下室温で
二硫化炭素を滴下、ジチオカルバメ−トを形成させ、メ
チルアクリレ−トなどの適量を添加し、一昼夜室温で撹
拌を続けた。生成物はガスクロマトグラフィ−で分析
し、ほぼ定量的に生成物を確認した。
4つ口フラスコにテフロン羽根を付けた撹拌棒、温度
計、滴下ロ−トと冷却トラップをセットした。40%の
メチルアミン水溶液65ml(0.75mol) と塩化メチレン3
00ml及び生成物の同定及び定量を容易にするための内
部標準薬として既知量のペンタデカンをフラスコに仕込
み300rpm で撹拌した。氷浴中、20〜25℃で二硫
化炭素41ml(0.69mol) を約30分で滴下し、系内の温
度を20〜25℃に保ちながら、1時間熟成した後、メ
チルアクリレ−ト75gを添加し、一昼夜その温度で撹
拌を続けた。反応はガスクロマトグラフィ−でチェック
し、内部標準試薬から収率を求めた。ほぼ定量的な収量
が得られた。
を行った。その結果を以下に示す。
わりにアクリロニトリル40g(0.75mol) を添加し、同
様の反応を行った。実施例1と同様ほぼ定量的なメチル
イソチオシアネ−トが生成することを確認した。
を行った。その結果を以下に示す。
わりにアセトン87g(0.75mol) を添加し、同様の反応
を行った。実施例1と同様ほぼ定量的なメチルイソチオ
シアネ−トが生成することを確認した。
を行った。その結果を以下に示す。
わりにジシアンジアミド63g(0.75mol) を添加し、同
様の反応を行った。実施例1と同様ほぼ定量的なメチル
イソチオシアネ−トが生成することを確認した。
を行った。その結果を以下に示す。
スゲンなどの使用が必須であったが、硫化水素捕捉剤を
導入することで温和な条件での反応が可能になり、アル
キルイソチオシアネ−ト化の反応が可能になり、かつア
ルキルイソシアネ−ト類の収率が高い。
Claims (7)
- 【請求項1】 アルキルジチオカルバメ−トを硫化水素
捕捉剤で処理することを特徴とするアルキルイソチオシ
アネ−トの製造法。 - 【請求項2】 アルキルジチオカルバメ−トのアルキル
基の炭素数が1〜10である請求項1記載のアルキルイ
ソチオシアネ−トの製造法。 - 【請求項3】 アルキルジチオカルバメ−トのアルキル
基がフェニル基で置換されており、かつ炭素鎖の2位以
降に二重結合が含まれていてもよい請求項1又は2記載
のアルキルイソチオシアネ−トの製造法。 - 【請求項4】 硫化水素捕捉剤がアルケニル系化合物で
ある請求項1又は2記載のアルキルイソチオシアネ−ト
の製造法。 - 【請求項5】 硫化水素捕捉剤がカルボニル系化合物で
ある請求項1又は2記載のアルキルイソチオシアネ−ト
の製造法。 - 【請求項6】 硫化水素捕捉剤がエポキシ系化合物であ
る請求項1又は2に記載のアルキルイソチオシアネ−ト
の製造法。 - 【請求項7】 溶媒として二硫化炭素、芳香族、ハロゲ
ン系炭化水素又はエ−テル系炭化水素を使用することを
特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載のアル
キルイソチオシアネ−トの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07997195A JP3586308B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | アルキルイソチオシアネ−トの製造法。 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08245562A true JPH08245562A (ja) | 1996-09-24 |
JP3586308B2 JP3586308B2 (ja) | 2004-11-10 |
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Family Applications (1)
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JP07997195A Expired - Fee Related JP3586308B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | アルキルイソチオシアネ−トの製造法。 |
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JP (1) | JP3586308B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6362374B1 (en) | 2000-05-01 | 2002-03-26 | The Lubrizol Corporation | Composition of and method for polysulfides having a reduced odor level |
ITRM20130245A1 (it) * | 2013-04-24 | 2014-10-25 | Chimec Spa | Nuovi scavengers dell'acido solfidrico |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP07997195A patent/JP3586308B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6362374B1 (en) | 2000-05-01 | 2002-03-26 | The Lubrizol Corporation | Composition of and method for polysulfides having a reduced odor level |
ITRM20130245A1 (it) * | 2013-04-24 | 2014-10-25 | Chimec Spa | Nuovi scavengers dell'acido solfidrico |
WO2014174432A1 (en) * | 2013-04-24 | 2014-10-30 | Chimec S.P.A. | New scavengers of the sulphidric acid |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3586308B2 (ja) | 2004-11-10 |
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