JPH08243475A - 塗布方法及び装置 - Google Patents

塗布方法及び装置

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JPH08243475A
JPH08243475A JP7047172A JP4717295A JPH08243475A JP H08243475 A JPH08243475 A JP H08243475A JP 7047172 A JP7047172 A JP 7047172A JP 4717295 A JP4717295 A JP 4717295A JP H08243475 A JPH08243475 A JP H08243475A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗着と同時に平滑化も行い均一な塗膜を得る
塗布方法を提供する。 【構成】 塗液供給管を被塗布物に対し相対的に移動さ
せて、該被塗布物表面に塗膜を形成する塗布方法におい
て、該塗液供給管に可撓性材料からなるノズルを設け、
該ノズルの開口部を変形可能な平滑化部材の平滑面中に
設け、該平滑面のノズル開口部近傍を被塗布物に接触さ
せた状態で供給することを特徴とする塗布方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗布方法及び装置に関す
るものであり、詳しくは特殊な構造を持つノズル及び平
滑化部材を用いた塗布方法及び装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、円筒状、円柱状または平板状など
の基体表面に塗膜を形成する方法の一つとしてノズル塗
布方法が知られている。ノズル塗布方法は、被塗布物を
水平に支持し、円筒状または円柱状の被塗布物に適用す
る場合は被塗布物を回転させつつノズルを相対的に軸線
方向に移動させ、また、平板状の被塗布物に適用する場
合は被塗布物とノズルとを相対的にX−Y方向に移動さ
せ、その表面に塗液を供給し、塗液の流動性を利用して
塗膜を形成する塗布方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ノズル塗布方法における塗膜の平滑化は、塗液と被塗布
物との塗れ性や塗液の流動性に依存し、または空気流の
噴出流をスパイラル状に塗着した液に吹き付けたり(特
開昭59−196781号公報参照)、勢いよくノズル
から吐出させ飛翔エネルギーを利用(例えば特公平5−
67345号公報参照)する方法であり、溶媒型塗液を
使用した場合は、被塗布物表面の塗液の乾燥速度が速く
十分に平滑化された塗膜の形成は困難である。
【0004】更にノズルと別に設けた塗付表面形成部材
で塗液をこすり、平滑化する方法も提案されている(例
えば特開昭50−90404号公報参照)が、塗布空間
を解放して液滴状に被塗布物に塗着させる場合は極く小
さな凹凸が表面に残るのを防止することは困難であり、
連続して紐状に塗着した場合でも別個にブレードを設け
る方法では安定して平滑化することは容易ではない。
【0005】また、ノズルと被塗布物の距離が小さいと
きは、湧き出した塗液はノズルと被塗布物との相対的な
移動に基づいてスムーズに被塗布物へと移行して比較的
平滑な塗膜が得られる。一方、ノズル径に対して距離が
少し離れるとノズル開口部に液滴が形成され被塗布物へ
の塗着は間歇的となる。上述したようにこの場合はブレ
ードでこすって平滑化を行っても凹凸は大きく、例えば
広く実施されてきた浸漬塗布と比較すると、著しく粗い
表面となる。従って、被塗布物のノズルとの距離を両者
の衝突を起こさせず、かつ一定値以内に保つ必要がある
が、このためにはオートフォーカス機構を取り入れて、
測定値に基づきノズルの位置を上下させるか、被塗布物
の距離変動が起こらないように精度のよい搬送系を作ら
なければならず、これらは費用を要するという問題があ
る。
【0006】上記実状に鑑みて、本発明者は、特願平6
−101289号において、ノズル開口部に被塗布物表
面に達する塗液導伝部材を設けることにより、ノズルの
被塗布物に対する位置精度の要求を緩和し、塗液の連続
吐出、塗膜の平滑化を可能とする塗布方法を提供した。
しかしながら、上記塗布方法を用いても、塗液の溶媒が
特に低沸点(60〜100℃)である場合には、塗液が
被塗布物表面に達するまでの間の溶媒蒸発を避けられ
ず、濃縮された塗液を薄めるために専用の溶媒供給管を
設ける等の工夫が必要であった。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は特殊な構造のノズル及び平滑
化部材を用いることによりノズル開口部と被塗布物との
距離の精度が悪くても連続した塗着を得ることであり、
塗着と同時に平滑化も行い均一な塗膜を得る塗布方法及
び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の要旨
は、塗液供給管を被塗布物に対し相対的に移動させて、
該被塗布物表面に塗膜を形成する塗布方法において、該
塗液供給管に可撓性材料からなるノズルを設け、該ノズ
ルの開口部を変形可能な平滑化部材の平滑面中に設け、
該平滑面のノズル開口部近傍を被塗布物に接触させた状
態で塗液を供給することを特徴とする塗布方法、並びに
塗液供給機構、該塗液供給機構から供給される塗液を吐
出する可撓性のノズル、及び、該ノズルの開口部を保持
する平滑化部材を有する塗布機構、及び、該塗布機構と
被塗布物とを相対的に移動させる駆動機構を有すること
を特徴とする塗布装置に存する。
【0009】本発明の塗布方法及び装置は特に電子写真
感光体の塗布に好適に利用することができる。以下、円
筒状または円柱状物体に塗布する場合を例に本発明を詳
細に説明する。図1に、本発明の塗布方法を実施する塗
布装置の一例として電子写真感光体の製造方法に利用す
る場合について説明図を示す。
【0010】図1に示す塗布装置は、円筒状または円柱
状の被塗布物基体を水平に支持して回転させる駆動機構
と被塗布物の軸方向に移動しつつ被塗布物の表面に塗液
を供給する塗液供給機構とから構成されている。被塗布
物1としては、特に限定されることはなく、電子写真感
光体の基体の場合、ガラス管、アルミ切削管、アルミし
ごき管、樹脂管、紙管等またはこれらの管に下地塗布、
下地処理を施した管等が使用される。
【0011】駆動機構は、所定の間隔を設けて左右に垂
直に配置された軸受け付き支持プレート2,2、各支持
プレートの上部にそれぞれ設けられた軸受けを介して水
平に配置された回転軸3,3、一方の回転軸に固設され
たギヤ4、ギヤ駆動モーター5、モーター5の回転をギ
ヤ4に伝達するタイミングベルト6から構成されてい
る。
【0012】そして、円筒状の被塗布物1の回転は、中
心部に回転軸3の嵌合孔を設け、かつ、被塗布物1の両
端に予め装着されたフランジ7,7を利用して行われ
る。すなわち、被塗布物1の両端にフランジ7,7を装
着した後、回転軸3,3の間に被塗布物1を配置し、一
方の回転軸を前進させ、フランジ7,7の各中心孔に回
転軸3,3を嵌合固定し、ギヤ駆動用モーター5を駆動
させて被塗布物1を回転させる。フランジ7,7の装着
は、フランジの各中心孔で決定される被塗布物の軸芯が
合うように行う。
【0013】塗液供給機構は、所定の間隔を設けて左右
に垂直に配置された支持プレート8,8、各支持プレー
トの間に配置された2本の案内ロッド9,9、支持プレ
ート8,8の間であって案内ロッド9,9の間に配置さ
れかつ一端が支持プレート8から突出するスクリューネ
ジ10の端部に固設されたギヤ11、ギヤ駆動用モータ
ー12、モーター12の回転をギヤ11に伝達するタイ
ミングベルト13、その左右にそれぞれ設けられた案内
ロッド9の嵌合孔と当該嵌合孔の中央に設けられたスク
リューネジ10を嵌合するボールネジの軸受部とを通し
て支持プレート8,8の間に配置された移動体14、そ
の一端を移動体14に固設しかつその先端のノズル部を
水平に配置された被塗布物1の表面に向けて配置された
可撓性の塗液供給管15、該塗液供給管15の他端側に
配置された塗液容器16、該塗液供給管15の途中に配
置された定量ポンプ17から構成されている。
【0014】塗液供給機構から供給される塗液は、塗布
機構にあるノズル18の開口部から吐出される。図示し
た塗液供給機構において、移動体14は、1本の塗液供
給管15しか備えていないが、所定間隔を設けて複数本
の塗液供給管を備えることもでき、また、定量ポンプ1
7を共通にし且つ先端部を複数本の分岐構造にした1本
の塗液供給管を備えることもできる。
【0015】塗液供給管はヘッダー19を備え、ヘッダ
ーに直接可撓性のノズル18を取り付けることもできる
し、ヘッダーに短い剛体からなる管を付け、該管に可撓
性のノズルを取り付けることもできる。ノズルの開口部
の位置は円筒状または円柱状被塗布物1の軸芯の真上で
も良いし、被塗布物の回転が遠ざかる方向にずらしても
良い。
【0016】尚、本発明において、ノズル開口部とは、
塗液の吐出口のことを示す。図2〜図6に本発明のノズ
ル及び平滑化部材の例を示す。図2は、斜めに導通部を
持った二重管である。これは、後述するような外径の可
撓性材料からなる太い管20に、後述するような内径の
細い管18を図のように斜めに通しヘッダー19に取り
付けたものでり、太い管を平滑化部材として、細い管を
ノズルとして用いた例である。この場合、太い管と細い
管とは同じ材料を用いてもよいし、異なる材料のものを
組み合わせて用いてもよい。また、外側の太い管は筒状
である必要はなく、吐出口21のある側を残して管を半
分に割った状態となっていてもよい。
【0017】図3は、可撓性材料からなる管20の端部
を閉じて、開口部21を側面に設けたものである。図4
は、可撓性材料からなる柱状体20に斜めに穴18,2
1を開けたものである。図3及び図4は、管(あるいは
穴を開けた柱状体)がノズルと平滑化部材とを兼ねた例
である。この場合、管の吐出口21よりも先端の部分が
平滑化部材の役割を果たす。
【0018】図5は、平滑化部材20として被塗布物1
の回転軸と直角な面内では屈曲可能であり、かつ、回転
軸方向には変形しない材料(以下、「変形・拘束材料」
と略す)を用いた例である。(a)は被塗布物1の横断
面から見た図、(b)は平滑化部材20の正面図であ
る。変形・拘束材料は固定具22によりヘッダーに固定
されている。
【0019】図6は、平滑化部材20として変形・拘束
材料の被塗布物1との接触部分にブロック状の接触部材
23を取り付けたものを用いた例である。(a)は被塗
布物1の横断面から見た図、(b)は平滑化部材20の
正面図である。本発明では可撓性材料からなるノズル1
8及びその開口部21を有する平滑化部材20を用いて
いるので、被塗布物1の回転振れが大きかったり、回転
軸の同軸度が悪かったり、移動体14と被塗布物1の回
転中心との平行度が良くない場合など、被塗布物1とノ
ズル開口部21との距離がある程度変動する場合でも平
滑化部材20は常に被塗布物1に接触しており、塗液の
連続供給と平滑化とは必ず行われている。更に、平滑化
材料20として変形・拘束部材を用いた場合には、被塗
布物1の回転軸方向の変形が拘束されているため、塗布
機構と被塗布物との相対的な移動による振動も抑制され
る。
【0020】但し、ノズル開口部21が被塗布物1との
接触点より平滑化部材20の先端側にあると吐出された
塗液は被塗布物に塗着せずに流失してしまう。また、ノ
ズル開口部21が被塗布物1との接触点より平滑化部材
の取り付け部に近い側にあったとしても、あまり離れて
いると、吐出した塗液が被塗布物1に塗着されるまでの
間に蒸発濃縮されてしまい、均一な塗膜を作りにくくな
ってしまう。また、濃縮された塗液は平滑化部材20に
付着するので、ノズル開口部21と接触点との距離が長
いのは望ましくない。平滑化部材20上のノズル開口部
21は、その中心位置が、好ましくは被塗布物1と平滑
化部材20との接触位置の中心から0〜10mm、更に
好ましくは0.5〜3mm平滑化部材取り付け部に近い
位置に来るように調整するのがよい。
【0021】本発明に用いるノズル及び平滑化部材の材
質は、塗液に対して耐溶剤性を持つものがよい。ノズル
の材料及び平滑化部材として可撓性の平滑化部材を用い
る場合、その材料は、主に塗液の種類及び所望の可撓性
によって選択されるが、通常は、エチレン・プロピレン
ゴム、フッ素系ゴム、テフロンゴム、シリコンゴム、ポ
リエチレン等が好ましく、これらを丸筒状や角筒状に成
形したもの、更には弾性を付与するために独立気泡を内
蔵させたもの等が使用できる。孔径は、塗液流量や粘度
により調節するが、0.3〜1.0mmの内径を有する
ものが好ましい。また、外径は、通常2〜30mm、好
ましくは5〜20mmのものを使用することができる。
可撓性の平滑化部材の長さは、材料にもよるが、30〜
150mmが好ましく、被塗布物1に対し弓なりに曲が
った状態で接触させることのできるものを使用する。好
ましくは、平滑化部材20が被塗布物面を押す力が1〜
40gf(約10〜400mN)、更に好ましくは5〜
20gf(約50〜200mN)となるような弾性体を
使用するとよい。また、平滑化部材20の先端から5〜
50mmの位置で、被塗布物1と接触することが好まし
い。この長さが長すぎると振動が発生し、添付面に凹凸
が生じてしまう。
【0022】変形・拘束材料を用いる場合、その材料と
しては、通常、時計バンドに用いられているようなメッ
シュ状またはブロック状の、ステンレス、アルミニウム
等の金属製素材が好適である。これらの金属製素材は、
そのまま用いてもよいが、耐溶剤性の材料でコーティン
グしてもよい。また、変形・拘束材料の塗液と接触する
部分にポリエチレン、ポリプロピレン、テフロン系ゴム
等の耐溶剤性の材料からなるシートまたはブロック状の
接触部材を取り付けてもよい。ここで、接触部材の大き
さとしては、厚さ、長さ、巾が各々、2〜5mm、5×
15mm、5〜20mmが好ましい。
【0023】変形・拘束材料の幅は5〜20mmが好ま
しい。尚、図5及び図6において吐出口21は中央にあ
るか、端に寄っていてもよい。この時吐出口21の位置
は、変形・拘束材料の幅が広い場合には中央〜下流側、
幅が狭い場合には中央〜上流側にあることが好ましい。
ここで、下流側とは、変形・拘束材料の案内ロッド9に
対する移動方向側、上流側とは、その逆方向側をさす。
【0024】変形・拘束材料は、被塗布物との接触部分
よりも下に垂れ下がった部分(以下、「下垂部」と略
す)24の重さにより、被塗布物1に押し付けられる。
被塗布物との接触面積にもよるが、通常1〜40gf
(約10〜400mN)、望ましくは5〜20gf(約
50〜200mN)の力がかかるように変形・拘束材料
の長さを調節する必要がある。この時変形・拘束材料が
長すぎると、下垂部24の揺れにより平滑化が十分達成
されない可能性があるため、下垂部24はその長さが2
0mm〜150mmになるように調節するのが好まし
く、長すぎる部分を、折りたたむか、あるいは下垂部を
長くする代わりに重り等を付けてもよい。
【0025】図2、図5及び図6のようにノズル18と
平滑化部材20とが別の管からなる場合、ノズルの先端
部は平滑化部材の平滑化面と一致しているのが好ましい
が、1mm粒度以上であれば平滑化面より突出していて
もよい。また、平滑化部材によって保持することが可能
な範囲であれば、ノズルの先端部は平滑化面まで達して
いなくてもよい。
【0026】本発明よる塗布方法は次のように行われ
る。すなわち、駆動機構により、被塗布物を水平に支持
して回転させつつ、塗液供給機構により、被塗布物の表
面に塗液をスパイラルまたはリング状に供給する。供給
された塗液は、被塗布物上に塗着すると同時に平滑化部
材の被塗布物との接触部分でこすられ、塗液が拡げられ
て平滑化される。特に回転速度、液粘度、塗液供給量等
が適切に調節されれば、平滑化された液は通常の固定化
手段で硬化され、均一な膜が形成される。固定化手段と
しては、溶媒蒸発形の塗液の場合は風乾、硬化型樹脂を
用いた塗液の場合は樹脂に適した加熱、紫外線照射等を
挙げることができる。平板状被塗布物の場合は、被塗布
物と平滑化部材とは相対的に移動するが、被塗布物が離
れる方向に平滑化部材を傾けて接触させる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。実施例において塗液供給機
構としては、定量ポンプ17の吐出側に塗液供給管15
を継ぎ、該管の他端をヘッダー19に連結した。ヘッダ
ーには直接あるいは間接的に可撓性のノズル18を取り
付けた。
【0028】(実施例1)本実施例は図2に示した平滑
化部材を用いた例である。アルミ切削管(外径30.0
mm、印ろう部内径28.5mm、長さ260mm)に
フランジを装着し、フランジ孔に被塗布物回転機構の内
拡コレットチャックを挿入し把持した。被塗布物回転機
構のギヤモーターを駆動して、アルミ切削管1を200
rpmで回転させた。平滑化部材20として長さ50m
m、外径8mmの円筒状のシリコンゴム肉厚パイプを用
い、その中に、可撓性のノズル18として0.6mmの
孔のある円筒状のポリエチレンパイブを、平滑化部材2
0の先端から7mm位置に吐出口21がくるように通し
たものを用いた。
【0029】ヘッダー19は、ヘッダーを下降させたと
き平滑化部材20の吐出口側が水平から60°位の位置
でアルミ切削管と接触するようにセットした。また、塗
布中上記接触位置になるよう下降高さも調節した。一
方、下記の式(A)に示すオキシチタニウムフタロシア
ニン10重量部に、
【0030】
【化1】
【0031】(式中Xはハロゲン原子をあらわし、nは
0から1までの数を表す)n−プロパノール200重量
部を加え、サンドグラインドミルで10時間粉砕、分散
処理を行ない、次にポリビニルブチラール(電気化学工
業(株)製デンカブチラール#−6000C)5重量部
の10%メタノール溶液と混合し電子写真感光体電荷発
生層用分散液を得た。この分散液を使用し、ウェット膜
厚10μmとなるようにギヤポンプを運転した。平滑化
部材はアルミ切削管1回転0.6mmピッチになるよう
に軸方向に移動させた。風乾後の塗膜は一様な色調を示
し浸漬塗布で得られたサンプルと同様、塗膜厚さは均一
であった。
【0032】(実施例2)本実施例は、図3に示した平
滑化部材を用いた例である。実施例1と同じアルミ管1
を同じように把持し、回転させた。ヘッダー19には、
直径3mmの穴を開け、これに外径3mm、内径0.6
mmのエチレン・プロピレンゴム(以下「EPR」と略
す)パイプ20を差し込み、外径0.8mm、内径0.
5mm、長さ5mmのステンレスパイプ25をEPRパ
イプに打ち込んでEPRパイプをヘッダーに直接固定し
た。EPRパイプは長さ50mmとし、先端に直径1.
0mmのステンレス棒26で栓をし、先端から7mm位
置に0.8mmのキリで孔21を開けた。ヘッダーの固
定位置、下降高さは実施例1と同じにした。一方、下記
の式(1)に示すヒドラゾン化合物56重量部、
【0033】
【化2】
【0034】下記の式(2)に示すヒドラゾン化合物1
4重量部、
【0035】
【化3】
【0036】下記の式(3)に示すシアノ化合物1.5
重量部、
【0037】
【化4】
【0038】及びポリカーボネート樹脂(三菱化学
(株)ノバレックス7030A)100重量部を1,4
−ジオキサン500重量部及びテトラヒドロフラン50
0重量部の混合溶媒に溶解させた電子写真感光体電荷輸
送層用の塗布液を得た。この塗布液を、ウェット膜厚1
00μmとなるようにEPRパイプから吐出させた。E
PRパイプは1回転1.0mmピッチとなるようにアル
ミ管軸方向に移動した。アルミ管の回転数は300rp
mとした。塗布後、125℃、30分乾燥し、塗膜表面
粗さを測定したところ、Rmax =0.3μmであった。
膜厚は、19.7〜20.3μmの範囲にあった。サン
プルに塗布を数回繰り返したが、未使用時に塗布に使用
している溶媒中にEPRパイプを短時間浸漬保持し、そ
の後溶媒蒸気中に保てば、詰まりや汚れもほとんどなか
った。
【0039】(実施例3)本実施例は、図5に示した平
滑化部材を用いた例である。実施例1と同じアルミ管を
同じように回転させた。変形・拘束材料20としては、
直径0.5mmの素線で編んである幅12mmのメッシ
ュ製時計バンド材を用い、塗液と接触する部分及びその
周囲に幅12mm、長さ20mm、厚さ50μmのポリ
エチレンシートを融着し、固定した。融着ポリエチレン
シートの上端から3mmの位置に吐出口の中心がくるよ
うに穴21を開け、ポリエチレン製のノズル(内径0.
6mm、外径1.0mm)を通した、ノズルの先端は融
着ポリエチレンシート面より約0.5mm突出させた。
【0040】変形・拘束材料20とアルミ管1とは、吐
出口21より約5mm下で接触するように設置し、下垂
部24の長さを70mmとした。一方、実施例2と同様
にして電子写真感光体電荷輸送層用の塗布液を得た。こ
の塗布液を用い、ウェット膜厚100μmとなるようポ
リエチレンパイプ先端から吐出させた。
【0041】変形・拘束材料は1回転当り1.5mmと
なるようにアルミ管軸方向に移動させた。塗布後、12
5℃、30分乾燥し、塗膜表面粗さを測定したところ、
ma x =0.3μmであった。膜厚は、19.7〜2
0.3μmの範囲にあった。サンプルに塗布を数回繰り
返したが、未使用時に塗布に使用している溶媒中に変形
・拘束材料の塗液との接触部分及びその周囲を浸漬すれ
ば、詰まりや汚れもほとんどなかった。
【0042】(実施例4)本実施例は図6に示した平滑
化部材を用いた例である。実施例1と同じアルミ管を同
じように把持し、回転させた。変形・拘束材料20とし
ては0.35mmφの素線で編んだ10mm巾のメッシ
ュ製時計バンド材を用いた。接触部材23としては厚さ
5mm、長さ7mm、幅15mmのポリエチレン系ブロ
ックを7mm×15mmの面が塗液と接する様に5×1
5mmの面の両端に穴を開け径を通して3個を連結し、
図6に示すように前後に時計バンドを継げた。接触部材
下垂部24の重さは約14gであった。実施例3と同じ
ノズルを用い時計バンドのポリエチレンブロック接続直
上部分に穴を開け、ノズル先端を通した。
【0043】一方実施例1と同様にして電子写真感光体
電荷発生層用分散液を得た。この分散液を使用し、ウェ
ット膜厚10μmとなるようにギヤポンプを運転した。
変形・拘束材料は1回転1.0mmピッチになるように
軸方向に移動させた。風乾後の塗膜は一様な色調を示し
浸漬塗布で得られたサンプルと同様、塗膜厚さは均一で
あった。
【0044】
【発明の効果】本願発明の塗布方法及び装置を用いるこ
とにより、簡易な機構で十分に平滑化された塗膜を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布方法を実施する塗布装置の一例
図。
【図2】本発明のノズル先端部の一例図。
【図3】本発明のノズル先端部の一例図。
【図4】本発明のノズル先端部の一例図。
【図5】本発明のノズル先端部の一例図。
【図6】本発明のノズル先端部の一例図。
【符号の説明】
1 基体(被塗布物) 2 支持プレート 3 回転軸 4 ギヤ 5 ギヤ駆動用モーター 6 タイミングベルト 7 フランジ 8 支持プレート 9 案内ロッド 10 スクリューネジ 11 ギヤ 12 ギヤ駆動用モーター 13 タイミングベルト 14 移動体 15 塗布液供給管 16 塗布液容器 17 定量ポンプ 18 ノズル 19 ヘッダー 20 平滑化部材 21 吐出口 22 固定具 23 接触部材 24 下垂部 25 ステンレスパイプ 26 ステンレス棒

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗液供給管を被塗布物に対し相対的に移
    動させて、該被塗布物表面に塗膜を形成する塗布方法に
    おいて、該塗液供給管に可撓性材料からなるノズルを設
    け、該ノズルの開口部を変形可能な平滑化部材の平滑面
    中に設け、該平滑面のノズル開口部近傍を被塗布物に接
    触させた状態で塗液を供給することを特徴とする塗布方
    法。
  2. 【請求項2】 前記平滑化部材が可撓性材料からなり、
    被塗布物表面に塗着した塗液を該平滑化部材の弾性力に
    より平滑化することを特徴とする請求項1記載の塗布方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ノズルが側面に開口部を有する可撓
    性の材料で形成され、前記平滑化部材を兼ねることを特
    徴とする請求項1または2記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 前記被塗布物が円筒状または円柱状であ
    り、水平に支持した該被塗布物を回転させつつその表面
    に塗膜を形成する方法において、前記平滑化部材が該被
    塗布物の円周方向では屈曲自在であり、かつ、回転軸方
    向には変形しない材料からなり、被塗布物表面に塗着し
    た塗液を該平滑化部材の重力により平滑化することを特
    徴とする請求項1記載の塗布方法。
  5. 【請求項5】 塗液供給機構、該塗液供給機構から供給
    される塗液を吐出する可撓性のノズル、及び、該ノズル
    の開口部を保持する平滑化部材を設けた塗布機構、並び
    に、該塗布機構と被塗布物とを相対的に移動させる駆動
    機構を有することを特徴とする塗布装置。
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