JPH08242993A - 枕及び枕カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】枕の高さを調整できる枕及び枕カバーで、その
調整操作を容易にし、且つ調整構造が枕使用時に邪魔に
ならないようにする。を提案したものである。 【構成】袋状の枕の外被（枕カバー）２の本体２１の両
側部に紐通し部２３を形成し、紐通し部２３に挿通した
紐２４の一端を外被に止着して他端を紐通し部２３の外
方に突出せしめ、紐の突出部分に、突出状態を維持する
止着具２５を装着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特に枕の高さを調整で
きる枕及び枕カバーに関し、更には木質の具備している
芳香性並びに消臭性を利用した枕に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】枕の高さ調整の手段を具備した枕は知ら
れている。その構成は、枕の詰め物として粒状体を使用
し、枕の外被若しくは枕カバーの四隅に基端を連結した
バンドを付設し、両側のバンドを互いに連結して両側部
分を詰めることで枕全体を盛り上げて、その高さを調整
しているものである。

【０００３】また枕に防虫効果や、睡眠時の快適さを提
供する芳香性を具備した材質の物を、枕の芯材として利
用することは広く知られている。例えば実開昭６２−１
８１２７９号公報には、炭にフィトンチッド（樹木から
放散して周囲の微生物を殺す働きをする物質）を含浸さ
せたものを小袋に充填し、この小袋を並べて枕の内在物
としている枕が示されており、また実開平２−１０５７
６９号公報には、植物性炭化物粒体を袋詰めした枕が開
示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の枕の
高さ調整構造の場合には、調整バンド全体が常に露出し
ており、且つ連結状態のバンドと枕の側縁部分とがリン
グを構成するので、バンドが引っ掛かり易く、またその
高さ調整もバンドの互いの連結が必要であり、連結具の
装備や連結具を装備しない場合はバンド同士の結び付け
となり、調整操作が煩雑となり、必ずしも取扱に便利で
あるとは言い難い。

【０００５】また、ヒノキ科の植物のように、木材自体
が芳香性や防虫防黴効果を備えていることは周知のこと
である。そこで本発明は、簡単に操作でき、且つ紐、バ
ンド等が邪魔にならない新規構造並びに木材の枕への使
用を提案したものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る枕及び枕カ
バーは、袋状の布製外被内に適宜な部材を充填した枕若
しくは、袋状の布製枕カバーに於いて、外被若しくはカ
バー本体外被両側部に紐通し部を形成し、紐通し部に挿
通した紐の一端を外被に止着して他端を紐通し部の外方
に突出せしめ、紐の突出部分に、突出状態を維持する止
着具を装着してなることを特徴とするものである。そし
て特に枕の詰め物の一部としヒノキ科の植物で形成した
木質サイコロ体を、ネット内に収納して枕の充填部材と
したことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】紐を紐通し部から引き出し、止着具を紐通し部
の口部に移動して紐に止着すると、外被若しくは枕カバ
ーは、その両側縁が縮められた状態となり、枕の高さ調
整が実現する。また木質サイコロ体は枕の主たる詰め物
に混ざり、その堅さの触感は分からなくなり、木質サイ
コロ体の芳香性及び消臭性や防虫防黴効果はその儘発揮
される。

【０００８】

【実施例】次に本発明の実施例について説明する。実施
例に示した枕は、本体部１と外被２とからなり、本体部
１は布若しくはネットで形成した内被１１と、内被１１
内に充填した粒状体の詰め物１２からなり、特に詰め物
１２は、多数の樹脂製小パイプ体１２ａと少数のヒノキ
科の植物で形成した木質サイコロ体１２ｂから構成さ
れ、この詰め物１２は内被１１一杯に充填せず、多少の
ゆとりを以て充填したものである。外被２は、本体部１
の収納をなす袋状本体２１に、本体部１の収納口（開閉
自在としたファスナー２２で構成されている）を設け、
両側部分に外被本体２１の両側を適宜幅を残してその表
裏を縫合して形成した紐通し部２３を設け、この紐通し
部２３に紐２４を挿通し、且つ紐通し部２３の奥端に紐
２４の端部を縫合その他の手段で止着し、紐２４の他端
を紐通し部２３の外方に突出せしめ、紐２４の突出部分
に、突出状態を維持する止着具２５を装着してなるもの
である。

【０００９】前記止着具２５は周知構造のもので、図２
に例示する通り本体２５１に挿通孔２５２を貫通し、前
記挿通孔２５２に対応する止着孔２５３を形成した操作
部２５４を、前記挿通孔２５２に対して直交方向に移動
可能に本体２５１に装着し、且つ挿通孔２５２と止着孔
２５３との位置をずらす方向に付勢する発条２５５を内
装してなるもので、紐２４を挿通孔２５２及び止着孔２
５３を貫通して、止着具２５を紐２４に装着してなる。

【００１０】而して紐２４を紐通し部２３から引き出す
と外被２の両側部分即ち紐通し部２３の部分が皺寄せ状
態となる。そこで止着具２５の操作部２５４を発条２５
５の付勢力に対抗して押し込むと、紐２４に添っての止
着具２５の移動が任意となるので、止着具２４を紐通し
部２３の口部２３ａの側に移動し、そして操作部２５４
の押圧を解除すると、発条２５５の力で操作部２５４の
位置がずれて止着具２５は紐２４に止着され、紐通し部
２３の皺寄せ状態が維持され、枕の盛り上げが実現する
ものである。而も枕からは紐２４の端の部分のみが垂れ
る形態となり、使用時の不都合はなく、且つ盛り上げ程
度の調整操作も非常に簡単となるものである。

【００１１】尚本発明は、前記外被２は枕カバーとして
汎用できるものであり、また止着具の構造も、紐の任意
位置に停止できるものであれば良いもので、前記実施例
に限定されるものではない。更に詰め物も前記樹脂製小
パイプ体に限定されるものではなく、通常の枕の詰め物
としてさいようされているものであれば任意に採用でき
るものである。

【００１２】

【発明の効果】以上のように本発明は、枕の袋状の布製
外被若しくは枕カバーに於いて本体外被等両側部に紐通
し部を形成すると共に、奥端を止着して紐通し部に挿通
した紐の露出部分に止着具を装着してなるもので、紐の
引き出しと止着具の移動で、枕の両側縁を縮めて枕の高
さ調整を行うもので、盛り上げ程度の調整操作が非常に
簡単で且つ調整後の枕には単に紐の一部が垂れるにすぎ
ないので、何等調整構造が邪魔になるようなことがない
利点を有するものである。また特に枕の詰め物としてヒ
ノキ科の植物の木質サイコロ体を採用したものであるか
ら、簡単に当該植物のもつ効用を枕に採用できたもので
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の枕の一部切断した正面図。

【図２】同止着具の説明切断図で（イ）は止着状態、
（ロ）は移動状態を示す。

【図３】同使用状態の斜視図（盛り上げ前）。

【図４】同使用状態の斜視図（盛り上げ後）。

【符号の説明】

１ 本体部 １１ 内被 １２ 詰め物 １２ａ 合成樹脂製小パイプ １２ｂ 木質サイコロ体 ２ 外被 ２１ 袋状本体 ２２ ファスナー ２３ 紐通し部 ２４ 紐 ２５ 止着具

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋状の布製外被内に、適宜な充填部材を
   詰めた枕に於いて、外被両側部に紐通し部を形成し、紐
   通し部に挿通した紐の一端を外被に止着して他端を紐通
   し部の外方に突出せしめ、紐の突出部分に、突出状態を
   維持する止着具を装着してなることを特徴とする枕。
2. 【請求項２】 請求項１記載の枕に於いて、枕の詰め物
   の一部としてヒノキ科の植物で形成した木質サイコロ体
   を、ネット内に収納して充填部材としたことを特徴とす
   る枕。
3. 【請求項３】 袋状の布製枕カバーに於いて、カバー本
   体の両側部に紐通し部を形成し、紐通し部に挿通した紐
   の一端を外被に止着して他端を紐通し部の外方に突出せ
   しめ、紐の突出部分に、突出状態を維持する止着具を装
   着してなることを特徴とする枕カバー。