JPH08242886A - 植物プランクトンの濃度測定方法 - Google Patents

植物プランクトンの濃度測定方法

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JPH08242886A
JPH08242886A JP4821695A JP4821695A JPH08242886A JP H08242886 A JPH08242886 A JP H08242886A JP 4821695 A JP4821695 A JP 4821695A JP 4821695 A JP4821695 A JP 4821695A JP H08242886 A JPH08242886 A JP H08242886A
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phytoplankton
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light
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Katsuji Terazono
勝二 寺薗
Masao Karube
征夫 輕部
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DAM SUIGENCHI KANKYO SEIBI CENTER
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DAM SUIGENCHI KANKYO SEIBI CEN
DAM SUIGENCHI KANKYO SEIBI CENTER
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水中の藍藻類プランクトンの濃度を測定し且
つ他の植物プランクトン濃度も測定する。 【構成】 水中の植物プランクトンに励起波長570〜
645nmの範囲内の光を照射し、この照射光に基づき
植物プランクトンから生じる580〜660nmの範囲
内の波長をもつ蛍光の強度と、励起波長400〜500
nmの範囲内の光を照射し、この照射光に基づき植物プ
ランクトンから生じる660〜700nmの範囲内の波
長をもつ蛍光の強度とを、それぞれ前記励起光の方向と
交差する方向から検出し、これらの検出値から藍藻類プ
ランクトンと、緑藻類及び珪藻類プランクトンの各濃度
を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、湖沼,ダム貯水池,
海洋の沿岸など水中に生息する植物プランクトンの濃度
を測定する方法に関し、特に藍藻類プランクトンと他の
植物プランクトンの濃度を測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湖沼,ダム貯水池,海洋の沿岸などは富
栄養化により植物プランクトンの異常増殖が多発してお
り、特に、植物プランクトンの中でも藍藻類に起因する
アオコの発生が特に環境破壊の大きな原因になっている
(アオコは水1ml中に104 細胞程度を超えて藍藻類プ
ランクトンが大量発生した現象と言われている)。また
藍藻類プランクトンの中でもPhormidium tenueが主とし
て異臭味水の原因となり、Peridinium属のものは淡水赤
潮を形成して景観上の問題を引き起こすと言われてい
る。このため、アオコ等の発生を未然に防止する前段階
の対策として、アオコ等の原因になっている藍藻類やそ
の他の植物プランクトンの濃度を測定する必要がある。
【0003】従来、植物プランクトン濃度の測定方法と
しては、計数法,核酸法,ATP法及びクロロフィル法
がある。計数法は、一定量の試水を採取して沈殿させる
ことにより植物プランクトンを濃縮したうえ顕微鏡下で
プランクトン数を計数する方法であるが、測定のために
時間がかかることや、糸状や群体のプランクトンを計数
することができないという不具合がある。また核酸法と
ATP法は、菌や動物プランクトンまでも含めた濃度を
測定する結果になるため好適ではない。
【0004】クロロフィル法は、植物プランクトンのク
ロロフィルaの量を測定するものであって、最も普及し
ている測定方法である。植物プランクトンは光合成生物
であって共通な色素としてクロロフィルaを備えている
から、このクロロフィルaの量を測定すれば植物プラン
クトンの総量を測定できる。かかるクロロフィルaの量
を測定する方法としては、分光光度法と蛍光法とがあ
り、分光光度法はプランクトンの遠心分離や藻細胞の破
砕などの手順が含まれるため、測定対象となる水域にお
いて測定するには好適ではない。一方、蛍光法は蛍光強
度とプランクトン濃度とが一致することを利用して、プ
ランクトンの蛍光濃度を測定することによってプランク
トン濃度を測定する方法であり、この蛍光法では測定精
度が分光光度法より優れているため、アオコ等の現象が
発生する前の段階のプランクトンの濃度測定に適してい
る。
【0005】このクロロフィル法では、波長が440n
m又は488nmの光を照射して植物プランクトンを励
起して、植物プランクトンから生じる波長680nmの
蛍光の強度を検出することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ク
ロロフィル法により測定した植物プランクトン濃度に基
づいて、各種水域のアオコの発生等の環境破壊を防止す
る対策がこれまでに採られてきたが、特に藍藻類プラン
クトンに基づくアオコの発生の点で、前記防止対策は効
果が低いという欠点があった。
【0007】そこで、発明者らは、前記従来のクロロフ
ィル法に基づく植物プランクトンの濃度測定方法、特に
藍藻類プランクトンの濃度測定方法の精度について疑問
をもったため、前記従来のクロロフィル法と藍藻類プラ
ンクトンの性質とを再検討したところ、植物プランクト
ンの中で特にアオコなどの環境破壊につながる藍藻類プ
ランクトンはクロロフィルaの蛍光性質が他の藻類プラ
ンクトンと相違することが分かった。したがって、従来
のクロロフィル法の照射光波長では、藍藻類プランクト
ンのクロロフィルaの蛍光を十分に生じさせるものでは
なく、また従来のクロロフィル法の測定蛍光の波長では
藍藻類プランクトンのクロロフィルaの量を十分に測定
することができず、その検出された数値が実際より低い
ことが分かった。すなわち、クロロフィルaの含量が同
じ場合に、前記クロロフィル法では藍藻類プランクトン
は他の藻類に比べて10分の1の蛍光強度しか示さなか
った。
【0008】その原因は未だ明らかではないが、藍藻類
プランクトンはフィコビリンタンパクという色素複合体
をもっているため、色素体構造が他の藻類と大きく異な
っているからであると考えられる。その結果、従来のク
ロロフィル法では、藍藻類プランクトンのクロロフィル
aが前記照射光の波長及び検出蛍光波長では過少測定さ
れていた結果、藍藻類プランクトンが優占種となった水
域における藍藻類プランクトンの測定濃度が過少に表
れ、よって、アオコ発生の防止対策が実際の藻類プラン
クトンの濃度に対して不十分になっていたことが判明し
た。
【0009】そこで発明者らは、さらに研究を重ねた結
果、藍藻類プランクトンが効果的に蛍光を発する励起光
の波長と、藍藻類プランクトンから生じた蛍光の強度を
効果的に検出できる蛍光波長とを特定して、この発明に
至ったものである。而してこの発明の目的は、水中の藍
藻類プランクトンの濃度を精度よく測定することにあ
り、またこの発明の目的は前記藍藻類プランクトンの濃
度を他の植物プランクトンとは別に測定することにあ
り、さらにこの発明の目的は、藍藻類プランクトン濃度
と他の植物プランクトン濃度を並行して測定することに
あり、さらにこの発明の目的は、前記各測定を容易に行
うことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、水中の植物
プランクトンに励起波長570〜645nmの範囲内の
光を照射し、この照射光に基づき植物プランクトンから
生じる580〜660nmの範囲内の波長をもつ蛍光の
強度を前記励起光の方向と交差する方向、好ましくは直
角方向から検出し、その検出値から藍藻類プランクトン
の濃度を測定するものである。
【0011】また、前記藍藻類プランクトンの濃度測定
と並行して、励起波長400〜500nmの範囲内の光
を照射し、この照射光に基づき植物プランクトンから生
じる660〜700nmの範囲内の波長をもつ蛍光の強
度を、これも前記励起光の方向と交差する方向、好まし
くは直角方向から検出して、この検出値から緑藻類及び
珪藻類プランクトンの濃度を測定することもこの発明の
測定方法である。
【0012】前記いずれの植物プランクトンの濃度測定
にあたっても、励起光の照射は先端を水中に臨ませた光
ファイバーケーブルを介して行い、且つ前記蛍光は先端
を水中に臨ませた光ファイバーケーブルを介して強度を
測定することにより、リアルタイムで植物プランクトン
の濃度を測定することができる。植物プランクトン濃度
は、一般に細胞濃度として、水1ml中の細胞個数で表す
こともあるが、植物プランクトンは光合成生物であって
共通な色素としてクロロフィルaを備えており、且つ植
物プランクトンの中には糸状や群体を作るものもあるた
め前記細胞個数を測定することが困難な場合もあるか
ら、この発明ではクロロフィルa濃度で表している。ま
た、蛍光強度とプランクトン濃度との関係は線形形式で
表されるために蛍光強度を測定することにより植物プラ
ンクトン濃度を測定している。
【0013】
【作用】採取した湖沼,ダム貯水池,海水等の水(試
料)に対して、400〜500nmの範囲内と570〜
645nmの範囲内の波長の光を照射して試料を励起
し、前記励起光に対して交差する方向、好ましくは垂直
方向から試料が発した蛍光を測定する。測定する蛍光の
波長は580〜660nmの範囲内及び660〜700
nmの範囲内の2チャンネルに設定する。
【0014】藍藻類プランクトンと他の植物プランクト
ンとの蛍光性質の違いは、励起光の波長に対してプラン
クトンの発する蛍光強度の違いとなって表れる。これが
図1に示される。すなわち、緑藻類Bと珪藻類Cは40
0〜500nmの範囲の波長をもつ光に励起されて蛍光
を発しピークを表す。しかし藍藻類Aはこの範囲の波長
をもつ光には殆ど励起されていない。一方、570〜6
45nmの範囲の波長をもつ光には藍藻類Aは緑藻類B
や珪藻類Cより強く励起されることが分かったため、植
物プランクトンの励起光波長に対する励起の選択性を利
用して、励起光の波長を570〜645nmと400〜
500nmの2種の範囲内の波長域とした。
【0015】また、藍藻類と他の藻類との蛍光性質は図
2(1)(2)にも見られる。図2(1)は励起光の波
長を440nmとしたときの各藻類の蛍光波長と蛍光強
度との関係を示し、図2(2)は励起光の波長を620
nmとしたときの各藻類の蛍光波長と蛍光強度強度との
関係を示したものである。図中Aは藍藻類、Bは緑藻
類、Cは珪藻類を示している。
【0016】波長440nmの励起光を用いた図2
(1)の場合には、蛍光波長660〜700nmの範囲
では緑藻類Bと珪藻類Cはある程度の蛍光を発したが藍
藻類Aでは蛍光の強度は極めて低かった。そして、波長
620nmの励起光を用いた図2(2)の場合には逆の
現象が見られ、藍藻類Aは他の藻類B,Cよりかなり強
い蛍光を発した。そのうえ、蛍光ピークの波長は660
nm以下の範囲になっている。この範囲では緑藻類Bと
珪藻類Cから発した蛍光の強度は藍藻類Aと比較できな
いほど低かった。
【0017】かかる理由により、励起光の波長を前記の
570〜645nmの範囲内と400〜500nmの範
囲内の2種に設定し、検出する蛍光波長を励起光波長が
前者の範囲のときの580〜660nmと、励起波長が
後者の範囲のときの660〜700nmに設定した。前
記波長570〜645nmの範囲内の波長の励起光に励
起されたフィコビリンタンパクをもつ藍藻類プランクト
ンの蛍光強度は580〜660nmの範囲内の蛍光波長
に極大を表す。なお、他の藻類プランクトンは660〜
700nmの波長で蛍光を発するが、この範囲では藍藻
類プランクトンも蛍光を発するため識別は難しい。そこ
で、400〜500nmの範囲内の波長の励起光で試料
を励起すると、この励起波長は藍藻類以外の藻類を励起
することができるが、藍藻類を有効に励起することがで
きないから、この範囲の励起光においては藍藻類プラン
クトン以外の藻類プランクトンの蛍光強度を測定するこ
とができる。
【0018】このように、藍藻類プランクトンと他の植
物プランクトンとの蛍光性質の違いを利用することによ
り、試料中の植物プランクトンを藍藻類と他の藻類の2
つのグループに分けて濃度測定することができる。前記
のようにして得られた励起光波長2種と測定蛍光波長2
種の合計4組のデータを解析して試料中の藍藻類プラン
クトンの濃度と他の藻類プランクトンの濃度を計算す
る。
【0019】まず、一例として、藍藻類プランクトンの
一種であるMicrocystis aeruginosaと、緑藻類プランク
トンの一種であるChlorella vulgarisの混合サンプル中
のそれぞれの濃度を予測する。最初に単一種のサンプル
を用いて測定した蛍光強度と、クロロフィルa濃度との
関係式を式 (1)〜(4) で表すと、藍藻類のMicrocystis
aeruginosaの場合は、 F620/645 =28.8 Chl(Ma)+0.104 ・・・ (1)式 F440/680 =0.435Chl(Ma)+0.028 ・・・ (2)式 緑藻類のChlorella vulgarisの場合は、 F620/645 =0.470Chl(Cv)+0.104 ・・・ (3)式 F440/680 =1.17 Chl(Cv)+0.028 ・・・ (4)式 となる。
【0020】ここで、F620/645 は励起光波長を620
nmにしたときに、蛍光波長645nmで検出した蛍光
強度であり、F440/680 は励起光波長を440nmにし
たときに、蛍光波長680nmで検出した蛍光強度であ
る。さらに、 Chl(Ma)は、藍藻類のプランクトンMicroc
ystis aeruginosaのクロロフィルaの濃度であり、Chl
(Cv) は、緑藻類のプランクトンChlorella vulgarisの
クロロフィルaの濃度である。
【0021】前記混合サンプル中から検出した蛍光強度
は、前記Microcystis aeruginosaと前記Chlorella vulg
arisの和となり、それを式 (5)と(6) に示す。 F620/645 =28.8 Chl(Ma)+0.470Chl(Cv)+0.104 ・・・ (5)式 F440/680 =0.435Chl(Ma)+1.17 Chl(Cv)+0.028 ・・・ (6)式 したがって、混合サンプルのF620/645 とF440/680 と
を測定すれば、前記したMicrocystis aeruginosaとChlo
rella vulgarisの濃度は以下の式によって計算できる。
【0022】 Chl(Ma) =(1.17F620/645 −0.47F440/680 −0.01)/33.5 ・・・ (7)式 Chl(Cv) =(28.8F440/680 −0.435 F620/645 −0.761 )/33.5 ・・・ (8)式 これにより2組みのデータの解析結果は、 F620/645 =11.8 F440/680 = 0.84 となり、これらを前記(7)式と (8)式に代入すると、 Microcystis aeruginosaのクロロフィルa濃度は0.4
0μg/ml Chlorella vulgaris のクロロフィルa濃度は0.5
5μg/ml となって、藍藻類と他の藻類との濃度を算出することが
できる。
【0023】以上は混合サンプルの場合であるが、いず
れかの藻類のみのシングルサンプルの場合には前記 (1)
〜(4) 式により逆算すればよい。なお、励起光の照射は
先端を測定水域の水中に臨ませた光ファイバーケーブル
を介して行い、且つ前記蛍光は先端を前記水中に臨ませ
た光ファイバーケーブルを介して強度を測定することに
より、舟の上などにおいて測定水域におけるリアルタイ
ムでの植物プランクトン濃度を測定することができる。
【0024】
【実施例】図3は植物プランクトンの蛍光強度を測定す
るセンサーの一例であり、光源の光を2つのフィルター
A,Bによって2つの励起波長に分ける。フィルターA
は440nm付近の波長を通し、フィルターBは620
nm付近の波長を通し、それぞれ前記波長以外の光をカ
ットする。選択された励起光は蛍光セルに入り、その中
の湖沼等の水域から採取した試料を励起する。そして、
試料から発した蛍光を、前記励起光の方向と直角に交差
する方向から検出し、フィルターC,Dによって645
nmと680nmに選択し、光電子倍増管を用いて強度
を測定する。抽出などの操作が不要なため、1つの試料
あたり測定時間は2〜3分しか要しない。
【0025】図4,5は前記〔作用〕の項において説明
した測定方法により求めた蛍光強度と植物プランクトン
の細胞濃度との関係である。これらの図において藍藻類
と緑藻類と珪藻類のそれぞれにおいて各2種が表示され
ているが、各藻類の2種間ばかりか、緑藻類と珪藻類と
の間でも大差はなく、これらと藍藻類との間での差が大
きく表れている。またここでは、細胞濃度はクロロフィ
ルa濃度で統一した。図4は励起光の波長として440
nmを用い、検出蛍光の波長は680nmとしたもので
ある。図4から、波長620nmの光で励起し波長64
5nmの蛍光を検出する条件では、藍藻類から発した蛍
光は同濃度の緑藻類と珪藻類より蛍光強度は50倍以上
になり、藍藻類プランクトンにおいて高い選択性を示し
た。
【0026】一方、図5から、波長440nmの励起光
で波長680nmの蛍光を検出する条件では緑藻類と珪
藻類から検出された蛍光は同濃度の藍藻類の約10倍に
なり、藍藻類以外の植物プランクトンの検出に有効であ
ることが確認された。したがって、この実施例では、植
物プランクトン濃度を、同プランクトンの種類に応じて
2グループに分けて容易に検出することができ、しかも
図3のセンサーを使用することによって、試料を投入す
るだけで前記測定をすることができ、しかも測定時間が
短いという利点がある。
【0027】なお、前記センサーの励起光と測定セルの
間、及び測定セルと蛍光検出部分との間を光ファイバー
ケーブルで連結すれば、舟上からセル部分を水中に投入
することによって、リアルタイムで植物プランクトンの
濃度を測定することができるし、舟の移動にともなって
連続して前記濃度の測定をすれば、水域における植物プ
ランクトンの濃度分布も直ちに測定することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、水中の藍藻類プランクトンの濃度を精度よく測定す
ることができるし、また前記藍藻類プランクトンの濃度
を他の植物プランクトンとは別に測定することもでき
る。さらにこの発明によれば、藍藻類プランクトン濃度
と他の植物プランクトン濃度を並行して測定することが
できるとともに、前記各測定を短時間内に容易に行うこ
とができる。
【0029】しかもこの発明によれば、励起光の照射を
先端を測定水域の水中に臨ませた光ファイバーケーブル
を介して行い、且つ前記蛍光を先端を前記水中に臨ませ
た光ファイバーケーブルを介して強度を測定することに
より、舟の上などにおいて測定水域における各植物プラ
ンクトン濃度をリアルタイムで測定することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】植物プランクトンの蛍光強度と励起光の波長と
の関係を示すグラフ。
【図2】各植物プランクトンが発する蛍光強度と蛍光波
長との関係を示すグラフ。
【図3】植物プランクトンが発する蛍光強度を検出する
センサーの概念図。
【図4】励起光波長620nmで蛍光波長645nmを
検出する条件下で測定した蛍光強度と細胞濃度との関係
を示すグラフ。
【図5】励起光波長440nmで蛍光波長680nmを
検出する条件下で測定した蛍光強度と細胞濃度との関係
を示すグラフ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中の植物プランクトンに励起波長57
    0〜645nmの範囲内の光を照射し、この照射光に基
    づき植物プランクトンから生じる580〜660nmの
    範囲内の波長をもつ蛍光の強度を前記励起光の方向と交
    差する方向から検出し、その検出値から藍藻類プランク
    トンの濃度を測定することを特徴とする植物プランクト
    ンの濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 水中の植物プランクトンに励起波長57
    0〜645nmの範囲内の光を照射し、この照射光に基
    づき植物プランクトンから生じる580〜660nmの
    範囲内の波長をもつ蛍光の強度と、励起波長400〜5
    00nmの範囲内の光を照射し、この照射光に基づき植
    物プランクトンから生じる660〜700nmの範囲内
    の波長をもつ蛍光の強度とを、それぞれ前記励起光の方
    向と交差する方向から検出し、これらの検出値から藍藻
    類プランクトンと、緑藻類及び珪藻類プランクトンの各
    濃度を測定することを特徴とする植物プランクトンの濃
    度測定方法。
  3. 【請求項3】 前記光の照射は先端を水中に臨ませた光
    ファイバーケーブルを介して行い、且つ前記蛍光は先端
    を水中に臨ませた光ファイバーケーブルを介して強度を
    測定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の植物プランクトンの濃度測定方法。
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