JPH08241644A - プッシュスイッチならびにそれを用いた分析装置および搬送システム - Google Patents

プッシュスイッチならびにそれを用いた分析装置および搬送システム

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JPH08241644A
JPH08241644A JP7019495A JP7019495A JPH08241644A JP H08241644 A JPH08241644 A JP H08241644A JP 7019495 A JP7019495 A JP 7019495A JP 7019495 A JP7019495 A JP 7019495A JP H08241644 A JPH08241644 A JP H08241644A
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JP
Japan
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push switch
movable means
electrode
movable
analyzer
Prior art date
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Application number
JP7019495A
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English (en)
Inventor
Yuji Hikawa
勇二 肥川
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A & T Kk
Original Assignee
A & T Kk
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押下方向とは無関係に任意の方向から加わる
力に応じて電極間を接続または開放し得るプッシュスイ
ッチ,設計自由度,操作上の自由度を拡大し安全性の高
い分析装置および搬送システムを提供することを目的と
する。 【構成】 弾性体204に支えられ,押下によって一の
電極201および他の電極202(203)間を接続ま
たは開放する第1可動手段104を具備するプッシュス
イッチにおいて,第1可動手段104の可動方向と交差
した線または面により接触し,一端103が固定され,
他端102に球面を備えた第2可動手段101を備え,
第2可動手段101の他端102の球面に対して任意の
方向から加えられた力により,第1可動手段104を押
下させ,一の電極および他の電極間を接続または開放す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプッシュスイッチならび
にそれを用いた分析装置および搬送システムに係り,特
に,押下によって電極間を接続または開放するプッシュ
スイッチにおいて,押下方向とは無関係に,任意の方向
から加わる力に応じて,電極間を接続または開放し得る
プッシュスイッチに関する。
【0002】また特に,前記プッシュスイッチを分析装
置における認識手段に使用して,設計の自由度や,ユー
ザの操作上の自由度を拡大し,操作上の安全性を確保し
た分析装置に関する。
【0003】更に,前記プッシュスイッチを搬送システ
ムにおける物体の有無を検出する検出手段に使用して,
設計の自由度や,ユーザの操作上の自由度を拡大し,操
作上の安全性を確保した搬送システムに関する。
【0004】
【従来の技術】従来より,プッシュスイッチは,簡単な
構造を備えて低コストであることから,種々の分野にお
ける開閉手段として広く用いられている。
【0005】一方,例えば医療機器の分野において,様
々な項目について自動的に分析を行う分析装置では,検
体を具備した検体ラックが所定の位置に設置されたのを
認識して,自動的に分析動作を開始する構成となってい
る。従って,当該分析装置には,検体ラックが所定位置
に設置されたことを自動的に認識できる認識手段が必要
である。
【0006】この認識手段として,非接触の光電式セン
サを使用すれば実現できるが,上記スイッチ等に比べて
コスト高である。また,上記プッシュスイッチをそのま
ま使用したのでは,低コストであるが,該プッシュスイ
ッチにおける押下される部分が原則として一方向からの
力に応ずる構造となっており,設計の自由度が限られ
る。また,それ以外の方向から力が加わった場合には,
該プッシュスイッチが破損するおそれもあり,分析装置
を使用するユーザにとっても,検体ラックの設置方向が
限定され,操作上の自由度が制限されることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように,従来の
分析装置にあっては,検体ラックが所定位置に設置され
たことを自動認識する認識手段として,非接触の光電式
センサを使用した場合にはコスト高であり,また,従来
のプッシュスイッチを使用した場合には,押下される部
分が一方向の力に応ずる構造となっており,設計の自由
度が限られる,またユーザにとっても検体ラックの設置
方向が限定され,操作上の自由度が制限される,更に操
作上の安全性に問題がある等々の問題点があった。
【0008】また,搬送すべき物体の位置を確認しなが
ら個々の搬送路における移動手段を作動させて,該物体
を所定位置へ搬送させる搬送システムにおいても,搬送
路には物体の有無を検出するための検出手段が必要とな
る。この検出手段についても,光電式センサや従来のプ
ッシュスイッチを使用した場合には,上記分析装置にお
ける問題点と同様の問題が発生する。
【0009】本発明は,上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって,押下によって電極間を接続または開
放するプッシュスイッチにおいて,押下方向とは無関係
に,任意の方向から加わる力に応じて,電極間を接続ま
たは開放し得るプッシュスイッチを提供することを目的
としている。
【0010】また本発明の他の目的は,前記プッシュス
イッチを分析装置における認識手段に使用することによ
り,設計の自由度や,ユーザの操作上の自由度が制限さ
れることがなく,しかも操作上の安全性が確保された分
析装置を提供することである。
【0011】更に本発明の他の目的は,前記プッシュス
イッチを搬送システムにおける物体の有無を検出する検
出手段に使用することにより,設計の自由度や,ユーザ
の操作上の自由度が制限されることがなく,しかも操作
上の安全性が確保された搬送システムを提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の請求項1に係るプッシュスイッチは,弾性
体に支えられ,押下によって一の電極および他の電極間
を接続または開放する第1可動手段を具備するプッシュ
スイッチにおいて,前記第1可動手段の可動方向と交差
した線または面により前記第1可動手段と接触または接
合し,一端が固定され,他端を球面形状とした第2可動
手段を備え,前記第2可動手段の他端の球面に対して任
意の方向から加えられた力により,前記第1可動手段を
押下させ,一の電極および他の電極間を接続または開放
するものである。
【0013】また,請求項2に係るプッシュスイッチ
は,空間を伝搬する媒体を出力する出力手段と,前記出
力手段が出力する空間伝搬媒体を入力してスイッチング
動作する入力手段と,移動によって前記出力手段及び前
記入力手段間の空間伝搬媒体の伝搬経路を開放または遮
断状態とする第3可動手段とを具備するプッシュスイッ
チにおいて,前記第3可動手段の移動方向と交差した線
または面により前記第3可動手段と接触または接合し,
一端が固定され,他端を球面形状とした第2可動手段を
備え,前記第2可動手段の他端の球面に対して任意の方
向から加えられた力により,前記第3可動手段を移動さ
せ,前記出力手段及び前記入力手段間を結合または開放
するものである。
【0014】また,請求項3に係るプッシュスイッチ
は,請求項1または2記載のプッシュスイッチにおい
て,前記第2可動手段の他端の球面形状を,前記第1可
動手段または前記第3可動手段の可動または移動方向を
含む面による断面形状について半球面または凸多角形と
したものである。
【0015】また,請求項4に係るプッシュスイッチ
は,請求項1または3記載のプッシュスイッチにおい
て,前記第1可動手段は,押下によって,第1電極と第
2電極の接続状態から,第1電極と第3電極の接続状態
に遷移させるものである。
【0016】また,請求項5に係るプッシュスイッチ
は,請求項2または3記載のプッシュスイッチにおい
て,前記空間伝搬媒体は光であり,前記出力手段及び前
記入力手段は,フォトカプラを構成するものである。
【0017】また,請求項6に係る分析装置は,物体の
設置を認識して,該物体に含まれ被検査対象である検体
の分析を自動的に行う分析装置において,前記物体の設
置を認識する設置認識手段を,請求項1,2,3,4ま
たは5記載のプッシュスイッチとしたものである。
【0018】また,請求項7に係る搬送システムは,物
体の位置を検出しながら個々の搬送路における移動手段
を作動させて,該物体を所定位置へ搬送する搬送システ
ムにおいて,前記搬送路における移動手段以外の部分に
設置されて前記物体の有無を検出する検出手段を備え,
前記検出手段を,請求項1,2,3,4または5記載の
プッシュスイッチとしたものである。
【0019】更に,請求項8に係る搬送システムは,請
求項7記載の搬送システムにおいて,前記物体を,被検
査対象である検体を所定数含む検体ラックとしたもので
ある。
【0020】
【作用】本発明の請求項1に係るプッシュスイッチで
は,一端が固定され,他端を球面形状とした第2可動手
段を,前記第1可動手段の可動方向と交差した線または
面により接触または接合させ,前記第2可動手段の他端
の球面に対して任意の方向から加えられた力により,前
記第1可動手段を押下させ,一の電極および他の電極間
を接続または開放するようにしている。これにより,前
記第1可動手段の可動方向とは無関係に,前記第2可動
手段の他端の球面に対して力を加え,当該プッシュスイ
ッチを作動させることができる。
【0021】また,請求項2に係るプッシュスイッチで
は,出力手段及び入力手段間の空間伝搬媒体の伝搬経路
を第3可動手段の移動により開放または遮断状態にする
ことによってオン/オフ制御するプッシュスイッチにお
いて,一端が固定され,他端を球面形状とした第2可動
手段を,前記第3可動手段の移動方向と交差した線また
は面により第3可動手段と接触または接合させ,前記第
2可動手段の他端の球面に対して任意の方向から加えら
れた力により,前記第3可動手段を移動させ,出力手段
及び入力手段間を結合または開放して当該プッシュスイ
ッチをオン/オフ制御するようにしている。これによ
り,前記第3可動手段の移動方向とは無関係に,前記第
2可動手段の他端の球面に対して力を加え,当該プッシ
ュスイッチを作動させることができる。
【0022】また,請求項3に係るプッシュスイッチで
は,前記第2可動手段の他端の球面形状を,前記第1可
動手段の可動方向または前記第3可動手段の移動方向を
含む面による断面形状について半球面または凸多角形と
するのが望ましい。
【0023】また,請求項4に係るプッシュスイッチで
は,前記第1可動手段の押下によって,第1電極と第2
電極の接続状態から,第1電極と第3電極の接続状態に
遷移させるようにしている。これにより,2極スイッチ
のみならず,3極スイッチの構造を備えたプッシュスイ
ッチに対しても,前記第2可動手段の他端の球面への任
意の方向からの印加により,当該プッシュスイッチを作
動させることが可能となる。
【0024】また,請求項5に係るプッシュスイッチで
は,前記空間伝搬媒体は光であり,前記出力手段及び前
記入力手段をフォトカプラで構成するのが望ましい。
【0025】また,請求項6に係る分析装置では,前記
プッシュスイッチを,物体の設置を認識する設置認識手
段として使用して,前記物体に含まれ被検査対象である
検体の分析を自動的に行う分析装置を実現している。こ
れにより,プッシュスイッチを取付ける位置,ユーザの
操作における物体の設置方向或いは位置等について自由
度を高めることができる。
【0026】また,請求項7に係る搬送システムでは,
前記プッシュスイッチを搬送路における移動手段以外の
部分に設置して,物体の有無を検出する検出手段として
使用し,物体の位置を検出しながら個々の搬送路におけ
る移動手段を作動させて,該物体を所定位置へ搬送する
搬送システムを実現している。これにより,プッシュス
イッチを取付ける位置,ユーザの操作における物体の設
置方向或いは位置等の設計上および操作上の自由度を高
めた搬送システムを実現できる。
【0027】更に,請求項8に係る搬送システムでは,
前記物体を,被検査対象である検体を所定数含む検体ラ
ックとすることが望ましい。これにより,設計上および
操作上の自由度を高めた総合医療分析システム等として
の搬送システムを実現できる。
【0028】
【実施例】以下,本発明のプッシュスイッチならびにそ
れを用いた分析装置および搬送システムについて,〔実
施例1〕,〔実施例2〕,〔実施例3〕の順に図面を参
照して詳細に説明する。
【0029】〔実施例1〕図1(a)は本発明の実施例
1に係るプッシュスイッチの斜視図である。本実施例の
プッシュスイッチは,プッシュボタン(第1可動手段)
の押下によって一の電極および他の電極間を接続または
開放する構造のものである。
【0030】同図において,本実施例のプッシュスイッ
チは,スイッチ本体110に,プッシュボタン(第1可
動手段)104と,レバー部(第2可動手段)101
と,3つの電極端子111,112,113とを具備し
た構成である。
【0031】レバー部101は,プッシュボタン104
の可動方向と交差した線によりプッシュボタン104と
接触し,その一端103はスイッチ本体110の取付け
穴114に固定され,他端102は球面形状となってい
る。
【0032】本実施例のプッシュスイッチは,レバー部
101の他端の球面102に対して任意の方向から加え
られた力により,プッシュボタン104を押下させ,一
の電極および他の電極間を接続または開放するものであ
る。図2に本実施例のプッシュスイッチの断面の模式図
を示す。
【0033】図2(a)は2極スイッチとして構成した
場合の断面図である。プッシュボタン104aが押下さ
れていないときには,プッシュボタン104aに連結さ
れた導電性のバー205aが,バネ等の弾性体204a
および204bによって,電極201aおよび202と
は離れた状態となり,これら2つの電極につながる電極
端子111および112間が開放となる。また,プッシ
ュボタン104aが押下されたときには,バー205a
が弾性体204aおよび204bに逆らって押下され,
電極201aおよび202と接触した状態となり,電極
端子111および112間を接続する。
【0034】また,図2(b)は3極スイッチとして構
成した場合の断面図である。プッシュボタン104が押
下されていないときには,プッシュボタン104に連結
された導電性のバー205が,バネ等の弾性体204に
よって,電極201と電極203とを接続した状態とな
り,これら2つの電極につながる電極端子111および
113間が接続される。また,プッシュボタン104が
押下されたときには,バー205が弾性体204に逆ら
って押下され,電極201と電極202とを接続した状
態となり,これら2つの電極につながる電極端子111
および112間を接続する。
【0035】図2(a)および(b)の何れの構造にお
いても,プッシュボタン104の押下は,レバー部10
1の他端の球面102に加わる力F1またはF2に連動
してなされる。換言すれば,レバー部101の他端の球
面102に加わる力F1またはF2は,支点をレバー部
101の一端103とする「てこの原理」により,プッ
シュボタン104の押下方向に伝達されるのである。
【0036】また,レバー部101の他端102を球面
形状としている,より正確に言えば,プッシュボタン1
04の押下方向を含む面による断面形状について半球面
となるよう構成しているので,レバー部101の他端の
球面102に加わる力について,プッシュボタン104
の押下方向とは無関係に任意の方向からの力(F1また
はF2)を,確実にプッシュボタン104に伝達可能な
構造となっている。
【0037】尚,レバー部101の他端102の断面形
状は,半球面形状に限らず,図1(b)に示すように,
プッシュボタン104の押下方向を含む面による断面形
状について凸多角形の形状となるよう構成してもよい。
【0038】以上のように,本実施例のプッシュスイッ
チでは,押下によって電極間を接続または開放するプッ
シュスイッチにおいて,プッシュボタン104の押下方
向とは無関係に,レバー部101の他端102に対し任
意の方向から加わる力に応じて,電極間を接続または開
放させることができ,当該プッシュスイッチを利用する
場合の設計上,操作上の自由度を高めることができる。
【0039】〔実施例2〕図3は本発明の実施例2に係
る分析装置の構成図である。本実施例の分析装置は,例
えば,バイオセンサやイオンセンサ等を利用したグルコ
ース分析装置,電解質分析装置等であって,検体を具備
した検体ラックが所定の位置に設置されたのを認識し
て,自動的に所定の分析動作を開始する構成となってい
る。
【0040】従って,分析装置には,検体ラックが所定
位置に設置されたことを自動的に認識できる認識手段が
必要であり,該認識手段として実施例1に示したプッシ
ュスイッチを利用するものである。また,当該分析装置
は,検体搬送システムに組み込み可能な構造を備えてお
り,その場合,総合医療分析システムにおける1つの分
析装置として機能する。
【0041】図3(a)は本実施例の分析装置の斜視図
であり,図3(b)は分析装置において検体ラックが搬
送されるときの搬送ラインを説明する平面図である。ま
た,図4には検体ラックの斜視図を,図5には搬送ライ
ンに実施例1のプッシュスイッチが設置されたときの斜
視図をそれぞれ示す。
【0042】図3(a)において,301は分析装置の
本体,302は分析装置の搬送用の台部,303は突起
部,305は検体搬送システムに当該分析装置が組み込
まれたときの搬送ライン入り口および入り口搬送ライ
ン,306は当該分析装置の搬送ライン,307は搬送
ライン出口および出口搬送ライン,311および31
1’は検体ラック,312は被分析対象である検体の入
った試験管である。
【0043】先ず,本実施例の分析装置を単体で使用す
る場合について説明する。この場合,認識手段となるプ
ッシュスイッチは,図3(b)におけるプッシュスイッ
チの取付け位置S4に設置されているものが該当する。
ユーザは,検体ラック311を設置すべき場所であるR
4に設定することにより,プッシュスイッチ(S4)に
おけるレバー部101の他端102に力が加わり,当該
プッシュスイッチ(S4)がON状態となる。これによ
り,分析装置内に具備されているCPUにその旨の信号
が送られて,CPUは分析装置に所定の分析動作を開始
するよう指示することとなる。
【0044】例えば,従来構造のプッシュスイッチを位
置S4に設置した場合には,ユーザは,分析装置に対し
て向かう方向に検体ラック311を滑らせるように移動
して設置する必要があり,操作上の自由度が一方向に限
定されていたが,本実施例では,上から下へ,右から左
へ,或いは向かう方向へと,3方向からの検体ラック3
11の設置が可能となり,操作上の自由度を高めること
が可能となる。
【0045】また,操作を熟知していないユーザによっ
て,予測できないような操作を行った場合にも,プッシ
ュスイッチを破損する確率がより低減されて,操作上の
安全性についても確保され得る。
【0046】尚,プッシュスイッチの取付け位置はS4
に限らず,他の場所に取付けたとしても同様の効果を得
ることができ,設計上の自由度をも高めることができ
る。
【0047】次に,本実施例の分析装置を検体搬送シス
テムに組み込んで使用する場合について説明する。上述
のように,図3(a)に示した分析装置では,搬送ライ
ン入り口(305)および搬送ライン出口(307)を
備えており,それぞれを接続用の搬送ラインと結合させ
ることにより,総合医療分析システムにおける1つの分
析装置として機能させることが可能である。
【0048】この場合,検出手段となるプッシュスイッ
チは,図3(b)におけるプッシュスイッチの取付け位
置S1〜S5に設置されているものが該当する。搬送ラ
イン入り口を通過して搬入(移動M1)された検体ラッ
ク311は,入り口搬送ライン305上を移動して位置
R1に至る。この時,検体ラック311の先頭がプッシ
ュスイッチ(S1)をON状態にさせると,分析装置の
CPUは,入り口搬送ライン305の作動を停止させ,
検体ラック311を位置R1から位置R2へ移動させる
(移動M2)。この移動動作についてもプッシュスイッ
チ(S2)がON状態に遷移することにより停止され
る。
【0049】次に,CPUは,搬送ライン306上で検
体ラック311を位置R2から移動させ(移動M3),
プッシュスイッチ(S3)の検出により位置R3で停止
させる。この位置R3において,分析装置は所定の分析
動作を行う。分析動作が終了すると,CPUは,更に検
体ラック311を位置R3から移動させ(移動M4),
プッシュスイッチ(S4)の検出により位置R4で停止
させる。
【0050】次に,CPUは,検体ラック311を位置
R4から位置R5へ移動させる(移動M5)。この移動
動作についてもプッシュスイッチ(S5)がON状態に
遷移することにより停止される。更に,CPUは,搬送
ライン307上で検体ラック311を位置R5から移動
させ,搬送ライン出口を介して接続用の搬送ラインへ移
動させる(移動M6)。
【0051】搬送ライン上の検体ラック311の移動に
ついては,予め設定された方向にしか移動しないため,
従来構造のプッシュスイッチを設置して同様の搬送制御
を行うことは可能であるが,総合医療分析システムにお
いては,ユーザが分析装置に直接検体ラックを設置し
て,割り込み的に分析を行いたいという場合が多々発生
する。このような場合には,上述のように設計上,操作
上の自由度が制限されたり,操作上の安全性等に問題が
発生することとなる。
【0052】従って,本実施例の分析装置を搬送ライン
に組み込んだ場合には,設計上の自由度のみならず,ユ
ーザの操作上の自由度についても向上させることがで
き,更に,操作の未熟なユーザによる予測できないよう
な操作に対しても,プッシュスイッチを破損する確率が
より低減されて,操作上の安全性についても確保され得
る。
【0053】〔実施例3〕図6は本発明の実施例3に係
るプッシュスイッチの斜視図である。本実施例のプッシ
ュスイッチは,出力手段(発光ダイオード)及び入力手
段(フォトトランジスタ)間の空間伝搬媒体(光)の伝
搬経路を第3可動手段(遮蔽物)の移動により開放また
は遮断状態にすることによってオン/オフ制御する構造
のものである。
【0054】同図において,本実施例のプッシュスイッ
チは,スイッチ本体610に,レバー部(第2可動手
段)601と,該レバー部に接合された遮蔽物(第3可
動手段)605と,4つの電極端子621,622,6
23及び624とを具備した構成である。
【0055】レバー部601は,遮蔽物605の移動方
向と交差した線により遮蔽物605と接合し,その一端
603はスイッチ本体610の取付け穴614に固定さ
れ,他端602は球面形状となっている。尚,プッシュ
ボタン604は,レバー部602の他端の球面602に
力が加わらないときに,レバー部601に接合した遮蔽
物605が光の伝搬経路を遮断しないように,弾性体等
により当該レバー部601を上方に押し上げるものであ
る。
【0056】また,スイッチ本体610の凹部616の
向かって左側に発光ダイオード(出力手段)が,右側に
フォトトランジスタ(入力手段)がそれぞれ設置されて
おり,凹部616の左側面に発光窓606を,右側面に
受光窓607を設置して,光の伝搬経路を構成してい
る。
【0057】図7に本実施例のプッシュスイッチの断面
の模式図を示す。本実施例のプッシュスイッチは,レバ
ー部601の他端の球面602に対して任意の方向から
加えられた力により,遮蔽物605を押下させ,発光ダ
イオード611及びフォトトランジスタ612間の光の
伝搬経路608を開放または遮断状態にすることによっ
て当該プッシュスイッチをオン/オフ制御するものであ
る。
【0058】レバー部602の他端の球面602に力が
加わらないときには,レバー部602に接合された遮蔽
物605が光の伝搬経路608を遮断することなく開放
状態とし,発光ダイオード611及び電極端子621,
622より成る発光系と,フォトトランジスタ612及
び電極端子623,624より成る受光系とは,光結合
される。
【0059】また,レバー部602の他端の球面602
に力が加わるときには,レバー部601がプッシュボタ
ン604を支える弾性体に逆らって押下され,レバー部
602に接合された遮蔽物605が移動して光の伝搬経
路608を遮断することとなり,前記発光系と受光系と
は光結合されない。
【0060】本実施例のプッシュスイッチでは,レバー
部601の他端602を球面形状としている,より正確
に言えば,遮蔽物605の移動方向を含む面による断面
形状について半球面となるよう構成しているので,レバ
ー部601の他端の球面602に任意の方向から加わる
力を,光の伝搬経路608を遮断または開放する遮蔽物
605の移動動作として,確実に伝達し得る構造となっ
ている。
【0061】尚,レバー部601の他端602の断面形
状は,半球面形状に限らず,図1(b)に示すように,
遮蔽物605の移動方向を含む面による断面形状につい
て凸多角形の形状となるよう構成してもよい。
【0062】以上のように,本実施例のプッシュスイッ
チでは,光の伝搬経路を遮蔽物605により開放または
遮断状態にすることによってオン/オフ制御するプッシ
ュスイッチにおいて,遮蔽物605の移動方向とは無関
係にレバー部601の他端602に対し任意の方向から
加わる力に応じて,遮蔽物605を移動させ,光の伝搬
経路608を開放または遮断状態にすることによって,
発光ダイオード611及びフォトトランジスタ612間
を結合または開放して当該プッシュスイッチをオン/オ
フ制御させることができ,当該プッシュスイッチを利用
する場合の設計上,操作上の自由度を高めることができ
る。
【0063】また,本実施例のプッシュスイッチを,実
施例1に対する実施例2と同様に,分析装置における物
体の設置を認識する設置認識手段として使用することに
より,前記物体に含まれ被検査対象である検体の分析を
自動的に行う分析装置を実現することができ,しかも,
プッシュスイッチを取付ける位置,ユーザの操作におけ
る物体の設置方向或いは位置等について自由度を高めた
構成を実現できる。
【0064】更に,本実施例のプッシュスイッチを,実
施例1に対する実施例2と同様に,搬送システムの搬送
路における移動手段以外の部分に設置して,物体の有無
を検出する検出手段として使用することにより,物体の
位置を検出しながら個々の搬送路における移動手段を作
動させて,該物体を所定位置へ搬送する搬送システムを
実現することができ,しかも,プッシュスイッチを取付
ける位置,ユーザの操作における物体の設置方向或いは
位置等の設計上および操作上の自由度を高めた総合医療
分析システム等としての搬送システムを実現できる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の請求項1
に係るプッシュスイッチによれば,一端が固定され,他
端を球面形状とした第2可動手段を,第1可動手段の可
動方向と交差した線または面により接触または接合さ
せ,第2可動手段の他端の球面に対して任意の方向から
加えられた力により,第1可動手段を押下させ,一の電
極および他の電極間を接続または開放することとしたの
で,第1可動手段の可動方向とは無関係に,第2可動手
段の他端の球面に対して力を加えてプッシュスイッチを
作動させることができ,結果として,当該プッシュスイ
ッチを設置する位置等に関して設計自由度を高めること
が可能で,またユーザの操作上の自由度をも高め得るプ
ッシュスイッチを提供することができる。
【0066】また,請求項2に係るプッシュスイッチに
よれば,一端が固定され,他端を球面形状とした第2可
動手段を,第3可動手段の移動方向と交差した線または
面により第3可動手段と接触または接合させ,第2可動
手段の他端の球面に対して任意の方向から加えられた力
により,第3可動手段を移動させ,出力手段及び入力手
段間を結合または開放して当該プッシュスイッチをオン
/オフ制御することとしたので,第3可動手段の移動方
向とは無関係に,第2可動手段の他端の球面に対して力
を加え,当該プッシュスイッチを作動させることがで
き,結果として,当該プッシュスイッチを設置する位置
等に関して設計自由度を高めることが可能で,またユー
ザの操作上の自由度をも高め得るプッシュスイッチを提
供することができる。
【0067】また,請求項3に係るプッシュスイッチに
よれば,第2可動手段の他端の球面形状を,第1可動手
段の可動方向または第3可動手段の移動方向を含む面に
よる断面形状について半球面または凸多角形としたの
で,第2可動手段の他端の球面に対して加わる力を確実
に伝達して,電極間を接続または開放,或いは出力手段
及び入力手段間を結合または開放させ得るプッシュスイ
ッチを提供することができる。
【0068】また,請求項4に係るプッシュスイッチに
よれば,第1可動手段の押下によって,第1電極と第2
電極の接続状態から,第1電極と第3電極の接続状態に
遷移させることとしたので,2極スイッチのみならず,
3極スイッチの構造を備えたプッシュスイッチに対して
も,第2可動手段の他端の球面への任意の方向からの印
加により,当該プッシュスイッチを作動させることが可
能となる。
【0069】また,請求項5に係るプッシュスイッチに
よれば,空間伝搬媒体は光であり,出力手段及び入力手
段をフォトカプラで構成することとしたので,光の伝搬
経路を遮断または開放する第3可動手段の移動方向とは
無関係に,第2可動手段の他端の球面に対して力を加
え,当該プッシュスイッチを作動させ得るフォトカプラ
によるプッシュスイッチを提供することができる。
【0070】また,請求項6に係る分析装置によれば,
前記プッシュスイッチを,物体の設置を認識する設置認
識手段として使用して,物体に含まれ被検査対象である
検体の分析を自動的に行う分析装置を実現することとし
たので,プッシュスイッチを取付ける位置,ユーザの操
作における物体の設置方向或いは位置等について自由度
を高め高めた分析装置を提供することができる。
【0071】また,請求項7に係る搬送システムによれ
ば,前記プッシュスイッチを搬送路における移動手段以
外の部分に設置して,物体の有無を検出する検出手段と
して使用し,物体の位置を検出しながら個々の搬送路に
おける移動手段を作動させて,該物体を所定位置へ搬送
する搬送システムを実現することとしたので,プッシュ
スイッチを取付ける位置,ユーザの操作における物体の
設置方向或いは位置等の設計上および操作上の自由度を
高めた搬送システムを提供することができる。
【0072】更に,請求項8に係る搬送システムによれ
ば,物体を被検査対象である検体を所定数含む検体ラッ
クとしたので,設計上および操作上の自由度を高めた総
合医療分析システム等としての搬送システムを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るプッシュスイッチの斜
視図であり,図1(a)はレバー部の他端の形状を半球
面形状とした場合,図1(b)は凸多角形とした場合で
ある。
【図2】実施例1のプッシュスイッチの断面の模式図で
あり,図2(a)は2極スイッチとして構成した場合,
図2(b)は3極スイッチとして構成した場合である。
【図3】本発明の実施例2に係る分析装置の構成図であ
り,図3(a)は実施例2の分析装置の斜視図であり,
図3(b)は分析装置において検体ラックが搬送される
ときの搬送ラインを説明する平面図である。
【図4】実施例2の分析装置に使用する検体ラックの斜
視図である。
【図5】実施例2の分析装置の搬送ラインに実施例1の
プッシュスイッチが設置されたときの斜視図である。
【図6】本発明の実施例3に係るプッシュスイッチの斜
視図である。
【図7】実施例3のプッシュスイッチの断面の模式図で
ある。
【符号の説明】
101,101a,601 レバー部(第2可動手段) 102,602 レバー部の他端(半球面形状) 102a レバー部の他端(凸多角形形状) 103,103a,603 レバー部の一端 104,604 プッシュボタン(第1可動手段) 110,610 スイッチ本体 111〜113,621〜624 電極端子 114,614 レバー部の取付け穴 201,201a 第1電極 202 第2電極 203 第3電極 204,204a,204b 弾性体 205,205a 導電性のバー 301 分析装置本体 302 分析装置の搬送用台部 303 突起部 305 搬送ライン入り口,入り口搬送ライン 306 分析装置の搬送ライン 307 搬送ライン出口,出口搬送ライン 311,311’ 検体ラック 312 試験管 M1〜M6 検体ラックの移動 R1〜R5 検体ラック S1〜S5 プッシュスイッチ(取付け場所) 605 遮蔽物(第3可動手段) 606 発光窓 607 受光窓 608 光(空間伝搬媒体)の伝搬経路 611 発光ダイオード(出力手段) 612 フォトトランジスタ(入力手段) 612 スイッチ本体610の凹部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体に支えられ,押下によって一の電
    極および他の電極間を接続または開放する第1可動手段
    を有するプッシュスイッチにおいて,前記第1可動手段
    の可動方向と交差した線または面により前記第1可動手
    段と接触または接合し,一端が固定され,他端を球面形
    状とした第2可動手段を有し,前記第2可動手段の他端
    の球面に対して任意の方向から加えられた力により,前
    記第1可動手段を押下させ,一の電極および他の電極間
    を接続または開放することを特徴とするプッシュスイッ
    チ。
  2. 【請求項2】 空間を伝搬する媒体を出力する出力手段
    と,前記出力手段が出力する空間伝搬媒体を入力してス
    イッチング動作する入力手段と,移動によって前記出力
    手段及び前記入力手段間の空間伝搬媒体の伝搬経路を開
    放または遮断状態とする第3可動手段とを有するプッシ
    ュスイッチにおいて,前記第3可動手段の移動方向と交
    差した線または面により前記第3可動手段と接触または
    接合し,一端が固定され,他端を球面形状とした第2可
    動手段を有し,前記第2可動手段の他端の球面に対して
    任意の方向から加えられた力により,前記第3可動手段
    を移動させ,前記出力手段及び前記入力手段間を結合ま
    たは開放することを特徴とするプッシュスイッチ。
  3. 【請求項3】 前記第2可動手段の他端の球面形状は,
    前記第1可動手段または前記第3可動手段の可動または
    移動方向を含む面による断面形状が半球面または凸多角
    形であることを特徴とする請求項1または2記載のプッ
    シュスイッチ。
  4. 【請求項4】 前記第1可動手段は,押下によって,第
    1電極と第2電極の接続状態から,第1電極と第3電極
    の接続状態に遷移させることを特徴とする請求項1また
    は3記載のプッシュスイッチ。
  5. 【請求項5】 前記空間伝搬媒体は光であり,前記出力
    手段及び前記入力手段は,フォトカプラを構成すること
    を特徴とする請求項2または3記載のプッシュスイッ
    チ。
  6. 【請求項6】 物体の設置を認識して,該物体に含まれ
    被検査対象である検体の分析を自動的に行う分析装置に
    おいて,前記物体の設置を認識する設置認識手段は,請
    求項1,2,3,4または5記載のプッシュスイッチで
    あることを特徴とする分析装置。
  7. 【請求項7】 物体の位置を検出しながら個々の搬送路
    における移動手段を作動させて,該物体を所定位置へ搬
    送する搬送システムにおいて,前記搬送路における移動
    手段以外の部分に設置されて前記物体の有無を検出する
    検出手段を有し,前記検出手段は,請求項1,2,3,
    4または5記載のプッシュスイッチであることを特徴と
    する搬送システム。
  8. 【請求項8】 前記物体は,被検査対象である検体を所
    定数含む検体ラックであることを特徴とする請求項7記
    載の搬送システム。
JP7019495A 1995-01-05 1995-03-28 プッシュスイッチならびにそれを用いた分析装置および搬送システム Pending JPH08241644A (ja)

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JP7-402 1995-01-05
JP40295 1995-01-05
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009028272A (ja) * 2007-07-26 2009-02-12 Panasonic Electric Works Co Ltd 昇降物干し装置
CN112975606A (zh) * 2021-02-07 2021-06-18 广东韶钢松山股份有限公司 检测元件支架以及剥皮机系统

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