JPH08239406A - 重合体微粒子の製造方法 - Google Patents

重合体微粒子の製造方法

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JPH08239406A
JPH08239406A JP4293295A JP4293295A JPH08239406A JP H08239406 A JPH08239406 A JP H08239406A JP 4293295 A JP4293295 A JP 4293295A JP 4293295 A JP4293295 A JP 4293295A JP H08239406 A JPH08239406 A JP H08239406A
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初 松扉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、上記の点に鑑み、容易な操作でコア
シェルや空洞の無い粒径の揃った架橋された重合体微粒
子の製造方法を提供する。 【構成】重合体シード粒子を分散した水中に、エチレン
性不飽和単量体の水性エマルジョンおよび油溶性開始剤
の水性エマルジョンを添加し、該重合体シード粒子にエ
チレン性不飽和単量体および油溶性開始剤を吸収させた
後、エチレン性不飽和単量体を重合する重合体微粒子の
製造方法であって、上記重合体シード粒子の重量平均分
子量が10,000〜20,000であり、上記エチレ
ン性不飽和単量体がエチレン性不飽和基を2個以上有す
る単量体を少なくとも15重量%含有するものであり、
且つ該エチレン性不飽和単量体を重合体シード粒子1重
量部に対して20〜500重量部吸収させることを特徴
とする重合体微粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒径が1〜50μm程
度の範囲にある粒子径の単分散の架橋された重合体微粒
子を製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶パネル用スペーサー、クロマトグラ
フィ用充填剤、診断試薬等に用いられる高分子微粒子に
は、その粒子径の均一性と力学強度が要求される。従来
このような微粒子を得る方法として、主に懸濁重合で得
られた微粒子を乾式、及び、湿式の分級装置を用いて分
級していた。しかし、このような方法では収率が著しく
低く、また粒子径の均一性も不十分である。さらに乳化
重合で1ミクロン以上の微粒子を合成する方法が開示さ
れているが、製造工程が複雑で、合成に時間がかかる。
また、分散重合では1ミクロン以上の粒子径の均一な微
粒子を合成することは可能であるが架橋微粒子とするこ
とは困難である。
【0003】粒径が1〜10μm程度の範囲にある粒子
径の単分散の架橋された重合体微粒子を製造する方法と
しては、シ−ド重合で単量体の移動を促進するような助
剤を用いて単量体をシード粒子に拡散させた後、重合す
ることにより未架橋あるいは架橋微粒子を製造する方法
が、特公昭57ー24369号公報、特公平5ー649
64号公報に開示されている。しかし、これらの方法で
は、特に架橋された重合体微粒子の製造の際、重合中に
助剤がブリードアウトし、多孔性微粒子が生成するとい
った欠点があった。
【0004】また、シ−ド重合で、重量平均分子量1
0,000未満の低分子量のシード粒子を用いて1〜5
00倍の体積の単量体や有機化合物を吸収させて重合す
る方法が、特公昭63ー32500号公報、特開昭63
ー189413号公報に開示されているが、該低分子量
シード粒子を設計された粒径に合成すること、真球とす
ることが難しく、それを用いて設計通りの重合体微粒子
を製造することができない。また、シード粒子を合成す
るのに用いられた単量体と吸収される単量体が異種のも
のである場合には、シ−ド粒子と単量体の重合が進につ
れて生成される重合体と相分離し、重合体微粒子はコア
シェルの構造となりコアとシェルの界面で剥離し易くな
り、あるいは、空洞のある構造となることにより、得ら
れる重合体微粒子の力学強度が著しく低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の点に
鑑み、容易な操作で粒径が揃い、且つ力学強度にすぐれ
た重合体微粒子の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0007】本発明の重合体微粒子の製造方法は、シ−
ド重合であって、重合体シード粒子の重量平均分子量を
10,000〜20,000とし、重合体シード粒子に
吸収されるエチレン性不飽和単量体としてエチレン性不
飽和基を2個以上有する単量体を少なくとも15重量%
含有するものとし、且つ該エチレン性不飽和単量体を重
合体シード粒子1重量部に対して20〜500重量部吸
収させることを特徴とする。
【0008】本発明において用いられる重合体シード粒
子としては、スチレン及びp−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メトキ
シスチレン等のスチレン誘導体、(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸エステル、ブタジエン等の重合体又
は共重合体が挙げられる。
【0009】上記重合体シード粒子の重量平均分子量
は、大きくなるとエチレン性不飽和単量体と相分離し力
学強度が低下し、小さくなると粒径が均一にならず、真
球性も低下するので、10,000〜20,000に限
定される。
【0010】上記重合体シード粒子の平均粒子径は、得
られる重合体微粒子の設計粒径に応じて決められるべき
であるが、大きくなるとエチレン性不飽和単量体の吸収
に時間がかかり、小さくなると粒径が均一にならず、真
球性も低下するので、0.1〜10μmが好ましい。
【0011】上記重合体シード粒子のCv値(標準偏差
/平均粒子径×100)が、大きくなると得られる重合
体微粒子の粒径の均一性が低下するので、10以下の非
架橋型が好ましい。
【0012】本発明で用いられる重合体シード粒子は、
乳化重合、ソープフリー重合若しくは分散重合など公知
の方法で製造することができる。また、重合体シード粒
子は好ましくは非架橋重合体である。
【0013】本発明に使用されるエチレン性不飽和単量
体としては、ラジカル反応性の単量体であれば良く、例
えば、スチレン、αーメチルスチレン、p−メチルスチ
レン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等の
スチレン誘導体;塩化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等のビニルエステル類;アクリロニトリル等の
不飽和ニトリル類;アクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2ーエチ
ルヘキシル、メタクリル酸2ーエチルヘキシル、アクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル等の(メタ)
アクリル酸エステル誘導体;ブタジエン、イソプレン等
の共役ジエン類等が挙げられ、これらは、単独で用いて
も良く、2種以上併用しても良い。
【0014】本発明で使用されるエチレン性不飽和基を
2個以上有する単量体としては、ラジカル反応性基を分
子内に2個以上有する単量体であれば良く、例えば、ジ
ビニルベンゼン、エチレンオキシドジアクリレート、エ
チレンオキシドジメタクリレート、テトラエチレンオキ
シドジアクリレート、テトラエチレンオキシドジメタク
リレート、1,6ーヘキサンジオールジアクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアク
リレート、テトラメチロールプロパンテトラアクリレー
ト、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート等
が挙げられ、これらは、単独で用いても良く、2種以上
併用しても良い。
【0015】本発明で用いられるエチレン性不飽和単量
体は、上記エチレン性不飽和基を2個以上有する単量体
を少なくとも15重量%含有することが必要である。こ
れにより、重合体シ−ド粒子は、エチレン性不飽和単量
体を吸収し径が大きくなるとともに、重合された時架橋
が同時におき力学強度が向上する。さらに好ましくは3
0重量%以上である。15重量%未満では得られる重合
体微粒子の力学強度が不十分となる。
【0016】上記エチレン性不飽和単量体の吸収量は、
多くなると得られる重合体微粒子の粒径精度が低下し、
少なくなると架橋成分が少なくなり、得られる重合体微
粒子の強度が不十分となるので、20〜500重量部で
ある。
【0017】上記重合体シ−ド粒子を、スチレン又はス
チレン誘導体を50重量%以上含有する重合体又は共重
合体とし、上記エチレン性不飽和単量体としてジビニル
ベンゼンを30重量%含むものを用いることが、重合体
シ−ド微粒子とジビニルベンゼンの相溶性が良く、相分
離が発生しにくく力学強度に優れた重合体微粒子が得ら
れるので好ましい。
【0018】本発明の重合体微粒子の製造方法では、エ
チレン性不飽和単量体を油溶性開始剤と共に水中に微分
散し水性エマルジョンとした後、重合体シード粒子に吸
収させる。
【0019】上記水性エマルジョンは、ホモジナイザ
ー、超音波処理、ナノマイザー、マウントガウリン型の
(微細)乳化機など公知の装置により製造することがで
きる。
【0020】上記エチレン性不飽和単量体及び油溶性開
始剤は、予め混合して水性エマルジョンとしても良い
し、別々に水性エマルジョンにして混合してもよい。
【0021】上記水性エマルジョンの粒径は、大きくな
るとエチレン性不飽和単量体が水中に溶解し重合体シー
ド粒子に拡散するのが遅くなり得られる重合体微粒子の
粒径分布が広くなり、小さくなると、油溶性開始剤が水
中に溶解し重合体シード粒子に拡散するのが速くなるの
で重合体シード粒子よりも小さいことが好ましい。
【0022】本発明で使用される油溶性開始剤として
は、上記エチレン性不飽和単量体の重合を開始するもの
であればよく、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキ
シ過酸化ベンゾイル、3,5,5ートリメチルヘキサノ
イルパーオキサイド、tーブチルパーオキシー2ーエチ
ルヘキサノエート、ジーtーブチルパーオキサイド等の
有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
シクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4ージメ
チルベレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。
【0023】本発明の重合体微粒子の製造方法では、重
合体シード粒子を分散した水中に、エチレン性不飽和単
量体の水性エマルジョンおよび油溶性開始剤の水性エマ
ルジョンを添加し、該重合体シード粒子にエチレン性不
飽和単量体および油溶性開始剤を吸収させた後、エチレ
ン性不飽和単量体を重合する。
【0024】上記吸収は、通常、重合体シード粒子を分
散した水に、上記エマルジョンとを混合し、室温で1〜
12時間撹拌することにより達成されるが、30〜50
℃程度に加熱することにより更に早く吸収させることが
できる。その吸収量は、エチレン性不飽和単量体及び油
溶性開始剤の水性エマルジョンと重合体シード粒子の混
合割合を調整することにより任意に選ぶことが可能であ
る。上記吸収量は、吸収前の重合体シード粒子に対する
吸収後の重合体シード粒子の容積を光学顕微鏡で観察す
ることにより決めることができる。
【0025】重合体シード粒子に吸収されたエチレン性
不飽和単量体は、同様に吸収された油溶性開始剤によっ
て、次の工程で重合される。
【0026】重合温度は、油溶性開始剤、エチレン性単
量体の種類に応じて適宜選ぶことができるが、通常25
〜100℃の範囲であり、より好ましくは50〜90℃
の範囲である。本発明においては、エチレン性不飽和単
量体及び油溶性開始剤が重合体シード粒子に完全に吸収
された後に、昇温して重合を行うのが好ましい。
【0027】上記重合工程においては、重合で得られる
重合体微粒子の分散安定性を向上させるために、各種の
界面活性剤または高分子分散安定剤等を使用しても良
い。該分散安定剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナト
リウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のア
ニオン系界面活性剤;ポリビニルピロリドン、ゼラチ
ン、デンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニ
ルエーテル、ポリビニルアルコール等の高分子分散安定
剤が挙げられ、これらは単独または併用しても良い。
【0028】上記分散安定剤は、重合体シード粒子にエ
チレン性不飽和単量体及び油溶性開始剤を吸収させた後
に添加してもよいし、水性エマルジョンを製造する時に
添加し、水性エマルジョンの安定化と重合時の分散安定
化の機能を兼ね備えさせてもよい。
【0029】本発明の重合体微粒子の製造方法で得られ
る重合体微粒子は、用いる重合体シード粒子の粒子径及
び吸収されるエチレン性不飽和単量体と重合体シード粒
子の割合によって自在に設計可能であるが、特に1〜5
0μ、Cv値5以下の粒径が均一で架橋された重合体微
粒子である。
【0030】上記重合後、得られた重合体微粒子は、遠
心分離して水相を除き水及び溶剤で洗浄した後、乾燥単
離することができる。
【0031】上記重合体微粒子の力学物性は以下に示す
K値と圧縮後の回復率を測定することによって評価する
ことができる。
【0032】(1)K値 特表平6ー503180号公報に準拠して、微小圧縮試
験機(島津製作所製PCTー200型)を用いて、ダイ
ヤモンド製の直径50μの円柱の平滑な端面で得られた
重合体微粒子を圧縮速度0.27g/秒、最大試験荷重
10gで圧縮すし、下記の式よりK値を求めることがで
きる。 K=(3/√2・F・S-3/2・R-1/2) (F、S、Rは、それぞれ重合体微粒子の10%圧縮変
形における荷重値(kg)、圧縮変位(mm)、重合体
微粒子の半径(mm)) K値は20℃で250〜700kg/mm2 が好ましい
範囲である。
【0033】(2)圧縮変形後の回復率 特表平6ー503180に準拠して、上記圧縮試験機を
用いて0.27gf/秒の速度で1gまで圧縮し、逆に
荷重を0.1gまで荷重(原点荷重という)を減らして
行く。(荷重を減らしはじめる点を「反転の点」とい
う。)回復率は反転の点までの変位L1と反転の点から
原点荷重値を取る点までの変位L2の比(L2/L1)
を百分率(%)で表した値で定義することができる。回
復率は20℃で30〜80%が好ましい範囲である。
【0034】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。尚、以下
「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0035】(重合体シード粒子の製造)ポリビニルピ
ロリドン(重量平均分子量3万)1.2部、エアロゾル
OT(和光純薬製アニオン界面活性剤)0.57部及び
アゾビスイソブチロニトリル2.86部をエタノール8
3.8部に溶解させた溶液を撹拌しながら窒素気流下で
スチレン14.0部を投入し、70℃に昇温させ24時
間重合反応を行い、以下の通りの重合体シ−ドAを製造
した。重量平均分子量(Mw)13,000、数平均分
子量(Mn)4,800、粒径1.60ミクロン、Cv
値 2.18
【0036】(実施例1)上記重合体シ−ド粒子A5.
0部にイオン交換水200部及びラウリル硫酸ナトリウ
ム0.13部を加え、均一に分散させ重合体シ−ド粒子
分散液とし、次いでジビニルベンゼン75部、スチレン
75部及び過酸化ベンゾイル0.6部を混合してホモジ
ナイザーで粗分散した後、超音波処理により平均粒径
0.2ミクロンに微分散乳化した。得られた水性エマル
ジョンを、前記重合体シ−ド粒子分散液に加え、25
℃、200rpmで3時間撹拌し完全に重合体シ−ド粒
子に吸収させた。次いで、ポリビニルアルコール(GH
−17、日本合成化学工業製;鹸化度88モル%)の3
%水溶液100部を加えた後、200rpmで撹拌しな
がら窒素下、70℃で12時間重合を行い、遠心分離に
よりポリマー粒子を取り出し、イオン交換水およびエタ
ノールで3回洗浄した後、乾燥を行った。収率98%、
平均粒子径5.02μ、Cv値2.10であった。光学
顕微鏡(オリンパス光学工業製 BX−40)で1,0
00倍で観察した所、均一構造であった。得られた重合
体微粒子の20℃における前述のK値、回復率は以下の
通りであった。K値500Kg/mm2 、回復率51.
0%
【0037】(実施例2、3)上記重合体シード粒子A
の合成において、アゾビスイソブチロニトリルの使用量
を変化させ以下の重合体シード粒子B、重合体シード粒
子Cを合成した。 重合体シード粒子B:Mw18,000、Mn7,50
0、粒径1.61μ Cv値2.31 重合体シード粒子C:Mw10,800、Mn3,80
0、粒径1.80μ、Cv値2.20 実施例2では重合体シード粒子B、実施例3では重合体
シード粒子Cを用いて実施例1と同様な操作を行い以下
の重合体微粒子を得た。 実施例2:収率98%:平均粒子径5.00μ、Cv値
2.24、K値 520Kg/mm2 、回復率 52.
0% 実施例3:収率98% 平均粒子径5.03μ、Cv値
2.30、K値 480Kg/mm2 、回復率 50.
0% 上記重合体微粒子はいずれも 光学顕微鏡による観察の
結果、均一構造であった。
【0038】(実施例4)重合体シード粒子Aの合成に
おいて、スチレンの代わりにスチレン7部、p−メチル
スチレン6部及びアクリル酸1部を使用して以下の重合
体シード粒子Dを合成した。 重合体シード粒子D:Mw13,200、Mn5,00
0、粒径 1.63μCv値 2.30 上記重合体シード粒子Dを用いて実施例1と同様な操作
を行い、以下の重合体微粒子を得た。収率98%、平均
粒子径4.98μ、Cv値2.28、K値500Kg/
mm2、回復率55.0%、この重合体微粒子は、光学
顕微鏡による観察の結果、均一構造であった。
【0039】(実施例5、6)実施例1におけるスチレ
ン/ジビニルベンゼンの添加量をそれぞれ実施例5では
55部/55部及、実施例6では400部/400部と
し、その他は同様の操作を行い、以下の重合体微粒子を
得た。 実施例5:収率99%、平均粒子径4.47μ、Cv値
2.15、K値420Kg/mm2 、回復率42.8% 実施例6:収率97%、平均粒子径8.68μ、Cv値
2.30、K値580Kg/mm2 、回復率57.5% 上記重合体微粒子は、いずれも光学顕微鏡による観察の
結果、均一構造であった。
【0040】(比較例1)実施例1におけるジビニルベ
ンゼンの添加量を15部とし、スチレンの添加量を13
5部とし、その他は同様の操作を行い、以下の重合体微
粒子を得た。収率98%、平均粒径5.03μ、Cv値
2.08、K値100Kg/mm2 、回復率の測定を行
ったが回復しなかった。
【0041】(比較例2、3)重合体シード粒子Aの合
成において、アゾビスイソブチロニトリルの使用量を変
化させ以下の重合体シード粒子E、重合体シード粒子F
を合成した。 シード粒子E:Mw28,000、Mn13,500、
粒径1.61μ、Cv値2.28 シード粒子F:Mw800、Mn350、粒径偏平、C
v値は多分散であった。
【0042】比較例2では重合体シード粒子E、比較例
3では重合体シードFを用いて実施例1と同様な操作を
行い、以下の重合体微粒子を得た。 比較例2:収率98%、平均粒子径5.00μ、Cv値
2.25、K値100Kg/mm2 、回復率14% 比較例3:収率98%、ゲル化したためK値及び回復率
は測定できなかった。また、比較例2で得られた重合体
微粒子を光学顕微鏡により観察した結果、コアシェル構
造であった。
【0043】(比較例4)重合体シード粒子Aの合成に
おいて、スチレンの代わりにメタクリル酸メチルを用い
た他は同様の操作で以下の重合体シード粒子Gを合成し
た。 シード粒子G:Mw13,300、Mn 4,600、
粒径1.63μ、Cv値2.20 上記重合体シード粒子Gを用いて実施例1と同様な操作
を行い、以下の重合体微粒子を得た。 比較例4:収率98%、平均粒子径5.00μ、Cv値
2.40、K値120Kg/mm2 、回復率13% 上記重合体微粒子を光学顕微鏡により観察した結果、コ
アシェル構造であった。
【0044】(比較例5、6)実施例1におけるスチレ
ン/ジビニルベンゼンの添加量を比較例5では2.0部
/2.0部、比較例6では1500部/1500部と
し、その他は同様の操作を行い、以下の重合体微粒子を
得た。 比較例5:収率99%、平均粒子径1.98μ、Cv
値、2.20、K値106Kg/mm2 、回復せず 上記重合体微粒子を光学顕微鏡により観察した結果、コ
アシェル構造であった。比較例6:収率97%、平均粒
子径23.0μ Cv値が大きく多分散であり、粒子精
度、真球性が低いためK値、回復率は測定できなかっ
た。
【0045】
【発明の効果】本発明の製造方法は上述の通り、重合体
シード粒子の重量平均分子量が10,000〜20,0
00の低重合度のものを用い、エチレン性不飽和単量体
がエチレン性不飽和基を2個以上有する架橋性単量体を
少なくとも15重量%含有するものを、重合体シード粒
子に吸収させ、次いで重合させるものであるからシード
粒子への架橋性単量体の吸収が速く、製造工程が単純
で、容易に力学強度の高い重合体微粒子を製造できる。
得られた重合体微粒子は、液晶パネル用スペーサー、ク
ロマトグラフィ用充填剤、診断試薬等に好適に用いられ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合体シード粒子を分散した水中に、エチ
    レン性不飽和単量体の水性エマルジョンおよび油溶性開
    始剤の水性エマルジョンを添加し、該重合体シード粒子
    にエチレン性不飽和単量体および油溶性開始剤を吸収さ
    せた後、エチレン性不飽和単量体を重合する重合体微粒
    子の製造方法であって、上記重合体シード粒子の重量平
    均分子量が10,000〜20,000であり、上記エ
    チレン性不飽和単量体がエチレン性不飽和基を2個以上
    有する単量体を少なくとも15重量%含有するものであ
    り、且つ該エチレン性不飽和単量体を重合体シード粒子
    1重量部に対して20〜500重量部吸収させることを
    特徴とする重合体微粒子の製造方法。
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WO2006035749A1 (ja) * 2004-09-28 2006-04-06 Sekisui Chemical Co., Ltd. 球状樹脂微粒子、球状樹脂微粒子の製造方法、及び液晶表示素子用スペーサ
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