JPH08236837A - ガスレ−ザ装置 - Google Patents

ガスレ−ザ装置

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JPH08236837A
JPH08236837A JP6488195A JP6488195A JPH08236837A JP H08236837 A JPH08236837 A JP H08236837A JP 6488195 A JP6488195 A JP 6488195A JP 6488195 A JP6488195 A JP 6488195A JP H08236837 A JPH08236837 A JP H08236837A
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JP
Japan
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gas
laser
laser device
gas laser
resonator
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JP6488195A
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Tamotsu Ueno
保 上埜
Ichizo Yazawa
一蔵 矢澤
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Daihen Corp
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Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスレーザ装置の長期間の停止時、又は周
囲の湿度が高い状況下でのガスレーザ装置の停止時にお
けるガスレーザ装置内への水分の浸入を可及的に少なく
し、放電前のガス交換を繰り返し行うことなく、加工準
備時間を短縮すること。 【構成】 レーザ共振器と、レーザ共振器に配設され
た電極間に電圧を印加する電源3と、レーザ共振器にレ
ーザ媒質ガスを送風するブロワ9と、レーザ共振器とブ
ロワとを接続する循環路11a,11bとを配設したガ
スレーザ装置において、循環路11a,11bの少なく
とも一部をシリコンゴムよりも水分透過率の低い柔軟材
14で構成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切断、溶接、穴あけ等
の加工作業に用いられるガスレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、本発明の対象とするガスレーザ
装置の構造を示す、一部断面正面図である。同図におい
て、1a及び1bは石英、強化ガラス等の電気絶縁材か
ら形成された放電管、2は放電管1a及び1bと同様の
材質からなる絶縁管、3は直流高電圧電源、4a及び4
bはアルミ等の導電材から形成された筒状のホルダ、5
a及び5bは夫々ホルダ4a及び4b内に設けられた円
筒形状の陰極、6a及び6bは夫々放電管1a及び1b
内に設けられた陽極であり、それぞれ直流高圧電源3に
連結されている。なお、安全上、各陽極6a及び6bは
電気的に接地されている。例えば、放電管1aのX1
の端部には全反射鏡7が設けられると共に、放電管1b
のX2 側の端部には部分透過鏡8が設けられている。9
はレーザ媒質ガスを循環させるためのブロワ、10aは
放電によって温度上昇したガスの熱を除去するための電
気的に接地された熱交換器、10bはブロワ9の圧縮熱
によって温度上昇したガスの熱を除去するための熱交換
器である。放電管1a及び1bにはレーザ媒質ガスを循
環させるための循環路11a及び11bが連結されてい
る。以上により構成されるガスレーザ装置において、陽
極6a,6bと陰極5a,5bとの間に夫々高電圧を印
加することによって、陽極6aと陰極5a及び陽極6b
と陰極5bとの間に夫々グロー放電が発生される。他
方、CO2 、N2 、He等からなるレーザ媒質ガスは、
ブロワ9の稼働によって夫々陽極6a,6bから陰極5
a,5bに向かって符号20で示す矢印の方向に循環さ
れる。このようにグロー放電を発生してレーザの励起が
行われる。すなわち、全反射鏡7と部分透過鏡8との間
で繰り返して増幅された後、レーザ光が部分透過鏡8を
透過して外部に放出される。
【0003】図2は図1の放電管1bと循環路11bと
の接続部の部分拡大図であり、レーザ媒質ガスの流入部
分を示す。なお、図1の放電管1aと、循環路11aと
の接続部も同様の構成である。
【0004】銅等の導電材で形成された絞り管13は、
放電管1bと循環路11bとの接続境界に位置してい
る。ピン状の陽極6bは、尖頭状に形成された一端が放
電管1b内に挿入されており、他端は絞り管13に連結
されている。絞り管13には、接続線12が接続されて
おり、この接続線12は柔軟材14を貫通して、直流高
圧電源3に接続されている。すなわち、絞り管13は柔
軟材14に密着して覆われていて、陽極6bがレーザ媒
質ガスの流入部分において、安定するように絞り管13
を介して固定されている。15は循環路11bの一部を
構成する銅等の導電材で形成された循環管体フランジで
ある。この柔軟材14は、例えば、シリコンゴムから形
成されており、この柔軟材14によって循環管体フラン
ジ15と、放電管1bとが気密に連通されている。そし
て、符号30で示す柔軟材14の一部分、すなわち、絞
り管13と、循環管体フランジ15との隙間(以下、振
動抑制部という)を設けることによって、ブロワ9から
の振動の伝達を抑制して、放電管1bの破損を防止して
いる。
【0005】ところで、柔軟材14の配設部以外の循環
系路は、例えば、絶縁管2と熱交換器10aとの接続部
は、ボルト、ナット等によって締め付けられて固定され
ている。そして、図示を省略したフランジ、ガスケット
等の適宜の部品を介して気密に連通されている。(以
下、共振器、循環路等のレーザ媒質ガスが循環する流通
路を循環系路という。)
【0006】通常、ガスレーザ装置の作動時には、循環
系路内の圧力が、外気の圧力よりも低い状態で運転を行
う。このことは、柔軟材14の接続部及び他の循環系路
の接続部をより密着させることとなる。そのために、循
環系路内の気密性がより高められる。
【0007】なお、柔軟材14の接続部付近は、図示を
省略した、適宜の冷却装置によって冷却されているた
め、柔軟材14が、ガスレーザ装置の作動時における放
電熱によって、劣化、傷み等を伴う心配はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、共振器内で
増幅されたレーザ光は部分透過鏡8を透過して外部に放
出されるが、この共振器内の放電状態は、循環系路の内
部を循環するレーザ媒質ガスの純度に対応して変化す
る。このため、仮に、ガスレーザ装置の循環系路内に外
気中の水分が侵入したとすれば、レーザ媒質ガスの純度
が低下されて、放電状態を悪化させることとなる。
【0009】前述したように、ガスレーザ装置の作動時
には、循環系路内は外部に対して気密に保たれているた
め問題は発生しない。しかしながら、ガスレーザ装置を
一旦停止すると以下のような問題が発生する。すなわ
ち、ガスレーザ装置を停止すると、柔軟材14の接続部
付近に設けられた冷却装置も停止するが、装置の停止後
も冷却効果は惰性的に継続されて、柔軟材14の温度が
低下する。このため、ガスレーザ装置の作動時と停止後
との温度変化によって、ガスレーザ装置の停止時間の経
過と共に柔軟材14の外周部に結露が増加される。この
結露の水分は、シリコンゴムからなる柔軟材14を徐々
に透過して、循環系路内へ侵入することとなる。
【0010】ところで、従来、シリコンゴムからなる柔
軟材14が使用されていて、このシリコンゴムはある程
度の水分透過率を有するものであるから、ガスレーザ装
置を長期間停止する程、シリコンゴムからなる柔軟材1
4から外気中の水分が透過して、ガスレーザ装置内へ浸
入する恐れがあり、この透過した水分がガスレーザ装置
の循環系路の内壁に付着することとなる。又、ガスレー
ザ装置内へ浸入する水分量は、ガスレーザ装置の停止時
間及びガスレーザ装置の周囲の湿度に依存する。したが
って、ガスレーザ装置を長時間停止させた時、又は周囲
の湿度が高い状況下でガスレーザ装置を停止させた時に
は、循環系路の内壁に水分が付着する恐れがあり、この
付着した水分はレーザ媒質ガスに混入して、レーザ媒質
ガスの純度を低下させることとなる。
【0011】そこで、高電圧を印加して放電させる前に
純度の低下したレーザ媒質ガスを除去すると共に、新鮮
なレーザ媒質ガスを循環系路内に封入する工程(以下、
放電前のガス交換という)を実施している。しかし、こ
の放電前のガス交換を行った場合でも、循環系路の内壁
に付着した水分量が多いときには、水分を完全に取り除
くことは極めて困難であり、幾分かの水分が循環系路の
内壁に残存することとなる。このため、放電前のガス交
換を行った後に、高電圧を印加して放電させた場合、循
環系路の内壁に残存していた水分が徐々に蒸発して、レ
ーザ媒質ガスの純度を低下させることとなる。
【0012】ところで、ガスレーザ装置の作動中におい
ては、循環系路内の気密性を損なわない程度に、放電に
よって不純物を含んだレーザ媒質ガスと新鮮なレーザ媒
質ガスとを一定の圧力のもとで、除々に交換しており、
(以下、放電時のガス交換という)この放電時のガス交
換によって、循環系路の内壁に残存していた水分は、除
々に取り除かれることとなる。しかし、放電時のガス交
換によって水分が完全に取り除かれて放電状態が安定す
るまでには時間がかかり、残存する水分量が多い程、長
時間を要するという問題があった。
【0013】以下、放電前のガスの交換を行い、高電圧
を印加した後、放電時のガス交換によって共振器内の放
電状態が安定するまでに要する経過時間を「加工準備時
間」という。又、「放電状態の安定」とは、定格出力時
の出力変動の範囲が出力値に対して±2%の範囲内とな
ることである。
【0014】例えば、外気の湿度が60%程度の環境状
態において、シリコンゴムからなる柔軟材14を使用し
た場合、ガスレーザ装置を16時間程度停止させたとき
には、加工準備時間に45分間程度要していた。すなわ
ち、放電前のガス交換に要する時間をT1 、高電圧を印
加した後、放電時のガス交換によって放電状態が安定す
るまでに要する時間をT2 、加工準備時間をT3 (=T
1 +T2 )とすると、T1 =5分、T2 =40分、T3
=45分である。
【0015】通常、ガスレーザ装置を再起動する際に
は、放電前のガス交換の回数は1回として再起動させて
いるが、加工準備時間を短縮する必要があるときには、
放電前のガス交換を繰り返して実施している。すなわ
ち、放電前のガス交換を繰り返して実施することによっ
て、循環系路の内壁に残存する水分量を極力少なくすれ
ば放電時のガス交換によって放電状態が安定するまでに
要する時間を短縮することができる。例えば、上記例に
対して、放電前のガス交換を3回行った場合、放電時の
ガス交換によって放電状態が安定するまでに要する時間
2 は8分程度となる。この場合、加工準備時間T3
は、 T3 =3T1 +T2 =3×5分+8分=23分 となり、前述した場合に比べて、加工準備時間が22分
短くなり、半分近く時間を短縮することができる。しか
し、放電前のガス交換を繰り返し行うとレーザ媒質ガス
の消費量が増大することとなり、経済的でない。
【0016】本発明の目的は、ガスレーザ装置の長期間
の停止時、又は周囲の湿度が高い状況下でのガスレーザ
装置の停止時におけるガスレーザ装置内への水分の浸入
を可及的に少なくし、放電前のガス交換を繰り返し行う
ことなく、加工準備時間を短縮することができるガスレ
ーザ装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、レーザ共
振器と、レーザ共振器に配設された電極間に電圧を印加
する電源と、レーザ共振器にレーザ媒質ガスを送風する
ブロワと、レーザ共振器及びブロワに連通されたレーザ
媒質ガスの循環路とからなるガスレーザ装置に適用され
る、その特徴とするところは、上記循環路の少なくとも
一部に、シリコンゴムよりも水分透過率の低い柔軟材を
配設させることである。
【0018】第2の発明は、レーザ共振器と、レーザ共
振器に配設された電極間に電圧を印加する電源と、レー
ザ共振器にレーザ媒質ガスを送風するブロワと、レーザ
共振器及びブロワに連通されたレーザ媒質ガスの循環路
とからなるガスレーザ装置に適用される、その特徴とす
るところは、上記循環路の少なくとも一部に、シリコン
ゴムよりも水分透過率の低い高分子材料をコーティング
させることである。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。なお、ガスレーザ装置は、図1と同様の構
成であり、同一の符号を付してあるが説明を省略し要部
について説明する。 (実施例1)図2は本発明の第1の実施例を示す、放電
管1bと循環路11bとの接続部の部分拡大図である。
図2において、柔軟材14はフッ素ゴムにより形成され
ている。その他の構成は従来技術と同様である。
【0020】フッ素ゴムよりなる柔軟材14を用いた場
合、フッ素ゴムは水分透過率が極めて低く、従来のごと
くシリコンゴムを用いたときに比べて水分透過率が例え
ば0.5%に低下する。このため、ガスレーザ装置内に
浸入してくる水分量が著しく低減される。図3は、外気
の湿度と、加工準備時間との関係を示している。図3に
おいて、柔軟材14としてシリコンゴムを用いた従来の
場合と、フッ素ゴムを用いた本発明の場合とについて、
ガスレーザ装置を停止してから放電前のガス交換を行う
前までの時間(以下、停止時間という)を16時間と
し、かつ、放電前のガス交換を1回として加工準備時間
が測定されている。
【0021】例えば、湿度が20%程度の場合は、加工
準備時間は、柔軟材14としてフッ素ゴムを用いた本発
明のときは14分程度となり、シリコンゴムを用いた従
来のときは42分程度となる。すなわち、フッ素ゴムを
用いれば加工準備時間は28分短縮される。又、湿度が
60%程度の場合は、加工準備時間は、柔軟材14とし
てフッ素ゴムを用いた本発明のときは15分程度とな
り、シリコンゴムを用いた従来のときは45分程度とな
る。すなわち、フッ素ゴムを用いれば加工準備時間は3
0分短縮される。同様に、梅雨時等の90%近い湿度の
環境状態において加工準備時間は、柔軟材14としてフ
ッ素ゴムを用いた本発明のときは16分程度となり、シ
リコンゴムを用いた従来のときは50分程度となる。す
なわち、フッ素ゴムを用いれば加工準備時間は34分短
縮される。
【0022】図3に示すように、フッ素ゴムよりなる柔
軟材14を用いた本発明の場合、加工準備時間が、シリ
コンゴムを用いた従来の場合に比べて大幅に短縮され
る。又、外気の湿度が大きい程、その加工準備時間の差
が大きくなり、従来と比較して加工準備時間がさらに短
縮されるため能率的である。
【0023】図4は、ガスレーザ装置の停止時間と、加
工準備時間との関係を示している。図4において、柔軟
材14としてシリコンゴムを用いた従来の場合とフッ素
ゴムを用いた本発明の場合とについて、放電前のガス交
換は1回として、相対湿度60%の環境内における加工
準備時間が測定されている。
【0024】ガスレーザ装置を10時間程度停止させた
場合は、加工準備時間は、柔軟材14としてフッ素ゴム
を用いた本発明のときは15分程度となり、シリコンゴ
ムを用いた従来のときは35分程度となる。すなわち、
フッ素ゴムを用いれば加工準備時間は20分短縮され
る。又、ガスレーザ装置を40時間程度停止させた場
合、例えば、休日の翌朝等は、加工準備時間は、柔軟材
14としてフッ素ゴムを用いた本発明のときは20分程
度となり、シリコンゴムを用いた従来のときは80分程
度となる。すなわち、フッ素ゴムを用いれば加工準備時
間は60分短縮される。同様に、長期休暇の翌朝等で、
例えば、停止時間が60時間程度の場合は、加工準備時
間は、柔軟材14としてフッ素ゴムを用いた本発明の場
合23分程度となり、シリコンゴムを用いた従来の場合
100分程度となる。すなわち、フッ素ゴムを用いれば
加工準備時間は77分短縮される。
【0025】図4に示すように、ガスレーザ装置の停止
時間が長い程、加工準備時間が増大する。しかし、フッ
素ゴムよりなる柔軟材14を用いた本発明の場合、加工
準備時間が、シリコンゴムを用いた従来の場合に比べて
大幅に短縮される。又、ガスレーザ装置の停止時間が長
い程、その加工準備時間の差が大きくなり、従来と比較
して加工準備時間がさらに短縮されるため能率的であ
る。従って、湿度の高い状態でのガスレーザ装置の停
止、又はガスレーザ装置の長時間停止を行った場合にお
いても、柔軟材14としてフッ素ゴムを用いた本発明の
場合は、ガスレーザ装置内に浸入してくる水分量が著し
く低減されるため、従来のシリコンゴムを用いたときに
対して、加工準備時間を短縮することができる。
【0026】(実施例2)図5は本発明の第2の実施例
を示す、放電管1bと循環路11bとの接続部の部分拡
大図である。図5において、シリコンゴムからなる従来
の柔軟材14の外面、すなわち外気に面している側面に
は、フッ素樹脂16が覆い被るようにコーティングされ
ている。図5の他の構成部品は、図1及び図2に示した
構成部品と同様であり同一の符号を付してあるが説明を
省略する。
【0027】シリコンゴムからなる柔軟材14にフッ素
樹脂をコーティングすることによって、コーティングさ
れたフッ素樹脂16が外気中の水分の透過量を激減さ
せ、結果として外気中の水分が、柔軟材14を透過する
量を低減している。すなわち、フッ素樹脂16をコーテ
ィングすることによって、シリコンゴムからなる従来の
柔軟材14を単体として使用する場合に比べて、実施例
1と同様に、加工準備時間を短縮することができる。
又、天然ゴムからなる柔軟材14にフッ素樹脂16をコ
ーティングすることによって加工準備時間を短縮するこ
とができる。さらに、実施例2におけるフッ素樹脂を用
いる方が、本発明の実施例1におけるフッ素ゴムを単体
として用いるよりも安価であり、経費の低減となる。
【0028】又、シリコンゴムからなる柔軟材14の内
面、要するに、循環管体フランジ15、絞り管13等に
面している側面に、フッ素樹脂16をコーティングした
場合と、シリコンゴムからなる柔軟材14の振動抑制部
にのみ、フッ素樹脂16をコーティングした場合と、シ
リコンゴムからなる柔軟材14の表面全体をフッ素樹脂
16で覆い被せるようにコーティングした場合とは、柔
軟材14の外面にフッ素樹脂16をコーティングしたと
きと同様に、水分透過率が低減するのは言うまでもな
い。
【0029】そして、従来と同様に、25分乃至30分
の加工準備時間を許容する場合、シリコンゴムよりも水
分透過率の低い、本発明に係る柔軟材14を配設したガ
スレーザ装置においては、停止時間が極端に長くないと
きには透過する水分量が少ないために、「放電前のガス
交換」作業を省略することができる。
【0030】勿論、フッ素ゴム又はフッ素樹脂の代わり
にブチルゴム又はブチル樹脂を用いた場合、フッ素ゴム
又はフッ素樹脂に比べて水分透過率が大きくなるが、従
来のようにシリコンゴムを用いるときよりも水分透過率
が低減することとなり実用に供することができる。
【0031】なお、上記実施例で示した加工準備時間等
の所要時間は、ガスレーザ装置におけるレーザ媒質ガス
の容量の違い、機械的構造の違い等、装置の機種の違い
によって異なることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】本発明のガスレーザ装置において、循環
管体フランジ15と放電管1a及び1bとを接続してい
る柔軟材14に、水分透過率の低い材質の例えばフッ素
ゴムを用いること、又は従来のシリコンゴムからなる柔
軟材14に、水分透過率の低い高分子材料をコーティン
グすることによって、ガスレーザ装置内に浸入する水分
量が著しく低減される。従って、長時間に渡るレーザ装
置の停止、及び周囲の湿度の高い状態でのガスレーザ装
置の停止を行った際においても、水分透過量が著しく低
減されて、ガスレーザ装置内に付着する水分量が低減さ
れる。この状態でガスレーザ装置を再起動させる場合、
従来のように放電前のガス交換を繰り返し行う必要がな
いため加工準備時間を短縮することができ、しかもレー
ザ媒質ガスの消費量が低減できる。さらに、放電状態が
安定するまでに要する時間が短縮されるので、能率よく
レーザ加工が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とするガスレーザ装置の構成を示
す一部断面正面図である。
【図2】図1の放電管と循環路との接続部の部分拡大図
である。
【図3】第1の実施例を示す、外気の湿度と加工準備時
間との関係図である。
【図4】第1の実施例を示す、レーザ装置の停止時間と
加工準備時間との関係図である。
【図5】第2の実施例を示す、放電管と循環路との接続
部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1a、1b 放電管 2 絶縁管 3 直流高圧電源 4a、4b ホルダ 5a、5b 陰極 6a、6b 陽極 7 全反射鏡 8 部分透過鏡 9 ブロワ 10a、10b 熱交換器 11a、11b 循環路 12 接続線 13 絞り管 14 柔軟材 15 循環管体フランジ 16 フッ素樹脂

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ共振器と、前記レーザ共振器に配
    設された電極間に電圧を印加する電源と、前記レーザ共
    振器にレーザ媒質ガスを送風するブロワと、前記レーザ
    共振器及び前記ブロワに連通されたレーザ媒質ガスの循
    環路とからなるガスレーザ装置において、前記循環路の
    少なくとも一部に、シリコンゴムよりも水分透過率の低
    い柔軟材を配設してなるガスレーザ装置。
  2. 【請求項2】 前記柔軟材は、前記レーザ共振器と前記
    循環路とが交差するレーザ媒質ガスの流入路に設けられ
    てなる請求項1に記載のガスレーザ装置。
  3. 【請求項3】 前記柔軟材は、フッ素ゴムからなる請求
    項1又は2に記載のガスレーザ装置。
  4. 【請求項4】 前記柔軟材は、ブチルゴムからなる請求
    項1又は2に記載のガスレーザ装置。
  5. 【請求項5】 レーザ共振器と、前記レーザ共振器に配
    設された電極間に電圧を印加する電源と、前記レーザ共
    振器にレーザ媒質ガスを送風するブロワと、前記レーザ
    共振器及び前記ブロワに連通されたレーザ媒質ガスの循
    環路とからなるガスレーザ装置において、前記循環路の
    少なくとも一部に、シリコンゴムよりも水分透過率の低
    い高分子材料をコーティングしてなるガスレーザ装置。
  6. 【請求項6】 前記高分子材料は、前記レーザ共振器と
    前記循環路とが交差するレーザ媒質ガスの流入路に設け
    た、柔軟材にコーティングされてなる請求項5に記載の
    ガスレーザ装置。
  7. 【請求項7】 前記高分子材料は、フッ素樹脂からなる
    請求項5又は6に記載のガスレーザ装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008244077A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Fanuc Ltd ガスレーザ装置及びガスレーザ装置の起動方法
JP2014165189A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Panasonic Corp レーザ発振装置及びレーザ加工機

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