JPH08234408A - 校正システム - Google Patents

校正システム

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JPH08234408A
JPH08234408A JP4006295A JP4006295A JPH08234408A JP H08234408 A JPH08234408 A JP H08234408A JP 4006295 A JP4006295 A JP 4006295A JP 4006295 A JP4006295 A JP 4006295A JP H08234408 A JPH08234408 A JP H08234408A
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JP4006295A
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Inventor
Fumihiko Nishida
文彦 西田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】連続して搬送されてくる印刷版を停止させるこ
となく順次処理でき、かつ載置台等のスペースをなくし
て装置全体を省スペース化できる校正システムを提供す
ることにある。 【構成】校正システム1では、まず現像部2によって現
像処理された印刷版を搬送しながら、印刷版上の画像が
イメージセンサ26によって読み取られる。読み取られ
た画像の画像データは制御部25によって画像処理さ
れ、画像データ毎に画像データの基準位置が求められ
る。そして、この基準位置に基づいて画像データがメモ
リ28に記憶される。また、バーコード読取用センサ2
7が、印刷版データを獲得する。この印刷版データに
は、印刷版の印刷色を示す印刷色データが含まれてい
る。そして、データバス5を介して送られてきた画像デ
ータ及び印刷版データに基づいて、描画部4によって画
像が印刷用紙に出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像が形成された印刷
版の良否を判定する校正システムに関する。
【0002】
【従来の技術】印刷を行う場合には、本印刷の前に印刷
版の良否を判定するための校正作業が行われる。通常、
この校正作業では、本印刷と同等な品質を得るために印
刷機と同じオフセット方式による校正機が用いられる。
そして、この校正結果に基づいて本印刷用の印刷版が作
成される。この校正機を用いる方式では、実際のインキ
を用いるために、手間がかかったり、また印刷版を汚し
たりするので、通常は校正作業用の印刷版が用いられ、
本印刷用の印刷版では校正刷りは行われない。
【0003】一方、本印刷用の印刷版は校正作業後に新
たに作成されるため、校正作業で見つかった不具合を修
正して正確に作成されているか否かを検査(以下、検版
と称する)しなければならない。この検版の工程では、
作業者が目視により印刷版を検査するが、多色印刷の場
合はスキャナ等で画像を4色に分解してそのれぞれに対
応して印刷版が作成されているため、各印刷版を単独に
検査しても不良や欠陥、特に絵柄部分の焼きぼけや見当
不良を検知することが困難である。従って、検版ミスが
生じ、本印刷を行ってから印刷版の欠陥が発見されるこ
とがある。
【0004】そこで、この問題を解決するために、例え
ば特開平4−70748号公報に記載された検版装置が
ある。この検版装置は、印刷版をイメージセンサで読み
取り、この読み取った画像の画像データに基づいて検版
用のカラーハードコピー(校正刷り)を得るものであ
る。この装置では、印刷版を読み取った画像の画像デー
タからカラーハードコピ−を得ているため、印刷版を汚
すことなく容易に校正刷りが行える。なお、カラーハー
ドコピーによる出力は校正機による校正刷りに比べると
品質は劣るが、検版を目的とするのであれば十分使用す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近では、殖版機等の
複数の焼付装置がコンベアで接続されており、各焼付装
置で焼き付けられた印刷版が順次搬送されて、1つの現
像装置やストッカーにおいて現像等の処理や集約が行わ
れる構造となっている。例えば特開平5−323616
号公報記載の印刷版作成システムでは、複数の焼付装置
がコンベアで現像装置やストッカーに接続されており、
自動的に印刷版が順次搬送されて現像等の処理や集約が
行われる構造となっている。
【0006】ところで、上述した従来の検版装置は、単
独の装置として開示されているだけで、前記公報に示さ
れたような印刷版作成システムに使用できる構造になっ
ていない。特に、従来の検版装置では印刷版を別途載置
台などに載置してからイメージセンサ等を走行させて画
像を読み取るようにしているので、印刷版が連続的に搬
送されてくるのを一時的にでも停止させる必要がある。
従って、従来の検版装置を用いる限りはコンベアや現像
装置等が高速になっても全体的な作業の流れが悪くな
り、結果として処理速度が低下することになる。また、
従来の検版装置では印刷版を別途載置する載置台のスペ
ースが必要になるというスペース上の問題もある。
【0007】本発明の目的は、連続して搬送されてくる
印刷版を停止させることなく順次処理でき、かつ載置台
等のスペースをなくして装置全体を省スペース化できる
校正システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された校
正システムは、画像が形成された印刷版の良否を判定す
る校正システムであって、印刷版を搬送しながら現像処
理を行う現像手段と、現像手段によって現像処理された
印刷版を搬送しながら、印刷版上の画像を読み取る画像
読取手段と、画像読取手段によって読み取られた画像の
画像データを画像処理して、画像データの基準位置を求
める画像データ処理手段と、基準位置に基づいて画像デ
ータを記憶する記憶手段と、印刷版の色を示す印刷色デ
ータを含む印刷版データを獲得する印刷版データ獲得手
段と、記憶手段によって記憶された画像データと印刷版
データ獲得手段によって獲得された印刷版データとに基
づいて画像を出力する画像出力手段とを有する。
【0009】請求項2に記載された校正システムは、請
求項1に記載された校正システムであって、印刷版デー
タ獲得手段によって獲得された印刷版データが、印刷版
上に形成された画像の種類を識別するための画像識別デ
ータをさらに含んでおり、この画像識別データに基づ
き、同じ画像の印刷版に対する画像データが所定の色数
分そろったか否かを判断する判断手段をさらに有し、判
断手段により画像データが所定の色数分だけそろってい
ると判断された場合は、画像出力手段は同じ画像の印刷
版に対する画像データ分だけの画像を出力する。
【0010】請求項3に記載された校正システムは、請
求項1または2に記載の校正システムであって、画像デ
ータ処理手段が、印刷版に予め穿孔されているパンチ孔
の位置を画像処理で検出することにより、画像データの
基準位置を求める。請求項4に記載された校正システム
は、請求項1から3のいずれかに記載の校正システムで
あって、画像データ処理手段が、印刷版の搬送方向に所
定の基準ピッチで設けられた基準マークに基づいて画像
データを補正する。
【0011】
【作用】請求項1に記載の校正システムでは、現像手段
によって現像処理された印刷版が搬送されながら、その
上の画像が画像読取手段によって読み取られる。読み取
られた画像の画像データは画像データ処理手段によって
画像処理され、画像データ毎に画像データの基準位置が
求められる。そして、この基準位置に基づいて画像デー
タが記憶手段に記憶される。一方、印刷版データ獲得手
段は印刷版データを獲得する。この印刷版データには、
印刷版の印刷色を示す印刷色データが含まれている。画
像出力手段は記憶手段に記憶された画像データと印刷版
データとに基づき画像を出力する。
【0012】ここでは、画像データ処理手段が画像デー
タの基準位置を求め、この基準位置に基づいて記憶手段
が画像データを記憶し、画像出力手段が画像を出力して
いるので、画像データを読み取る際に印刷版がずれてい
ても問題ない。請求項2に記載の校正システムでは、判
断手段が、印刷版データに含まれる画像識別データに基
づいて、同じ画像の画像データが所定の色数分だけそろ
ったか否かを判断する。同じ画像の画像データが所定の
色数分だけそろっていると判断されると、画像出力手段
は同じ画像の印刷版に対する画像データ分だけの画像を
出力する。
【0013】請求項3に記載の校正システムでは、画像
データ処理手段が印刷版に穿孔されたパンチ孔を画像処
理で検出し、パンチ孔の位置を求める。なお、このパン
チ孔は、画像を印刷版上に形成するときに予め印刷版を
焼付装置上に正確に位置決めするために用いられるもの
であるので、パンチ孔と画像とは正確に位置づけられて
いる。従って、パンチ孔の位置を求めれば、画像データ
の基準位置が求められる。
【0014】請求項4に記載の校正システムでは、画像
データ処理手段が印刷版の搬送方向に所定の基準ピッチ
で設けた基準マークを画像処理で検出する。そして、検
出された基準マークに基づき、印刷版の搬送方向に生じ
た画像データのずれが補正される。
【0015】
【実施例】本発明に係る校正システムの一実施例を図1
及び図2を用いて説明する。図1は校正システムのブロ
ック図、図2は校正システムの主要部の断面図である。
図1において、校正システム1は、印刷版Pを搬送しな
がら現像処理を行う現像部2と、現像部2で現像処理さ
れた印刷版Pから画像データ及び印刷版データ(後述)
を読み取る読取部3と、読取部3により読み取った画像
データ及び印刷版データに基づいて印刷用紙上に描画を
行う描画部4とを備えている。校正システム1を構成す
る現像部2、読取部3及び描画部4は、データバス5に
よってオンライン接続されており、外部の印刷機6にも
接続されている。
【0016】現像部2は、一般的な印刷版用現像装置と
ほぼ同じ構造である。以下、機械的な構造に関しては図
2を併用して説明する。現像部2は、図示しない上流の
焼付装置とコンベア9により接続されており、焼付装置
によって画像が形成された印刷版Pを順次連続して搬送
するように構成されている。この現像部2には、印刷版
Pに現像処理を行う現像処理区10と、現像処理された
印刷版Pを水洗及びリンス処理する水洗処理区11と、
水洗及びリンス処理された印刷版Pを乾燥させる乾燥処
理区12とが直列的に配置されており、複数の搬送ロー
ラ13によって印刷版Pが各処理区10,11,12を
順次搬送される。現像処理区10には現像液を貯留して
おく現像槽14が設けられており、印刷版Pがこの現像
槽14を搬送されることにより現像処理が行われる。水
洗処理区11には、搬送される印刷版Pの版面に水洗水
やリンス液を吐出するスプレーノズル15が設けられて
いる。乾燥処理区12には、印刷版Pの版面に温風を吹
き付けて乾燥を行うヒータ及びファンからなる乾燥機構
16が設けられている。
【0017】現像部2は、図1に示すようにCPU及び
各種メモリ等からなる制御部18と、印刷版Pの挿入を
検出するために現像槽14の上流に設けた版検出センサ
19と、搬送ローラ群13を回転駆動するための搬送モ
ータ20と、現像液やリンス液等の処理液を加熱及び冷
却するための温調部21と、処理液を循環して印刷版P
に供給するための循環ポンプ22と、処理液を補充する
ための補充ポンプ23と、その他の手段24とを備えて
いる。制御部18は、版検出センサ19等の各部を制御
するとともに、読取部3の制御部25等とデータバス5
を介してオンライン接続により各種データや信号をやり
取りする。版検出センサ19は光学式センサやマイクロ
スイッチ等の機械式接触センサを用い、印刷版の挿入及
び通過を検出する。搬送モータ20は、高い精度で回転
速度制御できるものがよく、フィードバックによって位
置・速度制御ができるパルスモータやサーボモータ等を
用いてもよい。温調部21は、加熱用にはシーズヒータ
等を用い、現像槽14内の全域において現像液温を均一
にするため循環ポンプ等を用いて、温調した現像液を循
環するようにしてもよい。なお、処理液の冷却は冷却水
を熱交換パイプに循環させて冷却する場合もあるが、ヒ
ータを停止させて自然冷却による場合が一般的である。
循環ポンプ22は、現像用では現像槽14内の現像液を
攪拌及び循環するためのものであり、水洗及びリンス処
理用では所定のタンクに入った水洗水及びリンス液をス
プレーノズル15から吐出して印刷版P上に直接供給す
るためのものであり、例えば軸流ポンプ等が用いられ
る。補充ポンプ23は、所定の補充タンク(図示せず)
から現像槽14や水洗及びリンス液のタンク(図示せ
ず)に補充液を補充するのに用いられるもので、例えば
ベローズポンプ等が用いられる。
【0018】読取部3は、乾燥処理区12の下流に配置
され、CPU及び各種メモリ等からなる制御部25と、
印刷版Pの画像を読み取るイメージセンサ26と、印刷
版Pの印刷版データを読み取るバーコード読取センサ2
7と、ハードディスク等からなるメモリ28と、キーボ
ード及びCRT等からなる操作部29と、その他の手段
30とを備えている。制御部25は、イメージセンサ2
6等の各部の制御を行うだけでなく、後述するように読
み取った画像の画像データに画像処理を施したり、また
同じ画像の画像データがそろったか否かを判断する。イ
メージセンサ26は幅方向(図2の紙面に垂直な方向)
に延びて、かつ搬送ローラ対13aと13b間で搬送さ
れる印刷版Pの上面側に設けられている。そして、この
イメージセンサ26は、光源31から一定な光量で照明
された印刷版Pからの反射光を受光し、光電変換する。
一方、搬送される印刷版Pを挟んでイメージセンサ26
とは反対の側にバーコード読取用センサ27が設けられ
ている。このバーコード読取用センサ27は、印刷版P
の画像が形成されていない面側に予め貼り込まれたバー
コードラベル、もしくは直接印字されたバーコードマー
クを読み取るためのものである。このバーコードは、上
流の焼付工程で予め印刷版の裏面の所定位置に設けられ
るものであり、形成された画像の種類を識別する画像識
別データや印刷されるときの印刷色を識別する印刷色デ
ータ等を含む印刷版Pをデータ化したものである。な
お、搬送ローラ対13bの下流には別途搬送ローラ対1
3cが設けられているが、これは印刷版Pがストッカー
32へ排出される際に搬送ローラ対13bの上流側、す
なわちイメージセンサ26の読取位置で印刷版Pの後端
が跳ね上がるのを防止するためである。
【0019】描画部4は、少なくともY、M、C、BK
の4色によりデジタル的にカラー印刷ができるものであ
ればよく、例えば一般的なカラープリンターやカラープ
ロッター、またデジタルデータが入力可能なカラーコピ
ー機等を用いている。この描画部4もデータバス5を介
して読取部3と接続されており、読取部3から描画を行
うための画像データや描画命令を受け取ることができ
る。
【0020】次に校正システム1の動作について、図3
の動作フローチャートを用いて説明する。なお、この図
3に示すフローチャートは、現像部2の制御部18及び
読取部3の制御部25の制御フローを併せて示してい
る。まず、ステップS1では現像部2の制御部18によ
り印刷版Pが現像部2へ挿入された否かが判断される。
ここでは、コンベア9により印刷版Pが現像部2へ搬送
されると、現像部2の入口に設置された版検出センサ1
9によって印刷版Pの挿入が検出される。版検出センサ
19によって印刷版Pの挿入が検出されると、現像部2
の制御部18がデータバス5を介して読取部3の制御部
25へ印刷版の検出を通知する版検出信号を送信し、次
のステップS2へ進む。ステップS2では読取部3の制
御部25が印刷版P上の画像の読み取りを開始する時間
になったか否かを判断する。すなわち、印刷版Pが現像
部2に挿入されてからイメージセンサ26の配置された
位置に達するまでは現像部2の搬送モータ20の搬送速
度に応じて時間がかかるため、制御部25は版検出信号
を受信すると搬送モータ20の搬送速度に基づいて印刷
版Pが読取部3に達する時間を演算する。そして、演算
された時間になったか否かを判断して、印刷版Pがイメ
ージセンサ26の位置に達したか否かを判断している。
印刷版Pがイメージセンサ26に達したと判断される
と、次のステップS3にて画像の読み取りが開始され
る。ステップS3では、イメージセンサ26により順次
印刷版Pが走査され、制御部25のメモリに画像データ
が取り込まれる。このとき、搬送モータ20の搬送速度
に応じてイメージセンサ26から画像を読み取るサンプ
リング速度が決定されるので、現像部2の搬送速度が変
化しても常に一定の間隔で画像データが読み込まれる。
一方、印刷版Pの裏面に貼り付けられたバーコードラベ
ルもバーコード読取用センサ27によって読み込まれ、
これにより、印刷版Pの印刷版データも得られる。
【0021】ステップS4では、制御部25が画像デー
タに所定の画像処理を施して印刷版Pの基準位置を求め
るとともに、印刷版Pの搬送時の蛇行や搬送むらによる
画像データの傾きや歪みを補正する。すなわち、現像部
2によって印刷版Pが搬送される場合、搬送速度が一定
であっても処理液の噴射による抵抗や対向ローラへ挟持
される際の一時的なスリップ等により印刷版Pが蛇行し
たり搬送むらを起こす可能性がある。このステップS4
では、印刷版の蛇行等による画像データの傾きや歪みを
画像処理で補正する。この画像データの画像処理の手順
の詳細については後述する。ステップS5では、得られ
た画像データに基づき画像面積値または非画像面積値を
演算により求める。そして、演算された画像面積値は読
取部3から現像部2へ転送される。この画像面積値は処
理液の補充に用いられるものであり、例えば画像面積値
の累計に応じて補充ポンプ23が駆動されて所定の補充
量分が現像槽14内に補充される。従来では印刷版Pの
面積に応じて前記補充量を決定していたが、この実施例
では描画のために読み取った画像データを用いて画像面
積値または非画像面積値を演算し、これを用いて補充量
を決定しているので、より正確な補充が行える。
【0022】続くステップS6では、求められた基準位
置に基づいて画像データがメモリ28に記憶される。す
なわち、各印刷版Pから読み取られた画像データは、全
て共通の基準位置に基づいてメモリ28に記憶されるの
で、この後の描画工程で各画像データを正確に重ね合わ
せることができる。なお、各画像データを記憶する際に
は、対応する印刷版データも関連づけて記憶される。
【0023】ステップS7では、所定の画像に関する画
像データが4色分(例えばY、M、C、BK分)そろっ
たか否かを制御部25で判断する。これは印刷版データ
の集計により判断される。つまり、印刷版データには画
像の種類を識別するための画像識別データと、画像の印
刷色を識別する印刷色データとを含んでいる。画像識別
データは、例えば、画像の種類毎に付与されたジョブナ
ンバーであり、同じジョブナンバーであれば同じ画像で
あることを示す。従って、同じジョブナンバーの画像デ
ータが4個あるか否かを判断すればよい。画像データが
そろっている場合は、次のステップS8へ進み、まだそ
ろっていない場合は、ステップS9へ進む。ステップS
8では、読取部3の制御部25が4色分そろった画像デ
ータを描画部4へ転送し、各画像データを対応する印刷
色で描画するように指令する。描画部4では転送された
画像データを対応する印刷色で重ね合わせて描画して校
正刷りを出力する。ステップS9では、所定メモリの初
期化や各作業の終了表示等のその他の処理が行われステ
ップS1へ戻る。
【0024】次に図4〜図6を用いて上述した画像処理
に関して説明する。図4は図3のステップS4のより詳
細な動作を示すフローチャート、図5は印刷版Pに蛇行
が生じたときの補正を説明するための図、図6は搬送む
らが生じたときの補正を説明するための図である。図4
において、まず、ステップS10では印刷版Pに穿孔さ
れたパンチ孔を検出する。すなわち、印刷版Pをイメー
ジセンサ28で光学的に走査して光電変換により画像デ
ータを得た場合は、パンチ孔は画像部及び非画像部に比
べて顕著に読み取りレベルが異なるため容易にパンチ孔
の存在する領域を特定できる。上記領域が特定できれ
ば、例えば一般的な輪郭抽出法等を用いてパンチ孔の輪
郭を抽出する。抽出された輪郭からパンチ孔の中心位置
等を演算により求め、パンチ孔の正確な位置を割り出す
ことができる。
【0025】例えば図5(A)のように印刷版Pがイメ
ージセンサ26により走査される際に、図5(B)のよ
うに印刷版Pが傾斜して読み取られた場合を考える。な
お、Mは画像メモリの領域を表す。今、パンチ孔が図の
ように丸孔と長孔を組み合わせたものである場合、丸孔
の中心位置を基準位置SPと、この丸孔の中心と長孔の
中心とを結ぶ直線の傾きθとを演算により求める。ステ
ップS11では、印刷版Pの蛇行による画像データの傾
斜を、回転することにより補正する。例えば、図5
(B)のように傾きθ分だけ傾斜した画像データを回転
補正するのであれば、画像データ内の各ピクセルの位置
を基準位置SPを中心に回転させて位置変換すればよ
い。これにより、図5(C)のように傾きのない補正さ
れた画像データが得られる。次に、ステップS12で
は、基準位置のずれ分だけ画像データが補正される。す
なわち、図5(D)のように基準位置SPが画像メモリ
M上の所定の位置に対応するように画像データの位置が
補正される。従って、印刷版Pの搬送に蛇行や位置ずれ
が生じても、後工程の描画時に正確な重ね合わせができ
る。
【0026】次に、ステップS13では、搬送むらによ
る画像データの歪みを補正する。例えば図6(A)のよ
うに搬送方向に沿って所定の基準ピッチで設けた基準マ
ークMKを有する印刷版Pをイメージセンサ26で読み
取った際に、図6(B)で示すように搬送むらによって
画像データに歪みが生じた場合を考える。この場合、搬
送むらに応じて各基準マークMK間のピッチが変化す
る。従って、各基準マークMK間のピッチを基準ピッチ
に応じて一定になるように画像データの各ピクセルの位
置を位置変換すればよい。なお、位置変換にともない既
存ピクセル間のデータが必要になった場合は、一般的な
補間方法により補間ピクセルを作成する。このステップ
S13により搬送むらを補正する場合、上述したように
所定の基準ピッチ間隔で設けた基準マークMKを予め印
刷版上に形成しておく必要がある。なお、この実施例で
は基準マークMKを搬送方向の一側端辺にのみ設けた
が、両側端辺に設けたり、また搬送方向と直角な方向の
辺にも設けておいてもよい。ステップS10〜S13が
終了すると、図6(C)のように、補正された画像デー
タがパンチ孔を基準位置にして得られる。
【0027】〔他の実施例〕 (1)上述した実施例では、読み取った画像データから
求めた画像面積値は現像部へ転送されて補充量を決定す
るのに用いられているが、このほかに印刷機のインキ量
を決定するのに用いてもよい。 (2)本校正システムでは校正刷りのみを出力している
が、CRTなどの表示手段を併設して、画像情報を適宜
RGB変換してCRT上でも簡易な校正や検版が行え
る。
【0028】
【発明の効果】請求項1に記載の校正システムによれ
ば、印刷版を搬送しながら画像を読み取っているので、
画像を読み取るために位置決めする際の印刷版を載置す
る載置台が不要になり、従来の検版装置に比べて省スペ
ース化を図ることができる。また、画像データ処理手段
が画像データの基準位置を求め、この基準位置に基づい
て記憶手段が画像データを記憶して画像を出力している
ので、画像データを読み取る際に印刷版がずれていて
も、ずれのない画像を出力することができる。
【0029】請求項2に記載の校正システムでは、判断
手段が同じ画像の画像データが所定の色数分だけそろっ
たか否かを判断して画像を出力しているので、異なる印
刷版が混在していても印刷版を連続的に処理することが
できる。請求項3に記載の校正システムでは、印刷版に
穿孔されているパンチ孔を検出することで画像データの
基準位置を求めているので、別途他の基準となるマーク
等を印刷版上に設ける必要がない。
【0030】請求項4に記載の校正システムでは、画像
データ処理手段が印刷版の搬送方向に所定の基準ピッチ
で設けた基準マークに基づき画像データを補正している
ので、印刷版の搬送方向に印刷版の搬送むらが生じた場
合でも、正確な画像データにより画像を出力することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る校正システムのブロッ
ク図。
【図2】本発明の一実施例に係る校正システムの主要部
を示す断面図。
【図3】本発明の一実施例に係る校正システムの動作を
示すフローチャート。
【図4】画像データの補正を説明するフローチャート
【図5】傾斜した画像データの補正を説明するための
図。
【図6】歪んだ画像データの補正を説明するための図。
【符号の説明】
1 校正システム 2 現像部 3 読取部 4 描画部 5 データバス 9 コンベア 10 現像処理区 13 搬送ローラ 25 制御部 26 イメージセンサ 27 バーコード読取用センサ 28 メモリ P 印刷版 SP 基準位置 MK 基準マーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像が形成された印刷版の良否を判定する
    校正システムであって、 印刷版を搬送しながら現像処理を行う現像手段と、 前記現像手段によって現像処理された印刷版を搬送しな
    がら、印刷版上の画像を読み取る画像読取手段と、 前記画像読取手段によって読み取られた画像の画像デー
    タを画像処理して、画像データの基準位置を求める画像
    データ処理手段と、 前記基準位置に基づいて画像データを記憶する記憶手段
    と、 印刷版の色を示す印刷色データを含む印刷版データを獲
    得する印刷版データ獲得手段と、 前記記憶手段によって記憶された画像データと前記印刷
    版データ獲得手段によって獲得された印刷版データとに
    基づいて画像を出力する画像出力手段と、を有する校正
    システム。
  2. 【請求項2】前記印刷版データ獲得手段によって獲得さ
    れた印刷版データが、前記印刷版上に形成された画像の
    種類を識別するための画像識別データをさらに含んでお
    り、 前記画像識別データに基づき、同じ画像の印刷版に対す
    る画像データが所定の色数分そろったか否かを判断する
    判断手段をさらに有し、 前記判断手段により画像データが所定の色数分だけそろ
    っていると判断された場合は、前記画像出力手段は同じ
    画像の印刷版に対する画像データ分だけの画像を出力す
    ることを特徴とする請求項1に記載の校正システム。
  3. 【請求項3】前記画像データ処理手段が、印刷版に穿孔
    されているパンチ孔の位置を画像処理で検出することに
    より、画像データの基準位置を求めることを特徴とする
    請求項1または2に記載の校正システム。
  4. 【請求項4】前記画像データ処理手段が、印刷版の搬送
    方向に所定の基準ピッチで設けられた基準マークに基づ
    いて画像データを補正することを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれかに記載の校正システム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080232A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Brother Ind Ltd 画像読取装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012080232A (ja) * 2010-09-30 2012-04-19 Brother Ind Ltd 画像読取装置

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